JPH09308617A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JPH09308617A
JPH09308617A JP8127120A JP12712096A JPH09308617A JP H09308617 A JPH09308617 A JP H09308617A JP 8127120 A JP8127120 A JP 8127120A JP 12712096 A JP12712096 A JP 12712096A JP H09308617 A JPH09308617 A JP H09308617A
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gradient magnetic
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magnetic resonance
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Hitoshi Yoshino
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直磁場方式のMRI装置において、傾斜磁
場コイルより発生する振動、騒音を効果的に抑制し、被
検者の不安感、不快感を解消する。 【解決手段】 3軸方向の傾斜磁場コイル導体50〜5
2を保持する保持部材53、54に電気的エネルギーを
機械的エネルギーに変換する素子として圧電素子30を
配置する。傾斜磁場コイルを駆動することによってコイ
ル導体に電流が印加されると、傾斜磁場コイルには面内
方向のローレンツ力が発生し、これにより固有振動モー
ドの振動を生じる。圧電素子30はこのような振動の節
を横切るように配置されており、傾斜磁場コイルの駆動
情報に基づき、圧電素子30に所定のタイミングで所定
の電圧を印加することにより、この振動モードによる振
動を効率よくキャンセルできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴イメージ
ング装置(以下、MRI装置という)、特に被検体の体
軸に直交する方向に静磁場を形成する方式の傾斜磁場発
生装置が発生する振動及び騒音低減を図ったMRI装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】MRI装置は、静磁場内に置かれた検査
対象に電磁波を照射したときに検査対象を構成する原子
の原子核に生じる核磁気共鳴現象を利用し、検査対象か
らの核磁気共鳴信号を検出し、この信号を使って画像再
構成することにより検査対象の物理的性質をあらわす画
像を得るものであり、イメージングの位置情報を付与す
るために静磁場に重畳して傾斜磁場が印加される。
【0003】この傾斜磁場は互いに直交する3軸方向に
ついてそれぞれ発生させるために3つの傾斜磁場コイル
が設けられ、これら傾斜磁場コイルは通常FRP等の絶
縁性の保持部材に一体化されて静磁場発生装置の発生す
る磁場内に配置される。これら傾斜磁場コイルは静磁場
の方向によって形状が異なり、静磁場方向が被検者の体
軸方向と平行な方向の場合には円筒状傾斜磁場コイル
が、静磁場方向が被検者の体軸方向と直交する方向の場
合には平板状の傾斜磁場コイルが一般的に採用される。
【0004】また3つの傾斜磁場コイルはそれぞれ電源
装置に接続され、MRI装置の検査条件に応じて、適当
なタイミング及び電圧で駆動され、パルス状電流が印加
される。磁場内でパルス電流を流すことによってフレミ
ングの左手の法則に従い、ローレンツ力が作用する。そ
してこの電磁力が傾斜磁場コイルを変形させようとし、
騒音、振動が発生する。
【0005】この消音のため、従来、1)装置外周を覆
う化粧カバーの内側に吸音材等を設け傾斜磁場の騒音を
低減すると共に、傾斜磁場コイルを保持する保持部材に
制振材料を用い、制振材料のダンピング特性を利用して
振動振幅の絶対値を軽減すると共に、減衰時間を短くす
る方法、2)傾斜磁場コイルの騒音を被検者耳元に配置
したマイクで検出し、その音と逆位相の音を被検者耳元
