JPH09311145A - 電流検出装置 - Google Patents

電流検出装置

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JPH09311145A
JPH09311145A JP8129913A JP12991396A JPH09311145A JP H09311145 A JPH09311145 A JP H09311145A JP 8129913 A JP8129913 A JP 8129913A JP 12991396 A JP12991396 A JP 12991396A JP H09311145 A JPH09311145 A JP H09311145A
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current
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output voltage
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JP8129913A
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Tetsuya Yokoyama
哲也 横山
Shigeyuki Yoshihara
重之 吉原
Haruki Hamada
晴喜 浜田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成でありながら、検出精度と信頼性を
向上可能な電流検出装置を実現する。 【解決手段】ホール素子15は検出電流が零のとき零V
を出力し、検出電流が正のとき正電圧を出力し、検出電
流が負のときは負電圧を出力する。オペアンプ16には
ホール素子15の出力電圧と定電圧源17の出力電圧と
が供給される。ホール素子15の検出電流が零のとき、
電流検出器5の出力電圧は定電圧源17の出力電圧とほ
ぼ同等となりマイクロコンピュータの入力電圧を5.1
2Vとすると、オペアンプ16の出力電圧は、その中心
電圧が、2.56Vとなるようにする。電流検出器5内
には正電圧源のみ必要で、正負両電源は不要である共に
電流検出器5とマイクロコンピュータとの間に電圧変換
回路は不要であるため簡単な構成でありながら検出精度
と信頼性を向上可能な電流検出装置を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換装置の入
出力電流を検出する電流検出器を有する電流検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電流検出装置における電流検出器
からの出力電圧は、検出電流が零のとき、電流検出装置
からの出力信号を読み込むマイクロコンピュータ用駆動
電源のGNDレベルと同様のレベルである。また、検出
する電流の方向が正の場合には、電流検出器の出力電圧
は、マイクロコンピュータ用駆動電源のGNDレベルよ
りも高い電圧となり、逆に、検出する電流の方向が負の
場合には、電流検出器の出力電圧は、マイクロコンピュ
ータ用駆動電源のGNDレベルよりも低い電圧となって
いた。
【0003】マイクロコンピュータ内に搭載されたA/
D変換器の入力信号の電圧範囲は、マイクロコンピュー
タの駆動電源電圧とGNDとの間にすべきである。ま
た、マイクロコンピュータとは、別個に配置される単独
モジュールのA/D変換器の場合も同様に、入力信号の
電圧範囲は、A/D変換器の駆動電源電圧とGNDレベ
ルとの間にしなければならなかった。
【0004】したがって、A/D変換器やマイクロコン
ピュータの入力信号の電圧は、A/D変換器やマイクロ
コンピュータの駆動電源電圧とGNDレベルとの範囲内
にしなければならず、電圧検出気器からの出力電圧を上
記範囲内とする電圧変換回路が必要であった。
【0005】なお、電流検出装置に関する公知例として
は、例えば、特開平7−288986号公報を挙げるこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電流検出装置においては、電流検出器の出力信号を
検出するマイクロコンピュータやA/D変換器は2線式
