JPH09310234A - 紡績機のピーシング方法 - Google Patents

紡績機のピーシング方法

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JPH09310234A
JPH09310234A JP14683696A JP14683696A JPH09310234A JP H09310234 A JPH09310234 A JP H09310234A JP 14683696 A JP14683696 A JP 14683696A JP 14683696 A JP14683696 A JP 14683696A JP H09310234 A JPH09310234 A JP H09310234A
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JP
Japan
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seed yarn
roller
yarn
piecing
air
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JP14683696A
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English (en)
Inventor
Yuji Imamura
裕司 今村
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】常時回転しているドラフトローラー3と停
止されたドラフトローラー2との間でスライバー6を切
断した後、種糸Y’を加撚装置Tのスピンドル9に挿通
し、次いで、ドラフトローラーの再駆動、加撚装置の再
駆動及び種糸の走行開始によりピーシングを行うように
した紡績機のピーシング方法において、継ぎ目部分を形
成する種糸の少なくとも一部分を解繊するとともに吸引
保持し、該種糸を、切断されたスライバーの穂先状の先
端部を構成する繊維と絡みつかせて継ぎ目部分を形成す
るようにした紡績機のピーシング方法である。 【効果】確実にピーシングを行うことができるととも
に、形状の良好な糸継ぎ部分が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡績機において、
切断された糸を継ぐための紡績機のピーシング方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】巻取側の糸端を、紡績機の加撚装置に導
入しておき、その後、紡績を再開することによって、加
撚装置に導入されるスライバーの端部と、加撚装置に導
入された巻取側の糸(以下、単に、「種糸」という。)
の糸端とを紡績過程で継ぎ合わせるようにした紡績機の
ピーシング方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の紡績機
のピーシング方法においては、加撚装置に導入されるス
ライバーの端部と、加撚装置に導入された種糸との絡み
つきが悪く、ピーシングの成功率が悪かったり、また、
ピーシングされても、スライバーを構成する繊維と種糸
との絡みつきが悪いために継ぎ目部分の強度が十分では
なく、再度、糸切れが発生するという問題があった。
【0004】本発明の目的は、上述した従来の紡績機の
ピーシング方法が有する課題を解決するとともに、継ぎ
目部分の形状の良好な紡績機のピーシング方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、第1には、常時回転しているドラフ
トローラーと停止されたドラフトローラーとの間でスラ
イバーを切断した後、種糸を加撚装置のスピンドルに挿
通し、次いで、ドラフトローラーの再駆動、加撚装置の
再駆動及び種糸の走行開始によりピーシングを行うよう
にした紡績機のピーシング方法において、継ぎ目部分を
形成する種糸の少なくとも一部分を解繊するとともに吸
引保持し、該種糸を、切断されたスライバーの穂先状の
先端部を構成する繊維と絡みつかせて継ぎ目部分を形成
