JP3434913B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JP3434913B2
JP3434913B2 JP27259594A JP27259594A JP3434913B2 JP 3434913 B2 JP3434913 B2 JP 3434913B2 JP 27259594 A JP27259594 A JP 27259594A JP 27259594 A JP27259594 A JP 27259594A JP 3434913 B2 JP3434913 B2 JP 3434913B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、傾斜磁場発生装置が発
生する騒音及び振動低減の低減を図った磁気共鳴イメー
ジング装置(以下、MRI装置という)関するものであ
り、特に圧電素子を用いて傾斜磁場で発生する騒音及び
振動を打ち消す場合に好適な圧電素子制御法に関する。
【0002】
【従来の技術】MRI装置は、静磁場内に置かれた検査
対象に電磁波を照射することによって、検査対象内の原
子核に核磁気共鳴現象を生じさせ、これにより検査対象
から発生する磁気共鳴信号に基づいて検査対象の物理的
性質を表す画像を得るもので、静磁場及び傾斜磁場の各
磁場発生手段と、磁場発生手段の内側に配置され、検査
対象に電磁波を照射し或いは検査対象からの磁気共鳴
(NMR)信号を検出する高周波コイルと、検出された
NMR信号を使って画像を再構成する画像再構成手段と
を備えている。
【0003】傾斜磁場は、NMR信号に位置情報を付加
するために静磁場に重畳して印加されるもので、静磁場
発生装置の発生する磁場内に位置させた傾斜磁場コイル
とその保持部材とからなり、傾斜磁場コイルにパルス状
電流を流すことにより駆動される。この場合磁場内でパ
ルス電流を流すことによってフレミングの左手の法則に
従い、電磁力が作用する。そしてこの電磁力が傾斜磁場
コイルを変形させようとし、騒音、振動が発生する。こ
のような騒音や振動は検査対象である患者に恐怖感、不
快感を与えるので好ましくなく、防音或いは消音するこ
とが好ましい。
【0004】このためMRI装置では従来より装置外周
を覆う化粧カバーの内側に吸音材等を設け傾斜磁場の騒
音を低減すると共に、傾斜磁場コイルを保持する保持部
材に制振部材を用い、制振部材のダンピング特性を利用
して振動振幅の絶対値を軽減すると共に、衰減時間を短
くする方法を採用していた。しかし化粧カバーの内側に
吸音材を配置した場合には、ある程度の消音効果はある
ものの、騒音は充分に減衰せず、良好な消音は行えな
い。また制振部材による制御は、基本的には保持部材に
ゴム系の材料を交ぜることでダンピング効果を得るもの
であるため、保持部材の剛性が下がり、傾斜磁場コイル
の変位が大きくなる。このような傾斜磁場コイルの変位
は、発生する傾斜磁場を変化させ画像劣化を来す。特に
近年、MRI装置で行なわれている撮影手法はNMR信
号の位相の高精度化が必要であり、このため傾斜磁場コ
イルの変位は数ミクロンから数十ミクロンオーダでなけ
ればならなず、従来の振動の制御方法では対応できなく
なってきている。
【0005】一方、各種の騒音を軽減する方法として、
騒音と逆位相で同一振幅の音波を付加音源から発生して
騒音を消音する能動的消音方法が知られている。この消
音方法では、騒音に関係した信号を検出する装置(マイ
ク)と、消音したい場所附近において騒音源からの音響
エネルギーを最小にする装置(スピーカ)とが常に耳元
に位置しなければ良好な消音はできない。従ってこの消
音方法をMRI装置に適用する場合、MRI装置では被
検者の位置は撮影部位によって変化するので、マイクや
スピーカを被検者に装着しなければならず、被検者に違
和感や不快感を与える。
【0006】また、MRI装置には適用例はないが、圧
電素子を使用して装置の振動を検出するとともに、さら
に検出された振動と逆位相の振動を発生させ、振動を打
ち消す方法が米国特許5022272号などに記載され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの米国特許に
開示される方法では、複雑な変形を伴うMRI装置の傾