の単一電源で駆動させているが、電流検出器の駆動電源
は検出する電流が正負両方向の場合には、GNDを中心
にして正電源と負電源の両電源が必要でいわゆる3線式
となっているとともに、電圧変換回路が必要で複雑な構
成となっていた。
【0007】さらに、電圧変換回路にも、正電源と負電
源との両電源が必要であり、そのため回路が複雑となっ
て、電流検出装置が高価格となっていた。また、電圧変
換回路には、コンデンサ等が使用されており、このコン
デンサ等により、検出信号に遅延が生じてしまう。この
ため、過電流検出に遅延時間が生じてしまい、適切な安
全保護にも遅延を生じてしまう可能性があった。
【0008】また、電圧変換回路を用いる場合には、そ
の電圧変換誤差が生じることがあり、検出した電流と実
際の電流との間に誤差が生じてる場合がある。この場合
には、電動機の回転が脈動して、振動や騒音の発生を招
いてしまうこととなっていた。
【0009】本発明の目的は、インバータやコンバータ
と称する電力変換装置に備えられている電流検出装置に
おいて、簡単な構成でありながら、検出精度と信頼性を
向上可能な電流検出装置を実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するため、本発明は次のように構
成される。すなわち、被測定電流に対応して、正負の電
圧信号を出力する電流検出素子を有する電流検出装置に
おいて、電流検出素子から出力される負電圧の絶対値よ
り以上の所定の一定の正電圧を発生する定電圧発生手段
と、電流検出素子からの出力電圧と上記定電圧発生手段
からの一定の正電圧とを加算する加算手段とを備える。
【0011】電流検出素子から出力される負電圧の絶対
値より以上の所定の一定の正電圧を発生する定電圧発生
手段からの正電圧と、電流検出素子からの出力電圧とが
加算手段により加算されるため、この加算手段からの出
力電圧は、正電圧のみとなる。したがって、電流検出装
置内には、正負両電源は不要であるとともに、電流検出
器の出力電圧を変換するための電圧変換回路は不要とな
り、簡単な構成でありながら、検出精度と信頼性を向上
可能な電流検出装置を実現することができる。
【0012】(2)上記(1)において、好ましくは、
加算手段の出力電圧は、被測定電流を制御するマイクロ
コンピュータに供給され、定電圧発生手段が発生する一
定の正電圧は、マイクロコンピュータの電源電圧のほぼ
中心値である。
【0013】(3)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、加算手段の出力電圧は、A/D変換器を介して、
マイクロコンピュータに供給され、定電圧発生手段が発
生する一定の正電圧は、A/D変換器の基準電圧のほぼ
中心値である。
【0014】(4)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、加算手段の出力電圧を分圧する抵抗を有する抵抗
分圧回路を、さらに備え、この抵抗分圧回路の出力電圧
は、A/D変換器を介して、マイクロコンピュータに供
給され、A/D変換器の基準電圧のほぼ中心値である。
【0015】(5)また、好ましくは、上記(2)にお
いて、電流検出装置は、マイクロコンピュータの電源電
圧を動作電圧源とする。 (6)また、好ましくは、上記(1)において、電流検
出素子の出力電圧が零の場合の、加算手段からの出力電
圧を記憶する手段と、この記憶手段に記憶された電圧値
に基づいて、加算手段からの出力電圧を校正する手段と
を、さらに備える。
【0016】(7)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、所定の上限電圧を記憶する上限値記憶手段と、所
定の下限電圧を記憶する下限値記憶手段と、加算手段か
らの出力電圧と上限値記憶手段及び下限値記憶手段に記
憶された上限電圧及び下限電圧とを比較する比較手段
と、この比較手段の比較結果に従い、加算手段からの出
力電圧が、上限電圧と下限電圧との間にあるか否かを判
断する異常電流判断手段とを、さらに備える。
【0017】(8)また、好ましくは、上記(2)にお
いて、加算手段の出力電圧が中心値よりも大の場合に
は、被測定電流は正極の電流と判断し、加算手段の出力
