JPH09311685A - 鍵盤式電子楽器 - Google Patents

鍵盤式電子楽器

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JPH09311685A
JPH09311685A JP8123460A JP12346096A JPH09311685A JP H09311685 A JPH09311685 A JP H09311685A JP 8123460 A JP8123460 A JP 8123460A JP 12346096 A JP12346096 A JP 12346096A JP H09311685 A JPH09311685 A JP H09311685A
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JP
Japan
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key
keys
switch
keyboard
time difference
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JP8123460A
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Ichiro Osuga
一郎 大須賀
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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  • Rotary Switch, Piano Key Switch, And Lever Switch (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数鍵にわたって敷設された長尺の弾性体を備
えた鍵盤スイッチを用いた鍵盤式電子楽器において、実
際の押鍵強度に忠実な楽音再生を行う。 【解決手段】押鍵された鍵に対応する鍵スイッチの第1
メークスイッチと第2メークスイッチのオンする時間差
を検出する。押鍵された鍵の隣接する両隣の鍵の押鍵状
態または離鍵状態に応じてタッチカーブテーブルI,I
I,IIIを選択する。両隣の鍵が何れもオンしていないと
きはタッチカーブテーブルIを選択する。両隣の鍵の片
方だけがオンしているときはタッチカーブテーブルIIを
選択する。両隣の鍵の両方ともがオンしているときはタ
ッチカーブテーブルIII を選択する。選択したタッチカ
ーブテーブルに基づいて、第1メークスイッチと第2メ
ークスイッチのオンする時間差をベロシティー(Ve
l)に変換し、ベロシティー(Vel)を音源に出力し
て楽音の音量等を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鍵盤の各鍵に対応
して配設した鍵スイッチにより鍵の押鍵強度(イニシャ
ルタッチ)に対応する押鍵強度情報を生成して、該押鍵
強度情報に基づいて楽音を制御するようにした鍵盤式電
子楽器に関し、詳細には、鍵スイッチとして複数鍵にわ
たって敷設した弾性体が押鍵によって変形することによ
りタイミングをずらして作動する少なくとも2つのスイ
ッチを用いた鍵盤式電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鍵盤式電子楽器において鍵の押鍵
強度を検出するために、各鍵の一つ一つに個別にスイッ
チを設けるようにしていたが、構造が複雑で部品点数も
多くなり、その分重くなったり故障等も起きやすかっ
た。そこで、例えば、実開昭61−135393号、実
開昭61−135394号に開示されているように、可
撓性部材である長尺の弾性体を複数の鍵の下に敷設する
とともに、この弾性体の下に各鍵に対応してそれぞれ一
対の接点を設けるようにした鍵スイッチがある。
【0003】図6はこの種の鍵スイッチを用いた鍵盤部
の要部を示す斜視図、図7はその断面図、図8は同鍵ス
イッチが押鍵によりオンされた状態を示す図であり、こ
の鍵スイッチは、第1メークスイッチ1(図7参照)と
第2メークスイッチ2の一対のスイッチを複数の鍵3の
各々に対して配設したものである。詳細には、鍵3の下
に、長尺の弾性体4が敷設されるとともに、この弾性体
4に沿って絶縁性のスペーサ5とプリント配線板6が配
設されている。また、弾性体4は長尺方向に延びる2本
のパイプ状部41,42と側面部43を有しており、側
面部43を固定枠7の内側に填め込んでプリント配線板
6に固定されている。そして、第1,第2メークスイッ
