JP3536810B2 - 紡績装置 - Google Patents

紡績装置

Info

Publication number
JP3536810B2
JP3536810B2 JP2000348974A JP2000348974A JP3536810B2 JP 3536810 B2 JP3536810 B2 JP 3536810B2 JP 2000348974 A JP2000348974 A JP 2000348974A JP 2000348974 A JP2000348974 A JP 2000348974A JP 3536810 B2 JP3536810 B2 JP 3536810B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
spinning
swing arm
guide shaft
hollow guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000348974A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002155431A (ja
Inventor
晴稔 澤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP2000348974A priority Critical patent/JP3536810B2/ja
Priority to EP01125805A priority patent/EP1207225B2/en
Priority to DE60120082T priority patent/DE60120082T9/de
Priority to CNB011350741A priority patent/CN100434576C/zh
Publication of JP2002155431A publication Critical patent/JP2002155431A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3536810B2 publication Critical patent/JP3536810B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の繊維束をド
ラフト装置に供給し、ドラフトされた複数の繊維束に、
それぞれ、旋回気流を作用させて加撚することにより、
複数本の糸を生成し、その後、複数本の糸を合わせて合
糸を製造する紡績装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維束の移送方向に沿って、所定
の間隔を置いて配設された一対の圧縮空気噴射口(第1
ノズル、第2ノズル)から空気を噴射することにより、
それぞれ、繊維束の移送方向に沿って、二箇所で旋回気
流を発生させ、これら二箇所で発生している旋回気流に
より糸を生成するようにした空気噴射ノズルを並設し、
並設された空気噴射ノズルにより生成された2本の糸
を、合糸用ガイドに通して合体させることにより、双糸
を製造するようにした紡績装置が知られている(実開平
3−23161号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】並設された空気噴射ノ
ズルにより生成された2本の糸を、合糸用ガイドに通し
て合体させることにより、双糸を製造するようにした従
来の紡績装置においては、空気噴射ノズルの下流側ノズ
ルである第2ノズルからの旋回気流により、繊維束をバ
ルーニングさせて、繊維束に仮撚りを付与し、糸を生成
するようにしたものであり、従って、空気噴射ノズルか
ら排出した糸が、空気噴射ノズルと合糸用ガイドとの間
で、バルーニングするために、隣接する2つの空気噴射
ノズルから、それぞれ排出される2本の糸が、バルーニ
ングにより干渉し合って、糸切れ等のトラブルが発生し
たり、双糸の品質が低下するという問題があった。
【0004】本発明の目的は、上述した従来の紡績装置
が有する課題を解決することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、第1には、糸通路が形成された中空
ガイド軸体を有する中空ガイド軸体部と、紡績室内にお
いて、中空ガイド軸体の先端部に作用する旋回気流を発
生させる空気噴射ノズルを有する紡績ノズル部とからな
る糸生成ユニットが、複数、内蔵された紡績部材が配設
されているとともに、複数の糸生成ユニットにより生成
された単糸を合体して合糸として巻き取るようにしたも
のであり、第2には、中空ガイド軸体が、中空ガイド軸
体の先端に形成された開口から糸排出口に向けて吸引力
を発生させる吸引力発生手段を有するものであり、第3
には、吸引力発生手段が、中空ガイド軸体に形成された
内部空気通路と、該内部空気通路と糸通路とを連結する
補助ノズルとから構成されているものである。
【0006】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する
が、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定
されるものではない。なお、以下の説明においては、一
例として、2本の糸を合糸して、双糸を製造する例を用
いて、本発明の紡績装置について説明する。
【0007】先ず最初に、図1を用いて、一例としての
本発明の紡績装置の全体構成について説明する。
【0008】1a、1bは、ケンス2a、2bに収容さ
れてい繊維束であり、3a、3bは、筒状の繊維束用ガ
イドであり、Dは、バックローラー4、サードローラー
5、エプロンベルト6’が装架されたセカンドローラー
6及びフロントローラー7からなる、一例としての4線
式のドラフト装置である。Pは、後述する紡績部材であ