電圧が上記中心値よりも小の場合には、被測定電流は負
極の電流と判断する手段を、さらに備える。
【0018】(9)また、好ましくは、上記(1)又は
(2)において、電流検出装置は、単一電源で駆動す
る。 (10)また、好ましくは、上記(1)又は(2)にお
いて、電流検出素子は、ホール素子である。
【0019】(11)また、上記目的を達成するため、
本発明は次のように構成される。すなわち、被測定多相
電流の、各相の電流に対応して、それぞれの正負の電圧
信号を出力する電流検出素子を有する電流検出装置にお
いて、電流検出素子から出力される負電圧の絶対値より
以上の所定の一定の正電圧を発生する定電圧発生手段
と、電流検出素子からの各相電流毎に対応する出力電圧
と定電圧発生手段からの一定の正電圧とを加算する第1
の加算手段と、この加算手段により出力された、各相電
流毎に対応する電圧値を、互いに加算する第2の加算手
段と、この第2の加算手段により加算された電圧値と、
所定の電圧値とを比較する比較手段と、この比較手段の
比較結果に従い、被測定電流が異常であるか否かを判断
する異常電流判断手段とを備える。 (12)好ましくは、上記(1)又は(11)におい
て、被測定電流は、電気自動車に搭載される交流電動機
に流れる電流である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形
態の電流検出装置を用いた、電力変換装置である3相の
インバータ装置と、その制御回路を組み合わせた概略構
成図である。図1において、1は主直流電源で、いわゆ
る負荷を駆動するためのものである。2は、主直流電源
1からの直流電流を交流電流に変換する6つのスイッチ
ング素子で構成された3相のインバータ回路であり、3
は主直流電源1とインバータ回路2との間に配置された
電路遮断器である。
【0021】また、4は交流負荷装置であり、この例に
おいては交流電動機である。5、6、7は、インバータ
回路2と交流電動機4とを接続する電線の途中に配置さ
れた電流検出器であり、負荷制御の制御内容により、配
置される電流検出器の数は異なるが、図1の例における
交流電動機は3相交流電動機であるため、電流検出器の
数は、3個となっている。これら電流検出器5、6、7
の外形や中身は、互いに同一とし、以下、代表として電
流検出器5の内容を説明する。
【0022】8はマイクロコンピュータで、このマイク
ロコンピュータ8は、A/D変換器9と、中央演算処理
装置(CPU)10とを備えている。A/D変換器9
は、電流検出器5の出力信号をディジタル信号に変換し
て、CPU10に入力する。CPU10は、A/D変換
器9からのディジタル信号に基づいて、インバータ回路
2のスイッチング素子を駆動するPWM信号をゲートド
ライブ回路13に出力する。
【0023】ゲートドライブ回路13は、マイクロコン
ピュータ8からのPWM信号により、インバータ装置2
内のスイッチング素子を駆動する。11はマイクロコン
ピュータ8を駆動するための定電圧源であり、この定電
圧源11は、定電圧制御回路112と、この定電圧制御
回路112により制御されるスイッチング素子111とを
備えている。この定電圧源11の出力電圧は、この例に
おいては、5.12[V]とする。
【0024】12は定電圧源11の低圧電源であり、定
電圧源11の5.12[V]よりも高い電圧を出力可能
なものとする。定電圧源11は安価にするため降圧型と
し、しかも非絶縁型とする。
【0025】図2は、電流検出器5の内部構成を示す図
である。図2において、電流検出器5の駆動電力は、低
圧電源12から供給される。電流検出器5内の14は、
低圧電源13の電圧を変換するスイッチングレギュレー
タを用いた定電圧源であり、非絶縁型である。また、1
5は検出する電線の電流(被測定電流)量により出力電
圧が変化するホール素子(電流検出素子)である。ここ
でいうホール素子は一般的なもので、定電圧源11を操
作電圧源とし、検出電流が零のとき零[V]出力で検出
電流が正方向のときは、正電圧の信号が出力され、検出
電流が負方向のときは、負電圧の信号が出力されるもの
を用いる。
【0026】16は、定電圧源14の電源を用いたホー
ル素子15の出力電流は、小さいので出力安定化を図る
ためオペアンプを用いた安定化回路(加算手段)であ
