JPH09310772A - 二方向圧力調整バルブ - Google Patents

二方向圧力調整バルブ

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JPH09310772A
JPH09310772A JP15022996A JP15022996A JPH09310772A JP H09310772 A JPH09310772 A JP H09310772A JP 15022996 A JP15022996 A JP 15022996A JP 15022996 A JP15022996 A JP 15022996A JP H09310772 A JPH09310772 A JP H09310772A
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JP
Japan
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valve
valve head
head body
case
end side
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JP15022996A
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Kazuya Takahashi
和也 高橋
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Original Assignee
Nifco Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立工程の簡略化及び部品点数の削減を達成
することができ、かつ弁頭体の貼り付きによる動作不良
の発生を防止して、確実かつ正確に圧力の調整を行うこ
とができる二方向圧力調整バルブを提供する。 【解決手段】 常時は弁本体3によって第1弁頭体4を
介してケース1一端側の開口部2aが閉塞され、ケース
1両端の開口部2a,2b間が遮断されており、ケース
1一端側の圧力が高くなると弁本体3が付勢力に抗しケ
ース1の他端側へと移動してケース1一端側の開口部2
aが開口し、ケース1他端側の圧力が高くなるとその圧
力により上記第2弁頭体5が弾性変形して貫通孔3aが
開口する二方向圧力調整バルブにおいて、上記第1弁頭
体4と第2弁頭体5とを不均等に設けられた連結部6を
介して一体的に成形すると共に、第2弁頭体5を上記弁
本体3に固定することにより、この第2弁頭体5及び上
記連結部6を介して第1弁頭体4を上記弁本体3に取り
付けたことを特徴とする二方向圧力調整バルブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両端間の圧力が所
定の圧力差を超えた場合に弁を自動的に開いて、両端間
の圧力差を所定範囲に保持する二方向圧力調整バルブに
関し、更に詳述すると、自動車の燃料タンクなどに取り
付け、タンク内の圧力の変動に応じて弁の開閉を行っ
て、タンク内を所定の圧力に調整する場合に好適に使用
される二方向圧力調整バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の燃料タンク内に収容
された燃料(ガソリン)から発するベーパ(燃料蒸気)
を回収し、これを燃料としてエンジンに供給することに
より、燃料を無駄なく使用することが行われており、図
5に示すように、燃料タンクaからベーパ回収パイプb
によりベーパをキャニスターcへと取り出し、このキャ
ニスターcでベーパを燃料(ガソリン)と空気とに分離
し、燃料をエンジンへと供給すると共に、空気は大気中
へと放出することが行われる。なお、図中dは、燃料の
液面を検知して弁を閉じるように構成されたカットバル
ブであり、このカットバルブdにより燃料が直接ベーパ
回収パイプb内に侵入することがないようになってい
る。
【0003】この場合、タンク内温度の上昇や走行中に
燃料が激しく撹拌されることによるベーパの発生によっ
てタンク内圧が上昇することにより、その圧力でベーパ
が自動的にキャニスターcへと導かれるものであるが、
常時は水分等の混入を防ぐために燃料タンクa内を外気
