JPS5850704B2 - 新規蛋白素材の製造方法 - Google Patents

新規蛋白素材の製造方法

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JPS5850704B2
JPS5850704B2 JP16029479A JP16029479A JPS5850704B2 JP S5850704 B2 JPS5850704 B2 JP S5850704B2 JP 16029479 A JP16029479 A JP 16029479A JP 16029479 A JP16029479 A JP 16029479A JP S5850704 B2 JPS5850704 B2 JP S5850704B2
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JP
Japan
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casein
decomposition
decomposition product
sodium
protein
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JP16029479A
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有 桑田
良郎 山本
良一 酒井
次郎 中原
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MEIJI NYUGYO KK
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MEIJI NYUGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は食品への蛋白強化剤の製造に関するもので、そ
の目的とするところは、ミルクカゼインより異臭がなく
、しかも食品の物性を阻害しない新規な蛋白素材を提供
する点にある。
従来よりうどん、そば、ラーメン等の麺類、米菓、ウェ
ハー等の菓子類、各種パン類及び穀類を主材料とするイ
ンスタント食品等の蛋白質を加え、食品の栄養価を高め
ることが古くから行なわれている。
一方、ミルクカゼインは栄養価が高く、大量、安価に入
手し得る蛋白質であるが、各種穀類製品・\の添加レベ
ルを高めると製品の物性(保水性、ゲル形成性、気泡性
、粘度、溶解性等)に変化をきたすのみならず、カゼイ
ン特有のニカワ臭が混って、製品価値を著しく損する結
果となり、その用途及び使用量が大きく制限されている
本発明者らは、ミルクカゼインより異臭を除去し、添加
する穀類製品の特性に大きな変化を与えることのない蛋
白素材を開発せんと鋭意研究を進め、各種酸カゼインに
力性ソーダ等のアルカリを加え、可溶化し、溶液状態で
活性炭を用い脱臭し、ついで脱臭したナトリウムカゼイ
ネートにエンドペプチダーゼ系の中性ないしアルカリプ
ロテアーゼを短時間作用させ、粘度低下とカルシウムイ
オンに対する安定性を減じた後濃縮し、さらにこの濃縮
したカゼイン分解液にカルシウム塩とリン酸塩を加え、
中性から弱酸性pH領域で凝固させ、固液分離を行なわ
ず、そのものを液状のまま、もしくは各種の方法で乾燥
することにより解決した。
本発明を工程順に説明すると、使用するカゼインは市販
されている各種酸カゼイン、ナトリウムカゼイネート或
は、新たに脱脂乳より通常の方法で分離したカゼインで
もよい。
原料がナトリウムカゼインの場合は、そのまま水に溶解
するが、酸カゼインの場合は、力性ソーダ、炭酸ソーダ
、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムのどときアルカリを加
え加熱溶解する。
通常、酸カゼインと水を約1:6.O〜1:10.0(
W/V)の割合で混合分散せしめ、これに別に調製した
アルカリ溶液を加える。
仕上り濃度は蛋白として5〜10%に調製するもので、
あまり濃度を高めると、その後の操作に不便をともなう
のでさけた方が望ましい。
溶解後、脱臭を行うが、脱臭剤は通常粉状活性炭、骨炭
、粒状活性炭等の強力な脱臭力を有する物質を使用する
もので、粉状活性炭にあっては、前記ナトリウムカゼイ
ネート溶液を60〜85℃程度に加温し、カゼインに対
し3〜8饅の範囲で添加する。
また骨炭、粒状活性炭のような場合は、それらを充填し
たカラムにカゼイン液をS、V5前後で通液するのがよ
い。
この脱臭処理により、臭気、色等は除去される。
脱臭後の蛋白液の処理−は酵素分解と凝固の2つの工程
により行うもので、このためまず、精製したナトリウム
カゼイネートに遊離アミノ酸の生成量が少なく蛋白を限
定分解するタイプの酵素、すなわち中性ないしアルカリ
性のエンドペプチダーゼ系の蛋白分解酵素が添加される
