JPH0931075A - カルバペネム中間体の製造方法 - Google Patents
カルバペネム中間体の製造方法Info
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- JPH0931075A JPH0931075A JP7205294A JP20529495A JPH0931075A JP H0931075 A JPH0931075 A JP H0931075A JP 7205294 A JP7205294 A JP 7205294A JP 20529495 A JP20529495 A JP 20529495A JP H0931075 A JPH0931075 A JP H0931075A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式[I]
【化1】
(式中R1 は水素原子または低級アルキル基を、R2 は
カルボキシル基の保護基を、R3 、R4 、R5 はそれぞ
れアルキル基またはフェニル基を示す。)で表わされる
シロキシ体と脱保護試剤とを反応させることを特徴とす
る一般式[II] 【化2】 (式中R1 、R2 は前記と同じ意味を示す。)で表され
るヒドロキシ体の製造方法。 【効果】 本発明はカルバペネム系抗生物質合成中間体
としての有用な一般式[II]で表されるヒドロキシ体の
簡便な製造方法であり、特に脱保護試剤として高価で取
り扱いにくいフッ素化合物を用いなくても反応が進行す
るので、工業的に優れた製造方法である。
カルボキシル基の保護基を、R3 、R4 、R5 はそれぞ
れアルキル基またはフェニル基を示す。)で表わされる
シロキシ体と脱保護試剤とを反応させることを特徴とす
る一般式[II] 【化2】 (式中R1 、R2 は前記と同じ意味を示す。)で表され
るヒドロキシ体の製造方法。 【効果】 本発明はカルバペネム系抗生物質合成中間体
としての有用な一般式[II]で表されるヒドロキシ体の
簡便な製造方法であり、特に脱保護試剤として高価で取
り扱いにくいフッ素化合物を用いなくても反応が進行す
るので、工業的に優れた製造方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカルバペネム系抗生物質
を製造する際の有用な中間体として重要な一般式[II]
を製造する際の有用な中間体として重要な一般式[II]
【化3】 (式中R1 、R2 は前記と同じ意味を示す。)で表され
るヒドロキシ体の製造方法に関する。
るヒドロキシ体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カルバペネム系抗生物質製造中間体とし
て一般式[II]で表されるヒドロキシ体は非常に有用で
ある。従来このものの実用的な製造方法を下記に示す。
て一般式[II]で表されるヒドロキシ体は非常に有用で
ある。従来このものの実用的な製造方法を下記に示す。
【化4】 しかしながらこれらの方法は反応数が多く工業的にヒド
ロキシ体を製造するには問題がある。
ロキシ体を製造するには問題がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は後述する如
く、一般式[I]
く、一般式[I]
【化5】 (式中R1 は水素原子または低級アルキル基を、R2 は
カルボキシル基の保護基を示す。)で表される化合物の
有利な合成法を見出し、さらにこの一般式[I]で表さ
れる化合物から保護基が容易に脱離して一般式[II]で
表される化合物になることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は一般式[I]で表されるシロキシ体
と脱保護試剤とを反応させることを特徴とする一般式
[II]で表されるヒドロキシ体の製造方法である。
カルボキシル基の保護基を示す。)で表される化合物の
有利な合成法を見出し、さらにこの一般式[I]で表さ
れる化合物から保護基が容易に脱離して一般式[II]で
表される化合物になることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は一般式[I]で表されるシロキシ体
と脱保護試剤とを反応させることを特徴とする一般式
[II]で表されるヒドロキシ体の製造方法である。
【0004】本発明において前記一般式[I]、[II]
中のR1 、R2 、R3 、R4 およびR5 について具体的
