JPH0931027A - ペルフルオロアルキル基を持つ光学活性化合物、液晶組成物、および液晶表示素子 - Google Patents

ペルフルオロアルキル基を持つ光学活性化合物、液晶組成物、および液晶表示素子

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JPH0931027A
JPH0931027A JP7208388A JP20838895A JPH0931027A JP H0931027 A JPH0931027 A JP H0931027A JP 7208388 A JP7208388 A JP 7208388A JP 20838895 A JP20838895 A JP 20838895A JP H0931027 A JPH0931027 A JP H0931027A
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JP
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ethyl
ring
group
liquid crystal
methyl
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Application number
JP7208388A
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English (en)
Inventor
Tadaaki Isozaki
忠昭 磯崎
Yoshihiko Aihara
良彦 相原
Giichi Suzuki
義一 鈴木
Tetsuo Kusumoto
哲生 楠本
Tamejirou Hiyama
爲次郎 檜山
Kenichi Sato
健一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Shell Sekiyu KK
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Showa Shell Sekiyu KK
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定な反強誘電相をもち、電界誘起させて強
誘電相にしたときの自発分極が大きい新規液晶化合物、
および反強誘電性液晶組成物に添加した場合にも、自発
分極を小さくせず、反強誘電性を低下させない化合物の
提供。 【解決手段】 下記一般式(I) 【化1】 で表わされる光学活性化合物及び該光学活性化合物を含
有することを特徴とする液晶組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペルフルオロアルキル
基を持つ光学活性化合物、それを含有する液晶組成物お
よびそれを用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、1)低電圧、2)低消
費電力、3)薄型表示、4)目にやさしいなどの優れた
特徴を有するために、現在広く用いられている。その多
くはネマチック液晶を用いた表示素子であるが、応答時
間が数ミリ秒(ms)から数百msと遅いため、高速応
答の必要な光シャッター、プリンターヘッド、あるいは
更に時分割駆動の必要なテレビなど動画面への応用には
必ずしも適した表示素子とはいえなかった。
【0003】また、ミクロ秒(μs)オーダーの高速応
答を可能にする応答性の優れた液晶表示方式としては強
誘電性液晶を用いたものが開発されているが、室温付近
での応答性が予想ほどには向上しないことや液晶分子の
配向制御に有効な方法が確率しないなど実用化にむけて
は多くの課題がある。
【0004】他の表示方法についても模索が行なわれ、
1988年に萩原らによって三安定状態を示す液晶化合
物を用いたスイッチング方式が報告され〔Jpn.J.
Appl.Phys.,27,L729(198
8)〕、これを用いた電気光学装置の特許が特開平2−
153322として公開されている。この三安定状態の
うち二つは強誘電性液晶の示す二安定状態とまったく同
じで、残る一つは中間的な状態であり、これが最も安定
であることから、この三安定状態を示す液晶化合物が反
強誘電性液晶(Antiferroelectric
Liquid Crystal)、その液晶相が反強誘
電相〔主としてAntiferroelectric
Smectic C*相(SmCA *相)〕とその後の研
究により命名された〔Chandaniら、Jpn.
J.Appl.Phys.,28,L1265(198
9)およびOriharaら、Jpn.J.Appl.
Phys.,29,L333(1990)〕。
【0005】この反強誘電性液晶を用いた電気光学装置
の特徴としては強誘電性液晶の場合と同様に、1)μs
オーダーの高速応答が可能であり、2)高いコントラス
トと広い視野角を持つことができ、3)バイアス電圧を
かければ液晶自体にメモリー性を持たせることができる
だけでなく、三つの安定状態を持つことから、強誘電性
液晶に比べ、4)良好な配向特性があり、5)物理的な
衝撃に強く、6)残像現象が防止できるなどの特性を持
たすことができるなどが挙げられる。
【0006】このような特徴から、反強誘電性液晶は有
用な化合物ではあるが、以下のような問題点がある。反
強誘電性液晶のみならず、強誘電性液晶やネマチック液
晶においても、液晶化合物を表示素子などに応用する場
合、駆動温度範囲、応答速度、駆動電圧、コントラスト
など諸条件を単一液晶で満たすことは困難であり、通常
十〜数十種類の液晶組成物として調製される。強誘電性
液晶やネマチック液晶ではこれまでに数多くの液晶性化
合物や、添加剤が開発されているが、安定な反強誘電性
を示す液晶性化合物としては下記一般式で示される化合
物(II)
【化2】 (式中、Raは炭素数6〜12のアルキル基であり、R
bはCF3またはCH3であり、Rcは炭素数4〜8のア
ルキル基であり、*を付した炭素は不斉炭素であって、
それらの絶対配置はRまたはSである。)およびその類
縁体が知られているにすぎない。
【0007】また、他の化合物を反強誘電性液晶組成物
に添加して、二つの電界誘起の強誘電相での反転に要す
る時間、あるいは反強誘電相から電界誘起の強誘電相へ
転移するのに要する時間が短くなる場合には、おおむね
反強誘電性が低下するために、ヒステリシスが改悪され
てしまう。強誘電性液晶と同様、反強誘電性液晶におい
ても、二つの電界誘起の強誘電相間での反転時間は自発
分極の大きさに依存するので、安定な反強誘電相をも
ち、自発分極の大きな新規液晶化合物、および反強誘電
性液晶組成物に添加したときに自発分極を小さくせず、
かつ反強誘電性を極端に低下させない化合物の提供が強
く要望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、安定な反強誘電相をもち、電界誘起させて
強誘電相にしたときの自発分極が大きい新規液晶化合
物、および反強誘電性液晶組成物に添加した場合にも、
自発分極を小さくせず、反強誘電性を低下させない化合
物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)
【化3】 (式中、R1は置換基を有することもある炭素数1〜1
8のアルキル基であり、R2はCF3またはCH3であ
り、Wは単結合、−O−、−COO−、−OCO−およ
び−OCOO−よりなる群から選ばれた基であり、X、
YおよびZは単結合、−COO−、−OCO−、−CH
2O−、−OCH2−および−C≡C−よりなる群からそ
れぞれ独立して選ばれた基であり、環A、環B、環Cお
よび環Dは1個または2個のフッ素で置換されていても
よい1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリジ
ン−2,5−ジイル基および2,6−ナフチレン基より
なる群からそれぞれ独立して選ばれた基であり、kおよ
びrは1および0よりなる群から独立して選ばれた整数
であり、mは0〜6の整数であり、nは2〜12の整数
であり、*を付した炭素は不斉炭素であって、その絶対
配置はRまたはSである。)で表わされる光学活性化合
物に関する。
【0010】前記R1は直鎖状アルキル基であることが
好ましく、さらに炭素数6〜14のものが好ましい。k
およびrがともに1の場合、一般式(I)で表わされる
化合物は4環性になり、液晶相の温度範囲は広がるが、
融点、液晶相の温度や粘性は高くなるので、一般式
(I)で表わされる化合物が2環性または3環性になる
ように、すなわちk=0であることが好ましい。連結基
YおよびZは少なくともどちらか一方が−COO−であ
ることが好ましい。連結基Yが単結合の場合、環Bまた
は環Cの少なくともどちらか一方が1,4−フェニレン
基であることが好ましく、連結基Zが単結合の場合、環
Cまたは環Dの少なくともどちらか一方が1,4−フェ
ニレン基であることが好ましい。また、m+nは4〜1
0の整数であることが好ましい。
【0011】本発明はまた、一般式(I)で表わされる
光学活性化合物を含有する液晶組成物に関する。本発明
の液晶組成物は、一般式(I)で表わされる光学活性化
合物の少なくとも1種類を構成成分として含有する液晶
組成物であり、特に反強誘電性液晶表示素子用として、
反強誘電性を示すことが好ましい。
【0012】また、本発明の一般式(I)で表わされる
光学活性化合物を、ネマチック相を示す液晶材料に少量
添加することによりTN型液晶としていわゆるリバース
ドメインの防止に、あるいはSTN型液晶としての用途
などに利用できる。さらに、強誘電性液晶表示材料にお
いて、主成分であるキラルスメクチックC相を示すホス
ト液晶中に添加するキラルドーパントの一部または全部
として本発明の一般式(I)で表わされる光学活性化合
物を利用することもできる。
【0013】本発明の一般式(I)で表わされる光学活
性化合物は、例えば以下のようにして製造できる。
【化4】 〔式中、R1、R2、W、X、Y、Z、環A、環B、環
C、環D、k、r、m、nおよび*は一般式(I)にお
けるものと同一の内容を表わす。〕
【0014】すなわち、本発明の一般式(I)で表わさ
れる化合物は、対応する一般式(III)で表わされるカ
ルボン酸をポリリン酸エチルやジシクロヘキシルカルボ
ジイミド等の脱水縮合剤を用いて一般式(IV)で表わさ
れるアルコールと反応させるか、一般式(III)で表わ
されるカルボン酸を酸ハロゲン化物に変換した後、塩基
存在下、一般式(IV)で表わされるアルコールと反応さ
せることにより製造することができる。ここで、一般式
(III)で表わされるカルボン酸は液晶化合物の合成中
間体としてよく知られており、製造および入手は容易で
ある。
【0015】一般式(IV)の光学活性アルコールは、m
が0でない場合、例えば以下のようにして製造できる。
【化5】 〔式中、mは1〜6の整数であり、R2、nおよび*は
一般式(I)におけると同じ意味を表わし、Halは臭
素またはヨウ素を表わす。〕
【0016】一般式(IV)の光学活性アルコールは一般
式(V)で表わされる含フッ素有機ハロゲン化物をリチ
ウム、マグネシウム、臭化エチルマグネシウムなどを用
いて有機金属化合物としたのち、ヨウ化銅等の銅反応剤
を触媒として市販の一般式(VI)で表わされる光学活性
オキシランと反応させることにより製造することができ
る。
【0017】また別法として、一般式(IV)の光学活性
アルコールは、下式に示すように
【化6】 〔式中、R2、mおよびnは一般式(I)におけると同
じ意味を表わし、MはBrMg、IMgまたはLiを表
わす。〕一般式(IV′)のラセミ体のアルコールを製造
し、これを酵素や光学異性体分離カラムを用いて光学分
割することによって製造することができる。また、一般
式(IV′)のラセミ体のアルコールを酢酸や安息香酸な
どのエステルに変換した後、酵素や光学異性体分離カラ
ムを用いて光学分割する方法や、一般式(IV′)のラセ
ミ体のアルコールを光学活性なカルボン酸などのエステ
ルに変換した後、再結晶やカラムクロマトグラフィーな
どによって光学分割するなどの方法によっても一般式
(IV)の光学活性アルコールを製造することができる。
【0018】一般式(I)で表わされる光学活性化合物
の製造方法としては、この他にも連結基W、X、Y、Z
および環A、B、C、Dの種類に応じて様々な方法があ
げられる。たとえば、一般式(I)において、Zが−C
OO−の場合には以下の方法によっても製造することが
できる。すなわち、アルコール(IV′)とカルボン酸
(VII)