チ1,2は、それぞれプリント配線板6上に形成された
固定接点1a,2aと、弾性体4のパイプ状部41,4
2の下面にカーボン接点ゴムで形成された動接点1b,
2bとで構成されている。
【0004】鍵3の下辺にはアクチュエータ3aが形成
され、このアクチュエータ3aは第1,第2メークスイ
ッチ1,2に対応する2つの押圧部31,32を備えて
いる。この押圧部31,32は、固定枠7の開口部7a
を介して弾性体4のパイプ状部41,42の上面に近接
して配置されており、例えば図8に示したように、鍵3
を押鍵することにより、押圧部31(または32)で弾
性体4のパイプ状部41(または42)が変形され、動
接点1b(または2b)が固定接点1a(または2a)
に接触される。これにより、第1メークスイッチ1(ま
たは第2メークスイッチ2)が閉成されてオン状態とな
る。
【0005】ここで、アクチュエータ3aは、第1メー
クスイッチ1に対応する押圧部31の方が第2メークス
イッチ2に対応する押圧部32より長く形成されてお
り、押鍵時には第1メークスイッチ1の方が第2メーク
スイッチ2より早くオンするように設定されている。す
なわち、押鍵強度が強いと(押鍵速度が速いと)第1,
第2メークスイッチ1,2がそれぞれオンとなる作動タ
イミングの時間差が短くなり、押鍵強度が弱いと(押鍵
速度が遅いと)作動タイミングの時間差が長くなる。そ
こで、この作動タイミングの時間差を押鍵強度情報であ
るベロシティーデータに換算し、このベロシティーデー
タに基づいて発音する楽音の音量等を制御している。
【0006】なお、このような構造の鍵スイッチによれ
ば、弾性体4が第1,第2メークスイッチ1,2に対す
る緩衝材となるとともに、この弾性体4の弾性力により
第1,第2メークスイッチ1,2における接点の接続を
確実にすることができる。また、複数の鍵についての各
々のスイッチを、長尺で一体の弾性体4と複数の接点を
形成したプリント配線板6とで一つのアッセンブル体と
することができるので、その構造や組立が簡単になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
構造の鍵スイッチにおいては次のような問題がある。例
えば図8に示すように、1つの鍵が押鍵された状態すな
わち一つのアクチュエータ(B)が押された状態で、そ
の隣りの鍵が押鍵されてアクチュエータ(A)が押され
ると、弾性体4のパイプ状部41(および42)のアク
チュエータ(A)の直下の部分が既にアクチュエータ
(B)によって多少変形しているので、アクチュエータ
(B)の鍵が非押鍵状態のときに比べて隣の鍵の第1メ
ークスイッチ1(および第2メークスイッチ2)がオン
する瞬間のアクチュエータ(A)の位置が変わってく
る。アクチュエータ(C)についても同様である。すな
わち、第1,第2メークスイッチ1,2がオンとなるタ
イミングの時間差が隣接する鍵の状態に応じて影響を受
けることになる。このため、従来の電子楽器では実際の
押鍵強度を反映する正確なベロシティーデータが得られ
なかった。
【0008】本発明は、複数鍵にわたって敷設された長
尺の弾性体を備えた鍵盤スイッチを用いた鍵盤式電子楽
器において、実際の押鍵強度に忠実な楽音再生を行うこ
とを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになした本発明の鍵盤式電子楽器は、押鍵により変形
する長尺の弾性体が複数鍵にわたって敷設されるととも
に、押鍵による上記弾性体の変形により作動する少なく
とも2つのスイッチが各鍵に対応して設けられ、該2つ
のスイッチは押鍵時における作動タイミングがずれるよ
うに設定され、該作動タイミングの時間差から押鍵強度
情報を生成して該押鍵強度情報に基づいて楽音を制御す
る鍵盤式電子楽器において、押鍵された鍵の少なくとも
隣接する鍵の状態に応じて、該押鍵された鍵について、
検出された前記作動タイミングの時間差と前記押鍵強度
情報との関係を切り換えて前記楽音を制御するようにし
たことを特徴とする。
【0010】本発明の鍵盤式電子楽器において、押鍵さ
れた鍵の少なくとも隣接する鍵の状態に応じて、この押
鍵された鍵についての2つのスイッチの作動タイミング
の時間差と押鍵強度情報との関係を切り換えて楽音を制
御するので、隣接する鍵が既に押鍵されていることによ
って生じる弾性体の変形を考慮して、押鍵される鍵につ
いての2つのスイッチの作動タイミングの時間差から押
鍵強度情報を生成することができ、実際の押鍵強度に忠
実な押鍵強度情報とすることができる。
【0011】なお、前記2つのスイッチで検出される作