するようにしたものであり、第2には、継ぎ目部分を形
成する種糸の略全部を解繊するようにしたものであり、
第3には、加撚装置のスピンドルに挿通された種糸を切
断するようにしたものである。
【0006】
【実施例】以下に、本発明が適用される一例としての紡
績機の一部断面を含む側面図である図1、本発明のピー
シング工程を説明するための図1と同様の紡績機等の側
面図である図2〜4、本発明のピーシング方法に使用さ
れるエアーサッカー部材のヘッド部の垂直断面図である
図5、本発明のピーシング方法に使用されるエアーサッ
カー部材のヘッド部の斜視図である図6、切断された穂
先状のスライバー先端部と該先端部が延伸された状態を
示す平面図である図7及び本発明により形成された継ぎ
目部分の平面図である図8を用いて、本発明の実施例に
ついて説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何
ら、本実施例に限定されるものではない。
【0007】先ず最初に、本発明のピーシング方法が適
用される紡績機について、図1を用いて説明する。
【0008】Dは、ドラフト装置であり、一例として4
線式のドラフト装置Dが示されている。ドラフト装置D
は、バックローラー1、サードローラー2、エプロンベ
ルトを有するミドルローラー3及びフロントローラー4
の4線から構成されている。5は、サードローラー2と
ミドルローラー3との間に配設されたコンデンサーであ
り、ドラフト装置Dに供給されたスライバー6は、ドラ
フト装置Dに供給されて延伸された後に、後述する加撚
装置Tに供給されて糸Yが生成されることになる。
【0009】加撚装置Tは、圧空噴射により旋回空気流
を発生する空気紡績ノズル7と、それを支持するノズル
ブロック8と、空気紡績ノズル7の内部7aに、その先
端部9aを位置させた、挿通孔9bを有するスピンドル
(導糸管)9と、それを支承するスピンドル支持部材1
0とから主に構成されている。空気紡績ノズル7の内部
7aが、空気紡績ノズル7の内部7aに供給されるスラ
イバー6を構成する繊維と、スピンドル9の挿通孔9b
に挿通されて空気紡績ノズル7の内部7aに導かれてい
る種糸Y’との継ぎ合わせが行われるピーシング領域と
なる。
【0010】空気紡績ノズル7には、旋回空気流を発生
させるための複数の空気噴射孔7bが穿設されている。
11は、ノズルブロック8とスピンドル支持部材10と
の間に形成される空気室であり、空気室11は、吸引孔
12を介して、図示されていない弱い吸引圧で空気を吸
引する空気吸引源に連結されており、紡績中は、空気紡
績ノズル7の空気噴射孔7bから噴出される空気の逃し
孔として機能するとともに、紡績中に空気室11内に発
生する浮遊繊維等を吸引除去する働きをするものであ
る。
【0011】13は、ノズルブロック8側のスピンドル
支持部材10の側壁に形成されたスリットであり、ま
た、14は、スピンドル支持部材10のスリット13に
対向して、スピンドル支持部材10側のノズルブロック
8の側壁に形成されたスリットである。後述するよう
に、ノズルブロック8とスピンドル支持部材10とが結
合された際に、スピンドル9の挿通孔9bに挿通され、
その先端部9aから引き出された種糸Y’が、スリット
13、14に入り、ノズルブロック8の側壁とスピンド
ル支持部材10の側壁とにより挟持されないように構成
されている。
【0012】15は、シリンダーであり、シリンダー1
5のピストンロッド16の先端に、スピンドル支持部材
10の下部フレーム17が取着されている。従って、シ
リンダー15を作動させて、スピンドル支持部材10を
左右に移動させることにより、スピンドル支持部材10
を、ノズルブロック8から離したり或はノズルブロック
8と結合することができるように構成されている。
【0013】18は、常時回転駆動されているデリベリ
ローラー19に接離自在なニップローラーであり、デリ
ベリローラー19にニップローラー18を接触させて、
紡出された糸Y或いはピーシング作業の際の種糸Y’
を、図示されていない巻き取り装置方向に移送するよう
に構成されている。
【0014】紡績機が糸Yを紡出している稼動状態にお
