JPH0246182B2 - - Google Patents

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JPH0246182B2
JPH0246182B2 JP56189905A JP18990581A JPH0246182B2 JP H0246182 B2 JPH0246182 B2 JP H0246182B2 JP 56189905 A JP56189905 A JP 56189905A JP 18990581 A JP18990581 A JP 18990581A JP H0246182 B2 JPH0246182 B2 JP H0246182B2
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JP
Japan
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protein
soybean
solution
soybean protein
water
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JP56189905A
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Tatsushi Notomi
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Kewpie Corp
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QP Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は大豆蛋白を主材とし、物性、特に溶解
性と加熱後のゲル強度の優れた蛋白粉末の製造法
に関する。 通常製造されている大豆蛋白粉末は、液状の大
豆蛋白に比べて保存し易いこと、使用し易いこと
など多くの利点があり食品製造などの上でたいへ
ん重宝されている。しかし、その用途・目的によ
り例えば、水に対する溶解性が十分でないことや
製造時の乾燥による蛋白の変性のためゲル強度が
低下しているなどの問題があり、従来から種々検
討がなされているが十分な解決方法が見られない
のが現状である。 例えば、特公昭25−1284号公報には、食用可溶
性大豆粉を製造するために豆粉を稀薄なる苛性ソ
ーダ(水酸化ナトリウム)溶液にて数時間加温処
理し均一な膠質溶液とした後不溶性の部分を除去
し、これを有機酸又は無機酸にてPH7.0とした溶
液を急速に乾燥する大豆粉の製造方法が開示され
ているが、このような方法で製造される大豆粉
は、水に対する溶解性が十分でなく溶解後数時間
(約3時間程度)は、水溶液が懸濁部分、清澄部
分、沈澱部分などの層に分離(以下単に分離とい
う)することもなく安定であるが、長時間(3時
間以上)放置すると分離が生じてくるという欠点
を有している。 本発明は上記のように長時間放置しても分離が
生じ難い溶解性の優れたかつ加熱後のゲル強度の
高い蛋白粉末の製造法を提供することを目的とす
る。 本発明者は研究を重ねた結果大豆蛋白液をアル
カリ性にした後、大豆以外の水溶性蛋白(ゼラチ
ンを除く)を添加して乾燥するならば得られた蛋
白粉末は、溶解性が優れかつ加熱後ゲル強度も高
いものであることを見い出した。 本発明はこのような知見に基づいて完成された
もので、大豆蛋白液をアルカリ性にした後これを
乾燥するに際して大豆以外の水溶性蛋白を添加す
ることを特徴とするものである。 なお、前記特公昭25−1284号は、苛性ソーダ溶
液による加温処理の点、さらには大豆以外の水溶
性蛋白を添加しないなどの点で本発明とは異なる
ものである。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明で用いられる大豆蛋白液とは大豆蛋白が
溶解ないし分散した水溶液をいい、例えば常法に
より得られる濃縮・分離・抽出大豆蛋白の粉末化
する前の液状物またはこれ等の濃縮物或いは混合
物、さらに豆乳のような液状の大豆蛋白液等が挙
げられる。この他に、通常市販されている乾燥大
豆蛋白である濃縮・分離・抽出大豆蛋白粉末のい
ずれかの水戻し品も大豆蛋白液として挙げられ
る。 本発明では、上記のような大豆蛋白液をアルカ
リ性にして用いる。アルカリ性にする手段として
は特に限定されるものではないが、例えば大豆蛋
白液にアルカリ性水溶液を加えて混合すればよ
い。このとき用いうるアルカリ性水溶液として
は、水酸化ナトリウム・水酸化カルシウム・リン
酸三ナトリウムなどの水溶液が挙げられ、その濃