り、2組の糸生成ユニットが内蔵されている。8は、合
糸用ガイドであり、9は、ニップローラー9aとデリベ
リーローラー9bとからなる糸送り部材であり、10
は、糸継ぎ作業の際に、紡績が再開された紡績部材Pか
ら排出される双糸を、一時的に貯留するためのスラック
チューブであり、11は、ヤーンクリアラーである。1
2は、図示されていないボビンホルダーに支持されたボ
ビン13に巻回されたパッケージであり、パッケージ1
2は、その表面に、フリクションローラー14が当接す
ることにより、回転されるように構成されている。15
は、図示されていない綾振り装置の綾振りガイドであ
る。そして、ボビンホルダーに支持されたボビン13や
フリクションローラー14や綾振りガイド15等により
巻取り部Wが構成されている。
【0009】ケンス2a、2bから、それぞれ引き出さ
れた繊維束1a、1bは、共通のドラフト装置Dにより
ドラフトされた後、紡績部材Pを構成する2組の糸生成
ユニットに入り、それぞれの糸生成ユニットにより2本
の糸Ya、Ybに生成され、生成された2本の糸Ya、
Ybは、その後、合糸用ガイド8により合体されて、双
糸Yとなる。その後、双糸Yは、糸送り部材9を構成す
るニップローラー9aとデリベリーローラー9bとによ
り挟持されて、巻取り部W方向に送られる。そして、巻
取り部Wにおいて、綾振りガイド15により綾振りされ
ながら、フリクションローラー14に当接し、回転して
いるパッケージ12に巻き取られるように構成されてい
る。なお、2組の糸生成ユニットにより、それぞれ生成
される2本の糸Ya、Ybを、これらの糸Ya、Ybが
合体されて形成される双糸Yと明瞭に区別するために、
以下、糸Ya、Ybを、単糸Ya、Ybと称する。
【0010】上述したような、ドラフト装置D、紡績部
材P、糸送り部材9、スラックチューブ10、ヤーンク
リアラー11及び巻取り部W等により構成されている紡
績ユニットが、図示されていない機台に沿って、多数、
並設されて紡績装置が形成されている。
【0011】次に、主として、図2〜図6を用いて、2
組の糸生成ユニットUa、Ubが内蔵されている紡績部
材Pについて説明する。なお、2組の糸生成ユニットU
a、Ubは、基本的に同一構造を有しているので、一方
の糸生成ユニットUについて説明する。また、図面中の
参照符号としては、共通の構成部材に対しては、同じ算
用数字を使用し、そして、必要に応じて、一方の糸生成
ユニットUaに対しては、算用数字に、小文字のアルフ
ァベットaを添付し、また、他方の糸生成ユニットUb
に対しては、算用数字に、小文字のアルファベットbを
添付するが、図2等のように共通の構成の説明には、ア
ルファベットa或いはbは添付せず、単に、算用数字の
みを用いて、構成部材等を説明する。
【0012】糸生成ユニットUは、後述する第1揺動ア
ームに固定された紡績ノズル部Nと、紡績ノズル部Nに
対して合体或いは分離可能な中空ガイド軸体部Sとか
ら、主に構成されいる。
【0013】紡績ノズル部Nは、ドラフト装置Dにより
ドラフトされた繊維束1が導入される案内孔16と、案
内孔16から排出される繊維束1の流路上に設けられた
ニードル17とからなるニードルホルダー18を有し、
ニードルホルダー18は、ノズルブロック19に取着さ
れている。略筒状に形成されたノズルブロック19は、
内部に紡績室20を有するとともに、紡績室20内に旋
回気流を発生させるための複数の空気噴射ノズル21を
有している。ニードルホルダー18の先端部は、ハウジ
ング22の開口22’に嵌入されており、また、ハウジ
ング22内に位置するノズルブロック19は、ノズルブ
ロック19が嵌入可能な開口23’を有する中間板材2
3を介して、第1揺動アーム24に形成された開口2
4’に嵌入され取着されている。25は、空気噴射ノズ
ル21の圧縮空気導入口を囲むようにハウジング22内
に形成された空気溜めであり、空気溜め25は、圧縮空
気用通路26に連通しており、圧縮空気用通路26を形
成する管体27は、図示されていない圧縮空気供給源に
接続されている。
【0014】圧縮空気用通路26等を経て空気溜め25
に供給された圧縮空気は、空気噴射ノズル21から、後
述する中空ガイド軸体28の先端部29方向に向けて噴
射されて、紡績室20内に旋回気流を発生させるととも
に、ニードルホルダー18の案内孔16内に、紡績室2
0方向に向かう空気流を発生させ、案内孔16のフロン
トローラー7側に位置する繊維束導入口付近に、吸引空
気流が発生することになる。この吸引空気流により、フ
ロントローラー7から出た繊維束1が、ニードルホルダ
ー18の案内孔16に導入され易くなる。
【0015】中空ガイド軸体部Sを構成する中空ガイド
軸体28は、円錐台状の先端部29と、環状の内部空気
通路30を有する筒体部31とを有しており、中空ガイ
ド軸体28の軸線に沿って糸通路32が形成されてい
る。内部空気通路30と糸通路32とは、補助ノズル3
3により連結されており、また、内部空気通路30に
は、筒体部31に形成された透孔34に連結された連結
具35を介して、図示されていない圧縮空気供給源に接
続されたパイプ36が連結されている。なお、補助ノズ
ル33は、筒体部31に形成された透孔34より、先端
部29側に位置するように構成されている。
【0016】補助ノズル33から噴射された圧縮空気
は、中空ガイド軸体28に形成された糸通路32に入
り、中空ガイド軸体28の先端部29と反対側に位置す
る糸排出口28’方向に向かって流れるように構成され
ている。
【0017】37は、中空ガイド軸体28が取着される
軸体取付けブロックであり、軸体取付けブロック37
は、円板の一部が弦に沿って削除された形状の基盤部3
8と、基盤部38の中央に位置する円錐台部39と、円
錐台部39に対して反対側の基盤部38の中央に位置す
る円筒部40と、円筒部40側の基盤部38に突設され
た、ネジ孔41が形成されている脚部42とを有してお