る。このオペアンプ16の電源は、定電圧源14であ
る。17は電流検出器5の出力信号の電圧がA/D変換
器9の入力電圧範囲内とするため、この入力電圧範囲の
中心電圧(基準電圧)を出力する定電圧源である。マイ
クロコンピュータ8及びA/D変換器9用の定電圧源1
1の出力電圧を5.12[V]とすると、この定電圧源
16の出力電圧は、半分の2.56[V]とする。
【0027】オペアンプ16に定電圧源17の電圧を加
え、ホール素子15の検出電流が零のとき、電流検出器
5の出力電圧は、定電圧源17の出力電圧とほぼ同等と
なる。
【0028】A/D変換器9でA/D変換された値は、
CPU10により、以下のように把握される。ただし、
ここでのA/D変換器9は、10bitのものとして考
える。電流検出器5の出力信号の電圧(A/D変換器の
入力電圧)が5.12[V]とすると、CPU10の読
み込み値は16進数表示では、`3FF`、電流検出器
5の出力信号の電圧が0[V]の場合は`000`と読
み込む。
【0029】また、電流検出器5の出力電圧が2.56
[V]であるときは、`1FF`である。CPU10は
`1FF`の値は、検出電流は零[A]、`1FF`よ
りも高い値であれば、電流検出器5の向きと同じ正方向
に電流が流れていると判断し、`1FF`よりも低い値
であれば、電流検出器5の向きと逆の負方向に電流が流
れていると判断させることができる。
【0030】ここで、例を用いて説明する。電流検出器
5の仕様は、検出電流が100[A]あたり出力信号の
変化する電圧値は1[V]とする。実際に電流検出器5
と同じ向きの正方向に100[A]流れているとする
と、電流検出器5の出力信号の電圧は3.56[V]で
ある。CPU10は、A/D変換器9から16進表示で
は`2C8`という値を受け取る。以降` `内は、1
6進数であることを示す。ここでは1bitあたり1
[A]の変化量に相当する。よって、CPU10では`
1FF`を中心いわゆる零[A]と考えるため、3.5
6[V]が100[A]と判断させることができる。
【0031】また、電流検出器5の向きと逆方向に10
0[A]電流が流れているとすると出力信号の電圧は、
1.56[V]となる。このとき、CPU10はA/D
変換器9から`138`という値を受け取る。そこでC
PU10は、`1FF`よりも`0C8`小さいことを
判断し、−100[A]と判断することができる。
【0032】このように、電流検出器5の出力信号はA
/D変換器9を故障させないためのリミッタ回路を別と
して、電圧変換回路無しで両方向の電流値を検出するこ
とができる。また、電流検出器5の内部には、正電圧源
のみでよく、正負両電源は不必要である。
【0033】以上のように、本発明の第1の実施形態に
よれば、電圧検出素子15の出力電圧に正の定電圧源1
7からの電圧を加算し、マイクロコンピュータ8に出力
するように構成したので、電流検出器5内には、正電圧
源のみ必要で、正負両電源は不要であるとともに、電流
検出器5とマイクロコンピュータ8との間に電圧変換回
路は不要であるため、簡単な構成でありながら、検出精
度と信頼性を向上可能な電流検出装置を実現することが
できる。
【0034】図3は、本発明の第2の実施形態を示す概
略構成図であり、図1に示したマイクロコンピュータ8
内のA/D変換器9が、マイクロコンピュータ8の外付
けとされた場合の例である。
【0035】この図3の例の場合は、マイクロコンピュ
ータ8内にA/D変換器が搭載されていないもしくは利
用できない場合の例であり、その他の部分は、図1の例
と図3の例とは同等となっている。この図3の例におい
ても、A/D変換器9の電源電圧は、マイクロコンピュ
ータ8の電源電圧と同一としたほうがよく、この電源電
圧をVCCとすると、電流検出器5の定電圧源17の出
力電圧は、VCC/2とする。この図3の例において
も、図1の例と同様な効果を得ることができる。
【0036】図4は、本発明の第3の実施形態を示す概
略構成図であり、図に3おける電流検出器5、6、7と
A/D変換器9との間に電流検出器5、6、7の出力電
圧をA/D変換器9の入力電圧範囲にする抵抗分圧回路
18を設けた例であり、その他の部分は、図3の例と同
様となっている。