動タイミングの時間差と押鍵強度情報との関係は、例え
ば隣接する鍵の押鍵状態および離鍵状態にそれぞれ対応
するテーブルとして設定しておき、任意の鍵が押鍵され
ると、その鍵に隣接する鍵の状態に基づいてテーブルを
選択し、この選択したテーブルに基づいて、検出された
2つのスイッチの作動タイミングの時間差をベロシティ
ーデータ等の押鍵強度情報に変換し、この押鍵強度情報
に基づいて楽音の音量等を制御するようにしてもよい。
【0012】また、前記隣接する鍵は、例えば押鍵され
た鍵の両隣の鍵であって、前記テーブルは、該両隣の鍵
についての前記2つのスイッチのオンオフの組み合わせ
に応じて設定したものでもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態を示
す鍵盤式電子楽器のブロック図であり、CPU10に
は、バス20を介してRAM30、ROM40、鍵盤5
0、パネルスイッチ60および音源70が接続されてい
る。CPU10は、ROM40に格納されている制御プ
ログラムに基づいてRAM30のワーキングエリアを使
用して電子楽器全体の制御を行い、鍵盤50におけるキ
ーイベントの発生により音源70に対して発音と消音の
制御を行う。また、パネルスイッチ60におけるスイッ
チ操作イベントの発生により、各種スイッチに対応する
処理を行う。なお、音源70はCPU10から設定され
るキーコード、ノートオンデータ、ベロシティーデータ
に基づいて楽音信号を発生し、キーコードおよびノート
オフデータに基づいて楽音信号を減衰する。サウンドシ
ステム80は音源70からの楽音信号をD/A変換し、
増幅等を行って楽音を発生する。
【0014】鍵盤50は前掲の図6〜図8に示した鍵ス
イッチを備えており、CPU10はこの鍵スイッチの各
鍵の第1,第2メークスイッチ1,2をスキャンするこ
とにより、第1,第2メークスイッチ1,2のオン/オ
フ状態を検出し、第1メークスイッチ1のオンイベント
と第2メークスイッチ2のオフイベントをキーイベント
と判定する。なお、厳密には、発音および消音のタイミ
ングはこのキーイベントの発生タイミングと異なり、第
1メークスイッチのオンイベント(キーオンイベント)
後の第2メークスイッチ2のオンイベントにより発音さ
れ、第2メークスイッチ2のオフイベント後の第1メー
クスイッチ1のオフイベントにより消音される。
【0015】鍵盤50における各鍵に対応する第1,第
2メークスイッチ1,2の各オン/オフ状態は、CPU
10がレジスタに記憶しており、キーオンイベントによ
り、そのキーオンイベントの鍵の隣接鍵の状態に応じて
ROM40に記憶されているタッチカーブテーブルを選
択し、第1メークスイッチ1のオンと第2メークスイッ
チ2のオンの時間差(作動タイミングの時間差)を検出
し、この時間差を選択したタッチカーブテーブルでベロ
シティーデータに変換し、このベロシティーデータを、
対応する鍵のキーコードおよびノートオンデータと共に
音源70に出力する。
【0016】図2はROM40に記憶されている第1実
施例におけるタッチカーブテーブルを概念的に示す図で
あり、この第1実施例では、同図(A) ,(B) ,(C) に示
したようにテーブルI,テーブルII,テーブルIII の3
つのタッチカーブテーブルを備えている。そして、CP
U10は、押鍵された鍵の隣接する鍵の押鍵状態および
離鍵状態に基づいてタッチカーブテーブルを選択し、こ
の選択したタッチカーブテーブルから押鍵された鍵につ
いての時間差からベロシティーデータ(Vel)を得
る。
【0017】図2(A) のタッチカーブテーブルIは、押
鍵が有ったとき、その鍵の両隣の何れの鍵も押鍵されて
ない場合に選択するテーブルである。また、図2(B) の
タッチカーブテーブルIIは押鍵された鍵の両隣の何れか
一方の鍵が押鍵されている場合に選択するテーブルであ
る。さらに、図2(C) のタッチカーブテーブルIII は両
隣の何れの鍵も押鍵されている場合に選択するテーブル
である。
【0018】前記図8について説明したように、押鍵が
有ったとき隣接する鍵が押鍵されていると、弾性体4の
パイプ状部41あるいはパイプ状部42の変形により、
現在押鍵された鍵についての時間差が短めになるが、こ
の時間差の誤差は、隣接する押鍵状態が多いほど大きく
なる。そこで、図2(B) ,図2(C) のようにタッチカー
ブテーブルを切り替えて、時間差が短めになるのを隣接
する鍵の押鍵状態に応じて補正してベロシティーデータ
に変換する。これにより、隣接する鍵の押鍵状態に左右
されずに、実際の押鍵強度に忠実な楽音が発生できる。
【0019】図3はCPU10が実行する制御プログラ