本発明に適する市販の酵素としては、プロチンPS(大
和化成株製)、アルカラーゼ(NOVO社製)、ニュー
トラーゼ(NOVO社製)、又はレンネット(ハンセン
社製)などが有効に用いられる。
これら蛋白分解酵素の添加量はナトリウムカゼイネート
(10%W/W)溶液1kg当り10−100■程度で
十分である。
酵素反応は30〜55℃で1〜3時間ゆるやかに撹拌し
ながら行なわれる。
この間、ナトリウムカゼインの溶解度低下がなく、分解
臭、苦味生成が少なく、粘度のみ下げるように分解され
る。
酵素反応が終了したら80℃−10分程度の加熱処理で
酵素を失活させ、真空濃縮機にて15〜30俤固形分ま
で濃縮する。
濃縮したカゼイン分解物に温度20〜80℃の範囲で塩
化カルシウムもしくは塩化カルシウムと水酸化カルシウ
ムを添加し、次にリン酸1ナトリウム、リン酸1カリウ
ム、リン酸2ナトリウム、リン酸2カリウムを組み合わ
せた混合溶液を加え、pH6,0〜7.5の範囲に調節
する。
これら塩類添加を行なう際には充分な撹拌を行ない部分
的な不溶化を生ぜしめないようにする。
最終pHが5.5より酸性サイドに移れは、カゼイン分
解物の蛋白不溶化率は向上するが、それは単なる等電点
沈殿になるので好ましくない。
中性からpH6前後までの弱酸性pH領域で、カゼイン
分解物を不溶化させたものの粒子は小さく、ホモミキサ
ー、均質機等の装置を用いて、容易に微粒子化でき、再
凝集しずらいので好ましい。
カルシウム塩及びリン酸塩の添加によって酵素分解処理
を受けたカゼインは微細な不溶化カゼイン分解物となる
得られた不溶化カゼイン分解物は分散液のまま蛋白素材
として食品の強化に使用できる。
しかしながら、不溶化カゼイン分解物は、取扱いが便利
なように、各種手段によって乾燥させることができる。
乾燥は酵素反応が終了し、カルシウム塩及びリン酸塩が
添加されて不溶化し、分散したカゼイン分解物のまま行
うことができる。
一般的には、乾燥方式として、通常の乳業プラントで汎
用される遠心噴霧乾燥機、高圧噴霧乾燥機で乾燥するの
がよい。
乾燥した蛋白素材はカゼイン特有のニカワ臭とか、カゼ
インの酵素分解で生じる苦味、分解臭がほとんどなく、
通常の穀類製品のpH領域である弱酸性から弱アルカ1
JpH領域まで、20φ以下の溶解度しか有さないため
、小麦粉、米粉、澱粉等の主原料と混合使用しても、製
品の物性をほとんど変化させないので、強化を目的とし
た蛋白素材としては極めて好ましいものである。
次に本発明の試験例及び実施例を示す。
試験例 1 実施例1及び実施例2の方法においてカゼイン濃度を2
〜8%に変化させ、10%トリポIJ IJン酸ソーダ
を加温化するまで加え、25℃でB型粘度計を用いて測
定し、各試料における粘度変化を試験した。
対照としてレンネットカゼインを用い−た。
その結果は第1表に示される。第1表から本発明による
カゼイン分解物は蛋白濃度が高くなっても粘度の変化は
ほとんどみられないが、対照のレンネットカゼインでは
蛋白濃度が高くなると急激に粘度が上昇するのが分る。
試験例 2 実施例1,2で得られた試料及び対照としてレンネット
カゼインを用い、以下の方法により保水性を試験した。
サンプル約51を50TLlの水に分散させ、1時間撹
拌保持後、14000r−pomで約40分間遠心分離
し、上澄液を除去、1紙上に逆さにして風乾して遠沈管
の底のペレット重量を精秤し、ついでペレットをポリリ
ン酸ソーダで可溶化した後、窒素の含有量をミクロケル
ダールペレット重量 法7測定し・42ッ、中。
窒素含有量=水和量とし、保水性の指標とした。
その結果は第2表に示される。
第2表から本発明によるカゼイン分解物はレンネットカ
ゼインに比較して水和量が高く、保水性に優れているこ
とが分る。
試験例 3 試験例2と同じ試料を用い、以下の方法により溶解性を
試験した。
サンプル4グに脱イオン水36グを加え、10分間撹拌
した後、10%のトリポIJ IJン酸溶液を所定量宛
添加して、1時間撹拌し、つぎに12000 rpm
で15分間遠心分離し、上澄液中の窒素をFolin
法で測定して、次式によりトリポリリン酸ソーダの各
濃度における溶解性とした。
上澄液中の窒素 −9−7プ7、中。
全窒素 X100=溶解性その結果は第3表に示される
第3表から本発明によるカゼイン分解物は、レンネット
カゼインに比較して溶解性が低く、食品強化用の蛋白素
材として好ましいことが分る。
実施例 1 ニュージランド産乳酸カゼイン(30メツシユ)3.0
kgを力性ソーダ72グ入った50℃の水27に9に撹
拌下徐々に投入し、80℃まで昇温15分保持する。
次に対カゼイン当り5%量(150?)のやしから活性
炭(日本炭素GP−1)を加え、80℃15分ゆるやか
に撹拌し脱臭する。
脱臭したナトリウムカゼイネート液を50℃まで冷却し
、これに10%ニュートラーゼ(NOVO社製)液9.