り、軸体取付けブロック37の軸線に沿って形成された
透孔43に、中空ガイド軸体28が挿着されるととも
に、中空ガイド軸体28の先端部29が、円錐台部39
より突出するように構成されている。
【0018】44は、第2揺動アームであり、第2揺動
アーム44の取付け台座部45には、軸体取付けブロッ
ク37の円筒部40が挿着可能な2個の取付け孔46が
水平方向に並設されている。また、取付け台座部45に
形成された2個の取付け孔46の周囲には、軸体取付け
ブロック37に形成された脚部42が挿着される脚部挿
着孔47が穿設されている。本実施例においては、1個
の軸体取付けブロック37に対して、3本の脚部42が
形成されており、また、取付け台座部45には、2個の
軸体取付けブロック37が取着されるように構成されて
いるので、取付け台座部45には、6個の脚部挿着孔4
7が穿設されている例が示されている。取付け台座部4
5に形成された脚部挿着孔47の脚部42が挿着される
側と反対側に位置する部分は、ボルト48の頭部48’
が挿入可能なように、脚部挿着孔47の内径の大きな空
間部49が形成されており、更に、脚部挿着孔47と空
間部49との境界に隣接した脚部挿着孔47の内周面に
は、リング状突部50が突設されている。ボルト48の
頭部48’の大きさによっては、空間部49の内径を、
脚部挿着孔47の内径と同じにも、また、それより小さ
くすることもでき、空間部49の内径を、脚部挿着孔4
7の内径より小さくした場合には、脚部挿着孔47と空
間部49との境界に段部が形成されることになるので、
後述する目的のために形成された上記のリング状突部5
0は省略することができる。
【0019】次に、第2揺動アーム44の取付け台座部
45への中空ガイド軸体28が取着された軸体取付けブ
ロック37の取付け手段について説明する。
【0020】第2揺動アーム44の取付け台座部45に
形成された取付け孔46に、中空ガイド軸体28が取着
された軸体取付けブロック37の円筒部40を挿着する
とともに、予め、コイルスプリング51が挿入されてい
る、取付け台座部45に形成された脚部挿着孔47に、
軸体取付けブロック37に形成された脚部42を挿着す
る。脚部挿着孔47に挿入されたコイルスプリング51
の空間部49側の端部は、脚部挿着孔47の内周面に突
設されたリング状突部50に当接するように構成されて
いる。次いで、第2揺動アーム44の取付け台座部45
に形成された空間部49側からボルト48を、脚部挿着
孔47に挿入されたコイルスプリング51内を通るよう
に挿通し、ボルト48の先端部を、軸体取付けブロック
37に形成された脚部42のネジ孔41に螺合させるこ
とにより、第2揺動アーム44の取付け台座部47に、
中空ガイド軸体28が取着された軸体取付けブロック3
7を取り付ける。本実施例においては、第2揺動アーム
44の取付け台座部45には、2個の軸体取付けブロッ
ク37が取着されるように構成されているが、2個の軸
体取付けブロック37は、軸体取付けブロック37の基
盤部38に形成された直線部38a’、38b’が、平
行状態に相対するように配置されるように構成されてい
る。
【0021】第2揺動アーム44の取付け台座部45
に、中空ガイド軸体28が取着された軸体取付けブロッ
ク37を取り付けた際には、上述したように、取付け台
座部45に形成された脚部挿着孔47に、軸体取付けブ
ロック37の脚部42が挿着されるとともに、脚部挿着
孔47に挿入されたコイルスプリング51の空間部49
側の端部が、脚部挿着孔47の内周面に突設されたリン
グ状突部50に当接し、また、コイルスプリング51の
もう一方の端部が、脚部42の底面に当接するように構
成されており、従って、コイルスプリング51の付勢力
により、軸体取付けブロック37は、その脚部42が、
取付け台座部45に形成された脚部挿着孔47から抜け
出る方向に付勢されている。なお、軸体取付けブロック
37の脚部42が、取付け台座部45に形成された脚部
挿着孔47から完全に抜け出ないように、軸体取付けブ
ロック37の脚部42が、取付け台座部45に形成され
た脚部挿着孔47から抜け出る前に、ボルト48の頭部
48’が、脚部挿着孔47と空間部49との境界に形成
された段部52に当接するように構成されている。
【0022】上述した第1揺動アーム24の先端部に取
着されたハウジング22には、上述したニードルホルダ
ー18が嵌入可能な開口22’が形成されており、本実
施例においては、2組の糸生成ユニットUa、Ubを有
する紡績装置が示されているので、開口22’も、2個
のニードルホルダー18が嵌入可能なように、水平に、
2個、形成されている。また、第1揺動アーム24の先
端部には、ハウジング22に形成された2個の開口2
2’に対応して、2個の嵌合孔53が形成されている。
この嵌合孔53には、第2揺動アーム44の取付け台座
部45に配設された、中空ガイド軸体28が取着された
軸体取付けブロック37の円錐台部39が挿入されるよ
うに構成されている。
【0023】図6等に示されているように、第1揺動ア
ーム24の内部には、その長手方向に沿って、第1揺動
アーム24の先端部の下端に開口54を有する空胴部5
5が形成されており、空胴部55は、途中で二股に分か
れ、一方の分岐通路56は、第1揺動アーム24の先端
部に形成された2個の嵌合孔53のうちの一方の嵌合孔
53と連通しており、また、もう一方の分岐通路56
は、第1揺動アーム24の先端部に形成された2個の嵌
合孔53のうちのもう一方の嵌合孔53に連通してい
る。また、第1揺動アーム24の先端部の下端に形成さ
れた開口54には、図示されていない空気吸引源に接続
されたパイプ57が連結されている。後述するように、
紡績ノズル部Nと中空ガイド軸体部Sとが合体し、紡績
部材Pに内蔵された糸生成ユニットUa、Ubが、単糸
Ya、Ybを生成している紡績状態においては、パイプ