ムのメインルーチンのフローチャート、図4はサブルー
チンのフローチャートであり、同図に基づいて第1実施
例の動作を説明する。図3のメインルーチンの処理を開
始すると、ステップS1で各レジスタのプリセット等の
初期設定を行い、ステップS2で鍵盤50でキーイベン
トが有るか否かを判定する。ステップS2でキーイベン
トが有ればステップS3で図4のキーイベント処理を行
ってステップS4に進み、キーイベントが無ければその
ままステップS4に進む。ステップS4では、パネルス
イッチ60におけるスイッチ操作に応じたパネル処理等
のその他処理を行いステップS2に戻る。
【0020】図4のキーイベント処理では、ステップS
11でキーイベントがキーオンイベントであるか否かを
判定し、キーオンイベントでなければステップS12で
消音処理を行ってメインルーチンに復帰し、キーオンイ
ベントであればステップS13に進む。ステップS13
では、キーオンイベントの有った鍵の隣の鍵の少なくと
も何れか一方の鍵がオン状態であるか否かを判定し、何
れもオン状態でなければステップS15で図2(A) のタ
ッチカーブテーブルIを選択してステップS18に進
み、何れか一方でもオン状態であればステップS14に
進む。ステップS14では、キーイベントの有った鍵の
両隣の鍵が何れもオン状態であるか否かを判定し、何れ
かがオン状態でなければステップS16で図2(B) のタ
ッチカーブテーブルIIを選択してステップS18に進
み、何れもがオン状態であればステップS17で図2
(C) のタッチカーブテーブルIII を選択してステップS
18に進む。
【0021】そして、ステップS15,ステップS1
6,ステップS17で各タッチカーブテーブルを選択す
ると、ステップS18で、選択したタッチカーブテーブ
ルと第1,第2メークスイッチ1,2の時間差のデータ
よりベロシティーを求め、そのベロシティーをキーコー
ドおよびノートオンと共に音源70に出力して発音処理
行い、メインルーチンに復帰する。
【0022】以上の処理により、押鍵が有った鍵に対し
て、隣接する両隣の鍵が何れも押鍵されていなければタ
ッチカーブテーブルIによるベロシティーに基づいて発
音され、隣接する両隣の鍵の何れか一方が押鍵されてい
ればタッチカーブテーブルIIによるベロシティーに基づ
いて発音される。さらに、隣接する両隣の何れの鍵も押
鍵されていればタッチカーブテーブルIII によるベロシ
ティーに基づいて発音される。
【0023】次に第2実施例について説明する。第2実
施例のハードウエア構成は図1と同様であるが、この第
2実施例では、ROM40に6種類のタッチカーブテー
ブル(A,B,C,D,E,F)と各タッチカーブテー
ブルに対応するタイミング補正データからなる発音タイ
ミングテーブルを記憶している。この6種類のタッチカ
ーブテーブルとタイミング補正データは、次表1に示し
たように、押鍵された鍵に対して、隣接する両隣の鍵の
第1,第2メークスイッチ1,2の各オン/オフ状態の
組み合わせに対応して設定したものである。なお、同表
中の「1M」は第1メークスイッチ1、「2M」は第2
メークスイッチ2を示し、「○」はオン状態、「×」は
オフ状態を示す。
【0024】
【表1】
【0025】なお、上記6種類のタッチカーブテーブル
(A,B,C,D,E,F)は、前記第1実施例のタッ
チカーブテーブル(I,II,III)よりもさらに精度を
高くして、対象とする鍵に隣接する両隣の鍵の第1,第
2メークスイッチ1,2の状態によって弾性体4のパイ
プ状部41,42に生じる変形の度合を考慮したもの
で、その変形の度合に応じて生じる対象とする鍵におけ
る時間差のずれを補正するように、実際に検出される時
間差と補正したベロシティーとの関係を設定したもので
ある。
【0026】また、6種類のタイミング補正データ
(A,B,C,D,E,F)は、上記同様に隣接する両
隣の鍵の第1,第2メークスイッチ1,2の状態による
パイプ状部41,42に生じる変形の度合を考慮し、そ
の変形の度合に応じて生じる対象とする鍵における第2
メークスイッチ2のオンタイミングのずれ、すなわち、
発音タイミングのずれを補正するように発音タイミング
をシフトするための補正データである。
【0027】例えば、第2メークスイッチ2のオンイベ
ントを発音タイミングとすると、ケース「9」の場合、
両隣の鍵が深く押されていると判断することができ、こ
の場合、その間の鍵(対象とする鍵)の第2メークスイ
ッチ2の接点は必要以上に鍵を押し込まないとオンしな
いので、例えばケース「1」に比べて発音タイミングが
遅れることになる。そこで、ケース「1」の場合に若干