のスピーカで発生するとともに、さらにスピーカからの
音がマイクで検出されるので、その時の音響エネルギー
が最小になるようにスピーカ出力をコントロールする方
法等が提案されている。
【0006】しかし、1)の方法では騒音は十分に減衰
せず、十分なダンピング効果を得ようとすると、保持部
材の剛性が下がることになり、傾斜磁場コイルの変位が
大きくなるため、高精度化の要請に合わないという問題
があり、2)の方法ではスピーカを常に被検者の耳もと
に位置させる必要があるため、被検者に違和感や不快感
を与えるという問題があった。
【0007】このため本発明者らは、円筒状傾斜磁場コ
イルについてその駆動時に生じる上記ローレンツ力を打
ち消すように電気的エネルギーを機械的エネルギーに変
換する変換素子を配置したMRI装置を提案している
(特願平6−68732号、特願平6−177137号
等)。またMRI装置への適用ではないが、圧電素子を
使用して装置振動を検出し、さらにその検出信号と逆位
相の振動を発生させ振動を打ち消す方法は、米国特許第
5022272号に記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら円筒状傾
斜磁場コイルでは、ローレンツ力はコイルの配置された
面に対し直交する方向に働き、これにより保持部材が変
形し或いは変形のモーメントを生じるのに対し、平板状
傾斜磁場コイルでは、ローレンツ力は平板の面内方向に
生じる。このため圧電素子のような電気的エネルギーを
機械的エネルギーに変換する変換素子を、ローレンツ力
を打ち消すような配置で円筒状傾斜磁場コイルに設ける
振動抑制方法を、平板状傾斜磁場コイルにそのまま採用
することはできない。
【0009】また米国特許第5022272号に記載されたよ
うに圧電素子によって振動を検出し、その検出信号をフ
ィードバックして振動を打ち消す方法では、複雑な変形
を伴うMRI装置の傾斜磁場コイルに適用することは困
難であり、また応答性の点からも傾斜磁場コイルの位置
の高精度が必要とされるMRI装置の要請を満たすこと
ができない。
【0010】そこで本発明の目的は、被検体の体軸に直
交する方向に静磁場を形成するMRI装置において傾斜
磁場コイルの振動、騒音を効率良くキャンセルすること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明のMRI装置は、傾斜磁場発生手段が、少なく
とも1つの傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル導体
と、この傾斜磁場コイル導体を保持する平板状保持部材
とを備え、この保持部材にその振動モードを打ち消すよ
うに複数の電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換
可能な変換素子を配置したものである。
【0012】傾斜磁場コイル駆動時には平板の面内にロ
ーレンツカが働き、それによって保持部材はその形状に
依存する固有振動モードで振動する。この振動モードを
打ち消すように変換素子を配置することにより、振動と
それに伴う騒音を効率良くキャンセルすることができ
る。振動モードを打ち消す配置とは、保持部材の振動に
よる節を横切るように配置することであり、保持部材が
略円盤状保持部材の場合には略同心円状に配置する。
【0013】また本発明のMRI装置は、傾斜磁場発生
手段が、傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル導体と、
この傾斜磁場コイル導体を保持する第一の平板状保持部
材と、傾斜磁場コイル導体によって発生する傾斜磁場が
静磁場発生手段側に漏れるのを遮蔽するシールドコイル
導体と、このシールドコイル導体を保持する第二の平板
状保持部材とを備え、第一及び第二の保持部材を同一周
波数に対する振動モードが同一になるように連結部材で
連結したものである。
【0014】傾斜磁場コイル導体及びその保持部材と、
シールドコイル導体及びその保持部材とは、静磁場発生
手段と傾斜磁場コイルとの位置関係で決まる所定間隔を
置いて配置され、それぞれ独立した振動源となり得る。