いては、ドラフト装置Dに供給されたスライバー6は、
ドラフト装置Dにより延伸された後に、加撚装置Tによ
り加撚されて、糸Yが生成されることになる。即ち、加
撚装置Tの空気紡績ノズル7に供給されたスライバー6
を構成する繊維は、空気噴射孔7bから噴出される旋回
空気流により旋回されながら、先端部9aからスピンド
ル9の挿通孔9bに入り、糸Yに生成される。生成され
た糸Yは、常時回転駆動されているデリベリローラー1
9と該デリベリローラー19に接触しているニップロー
ラー18とにより送られ、図示されていない巻取りパッ
ケージに巻き取られる。
【0015】糸切れが発生した場合には、図示しない糸
切れ検出センサーから検出信号が発せられ、それに伴
い、バックローラー1に接続された、図示されていない
クラッチを介してバックローラー1及びサードローラー
2の回転が停止されてスライバー6の供給が停止され
る。加撚装置Tは、依然として稼働を続けている。停止
したサードローラー2と、回転を続けるミドルローラー
3との間において、直ちに、スライバー6が、その先端
が筆の穂先状に引き千切られる。また、所定時間後、空
気噴射孔7bからの空気の噴出を停止させて、加撚装置
Tの稼動を停止させる。また、ニップローラー18を、
回転駆動しているデリベリローラー19より離す。
【0016】次いで、シリンダー15を作動させて、ピ
ストンロッド16を進出させ、スピンドル支持部材10
を、ノズルブロック8から離反させるとともに、巻き取
りパッケージに巻き込まれ、公知のサクションマウスに
より巻き取りパッケージから引き出された種糸Y’或い
は別途用意したパッケージから引き出された種糸Y’の
先端部を、一対の駆動ローラー20、21により把持し
ているトランスファーアーム部材Aを、スピンドル9の
糸排出口9cに接近して配置する。一方、スピンドル支
持部材10とノズルブロック8との間には、後述するエ
アーサッカー部材Sのヘッド部S’を、スピンドル9の
先端部9aに接近するように配置する。その後、ヘッド
部S’の吸引動作及びトランスファーアーム部材Aの駆
動ローラー20、21による種糸Y’の送り出し動作に
より、スピンドル9の挿入孔9bに種糸Y’を挿通する
とともに、後述するようにヘッド部S’により種糸Y’
の解繊作業を行う(図2及び図3を参照のこと。)。
【0017】次いで、図4に示されているように、種糸
Y’を吸引保持しているエアーサッカー部材Sを下降さ
せるとともに、シリンダー15を作動させて、ピストン
ロッド16を後退させ、スピンドル支持部材10とノズ
ルブロック8とを結合する。ノズルブロック8とスピン
ドル支持部材10とが結合しても、種糸Y’は、スリッ
ト13、14に入るので、ノズルブロック8の側壁とス
ピンドル支持部材10の側壁とにより挟持されることは
ない。
【0018】その後、停止されていたバックローラー1
及びサードローラー2の回転を再開し、バックローラー
1及びサードローラー2に挟持され、その先端部がサー
ドローラー2とミドルローラー3との間に位置している
スライバー6を移送する。バックローラー1及びサード
ローラー2の再駆動の直後に、ニップローラー18をデ
リベリローラー19に接触させて、ニップローラー18
とデリベリローラー19により種糸Y’を挟持して走行
させるとともに、加撚装置Tを再稼動、即ち、空気噴射
孔7bから空気を噴出させる。すると、フロントローラ
ー4から送り出されたスライバー6を構成する繊維が、
空気紡績ノズル7の導入口7cに導入されて、スピンド
ル9の先端部9a付近において、走行を開始した種糸
Y’に絡みつきピーシングが遂行されることになる。
【0019】次に、図5及び図6を用いて、上述した種
糸Y’の吸引及び解繊を行うエアーエアーサッカー部材
Sについて説明する。
【0020】s1は、エアーサッカー部材Sのヘッド部
S’の枠体であり、枠体s1には中空の円筒体s2が取
り付けられており、円筒体s2の外周に設けられた周溝
s3,s4,s5には、それぞれ、オーリングs6,s
7,s8が挿入されている。s9は,円筒体s2の円筒
状カバーであり、円筒状カバーs9には透孔s10が穿