遅らせぎみで発音するようにタイミング補正データAを
予め設定しておく。その他のタイミング補正データにつ
いても各ケースの相互の関係に応じて発音タイミングを
補正するような補正データとして設定しておく。
【0028】図5は第2実施例のキーイベント処理を示
すフローチャートである。この第2実施例におけるメイ
ンルーチンは図3の第1実施例と同様であり、図5のキ
ーイベント処理はステップS3の処理に対応している。
図5のキーイベント処理が開始されると、先ず、ステッ
プS21でキーイベントがキーオンイベントであるか否
かを判定し、キーオンイベントでなければステップS2
2で消音処理を行ってメインルーチンに復帰し、キーオ
ンイベントであればステップS23に進む。
【0029】ステップS23では、キーオンイベントの
有った鍵の隣の鍵の少なくとも何れか一方の鍵がオン状
態(第1,第2メークスイッチ1,2の少なくとも何れ
かがオン)であるか否かを判定し、何れもオン状態でな
ければステップS24でタッチカーブテーブルAとタイ
ミング補正データAを選択してステップS205に進
み、何れか一方でもオン状態であればステップS25に
進む。ステップS25では、キーイベントの有った鍵の
両隣の鍵が何れもオン状態であるか否かを判定し、何れ
かがオン状態でなければステップS26に進み、何れも
がオン状態であればステップS27に進む。
【0030】ステップS26では、隣のオン状態の鍵は
第1メークスイッチ1だけがオンであるか否かを判定
し、第1,第2メークスイッチ1,2の両方がオンであ
ればステップS28でタッチカーブテーブルBとタイミ
ング補正データBを選択してステップS205に進み、
第1メークスイッチ1だけがオンであればステップS2
9でタッチカーブテーブルCとタイミング補正データC
を選択してステップS205に進む。
【0031】ステップS27では、両隣の鍵の少なくと
も一方の鍵は第1メークスイッチ1だけがオンであるか
否かを判定し、何れの鍵も第1,第2メークスイッチ
1,2の両方がオンであればステップS201でタッチ
カーブテーブルFとタイミング補正データFを選択して
ステップS205に進み、少なくとも一方の鍵は第1メ
ークスイッチ1だけがオンであればステップS202に
進む。ステップS202では、上記第1メークスイッチ
1だけがオンである鍵の他方の鍵は第1メークスイッチ
1だけがオンであるか否かを判定し、この他方の鍵も第
1メークスイッチだけがオンであればステップS203
でタッチカーブテーブルEとタイミング補正データEを
選択してステップS205に進む。また、この他方の鍵
は第1,第2メークスイッチ1,2の何れもがオンであ
ればステップS204でタッチカーブテーブルDとタイ
ミング補正データDを選択してステップS205に進
む。
【0032】上記のように各タッチカーブテーブルとタ
イミング補正データを選択すると、ステップS205
で、選択したタッチカーブテーブルと第1,第2メーク
スイッチ1,2の時間差のデータよりベロシティーを求
めるとともに、タイミング補正データに基づいて発音タ
イミングを取り、ベロシティーをキーコードおよびノー
トオンと共に音源70に出力して発音処理行い、メイン
ルーチンに復帰する。
【0033】以上の処理により、押鍵が有った鍵に対し
て、隣接する両隣の鍵の第1,第2メークスイッチ1,
2の状態に応じてタッチカーブテーブルが選択されてベ
ロシティーが得られる。すなわち、両隣の鍵の押鍵途中
あるいは離鍵途中などによる弾性体4の微妙な変形状態
の影響をも補正して、実際の押鍵強度に忠実な楽音発生
を行うことができる。
【0034】また、上記の第2実施例によれば、弾性体
4の変形による発音タイミングのずれも補正することが
でき、隣接する鍵の状態による発音タイミングのバラツ
キを防止することができる。
【0035】なお、上記の各実施例では、隣接する鍵の
状態を鍵スイッチの第1,第2メークスイッチ1,2に
より検出するようにしているが、第1メークスイッチ1
だけでもよい。さらに、鍵スイッチ以外の例えばアフタ
ータッチセンサーあるいはその他のセンサーでもよい。
【0036】また、実施例では、押鍵された鍵の両隣の
鍵のみを隣接する鍵としているが、この両隣のさらに外
側の鍵あるいはさらに外側の鍵など、影響の及ぶ鍵を隣
接する鍵としてもよい。
【0037】さらに、第1,第2,第3メークスイッチ
で鍵スイッチを構成し、隣接する複数の鍵の状態を考慮
して、各鍵の状態に応じた多数の場合分けにより消音タ
イミング等を制御するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明の鍵盤式電子楽器によれば、押鍵された鍵の少なくと