に説明する。R1 は水素原子または直鎖あるいは分枝し
ていてもよいC1 〜C4 の低級アルキル基を示すが、水
素原子またはメチル基が一般的である。R2 で示される
カルボキシル基の保護基としては置換アリル基、置換ベ
ンジル基、置換アルキル基等が好ましく、置換アリル基
の具体例としては、アリル、プレニル、シンナミル基等
が挙げられ、置換ベンジル基の具体例としては、ベンジ
ル、パラクロロベンジル、パラニトロベンジル基等が挙
げられ、置換アルキル基の具体例としてはメチル、エチ
ル等の低級アルキル基、アルコキシメチル、アルキルチ
オメチル、テトラヒドロピラニル基等が適当である。R
3 、R4、R5 はそれぞれ独立にアルキル基あるいはフ
ェニル基であり、アルキル基としてはそれぞれ直鎖、分
枝あるいは環状アルキル基いずれでもよく種類は特に限
定されないが、原料入手の容易さからメチル、エチル、
イソプロピル、t−ブチル、シクロヘキシル等の低級ア
ルキル基が好適である。
中のR1 、R2 、R3 、R4 およびR5 について具体的
に説明する。R1 は水素原子または直鎖あるいは分枝し
ていてもよいC1 〜C4 の低級アルキル基を示すが、水
素原子またはメチル基が一般的である。R2 で示される
カルボキシル基の保護基としては置換アリル基、置換ベ
ンジル基、置換アルキル基等が好ましく、置換アリル基
の具体例としては、アリル、プレニル、シンナミル基等
が挙げられ、置換ベンジル基の具体例としては、ベンジ
ル、パラクロロベンジル、パラニトロベンジル基等が挙
げられ、置換アルキル基の具体例としてはメチル、エチ
ル等の低級アルキル基、アルコキシメチル、アルキルチ
オメチル、テトラヒドロピラニル基等が適当である。R
3 、R4、R5 はそれぞれ独立にアルキル基あるいはフ
ェニル基であり、アルキル基としてはそれぞれ直鎖、分
枝あるいは環状アルキル基いずれでもよく種類は特に限
定されないが、原料入手の容易さからメチル、エチル、
イソプロピル、t−ブチル、シクロヘキシル等の低級ア
ルキル基が好適である。
【0005】反応は一般式[I]で表されるシロキシ体
の塩化メチレン、トルエン、THF、アセトニトリルま
たはDMF溶液、好ましくはアセトニトリル溶液に、水
酸基の脱保護試剤を−20℃から50℃、好ましくは0
℃から室温で加え、2時間から12時間、好ましくは4
時間から6時間反応させることにより行われる。水酸基
の脱保護試剤としてはフッ素化合物類あるいはプロトン
酸類をそれぞれ単独あるいは混合して使用できる。フッ
素化合物類としてはフッ化水素酸、三フッ化ホウ素エー
テル錯体、四級アンモニウムフルオライド、三級アミン
三フッ化水素化合物等、プロトン酸類としては三フッ化
メタンスルホン酸、三フッ化酢酸、塩酸、硫酸、メタン
スルホン酸等が挙げられる。とりわけメタンスルホン酸
やp−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類を単独で用
いるのが好ましい。一般式[I]で表されるシロキシ体
と水酸基の脱保護試剤のモル比は、シロキシ体に対しフ
ッ素化合物類あるいはプロトン酸類を単独使用する場合
には1モル当量以上、好ましくはフッ素化合物では1.
5から2.5モル、プロトン酸では3モルから8モル当
量である。混合使用する場合にはプロトン酸は0.1か
ら1モル当量使用し、これに1から2モル当量程度のフ
ッ素化合物を添加することで行う。
の塩化メチレン、トルエン、THF、アセトニトリルま
たはDMF溶液、好ましくはアセトニトリル溶液に、水
酸基の脱保護試剤を−20℃から50℃、好ましくは0
℃から室温で加え、2時間から12時間、好ましくは4
時間から6時間反応させることにより行われる。水酸基
の脱保護試剤としてはフッ素化合物類あるいはプロトン
酸類をそれぞれ単独あるいは混合して使用できる。フッ
素化合物類としてはフッ化水素酸、三フッ化ホウ素エー
テル錯体、四級アンモニウムフルオライド、三級アミン
三フッ化水素化合物等、プロトン酸類としては三フッ化
メタンスルホン酸、三フッ化酢酸、塩酸、硫酸、メタン
スルホン酸等が挙げられる。とりわけメタンスルホン酸
やp−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類を単独で用
いるのが好ましい。一般式[I]で表されるシロキシ体
と水酸基の脱保護試剤のモル比は、シロキシ体に対しフ
ッ素化合物類あるいはプロトン酸類を単独使用する場合
には1モル当量以上、好ましくはフッ素化合物では1.