【化7】 〔式中、環Dは一般式(I)におけると同じ意味を表わ
し、R3は水酸基の保護基を表わす。〕を脱水縮合剤を
用いて反応させるか、酸ハロゲン化物に変換したのち塩
基存在下反応させ、化合物(VIII)
【化8】 〔式中、環D、R2、m、nおよび*は一般式(I)に
おけると同じ意味を表わし、R3は水酸基の保護基を表
わす。〕を製造する。R3で表わされる水酸基の保護基
としては、ベンジル基等のアリールメチル基、メチル基
等の低級アルキル基、メトキシメチル基等の低級アルコ
キシメチル基、アセチル基等のアシル基、メトキシカル
ボニル基等の低級アルコキシカルボニル基、テロラヒド
ロピラニル基などを例示することができる。
【0019】この化合物(VIII)を光学異性体分離カラ
ムを用いて光学分割した後に、保護基を除去するか、先
に保護基を除去した後に、光学異性体分離カラムを用い
て光学分割して、化合物(IX)
【化9】 〔式中、環D、R2、m、nおよび*は一般式(I)に
おけると同じ意味を表わす。〕を製造する。
【0020】この化合物(IX)と一般式(X)
【化10】 〔式中、R1、環A、環B、環C、W、XおよびYは一
般式(I)におけると同じ意味を表わす。〕で表わされ
るカルボン酸をジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱
水縮合剤を用いて反応させるか、あるいはカルボン酸
(X)を酸ハロゲン化物に変換した後、塩基存在下、光
学活性化合物(IX)と反応させることにより、一般式
(I)において、Zが−COO−の化合物が製造しう
る。ここで一般式(X)で表わされるカルボン酸誘導体
は液晶化合物の合成中間体としてよく知られており、製
造および入手は容易である。
【0021】本発明の化合物におけるR1の例としては
置換基を有することもあるメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基およびオクタ
デシル基等が挙げられる。その置換基としてはメチル
基、エチル基およびプロピル基等のアルキル基、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルキシ基、オク
チルオキシ基、ノニルオキシ基およびデシルオキシ基等
のアルコキシ基、ビニル基、1−プロペニル基および1
−ブテニル基等のアルケニル基、エチニル基および1−
プロピニル基等のアルキニル基、アセトキシ基、エタノ
イルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキ
シ基、ペンタノイルオキシ基およびヘキサノイルオキシ
基等のアルカノイル基、フッ素および塩素のハロゲン原
子などが挙げられる。ただし、Wが−O−、−OCO−
または−OCOO−の場合には、R1の1位にアルコキ
シル基、アルカノイル基およびハロゲン基が置換しない
ことが好ましい。
【0022】本発明における
【化11】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては以下のものが挙げられる。ここで
【化12】 で表わされる構造は、
【化13】 で表わされる構造の中から任意に選ぶことができる。
【0023】kおよびrが1の
【化14】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては
【化15】 などが挙げられる。
【0024】kが0、rが1、Yが単結合、Zが−CO
O−の
【化16】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化17】 などが挙げられる。
【0025】kが0、rが1、Yが単結合、Zが−OC
O−の
【化18】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化19】 などが挙げられる。
【0026】kが0、rが1、Yが−COO−、Zが単
結合の
【化20】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化21】 などが挙げられる。
【0027】kが0、rが1、Yが−OCO−、Zが単
結合の
【化22】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化23】 などが挙げられる。
【0028】kが0、rが1、Yが単結合、Zが−CH
2O−の
【化24】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化25】 などが挙げられる。
【0029】kが0、rが1、Yが単結合、Zが−OC
2−の
【化26】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化27】 などが挙げられる。
【0030】kが0、rが1、Yが−CH2O−、Zが
単結合の
【化28】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化29】 などが挙げられる。
【0031】kが0、rが1、Yが−OCH2−、Zが
単結合の
【化30】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化31】 などが挙げられる。
【0032】kが0、rが1、YおよびZが単結合の
【化32】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化33】 などが挙げられる。
【0033】kが0、rが1、YおよびZが−COO−
【化34】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化35】 などが挙げられる。
【0034】kが0、rが1、YおよびZのいずれかが
−C≡C−の
【化36】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化37】 などが挙げられる。
【0035】kおよびrが0、Zが単結合の
【化38】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化39】 などが挙げられる。
【0036】kおよびrが0、Zが−COO−の
【化40】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化41】 などが挙げられる。
【0037】kおよびrが0、Zが−OCO−の
【化42】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化43】 などが挙げられる。
【0038】kおよびrが0、Zが−CH2O−の
【化44】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化45】 などが挙げられる。
【0039】kおよびrが0、Zが−OCH2−の
【化46】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化47】 などが挙げられる。
【0040】kおよびrが0、Zが−C≡C−の
【化48】 −(環A−X)k−(環B−Y)r−環C−Z−環D としては、
【化49】 などが挙げられる。
【0041】本発明の化合物の代表的な具体的化合物の
構造式とその相転移温度を以下に挙げるが本発明はこれ
に限定されるものではない。(式中、Cryは結晶相、
SmCA *は反強誘電性キラルスメクチックC相、SmA
はスメクチックA相、Isoは等方性液体相を表わし、
数字は℃を表わす。)
【化50】
【化51】
【0042】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明を具体的に説
明するが、勿論本発明の主旨、及び適用範囲は、これら
実施例により制限されるものではない。
【0043】なお、相転移温度の測定は温度調節装置を
備えた偏光顕微鏡にて行った。また、化合物の構造はN
MR,IR,MS及び元素分析により確認した。IRに
おける(KBr)は錠剤成形による測定を、(nea
t)は液膜による測定を表わす。NMRにおけるCDC
3は溶媒を表わし、sは1重線、dは2重線、tは3
重線、quintetは5重線、sextetは6重
線、mは多重線を表わす。MSは電子衝突イオン化法
(70eV)で測定した。ただしCIと記した場合には
化学イオン化法を用いた。また、M+は親ピークを表わ
し、( )の中の数値はそのピークの相対強度を表わ
す。相転移温度は℃で昇温時の温度を表わす。
【0044】実施例1 (+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェ
ニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシ
ル)エチル(I−1)の合成
【0045】(1−1)4−メトキシ安息香酸 1−
(ペルフルオロヘキシル)エチルの合成
【化52】 前記反応式に示すように臭化エチルマグネシウム〔0.
95Mテトラヒドロフラン(THF)溶液1.6ml,
1.5mmol〕にTHF(7ml)を加え、−78℃
に冷却し、1−ヨウ化ペルフルオロヘキサン(668m
g,1.5mmol)のTHF(2ml)溶液を加え、
1時間撹拌した。さらにアセトアルデヒド(0.18m
l,3.0mmol)を加え、6時間かけて室温まで昇
温した。反応液を1M塩酸にそそぎ、エーテル抽出後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、常圧で加熱濃縮した。得
られた残渣は1−ヒドロキシ−1−ペルフルオロ−ヘキ
シル−エタンであった。この残渣に室温でジクロロメタ
ン(2ml)、塩化4−メトキシベンゾイル(341m
g,2.0mmol)、トリエチルアミン(0.5m
l)を加え、1日撹拌した。反応液を1M塩酸にそそ
ぎ、エーテル抽出後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減
圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精製して、4
−メトキシ安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エ
チル(241mg,収率32%)を得た。さらに高速液
体クロマトグラフィー(光学異性体分離カラム、CHI
RALCEL OD,20mmID×300mm,ヘキ
サン/2−プロパノール=400/1)で分割して、
(+)−4−メトキシ安息香酸 1−(ペルフルオロヘ
キシル)エチル(97mg)および(−)−4−メトキ
シ安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチル(1
11mg)を得た。
【0046】(+)−4−メトキシ安息香酸 1−(ペ
ルフルオロヘキシル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点61℃ [α]D 20+14.2゜(c=0.52,CHCl3) IR(KBr)2970、2850、1720、161
0、1280、1250、1200、1150、110
0、1025、770、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.54(d,J=7.
8Hz,3H)、3.88(s,3H)、5.70(d
quintet,J=17.1 and6.6Hz,
1H)、6.95(d,J=9.0Hz,2H)、8.
01(d,J=9.0Hz,2H) MS m/z 498(M+,56)、135(100) 元素分析:C1611133として計算値:C,38.
57;H,2.23%. 実測値:C,38.37;H,2.05%
【0047】(−)−4−メトキシ安息香酸 1−(ペ
ルフルオロヘキシル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点61℃ [α]D 20−14.4゜(c=0.54,CHCl3) IR(KBr)2970、2850、1720、161
0、1280、1250、1200、1150、110
0、1025、770、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.54(d,J=7.
8Hz,3H)、3.88(s,3H)、5.70(d
quintet,J=17.1 and6.6Hz,
1H)、6.95(d,J=9.0Hz,2H)、8.
01(d,J=9.0Hz,2H) MS m/z 498(M+,17)、135(100) 元素分析:C1611133として計算値:C,38.