も隣接する鍵の状態に応じて、この押鍵された鍵につい
ての2つのスイッチの作動タイミングの時間差と押鍵強
度情報との関係を切り換えて楽音を制御するようにした
ので、隣接する鍵が既に押鍵されていることによって生
じる弾性体の変形を考慮して、押鍵される鍵についての
2つのスイッチの作動タイミングの時間差から押鍵強度
情報を生成することができ、実際の押鍵強度に忠実な押
鍵強度情報とすることができる。
【0039】また、請求項2記載の本発明の鍵盤式電子
楽器によれば、前記2つのスイッチで検出される作動タ
イミングの時間差と押鍵強度情報との関係を、隣接する
鍵の押鍵状態および離鍵状態にそれぞれ対応するテーブ
ルとして設定しておき、隣接する鍵の状態に基づいてテ
ーブルを選択して、作動タイミングの時間差を押鍵強度
情報に変換するようにしたので、テーブルを選択するだ
けで場合分けに対応することができ、制御が簡単にな
る。
【0040】また、請求項3記載の本発明の鍵盤式電子
楽器によれば、前記隣接する鍵が押鍵された鍵の両隣の
鍵であって、前記テーブルをこの両隣の鍵についての前
記2つのスイッチのオンオフの組み合わせに応じて設定
するようにしたので、制御が簡単になるとともに、簡単
な組み合わせで精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す鍵盤式電子楽器の
ブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例におけるタッチカーブテー
ブルを概念的に示す図である。
【図3】本発明の実施例における制御プログラムのメイ
ンルーチンのフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施例におけるキーイベント処理
を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施例におけるキーイベント処理
を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係わる鍵スイッチを用いた鍵盤部の要
部を示す斜視図である。
【図7】同鍵盤部の要部を示す断面図である。
【図8】同鍵スイッチが押鍵によりオンされた状態を示
す図である。
【符号の説明】
1…第1メークスイッチ、2…第2メークスイッチ、3
…鍵、4…弾性体、10…CPU、50…鍵盤。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押鍵により変形する長尺の弾性体が複数
    鍵にわたって敷設されるとともに、押鍵による上記弾性
    体の変形により作動する少なくとも2つのスイッチが各
    鍵に対応して設けられ、該2つのスイッチは押鍵時にお
    ける作動タイミングがずれるように設定され、該作動タ
    イミングの時間差から押鍵強度情報を生成して該押鍵強
    度情報に基づいて楽音を制御する鍵盤式電子楽器におい
    て、 押鍵された鍵の少なくとも隣接する鍵の状態に応じて、
    該押鍵された鍵について、検出された前記作動タイミン
    グの時間差と前記押鍵強度情報との関係を切り換えて前
    記楽音を制御するようにしたことを特徴とする鍵盤式電
    子楽器。
  2. 【請求項2】 前記検出される作動タイミングの時間差
    と前記押鍵強度との関係を、隣接する鍵の押鍵状態およ
    び離鍵状態にそれぞれ対応するテーブルとして設定して
    おき、該テーブルを選択することにより、前記作動タイ
    ミングの時間差と前記押鍵強度情報との関係を切り換え
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の鍵盤式電
    子楽器。
  3. 【請求項3】 前記隣接する鍵は、押鍵された鍵の両隣
    の鍵であって、前記テーブルを、該両隣の鍵についての
    前記2つのスイッチのオンオフの組み合わせに応じて設
    定したことを特徴とする請求項2記載の鍵盤式電子楽
    器。
JP8123460A 1996-05-17 1996-05-17 鍵盤式電子楽器 Withdrawn JPH09311685A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010044247A (ja) * 2008-08-13 2010-02-25 Korg Inc 鍵盤ストローク検出装置

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