設されている。また、円筒体s2内周に設けられた周溝
s11と円筒状カバーs9の外周に設けられた小径部s
12間にはオーリングs13が挿入されている。s14
は中空の円筒体s2内に配置されている慴動ノズルであ
り、慴動ノズルs14の円筒状側壁s15には孔s16
が穿設されている。
【0021】s17及びs18は,円筒状側壁s15に
円筒状側壁s15と直交するように突設されたリング部
材であり、円筒体s2の内壁に近接するように配置され
ており、リング部材s17、s18と円筒体s2の間の
空間には図示されていない適当な摩擦係数を有する部材
を挿入し、慴動ノズルs14が、エアーサッカー部材S
の傾動等により簡単に動くことのないように構成されて
いる。なお、このような空間は,s19として示されて
いるように,円筒状カバーs9等にも適宜必要に応じて
設け、適当な摩擦係数を有する部材を挿入することがで
きる。慴動ノズルs14の外壁は、円筒状側壁s15に
続いて円錐状外壁s20及び円筒状側壁s15より小径
の円筒状側壁s21により構成されており、小径の円筒
状側壁s21は円筒状カバーs9の透孔s10の内壁に
接触しないように透孔s10内に挿入されている。
【0022】s22は慴動ノズルs14内に設置されて
いる糸通し孔s23が穿設されている略円錐状の内部ノ
ズルであり、内部ノズルs22の外壁には内部ノズルs
22の軸線に平行なフィンs24が適当数設けられてい
る。s25は、慴動ノズルs14に取付けられている円
筒状カバーであり、円筒状カバーs25には透孔s2
5’が穿設されている。慴動ノズルs14の内周に設け
られた周溝s26と円筒状カバーs25の外周に設けら
れた小径部s25”間にはオーリングs27が挿入され
ている。
【0023】s28及びs29は,円筒体s2に所定の
間隔を置いて穿設された2つの孔s30、s31に対向
して枠体s1に取付けられた空気供給管であり、空気供
給管s28及び円筒体s2に穿設された孔s30は、慴
動ノズルs14の円筒状側壁s15に突設されたリング
部材s18と、円筒体s2の縁部s32とにより形成さ
れる空間s33に対向するように穿設されている。
【0024】s34は、上述した枠体s1に連設された
枠体s35に配設された解繊管であり、解繊管s34に
は傾斜した孔s36が穿設されている。s37は、解繊
管s34と枠体s35との間に嵌着されている、周囲に
凹部s37’及び解繊管s34に穿設された孔s36に
連通可能な孔s37”を有する中間円筒体であり、s3
8は、空気供給管である。なお、中間円筒体s37に、
解繊管s34に穿設された孔s36に連通可能な孔s3
7”をもう一つ90°の角度をとった所に穿設し、解繊
管s34を90°回転させることにより、解繊管s34
内で発生する旋回空気流の旋回方向を切り換えるように
構成することが好ましい。
【0025】上述したような構成を有するヘッド部S’
の慴動ノズルs14は、通常は、完全に円筒体s2内に
収納されているが、ヘッド部S’の慴動ノズルs14
が、ノズルブロック8から分離されているスピンドル支
持部材10に配設されているスピンドル9の先端部9a
に近接して配置された際には、先ず、空気供給管s29
に圧縮空気を供給すると、慴動ノズルs14と円筒体s
2との間に形成されている空間に圧縮空気が送り込ま
れ、圧縮空気が慴動ノズルs14の円筒状側壁s15に
突設されたリング部材s17を押圧し、慴動ノズルs1
4を、図5において、左方向に移動させるので、慴動ノ
ズルs14に取付けられている円筒状カバーs25を円
筒体s2から突出させ、円筒状カバーs25の透孔s2
5’にスピンドル9の先端部9aを嵌合させる。
【0026】スピンドル9の挿通孔9bに種糸Y’を挿
通した後、円筒体s2から突出した円筒状カバーs25
を、再度、円筒体s2内に収納するためには、空気供給
管s29への圧縮空気の供給を停止した後、空気供給管
s28に圧縮空気の供給する。すると、圧縮空気は、慴
動ノズルs14の円筒状側壁s15に突設されたリング
部材s18と、円筒体s2の縁部s32とにより形成さ
れる空間s33に入り、円筒状カバーs25が取着され
ている慴動ノズルs14を、図5において、右方向に移
動させて、円筒体s2から突出した円筒状カバーs25
を、再度、円筒体s2内に収納する。
【0027】空気供給管s29から供給された圧縮空気
は、円筒状カバーs25を円筒体s2から突出させると
ともに、慴動ノズルs14の円筒状側壁s15に穿設さ
れた孔s16から慴動ノズルs14と内部ノズルs22
との間に形成されている空間に入り、円筒状カバーs9
に穿設された透孔s10から排出されるために、内部ノ
ズルs22の糸通し孔s23に吸引空気流を発生させる
ことになる。なお、内部ノズルs22の外壁に設けられ
たフィンs24は慴動ノズルs14と内部ノズルs22
との間に形成されている空間を流れる空気が旋回空気流
になることを防止するためのものである。
【0028】s39は、吸引口s39’が、解繊管s3
4の排出口s34’に接近して配置された吸引管であ
り、吸引管s39は、ヘッド部S’の枠体s1に取着さ
れている。吸引管s39は、図示されていない空気吸引
源に接続されており、解繊管s34に挿入されて解繊さ
れた種糸Y’を吸引保持するためのものである。
【0029】次に、ヘッド部S’の吸引空気流排出側に
位置する円筒状カバーs9に穿設された透孔s10に配
設されているカッター部hについて説明する。
【0030】h1は、円筒状カバーs9に穿設された透
孔s10に挿着される略円筒状の固定刃受け部材であ
り、固定刃受け部材h1のフランジ部h1’と円筒状カ
バーs9の内壁に設けられた段部s9’との間には、固
定刃受け部材h1を円筒状カバーs9から押し出す方向
に付勢された圧縮スプリングh2が配設されている。h
3は、固定刃受け部材h1のフランジ部h1’に設けら
れた凹部h1”に装着されたドーナツ状の固定刃であ
り、固定刃h3の中央部に穿設された透孔h3’の縁部
h3”に刃が形成されている。
【0031】h4は、ヘッド部S’の枠体s1に立設さ
れた支柱h5に一端が枢着された可動刃受け部材であ
り、可動刃受け部材h4に設けられた凹部h4’には、
固定刃h3と接触するように可動刃h6が装着されてい
る。可動刃h6には、上述した固定刃h3と同様に、固
定刃h3の透孔h3’と略同心円的に配置される透孔h
6’が穿設されており、可動刃h6に穿設された透孔h
6’の縁部h6”に刃が形成されている。h7は、枠体
s35に立設された支柱であり、支柱h7の先端部は、
可動刃受け部材h4に穿設された三日月状のガイド孔h
4”に嵌合されている。そして、可動刃受け部材h4の
自由端部には、枠体s35に適当なフレームs35’を
介して配設されたシリンダーh8のピストンロッドh9
が枢着されている。
【0032】従って、シリンダーh8を作動させて、ピ
ストンロッドh9を進退自在とすることにより、可動刃
受け部材h4を、支柱h5を中心に回動させて、固定刃
h3の透孔h3’と可動刃h6に穿設された透孔h6’
とに挿通された種糸Y’を切断することができるように
構成されている。上述したカッター部材hによれば、種
糸Y’を吸引した状態、即ち、吸引空気流を作用させた
ままで種糸Y’を切断することができ、鋏状のカッター
のように、種糸Y’が逃げることがなく確実に種糸Y’
を切断することができ、更に、一定長さに切断すること
ができる。
【0033】次に、図2〜図6を用いて、ピーシング作
業におけるエアーエアーサッカー部材Sのより具体的な
動作について説明する。
【0034】上述したように、糸切れが発生した場合に
は、シリンダー15を作動させて、スピンドル支持部材
10を、ノズルブロック8から離反させる。そして、種
糸Y’の先端部を一対の駆動ローラー20、21により
把持しているトランスファーアーム部材Aを、スピンド
ル9の糸排出口9cに接近して配置するとともに、スピ
ンドル支持部材10とノズルブロック8との間には、エ
アーサッカー部材Sを、図2に示されているように、円
筒体s2内に収納されている円筒状カバーs25の透孔
s25’が、スピンドル9の先端部9a付近に位置する
ように配置する。
【0035】次いで、空気供給管s29に圧縮空気を供
給すると、慴動ノズルs14と円筒体s2との間に形成
されている空間に圧縮空気が送り込まれて、圧縮空気が
慴動ノズルs14の円筒状外壁s15に突設されたリン
グ部材s17を押圧し、慴動ノズルs14を、図5にお
いて、左方向に移動させるので、慴動ノズルs14に取
付けられている円筒状カバーs25を円筒体s2から突
出させ、円筒状カバーs25の透孔s25’にスピンド
ル9の先端部9aを嵌合させる。
【0036】また、空気供給管s29に圧縮空気を供給
すると、上述したように、内部ノズルs22の糸通し孔
s23に吸引空気流が発生するので、トランスファーア
ーム部材Aの駆動ローラー20、21を回転させて、該
駆動ローラー20、21に挟持されている種糸Y’を送
り出すと、種糸Y’は、内部ノズルs22の糸通し孔s
23に発生している吸引空気流により、スピンドル9の
挿通孔9bに挿通される。種糸Y’がスピンドル9の挿
通孔9bに挿通された後に、トランスファーアーム部材
Aの駆動ローラー20、21の回転を停止させて、種糸
Y’の送り出しを停止する。次いで、シリンダーh8を
作動させて、ピストンロッドh9を進出させて可動刃受
け部材h4を回動させて、可動刃h6と固定刃h3によ
り、糸通し孔s23から飛び出している種糸Y’を切断
する。
【0037】次いで、空気供給管s29への圧縮空気の
供給を停止した後、空気供給管s28に圧縮空気の供給
する。すると、圧縮空気は、慴動ノズルs14の円筒状
側壁s15に突設されたリング部材s18と、円筒体s
2の縁部s32とにより形成される空間s33に入り、
円筒状カバーs25が取着されている慴動ノズルs14
を、図5において、右方向に移動させて、中空の円筒体
s2から突出した円筒状カバーs25を、再度、円筒体
s2内に収納する。
【0038】次いで、図3に示されているように、エア
ーサッカー部材Sを、エアーサッカー部材Sのヘッド部
S’の解繊管s34が、スピンドル9の下方に位置する
まで下降させるとともに、解繊管s34に種糸Y’の撚
り方向とは逆のノズルブロック8方向に向かう旋回空気
流を発生させて、解繊管s34に種糸Y’を吸引させる
とともに、種糸Y’の解繊を行い、種糸Y’を毛羽立た
せる。
【0039】解繊管s34による種糸Y’の解繊作業を
開始するとともに、トランスファーアーム部材Aの駆動
ローラー20、21の回転を再開させて、種糸Y’の送
り出しを開始することにより、継ぎ目部分を形成する所
定長さの種糸Y’を解繊する。解繊された種糸Y’は、
解繊管s34の種糸Y’の排出口s34’に接近して配
置された吸引管s39に吸引される。なお、所定の長さ
種糸Y’を解繊した後は、解繊管s34に穿設した孔s
36への空気の供給を停止し、解繊作業を終了する。
【0040】継ぎ目部分を形成する所定長さの種糸Y’
の解繊が終了した時点で、トランスファーアーム部材A
の駆動ローラー18、19の回転を停止させて、種糸
Y’の送り出しを停止するとともに、トランスファーア
ーム部材Aは、所定の待機位置に戻される。なお、トラ
ンスファーアーム部材Aの構成については、本出願人の
先の出願である特願平4−325021号(特開平6−
173129号公報)や特願平6−284269号等に
開示されているので、その詳細な説明を省略するが、種
糸Y’を把持するとともに、種糸Y’を走行させること
ができる機構であれば、どのような機構のものでもよ
い。
【0041】その後、図4に示されているように、吸引
管s39により、解繊された種糸Y’を吸引保持してい
るエアーサッカー部材Sを、更に、下降させるととも
に、シリンダー15を作動させて、ピストンロッド16
を後退させ、スピンドル支持部材10とノズルブロック
8とを結合する。
【0042】次いで、停止されていたバックローラー1
及びサードローラー2の回転を再開してスライバー6を
移送するとともに、バックローラー1及びサードローラ
ー2の再駆動の直後に、ニップローラー18をデリベリ
ローラー19に接触させて、ニップローラー18とデリ
ベリローラー19により種糸Y’を走行させる。更に、
ニップローラー18とデリベリローラー19とによる種
糸Y’の走行開始と略同時に、加撚装置Tを再稼動させ
ることにより、フロントローラー4から送り出されたス
ライバーSを構成する繊維を、空気紡績ノズル7の導入
口7cに導入して、スピンドル9の先端部9a付近にお
いて、走行を開始した種糸Y’に絡みつかせてピーシン
グを行う。
【0043】次に、所定の長さに解繊された種糸Y’
と、種糸Y’に絡みつくスライバー6を構成する繊維に
より形成される継ぎ目部分について、図7及び図8を用
いて説明する。
【0044】糸切れが発生した場合には、バックローラ
ー1とサードローラー2の回転が停止されて、スライバ
ー6は、停止したサードローラー2と、回転を続けるミ
ドルローラー3との間において、図7(a)に示されて
いるように、その先端部6aが穂先状に引き千切られる
が、この穂先状の先端部6aの長さ(La)は、使用さ
れているスライバーや紡績機の駆動条件等が同じであれ
ば、略一定した長さを有している。また、この先端部6
aは、ミドルローラー3及びフロントローラー4により
延伸され、図7(b)に示されているように、細くて長
い針状部分6bに形成されるが、この長さ(Lb)は、
ミドルローラー3とフロントローラー4によるドラフト
比(R)に、上記の穂先状の先端部6aの長さ(La)
を掛けたもの、即ち、Lb=La×Rとなる。
【0045】また、ピーシングの際には、ニップローラ
ー18をデリベリローラー19に接触させて種糸Y’を
走行させるとともに、これと略同時に、加撚装置Tを再
稼動させる。そして、このニップローラー18とデリベ
リローラー19とによる種糸Y’の走行開始の所定時間
前に、停止されていたバックローラー1及びサードロー
ラー2の回転を再開することになる。この所定時間は、
切断されて、サードローラー2とミドルローラー3の間
に位置しているスライバー6の穂先状の先端部6aを構
成する繊維が、ミドルローラー3及びフロントローラー
4により延伸されて、スピンドル9の先端部9aに到達
するまでの時間(t)である。
【0046】スピンドル9の先端部9aから、エアーサ
ッカー部材Sの解繊管s34を経て吸引管s39に吸引
保持されている種糸Y’の先端までの長さ(Ly)を、
上述したミドルローラー3とフロントローラー4による
ドラフト比Rに、上記の穂先状の先端部6aの長さ(L
a)を掛けたもの、即ち、細くて長い針状部分6bの長
さLb=La×Rと略同じ長さとする。また、サードロ
ーラー2とミドルローラー3の間に位置しているスライ
バー6の穂先状の先端部6aを構成する繊維が、ミドル
ローラー3及びフロントローラー4により延伸されて、
スピンドル9の先端部9aに到達するまでの時間(t)
だけ、バックローラー1とサードローラー2の回転開始
を、ニップローラー18とデリベリローラー19とによ
る種糸Y’の走行開始より先行させれば、図8に示され
ているように、ミドルローラー3及びフロントローラー
4により延伸された、細くて長い針状部分6bが、略全
長、種糸Y’の巻き付くので、継ぎ目部分に、細くて強
度的に弱い部分が形成されることがない。
【0047】従って、スライバー6の穂先状の先端部6
aを構成する繊維の種糸Y’への絡みつきが行われるス
ピンドル9の先端部9aから、エアーサッカー部材Sの
解繊管s34を経て吸引管s39に吸引保持されている
種糸Y’の先端までの長さ全体に亘って、種糸Y’を、
上述した解繊管s34により解繊して、種糸Y’を毛羽
立たせることにより、種糸Y’の表面から毛羽立った繊
維と、スライバー6の穂先状の先端部6aを構成する繊
維との繊維同士の絡み合いが惹起され、確実にピーシン
グを行うことができるとともに、種糸Y’の表面から毛
羽立った繊維と、スライバー6を構成する繊維との繊維
同士の絡み合いにより、あたかも、一本の糸を形成する
ように継ぎ目部分が形成されるので、形状の良好な糸継
ぎ部分が形成される。
【0048】上述した実施例においては、ミドルローラ
ー3及びフロントローラー4により延伸されたスライバ
ー6の細くて長い針状部分6bの全体を、種糸Y’に絡
みつかせて継ぎ目部分を構成した例を説明したが、種糸
Y’の継ぎ目部分を形成する先端部分Y1’のみを解繊
して毛羽立たせることもできる。また、種糸Y’の継ぎ
目部分を形成する後端部分Y2’(種糸Y’の先端部分
Y1’に対して、ニップローラー18及びデリベリロー
ラー19側に位置する部分)のみ、或いは、その中間部
分Y3’のみを、解繊して毛羽立たせることもできる。
更には、種糸Y’の継ぎ目部分を形成する先端部分Y
1’及び後端部分Y2’を解繊して毛羽立たせることも
できる。このような種糸Y’の部分的な解繊は、解繊管
s34に穿設した孔s36への空気の供給を、適宜、制
御することにより行うことができる。
【0049】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0050】種糸を解繊して毛羽立たせることにより、
種糸の表面から毛羽立った繊維と、スライバーを構成す
る繊維との繊維同士の絡み合いが惹起され、確実にピー
シングを行うことができるとともに、種糸の表面から毛
羽立った繊維と、スライバーを構成する繊維との繊維同
士の絡み合いにより、あたかも、一本の糸を形成するよ
うに継ぎ目部分が形成されるので、形状の良好な糸継ぎ
部分が形成される。
【0051】継ぎ目部分を形成する種糸の略全部を解繊
することにより、より安定した、確実なピーシング作業
を行うことができる。
【0052】加撚装置のスピンドルに挿通された種糸を
切断することにより、種糸の端部位置が特定されるの
で、種糸の解繊部分を任意に制御することができる。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明が適用される一例としての紡績機
の一部断面を含む側面図である。
【図2】図2は本発明のピーシング工程を説明するため
の図1と同様の紡績機等の側面図である。
【図3】図3は本発明のピーシング工程を説明するため
の図1と同様の紡績機等の側面図である。
【図4】図4は本発明のピーシング工程を説明するため
の図1と同様の紡績機等の側面図である。
【図5】図5は本発明のピーシング方法に使用されるエ
アーサッカー部材のヘッド部の垂直断面図である。
【図6】図6は本発明のピーシング方法に使用されるエ
アーサッカー部材のヘッド部の斜視図である。
【図7】図7は切断された穂先状のスライバー先端部と
該先端部が延伸された状態を示す平面図である。
【図8】図8は本発明により形成された継ぎ目部分の平
面図である。
【符号の説明】
A・・・・・トランスファーアーム部材 D・・・・・ドラフト装置 S・・・・・エアーサッカー部材 T・・・・・加撚装置 h・・・・・カッター部 1・・・・・バックローラー 2・・・・・サードローラー 3・・・・・ミドルローラー 4・・・・・フロントローラー 6・・・・・スライバー 7・・・・・空気紡績ノズル 8・・・・・ノズルブロック 9・・・・・スピンドル 10・・・・スピンドル支持部材 18・・・・ニップローラー 19・・・・デリベリローラー s34・・・解繊管 s39・・・吸引管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常時回転しているドラフトローラーと停止
    されたドラフトローラーとの間でスライバーを切断した
    後、種糸を加撚装置のスピンドルに挿通し、次いで、ド
    ラフトローラーの再駆動、加撚装置の再駆動及び種糸の
    走行開始によりピーシングを行うようにした紡績機のピ
    ーシング方法において、継ぎ目部分を形成する種糸の少
    なくとも一部分を解繊するとともに吸引保持し、該種糸
    を、切断されたスライバーの穂先状の先端部を構成する
    繊維と絡みつかせて継ぎ目部分を形成するようにしたこ
    とを特徴とする紡績機のピーシング方法。
  2. 【請求項2】継ぎ目部分を形成する種糸の略全部を解繊
    することを特徴とする請求項1に記載の紡績機のピーシ
    ング方法。
  3. 【請求項3】加撚装置のスピンドルに挿通された種糸を
    切断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の紡績機のピーシング方法。
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