と遮断しておくことが必要であり、一方冷却などにより
タンクa内が減圧状態となった場合には、タンクaの変
形を防ぐためにタンク内を大気圧下に開放する必要もあ
る。このため、ベーパ回収パイプbにタンクa内を所定
圧力に保つための二方向圧力調整バルブeを設けたり、
あるいは同圧力調整バルブを上記カットバルブdやキャ
ニスターcに組み込むことが行われている。
【0004】この二方向圧力調整バルブとしては、図4
に示した構成のバルブが知られている(実開昭56−1
31067号公報)。即ち、この二方向圧力調整バルブ
は、両端部にそれぞれ開口部2a,2bが設けられた円
筒状のケース1内に、中央部に貫通孔3a,3aを有す
る略円形板状の弁本体3をケース1の軸方向移動可能に
収容し、この弁本体3をバネ7でケース1の一端側に付
勢すると共に、該弁本体3の一面側周縁部にリング状の
ゴムからなる第1弁頭体4を固定し、かつ一面側中央部
に傘状に形成したゴムからなる第2弁頭体5を上記貫通
孔3a,3aを塞ぐように取り付けたものである。この
場合、上記第1弁頭体4は図4(B)に示したように、
クランク状に折曲した取付金具fを用いてその周縁部を
均等に固定することにより、弁本体3に取り付けられて
おり、また上記第2弁頭体5はその軸部5aを弁本体3
に設けられた取付穴に嵌着することにより、弁本体3に
固定されている。
【0005】この二方向圧力調整バルブは、一端開口部
2aが燃料タンクa(図5参照)に、他端開口部2bが
キャニスターc(図5参照)にそれぞれ接続され、常時
は図4(A)に示されているように、上記弁本体3がバ
ネ7の付勢力によりケース1の一端内面に上記第1弁頭
体4を介して密着し、両開口部2a,2b間が遮断され
た状態となっている。この状態で、ベーパの発生により
燃料タンクa内の圧力が所定圧力以上に上昇すると、そ
の圧力で弁本体3がバネ7の付勢力に抗して他端側へと
移動し、上記第1弁頭体4がケース1の一端内面から離
間して上記一端開口部2aが開口し、両開口部2a,2
b間が連通して燃料タンクa内のベーパがキャニスター
cへと流入する。一方、気温の低下などにより燃料タン
クa内が減圧になると、大気圧により他端開口部2b側
の圧力が相対的に高くなり、その大気圧により第2弁頭
体5が弾性変形して弁本体3に設けられた貫通孔3aが
開口し、両開口部2a,2b間が連通した状態となり、
燃料タンクa内の減圧状態を解消するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記二
方向圧力調整バルブに限らず、自動車部品については組
立工数の簡略化、部品点数の削減などによりコストダウ
ンを図ることが大きな課題の1つとなっており、このよ
うな観点からは上記図4に示した従来の二方向圧力調整
バルブは必ずしも満足し得るものではなく、組立工程の
簡略化及び部品点数の削減が望まれる。
【0007】また、上記図4に示した従来の二方向圧力
調整バルブは、燃料タンクa内の圧力の変動に応じて弁
を開閉し、燃料タンクa内の圧力を所定の範囲に調整す
るためのものであるが、この従来のバルブは、弁本体3
がスムーズに動作せずに動作不良が生じて燃料タンクa
内の圧力を所定範囲に確実に保持し得ない場合がある。
【0008】即ち、燃料タンクa内が長期間減圧状態と
なるような場合には、他端開口部2b側の大気圧によ
り、弁本体3がかなりの圧力でケース一端側へと押し付
けられ、第1弁頭体4が強くケース一端壁内面に密着し
た状態が長期間保持されることとなり、第1弁頭体4を
形成するゴムの粘着性などにより第1弁頭体4がケース
一端壁内面に貼り付いた状態となる場合がある。する
と、燃料タンクa内の圧力が所定の圧力まで上昇した場
合でも良好に弁本体3が動作せず、効果的にベーパをキ
ャニスターcへと導いて燃料タンクa内の圧力を減少さ
せることができない場合がある。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、組立工程の簡略化及び部品点数の削減を達成するこ
とができ、コストダウンを図ることができること、更に
は、上述のような弁頭体の貼り付きによる動作不良の発
生を防止して、確実かつ正確に圧力の調整を行うことが
できる二方向圧力調整バルブを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、両端部にそれぞれ開口部を有した筒状のケ
ースと、該ケース内に移動可能に収容され、ケース本体
の一端側の開口部を開閉可能に閉塞する弁本体と、該弁
本体に取り付けられ、ケース本体内面と弁本体との間に
介在してケース本体一端側の開口部を気密に閉塞する弾
性体からなるリング状の第1弁頭体と、上記弁本体に穿
設された貫通孔と、該貫通孔をケース本体の一端側から
閉塞するように上記弁本体に取り付けられた弾性体から
なる第2弁頭体と、上記弁本体を上記ケースの一端側へ
と付勢する付勢手段とを具備してなり、常時は上記弁本
体によりケース一端側の開口部が閉塞されてケース両端
の開口部間が遮断されており、ケース一端側の圧力が高
くなると上記弁本体が上記付勢手段の付勢力に抗しケー
スの他端側へと移動してケース一端側の開口部が開口
し、上記両開口部間が連通して圧力を他端側へと逃が
し、ケース他端側の圧力が高くなるとその圧力により上
記第2弁頭体が弾性変形して上記貫通孔が開口し、上記
両開口部間が連通して圧力を一端側へと逃がすように構
成された二方向圧力調整バルブにおいて、上記第1弁頭
体と第2弁頭体とを連結部を介して一体的に成形すると
共に、第2弁頭体を上記弁本体に固定することにより、
この第2弁頭体及び上記連結部を介して第1弁頭体を上
記弁本体に取り付けたことを特徴とする二方向圧力調整
バルブを提供する。
【0011】また、本発明は、好適な実施態様として、
第1弁頭体と第2弁頭体とを不均等に設けられた連結部
を介して一体的に成形した上記本発明の二方向圧力調整
バルブを提供する。
【0012】この場合、上記第1弁頭体と第2弁頭体と
を不均等に設けられた連結部を介して一体的に連結する
態様としては、例えば第2弁頭体とリング状の第1弁頭
体とを偏心させた状態に連結部で連結する態様や、連結
部の一部を他の部分に比べて薄肉又は厚肉に形成して連
結部の厚さを不均一にする態様などが例示される。
【0013】本発明の二方向圧力調整バルブによれば、
従来別体に形成され、それぞれ個別に弁本体に取り付け
られていた第1弁頭体と第2弁頭体とを一体に形成した
ものであるため、従来別々の金型で成形されていたこれ
ら弁頭体を1つの金型で成形することができ、また第2
弁頭体を弁本体に固定することにより、同時に第1弁頭
体も弁本体に取り付けることができるので、弁本体への
取付作業も容易に行うことができ、組立工程の簡略化及
び部品点数の削減を達成し得、製造コストを効果的に削
減することができるものである。
【0014】また、本発明の二方向圧力調整バルブは、
上述した従来のバルブと同様に、常時は上記弁本体によ
りケース一端側の開口部が閉塞されてケース両端の開口
部間が遮断されており、ケース一端側の圧力が高くなる
と上記弁本体が上記付勢手段の付勢力に抗しケースの他
端側へと移動してケース一端側の開口部が開口し、上記
両開口部間が連通して圧力を他端側へと逃がし、一方、
ケース他端側の圧力が高くなるとその圧力により上記第
2弁頭体が弾性変形して上記貫通孔が開口し、上記両開
口部間が連通して圧力を一端側へと逃がすように構成さ
れたものである。
【0015】この場合、本発明のバルブでは、上記第1
弁頭体と第2弁頭体とが不均等に設けられた連結部を介
して一体に設けられていると共に、第2弁頭体を上記弁
本体に固定することにより、この第2弁頭体及び上記連
結部を介して第1弁頭体が弁本体に取り付けられたもの
であるから、弁本体が付勢力に抗しケースの他端側へと
移動してケース一端側の開口部が開口する際、弁本体と
共に移動する第2弁頭体が連結部を介して第1弁頭体を
引っ張ることにより、該第1弁頭体がケース一端部内面
から引き剥がされるが、このとき上記実施態様のバルブ
では第1弁頭体は第2弁頭体に不均等に連結されている
ものであるから、第2弁頭体が連結部を介して第1弁頭
体を引っ張る力はリング状に形成された第1弁頭体の全
周に亘って均一ではなく、第1弁頭体を部分的に強く引
っ張ることとなり、第1弁頭体はその一部から徐々にケ
ース内面から引き剥がされることとなる。
【0016】このように、第1弁頭体と第2弁頭体とを
不均等に設けられた連結部を介して一体的に成形した本
発明の二方向圧力調整バルブによれば、弁本体がケース
の他端側へと移動してケース一端側の開口部が開口する
際、第1弁頭体がその一部分から徐々に引き剥がされる
ように動作するので、第1弁頭体がケース一端側内面に
貼り付いてしまった場合でも、比較的スムーズにこれを
引き剥して一端開口部を開口させることができ、第1弁
頭体の貼り付きによる動作不良を生じることなく、確実
かつ良好に圧力の調整を行うことができるものである。
【0017】
【発明の実施の形態及び実施例】以下、本発明の実施例
につき図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実
施例にかかる二方向圧力調整バルブを示すもので、この
二方向圧力調整バルブは、図5に示されたベーパ回収パ
イプbに取り付けられ、あるいは燃料タンクdに取り付
けられたカットバルブdやキャニスターに内蔵され、燃
料タンクa内の圧力変化に応じて弁の開閉を行い、タン
クa内の圧力を調整するものである。
【0018】この圧力調整バルブは、両端部にそれぞれ
開口部2a,2bが形成された略円筒状のケース1内
に、第1弁頭体4及び第2弁頭体5が取り付けられた弁
本体3を移動可能に収容すると共に、この弁本体3の他
端側(図中下側)に配設したバネ(付勢手段)7の付勢
力により、該弁本体3をケース1の一端側(図中上端
側)へと付勢してなるものである。
【0019】上記弁本体3は、円筒状基体3bの内部に
軸方向中間部存して遮断壁部3cを設けることにより、
該基体3bを中間部で区画したものである。この弁本体
3を構成する上記円筒状基体3bの一端部(図では上端
部)は漸次大径となるように形成されていると共に、上
記遮断壁部3cの略中央部には軸嵌着孔3dが設けられ
ていると共に、この軸嵌着孔3dを囲むように複数の貫
通孔3aが穿設されている。
【0020】次に、上記第1弁頭体4は、図1及び図2
に示されているように、リング状基体4aの上端面外周
縁部に周方向に沿ってリング状の第1突条4bを一体に
突設するとと共に、外周面下端縁部に周方向に沿ってリ
ング状の第2突条4cを一体に突設したものであり、ま
た上記第2弁頭体5は、下端部に部分的に大径となった
ストッパ部を5bを有する軸体5aの中間部に一体的に
形成された傘状のものである。上記第1弁頭体4と第2
弁頭体5とは、図2に示されているように、第1弁頭体
4の内周面と上記第2弁頭体5の軸体5a上端部との間
に一体に設けられた略くの字状の連結片(連結部)6,
6,6により連結されており、これら第1弁頭体4,第
2弁頭体5及び連結片6,6,6は、ゴムにより一体成
形されていると共に、この場合図1に示されているよう
に、第2弁頭体5と第1弁頭体4とは偏心した状態とな
っている。
【0021】これら第1弁頭体4及び第2弁頭体5は、
図1に示されているように、上記軸体5aの下端部を上
記弁本体3の遮断壁部3cに形成された軸嵌着孔3dに
圧入することにより、上記遮断壁部3cに固定されてい
る。このとき、第2弁頭体5が該遮断壁部3cに設けら
れた上記貫通孔3aを弁本体3の一端側(図中上側)か
ら閉塞するようになっている。また、上記第1弁頭体4
はその第2突条4cが上記円筒状基体3bの一端部(図
では上端部)内周面に当接した状態で、弁本体3の一端
部に取り付けられる。
【0022】次に、この二方向圧力調整バルブの動作に
ついて説明する。このバルブは、一端開口部2aが燃料
タンクa(図5参照)に、他端開口部2bがキャニスタ
ーc(図5参照)にそれぞれ接続され、常時は図1に示
されているように、上記弁本体3がバネ7の付勢力によ
りケース1の一端側(図では上端側)内面に上記第1弁
頭体4を介して密着し、両開口部2a,2b間が遮断さ
れた状態となっている。
【0023】この状態で、ベーパの発生により燃料タン
クa内の圧力が所定圧力以上に上昇すると、その圧力で
弁本体3がバネ7の付勢力に抗して他端側(図では下端
側)へと移動し、上記第1弁頭体4がケース1の一端内
面から離間して上記一端開口部2aが開口し、両開口部
2a,2b間が連通して燃料タンクa内のベーパがキャ
ニスターcへと流入する。一方、気温の低下などにより
燃料タンクa内が減圧になると、大気圧により他端開口
部2b側の圧力が相対的に高くなり、その大気圧により
第2弁頭体5が弾性変形して弁本体3の遮断壁部3cに
設けられた貫通孔3aが開口し、両開口部2a,2b間
が連通した状態となり、燃料タンクa内の減圧状態を解
消するものである。
【0024】ここで、本実施例のバルブでは、上記第1
弁頭体4と第2弁頭体5とが連結部6を介して偏心した
状態で一体に形成されていると共に、第2弁頭体5を上
記弁本体3に固定することにより、この第2弁頭体5,
上記軸体5a及び上記連結部6を介して第1弁頭体4が
弁本体3に取り付けられたものであるから、弁本体3が
バネ7の付勢力に抗しケース1の他端側へと移動してケ
ース一端側の開口部2aが開口する際、弁本体3と共に
移動する第2弁頭体5が軸体5a及び連結部6を介して
第1弁頭体4を引っ張ることにより、該第1弁頭体4が
ケース1の一端部内面から引き剥がされ、更にこのとき
第1弁頭体4は第2弁頭体5と偏心して連結されている
ものであるから、第2弁頭体5が軸部5a及び連結部6
を介して第1弁頭体4を引っ張る力はリング状に形成さ
れた第1弁頭体4の全周に亘って均一ではなく、第1弁
頭体4を部分的に強く引っ張ることとなり、第1弁頭体
4はその一部から徐々にケース1内面から引き剥がされ
ることとなる。
【0025】このように、本実施例の二方向圧力調整バ
ルブによれば、燃料タンクcの内圧が上昇することによ
り、弁本体3がケース1の他端側(図中下側)へと移動
してケース1一端側の開口部2aが開口する際、第1弁
頭体4がその一部分から徐々に引き剥がされるように動
作するので、第1弁頭体4がケース1一端側内面に貼り
付いてしまった場合でも、比較的スムーズにこれを引き
剥して一端開口部2aを開口させることができ、第1弁
頭体4の貼り付きによる動作不良を生じることなく、確
実かつ良好にタンクaの内圧の調整を行うことができる
ものである。
【0026】また、本実施例の二方向圧力調整バルブに
よれば、従来別体に形成され、それぞれ個別に弁本体3
に取り付けられていた第1弁頭体4と第2弁頭体5とを
一体に形成したものであるため、従来別々の金型で成形
されていたこれら弁頭体4,5を1つの金型で成形する
ことができ、また第2弁頭体5を弁本体3に固定するこ
とにより、同時に第1弁頭体4も弁本体3に取り付ける
ことができるので、弁本体3への取付作業も容易に行う
ことができ、組立工程の簡略化及び部品点数の削減を達
成し得、製造コストを効果的に削減することができるも
のである。
【0027】次に、図3は、本発明の他の実施例にかか
る二方向圧力調整バルブを示すもので、このバルブは、
第1弁頭体4と第2弁頭体5とを同心して連結すると共
に、その連結片(連結部)6の一部6aを薄肉に形成し
たものでる。
【0028】このバルブは、上記第1弁頭体4と第2弁
頭体5とを連結している連結片6の一部6aが薄肉に形
成されているものであるから、弁本体3がバネ7の付勢
力に抗しケース1の他端側へと移動してケース一端側の
開口部2aが開口する際、第2弁頭体5が軸部5a及び
連結部6,6aを介して第1弁頭体4を引っ張る力はリ
ング状に形成された第1弁頭体4の全周に亘って均一で
はなく、薄肉に形成された連結片6a部分の力が弱くな
る。よって、第1弁頭体4はその一部から徐々にケース
1内面から引き剥がされることとなり、第1弁頭体4が
ケース1一端側内面に貼り付いてしまった場合でも、比
較的スムーズにこれを引き剥して一端開口部2aを開口
させることができ、第1弁頭体4の貼り付きによる動作
不良を生じることなく、確実かつ良好にタンクaの内圧
の調整を行うことができるものである。
【0029】なお、その他の構成及び作用効果は、上記
図1に示されたバルブと同一であるから、同一の構成部
分に同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0030】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明の二方向圧力調整バルブは、上記実施例に限定さ
れるものではなく、例えば、ケース1,弁本体3の形状
やバネ7の配設態様などは適宜変更することができ、ま
た第1弁頭体4と第2弁頭体5との連結態様も上記図
1,図2,図3の態様に限定されるものではなく、弁本