斜磁場コイルには直接適用することは困難である。まず
複雑な変形パターンを有する傾斜磁場コイルの変形を検
出するためには数多くの振動検出用圧電素子(以下、セ
ンサという)が必要となる。またMRI装置において傾
斜磁場コイルは3軸方向のコイルが周期的に繰返し駆動
されることになるが、このような周期的な駆動により生
じる振動を上記米国特許に記載される技術を応用して打
消す場合、センサからの信号をフィードバックしてアク
チュエータである圧電素子を駆動することになるため、
始めの数周期は打消す効果が得られない、アクチュエー
タ駆動のタイミングの制御が困難であるなどの問題があ
る。
【0008】本発明は上記従来の問題点に鑑みなされた
もので、MRI装置の傾斜磁場コイルに発生する複雑な
変形をエネルギー変換素子を用いて抑制し、振動、騒音
を効率よくキャンセルできるMRI装置を提供すること
を目的とし、特に該エネルギー変換素子を最適に制御可
能なMRI装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するため手段】上記目的を達成する本発明
のMRI装置は、静磁場中の検査対象の置かれた空間に
傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段が傾斜磁界を発生
させるコイル導体と、この傾斜磁場コイル導体を保持す
る保持部材と、コイル導体に発生する電磁力をキャンセ
ルするための、電気的エネルギーを機械的エネルギーに
変換可能な変換素子と、好適には、検査条件を制御する
制御手段からの情報によりコイル導体に印加する波形を
整形する傾斜磁場コントロール部とを備え、エネルギー
変換素子は制御手段からの信号或いは傾斜磁場コントロ
ール部からの信号を演算処理して変換素子の駆動を制御
する変換素子制御回路を備え、該変換素子制御回路によ
りフィードフォワードに変換素子を制御するものであ
り、検査条件を制御する制御手段が傾斜磁場発生手段及
び高周波コイルに制御信号を送出する際、送出のタイミ
ングを遅延させる遅延回路を備えたものであり、好適な
態様において変化素子は圧電素子である。更に好適な態
様において変換素子制御回路は、圧電素子に印加する電
圧の周波数成分のうち圧電素子の共振周波数より低い成
分のみを通過するフィルタを備えている。
【0010】
【作用】変換素子制御回路は、電気エネルギーを機械エ
ネルギーに変換可能な変換素子に印加する電気的エネル
ギー(電圧)及び印加のタイミングを、検査条件を制御
する制御手段の情報(信号)に所定の演算を行うことに
より、或いはこの制御手段からの情報により傾斜磁場コ
イルに印加する波形を整形する傾斜磁場コントロール回
路の出力(信号)に所定の演算を行うことにより、制御
する。これにより予測される傾斜磁場コイルの動作に基
づいたフィードフォワード制御が可能となる。従って、
傾斜磁場コイルの駆動が始まると同時にその振動を打消
すように変換素子を駆動制御できる。また変換素子制御
回路による演算時間を考慮した遅延時間をもって高周波
コイル及び傾斜磁場コイルの駆動を遅延させることによ
り、傾斜磁場コイルの駆動と変換素子の駆動との時間の
ずれをなくすことができ、効果的な振動雑音の除去が可
能となる。変換素子として圧電素子を用いることによ
り、制御が容易となる。
【0011】変換素子制御回路にフィルタ処理機能を付
加することにより、圧電素子の共振周波数付近より低い
部分でローパスフィルタをかけ、印加電圧に対する変形
(機械的エネルギー)の直線性が悪化するのを防止する
ことができる。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基づいて詳
細に説明する。図2は本発明の一実施例のMRI装置の
全体構成図を示すブロック図である。このMRI装置
は、磁気共鳴(NMR)現象を利用して被検体1の断層
画像を得るもので、そのために、必要な充分大きなボア
径をもった静磁場発生磁気回路2と、傾斜磁場発生系3
と、送信系4と受信系5と信号処理系6と、シーケンサ
7と、中央処理装置(以下、CPUという)8とからな
る。
【0013】静磁場発生磁気回路2は、被検体1の周り
にその体軸方向または体軸と直角方向に均一な磁束を発
生するもので、被検体1の周りのある広がりをもった空