Oml加え、90分間ゆるやかに撹拌しながら分解を進
める。
分解反応終了後、タラリファイヤーで不溶化したカゼイ
ン(湿重量29.2 ? (乾物で10.5P))を除
去し、85℃5分加熱失活後、真空濃縮機を用いて固形
分21%まで濃縮する。
濃縮したカゼイン分解液にアジテータ−中で撹拌しなが
ら塩化カルシウム324.3fをCa 35 ■/ f
f蛋白になるように添加する。
次に、リン酸1カリウムとリン酸2カリウムの混合液を
製品中でのCa/P比が2/1になるように加える。
不溶化したカゼイン分解物を分散機(日本特殊機化工業
のパイプラインホモミツクミル5L−5型)で微粒子化
し、次に均質機を用いて 100に9/cr!の高圧で粒子を更にくだき、噴霧乾
燥に供する。
実施例 2 脱臭したナトリウムカゼイネート液30に9のpHを7
.5に力性ソーダで調節し、これに50℃で10%アル
カラーゼ液9.0mlを加え90分間ゆるやかに撹拌し
ながら分解を進める。
タラリファイヤーで不溶化したカゼインを除き、85℃
で5分間加熱共活後、固形分18%まで濃縮する。
濃縮したカゼイン分解物にアジテータ−中で撹拌しなが
ら、塩化カルシウム、185.3S’をCa2Oη/I
?蛋白になるように加え、次にリン酸2カリウム50.
5f、リン酸1カリウム72.71?の混合液を加え、
Ca / P = 4 / 1となす。
不溶化したカゼイン分解物を実施例1と同様に噴霧乾燥
した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸カゼインをアルカリで可溶化したナトリウムもし
    くはカリウムカゼイネートに中性ないしアルカリ性のエ
    ンドペプチダーゼ系の蛋白分解酵素を作用せしめ、カゼ
    インの溶解度低下が少なく、分解度が低く苦味分解臭が
    生じない範囲で、粘度低下だけ大きい条件で、酵素分解
    を進め、次いで加熱失活せしめ、カゼインのカルシウム
    イオンに対する安定性を低下させ、これにカルシウム塩
    及び、リン酸塩を加え、微細な不溶化したカゼイン分解
    物を得ることを特徴とする新規蛋白素材の製造方法。 2、特許請求の範囲第1項で得られたカゼイン分解物を
    そのまま噴霧乾燥することを特徴とする新規蛋白素材の
    製造方法。
JP16029479A 1979-12-12 1979-12-12 新規蛋白素材の製造方法 Expired JPS5850704B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58101511U (ja) * 1981-12-28 1983-07-11 日本アンテナ株式会社 アンテナ装置
JPS61152104A (ja) * 1984-12-25 1986-07-10 Bridgestone Corp 電磁波反射体
JPH0492813U (ja) * 1990-12-29 1992-08-12

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58101511U (ja) * 1981-12-28 1983-07-11 日本アンテナ株式会社 アンテナ装置
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JPH0492813U (ja) * 1990-12-29 1992-08-12

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