これらを連結部材で連結することにより、同一の振動モ
ードで振動することになるので一体として振動の抑制す
ることが可能となる。従って、第一及び第二の保持部材
の少なくとも一方に振動モードを打ち消す変換素子を配
置することにより、一体として振動、騒音を効率良くキ
ャンセルすることができ、変換素子数を低減できる。
【0015】更に本発明のMRI装置は、複数の変換素
子の電圧を制御する変換素子制御手段を備え、この変換
素子制御手段は、MRI装置の検査条件より決定される
傾斜磁場コイル駆動電流波形に応じて変換素子の電圧を
制御するものである。これにより、フィードフォワード
制御できるので、フィードバック制御の場合のような制
御の遅れがなく応答性よく振動、騒音をキャンセルでき
る。
【0016】尚、電気的エネルギーを機械的エネルギー
に変換可能な変換素子としては、好適には圧電素子を用
いる。圧電素子は上述した駆動の制御を容易に行うこと
ができかつ応答性がよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を添付図面に
基づいて詳細に説明する。図2は本発明の一実施例のM
RI装置の全体構成図を示すブロック図である。このM
RI装置は、磁気共鳴(NMR)現象を利用して被検体
1の断層画像を得るもので、そのために、必要な充分大
きなボア径をもった静磁場発生磁気回路2と、静磁場に
重畳される傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生系3と、被
検体の組織を構成する原子の原子核にNMR現象を生じさ
せる高周波磁場を印加するための送信系4と、被検体か
ら発生するNMR信号を検出するための受信系5と、NMR信
号を処理して画像再構成する信号処理系6と、これら傾
斜磁場発生系3から信号処理系6までを所定のシーケン
スに従って動作させるシーケンサ7と、中央処理装置
(以下、CPUという)8とを備えている。
【0018】本発明において静磁場発生磁気回路2は、
被検体1の周りにその体軸方向と直交する方向に均一な
磁束を発生するもので、永久磁石方式、常電導方式ある
いは超電導方式の磁場発生手段が配置されている。図3
に静磁場発生磁気回路2の一実施例として、永久磁石を
用いて磁気回路を構成した垂直磁場発生装置を示す。こ
の静磁場発生磁気回路2は、被検体を挟んで上下の対向
する位置に配置された一対の永久磁石40と、これら永
久磁石40を固定するとともに磁気回路を構成する鉄製
ヨーク42と、各永久磁石40に配置された鉄製のポー
ルピース41とから成る。ポールピース41は被検体が
入る空間の均一度をより均一にするために周辺部が突出
した形状を有し、このポールピースの中央凹部内に傾斜
磁場発生系3を構成する傾斜磁場コイル9、RF照射コイ
ル、RF受信コイル(図示せず)が配置される。
【0019】傾斜磁場発生系3はX、Y、Zの三方向に
巻かれた傾斜磁場コイル9とそれぞれのコイルを駆動す
る傾斜磁場電源10とからなり、シーケンサ7からの命
令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動
することにより、X、Y、Z三方向の傾斜磁場Gx、G
y、Gzを被検体1に印加する。この傾斜磁場の加え方に
より、被検体1に対するスライス面を設定することがで
きる。さらに本発明においては、傾斜磁場コイル9駆動
時に発生する振動、騒音を防止するために電気的エネル
ギーを機械的エネルギーに変換する素子として圧電素子
30が傾斜磁場コイル9に設けられ、これら素子を駆動
するための回路60が備えられている。その詳細につい
ては後述する。
【0020】送信系4は、高周波発振器11と変調器1
2と高周波増幅器13と送信側高周波コイル14aとから
なり、高周波発信器11から出力された高周波パルスを
シーケンサ7の命令に従って、変調器12で振幅変調
し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器1
3で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波
コイル14aに供給することにより、電磁波が被検体1