間に永久磁石方式または常電導方式あるいは超電導方式
の磁場発生磁石が配置されている。この静磁場発生磁石
2の内部には、送信系4の送信用高周波コイル14aの
他、被検体1のスライス面等を設定するための傾斜磁場
発生系3の傾斜磁場コイル9と、後述する受信系5の受
信用高周波コイル14bとが設置されている。
【0014】送信系4は、高周波発振器11と変調器1
2と高周波増幅器13と送信用高周波コイル14aとか
らなり、高周波発振器11から出力された高周波パルス
をシーケンサ7の命令に従って、変調器12で振幅変調
し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器1
3で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波
コイル14aに供給することにより、電磁波が被検体1
に照射されるようになっている。
【0015】受信系5は、受信用高周波コイル14bと
増幅器15と直交位相検波器16とA/D変換器17と
からなり、送信側の高周波コイル14aから照射された
電磁波による被検体の応答の電磁波(NMR信号)を被
検体1に近接して配置された高周波コイル14bで検出
し、増幅器15及び直交位相検波器16を介してA/D
変換器17に入力してデジタル量に変換する。この際、
A/D変換器17はシーケンサ7からの命令によるタイ
ミングで、直交位相検波器16から出力された二系列の
信号をサンプリングし、二系列のデジタルデータを出力
する。それらのデジタル信号は信号処理系6に送られフ
ーリエ変換されるようになっている。
【0016】信号処理系6は、CPU8と磁気ディスク
18及び磁気テープ19等の記録装置とCRT等のディ
スプレイ20とからなり、デジタル信号を用いてフーリ
エ変換、補正係数計算、像再構成等の処理を行ない、任
意断面の信号強度分布あるいは複数の信号に適当な演算
を行なって得られた分布を画像化してディスプレイ20
に表示するようになっている。
【0017】シーケンサ7は、CPU8とともに本発明
における制御手段を構成し、CPU8の制御で動作し、
被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を
送信系4及び傾斜磁場発生系3並びに受信系5に送るも
のである。傾斜磁場発生系3はX,Y,Zの三軸方向に
巻かれた傾斜磁場コイル9とそれぞれのコイルを駆動す
る傾斜磁場駆動回路10とからなり、シーケンサ7から
の命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場駆動回路1
0を駆動することにより、X,Y,Zの三方向の傾斜磁
場Gx,Gy,Gzを被検体1に印加するようになって
いる。この傾斜磁場の加え方により、被検体1に対する
スライス面を設定することができ、シーケンサ7は所定
のパルスシーケンスに従って三軸方向の各傾斜磁場コイ
ルに印加する電圧、位相、波形、タイミング等の情報を
含むする信号を傾斜磁場駆動回路10に送出する。
【0018】また傾斜磁場コイル9には駆動時の振動・
変形をキャンセルするための電気的エネルギーを機械的
エネルギーに変換する素子として複数の圧電素子30が
設けられている。図3に圧電素子30と傾斜磁場コイル
9の関係の一実施例を示す。図3には円筒状の傾斜磁場
コイルの横断面とその要部を斜視図として示してある。
傾斜磁場コイル9はX,Y,Z方向に線形に変化する磁
場を発生するX,Y,Z傾斜磁場コイル導体40と、そ
れらを保持するFRP製ボビン41と、軸方向(Z方
向)におもに電気的エネルギーを機械的エネルギーに変
換する複数配置した圧電素子30より構成している。各
傾斜磁場コイル導体はボビン41に接着剤で接着、もし
くはネジ止めされ、各圧電素子はボビン41にダンピン
グが少ない接着剤で接着している。本発明の趣旨からは
圧電素子30の種類、配置の仕方、圧電素子の分極方向
は本実施例に限定されるものではなく、傾斜磁場コイル
で発生する騒音をキャンセルする目的で設けた圧電素子
であればよい。
【0019】次にこのような構成の傾斜磁場コイル9及
び圧電素子30の各々の駆動制御について図1を参照し
て説明する。傾斜磁場コイル9の駆動回路10は、傾斜
磁場コイルにシーケンサ7からの命令により40〜20