57;H,2.23%. 実測値:C,38.42;H,1.97%
【0048】(1−2)(+)−4−ヒドロキシ安息香
酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチルの合成
【化53】 前記反応式に示すように(+)−4−メトキシ安息香酸
1−(ペルフルオロヘキシル)エチル(145mg,
0.29mmol)のジクロロメタン(2ml)溶液
に、室温で塩化アルミニウム(194mg,1.46m
mol)およびジメチルスルフィド(0.21ml,
2.9mmol)を加え、一晩撹拌した。反応液を1M
塩酸にそそぎ、エーテル抽出後、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製
して、(+)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−(ペルフ
ルオロヘキシル)エチル(115mg,収率82%)を
得た。
【0049】(+)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−
(ペルフルオロヘキシル)エチルの性状と物性 無色針状晶 融点64℃ [α]D 20+13.0゜(c=0.20,CHCl3) IR(KBr)3100−3700、2980、170
0、1610、1595、1270、1240、120
0、1145、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.54(d,J=5.
4Hz,3H)、5.43(s,1H)、5.69(d
quintet,J=17.1 and6.5Hz,
1H)、6.88(d,J=8.8Hz,2H)、7.
97(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z 484(M+,12)、138(18)、
121(100) 高分解能MS m/z C159133として計算値:4
84.0343 実測値:484.0316
【0050】(1−3)(+)−4−[4−(4−デシ
ルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1
−(ペルフルオロヘキシル)エチル(I−1)の合成
【化54】 前記反応式に示すように(+)−4−ヒドロキシ安息香
酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチル(109m
g,0.23mmol)、4−(4−デシルオキシフェ
ニル)安息香酸(88mg,0.25mmol)、ジシ
クロヘキシルカルボジイミド(DCC,51mg,0.
25mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(14m
g)をジクロロメタン(3ml)中、室温で3日間撹拌
した。反応液にエーテルを加え、セライトろ過後、濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン/酢酸エチル=10/1)で精製して、(+)−
4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェニルカル
ボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチ
ル(154mg,収率83%)を得た。さらに再結晶
(ヘキサン15ml−エーテル5ml混合液)により純
品(131mg,収率71%)を得た。
【0051】(+)−4−[4−(4−デシルオキシフ
ェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフ
ルオロヘキシル)エチルの性状と物性 無色板状晶 相転移温度Cry 133 SmCA * 16
5 Iso [α]D 20+8.1゜(c=0.32,CHCl3) IR(KBr)2920、2860、1740、160
5、1265、1245、1195、1155、107
0、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.20−1.43(m,12H)、
1.48(quintet,J=7.0Hz,2H)、
1.52(d,J=5.5Hz,3H)、1.82(q
uintet,J=6.6Hz,2H)、4.02
(t,J=6.6Hz,2H)、5.74(d qui
ntet,J=16.9 and6.4Hz,2H)、
7.01(d,J=8.8Hz,2H)、7.36
(d,J=8.8Hz,2H)、7.60(d,J=
8.8Hz,2H)、7.71(d,J=8.6Hz,
2H)、8.15(d,J=8.8Hz,2H)、8.
24(d,J=8.6Hz,2H) MS m/z 820(M+,4)、337(100)、
43(18) 元素分析:C3837135として計算値:C,55.
61;H,4.54%. 実測値:C,55.55;H,4.43%
【0052】実施例2 (−)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェ
ニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシ
ル)エチルの合成
【0053】(2−1)(−)−4−ヒドロキシ安息香
酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチルの合成 (+)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−(ペルフルオロ
ヘキシル)エチルの合成〔実施例1(1−2)〕と同様
な条件下、実施例1(1−1)で合成した(−)−4−
メトキシ安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチ
ル(150mg,0.3mmol)から、(−)−4−
ヒドロキシ安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エ
チル(124mg,収率85%)を得た。
【0054】(−)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−
(ペルフルオロヘキシル)エチルの性状と物性 無色針状晶 融点64℃ [α]D 20−14.5゜(c=0.22,CHCl3) IR(KBr)3100−3700、2980、170
0、1610、1595、1270、1240、120
0、1145、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.54(d,J=5.
4Hz,3H)、5.43(s,1H)、5.69(d
quintet,J=17.1 and6.5Hz,
1H)、6.88(d,J=8.8Hz,2H)、7.
97(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z 484(M+,12)、138(18)、
121(100) 高分解能MS m/z C159133として計算値:4
84.0343 実測値:484.0313
【0055】(2−2)(−)−4−[4−(4−デシ
ルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1
−(ペルフルオロヘキシル)エチルの合成 (+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェ
ニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシ
ル)エチルの合成〔実施例1(1−3)〕と同様な条件
下、(−)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−(ペルフル
オロヘキシル)エチル(103mg,0.2mmol)
から、(+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニ
ル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオ
ロヘキシル)エチル(24mg,収率71%)を得た。
【0056】(+)−4−[4−(4−デシルオキシフ
ェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフ
ルオロヘキシル)エチルの性状と物性 無色板状晶 相転移温度Cry 133 SmCA * 16
5 Iso [α]D 20−8.8゜(c=0.32,CHCl3) IR(KBr)2920、2860、1740、160
5、1265、1245、1195、1155、107
0、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.20−1.43(m,12H)、
1.48(quintet,J=7.0Hz,2H)、
1.52(d,J=5.5Hz,3H)、1.82(q
uintet,J=6.6Hz,2H)、4.02
(t,J=6.6Hz,2H)、5.74(d qui
ntet,J=16.9 and6.4Hz,2H)、
7.01(d,J=8.8Hz,2H)、7.36
(d,J=8.8Hz,2H)、7.60(d,J=
8.8Hz,2H)、7.71(d,J=8.6Hz,
2H)、8.15(d,J=8.8Hz,2H)、8.
24(d,J=8.6Hz,2H) MS m/z 820(M+,4)、337(100)、
43(18) 元素分析:C3837135として計算値:C,55.
61;H,4.54%. 実測値:C,55.59;H,4.44%
【0057】実施例3 (+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェ
ニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペルフ
ルオロブチル)プロピル(I−2)の合成
【0058】(3−1)4−メトキシ安息香酸 1−メ
チル−3−(ペルフルオロブチル)プロピルの合成
【化55】 前記反応式に示すように1−ヨウ化−2−ペルフルオロ
ブチルエタン(1.48g,4mmol)のTHF(5
ml)溶液に、0℃で臭化エチルマグネシウム(0.9
5M THF溶液5ml,4.8mmol)を加え、3
0分間撹拌した。さらにアセトアルデヒド(0.45m
l,8mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液
を1M塩酸にそそぎ、エーテル抽出後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、常圧で加熱濃縮した。残渣に室温でジク
ロロメタン(5ml)、塩化4−メトキシベンゾイル
(1.02g,6mmol)、トリエチルアミン(1.
5ml)を加え、1日撹拌した。反応液を1M塩酸にそ
そぎ、エーテル抽出後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精製して、
4−メトキシ安息香酸1−メチル−3−(ペルフルオロ
ブチル)プロピル(1.05g,収率61%)を得た。
【0059】4−メトキシ安息香酸 1−メチル−3−
(ペルフルオロブチル)プロピルの性状と物性 無色油状物質 Rf0.3(ヘキサン/酢酸エチル=5
/1) IR(neat)2975、1710、1605、15
10、1455、1260、1230、1165、11
30、845、770cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.39(d,J=6.
3Hz,3H)、1.91−2.35(m,4H)、
3.87(s,3H)、5.19(sextet,J=
6.3Hz,1H)、6.93(d,J=9.0Hz,
2H)、7.98(d,J=9.0Hz,2H)、MS
m/z 426(M+,10)、152(65)、13
5(100) 高分解能MS m/z C161593として計算値:4
26.0875. 実測値:426.0869
【0060】(3−2)4−ヒドロキシ安息香酸 1−
メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピルの合成
【化56】 前記反応式に示すように4−メトキシ安息香酸 1−メ
チル−3−(ペルフルオロブチル)プロピル(1.0
g,2.4mmol)のジクロロメタン(10ml)溶
液に、室温で塩化アルミニウム(1.9g,14.2m
mol)およびジメチルスルフィド(2.1ml,28
mmol)を加え、2日間撹拌した。反応液を1M塩酸
にそそぎ、エーテル抽出後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製し
て、4−ヒドロキシ安息香酸 1−メチル−3−(ペル
フルオロブチル)プロピル(760mg,収率78%)
を得た。さらに高速液体クロマトグラフィー(光学異性
体分離カラム、CHIRALPAK AD,20mmI
D×300mm,ヘキサン/2−プロパノール=20/
1)で分割して、(+)−4−ヒドロキシ安息香酸 1
−メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピル(15
6mg)および(−)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−
メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピル(143
mg)を得た。
【0061】(+)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−メ
チル−3−(ペルフルオロブチル)プロピルの性状と物
性 無色油状物質 Rf0.5(ヘキサン/酢酸エチル=2
/1) [α]D 20+26.6゜(c=1.42,CHCl3) IR(neat)3100−3700、2980、16
80、1610、1595、1280、1235、11
65、1130cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.39(d,J=6.
3Hz,3H)、1.90−2.32(m,4H)、
5.19(sextet,J=6.3Hz,3H) 5.55(s,1H)、6.87(d,J=8.8H
z,2H)、7.95(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z 412(M+,4)、138(48)、1
21(100) 元素分析:C151393として計算値:C,43.7
0;H,3.18%. 実測値:C,43.70;H,3.17%
【0062】(−)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−メ
チル−3−(ペルフルオロブチル)プロピルの性状と物
性 無色油状物質 Rf0.5(ヘキサン/酢酸エチル=2
/1) [α]D 20−29.0゜(c=1.16,CHCl3) IR(neat)3100−3700、2980、16
80、1610、1595、1280、1235、11
65、1130cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.39(d,J=6.