57及び分岐通路56を介して、嵌合孔53内に弱い吸
引空気流を発生させて、紡績中に生ずる浮遊繊維やゴミ
を吸引除去するとともに、ノズルブロック19の空気噴
射ノズル21から噴射される圧縮空気の逃げとして機能
するように構成されている。
【0024】次に、第1揺動アーム24及び第2揺動ア
ーム44を揺動させる手段等について説明する。
【0025】第2揺動アーム44の下端部に形成された
水平軸孔58には、紡績装置の適当な機台Fに配設され
た水平軸59が嵌入しており、また、第2揺動アーム4
4の分岐アーム44’には、紡績装置の適当な機台Fに
配設されたシリンダー60のピストンロッド61が枢支
されており、従って、シリンダー60を作動させること
により、ピストンロッド61を進退させることができる
ように構成されている。第1揺動アーム24及び第2揺
動アーム44は、共通の駆動源であるシリンダー60に
より揺動可能であって、第1揺動アーム24及び第2揺
動アーム44の揺動により、紡績ノズル部N及び中空ガ
イド軸体28が、それぞれ、紡績位置と退避位置との間
で移動可能になっている。第1揺動アーム24及び第2
揺動アーム44が紡績位置にある紡績状態からシリンダ
ー60を作動させることにより、途中まで、第1揺動ア
ーム24及び第2揺動アーム44が共に揺動するととも
に、所定位置で、第1揺動アーム24の揺動が、機台F
の適当な位置に取着されたストッパー(図示されていな
い。)により規制され、それ以降は、第2揺動アーム4
4のみが退避位置まで揺動する。
【0026】第1揺動アーム24及び第2揺動アーム4
4が後退位置にある状態から、ピストンロッド61を進
出させた際には、第1揺動アーム24及び第2揺動アー
ム44が紡績装置に向かって揺動し、最終的には、第1
揺動アーム24の先端部に形成された嵌合孔53に、第
2揺動アーム44の取付け台座部45に配設された軸体
取付けブロック37の円錐台部39が挿入されるように
構成されているとともに、第1揺動アーム24の先端部
の平坦な側面24”と、第2揺動アーム44に取着され
た軸体取付けブロック37の基盤部38とが面接触する
ように構成されている。第1揺動アーム24の先端部の
平坦な側面24”と、第2揺動アーム44に取着された
軸体取付けブロック37の基盤部38とが面接触した際
には、取付け台座部45に形成された脚部挿着孔47に
挿入されたコイルスプリング51の付勢力により、第2
揺動アーム44に取着された軸体取付けブロック37の
基盤部38が、第1揺動アーム24の先端部の平坦な側
面24”に圧接されるように構成されている。また、ピ
ストンロッド61を.後退させた際には、第1揺動アー
ム24に配設された紡績ノズル部Nと、第2揺動アーム
44に配設された中空ガイド軸体部Sとが、最終的に
は、分離されるように構成されている。
【0027】そして、ピストンロッド61を進出させ
て、第1揺動アーム24の先端部に形成された嵌合孔5
3に、第2揺動アーム44の取付け台座部45に配設さ
れた軸体取付けブロック37の円錐台部39が挿入さ
れ、第1揺動アーム24に配設された紡績ノズル部N
と、第2揺動アーム44に配設された中空ガイド軸体部
Sとが合体された際には、紡績ノズル部Nのニードル1
7に接近して、中空ガイド軸体部Sを構成する中空ガイ
ド軸体28の先端部29が配置されるように構成されて
いる。
【0028】第1揺動アーム24は、その先端部から二
股に分かれて、2本の分岐アーム62を有しており、分
岐アーム62に穿設された水平軸孔62’には、上述し
た紡績装置の適当な機台Fに配設された水平軸59が嵌
入され取着されている。また、第1揺動アーム24に
は、ドラフト装置Dのフロントローラー7とニードルホ
ルダー18の下方に位置するとともに、上部に開口を有
する吸引マウス63が取着されており、吸引マウス63
は、吸引マウス63に連結されたパイプ64を介して、
図示されていない空気吸引源に接続されている。吸引マ
ウス63は、この付近の浮遊繊維やゴミ等を吸引除去す
る機能を有するものである。
【0029】次に、上述した構成を有する糸生成ユニッ
トUにおける糸の生成過程について説明する。なお、ケ
ンス2a、2bの内、一方のケンス2から引き出されド
ラフトされる繊維束1について説明する。
【0030】紡績ノズル部N及び中空ガイド軸体部S
が、それぞれ紡績位置にある状態で、糸の生成過程であ
る紡績が行われるが、この状態では、軸体取付けブロッ
ク37の円錐台部39は、第1揺動アーム24に形成さ
れている嵌合孔53に挿入されている。このように、糸
の生成過程においては、紡績ノズル部Nと中空ガイド軸
体部Sとが合体されており、そして、ケンス2から引き
出されドラフト装置Dに供給された繊維束1は、それぞ
れ、ドラフト装置Dによりドラフトされた後、空気噴射
ノズル21から噴射される噴射空気の作用で発生してい
るニードルホルダー18の案内孔16付近の吸引空気流
によって、案内孔16に入り、その後、ニードル17の
周囲に沿って送られ紡績室20に入る。
【0031】紡績室20内に吸い込まれた繊維束1を構
成する繊維は、空気噴射ノズル21から噴射され中空ガ
イド軸体28の先端部29付近において高速で旋回して
いる旋回気流の作用を受け、繊維束1から分離されなが
ら旋回気流の方向に加撚される。また、旋回気流により
掛けられた一部の撚りは、フロントローラ7方向へ伝播
しようとするが、ニードル17によってその伝播が阻止
されるので、フロントローラ7から送りだされる繊維束
1が上記撚りによって撚り込まれることがない。上記の
ように加撚された繊維は、大部分が巻き付き繊維となる
実撚り状の単糸(実撚り糸)Ya、Ybに順次生成さ
れ、中空ガイド軸体28の糸通路32を通り、糸排出口
28’から排出される。このような、通常の単糸Ya、
Ybの生成過程においては、圧縮空気供給源からパイプ
36及連結具35を経て、中空ガイド軸体28の内部空