【0037】そして、この図4の例は、電流検出器5の
出力信号の電圧がA/D変換器の入力可能電圧範囲を超
える場合に有効である。例えば、電流検出器5の定電圧
源17の出力電圧が5.12[V]で、電流検出器5の
出力信号の電圧範囲が9.12〜1.12[V]である
場合、この電圧範囲を抵抗分圧回路18により2分の1
とする。これにより、A/D変換器9の入力信号は、図
3に示した例と同様とり、よってCPU10の処理も同
様となる。この第3の実施形態においても、第1の実施
形態と同様な効果を得ることができる。
【0038】図5は、本発明の第4の実施形態を示す概
略構成図であり、定電圧源11と図2に示した定電圧源
14とを共用化した場合の例である。図6は、定電圧源
11と定電圧源14とを共用化した場合の電流検出器5
の内部構成図である。ただし、この図6には、定電圧源
11は省略してある。このように、定電圧源11と定電
圧源14とを共用化すれば、電流検出器5の定電圧源1
4を省略することができ、構成をより簡単化することが
できる。この第4の実施形態においては、第1の実施形
態と同様な効果を得ることができる他、電流検出器5の
構成を、さらに簡単化することが可能である。
【0039】図7は、本発明の第5の実施形態における
マイクロコンピュータ8の動作フローチャートである。
この第5の実施形態は、上述した第1〜第4の実施形態
のうちのいずれの構成でも適用可能であるので、図示は
省略する。
【0040】第5の実施形態においては、CPU10が
検出する電流を零と判断した場合、電流検出器5の出力
信号のレベルを記憶する機能を持たせる例である。マイ
クロコンピュータ8はインバータ回路2のスイッチング
素子を駆動するためにPWM信号を出力するが、PWM
信号を出力しないときは、スイッチング素子が駆動しな
いため、電流検出器5、6、7の検出電流は零である。
【0041】このとき、電流検出器5、6、7の出力電
圧はマイクロコンピュータ8の電源電圧の半分である
2.56[V]が望ましい。しかしながら、製造誤差や
オフセット分の存在等により、スイッチング素子が駆動
していないにも拘らず、電流検出器5から2.61
[V]を出力したとする。そして、その値が、例えば、
10[A]相当の電流が流れているに等しい電流値であ
ると、CPU10が判断するように予め設定されている
場合には、その時の出力電圧値を検出電流零[A]と判
断させる。
【0042】そして、マイクロコンピュータ8がPWM
信号を出力して、インバータ回路2を駆動させ、電流検
出器5が2.66[V]出力したとする。この場合、検
出電流は、20[A]であると判断するように、予め設
定されていれば、上述したように、実際には、零電流で
あるにも拘らず10[A]と判断したのであるから、電
流検出器5の出力電圧が2.66[V]の場合は、20
−10=10[A]が実際の電流であると判断させる機
能をソフトウェアで実行する。
【0043】以上の動作を、図7に示したフローチャー
トを用いて説明する。図7のステップ200において、
マイクロコンピュータ8は、インバータ回路2又はゲー
トドライブ回路13が動作を停止しているか否かを判断
し、停止していれば、ステップ201に進む。そして、
このステップ201において、検出器5、6、7の検出
電圧を検出電流に変換する。次に、ステップ202にお
いて、ステップ201において変換した検出電流を検出
誤差電流として、内部メモリ(図示せず)に記憶する。
そして、処理はステップ200に戻る。
【0044】ステップ200において、インバータ回路
2又はゲートドライブ回路13が動作停止状態ではない
場合は、ステップ203に進む。そして、このステップ
203において、電流検出器5、6、7により検出され
た電圧を検出電流に変換する。次に、ステップ204に
おいて、ステプ203で変換した検出電流から、上記内
部メモリに記憶された検出誤差電流を減算し、実電流と
する。そして、この算出した実電流に基づいて、インバ
ータ回路2の動作を、ゲートドライブ回路13を介して
制御する。ステップ204の処理が終了すれば、ステッ
プ200に戻る。このようにして、製造誤差等により発
生するオフセット電圧を校正して、正確な電流を検出す
ることができる。
【0045】上述した第5の実施形態においては、第1