3Hz,3H)、1.90−2.32(m,4H)、
5.19(sextet,J=6.3Hz,1H)、
5.55(s,1H)、6.87(d,J=8.8H
z,2H)、7.95(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z 412(M+,4)、138(48)、1
21(100) 元素分析:C151393として計算値:C,43.7
0;H,3.18%. 実測値:C,43.58;H,3.20%
【0063】(3−3)(+)−4−[4−(4−デシ
ルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1
−メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピル(I−
2)の合成
【化57】 前記反応式に示すように(+)−4−ヒドロキシ安息香
酸 1−メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピル
(111mg,0.27mmol)、4−(4−デシル
オキシフェニル)安息香酸(105mg,0.3mmo
l)、DCC(61mg,0.30mmol)、4−ジ
メチルアミノピリジン(17mg)をジクロロメタン
(3ml)中、室温で一晩撹拌した。反応液にエーテル
を加え、セライトろ過後、濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1
0/1)で精製して、(+)−4−[4−(4−デシル
オキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−
メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピル(180
mg,収率89%)を得た。さらに再結晶(ヘキサン1
5ml−エーテル5ml混合液)により純品(164m
g,収率81%)を得た。
【0064】(+)−4−[4−(4−デシルオキシフ
ェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−
3−(ペルフルオロブチル)プロピルの性状と物性 無色針状晶 相転移温度Cry 112 SmCA * 15
9 SmA 161 Iso[α]D 20+18.2゜(c=
0.56,CHCl3) IR(KBr)2910、2850、1735、172
0、1605、1265、1220、1160、113
5、1075、760cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.20−1.41(m,12H)、
1.42(d,J=6.2Hz,3H)、1.48(q
uintet,J=7.2Hz,2H)、1.82(q
uintet,J=6.6Hz,2H)、1.94−
2.10(m,2H)、1.12−2.33(m,2
H)、4.02(t,J=6.6Hz,2H)、5.2
4(sextet,J=6.2Hz,1H)、7.01
(d,J=8.8Hz,2H)、7.34(d,J=
8.8Hz,2H)、7.60(d,J=8.8Hz,
2H)、7.71(d,J=8.6Hz,2H)、8.
12(d,J=8.8Hz,2H)、8.24(d,J
=8.6Hz,2H) MS m/z 748(M+,3)、337(100)、 元素分析:C384195として計算値:C,60.9
6;H,5.52%. 実測値:C,60.77;H,5.67%
【0065】実施例4 (−)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェ
ニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペルフ
ルオロブチル)プロピルの合成 (+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェ
ニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペルフ
ルオロブチル)プロピルの合成〔実施例3(3−3)〕
と同様な条件下、実施例3(3−2)で合成した(−)
−4−ヒドロキシ安息香酸 1−メチル−3−(ペルフ
ルオロブチル)プロピル(111mg,0.27mmo
l)から、(−)−4−[4−(4−デシルオキシフェ
ニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3
−(ペルフルオロブチル)プロピル(167mg,収率
82%)を得た。
【0066】(−)−4−[4−(4−デシルオキシフ
ェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−
3−(ペルフルオロブチル)プロピルの性状と物性 無色針状晶 相転移温度Cry 112 SmCA * 15
9 SmA 161 Iso[α]D 20−16.9゜(c=
0.56,CHCl3) IR(KBr)2910、2850、1735、172
0、1605、1265、1220、1160、113
5、1075、760cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.20−1.41(m,12H)、
1.42(d,J=6.2Hz,3H)、1.48(q
uintet,J=7.2Hz,2H)、1.82(q
uintet,J=6.6Hz,2H)、1.94−
2.10(m,2H)、1.12−2.33(m,2
H)、4.02(t,J=6.6Hz,2H)、5.2
4(sextet,J=6.2Hz,1H)、7.01
(d,J=8.8Hz,2H)、7.34(d,J=
8.8Hz,2H)、7.60(d,J=8.8Hz,
2H)、7.71(d,J=8.6Hz,2H)、8.
12(d,J=8.8Hz,2H)、8.24(d,J
=8.6Hz,2H) MS m/z 748(M+,2)、337(100) 元素分析:C384195として計算値:C,60.9
6;H,5.52%. 実測値:C,60.67;H,5.65%
【0067】実施例5 (+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェ
ニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−2−(ペルフ
ルオロオクチル)エチル(I−3)の合成
【0068】(5−1)1−(ペルフルオロオクチル)
−2−プロパノールの合成
【化58】 前記反応式に示すように、臭化メチルマグネシウム
(1.94M THF溶液2.2ml,4.3mmo
l)にTHF(22ml)を加え、さらに、0℃で2−
(ペルフルオロオクチル)アセトアルデヒド(1.0
g,2.16mmol)のTHF(10ml)溶液を1
時間かけて滴下し、さらに3時間撹拌した。反応液を飽
和食塩水にそそぎ、セライトろ過した。ろ液をエーテル
抽出後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン
/酢酸エチル=20/1)で精製して、1−(ペルフル
オロオクチル)−2−プロパノール(0.5g,収率4
8%)を得た。
【0069】1−(ペルフルオロオクチル)−2−プロ
パノールの性状と物性 無色針状晶 融点38℃ IR(KBr)3100−3600、2980、125
0、1200、1150、970、655cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.34(d,J=6.
3Hz,3H)、1.80(d,4.4Hz,1H)、
2.10−2.42(m,2H)、4.32−4.42
(m,1H) MS m/z 477(M+−1,trace)、69
(13)、45(100) 元素分析:C11717Oとして計算値:C,27.6
3;H,1.48%. 実測値:C,27.73;H,1.45%
【0070】(5−2)4−メトキシ安息香酸 1−メ
チル−2−(ペルフルオロオクチル)エチルの合成
【化59】 前記反応式に示すように1−(ペルフルオロオクチル)
−2−プロパノール(440mg,0.9mmol)の
ジクロロメタン(3ml)溶液に、室温で塩化4−メト
キシベンゾイル(236mg,1.4mmol)、トリ
エチルアミン(1ml)、4−ジメチルアミノピリジン
(112mg,0.92mmol)を加え、4時間撹拌
した。反応液を1M塩酸にそそぎ、エーテル抽出後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチ
ル=20/1)で精製して、4−メトキシ安息香酸 1
−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル(55
3mg,収率98%)を得た。さらに高速液体クロマト
グラフィー(光学異性体分離カラム,CHIRALCE
L OD,20mmID×300mm,ヘキサン/2−
プロパノール=300/1)で分割して、(+)−4−
メトキシ安息香酸 1−メチル−2−(ペルフルオロオ
クチル)エチル(245mg)および(−)−4−メト
キシ安息香酸1−メチル−2−(ペルフルオロオクチ
ル)エチル(251mg)を得た。
【0071】(+)−4−メトキシ安息香酸 1−メチ
ル−2−(ペルフルオロオクチル)エチルの性状と物性 無色針状晶 融点75℃ [α]D 20+21.1゜(c=0.55,CHCl3) IR(KBr)3030、2970、1710、161
0、1280、1250、1220、1145、110
0、770、650cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.48(d,J=6.
3Hz,3H)、2.27−2.44(m,1H)、
2.54−2.72(m,1H)、3.67(s,3
H)、5.52−5.61(m,1H) 6.93(d,J=9.0Hz,2H)、7.98
(d,J=9.0Hz,2H) MS m/z 612(M+,11)、152(41)、
135(100) 元素分析:C1913173として計算値:C,37.
27;H,2.14%. 実測値:C,37.19;H,2.02%
【0072】(−)−4−メトキシ安息香酸 1−メチ
ル−2−(ペルフルオロオクチル)エチルの性状と物性 無色針状晶 融点75℃ [α]D 20−20.0゜(c=0.52,CHCl3) IR(KBr)3030、2970、1710、161
0、1280、1250、1220、1145、110
0、770、650cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.48(d,J=6.
3Hz,3H)、2.27−2.44(m,1H)、
2.54−2.72(m,1H)、3.67(s,3
H)、5.52−5.61(m,1H) 6.93(d,J=9.0Hz,2H)、7.98
(d,J=9.0Hz,2H) MS m/z 612(M+,11)、152(41)、
135(100) 元素分析:C1913173として計算値:C,37.
27;H,2.14%. 実測値:C,37.15;H,1.96%
【0073】(5−3)(+)−4−ヒドロキシ安息香
酸 1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル
の合成
【化60】 前記反応式に示すように(+)−4−ヒドロキシ安息香
酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチルの合成〔実施
例1(1−2)〕と同様な条件下、(+)−4−メトキ
シ安息香酸 1−メチル−2−(ペルフルオロオクチ
ル)エチル(250mg,0.41mmol)から、
(+)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−メチル−2−
(ペルフルオロオクチル)エチル(174mg,収率7
1%)を得た。
【0074】(+)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−メ
チル−2−(ペルフルオロオクチル)エチルの性状と物
性 無色針状晶 融点118℃ [α]D 20+19.4゜(c=0.70,CHCl3) IR(KBr)3100−3600、2980、171
0、1680、1605、1590、1270、124
0、1200、1140、650cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.48(d,J=6.
3Hz,3H)、2.27−2.44(m,1H)、
2.54−2.72(m,1H)、5.52−5.61
(m,1H)、5.43(s,1H)、6.86(d,
J=8.8Hz,2H)、7.95(d,J=8.8H
z,2H) MS m/z 598(M+,4)、138(41)、1
21(100) 元素分析:C1811173として計算値:C,36.
14;H,1.85%. 実測値:C,36.33;H,1.90%
【0075】(5−4)(+)−4−[4−(4−デシ
ルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1
−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル (I−3)の合成
【化61】 前記反応式に示すように(+)−4−ヒドロキシ安息香
酸 1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル
(172mg,0.29mmol)、4−(4−デシル
オキシフェニル)安息香酸(102mg,0.29mm
ol)、DCC(59mg,0.29mmol)、4−
ジメチルアミノピリジン(18mg)をジクロロエタン
(3ml)中、室温で2日間撹拌した。反応液にエーテ
ルを加え、セライトろ過後、濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=
5/1)で精製して、(+)−4−[4−(4−デシル
オキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−
メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル(170
mg,収率63%)を得た。さらに再結晶(ヘキサン2
0ml−エーテル40ml−ジクロロメタン12ml混
合液)により純品(162mg,収率60%)を得た。
【0076】(+)−4−[4−(4−デシルオキシフ
ェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−
2−(ペルフルオロオクチル)エチルの性状と物性 無色針状晶 相転移温度Cry 160 SmCA * 19
6 SmA 198 Iso[α]D 20+14.6゜(c=
0.37,CHCl3) IR(KBr)2920、2850、1740、171
5、1605、1265、1200、1150、107
5、765cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.20−1.43(m,12H)、
1.48(quintet,J=7.3Hz,2H)、
1.52(d,J=6.4Hz,3H)、1.82(q
uintet,J=6.6Hz,2H)、2.30−
2.48(m,1H)、2.57−2.75(m,1
H)、4.02(t,J=6.6Hz,2H)、5.5
7−5.66(m,1H)、7.01(d,J=8.8
Hz,2H)、7.33(d,J=8.8Hz,2
H)、7.60(d,J=8.8Hz,2H)、7.7
1(d,J=8.6Hz,2H)、8.12(d,J=
8.8Hz,2H)、8.24(d,J=8.6Hz,
2H) MS m/z 934(M+,4)、337(100) 元素分析:C4139175として計算値:C,52.