0A程度のパルス電流を印加する傾斜磁場電源からな
り、好適には図1に示すような傾斜磁場コントロール部
50とアンプ51とを備える。傾斜磁場コントロール部
50はシーケンサ7からの情報により駆動され傾斜磁場
コイルに印加する波形を整形する。即ち、シーケンサ7
の制御により傾斜磁場コイルに印加する波形は、図4
(a)に示すように矩形或いは台形の形状を有している
が、この波形の電流をそのまま印加した場合、図4
(b)に示すように傾斜磁場コイル9で発生する渦電流
によって傾斜磁場の磁場立上り波形がなまる現象が起こ
る。従って傾斜磁場コントロール部50は、矩形或いは
台形の波形を図4(c)に示すように波形の立上がり部
及び立下がり部における値が大きくなるように補正し、
前述の波形がなまる現象を補償する。傾斜磁場コントロ
ール部50の出力はアンプ51に入力され傾磁場コイル
9に例えば150Aものパルス電流を流す。
【0020】一方、圧電素子30をシーケンサ7からの
情報に基づき駆動制御するための圧電素子制御回路(変
換素子制御回路)は、シーケンサ7からの情報である信
号に演算処理を行うデジタルシグナルプロセッサ(DS
P)60と圧電素子アンプ61とから成る。DSP60
は、シーケンサ7からの信号を演算処理し、傾斜磁場コ
イル9で発生する振動を圧電素子で打ち消すために必要
な信号(電圧)を圧電素子アンプ61を介して圧電素子
30に送る。シーケンサ7からの信号は、傾斜磁場コイ
ルを駆動する電圧とその波形及びタイミングを情報とし
て含むアナログ信号であり、DSP60はこのアナログ
信号を、ローパスフィルタによるフィルタ処理後、A/
D変換し、デジタル化した信号にゲイン演算、位相演算
等の演算を施し、D/A変換後、必要に応じスムージン
グ、フィルタ処理等を施し、圧電素子30を駆動する信
号として圧電素子アンプ61に送出する。このようなD
SP60のゲイン演算には、各軸の傾斜磁場コイル駆動
に伴う各圧電素子60に加える電圧の比率(重み付け)
や温度補正を含めることができる。フィルタ処理は圧電
素子の共振周波数付近より低い部分でローパスフィルタ
をかけるものである。一般に低周波数領域では圧電素子
の印加電圧に対する変形の直線性が保たれているが、共
振周波数付近では直線性が大きくくずれ、圧電素子を駆
動しても効果的に振動を打消すことができない。従って
共振周波数付近より低い周波数のみ通過させることによ
り、直線性が悪化するのを防止する。
【0021】また本実施例のMRI装置では、シーケン
サ7と送信系4、受信系5及び傾斜磁場駆動回路10
(傾斜磁場コントロール部50)との間にそれぞれ遅延
回路(ディレイ52)が設けられている。これらディレ
イ52は、シーケンサ7からの信号に対しDSP60に
より所定の演算を施すことによって圧電素子30に電圧
を印加するタイミングが遅れるので、傾斜磁場への電流
供給もその遅れ分遅らせるためのものである。また送受
信系4、5と傾斜磁場系への印加タイミングはイメージ
ングの原理から決定されているので、このタイミングを
維持するために送受信系4、5にも同様のディレイ52
を設けている。
【0022】以上のような構成において、シーケンサ7
は所定のパルスシーケンスに従って送信系4、受信系5
及び傾斜磁場駆動回路10に信号を送出する。この際、
傾斜磁場駆動回路10に送られる情報と同じ情報、即ち
三軸方向の傾斜磁場コイルのそれぞれの印加電圧、位
相、タイミング等の情報を含む信号が圧電素子30駆動
用のDSP60にも送出される。DSPはこの信号に対
し、前述のフィルタ処理、ゲイン演算、位相演算等の処
理を施し、アンプ61を介して各圧電素子30を駆動の
ための電圧を印加する。一方、送信系4、受信系5及び
傾斜磁場駆動回路10に送出される信号は、ディレイ5
2によってDSP60における演算及び処理に要する時
間分の遅延時間遅れて送出され、圧電素子30の駆動と
同期するタイミングで傾斜磁場コイル9が駆動される。
これにより傾斜磁場コイル9の駆動時に発生する振動を
効果的に圧電素子30による除去することができる。ま
た被検体に高周波パルスを照射する高周波コイル14a
の照射のタイミングも、被検体から発生する核磁気共鳴
信号を受信するタイミングも、傾斜磁場コイル9の駆動
タイミングと同様に遅延されているので、本来のMRI
の撮影シーケンスに影響を及ぼすことはない。
【0023】尚、以上説明した実施例では圧電素子を駆
動するためのシーケンサ7の情報を直接シーケンサ7か
らDSP60に入力する場合について説明したが、傾斜
磁場コントロール部50から出力される傾斜磁場駆動の
ための信号を用いることも可能である。このような実施
例を図5に示した。図5では傾斜磁場コントロール部5
0は直接シーケンサ7に接続され、傾斜磁場コントロー
ル部50の出力側がDSPに接続されている。ここでは
圧電素子30の駆動と傾斜磁場コイルの駆動とを同期さ
せるためのディレイ52’は、傾斜磁場コントロール部
50とアンプ51との間に設けられる。傾斜磁場コント
ロール部50からの信号も、シーケンサ7からの信号と
同様に、傾斜磁場コイルに印加する電流の大きさ、位
相、タイミングについての情報を含むので、これをDS
P60で演算処理することにより、圧電素子30の駆動
制御に必要な信号とすることができる。また傾斜磁場コ
ントロール部50の信号でDSPをコントロールする場
合には、振動と直接関係ある電流波形で制御するのでD
SPの波形成形が容易になる。
【0024】また図1及び図5の実施例ではDSPとデ
ィレイとを別な構成として示したが、DSPにディレイ
機能を付加することも可能である。そのような実施例を
図6及び図7に示した。図6に示す実施例では、シーケ
ンサ7からの信号(送信系、受信系、傾斜磁場コイルの
各制御信号)はDSP60’に入力され、それぞれ所定
時間のディレイの後送信系4、受信系5及び傾斜磁場コ
ントロール部50に送出される。また傾斜磁場コイル駆
動のための信号はゲイン演算、位相演算、フィルタ処理
の後、圧電素子30を駆動する圧電素子アンプ61に送
出される。ディレイでの遅延時間は、送信系4、受信系
5及び傾斜磁場コントロール部50に信号が送出される
タイミングと圧電素子アンプ61に信号が送出されるタ
イミングと同期するようにDSP60’において決定さ
れる。図7は、シーケンサ7からの傾斜磁場コイル制御
信号を傾斜磁場コントロール部50を経てDSP60に
取込むようにしたものであり、DSP及びディレイの機
能は、図6に示す実施例と全く同様である。
【0025】これらの実施例においても図1に示す実施
例と同様に圧電素子の駆動をシーケンサ或いは傾斜磁場
コントロール部からの情報に基づき制御し、傾斜磁場コ
イルの駆動と圧電素子の駆動を同期させることができる
ので、傾斜磁場コイルに発生する電磁力による変形、振
動を圧電素子によって効果的にキャンセルすることがで
きる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように本発明
によれば振動源、騒音源となる傾斜磁場コイルの電磁力
を、傾斜磁場コイルに設けた圧電素子によりキャンセル
するに際し、圧電素子に印加する電圧を、シーケンサ或
いは傾斜磁場コイルのコントロール部の情報を用いてコ
ントロールするとともに、圧電素子への電圧印加のタイ
ミングと傾斜磁場コイルへの電流印加のタイミングとを
同期するための遅延回路を設けたので、傾斜磁場コイル
の振動、騒音を効果的にキャンセルすることができ、被
検者の恐怖感、不快感が解消される。
【0027】またシーケンサの情報を用いているので、
傾斜磁場コイルの変形、振動を検出するためのセンサ
(圧電素子)が不要となり、しかも振動のフィードフォ
ワード制御が可能となるので、MRI装置による計測の
開始と同時に振動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のMRI装置における傾斜磁場コイル
及び圧電素子の制御の一実施例を示すブロック図。
【図2】 本発明のMRI装置の一実施例の全体構成ブ
ロック図。
【図3】 本発明の傾斜磁場コイルの構造の一実施例を
示す図。
【図4】 (a)〜(c)はそれぞれ傾斜磁場コントロ
ール部の機能を説明する図。
【図5】 傾斜磁場コイル及び圧電素子の制御の他の実
施例を示すブロック図。
【図6】 傾斜磁場コイル及び圧電素子の制御の他の実
施例を示すブロック図。
【図7】 傾斜磁場コイル及び圧電素子の制御の他の実
施例を示すブロック図。
【符号の説明】
4・・・・・・送信系 5・・・・・・受信系 7・・・・・・シーケンサ(制御手段) 9・・・・・・傾斜磁場コイル(傾斜磁場発生手段) 30・・・・・・圧電素子(変換素子) 40・・・・・・コイル導体 41・・・・・・保持部材 50・・・・・・傾斜磁場コントロール部 52・・・・・・ディレイ(遅延回路) 60・・・・・・DSP(変換素子制御装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−297879(JP,A) 特開 平6−90919(JP,A) 特開 平6−261888(JP,A) 特開 平7−210256(JP,A) 特開 平7−79952(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静磁場中の検査対象の置かれた空間に傾斜
    磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、前記検査対象に電
    磁場を照射し、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出す
    る高周波コイルと、前記核磁気共鳴信号を使って対象物
    体の物理的性質をあらわす画像を得る画像再構成手段
    と、前記傾斜磁場発生手段及び前記高周波コイルに信号
    を送出して検査条件を制御する制御手段とを備えた磁気
    共鳴イメージング装置において、 前記傾斜磁場発生手段は、傾斜磁界を発生させるコイル
    導体と、この傾斜磁場コイル導体を保持する保持部材
    と、前記コイル導体に発生する電磁力をキャンセルする
    ための、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換可
    能な変換素子とを備え、前記変換素子は前記制御手段か
    らの信号を演算処理して前記変換素子の駆動を制御する
    変換素子制御回路を備え、更に前記制御手段から前記傾
    斜磁場発生手段及び前記高周波コイルに信号を送出する
    タイミングを遅延させる遅延回路を備え、 前記変換素子は、圧電素子であり、 前記変換素子制御回路は、前記圧電素子に印加する電圧
    の周波数成分のうち前記圧電素子の共振周波数より低い
    成分のみを通過するフィルタを備えたことを特徴とする
    磁気共鳴イメージング装置。
  2. 【請求項2】静磁場中の検査対象の置かれた空間に傾斜
    磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、前記検査対象に電
    磁場を照射し、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出す
    る高周波コイルと、前記検出信号を使って対象物体の物
    理的性質をあらわす画像を得る画像再構成手段と、前記
    傾斜磁場発生手段及び前記高周波コイルに信号を送出し
    て検査条件を制御する制御手段と、前記制御手段からの
    情報により前記傾斜磁場発生手段に印加する電流の波形
    を整形する傾斜磁場コントロール部とを備えた磁気共鳴
    イメージング装置において、 前記傾斜磁場発生手段は、傾斜磁界を発生させるコイル
    導体と、この傾斜磁場コイル導体を保持する保持部材
    と、前記コイル導体に発生する電磁力をキャンセルする
    ための、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換可
    能な変換素子とを備え、前記変換素子は前記制御手段或
    いは前記傾斜磁場コントロール部からの信号を演算処理
    して前記変換素子の駆動を制御する変換素子制御回路を
    備え、更に前記制御手段から前記傾斜磁場発生手段及び
    前記高周波コイルに信号を送出するタイミングを遅延さ
    せる遅延回路を備え、 前記変換素子は、圧電素子であり、 前記変換素子制御回路は、前記圧電素子に印加する電圧
    の周波数成分のうち前記圧電素子の共振周波数より低い
    成分のみを通過するフィルタを備えたことを特徴とする
    磁気共鳴イメージング装置。
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