気通路30には圧縮空気は供給されておらず、従って、
補助ノズル33から、糸通路32内に圧縮空気は供給さ
れていない。
【0032】紡績部材Pには、2組の糸生成ユニットU
a、Ubが内蔵されているので、上述した糸生成過程に
より、2本の単糸Ya、Ybが生成されることになる。
それぞれの糸生成ユニットUa、Ubにより生成された
単糸Ya、Ybは、合糸用ガイド8を通り合体されて双
糸Yに形成され、その後、糸送り部材9を構成するニッ
プローラー9aとデリベリーローラー9bとにより挟持
されて、パッケージ12方向に送られ、その後、綾振り
ガイド15により綾振りされながら、フリクションロー
ラー14に当接し、回転しているパッケージ12に巻き
取られることになる。
【0033】次に、紡績装置の始動や糸切れが発生した
後の紡績再開作業について説明する。
【0034】紡績装置の始動前或いは糸切れが発生した
際には、ドラフトローラーの一部は停止しており、ま
た、空気噴射ノズル21及び補助ノズル33から圧縮空
気は噴射されておらず、空気噴射ノズル21及び補助ノ
ズル33は、非作動状態となっている。停止しているサ
ードローラー5によりその先端が把持されている繊維束
1を、バックローラー4及びサードローラー5を回転駆
動させることにより送り出すとともに、セカンドローラ
ー6及びフロントローラー7を経て、紡績部材Pの糸生
成ユニットUに供給する。停止していたドラフトローラ
ーの駆動開始とともに、空気噴射ノズル21及び補助ノ
ズル33から圧縮空気の噴射を開始する。即ち、糸継ぎ
作業を行う紡績再開時には、糸生成ユニットUにおいて
は、空気噴射ノズル21から圧縮空気が噴射されている
とともに、圧縮空気供給源からパイプ36及び連結具3
5を経て、中空ガイド軸体28の内部空気通路30に圧
縮空気が供給されており、従って、補助ノズル33から
も糸通路32内に圧縮空気が噴射されている。
【0035】空気噴射ノズル21は、繊維束1の送り方
向下流側に傾斜して形成されており、空気噴射ノズル2
1から噴射される圧縮空気は、旋回しながら繊維束1の
送り方向へ流れるため、ニードルホルダー18の案内孔
16に導入された繊維束1は、旋回気流により、緩い仮
撚り状態にされながら、ニードル17を経て、中空ガイ
ド軸体28の先端に形成された開口28”付近に送られ
る。
【0036】また、補助ノズル33から噴射している圧
縮空気は、中空ガイド軸体28に形成された糸通路32
内で内周面に沿って流れ、旋回気流を形成するととも
に、中空ガイド軸体28の先端に形成された開口28”
に、吸引方向(中空ガイド軸体28内へ向かう方向)の
空気の流れを発生させる。これにより、繊維束1を、連
続的に、中空ガイド軸体28の糸通路32に引き込むこ
とができる。
【0037】中空ガイド軸体28の先端に形成された開
口28”付近に送られた仮撚り状態の繊維束1は、上述
したように、開口28”からの吸引流によって、開口2
8”から糸通路32に吸引される。そして、繊維束1
は、糸通路32内において、補助ノズル33から噴射し
ている圧縮空気により発生している旋回気流にさらされ
ることになる。空気噴射ノズル21から噴射される圧縮
空気により、紡績室20内で発生している旋回空気流
と、補助ノズル33から噴射している圧縮空気により、
中空ガイド軸体28の糸通路32内で発生している旋回
気流とにより、緩い仮撚り状態の繊維束1は、結束繊維
状の糸(結束糸)に紡績されながら、中空ガイド軸体2
8の糸排出口28’から排出される。このような、空気
噴射ノズル21と補助ノズル33とによる結束繊維状の
糸の紡績状態を糸出し紡績という。
【0038】上述したようにして、紡績が再開され、紡
績部材Pに内蔵された2組の糸生成ユニットUa、Ub
により生成された単糸Ya、Ybは、公知の糸継ぎ装置
に配設され、中空ガイド軸体28の糸排出口28’付近
に位置する紡出側の糸吸引手段としてのサクションパイ
プに吸引される。その後、サクションパイプの下方への
移動に伴い、サクションパイプにまとめて吸引された2
本の単糸Ya、Ybは、合糸用ガイド8に通され合体さ
れて双糸Yとなり、ノッターやスプライサー等からなる
糸継ぎ部へ導入される。サクションパイプにより糸継ぎ
部へ案内される途中で、双糸Yは、糸送り部材9を構成
するニップローラー9aとデリベリーローラー9bとに
挟持されて、双糸Yの安定した送り出しが行われる。そ
の後、補助ノズル33への圧縮空気供給源からの圧縮空
気の供給を停止して、補助ノズル33からの糸通路32
内への圧縮空気の噴射を停止する。これにより、中空ガ
イド軸体28内の旋回気流は消えて、通常の紡績状態に
戻ることになる。
【0039】また、上述したサクションパイプによる、
双糸Yの糸継ぎ部への導入作業と並行して、パッケージ
12側の双糸Yも、サクションマウス等の吸引手段を用
いて糸継ぎ部に導入しておく。そして、サクションパイ
プ側の双糸Yとパッケージ12側の双糸Yとが糸継ぎ部
に渡された後、糸継ぎ部を駆動して、双方の双糸Yを継
なぎ、糸継ぎ作業が終了することになる。なお、糸継ぎ
部としては、例えば、機械式ノッターや空気式スプライ
サーを使用することができる。
【0040】このように、紡績室20内で旋回された繊
維束1を吸引して、中空ガイド軸体28の糸通路32内
に導入するために、糸切断時の糸継ぎ作業或いは紡績開
始時の糸継ぎ作業の際には、中空ガイド軸体28の先端
に形成された開口28”に、吸引方向(中空ガイド軸体
28内へ向かう方向)の空気の流れを発生させる手段を
設けたので、糸継ぎ作業の際に、紡出側の繊維束1を容
易に中空ガイド軸体28内に引き込むことができるとと
もに、糸を、中空ガイド軸体28の糸排出口28’から
排出することができるので、確実で、且つ、迅速な糸継
ぎ作業を行うことができる。なお、中空ガイド軸体28
内に向かう方向の空気の流れを発生させる手段として、
糸通路32内に旋回気流を発生させる補助ノズル33を