の実施形態と同様な効果を得ることができる他、製造誤
差等により発生するオフセット電圧を校正して、正確な
電流を検出することができる。
【0046】図8は、本発明の第6の実施形態における
マイクロコンピュータ8の内部機能ブロック図である。
この第6の実施形態においても、上述した第5の実施形
態と同様に、第1〜第4の実施形態のうちのいずれの構
成でも適用可能であるので、図示は省略する。そして、
この第6の実施形態は、検出した電流値が所定範囲を越
えるか否かを判断し、越えた場合には、電路遮断器3に
より、電源1とインバータ回路2とを遮断する機能を備
える例である。
【0047】図8において、CPU10の電流値換算部
102は、A/D変換処理部101からの出力電圧を電
流値に換算する。そして、換算した電流値は、比較部1
05及び106の入力部に供給される。上限値記憶部1
03には、検出電流の上限値、例えば、4.0[V]に
対応する電流値が記憶されている。また、下限値記憶部
104には、検出電流の下限値、例えば、1.0[V]
に対応する電流値が記憶されている。そして、上限値記
憶部103に記憶された電流値は、比較部105の入力
部に供給され、下限値記憶部104に記憶された電流値
は、比較部106の入力部に供給される。
【0048】比較部105においては、電流値換算部1
02から供給された電流値が、上限値記憶部103から
供給された電流値以上であれば、過大電流異常判断処理
部107への出力信号を“H”レベルとする。また、比
較部106においては、電流値換算部102から供給さ
れた電流値が、下限値記憶部104から供給された電流
値以下であれば、過大電流異常判断処理部107への出
力信号を“H”レベルとする。
【0049】過大電流異常判断処理部107は、比較部
105又は106からの出力信号が“H”レベルとなる
と、電路遮断器3を開として、電源1とインバータ回路
2とを遮断する。
【0050】上述した第6の実施形態においては、第1
の実施形態と同様な効果を得ることができる他、電動機
3に過大電流が流れることを防止することができる。
【0051】なお、この第6の実施形態においては、各
電流検出器5、6、7毎に過大電流が流れているか否か
を判断させても良いし、3つの電流検出器5、6、7の
うちのいずれか1つを代表として選択し、その検出器が
検出した電流に基づいて、過大電流が流れているか否か
を判断するように構成してもよい。
【0052】図9は、本発明の第7の実施形態における
マイクロコンピュータ8の内部機能ブロック図である。
この第7の実施形態においても、上述した第5及び第6
の実施形態と同様に、第1〜第4の実施形態のうちのい
ずれの構成でも適用可能であるので、図示は省略する。
そして、この第7の実施形態は、第6の実施形態と同様
に、検出した電流値が所定範囲を越えるか否かを判断
し、越えた場合には、電路遮断器3により、電源1とイ
ンバータ回路2とを遮断する機能を備える例である。そ
して、この第7の例においては、各電流検出器5、6、
7の検出電流を加算して、その加算した値に基づいて、
異常電流を検出する例である。
【0053】図9において、A/D変換データ取り込み
部108、109、110により、電流検出器5、6、
7の検出値を、それぞれ、IUH、IVH、IWHに変
換する。次に、減算部111、112、113で、所定
の値、ここでは、`2FF`を、IUH、IVH、IW
Hから減算し、減算した結果の値IU、IV、IWを加
算部114に供給する。
【0054】加算部114は、減算部111、112、
113から供給されたIU、IV、IWを加算し、IA
LLを算出する。算出した値IALLは、比較部116
のい入力部に供給される。そして、基準電流値記憶部1
15に記憶された基準電流値と、値IALLとが比較部
116で比較される。この値IALLが基準電流値を越
える場合には、異常判断処理部117により異常と判断
され、電路遮断器3が開とされて電源1とインバータ回
路2とが、遮断される。
【0055】上述した第7の実施形態においては、第6
の実施形態と同様に、第1の実施形態と同様な効果を得
ることができる他、電動機3に過大電流が流れることを
防止することができる。
【0056】なお、上述した例においては、2線式の単