68;H,4.21%. 実測値:C,52.72;H,4.04%
【0077】実施例6 (−)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェ
ニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−2−(ペルフ
ルオロオクチル)エチルの合成
【0078】(6−1)(−)−4−ヒドロキシ安息香
酸 1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル
の合成 (+)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−(ペルフルオロ
ヘキシル)エチルの合成〔実施例1(1−2)〕と同様
な条件下、(−)−4−メトキシ安息香酸 1−メチル
−2−(ペルフルオロオクチル)エチル(250mg,
0.41mmol)から、(+)−4−ヒドロキシ安息
香酸 1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチ
ル(209mg,収率86%)を得た。
【0079】(−)−4−[4−(4−デシルオキシフ
ェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−
2−(ペルフルオロオクチル)エチルの性状と物性 無色針状晶 融点118℃ [α]D 20−20.0゜(c=0.74,CHCl3) IR(KBr)3100−3600、2980、171
0、1680、1605、1590、1270、124
0、1200、1140、650cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.48(d,J=6.
3Hz,3H)、2.27−2.44(m,1H)、
2.54−2.72(m,1H)、5.52−5.61
(m,1H)、5.43(s,1H)、6.86(d,
J=8.8Hz,2H)、7.95(d,J=8.8H
z,2H) MS m/z 598(M+,4)、138(41)、1
21(100) 元素分析:C1811173として計算値:C,36.
14;H,1.85%. 実測値:C,36.38;H,1.82%
【0080】(6−2)(−)−4−[4−(4−デシ
ルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1
−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチルの合成 (+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェ
ニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−2−(ペルフ
ルオロオクチル)エチルの合成〔実施例5(5−4)〕
と同様な条件下、(−)−4−ヒドロキシ安息香酸 1
−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル(19
0mg,0.32mmol)から、(−)−4−[4−
(4−デシルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安
息香酸1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチ
ル(154mg,収率52%)を得た。
【0081】(−)−4−[4−(4−デシルオキシフ
ェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−
2−(ペルフルオロオクチル)エチルの性状と物性 無色針状晶 相転移温度Cry 160 SmCA * 19
6 SmA 198 Iso[α]D 20−13.3゜(c=
0.36,CHCl3) IR(KBr)2920、2850、1740、171
5、1605、1265、1200、1150、107
5、765cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.20−1.43(m,12H)、
1.48(quintet,J=7.3Hz,2H)、
1.52(d,J=6.4Hz,3H)、1.82(q
uintet,J=6.6Hz,2H)、2.30−
2.48(m,1H)、2.57−2.75(m,1
H)、4.02(t,J=6.6Hz,2H)、5.5
7−5.66(m,1H)、7.01(d,J=8.8
Hz,2H)、7.33(d,J=8.8Hz,2
H)、7.60(d,J=8.8Hz,2H)、7.7
1(d,J=8.6Hz,2H)、8.12(d,J=
8.8Hz,2H)、8.24(d,J=8.6Hz,
2H) MS m/z 934(M+,4)、337(100) 元素分析:C4139175として計算値:C,52.
68;H,4.21%. 実測値:C,52.70;H,4.02%
【0082】実施例7 (−)−4−[4−(4−デカノイルオキシ)フェニル
カルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)
エチル(I−4)の合成
【0083】(7−1)(−)−4−(4−ベンジルオ
キシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオ
ロヘキシル)エチルの合成
【化62】 前記反応式に示すように実施例2(2−1)で合成した
(−)−4−ヒドロキシ安息香酸 1−(ペルフルオロ
ヘキシル)エチル(167mg,0.34mmol)、
4−ベンジルオキシ安息香酸(86mg,0.38mm
ol)、DCC(78mg,0.38mmol)、4−
ジメチルアミノピリジン(8mg)をジクロロメタン
(2ml)中、室温で1日撹拌した。反応液にエーテル
を加え、セライトろ過後、濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1
0/1)で精製して、(−)−4−(4−ベンジルオキ
シフェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロ
ヘキシル)エチル(195mg,収率81%)を得た。
【0084】(−)−4−(4−ベンジルオキシフェニ
ルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシ
ル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点155℃ [α]D 20−10.4゜(c=0.50,CHCl3) IR(KBr)2940、1730、1605、126
5、1200、1150、1065、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.56(d,J=6.
3Hz,3H)、5.17(s,2H)、5.73(d
quintet,J=16.9 and6.4Hz,
1H)、7.07(d,J=9.0Hz,2H)、7.
32(d,J=8.8Hz,5H)、7.34−7.4
8(m,5H)、8.12(d,J=8.8Hz,2
H)、8.16(d,J=9.0Hz,2H) MS m/z (CI)695(M+) 元素分析:C2919135として計算値:C,50.
16;H,2.76%. 実測値:C,50.33;H,2.58%
【0085】(7−2)(−)−4−(4−ヒドロキシ
フェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘ
キシル)エチルの合成
【化63】 前記反応式に示すように(−)−4−(4−ベンジルオ
キシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオ
ロヘキシル)エチル(170mg,0.25mmol)
の酢酸エチル(10ml)溶液に10%パラジウム−炭
素(26mg)を加え、水素雰囲気下、2時間撹拌し
た。反応液をセライトろ過後、濃縮後、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=
3/1)で精製して、(−)−4−(4−ヒドロキシフ
ェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘキ
シル)エチル(143mg,収率97%)を得た。
【0086】(−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカ
ルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エ
チルの性状と物性 無色針状晶 融点137℃ [α]D 20−11.4゜(c=0.56,CHCl3) IR(KBr)3100−3600、3000、173
0、1710、1605、1590、1510、127
5、1200、1160、1080、760、700c
-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.56(d,J=6.
1Hz,3H)、5.60(s,1H)、5.73(d
quintet,J=16.9 and6.4Hz,
1H)、6.93(d,J=8.8Hz,2H)、7.
32(d,J=8.8Hz,2H)、8.12(d,J
=8.8Hz,2H)、8.13(d,J=8.8H
z,2H) MS m/z (CI)605(M++1) 元素分析:C2213135として計算値:C,43.
73;H,2.17%. 実測値:C,43.95;H,1.99%
【0087】(7−3)(−)−4−[4−(デカノイ
ルオキシ)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペル
フルオロヘキシル)エチル(I−4)の合成
【化64】 前記反応式に示すように(−)−4−(4−ヒドロキシ
フェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘ
キシル)エチル(129mg,0.21mmol)のジ
クロロメタン(2ml)溶液に、塩化デカノイル(0.
067ml,0.32mmol)、4−ジメチルアミノ
ピリジン(13mg)、トリエチルアミン(0.1m
l)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液に1M塩酸
を加え、エーテル抽出後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精製し
て、(−)−4−[(4−(デカノイルオキシ)フェニ
ルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシ
ル)エチル(143mg,収率88%)を得た。
【0088】(−)−4−[4−(デカノイルオキシ)
フェニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘ
キシル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点110℃ [α]D 20−8.9゜(c=0.54,CHCl3) IR(KBr)2910、1760、1740、160
0、1260、1195、1155、1065、101
2、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.22−1.48(m,12H)、
1.57(d,J=6.3Hz,3H)、1.78(q
uintet,J=7.3Hz,2H)、2.60
(t,J=7.4Hz,2H)、5.74(d qui
ntet,J=16.9 and 6.3Hz、1
H)、7.26(d,J=8.8Hz,2H)、7.3
0(d,J=8.8Hz,2H)、8.14(d,J=
8.8Hz,2H)、8.24(d,J=8.8Hz,
2H) MS m/z (CI)759(M++1) 元素分析:C3231136として計算値:C,50.
67;H,4.12%. 実測値:C,50.52;H,4.00%
【0089】実施例8 (+)−4−[4−(デカノイルオキシ)フェニルカル
ボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチ
ルの合成
【0090】(8−1)(+)−4−(4−ベンジルオ
キシフェニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオ
ロヘキシル)エチルの合成 (−)−4−(4−ベンジルオキシフェニルカルボキ
シ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチルの
合成〔実施例7(7−1)〕と同様な条件下、実施例1
(1−2)で合成した(+)−4−ヒドロキシ安息香酸
1−(ペルフルオロヘキシル)エチル(157mg,
0.32mmol)から、(+)−4−(4−ベンジル
オキシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフル
オロヘキシル)エチル(205mg,収率91%)を得
た。
【0091】(+)−4−(−4−ベンジルオキシフェ
ニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシ
ル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点155℃ [α]D 20+11.6゜(c=0.51,CHCl3) IR(KBr)2940、1730、1605、126
5、1200、1150、1065、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.56(d,J=6.
3Hz,3H)、5.17(s,2H)、5.73(d
quintet,J=16.9 and6.4Hz,
1H)、7.07(d,J=9.0Hz,2H)、7.
32(d,J=8.8Hz,5H)、7.34−7.4
8(m,5H)、8.12(d,J=8.8Hz,2
H)、8.16(d,J=9.0Hz,2H) MS m/z (CI)695(M+) 元素分析:C2919135として計算値:C,50.