設けているが、これは、必ずしも、旋回気流を発生させ
るものに限定されず、直流気流を発生させるものでもよ
い。
【0041】また、糸継ぎ作業の際に、中空ガイド軸体
28の糸排出口28’から、中空ガイド軸体30の糸通
路34に、別に用意したパッケージから巻き戻された糸
(以下、この糸を種糸という。)を逆通し、その後、停
止しているサードローラー5の駆動を再開させて、紡績
室20内への繊維束の供給を再開するとともに、種糸を
パッケージ方向に引き取ることにより、繊維束1と種糸
との糸継ぎを行うピーシング糸継ぎ方法が公知である
が、この方法においては、種糸をパッケージ方向に引き
取るタイミング、特に、繊維束1を挟持し、停止してい
るサードローラー5の駆動とのタイミングがずれると、
糸継ぎが失敗することになる。しかしながら、上述した
空気噴射ノズル21と補助ノズル33とによる糸出し紡
績を利用した糸の生成方法においては、種糸を用いたピ
ーシング糸継ぎ方法のように、種糸の引き取りタイミン
グや繊維束の移送再開タイミング等のタイミングを考慮
する必要がないので、簡単で、且つ、確実な紡績装置の
始動再開が可能となる。
【0042】次に、紡績ノズル部Nと中空ガイド軸体部
Sとの合体及び分離手段について、図7〜図9等を用い
て説明する。
【0043】ヤーンクリアラー11により、双糸Yに、
所定より太い部分や細い部分等の欠陥が発見された場合
には、ヤーンクリアラー11に内蔵されたカッターによ
り、切断され、上述したような紡績再開作業に入るが、
この紡績再開作業の際には、上述したように、紡績状態
からシリンダー60を作動させて、ピストンロッド61
を後退させると、第1揺動アーム24及び第2揺動アー
ム44は、水平軸59を中心に揺動し、その後、上述し
たように、第1揺動アーム24の揺動がストッパーによ
りその移動が規制され、それ以降は、第2揺動アーム4
4のみが退避位置まで揺動されて、第2揺動アーム44
に配設された中空ガイド軸体部Sが、紡績ノズル部Nか
ら分離されることになる。
【0044】上述したように、紡績ノズル部Nと中空ガ
イド軸体部Sとが離反された状態で、紡績ノズル部Nの
案内孔16の繊維束導入口付近に圧縮空気(エアシャワ
ー)を噴射することにより、その付近に付着した風綿等
を確実に除去することができる。
【0045】離反状態にある紡績ノズル部Nと中空ガイ
ド軸体部Sとを合体させる際には、シリンダー60を作
動させて、ピストンロッド61を進出させると、第2揺
動アーム44は、水平軸59を中心に、第1揺動アーム
24方向に回動し、第2揺動アーム44に配設された中
空ガイド軸体部Sが、紡績ノズル部Nと合体することに
なる。なお、本実施例においては、第2揺動アーム44
の分岐アーム44’に取着された短軸65と、第1揺動
アーム24に取着されたピン66との間にコイルスプリ
ング67が張設されており、コイルスプリング67の付
勢力により、第2揺動アーム44が、常に、第1揺動ア
ーム24方向に付勢されているように構成されている。
従って、紡績ノズル部Nと中空ガイド軸体部Sとの合体
後は、シリンダー60への空気等の流体の供給は停止さ
れることになる。
【0046】上述した紡績ノズル部Nと中空ガイド軸体
部Sとの合体作業においては、第1揺動アーム24の先
端部に形成された嵌合孔53に、第2揺動アーム44の
取付け台座部45に配設された軸体取付けブロック37
の円錐台部39が挿入されるように構成されるととも
に、第1揺動アーム24の先端部の第2揺動アーム44
側の平坦な側面24”と、第2揺動アーム44の取付け
台座部45に配設された軸体取付けブロック37の基盤
部38の第1揺動アーム24側の側面38”とが、面接
触するように構成されている。また、第2揺動アーム4
4の第1揺動アーム24方向への回動作業の最終段階に
おいて、第2揺動アーム44の取付け台座部45に配設
された軸体取付けブロック37の基盤部38の第1揺動
アーム24側の側面38”が、第1揺動アーム24の先
端部の第2揺動アーム44側の平坦な側面24”に当接
することになるが、更に、第2揺動アーム44を、第1
揺動アーム24方向へ回動させると、第2揺動アーム4
4に配設された軸体取付けブロック37の脚部挿着孔4
7内に収容されたコイルスプリング51の付勢力に抗し
て、軸体取付けブロック37の脚部42が、脚部挿着孔
47内に入り込み、コイルスプリング51を圧縮するこ
とになり、よって、コイルスプリング51の反発力によ
り、第2揺動アーム44に配設された軸体取付けブロッ
ク37が、第1揺動アーム24の先端部に押し付けられ
ることになる。従って、第1揺動アーム24の先端部の
第2揺動アーム44側の平坦な側面24”と、第2揺動
アーム44の取付け台座部45に配設された軸体取付け
ブロック37の基盤部38の第1揺動アーム24側の側
面38”とが、圧接状態に面接触することになり、上記
の側面24”、38”間に隙間が形成されるようなこと
がなく、空気漏れ等の発生を防止することができる。
【0047】図10に示されている実施例は、上述した
中空ガイド軸体28から、内部空気通路30や補助ノズ
ル33等を除去したものであり、通常の紡績状態におけ
る糸の生成方法は同じであるが、補助ノズル33が形成
されていないので、糸出し紡績を行うことができない。
従って、紡績装置を始動させるための糸継ぎ作業や、糸
切れが発生したときの糸継ぎ作業等の糸継ぎ作業の際に
は、上述したような、種糸を用いた糸継ぎが必要とな
る。即ち、中空ガイド軸体28の糸排出口28’から、
中空ガイド軸体28の糸通路32に種糸を逆通し、その
後、停止しているサードローラー5の駆動を再開させ
て、紡績室20内への繊維束の供給再開するとともに、
種糸をパッケージ方向に引き取ることにより、糸継ぎを
行うことになる。
【0048】上述したように、本発明においては、紡績
部材Pに内蔵されている2組の糸生成ユニットUa、U