度・添加量は特に限定されず、目的とするPHによ
り決定すればよい。また、アルカリ性の程度も
弱・強を問わないが、好ましくはPH10以上の強ア
ルカリ性とする方が充分な効果が期待できる。さ
らに乾燥大豆蛋白の水戻し品を用いる場合にはPH
12以上とすることが好ましい。 このようにアルカリ性にした大豆蛋白を乾燥す
るに先立つて大豆蛋白以外の水溶性蛋白(ゼラチ
ンを除く)を添加する。大豆以外の水溶性蛋白と
しては、大豆蛋白以の動植物原料に由来する蛋白
のうちゼラチンを除く水溶性のものであればいず
れの蛋白でも用いることができ、例えば全卵、卵
白、卵黄、全乳、脱脂乳、ラクトアルブミン、カ
ゼイン、カゼインナトリウム、ブラツドプラズマ
などの液状物またはその乾燥物を用いればよい。 このような大豆蛋白以の水溶性蛋白は、大豆蛋
白液の蛋白分に対して固形分換算で10%以上の割
合で添加する。10%未満であると溶解性が十分向
上されず溶解後長時間放置すると分離が生じ、加
熱後のゲル強度も低い。なお、50%を超えると大
豆蛋白以外の水溶性蛋白の性質が強調される場合
もあるが効果には何ら影響はない。 これらの大豆蛋白以外の水溶性蛋白の添加法は
常法に準じ、いずれの場合も乾燥前に大豆蛋白液
に充分に混和されていればよい。 ただこの添加に際しては、加える水溶性蛋白の
変性などの問題から大豆蛋白液のアルカリ性の程
度を考慮しなければならず、大豆蛋白液のPHが10
より大きい強アルカリ性の場合またはPH10以下で
も加える水溶性蛋白の種類により必要に応じ適当
な酸溶液により中性付近(PH6〜8程度)に中和
しておくことが好ましい。例えば、加える水溶性
蛋白が卵白の場合には、通常の卵白液のPHである
PH9.0くらいに、カゼインナトリウムの場合には、
PH6.5〜7.0くらいに大豆蛋白液を中和しておくこ
とが好ましいが、卵白のように弱アルカリ性側の
PHをもつものでも中性付近においては安定(変性
はしない)であることから本発明において用いう
る水溶性蛋白のほとんどが中性付近では安定であ
るといえる。 また、これらの大豆蛋白以の水溶性蛋白は単独
で用いて効果があることはいうまでもないが、2
種以上の併用も単独で用いた場合と同様の効果が
得られる。 次いで、大豆蛋白以の水溶性蛋白(ゼラチンを
除く)を添加した蛋白液を乾燥する。乾燥法とし
ては限定的でなく、例えば噴霧乾燥、真空乾燥、
凍結乾燥、マイクロ波乾燥などいずれの方法でも
用いうる。乾燥時の温度・時間なども用いる方法
により任意に定めればよい。 本発明の製造法により得られた蛋白粉末は、従
来の大豆蛋白粉末に比べ水に溶解後長時間放置し
ても分離が生じ難く溶解性が優れかつ加熱後のゲ
ル強度も高いものである。 以下本発明の蛋白粉末の溶解性、加熱後のゲル
強度がいかに優れているかを試験例並びに実施例
をあげて説明する。なお、本発明において「%」
および「部」はすべて重量基準である。 試験例 常法により得られた粉末化前の分離大豆蛋白液
(蛋白濃度6%)8に30%水酸化ナトリウム溶
液を加えPHを11とした。この大豆蛋白液に卵白液
を大豆蛋白液の蛋白分に対して固形分換算で0
%、5%、10%、20%、30%、40%、50%の割合
で添加混合した後それぞれを噴霧乾燥して7種類
の蛋白粉末各々約50gづつを得た。得られた蛋白
粉末の水に対する溶解性と加熱後のゲル強度を、
溶解性については200ml容のビーカー中で各蛋白
粉末5gを95mlの水で撹拌溶解して5%蛋白溶液
とした後100ml容メスシリンダーに移し8時間放
置後の分離の状態を上への分離物、下への沈澱物
の層の目盛(ml)で測定し、また加熱後のゲル強
度については各蛋白粉末30gを170mlの水で溶解
した15%蛋白溶液を折径50mmのケーシング(呉羽
化学工業(株)製商品名クレハロンフイルム)に詰
め、85℃×60分の加熱を恒温水槽中で行つた後の
ゲル強度をレオメーター(不動工業社製)で測定
した。対照として上記と同様の分離大豆蛋白液を
アルカリ性にせずに同量の卵白液を加えて乾燥し
たもの(対照とする)と、アルカリ性にして噴
霧乾燥して得た大豆蛋白粉末と卵白粉を上記と同
様の割合で混合したもの(対照とする)につい
ての溶解性、加熱後のゲル強度を同様の方法で試
験した。結果は表に示す通りであつた。
【表】 備 考 (1) 表中の溶解性の欄の上、下とは各々上への分
離物、下への沈澱物を意味し、中間層は本発明
品及び対照では懸濁状態であり対照では清
澄状態であつた。上、下が0mlであるものは溶
液全体がよく混り合つた状態のものであつた。 (2) 卵白添加量が50%以上(60、70、80%等)の
ものについても同様の試験を行つた結果効果が
得られ、分離もなく、ゲル強度も高いものであ
つた。 (3) レオメーターの測定は、直径10mmの円板型の
プランジヤーを用いて行つた。 (4) 上記で用いた分離大豆蛋白液は以下のように
して調製した。 市販の脱脂大豆フレーク5KgをPH8.2の水酸化
ナトリウム溶液50中でPHをそのまま保ちながら
5時間浸漬抽出し200メツシユの布を用い加圧
過を行い、脱脂豆乳と不溶解残滓とに分離し
た。脱脂豆乳に1N塩酸を加えPHを4.3(等電点付
近)とし静置後連続遠心分離(5000r.p.m)によ
り大豆カード(固形物)と大豆ホエイ(上澄液)
に分離し、得られた大豆カードの不純物を除き大
豆蛋白の精製を行つた。この大豆カードに清水を
加え懸濁させた後10%水酸化ナトリウム溶液を加
えてPH7.2とし、完全に溶解して蛋白濃度6%の
大豆蛋白液27を得た。 なお、上記の精製した大豆カードを中性〜弱ア
ルカリ性にして溶解後乾燥したものが分離大豆蛋
白粉末である。 前記の表から明らかな如く、大豆蛋白液をアル
カリ性にして大豆蛋白以の水溶性蛋白を添加して
得られた蛋白粉末は溶解性、加熱後のゲル強度が
優れ、大豆蛋白以の水溶性蛋白の添加量が10%以
上であるとき特に溶解性が一段と優れ、ゲル強度
もまた優れたものであることが理解される。 本発明の製造法により大豆蛋白を主材とするこ
のように優れた蛋白粉末がなぜ得られるのかは定
かでないが、おそらくアルカリにより大豆蛋白分
子(11S構造)が(7S構造と4S構造とに)解裂さ
れることと大豆蛋白分子が大豆以の水溶性蛋白の
膜により保護されることがこの蛋白粉末の溶解性
かつ加熱後のゲル強度に何らかの作用をするもの
と考えられる。 実施例 1 分離大豆蛋白液のかわりに常法により得られた
粉末化前の濃縮大豆蛋白液(蛋白濃度5%)20
を用い、卵白液のかわりにラクトアルブミン粉末
を大豆蛋白液の蛋白分に対して15%添加する他は
試験例と同様の方法により大豆蛋白粉末1.2Kgを
得てその一部を試験例と同様の試験に供した。そ
の結果分離もなく(上0ml、下0ml)、ゲル強度
は58gで溶解性、加熱後のゲル強度も優れたもの
であつた。 なお、用いた濃縮大豆蛋白液は次のようにして
調製した。 市販の脱脂大豆粉5KgにPH4.5の塩酸溶液50
を加えて炭水化物、その他の水溶性物質の溶出を
行い減圧過により液の分離を行つた。この工
程をくり返し行い得られた固形物に清水を加え懸
濁させさらに1N水酸化ナトリウム溶液を加えPH
7.2として蛋白濃度5%の濃縮大豆蛋白液50を
得た。 実施例 2 常法により得られる分離大豆蛋白粉末500gを
5の水に溶解したものに20%水酸化ナトリウム
溶液を加えPH13とした後2N塩酸で中和しPH7.2と
した。これにカゼインナトリウム溶液を大豆蛋白
液の蛋白分に対して固形分換算で30%添加混合し
た後凍結乾燥により蛋白粉末700gを得た。得ら
れた蛋白粉末の一部を試験例と同様の試験に供し
た。その結果分離もなくゲル強度は124.1gで、
溶解性・加熱後のゲル強度も優れたものであつ
た。 実施例 3 試験例と同様の方法でアルカリ性(PH11)とし
た分離大豆蛋白液30に卵白液とラクトアルブミ
ン溶液を大豆蛋白液の蛋白分に対して固形分換算
で各10%ずつ(20%)添加混合した後噴霧乾燥し
て蛋白粉末を1.0Kg得、その一部を試験例と同様
の試験に供した。その結果分離もなく、ゲル強度
は61.8gで、溶解性・加熱後のゲル強度の優れた
ものであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 大豆蛋白液をアルカリ性にした後これを乾燥
    するに際して大豆蛋白以外の水溶性蛋白(ゼラチ
    ンを除く)を添加することを特徴とする蛋白粉末
    の製造法。 2 大豆蛋白液が乾燥大豆蛋白の水戻し品である
    特許請求の範囲第1項記載の蛋白粉末の製造法。 3 大豆蛋白液をPH10以上とした後、中性付近に
    もどしてから大豆蛋白以外の水溶性蛋白(ゼラチ
    ンを除く)を添加し乾燥することとした特許請求
    の範囲第1項記載の蛋白粉末の製造法。
JP18990581A 1981-11-28 1981-11-28 蛋白粉末の製造法 Granted JPS5894351A (ja)

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JPS4839663A (ja) * 1971-09-29 1973-06-11

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