一電源仕様のマイクロコンピュータもしくはA/D変換
器のみに有効である。また、電力変換装置は直流から交
流に変換するインバータ装置の例をあげて説明したが、
交流から直流に、または直流から直流に変換するコンバ
ータ装置にも適用できる。
【0057】また、上述した例においては、電流検出素
子を、ホール素子としたが、ホール素子に限らず、例え
ば、コイル等の他の電流検出素子でも適用可能である。
また、上述した本発明の電流検出装置は、電気自動車の
電動機制御用の電流検出装置に適用することが最も好ま
しいが、電気自動車の電動機制御用のみならず、例え
ば、電車、エレベータ、圧延機等の他の電動機制御用に
も適用可能である。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電流検出装
置によれば、次のような効果がある。電流検出器の出力
信号は、検出する電線の電流方向に関係なく、マイクロ
コンピュータ或いはA/D変換器の入力電圧範囲に収め
ることができ、マイクロコンピュータ或いはA/D変換
器の駆動電源のグランドよりも低い電圧を出力するマイ
ナス電源は不必要となる。
【0059】また、電流検出器とA/D変換器との間に
3線式のプラス電源とマイナス電源が必要な電圧変換回
路が必要でなくなり、検出精度と信頼性が向上できる効
果がある。
【0060】電圧変換回路が不要になったことで電流検
出精度が向上し、検出電流の異常時に素早く保護をかけ
られる効果がある。
【0061】電流検出器の出力電圧精度が悪化した場合
でも、マイクロコンピュータにより誤差分を補正するよ
うに、誤差分を記憶してその分を加算または減算させる
ことができるので適正な電流検出値を得られる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の電流検出装置を用
いた、電力変換装置と、その制御回路を組み合わせた概
略構成図である。
【図2】電流検出器内部の構成図である。
【図3】この発明の第2の実施形態の概略構成図であ
る。
【図4】この発明の第3の実施形態の概略構成図であ
る。
【図5】この発明の第4の実施形態の概略構成図であ
る。
【図6】図5の例における電流検出器の内部構成図であ
る。
【図7】この発明の第5の実施形態における動作フロー
チャートである。
【図8】この発明の第6の実施形態における機能ブロッ
ク図である。
【図9】この発明の第7の実施形態における機能ブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 インバータ回路 3 電路遮断器 4 交流電動機 5 電流検出器 6 電流検出器 7 電流検出器 8 マイクロコンピュータ 9 A/D変換器 10 CPU 11 定電圧源 12 低圧電源 13 ゲートドライブ回路 14 定電圧源 15 ホール素子 16 安定化回路 17 定電圧源 18 抵抗分圧回路 101 A/D変換処理部 102 電流値換算部 103 上限値記憶部 104 下限値記憶部 105 比較部 106 比較部 107 過大電流異常判断処理部 108、109、110 A/D変換データ取り込み部 111、112、113 減算部 114 加算部 115 基準電流値記憶部 116 比較処理部 117 異常判断処理部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定電流に対応して、正負の電圧信号を
    出力する電流検出素子を有する電流検出装置において、
    上記電流検出素子から出力される負電圧の絶対値より以
    上の所定の一定の正電圧を発生する定電圧発生手段と、
    上記電流検出素子からの出力電圧と上記定電圧発生手段
    からの上記一定の正電圧とを加算する加算手段とを備え
    ることを特徴とする電流検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電流検出装置において、上
    記加算手段の出力電圧は、上記被測定電流を制御するマ
    イクロコンピュータに供給され、上記定電圧発生手段が
    発生する一定の正電圧は、上記マイクロコンピュータの
    電源電圧のほぼ中心値であることを特徴とする電流検出
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の電流検出装置において、上
    記加算手段の出力電圧は、A/D変換器を介して、マイ
    クロコンピュータに供給され、上記定電圧発生手段が発
    生する一定の正電圧は、上記A/D変換器の基準電圧の
    ほぼ中心値であることを特徴とする電流検出装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の電流検出装置において、上
    記加算手段の出力電圧を分圧する抵抗を有する抵抗分圧
    回路を、さらに備え、この抵抗分圧回路の出力電圧は、
    A/D変換器を介して、マイクロコンピュータに供給さ
    れ、上記A/D変換器の基準電圧のほぼ中心値であるこ
    とを特徴とする電流検出装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の電流検出装置において、上
    記電流検出素子は、上記マイクロコンピュータの電源電
    圧を動作電圧源とすることを特徴とする電流検出装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の電流検出装置において、上
    記電流検出素子の出力電圧が零の場合の、上記加算手段
    からの出力電圧を記憶する手段と、この記憶手段に記憶
    された電圧値に基づいて、上記加算手段からの出力電圧
    を校正する手段とを、さらに備えることを特徴とする電
    流検出装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の電流検出装置において、所
    定の上限電圧を記憶する上限値記憶手段と、所定の下限
    電圧を記憶する下限値記憶手段と、上記加算手段からの
    出力電圧と上記上限値記憶手段及び下限値記憶手段に記
    憶された上限電圧及び下限電圧とを比較する比較手段
    と、この比較手段の比較結果に従い、上記加算手段から
    の出力電圧が、上記上限電圧と下限電圧との間にあるか
    否かを判断する異常電流判断手段とを、さらに備えるこ
    とを特徴とする電流検出装置。
  8. 【請求項8】請求項2記載の電流検出装置において、上
    記加算手段の出力電圧が上記中心値よりも大の場合に
    は、上記被測定電流は正極の電流と判断し、上記加算手
    段の出力電圧が上記中心値よりも小の場合には、上記被
    測定電流は負極の電流と判断する手段を、さらに備える
    ことを特徴とする電流検出装置。
  9. 【請求項9】請求項1又は2記載の電流検出装置におい
    て、上記電流検出素子及び加算手段は、単一電源で駆動
    することを特徴とする電流検出装置。
  10. 【請求項10】請求項1又は2記載の電流検出装置にお
    いて、上記電流検出素子は、ホール素子であることを特
    徴とする電流検出装置。
  11. 【請求項11】被測定多相電流の、各相の電流に対応し
    て、それぞれの正負の電圧信号を出力する電流検出素子
    を有する電流検出装置において、上記電流検出素子から
    出力される負電圧の絶対値より以上の所定の一定の正電
    圧を発生する定電圧発生手段と、上記電流検出素子から
    の各相電流毎に対応する出力電圧と上記定電圧発生手段
    からの上記一定の正電圧とを加算する第1の加算手段
    と、この加算手段により出力された、各相電流毎に対応
    する電圧値を、互いに加算する第2の加算手段と、この
    第2の加算手段により加算された電圧値と、所定の電圧
    値とを比較する比較手段と、この比較手段の比較結果に
    従い、上記被測定電流が異常であるか否かを判断する異
    常電流判断手段とを備えることを特徴とする電流検出装
    置。
  12. 【請求項12】請求項1又は11記載の電流検出装置に
    おいて、上記被測定電流は、電気自動車に搭載される交
    流電動機に流れる電流であることを特徴とする電流検出
    装置。
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