bとして、旋回気流を発生させる空気噴射ノズル21を
有するノズルブロック19を装備した紡績ノズル部N
と、中空ガイド軸体28を装備した中空ガイド軸体部S
とからなる糸生成ユニットを使用したので、中空ガイド
軸体部Sの糸排出口28’と合糸用ガイド8との間で、
生成された単糸Ya、Ybが、バルーニングするような
ことがなく、従って、上述した従来の双糸紡績装置によ
うなバルーニングによる糸切れ等のトラブルが発生した
り、また、双糸の品質が低下するというようなことがな
い。
【0049】また、紡績ノズル部Nと中空ガイド軸体部
Sとの合体作業においては、第1揺動アーム24の先端
部に形成された嵌合孔53に、第2揺動アーム44の取
付け台座部45に配設された軸体取付けブロック37の
円錐台部39が挿入されるように構成されているので、
中空ガイド軸体部Sに配設された中空ガイド軸体28
と、紡績ノズル部Nに配設されたノズルブロック19と
の調芯を、確実に、且つ、迅速に行うことができる。
【0050】上述したように、紡績部材Pには、2組の
糸生成ユニットUa、Ubが内蔵されており、紡績の再
開に際しては、2組の糸生成ユニットUa、Ubの空気
噴射ノズル21に、圧縮空気用通路26を形成する管体
27を介して、圧縮空気供給源から、同時に、圧縮空気
を噴出させることが好ましい。従って、本実施例におい
ては、管体27a、27bに接続されているパイプ68
a、68bを、途中で、1本のメインパイプ69に合流
させ、メインパイプ69の途中に配設した電磁バルブ7
0等の共通の切り換え手段により、2組の糸生成ユニッ
トUa、Ubの空気噴射ノズル21からの圧縮空気の噴
射が、同時に行われるように構成されている(図8参
照)。
【0051】同様に、紡績の再開に際しては、2組の糸
生成ユニットUa、Ubの各中空ガイド軸体28の補助
ノズル33から、同時に圧縮空気が噴出することが好ま
しいので、各中空ガイド軸体28の筒体部31に、連結
具35を介して、接続されているパイプ36a、36b
を、途中で、1本のメインパイプ71に合流させ、メイ
ンパイプ71の途中に配設した電磁バルブ72等の共通
の切り換え手段により、2組の糸生成ユニットUa、U
bの補助ノズル33からの圧縮空気の噴射が、同時に行
われるように構成されている(図4参照)。
【0052】上述したように、第1揺動アーム24に形
成された各嵌合孔53は、各紡績室20に、それぞれ連
通しており、第1揺動アーム24には、各嵌合孔53間
を仕切る壁(遮蔽壁)が設けられている。第1揺動アー
ム24において、各嵌合孔53は、それぞれ別個に外部
に開放されているが、コイルスプリング51の調芯及び
圧接作用により、第1揺動アーム24及び第2揺動アー
ム44の接近時には、中空ガイド軸体28の複数の取付
けブロック37が、それぞれ確実に、各嵌合孔53に嵌
合し、各紡績室20が、完全に遮蔽されることになる。
従って、各紡績室20内の旋回気流同士が干渉するよう
なことがなく、旋回気流の干渉による単糸Ya、Ybの
品質低下を防止することができる。
【0053】上述した本発明によれば、従来の双糸紡績
装置では実現できなかった、繊維束1が、繊維長の短い
綿が100%の繊維束の場合であっても、紡績が可能に
なるとともに、例えば、300m/分以上の高速紡績が
可能になる。
【0054】
【発明の効果】本発明は、以上説明した構成を有してい
るので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0055】糸通路が形成された中空ガイド軸体を有す
る中空ガイド軸体部と、紡績室内において、中空ガイド
軸体の先端部に作用する旋回気流を発生させる空気噴射
ノズルを有する紡績ノズル部とからなる糸生成ユニット
が、複数、内蔵された紡績部材を利用して、合糸を構成
する単糸を生成するようにしたので、紡績部材と合糸用
ガイドとの間で、生成された単糸が、バルーニングする
ようなことがなく、従って、従来の紡績装置のように、
バルーニングによる糸切れ等のトラブルが発生したり、
また、単糸同士の絡みによりバルーニングが乱れて、合
糸の品質が低下するというようなことがない。
【0056】中空ガイド軸体に、吸引力発生手段を配設
したので、種糸を用いた糸継ぎ方法のように、種糸の引
き取りタイミングや繊維束の移送再開タイミング等のタ
イミングを考慮する必要がなく、従って、簡単で、且
つ、確実に、合糸を製造する紡績装置の始動再開が可能
となる。
【0057】吸引力発生手段を、中空ガイド軸体に形成
された内部空気通路と、該内部空気通路と糸通路とを連
結する補助ノズルとから構成したので、吸引力発生手段
の構成が簡素化されるとともに、中空ガイド軸体の糸通
路に、確実で強力な吸引力を発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の紡績装置を構成する紡績ユニッ
トの斜視図である。
【図2】図2は本発明の紡績装置に使用される中空ガイ
ド軸体等の側断面図である。
【図3】図3は本発明の紡績装置の紡績部材等の部分斜
視図である。
【図4】図4は本発明の紡績装置の紡績部材等の分解斜
視図である。
【図5】図5は図4を反対側から見た本発明の紡績装置
の紡績部材等の分解斜視図である。
【図6】図6は本発明の紡績装置の紡績部材等の部分斜
視図である。
【図7】図7は本発明の紡績装置の紡績部材等の部分側
断面図である。
【図8】図8は図3と同様の本発明の紡績装置の紡績部
材等の部分斜視図である。
【図9】図9は図7と同様の本発明の紡績装置の紡績部
材等の部分側断面図である。
【図10】図10は本発明の紡績装置に使用される別の
実施例の中空ガイド軸体等の側断面図である。
【符号の説明】