16;H,2.76%. 実測値:C,50.36;H,2.67%
【0092】(8−2)(+)−4−(4−ヒドロキシ
フェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘ
キシル)エチルの合成 (−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)安
息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチルの合成
〔実施例7(7−2)〕と同様な条件下、(+)−4−
(4−ベンジルオキシフェニルカルボキシ)安息香酸
1−(ペルフルオロヘキシル)エチル(183mg,
0.26mmol)から、(+)−4−(4−ヒドロキ
シフェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロ
ヘキシル)エチル(126mg,収率79%)を得た。
【0093】(−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカ
ルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エ
チルの性状と物性 無色針状晶 融点137℃ [α]D 20−11.1゜(c=0.56,CHCl3) IR(KBr)3100−3600、3000、173
0、1710、1605、1590、1510、127
5、1200、1160、1080、760、700c
-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.56(d,J=6.
1Hz,3H)、5.60(s,1H)、5.73(d
quintet,J=16.9 and6.4Hz,
1H)、6.93(d,J=8.8Hz,2H)、7.
32(d,J=8.8Hz,2H)、8.12(d,J
=8.8Hz,2H)、8.13(d,J=8.8H
z,2H) MS m/z (CI)605(M++1) 元素分析:C2213135として計算値:C,43.
73;H,2.17%. 実測値:C,43.93;H,2.06%
【0094】(8−3)(+)−4−[4−(デカノイ
ルオキシ)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペル
フルオロヘキシル)エチルの合成 (−)−4−[4−(デカノイルオキシ)フェニルカル
ボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチ
ルの合成〔実施例7(7−3)〕と同様な条件下、
(+)−4−(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)安
息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチル(116
mg,0.19mmol)から、(+)−4−[4−
(デカノイルオキシ)フェニルカルボキシ]安息香酸
1−(ペルフルオロヘキシル)エチル(104mg,収
率60%)を得た。
【0095】(+)−4−[4−(デカノイルオキシ)
フェニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘ
キシル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点110℃ [α]D 20+8.8゜(c=0.56,CHCl3) IR(KBr)2910、1760、1740、160
0、1260、1195、1155、1065、101
2、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.22−1.48(m,12H)、
1.57(d,J=6.3Hz,3H)、1.78(q
uintet,J=7.3Hz,2H)、2.60
(t,J=7.4Hz,2H)、5.74(d qui
ntet,J=16.9 and 6.3Hz,1H) 7.26(d,J=8.8Hz,2H)、7.30
(d,J=8.8Hz,2H)、8.14(d,J=
8.8Hz,2H)、8.24(d,J=8.8Hz,
2H) MS m/z (CI)759(M++1) 元素分析:C3231136として計算値:C,50.
67;H,4.12%. 実測値:C,50.70;H,4.06%
【0096】実施例9 (−)−4−[4−(デカノイルオキシ)フェニルカル
ボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペルフルオロブ
チル)プロピル(I−5)の合成
【0097】(9−1)(−)−4−(4−ベンジルオ
キシフェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3−
(ペルフルオロブチル)プロピルの合成
【化65】 前記反応式に示すように(−)−4−(4−ベンジルオ
キシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオ
ロヘキシル)エチルの合成〔実施例7(7−1)〕と同
様な条件下、実施例3(3−2)で合成した(−)−4
−ヒドロキシ安息香酸 1−メチル−3−(ペルフルオ
ロブチル)プロピル(204mg,0.50mmol)
から、(−)−4−(4−ベンジルオキシフェニルカル
ボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペルフルオロブ
チル)プロピル(289mg,収率94%)を得た。
【0098】(−)−4−(4−ベンジルオキシフェニ
ルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペルフル
オロブチル)プロピルの性状と物性 無色板状晶 融点137℃ [α]D 20−19.6゜(c=0.54,CHCl3) IR(KBr)3000、2950、1725、161
0、1280、1235、1135、1075、76
5、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.42(d,J=6.
3Hz,3H)、1.93−2.10(m,2H)、
2.10−2.36(m,2H)、5.17(s,2
H)、5.23(sextet,J=6.3Hz,1
H)、7.07(d,J=9.0Hz,2H)、7.3
0(d,J=8.8Hz,2H)、7.33−7.48
(m,5H)、8.10(d,J=8.8Hz,2
H)、8.16(d,J=9.0Hz,2H) MS m/z (CI)623(M++1) 元素分析:C292395として計算値:C,55.9
6;H,3.72%. 実測値:C,56.11;H,3.72%
【0099】(9−2)(−)−4−(4−ヒドロキシ
フェニルカルボキシ)安息香酸 1−メチル−3−(ペ
ルフルオロブチル)プロピルの合成
【化66】 前記反応式に示すように(−)−4−(4−ヒドロキシ
フェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘ
キシル)エチルの合成〔実施例7(7−2)〕と同様な
条件下、(−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカルボ
キシ)安息香酸1−メチル−3−(ペルフルオロブチ
ル)プロピル(231mg,0.37mmol)から、
(−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)安
息香酸1−メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピ
ル(190mg,収率96%)を得た。
【0100】(−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカ
ルボキシ)安息香酸 1−メチル−3−(ペルフルオロ
ブチル)プロピルの性状と物性 無色板状晶 融点116℃ [α]D 20−24.4゜(c=0.54,CHCl3) IR(KBr)3100−3600、3000、173
0、1700、1605、1590、1510、128
0、1200、1160、850、760cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.42(d,J=6.
3Hz,3H)、1.93−2.36(m,4H)、
5.23(sextet,J=6.3Hz,1H)、
5.62(s,1H)、6.93(d,J=8.8H
z,2H)、7.30(d,J=8.8Hz,2H)、
8.10(d,J=8.8Hz,2H) 8.12(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z (CI)533(M++1) 元素分析:C221795として計算値:C,49.6
7;H,3.22%. 実測値:C,49.76;H,3.00%
【0101】(9−3)(−)−4−[4−(デカノイ
ルオキシ)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル
−3−(ペルフルオロブチル)プロピル(I−5)の合
【化67】 前記反応式に示すように(−)−4−[4−(デカノイ
ルオキシ)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペル
フルオロヘキシル)エチルの合成〔実施例7(7−
3)〕と同様な条件下、(−)−4−(4−ヒドロキシ
フェニルカルボキシ)安息香酸 1−メチル−3−(ペ
ルフルオロブチル)プロピル(160mg,0.30m
mol)から、(−)−4−[4−(デカノイルオキ
シ)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3−
(ペルフルオロブチル)プロピル(200mg,収率9
7%)を得た。さらにヘキサンから再結晶して、純品
(185mg,収率90%)を得た。
【0102】(−)−4−[4−(デカノイルオキシ)
フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペ
ルフルオロブチル)プロピルの性状と物性 無色板状晶 融点86℃ [α]D 20−18.1゜(c=0.52,CHCl3) IR(KBr)2920、2850、1760、174
0、1712、1600、1240、1200、116
0、1130、720cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.22−1.48(m,12H)、
1.42(d,J=6.2Hz,3H)、1.77(q
uintet,J=7.5Hz,2H)、1.94−
2.33(m,4H)、2.60(t,J=750H
z,2H)、5.23(sextet,J=6.2H
z,1H)、7.25(d,J=7.4Hz,2H)、
7.31(d,J=8.8Hz,2H)、8.11
(d,J=8.8Hz,2H)、8.24(d,J=
8.8Hz,2H) MS m/z (CI)687(M++1) 元素分析:C323596として計算値:C,55.9
8;H,5.14%. 実測値:C,56.04;H,5.14%
【0103】実施例10 (+)−4−[4−(デカノイルオキシ)フェニルカル
ボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペルフルオロブ
チル)プロピルの合成
【0104】(10−1)(+)−4−(4−ベンジル
オキシフェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3
−(ペルフルオロブチル)プロピルの合成 (−)−4−(4−ベンジルオキシフェニルカルボキ
シ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチルの
合成〔実施例7(7−1)〕と同様な条件下、実施例3
(3−2)で合成した(+)−4−ヒドロキシ安息香酸
1−メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピル
(212mg,0.51mmol)から、(+)−4−
(4−ベンジルオキシフェニルカルボキシ]安息香酸
1−メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピル(3
31mg,収率100%)を得た。
【0105】(+)−4−(4−ベンジルオキシフェニ
ルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペルフル
オロブチル)プロピルの性状と物性 無色板状晶 融点137℃ [α]D 20+19.6゜(c=0.54,CHCl3) IR(KBr)3000、2950、1725、161
0、1280、1235、1135、1075、76
5、700cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.42(d,J=6.
3Hz,3H)、1.93−2.10(m,2H)、
2.10−2.36(m,2H)、5.17(s,2
H)、5.23(sextet,J=6.3Hz,1
H)、7.07(d,J=9.0Hz,2H)、7.3
0(d,J=8.8Hz,2H)、7.33−7.48
(m,5H)、8.10(d,J=8.8Hz,2
H)、8.16(d,J=9.0Hz,2H) MS m/z (CI)623(M++1) 元素分析:C292395として計算値:C,55.9
6;H,3.72%. 実測値:C,56.09;H,3.63%
【0106】(10−2)(+)−4−(4−ヒドロキ
シフェニルカルボキシ)安息香酸1−メチル−3−(ペ
ルフルオロブチル)プロピルの合成 (−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)安
息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチルの合成
〔実施例7(7−2)〕と同様な条件下、(+)−4−
(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−
メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピル(205
mg,0.33mmol)から、(+)−4−(4−ヒ
ドロキシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−メチル−
3−(ペルフルオロブチル)プロピル(164mg,収
率94%)を得た。
【0107】(+)−4−(4−ヒドロキシフェニルカ
ルボキシ)安息香酸 1−メチル−3−(ペルフルオロ
ブチル)プロピルの性状と物性 無色板状晶 融点116℃ [α]D 20+22.3゜(c=0.52,CHCl3) IR(KBr)3100−3600、3000、173
0、1700、1605、1590、1510、128
0、1200、1160、850、760cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.42(d,J=6.
3Hz,3H)、1.93−2.36(m,4H)、
5.23(sextet,J=6.3Hz,1H)、
5.57(s,1H)、6.93(d,J=8.8H
z,2H)、7.30(d,J=8.8Hz,2H)、
8.10(d,J=8.8Hz,2H) 8.12(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z (CI)533(M++1) 元素分析:C221795として計算値:C,49.6
7;H,3.22%. 実測値:C,49.85;H,3.01%
【0108】(10−3)(+)−4−[4−(デカノ
イルオキシ)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチ
ル−3−(ペルフルオロブチル)プロピルの合成 (−)−4−[4−(デカノイルオキシ)フェニルカル
ボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチ
ルの合成〔実施例7(7−3)〕と同様な条件下、
(+)−4−(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)安
息香酸 1−メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロ
ピル(150mg,0.28mmol)から、(+)−
4−[4−(デカノイルオキシ)フェニルカルボキシ]
安息香酸 1−メチル−3−(ペルフルオロブチル)プ
ロピル(186mg,収率97%)を得た。さらにヘキ
サンから再結晶して、純品(124mg,収率64%)
を得た。
【0109】(+)−4−[4−(デカノイルオキシ)
フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペ
ルフルオロブチル)プロピルの性状と物性 無色板状晶 融点86℃ [α]D 20+16.8゜(c=0.52,CHCl3) IR(KBr)2920、2850、1760、174
0、1712、1600、1240、1200、116
0、1130、720cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.22−1.48(m,12H)、
1.42(d,J=6.2Hz,3H)、1.77(q
uintet,J=7.5Hz,2H)、1.94−
2.33(m,4H)、2.60(t,J=7.5H
z,2H)、5.23(sextet,J=6.2H
z,1H)、7.25(d,J=7.4Hz,2H)、
7.31(d,J=8.8Hz,2H)、8.11
(d,J=8.8Hz,2H)、8.24(d,J=
8.8Hz,2H) MS m/z (CI)687(M++1) 元素分析:C323596として計算値:C,55.9
8;H,5.14%. 実測値:C,56.06;H,5.17%
【0110】実施例11 (−)−4[4−(4−デカノイルオキシ)フェニルカ
ルボキシ]安息香酸1−メチル−2−(ペルフルオロオ
クチル)エチル(I−6)の合成
【0111】(ll−1)(−)−4−(4−ベンジル
オキシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−メチル−2
−(ペルフルオロオクチル)エチルの合成
【化68】 前記反応式に示すように(−)−4−(4−ベンジルオ
キシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオ
ロヘキシル)エチルの合成〔実施例7(7−1)〕と同
様な条件下、実施例6(6−1)で合成した(−)−4
−ヒドロキシ安息香酸 1−メチル−2−(ペルフルオ
ロオクチル)エチル(151mg,0.25mmol)
から、(−)−4−(4−ベンジルオキシフェニルカル
ボキシ)安息香酸 1−メチル−2−(ペルフルオロオ
クチル)エチル(177mg,収率88%)を得た。
【0112】(−)−4−(4−ベンジルオキシフェニ
ルカルボキシ)安息香酸 1−メチル−2−(ペルフル
オロオクチル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点166℃ [α]D 20−16.1゜(c=0.51,CHCl3) IR(KBr)2990、2940、1720、160
5、1275、1200、1160、1065、765
cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.55(d,J=6.
3Hz,3H)、2.30−2.47(m,1H)、
2.56−2.75(m,1H)、5.17(s,2
H)、5.56−5.66(m,1H)、7.07
(d,J=9.0Hz,2H)、7.29(d,J=
8.8Hz,2H)、7.33−7.48(m,5
H)、8.10(d,J=8.8Hz,2H)、8.1
5(d,J=9.0Hz,2H) MS m/z (CI)809(M++1) 元素分析:C3221175として計算値:C,47.
54;H,2.62%. 実測値:C,47.60;H,2.54%
【0113】(ll−2)(−)−4−(4−ヒドロキ
シフェニルカルボキシ)安息香酸1−メチル−2−(ペ
ルフルオロオクチル)エチルの合成
【化69】 前記反応式に示すように(−)−4−(4−ヒドロキシ
フェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘ
キシル)エチルの合成〔実施例7(7−2)〕と同様な
条件下、(−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカルボ
キシ)安息香酸1−メチル−2−(ペルフルオロオクチ
ル)エチル(157mg,0.37mmol)から、
(−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)安
息香酸1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチ
ル(117mg,収率84%)を得た。
【0114】(−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカ
ルボキシ)安息香酸 1−メチル−2−(ペルフルオロ
オクチル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点139℃ [α]D 20−15.8゜(c=0.33,CHCl3) IR(KBr)3100−3600、2990、173
5、1710、1605、1270、1200、114
5、1060、760cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.51(d,J=6.
3Hz,3H)、2.30−2.47(m,1H)、
2.56−2.75(m,1H)、5.53(s,1
H)、5.56−5.66(m,1H)、6.93
(d,J=8.8Hz,2H)、7.30(d,J=
8.8Hz,2H)、8.10(d,J=8.8Hz,
2H)、8.12(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z (CI)719(M++1) 元素分析:C2515175として計算値:C,41.
80;H,2.11%. 実測値:C,41.66;H,1.87%
【0115】(ll−3)(−)−4−[4−(デカノ
イルオキシ)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチ
ル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル(I−6)の
合成
【化70】 前記反応式に示すように(−)−4−[4−(デカノイ
ルオキシ)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−(ペル
フルオロヘキシル)エチルの合成〔実施例7(7−
3)〕と同様な条件下、(−)−4−(4−ヒドロキシ
フェニルカルボキシ)安息香酸 1−(ペルフルオロオ
クチル)エチル(115mg,0.16mmol)か
ら、(−)−4−[4−(デカノイルオキシ)フェニル
カルボキシ]安息香酸 1−メチル−2−(ペルフルオ
ロオクチル)エチル(126mg,収率90%)を得
た。
【0116】(−)−4−[4−(デカノイルオキシ)
フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−2−(ペ
ルフルオロオクチル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点140℃ [α]D 20−14.8゜(c=0.52,CHCl3) IR(KBr)2940、2870、1760、174
0、1715、1605、1265、1200、114
5、1070、660cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.22−1.48(m,12H)、
1.51(d,J=6.3Hz,3H)、1.77(q
uintet,J=7.4Hz,2H)、2.30−
2.48(m,1H)、2.56−2.75(m,1
H)、2.60(t,J=7.5Hz,2H)、5.5
6−5.66(m,1H)、7.25(d,J=8.8
Hz,2H)、7.30(d,J=8.8Hz,2
H)、8.12(d,J=8.8Hz,2H)、8.2
3(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z (CI)873(M++1) 元素分析:C3533176として計算値:C,48.
18;H,3.81%. 実測値:C,48.14;H,3.90%
【0117】実施例12 (+)−4[4−(4−デカノイルオキシ)フェニルカ
ルボキシ]安息香酸1−メチル−2−(ペルフルオロオ
クチル)エチルの合成
【0118】(l2−1)(+)−4−(4−ベンジル
オキシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−メチル−2
−(ペルフルオロオクチル)エチルの合成 (−)−4−(4−ベンジルオキシフェニルカルボキ
シ)安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチルの
合成〔実施例7(7−1)〕と同様な条件下、実施例5
(5−3)で合成した(+)−4−ヒドロキシ安息香酸
1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル
(231mg,0.39mmol)から、(+)−4−
(4−ベンジルオキシフェニルカルボキシ)安息香酸
1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル(2
65mg,収率85%)を得た。
【0119】(+)−4−(4−ベンジルオキシフェニ
ルカルボキシ)安息香酸 1−メチル−2−(ペルフル
オロオクチル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点166℃ [α]D 20+17.6゜(c=0.50,CHCl3) IR(KBr)2990、2940、1720、160
5、1275、1200、1160、1065、765
cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.55(d,J=6.
3Hz,3H)、2.30−2.47(m,1H)、
2.56−2.75(m,1H)、5.17(s,2
H)、5.56−5.66(m,1H)、7.07
(d,J=9.0Hz,2H)、7.29(d,J=
8.8Hz,2H)、7.33−7.48(m,5
H)、8.10(d,J=8.8Hz,2H)、8.1
5(d,J=9.0Hz,2H) MS m/z (CI)809(M++1) 元素分析:C3221175として計算値:C,47.
54;H,2.62%. 実測値:C,47.61;H,2.38%
【0120】(l2−2)(+)−4−(4−ヒドロキ
シフェニルカルボキシ)安息香酸1−メチル−2−(ペ
ルフルオロオクチル)エチルの合成 (−)−4−(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)安
息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチルの合成
〔実施例7(7−2)〕と同様な条件下、(+)−4−
(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−
メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル(279
mg,0.35mmol)から、(+)−4−(4−ヒ
ドロキシフェニルカルボキシ)安息香酸 1−メチル−
2−(ペルフルオロオクチル)エチル(215mg,収
率86%)を得た。
【0121】(+)−4−(4−ヒドロキシフェニルカ
ルボキシ)安息香酸 1−メチル−2−(ペルフルオロ
オクチル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点139℃ [α]D 20+17.0゜(c=0.53,CHCl3) IR(KBr)3100−3600、2990、173
5、1710、1605、1270、1200、114
5、1060、760cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 1.51(d,J=6.
3Hz,3H)、2.30−2.47(m,1H)、
2.56−2.75(m,1H)、5.53(s,1
H)、5.56−5.66(m,1H)、6.93
(d,J=8.8Hz,2H)、7.30(d,J=
8.8Hz,2H)、8.10(d,J=8.8Hz,
2H)、8.12(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z (CI)719(M++1) 元素分析:C2515175として計算値:C,41.
80;H,2.11%. 実測値:C,41.74;H,1.88%
【0122】(l2−3)(+)−4−[4−(デカノ
イルオキシ)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチ
ル−2−(ペルフルオロオクチル)エチルの合成 (−)−4−[4−(デカノイルオキシ)フェニルカル
ボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチ
ルの合成〔実施例7(7−3)〕と同様な条件下、
(+)−4−(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)安
息香酸 1−(ペルフルオロオクチル)エチル(205
mg,0.29mmol)から、(+)−4−[4−
(デカノイルオキシ)フェニルカルボキシ]安息香酸
1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチル(2
26mg,収率90%)を得た。
【0123】(+)−4−[4−(デカノイルオキシ)
フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−2−(ペ
ルフルオロオクチル)エチルの性状と物性 無色板状晶 融点140℃ [α]D 20+14.6゜(c=0.56,CHCl3) IR(KBr)2940、2870、1760、174
0、1715、1605、1265、1200、114
5、1070、660cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H)、1.22−1.48(m,12H)、
1.51(d,J=6.3Hz,3H)、1.77(q
uintet,J=7.4Hz,2H)、2.30−
2.48(m,1H)、2.56−2.75(m,1
H)、2.60(t,J=7.5Hz,2H)、5.5
6−5.66(m,1H)、7.25(d,J=8.8
Hz,2H)、7.30(d,J=8.8Hz,2
H)、8.12(d,J=8.8Hz,2H)、8.2
3(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z (CI)873(M++1) 元素分析:C3533176として計算値:C,48.
18;H,3.81%. 実測値:C,48.06;H,3.73%
【0124】実施例13 (+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェニ
ルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシ
ル)エチル(I−1)の電気光学特性 ラビング処理したポリイミド配向膜を透明電極板上に有
する厚さ2.0μmのセルに実施例1で合成した(+)
−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェニルカル
ボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチ
ルを等方相において充填し、液晶薄膜セルを作製した。
作製したセルを1〜2℃/minの温度勾配で徐冷して
液晶相を析出させた。この液晶セルを2枚の偏光板を直
行させた光電子倍増管付き偏光顕微鏡に電圧0Vの状態
で暗視野となるように配置した。液晶が反強誘電相であ
るときに、セルに±40V、1Hzの三角波電圧を印加
したときの透過光強度を、印加した電圧に対してグラフ
化すると図1のようになる。
【0125】反強誘電相の状態からプラス(またはマイ
ナス)側に電圧を印加していく過程で、強誘電相へ転移
する前に、透過光強度が徐々に大きくなる現象が知られ
ている。実際のディスプレイにおいては、閾値電圧より
小さい直流バイアス電圧を印加した状態で、パルス電圧
を印加して駆動することになるので、反強誘電状態にお
ける光漏れはコントラストを低下させる原因となる。こ
の反強誘電状態における光漏れを以下のように定量的に
評価する。無電圧の状態からプラス(またはマイナス)
側に電圧を印加していく過程における相対透過率を印加
電圧に対して二階差分したときの値が2になるときの電
圧を求めた。さらに相対透過率−印加電圧曲線から相当
する電圧における相対透過率を求め、これを鍋底率と定
義する。
【0126】本実施例で使用する(+)−4−[4−
(4−デシルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息
香酸 1−(ペルフルオロヘキシル)エチルの150℃
における鍋底率は2.7、140℃では3.9であり、
鍋底率が小さく、光漏れの少ない優れた材料である。
【0127】下記の表1は三角波法によって測定した
(+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェニ
ルカルボキシ]安息香酸 1−(ペルフルオロヘキシ
ル)エチルの自発分極の値である。4−[4−(4−オ
クチルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸
1−(トリフルオロメチル)ヘプチル(TFMHPO
BC)およびその類縁体の自発分極が200nC/cm
2程度であることから、(+)−4−[4−(4−デシル
オキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸1−
(ペルフルオロヘキシル)エチルの自発分極は大きいと
いえる。
【0128】
【表1】 温度(℃) 自発分極(nC/cm2) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 160 250.7 155 298.2 150 307.3 145 329.6 140 339.3 135 352.8 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0129】実施例14 (+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェニ
ルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−3−(ペルフル
オロブチル)プロピル(I−2)の電気光学特性 実施例3で合成した(+)−4−[4−(4−デシルオ
キシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メ
チル−3−(ペルフルオロブチル)プロピルの電気光学
特性を実施例13と同様な方法で測定した結果を図2、
図3および表2に示す。
【0130】
【表2】 温度(℃) 自発分極(nC/cm2) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 150 188.0 145 216.7 140 229.4 135 246.5 130 257.7 125 272.8 110 318.9 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0131】(+)−4−[4−(4−デシルオキシフ
ェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−
3−(ペルフルオロブチル)プロピルは低電圧状態での
透過光強度が小さく、(+)−4−[4−(4−デシル
オキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−
(ペルフルオロヘキシル)エチルに比べ、閾値電圧が低
く、消費電力が小さい材料である。鍋底率は140℃に
おいて5.0、130℃では7.0であった。また、自
発分極は表2に示すように、TFMHPOBCおよびそ
の類縁体に比べ大きい。
【0132】実施例15 (+)−4−[4−(4−デシルオキシフェニル)フェニ
ルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−2−(ペルフル
オロオクチル)エチル(I−3)の電気光学特性 実施例5で合成した(+)−4−[4−(4−デシルオ
キシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メ
チル−2−(ペルフルオロオクチル)エチルの電気光学
特性を実施例13と同様な方法で測定した結果を図4お
よび表3に示す。
【0133】
【表3】 温度(℃) 自発分極(nC/cm2) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 190 242.5 185 285.8 180 311.4 175 331.5 170 353.4 165 380.1 160 391.1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0134】(+)−4−[4−(4−デシルオキシフ
ェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル−
3−(ペルフルオロブチル)プロピルは低電圧状態での
透過光強度が小さい材料であるといえる。鍋底率は17
0℃において4.2、160℃では4.3であって、小
さく、また温度依存性の少ない材料と言える。また、自
発分極は表3に示すように、TFMHPOBCおよびそ
の類縁体に比べ大きい。
【0135】実施例16 (−)−4−[4−(4−デカノイルオキシ)フェニルカ
ルボキシ]安息香酸 1−メチル−2−(ペルフルオロ
オクチル)エチル(I−6)の母体液晶への添加効果 (±)−4−[4−(3−フルオロ−4−ノニルオキシ
フェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1−メチル
ヘプチル(80wt%)に、実施例9で得られた(−)
−4−[4−(デカノイルオキシ)フェニルカルボキシ]
安息香酸 1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)
エチル(20wt%)を添加した組成物の相系列と実施
例13と同様な方法で測定した70℃における電気光学
特性を表4および図5に示す。
【表4】相転移温度 SmSA * 85 SmC* 88 S
mA 107 Iso
【0136】
【発明の効果】本発明により、広い温度範囲で反強誘
電性を示す新しい液晶化合物を提供することができた。
反強誘電性液晶組成物に本発明の新規液晶化合物を添
加した場合、反強誘電性を安定化したり、あるいは著し
く阻害しない希釈的役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成した(+)−4−[4−(4−
デシルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸
1−(ペルフルオロヘキシル)エチルを厚さ2μmの
セルに封入した実施例13の液晶素子に±40V、1H
zの三角波電圧を印加したときの透過光強度を、印加し
た電圧に対してグラフ化したものである。(a)は15
0℃、(b)は140℃、(c)は130℃で測定した
ものである。
【図2】実施例3で合成した(+)−4−[4−(4−
デシルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸
1−メチル−3−(ペルフルオロブチル)プロピルを
厚さ2μmのセルに封入した実施例14の液晶素子に±
40V、1Hzの三角波電圧を印加したときの透過光強
度を、印加した電圧に対してグラフ化したものである。
(a)は146.2℃、(b)は136.2℃、(c)
は126.2℃で測定したものである。
【図3】図2のつづきであり、(d)は116.2℃、
(e)は106.2℃で測定したものである。
【図4】実施例5で合成した(+)−4−[4−(4−
デシルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸
1−メチル−2−(ペルフルオロオクチル)エチルを
厚さ2μmのセルに封入した実施例15の液晶素子に1
60℃において±40V、1Hzの三角波電圧を印加し
たときの透過光強度を、印加した電圧に対してグラフ化
したものである。
【図5】(±)−4−[4−(3−フルオロ−4−ノニ
ルオキシフェニル)フェニルカルボキシ]安息香酸 1
−メチルヘプチル(80wt%)と実施例9で合成した
(−)−4−[4−(デカノイルオキシ)フェニルカル
ボキシ]安息香酸 1−メチル−2−(ペルフルオロオ
クチル)エチル(20wt%)からなる液晶組成物を厚
さ2μmのセルに封入した実施例16の液晶素子に、7
0℃において±10V、1Hzの三角波電圧を印加した
ときの透過光強度を、印加した電圧に対してグラフ化し
たものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/30 C09K 19/30 19/34 19/34 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 // C07M 7:00 (72)発明者 鈴木 義一 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭 和シェル石油株式会社内 (72)発明者 楠本 哲生 神奈川県相模原市南台1−9−2−102 (72)発明者 檜山 爲次郎 神奈川県相模原市上鶴間4−29−3−101 (72)発明者 佐藤 健一 神奈川県相模原市上溝35−11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1は置換基を有することもある炭素数1〜1
    8のアルキル基であり、R2はCF3またはCH3であ
    り、Wは単結合、−O−、−COO−、−OCO−およ
    び−OCOO−よりなる群から選ばれた基であり、X、
    YおよびZは単結合、−COO−、−OCO−、−CH
    2O−、−OCH2−および−C≡C−よりなる群からそ
    れぞれ独立して選ばれた基であり、環A、環B、環Cお
    よび環Dは1個または2個のフッ素で置換されていても
    よい1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロ
    ヘキシレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリジ
    ン−2,5−ジイル基および2,6−ナフチレン基より
    なる群からそれぞれ独立して選ばれた基であり、kおよ
    びrは1および0よりなる群から独立して選ばれた整数
    であり、mは0〜6の整数であり、nは2〜12の整数
    であり、*を付した炭素は不斉炭素であって、その絶対
    配置はRまたはSである。)で表わされる光学活性化合
    物。
  2. 【請求項2】 一般式(I)においてkが0である請求
    項1記載の光学活性化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)において環Dが1個または
    2個のフッ素で置換されてよい1,4−フェニレン基ま
    たは2,6−ナフチレン基である請求項1または2記載
    の光学活性化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(I)においてZが−COO−で
    ある請求項1、2または3記載の光学活性化合物。
  5. 【請求項5】 反強誘電性キラルスメクチック相を示す
    請求項1記載の光学活性化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載の光
    学活性化合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  7. 【請求項7】 反強誘電性キラルスメクチック相を示す
    請求項6記載の液晶組成物。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7記載の液晶組成
    物を用いたことを特徴とする液晶表示素子。
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