に照射される。
【0021】受信系5は、受信側高周波コイル14bと
増幅器15と直交位相検波器16とA/D変換器17と
からなり、送信側の高周波コイル14aから照射された
電磁波による被検体の応答の電磁波(NMR信号)を被
検体1に近接して配置された高周波コイル14bで検出
し、増幅器15及び直交位相検波器16を介してA/D
変換器17に入力してデジタル量に変換する。この際、
A/D変換器17はシーケンサ7からの命令によるタイ
ミングで、直交位相検波器16から出力された二系列の
信号をサンプリングし、二系列のデジタルデータを出力
する。それらのデジタル信号は信号処理系6に送られフ
ーリエ変換される。
【0022】信号処理系6は、CPU8と磁気ディスク1
8及び磁気テープ19等の記録装置とCRT等のディスプ
レイ20とからなり、受信系5からのデジタル信号を用
いてフーリエ変換、補正係数計算、像再構成等の処理を
行ない、任意断面の信号強度分布あるいは複数の信号に
適当な演算を行なって得られた分布を画像化してディス
プレイ20に表示する。
【0023】シーケンサ7は、CPU8の制御で動作し、
被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を
送信系4及び傾斜磁場発生系3並びに受信系5に送るも
のである。
【0024】次に傾斜磁場コイル9の構成について詳述
する。傾斜磁場コイル9は、X、Y、Zの3方向の線形
勾配(一次関数)磁場を発生するもので、図1に示すよう
に円盤状の保持部材である絶縁板53に形成されたX方
向傾斜磁場コイル50とY方向傾斜磁場コイル51とZ
方向傾斜磁場コイル52とから成る。これらX方向及び
Y方向のコイルのパターンは図示しないが、分析用NM
R用電流シムコイルとして用いられている1次の補正用
コイルが採用でき、特に直線性、効率に優れている公知
のゴーレイコイル(Golay coil)方式が好適に用いられ
る。Z方向の傾斜磁場コイル52としては、円形のへル
ムホルツコイルが使用される。
【0025】このような傾斜磁場コイル9の製造方法は
特に限定されないが、通常、絶縁板53の上に傾斜磁場
発生パターンに相当部分に溝を切り、その中に銅より線
を挿入することでX方向傾斜磁場コイル50を作成し、
次いでX方向傾斜磁場コイル50のパターンを90゜回
転させたパターンで絶縁板53の反対側に溝を切り、そ
の中に銅より線を挿入することでY方向傾斜磁場コイル
51を作成する。これらX方向傾斜磁場コイル50及び
Y方向傾斜磁場コイル51が溝から脱落するのを防止す
るため、絶縁板53の両面に絶縁性の部材54を貼付け
る。またZ方向の傾斜磁場コイル52は、絶縁性部材5
4を介して絶縁板53にネジ止めされている。絶縁板5
3は、コイル取付板56を介してポールピース41の側
面にネジ止めされた支持具55にネジ止めされている。
【0026】このような傾斜磁場コイル9の振動、騒音
を防止するために、絶縁板53或いは部材54に圧電素
子30が配置される。図示する実施例では、圧電素子3
0は部材54に同心円状に2列配置されている。この同
心円状の配置は、円盤状の傾斜磁場コイルにパルス状電
流を印加したときに発生するローレンツ力によってが生
じる振動の節を横切る配置となる。
【0027】即ち、傾斜磁場コイル9のコイル導体は絶
縁板53の面と平行に形成されており、一方、静磁場は
絶縁板53の面と直交する方向に形成されている。従っ
てコイル導体に電流が流れるとフレミング左手の法則に
よりローレンツ力は、絶縁板53の面と平行な方向に発
生する。この面内力は直接的には面外方向への変位の原
因とならず、絶縁板53の形状に依存する固有振動モー
ドによる変形を誘発する。一般に円盤状の物が固有振動
モードで振動するとき、低次の振動では半径方向に節n
を有する振動となるので、実施例における傾斜磁場コイ
ル9の場合には、節nを中心として節を横切る方向に変
形が誘発される。従って節を横切る方向に配置した圧電
素子に、このような変形と逆の変形を生じるように電圧
を印加することにより、円盤状傾斜磁場コイルの変形、
振動を効率良くキャンセルできる。
【0028】尚、図示する実施例では圧電素子30を同
心円状に2列配列した場合を示したが、少なくとも1列
配置されていれば本願の効果を得ることができる。2列
以上配列した場合には、圧電素子の駆動回路が大型化す
るが、振動をキャンセルする効果を高めることができ
る。
【0029】次に圧電素子の制御回路について説明す
る。図4は、圧電素子制御回路の一実施例を示すブロッ
ク図で、図示する実施例ではシーケンサ7の傾斜磁場駆
動情報を取込み圧電素子30に印加する電圧をコントロ
ールするデジタルシグナルプロセッサ(DSP)60
と、DSPの指令により所定の電圧を各圧電素子に印加
する圧電素子アンプ(電源回路)61とから成る。ここ
でシーケンサ7の傾斜磁場駆動情報としては、傾斜磁場
強度、印加タイミング、印加軸が利用される。
【0030】DSP60は、予め各圧電素子に印加する
電圧の比率(重み付量)を求めメモリに格納しておき、
シーケンサ7からの情報とこの重み付量に基づき各圧電
素子に印加する電圧を決定する。重み付量は、以下のよ
うに決定される。まず3軸の傾斜磁場コイルのうちX軸
のみをある傾斜磁場強度(G0)で駆動し、そのときに
発生する各部の圧電素子の電圧をA/D変換し、その値
をメモリに格納する。同様にY、Z軸の傾斜磁場の場合
についても圧電素子に発生する電圧を求める。次いで、
これら電圧の値をもとに各軸の傾斜磁場駆動に伴う各圧
電素子30に加える電圧の比率を演算し、重み付け量
(kx、ky、kz)としてメモリへ格納しておく。
【0031】実際の撮影に際してDSP60は、シーケ
ンサ7からの傾斜磁場駆動情報を取込み、印加軸とその
傾斜磁場強度の情報から全体の傾斜磁場強度を求め、そ
の値を各圧電素子ごとに重み付けし、その信号で各圧電
素子の電源61を駆動し圧電素子に電圧を印加する。こ
の圧電素子駆動のタイミングは、シーケンサ7からの印
加タイミング情報に合わせて行う。尚、実際の撮像シー
ケンス実行時には、複数の傾斜磁場は同時に印加される
場合が多い。その場合、1つの圧電素子に印加する電圧
は、例えば撮影時の傾斜磁場強度をGx、Gy、Gzと
し3軸同時に印加したとし、その圧電素子の重み付量を
kx、ky、kzとすると、次式 −(Gx・kx+Gy・ky+Gz・kz)/G0 より求めることができる。
【0032】このようにシーケンサ7の情報を利用する
ことにより、圧電素子に印加する電圧をフィードフォワ
ードによって制御することができるので、応答性よく振
動、騒音をキャンセルすることができる。
【0033】尚、本実施例では平板状の傾斜磁場コイル
として円盤状のものについて説明したが、本発明はこれ
に限定されず、略平板状のものや矩形等円盤以外の形状
のものにも適用できる。その場合、各形状によって固有
振動モードが異なるので、各固有振動モードに合わせて
圧電素子を配置すればよい。例えば、矩形の場合には縦
と横に数本、節が発生するため、それを横切るように圧
電素子を配置すればよい。
【0034】また以上の実施例では、傾斜磁場発生系と
して傾斜磁場コイル9のみを備えた場合を説明したが、
傾斜磁場コイルの傾斜磁場が静磁場発生系側に漏れるの
を防止するためのシールドコイルを備える場合には、こ
のようなシールドコイルにおいても傾斜磁場コイルと同
様に圧電素子を配置することができる。即ち、平板状傾
斜磁場コイルと合わせて用いられるシールドコイルは、
傾斜磁場コイルと同様に傾斜磁場を発生する平板状コイ
ルで構成され、傾斜磁場コイルの駆動に合わせたタイミ
ング、磁場強度で駆動されるので、上述した傾斜磁場コ
イルの場合と同様に固有振動モードによる変形を生じ
る。従って、この振動モードによる振動の節を横切るよ
うに圧電素子を配置することにより振動を効率よく抑制
することができる。この際、傾斜磁場コイルとシールド
コイルとが別個に静磁場発生磁気回路2内に固定されて
いる場合には、それぞれ独立の振動系となるので、個々
に圧電素子を配置することになるが、本発明の好適な実
施例では、傾斜磁場コイルとシールドコイルとを振動系
として一体化することにより、一体として振動防止を図
る。
【0035】このような実施例を図5に示す。図5にお
いて傾斜磁場発生手段は、計測空間に傾斜磁場を発生さ
せる傾斜磁場コイル9と、この傾斜磁場コイル9が発生
する傾斜磁場が静磁場発生磁石側に漏れるのを防止する
ためのシールドコイル9'と、これら傾斜磁場コイル9
及びシールドコイル9'とを連結する連結部材55と、
傾斜磁場コイル9に設けられた圧電素子30とから構成
される。
【0036】傾斜磁場コイル9は、図1に示す実施例の
傾斜磁場コイルと同様に傾斜磁場コイル導体(X方向用
コイル導体50、Y方向用コイル導体51、Z方向用コ
イル導体52)と、これら傾斜磁場コイル導体を保持す
る絶縁板53と、コイル導体脱落防止のための部材54
とから成る。シールドコイル9'も傾斜磁場コイル9と
同様にX、Y、Z三方向用のコイル導体50'〜52'と
これらを保持する絶縁板53'と、部材54'とから成
り、シールドコイル9'用のコイル導体50'〜52'
は、傾斜磁場コイル9の外側で傾斜磁場コイル9と極性
が異なり大きさが同じである傾斜磁場を発生できる導体
パターンが形成されている。保持部材53、53'への
コイル導体の固定法は前述した実施例と同一であるので
省略する。
【0037】連結部材55は、絶縁板53、53’を連
結し、傾斜磁場コイル9とシールドコイル9'が同一の
振動モードで振動するように傾斜磁場コイル9とシール
ドコイル9'とを一体化する。一体化するためには、連
結部材55は絶縁板53、53'の間を隙間なく結合す
るのが望ましいが、傾斜磁場発生手段の軽量化という観
点からは、図示するように所々に設けてもよく、この場
合、振動モードを考慮して、振動で生ずる節を横切るよ
うに連結部材55を配置することが好ましい。これによ
り傾斜磁場コイル9とシールドコイル9'とを部分的に
連結した場合でも、振動系として一体化するという所期
の目的を達成できる。
【0038】このように傾斜磁場コイル9とシールドコ
イル9'は一体化されているので、これらの振動をキャ
ンセルするための圧電素子30は、少なくとも一方のコ
イルの絶縁板に設けられればよく、図示する実施例では
傾斜磁場コイル9の絶縁板53(部材54)の一面に接
着されている。圧電素子30は、一体化したコイルの固
有振動モードによる振動の節を横切るように配置され
る。本実施例では一体化した両コイルも略円盤状の形状
であるので、コイル導体に電流を流したときに生じるロ
ーレンツ力により、半径方向に節を有する振動が誘発さ
れる。従って、円盤と同心円状に圧電素子を配置し、こ
のような振動による変形と逆の変形を生じるように圧電
素子に電圧を印加することにより、振動、騒音を効率よ
くキャンセルできる。
【0039】この場合、傾斜磁場コイルとシールドコイ
ルにおけるコイル導体の駆動タイミングは同じであるの
で、予め両コイルを駆動した場合に圧電素子に発生する
電圧から各圧電素子の重み付量を求めておくことによ
り、図4で示したような圧電素子制御回路によって、シ
ーケンサ7からの傾斜磁場駆動情報を利用して圧電素子
をフィードフォワード制御することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、平板状の傾斜磁場コイ
ルを備えたMRI装置において、傾斜磁場コイルの保持
手段に電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換する
素子を特定の配置で設けることにより、その振動モート
による振動を打消すことができ、MRI装置における振
動、騒音を軽減し、被検者の恐怖感や不快感を解消する
ことができる。特に変換素子に印加する電圧を、シーケ
ンサからの傾斜磁場コイル駆動情報を利用してコントロ
ールすることにより、応答性よく振動、騒音のキャンセ
ルが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による傾斜磁場コイルの一実施例を示す
【図2】本発明のMRI装置の一実施例の全体構成ブロ
ック図
【図3】本発明のMRI装置の静磁場発生系と傾斜磁場
コイルとの配置を示す図
【図4】本発明による圧電素子の制御ブロック図
【図5】本発明による傾斜磁場コイルの他の実施例の構
造を示す図
【符号の説明】
7・・・・・・シーケンサ(制御手段) 9・・・・・・傾斜磁場コイル(傾斜磁場発生手段) 9'・・・・・・シールドコイル(傾斜磁場発生手段) 50、51、52・・・・・・傾斜磁場コイル導体 50'、51'、52'・・・・・・シールドコイル導体 30・・・・・・圧電素子(変換素子) 53、53'・・・・・・絶縁板(保持部材) 55・・・・・・連結部材 60・・・・・・制御装置(変換素子制御手段) 61・・・・・・電源

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静磁場、傾斜磁場の各磁場発生手段と、検
    査対象に電磁波を照射したり、検査対象からの核磁気共
    鳴信号を検出する高周波コイルと、前記検出信号を使っ
    て対象物体の物理的性質を表す画像を得る画像再構成手
    段と、検査条件を制御する制御手段とを備えた磁気共鳴
    イメージング装置において、前記傾斜磁場発生手段は、
    少なくとも1つの傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル
    導体と、この傾斜磁場コイル導体を保持する平板状保持
    部材とを備え、前記保持部材に複数の電気的エネルギー
    を機械的エネルギーに変換可能な変換素子を配置したこ
    とを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 【請求項2】静磁場、傾斜磁場の各磁場発生手段と、検
    査対象に電磁波を照射したり、検査対象からの核磁気共
    鳴信号を検出する高周波コイルと、前記検出信号を使っ
    て対象物体の物理的性質を表す画像を得る画像再構成手
    段と、検査条件を制御する制御手段とを備えた磁気共鳴
    イメージング装置において、前記傾斜磁場発生手段は、
    傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル導体と、この傾斜
    磁場コイル導体を保持する第一の平板状保持部材と、前
    記傾斜磁場コイル導体によって発生する傾斜磁場が前記
    静磁場発生手段側に漏れるのを遮蔽するシールドコイル
    導体と、このシールドコイル導体を保持する第二の平板
    状保持部材と、第一及び第二の保持部材を同一周波数に
    対する振動モードが同一になるよう連結する連結部材と
    で構成したことを特徴とする磁気共鳴イメージング装
    置。
  3. 【請求項3】前記第一及び第二の保持部材の少なくとも
    一方に複数の電気的エネルギーを機械的エネルギーに変
    換可能な変換素子を配置したことを特徴とする請求項2
    記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 【請求項4】前記変換素子は、前記保持部材に生じる振
    動モードを打ち消すように配置されていることを特徴と
    する請求項1又は3項に記載の磁気共鳴イメージング装
    置。
  5. 【請求項5】前記変換素子は、前記保持部材の振動によ
    って生ずる節を横切るように配置されていることを特徴
    とする請求項1又は3に記載の磁気共鳴イメージング装
    置。
  6. 【請求項6】前記平板状保持部材が略円盤状であって、
    前記変換素子は前記略円盤の少なくとも1つの略同心円
    上に配置されていることを特徴とする請求項1又は3に
    記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 【請求項7】更に、前記複数の変換素子の電圧を制御す
    る変換素子制御手段を備え、該変換素子制御手段は、前
    記検査条件より決定される傾斜磁場コイル駆動電流波形
    に応じて変換素子の電圧を制御することを特徴とする請
    求項1、3、4、5又は6に記載の磁気共鳴イメージン
    グ装置。
  8. 【請求項8】前記変換素子が圧電素子であることを特徴
    とする請求項1又は3ないし7のいずれか1項に記載の
    磁気共鳴イメージング装置。
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