5から2.5モル、プロトン酸では3モルから8モル当
量である。混合使用する場合にはプロトン酸は0.1か
ら1モル当量使用し、これに1から2モル当量程度のフ
ッ素化合物を添加することで行う。
【0006】反応終了後は通常の後処理を行うことによ
り目的物を単離することができる。また、単離せずに一
般式 Hal−r(式中、Halはハロゲン原子を、r
はジアリールホスホリル、ジアルキルホスホリル、アル
コキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラル
コキシカルボニル、アルカノイル、アロイル、アリール
スルホニルまたはアルキルスルホニルを示す。)で表さ
れるハロゲン化物と反応させ一般式[IX]
り目的物を単離することができる。また、単離せずに一
般式 Hal−r(式中、Halはハロゲン原子を、r
はジアリールホスホリル、ジアルキルホスホリル、アル
コキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラル
コキシカルボニル、アルカノイル、アロイル、アリール
スルホニルまたはアルキルスルホニルを示す。)で表さ
れるハロゲン化物と反応させ一般式[IX]
【化6】 で表される化合物として取り出すことも可能である。一
般式[I]で表されるシロキシ体は例えば下記反応式に
従って製造できる。
般式[I]で表されるシロキシ体は例えば下記反応式に
従って製造できる。
【化7】
【化8】 更に、本発明者等は、一般式[I]で表される化合物の
工業的な製法として下記反応式に示す製造方法を見出し
た。
工業的な製法として下記反応式に示す製造方法を見出し
た。
【化9】 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただ
し本発明はこの実施例に限定されるものではない。
し本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0007】実施例−1p−ニトロベンジル (4R,5R,6S,8R)−4
−メチル−6−(1−ヒドロキシエチル)−1−アザビ
シクロ[3.2.0]ヘプト−3,7−ジオン−2−カ
ルボキシレート<化合物No.1>の製造
−メチル−6−(1−ヒドロキシエチル)−1−アザビ
シクロ[3.2.0]ヘプト−3,7−ジオン−2−カ
ルボキシレート<化合物No.1>の製造
【化10】 p−ニトロベンジル (4R,5R,6S,8R)−4
−メチル−6−(1−−t−ブチルジメチルシリルオキ
シエチル)−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−
3,7−ジオン−2−カルボキシレート5.44g(1
1.42mmol)をアセトニトリル12mlに溶解し
撹拌しながら内温を5℃としメタンスルホン酸6ml
(87mmol)を10分かけて滴下し、さらに5℃で
4時間撹拌した後、塩化メチレンを83ml加えた。こ
の反応液を0℃で10wt%リン酸2水素ナトリウム水
溶液中に滴下し10分撹拌後、水層を除去し有機層を飽
和食塩水で4回洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。乾燥後減圧濃縮しヒドロキシ体<化合物No.1>
4.80g(純度85wt%,9.94mmol)(収
率87%)を得た。
−メチル−6−(1−−t−ブチルジメチルシリルオキ
シエチル)−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−
3,7−ジオン−2−カルボキシレート5.44g(1
1.42mmol)をアセトニトリル12mlに溶解し
撹拌しながら内温を5℃としメタンスルホン酸6ml
(87mmol)を10分かけて滴下し、さらに5℃で
4時間撹拌した後、塩化メチレンを83ml加えた。こ
の反応液を0℃で10wt%リン酸2水素ナトリウム水
溶液中に滴下し10分撹拌後、水層を除去し有機層を飽
和食塩水で4回洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。乾燥後減圧濃縮しヒドロキシ体<化合物No.1>
4.80g(純度85wt%,9.94mmol)(収
率87%)を得た。
【0008】実施例−2p−ニトロベンジル (4R,5R,6S,8R)−3
−ジフェニルホスホリルオキシ−4−メチル−6−(1
−ヒドロキシエチル)−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト−2−エン−7−オン−2−カルボキシレー
ト<化合物No.2>の製造
−ジフェニルホスホリルオキシ−4−メチル−6−(1
−ヒドロキシエチル)−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト−2−エン−7−オン−2−カルボキシレー
ト<化合物No.2>の製造
【化11】 アセトニトリル2ml中のp−ニトロベンジル (4
R,5R,6S,8R)−4−メチル−6−(1−t−
ブチルジメチルシリルオキシエチル)−1−アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプト−3,7−ジオン−2−カルボ
キシレート1.89g(3.97mmol)を撹拌しな
がら内温0℃でメタンスルホン酸1ml(15mmo
l)を5分かけて滴下した後一晩撹拌をつづけた。その
後塩化メチレン20mlを加え0℃でt−ブトキシナト
リウムを1.8g(19.5mmol)、クロロリン酸
ジフェニル2.13g(7.94mmol)、ジメチル
アミノピリジン0.02g(0.16mmol)、エチ
ルジイソプロピルアミン1.03g(7.94mmo
l)を順次加え30分反応させた。この反応溶液にリン
酸2水素ナトリウム1.02g、重曹0.17gを溶解
させた水溶液16mlを加え室温で30分撹拌後、分液
した有機層を減圧濃縮しエノールエステル体<化合物N
o.2>2.50g(純度68wt%2.86mmo
l)(収率72%)を得た。
R,5R,6S,8R)−4−メチル−6−(1−t−
ブチルジメチルシリルオキシエチル)−1−アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプト−3,7−ジオン−2−カルボ
キシレート1.89g(3.97mmol)を撹拌しな
がら内温0℃でメタンスルホン酸1ml(15mmo
l)を5分かけて滴下した後一晩撹拌をつづけた。その
後塩化メチレン20mlを加え0℃でt−ブトキシナト
リウムを1.8g(19.5mmol)、クロロリン酸
ジフェニル2.13g(7.94mmol)、ジメチル
アミノピリジン0.02g(0.16mmol)、エチ
ルジイソプロピルアミン1.03g(7.94mmo
l)を順次加え30分反応させた。この反応溶液にリン
酸2水素ナトリウム1.02g、重曹0.17gを溶解
させた水溶液16mlを加え室温で30分撹拌後、分液
した有機層を減圧濃縮しエノールエステル体<化合物N
o.2>2.50g(純度68wt%2.86mmo
l)(収率72%)を得た。
【0009】実施例−3p−ニトロベンジル (4R,5R,6S,8R)−3
−ジフェニルホスホリルオキシ−4−メチル−6−(1
−ヒドロキシエチル)−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト−2−エン−7−オン−2−カルボキシレー
ト<化合物No.2>の製造
−ジフェニルホスホリルオキシ−4−メチル−6−(1
−ヒドロキシエチル)−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト−2−エン−7−オン−2−カルボキシレー
ト<化合物No.2>の製造
【化12】 N−{(2R)−2−[(3R,4R)−3[(R)−
1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−1−p
−ニトロベンジルオキシカルボニルメチル−2−アゼチ
ジノン−4−イル]プロピオニル}−N−イソプロピル
−p−トルエンスルホンアミド9.86g(14.31
mmol)をTHF50mlに溶解し窒素気流下撹拌し
ながら内温を−78℃としt−ブトキシナトリウム3.
44g(35.78mmol)を添加し30分間撹拌し
た。その後、この反応液を10wt%リン酸水溶液に注
加し、酢酸エチル200mlで抽出した。分液した有機
層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し乾燥剤除去後減圧濃縮した。濃縮残渣をアセトニトリ
ル30mlに溶解し、撹拌下内温5℃でメタンスルホン
酸6ml(87mmol)を10分で滴下した。この反
応液を5℃で12時間撹拌した後塩化メチレン100m
lを加え、10wt%リン酸2水素ナトリウム水溶液中
にあけ、水層を除去し有機層を飽和食塩水で4回洗浄し
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤除去後、この
有機層に0℃で撹拌下クロロリン酸ジフェニル2.84
g(10.60mmol)、ジメチルアミノピリジン
0.02g(0.16mmol)、エチルジイソプロピ
ルアミン1.37g(10.60mmol)を順次加え
0℃で30分間反応させた。その後、水20mlにリン
酸2水素ナトリウム1.36g、重曹0.23gを溶解
した液を加え30分撹拌し、この反応液の有機層が約3
0mlになるまで減圧濃縮した後、酢酸エチル20m
l、ヘキサン60mlを順次加え冷却し析出した<化合
物No.2>4.91g(純度90wt%,6.20m
mol)(収率43.3%)を濾取した。
1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−1−p
−ニトロベンジルオキシカルボニルメチル−2−アゼチ
ジノン−4−イル]プロピオニル}−N−イソプロピル
−p−トルエンスルホンアミド9.86g(14.31
mmol)をTHF50mlに溶解し窒素気流下撹拌し
ながら内温を−78℃としt−ブトキシナトリウム3.
44g(35.78mmol)を添加し30分間撹拌し
た。その後、この反応液を10wt%リン酸水溶液に注
加し、酢酸エチル200mlで抽出した。分液した有機
層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し乾燥剤除去後減圧濃縮した。濃縮残渣をアセトニトリ
ル30mlに溶解し、撹拌下内温5℃でメタンスルホン
酸6ml(87mmol)を10分で滴下した。この反
応液を5℃で12時間撹拌した後塩化メチレン100m
lを加え、10wt%リン酸2水素ナトリウム水溶液中
にあけ、水層を除去し有機層を飽和食塩水で4回洗浄し
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤除去後、この
有機層に0℃で撹拌下クロロリン酸ジフェニル2.84
g(10.60mmol)、ジメチルアミノピリジン
0.02g(0.16mmol)、エチルジイソプロピ
ルアミン1.37g(10.60mmol)を順次加え
0℃で30分間反応させた。その後、水20mlにリン
酸2水素ナトリウム1.36g、重曹0.23gを溶解
した液を加え30分撹拌し、この反応液の有機層が約3
0mlになるまで減圧濃縮した後、酢酸エチル20m
l、ヘキサン60mlを順次加え冷却し析出した<化合
物No.2>4.91g(純度90wt%,6.20m
mol)(収率43.3%)を濾取した。
【0010】実施例−4アリル (4R,5R,6S,8R)−4−メチル−6
−(1−ヒドロキシエチル)−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−3,7−ジオン−2−カルボキシレー
ト<化合物No.3>の製造
−(1−ヒドロキシエチル)−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−3,7−ジオン−2−カルボキシレー
ト<化合物No.3>の製造
【化13】 アリル (4R,5R,6S,8R)−4−メチル−6
−(1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−1
−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−3,7−ジオン
−2−カルボキシレート1.53g(4mmol)をア
セトニトリル4mlに溶解しメタンスルホン酸2ml
(31mmol)を0℃で10分かけて滴下し一晩撹拌
した後、塩化メチレンを40ml加えた。この反応液を
0℃で0.2Nリン酸水素2カリウム水溶液(pH7.
0)中に滴下し10分撹拌後、分液し有機層を飽和食塩
水で4回洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥
後減圧濃縮しヒドロキシ体<化合物No.3>1.34
g(純度72wt%,3.6mmol)(収率90%)
を得た。
−(1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−1
−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−3,7−ジオン
−2−カルボキシレート1.53g(4mmol)をア
セトニトリル4mlに溶解しメタンスルホン酸2ml
(31mmol)を0℃で10分かけて滴下し一晩撹拌
した後、塩化メチレンを40ml加えた。この反応液を
0℃で0.2Nリン酸水素2カリウム水溶液(pH7.
0)中に滴下し10分撹拌後、分液し有機層を飽和食塩
水で4回洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥
後減圧濃縮しヒドロキシ体<化合物No.3>1.34
g(純度72wt%,3.6mmol)(収率90%)
を得た。
【0011】参考例−1アリル (4R,5R,6S,8R)−3−ジフェニル
ホスホリルオキシ−4−メチル−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2
−エン−7−オン−2−カルボキシレート<化合物N
o.4>の製造
ホスホリルオキシ−4−メチル−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2
−エン−7−オン−2−カルボキシレート<化合物N
o.4>の製造
【化14】 <化合物No.3>1.2g(純度72wt%,3.2
2mmol)を塩化メチレン60mlに溶解し0℃で撹
拌しながら、クロロリン酸ジフェニル1.73g(6.
44mmol)、ジメチルアミノピリジン0.02g
(0.16gmmol)、エチルジイソプロピルアミン
0.83g(6.44mmol)を順次加え30分間反
応させた。その後、水12mlにリン酸2水素ナトリウ
ム0.83g、重曹0.14gを溶解した液を加え30
分撹拌し、分液後の有機層を減圧濃縮し<化合物No.
4>2.14g(純度60wt%,2.58mmol)
(収率80%)を得た。
2mmol)を塩化メチレン60mlに溶解し0℃で撹
拌しながら、クロロリン酸ジフェニル1.73g(6.
44mmol)、ジメチルアミノピリジン0.02g
(0.16gmmol)、エチルジイソプロピルアミン
0.83g(6.44mmol)を順次加え30分間反
応させた。その後、水12mlにリン酸2水素ナトリウ
ム0.83g、重曹0.14gを溶解した液を加え30
分撹拌し、分液後の有機層を減圧濃縮し<化合物No.
4>2.14g(純度60wt%,2.58mmol)
(収率80%)を得た。
【0012】
【発明の効果】本発明はカルバペネム系抗生物質合成中
間体としての有用な一般式[II]で表されるヒドロキシ
体の簡便な製造方法であり、特に脱保護試剤として高価
で取り扱いにくいフッ素化合物を用いなくても反応が進
行するので、工業的に優れた製造方法である。
間体としての有用な一般式[II]で表されるヒドロキシ
体の簡便な製造方法であり、特に脱保護試剤として高価
で取り扱いにくいフッ素化合物を用いなくても反応が進
行するので、工業的に優れた製造方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 淳 富山県高岡市向野本町300 日本曹達株式 会社高岡工場内
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式[I] 【化1】 (式中R1 は水素原子または低級アルキル基を、R2 は
カルボキシル基の保護基を、R3 、R4 、R5 はそれぞ
れアルキル基またはフェニル基を示す。)で表わされる
シロキシ体と脱保護試剤とを反応させることを特徴とす
る一般式[II] 【化2】 (式中R1 、R2 は前記と同じ意味を示す。)で表され
るヒドロキシ体の製造方法。 - 【請求項2】 脱保護試剤がメタンスルホン酸である請
求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7205294A JPH0931075A (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | カルバペネム中間体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7205294A JPH0931075A (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | カルバペネム中間体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0931075A true JPH0931075A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16504594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7205294A Pending JPH0931075A (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | カルバペネム中間体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0931075A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011048583A1 (en) | 2009-10-23 | 2011-04-28 | Ranbaxy Laboratories Limited | Process for the preparation of carbapenem compounds |
US8841444B2 (en) | 2008-07-30 | 2014-09-23 | Ranbaxy Laboratories Limited | Process for the preparation of carbapenem compounds |
CN117801020A (zh) * | 2024-03-01 | 2024-04-02 | 山东安弘制药有限公司 | 一种碳青霉烯双环母核的制备方法 |
-
1995
- 1995-07-19 JP JP7205294A patent/JPH0931075A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8841444B2 (en) | 2008-07-30 | 2014-09-23 | Ranbaxy Laboratories Limited | Process for the preparation of carbapenem compounds |
WO2011048583A1 (en) | 2009-10-23 | 2011-04-28 | Ranbaxy Laboratories Limited | Process for the preparation of carbapenem compounds |
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