D・・・・・・・・・・・・・ドラフト装置 N・・・・・・・・・・・・・紡績ノズル部 S・・・・・・・・・・・・・中空ガイド軸体部 Y・・・・・・・・・・・・・双糸 Ya、Yb・・・・・・・・・単糸 1・・・・・・・・・・・・・繊維束 20・・・・・・・・・・・・紡績室 24・・・・・・・・・・・・第1揺動アーム 28・・・・・・・・・・・・中空ガイド軸体 44・・・・・・・・・・・・第2揺動アーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−197329(JP,A) 特開 平1−118630(JP,A) 特開2001−40532(JP,A) 実開 平2−102475(JP,U) 特公 平6−53979(JP,B2) 特公 平7−11094(JP,B2) 特公 平3−47328(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01H 1/115 D01H 4/02 D01H 7/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸通路が形成された中空ガイド軸体を有す
    る中空ガイド軸体部と、紡績室内において、中空ガイド
    軸体の先端部に作用する旋回気流を発生させる空気噴射
    ノズルを有する紡績ノズル部とからなる糸生成ユニット
    が、複数、内蔵された紡績部材が配設されているととも
    に、複数の糸生成ユニットにより生成された単糸を合体
    して合糸として巻き取ることを特徴とする紡績装置。
  2. 【請求項2】中空ガイド軸体が、中空ガイド軸体の先端
    に形成された開口から糸排出口に向けて吸引力を発生さ
    せる吸引力発生手段を有することを特徴とする請求項1
    に記載の紡績装置。
  3. 【請求項3】吸引力発生手段が、中空ガイド軸体に形成
    された内部空気通路と、該内部空気通路と糸通路とを連
    結する補助ノズルとから構成されていることを特徴とす
    る請求項2に記載の紡績装置。
JP2000348974A 2000-11-16 2000-11-16 紡績装置 Expired - Fee Related JP3536810B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000348974A JP3536810B2 (ja) 2000-11-16 2000-11-16 紡績装置
EP01125805A EP1207225B2 (en) 2000-11-16 2001-10-29 Spinning device
DE60120082T DE60120082T9 (de) 2000-11-16 2001-10-29 Spinnvorrichtung
CNB011350741A CN100434576C (zh) 2000-11-16 2001-11-16 纺纱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000348974A JP3536810B2 (ja) 2000-11-16 2000-11-16 紡績装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002155431A JP2002155431A (ja) 2002-05-31
JP3536810B2 true JP3536810B2 (ja) 2004-06-14

Family

ID=18822455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000348974A Expired - Fee Related JP3536810B2 (ja) 2000-11-16 2000-11-16 紡績装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3536810B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002155431A (ja) 2002-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5511373A (en) Method and apparatus for piecing a sliver and at least one of a leading yarn and a bobbin yarn
JP4062869B2 (ja) コアヤーン製造装置及びコアヤーン製造方法
JP2003155630A (ja) 紡績装置
JP3575470B2 (ja) 紡績方法及びその装置
JP2658901B2 (ja) 紡績装置
JP2973961B2 (ja) 紡績機のピーシング方法及びその装置
JP3536810B2 (ja) 紡績装置
JP2002155432A (ja) 紡績装置
JP2001159039A (ja) 糸継ぎ装置
JP2003268637A (ja) 紡績装置及び該紡績装置における糸継ぎ方法
JP2933012B2 (ja) 紡績機のピーシング方法
JP2003278034A (ja) 紡績装置
JP3341726B2 (ja) 紡績装置
JP2626500B2 (ja) 紡績装置の糸継ぎ方法
JP2001146646A (ja) 紡績方法
JP3551872B2 (ja) 紡績装置
JP3341732B2 (ja) 空気紡績装置及びその糸継ぎ方法
JPH0860461A (ja) ピーシング方法
JP2002069761A (ja) 紡績方法
JP2002339172A (ja) 紡績方法
JP2000136443A (ja) 紡績装置
JPH06287823A (ja) 紡績装置の糸継ぎ方法
JPH11107066A (ja) 紡績機のピーシング装置
JPH06287824A (ja) 紡績装置の糸継ぎ方法
JP2001146650A (ja) 紡績装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees