JPH09308170A - 天埋型空気調和機のファンモータ取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天埋型空気調和機の据付時の振動を防止し、
作業性を向上した天埋型空気調和機のファンモータ取付
構造を提供することを目的とする。 【解決手段】 ファンモータ２をこれに形成されるフラ
ンジ部２ａの取付孔２ａ１に取付ボルト５を挿通させて
室内ユニット本体ケース１に取付けるとともに、前記フ
ランジ部と本体ケースとの間に防振部材を介装した天埋
型空気調和機のファンモータ取付構造において、前記本
体ケースの前記ファンモータの真上に挿通口１ｂを形成
する一方、同挿通口に挿通される支持台８とそれを支持
する支持板９とからなり前記本体ケースに着脱自在に装
着される支持部材を設け、前記防振部材を略筒状の上部
防振部材３と下部防振部材４で構成し、前記上部防振部
材と本体ケースとの間に間隙Ｓを生ずるようにし、梱包
輸送時に前記支持部材を前記本体ケースに取付け、据付
時は前記支持部材を上下反転させ取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は天埋型空気調和機の
ファンモータ取付構造に係り、詳しくはファンモータの
振動伝達を防止する構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４は、従来の天埋型空気調和機の据付
時のファンモータ取付構造を示す一部切欠き断面図であ
る。

【０００３】従来、ファンモータ２をこれに形成される
フランジ部２ａの取付孔２ａ１に取付ボルト５を挿通さ
せて室内ユニット本体ケース１に取付けるとともに、前
記本体ケースとフランジ部との間、及び同フランジ部と
前記取付ボルトに螺合するナット７の座金６との間に、
各々上部防振部材と下部防振部材を介装した天埋型空気
調和機のファンモータ取付構造において、前記上部防振
部材を一端に前記フランジ部の取付孔に嵌合する嵌合部
３ａと中心に前記取付ボルトを挿通する挿通孔３ｂを形
成した略筒状の上部防振部材３、下部防振部材を中心に
前記取付ボルトを挿通する挿通孔４ｂを形成した略筒状
の下部防振部材４で構成している。

【０００４】この場合、前記フランジ部と前記本体ケー
スとの間に前記上部防振部材を、前記フランジ部と座金
６の間に前記下部防振部材を各々介装し、取付ボルト５
と螺合するナット７により前記ファンモータのフランジ
部を固定している。

【０００５】一方、梱包輸送時は、上下反転させて前記
上部防振部材と下部防振部材により、前記ファンモータ
のフランジ部を固定している状態は変わらない天埋型空
気調和機のファンモータ取付構造が採用されていた。

【０００６】このため、落下等の衝撃に対し、十分な強
度があるものの、前記本体ケース、ボルト、フランジ
部、座金、ナット、上部及び下部防振部材が密着してい
るため、モータの振動が前記本体ケースに伝わり騒音が
大きくなるおそれがある問題があった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点に鑑みなされたもので、天埋型空気調和機の据付
時の振動を防止し、作業性を向上した天埋型空気調和機
のファンモータ取付構造を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、ファンモータ本体を、これに形成されたフランジ部
の取付孔に取付ボルトを挿通させて室内ユニット本体ケ
ースに取付けるとともに、同本体ケースと前記フランジ
部との間、及び同フランジ部と前記取付ボルトに螺合す
るナットとの間に各々上部防振部材と下部防振部材を介
装してなる天埋型空気調和機のファンモータ取付構造に
おいて、前記本体ケースの前記ファンモータの真上に挿
通口を形成する一方、同挿通口に挿通される支持台とそ
れを支持する支持板とからなり前記本体ケースに着脱自
在に装着される支持部材を設け、梱包輸送時は、前記本
体ケースと前記上部防振部材との間に間隙を設け、前記
ファンモータと前記本体ケースとの間に前記支持部材を
配設し、同支持部材により前記ファンモータの底部を支
持するとともに、据付時は前記下部防振部材を介装して
前記取付ボルトにより前記ファンモータのフランジ部を
保持し前記間隙を保持するようにする一方、前記支持部
材を上下反転させて前記本体ケースに取付け、前記ファ
ンモータと当接しないようにする。

【０００９】また、前記支持部材が、前記支持台より大
きい支持板上に前記支持台を固着してなるようにする。

【００１０】そして、前記支持台の材質がゴムであるよ
うにする。

【００１１】さらに、前記支持板の外周部に複数の透孔
を、前記本体ケースの挿通口の周辺に前記透孔に対応し
たバーリングネジ孔を形成し、ネジにより前記支持板を
前記本体ケースに取付けてなるようにする。

【００１２】

【発明の実施の形態】上記の構成によれば、ファンモー
タ本体を、これに形成されたフランジ部の取付孔に取付
ボルトを挿通させて室内ユニット本体ケースに取付ける
とともに、同本体ケースと前記フランジ部との間、及び
同フランジ部と前記取付ボルトに螺合するナットとの間
に各々上部防振部材と下部防振部材を介装してなる天埋
型空気調和機のファンモータ取付構造において、前記本
体ケースの前記ファンモータの真上に挿通口を形成する
一方、同挿通口に挿通される支持台とそれを支持する支
持板とからなり前記本体ケースに着脱自在に装着される
支持部材を設け、梱包輸送時は、前記本体ケースと前記
上部防振部材との間に間隙を設け、前記ファンモータと
前記本体ケースとの間に前記支持部材を配設し、同支持
部材により前記ファンモータの底部を支持するととも
に、据付時は前記下部防振部材を介装して前記取付ボル
トにより前記ファンモータのフランジ部を保持し前記間
隙を保持するようにする一方、前記支持部材を上下反転
させて前記本体ケースに取付け、前記ファンモータと当
接しないようにする。

【００１３】このようにして、天埋型空気調和機の据付
時の振動を防止し、梱包輸送時と同じ状態が保たれるた
め、作業性を向上した天埋型空気調和機のファンモータ
取付構造を提供することができる。

【００１４】

【実施例】本発明の実施例について添付図面を参照して
詳細に説明する。なお、従来例と同じ部分の符号は同一
とする。

【００１５】図１は、本発明による天埋型空気調和機の
ファンモータ取付構造を示す天埋型空気調和機の据付時
の一部切欠き断面図、図２は、天埋型空気調和機の梱包
輸送時の状態を示す一部切欠き断面図である。

【００１６】図１に示すように、ファンモータ本体２
は、その外周に形成されるフランジ部２ａの取付孔２ａ
１から取付ボルト５が挿通されて、室内ユニットの本体
ケース１のボルト取付孔１ａに吊り下げ支持させるとと
もに、前記フランジ部と本体ケースとの間、及び同フラ
ンジ部と前記取付ボルトと螺合するナット７の座金６と
の間に、各々ゴムで成形された上部防振部材と下部防振
部材が介装されている。

【００１７】本発明によるこの取付構造の場合、図３に
示すように前記上部防振部材として一端に前記フランジ
部の取付孔に嵌合する嵌合部３ａと中心に前記取付ボル
トを挿通する挿通孔３ｂを形成した筒状の上部防振部材
３を介装し、前記下部防振部材として中心に前記取付ボ
ルトを挿通する挿通孔４ｂを形成した略筒状の下部防振
部材４を介装している。

【００１８】ここで、前記本体ケースの前記ファンモー
タの真上に挿通口１ｂを形成する一方、同挿通口に挿通
される支持台８とそれを支持する支持板９とからなり前
記本体ケース１に着脱自在に装着される支持部材を設
け、前記取付ボルト基端部とそれと螺合するナット間の
長さを前記上部防振部材の長さ、フランジ部の厚さ、及
び下部防振部材の長さの和よりも長く螺合し、前記上部
防振部材と本体ケースとの間に間隙Ｓを生ずるようにし
ている。

【００１９】このため、梱包輸送時には図２に示すよう
に、前記ファンモータと前記本体ケースとの間には、前
記ファンモータの底部を支持する支持部材として、ゴム
の支持台８を、それより大きい支持板９に取付けるとと
もに、図３に示すように同支持板の外周部に複数の透孔
９ａを形成し、前記本体ケース１の所定位置に挿通口１
ｂを形成し、前記本体ケースの挿通口の周辺に前記透孔
に対応したバーリングネジ孔１ｃを形成し、前記挿通口
１ｂに前記支持台を挿通し、ネジにより前記支持板を前
記本体ケースに取付けている。

【００２０】一方、据付時には、前記下部防振部材を介
装して前記取付ボルトにより前記ファンモータのフラン
ジ部を保持し前記間隙を保持するようにする一方、前記
支持部材である前記支持板に固着された支持台を、上下
反転させて前記本体ケースに取付け、前記ファンモータ
と当接しないようにする。

【００２１】次に、本実施例の据付時における振動の防
止効果について説明する。前記室内ユニットのファンモ
ータ２が駆動されると、同ファンモータ本体はその回転
駆動により振動するが、そのフランジ部２ａの取付孔２
ａ１から前記取付ボルト５が挿通されて前記本体ケース
１に吊り下げ支持されるとともに、前記フランジ部と本
体ケースとの間、及び同フランジ部と前記取付ボルトと
螺合するナット７との間に、各々ゴムで成形された上部
防振部材の上部防振部材と下部防振部材の下部防振部材
が介設されているものの据付時は、同下部防振部材上に
実質的に支持される。

【００２２】ところが、前記取付ボルト基端部とそれと
螺合するナット間の長さを前記上部防振部材の長さ、フ
ランジ部の厚さ、及び下部防振部材の長さの和よりも長
く螺合しているので、前記上部防振部材３と前記本体ケ
ース１との間に間隙Ｓが生じており、前記ファンモータ
の振動を本体ケースに伝達することを効果的に防止でき
る。

【００２３】また、前記支持板９に固着された支持台８
は、防振のため前記ファンモータ２に当接しないよう
に、上下反転させて本体ケース１に取付けている。

【００２４】この結果、本体ケース１から前記室内ユニ
ットが取付けられる天井への前記ファンモータの振動の
伝達を防止できる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように本発明においては、ファン
モータ本体を、これに形成されたフランジ部の取付孔に
取付ボルトを挿通させて室内ユニット本体ケースに取付
けるとともに、同本体ケースと前記フランジ部との間、
及び同フランジ部と前記取付ボルトに螺合するナットと
の間に各々上部防振部材と下部防振部材を介装してなる
天埋型空気調和機のファンモータ取付構造において、前
記本体ケースの前記ファンモータの真上に挿通口を形成
する一方、同挿通口に挿通される支持台とそれを支持す
る支持板とからなり前記本体ケースに着脱自在に装着さ
れる支持部材を設け、梱包輸送時は、前記本体ケースと
前記上部防振部材との間に間隙を設け、前記ファンモー
タと前記本体ケースとの間に前記支持部材を配設し、同
支持部材により前記ファンモータの底部を支持するとと
もに、据付時は前記下部防振部材を介装して前記取付ボ
ルトにより前記ファンモータのフランジ部を保持し前記
間隙を保持するようにする一方、前記支持部材を上下反
転させて前記本体ケースに取付け、前記ファンモータと
当接しないようにした。

【００２６】このため、天埋型空気調和機の据付時の振
動を防止し、作業性を向上した天埋型空気調和機のファ
ンモータ取付構造を提供することができ、この結果、組
立時の作業性と信頼性を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による天埋型空気調和機のファンモータ
取付構造を示す天埋型空気調和機の据付時の一部切欠き
断面図である。

【図２】本発明による天埋型空気調和機のファンモータ
取付構造を示す天埋型空気調和機の梱包輸送時の状態を
示す一部切欠き断面図である。

【図３】本発明の要部拡大断面図である。

【図４】従来の天埋型空気調和機のファンモータ取付構
造の一例を示す一部切欠き断面図である。

【符号の説明】

１ 室内ユニット本体ケース １ａ ボルト取付孔 １ｂ 挿通口 １ｃ バーリングネジ孔 ２ ファンモータ ２ａ フランジ部 ２ａ１ 取付孔 ３ 上部防振部材 ３ａ 嵌合部 ３ｂ 挿通孔 ４ 下部防振部材 ４ｂ 挿通孔 ５ 取付ボルト ６ 座金 ７ ナット ８ 支持台 ９ 支持板 ９ａ 透孔 Ｓ 隙間

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 俊太郎 川崎市高津区末長1116番地 株式会社富士 通ゼネラル内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ファンモータ本体を、これに形成された
   フランジ部の取付孔に取付ボルトを挿通させて室内ユニ
   ット本体ケースに取付けるとともに、同本体ケースと前
   記フランジ部との間、及び同フランジ部と前記取付ボル
   トに螺合するナットとの間に各々上部防振部材と下部防
   振部材を介装してなる天埋型空気調和機のファンモータ
   取付構造において、 前記本体ケースの前記ファンモータの真上に挿通口を形
   成する一方、同挿通口に挿通される支持台とそれを支持
   する支持板とからなり前記本体ケースに着脱自在に装着
   される支持部材を設け、 梱包輸送時は、前記本体ケースと前記上部防振部材との
   間に間隙を設け、前記ファンモータと前記本体ケースと
   の間に前記支持部材を配設し、同支持部材により前記フ
   ァンモータの底部を支持するとともに、据付時は前記下
   部防振部材を介装して前記取付ボルトにより前記ファン
   モータのフランジ部を保持し前記間隙を保持するように
   する一方、前記支持部材を上下反転させて前記本体ケー
   スに取付け、前記ファンモータと当接しないようにして
   なる天埋型空気調和機のファンモータ取付構造。
2. 【請求項２】 前記支持部材が、前記支持台より大きい
   支持板上に前記支持台を固着してなることを特徴とする
   請求項１記載の天埋型空気調和機のファンモータ取付構
   造。
3. 【請求項３】 前記支持台の材質がゴムであることを特
   徴とする請求項２記載の天埋型空気調和機のファンモー
   タ取付構造。
4. 【請求項４】 前記支持板の外周部に複数の透孔を、前
   記本体ケースの挿通口の周辺に前記透孔に対応したバー
   リングネジ孔を形成し、ネジにより前記支持板を前記本
   体ケースに取付けてなることを特徴とする請求項２記載
   の天埋型空気調和機のファンモータ取付構造。