体3が移動する際に第2弁頭体5が第1弁頭体4を不均
等に引っ張るような連結状態であればどのような態様で
あってもよい。更に、本発明の二方向圧力調整バルブ
は、自動車の燃料タンク内の圧力調整用として好適に使
用されるものであるが、その用途はこれに限定されるも
のではなく、バルブ両端間の圧力が所定の圧力差を超え
た場合に弁を自動的に開いて、両端間の圧力差を所定範
囲に保持する用途であれば、いずれの用途にも好適に使
用されるものであり、例えば図5に示した機構におい
て、キャニスターcと大気への開放口とを連結するパイ
プに取り付け、キャニスターc内の圧力を弁の開閉によ
り調整する用途にも好適に使用することができるもので
ある。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の二方向圧
力調整バルブによれば、弁頭体の貼り付きによる動作不
良の発生を防止して、確実かつ正確に圧力の調整を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる二方向圧力調整バル
ブを示す概略断面図である。
【図2】同二方向圧力調整バルブを構成する第1弁頭体
及び第2弁頭体を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の他の実施例にかかる二方向圧力調整バ
ルブを示す概略断面図である。
【図4】従来の二方向圧力調整バルブを示すものであ
り、(A)は断面図、(B)は部分拡大断面図である。
【図5】自動車の燃料タンクのベーパ回収機構を示す概
略図である。
【符号の説明】
1 ケース 2a 一端開口部 2b 他端開口部 3 弁本体 3a 貫通孔 3b 弁本体の円筒状基体 3c 弁本体の遮断壁部 3d 軸嵌着孔 4 第1弁頭体 5 第2弁頭体 5a 軸体 5b 軸体のストッパ部 6 連結片(連結部) 6a 薄肉の連結片 7 バネ(付勢手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部にそれぞれ開口部を有した筒状の
    ケースと、該ケース内に移動可能に収容され、ケース本
    体の一端側の開口部を開閉可能に閉塞する弁本体と、該
    弁本体に取り付けられ、ケース本体内面と弁本体との間
    に介在してケース本体一端側の開口部を気密に閉塞する
    弾性体からなるリング状の第1弁頭体と、上記弁本体に
    穿設された貫通孔と、該貫通孔をケース本体の一端側か
    ら閉塞するように上記弁本体に取り付けられた弾性体か
    らなる第2弁頭体と、上記弁本体を上記ケースの一端側
    へと付勢する付勢手段とを具備してなり、常時は上記弁
    本体によりケース一端側の開口部が閉塞されてケース両
    端の開口部間が遮断されており、ケース一端側の圧力が
    高くなると上記弁本体が上記付勢手段の付勢力に抗しケ
    ースの他端側へと移動してケース一端側の開口部が開口
    し、上記両開口部間が連通して圧力を他端側へと逃が
    し、ケース他端側の圧力が高くなるとその圧力により上
    記第2弁頭体が弾性変形して上記貫通孔が開口し、上記
    両開口部間が連通して圧力を一端側へと逃がすように構
    成された二方向圧力調整バルブにおいて、上記第1弁頭
    体と第2弁頭体とを連結部を介して一体的に成形すると
    共に、第2弁頭体を上記弁本体に固定することにより、
    この第2弁頭体及び上記連結部を介して第1弁頭体を上
    記弁本体に取り付けたことを特徴とする二方向圧力調整
    バルブ。
  2. 【請求項2】 第1弁頭体と第2弁頭体とを不均等に設
    けられた連結部を介して一体的に成形した請求項1記載
    の二方向圧力調整バルブ。
  3. 【請求項3】 第2弁頭体とリング状の第1弁頭体とが
    偏心して連結されている請求項2記載の二方向圧力調整
    バルブ。
  4. 【請求項4】 第2弁頭体と第1弁頭体とを連結してい
    る連結部の厚さが不均一になっている請求項2記載の二
    方向圧力調整バルブ。
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