JPH093072A - フロベンゾピラン誘導体及びそれらを有効成分とする除草剤 - Google Patents

フロベンゾピラン誘導体及びそれらを有効成分とする除草剤

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JPH093072A
JPH093072A JP7156239A JP15623995A JPH093072A JP H093072 A JPH093072 A JP H093072A JP 7156239 A JP7156239 A JP 7156239A JP 15623995 A JP15623995 A JP 15623995A JP H093072 A JPH093072 A JP H093072A
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alkyl group
group
lower alkyl
halogen
compound
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JP7156239A
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English (en)
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Seiji Arai
清司 新井
Fumiaki Koizumi
文明 小泉
Takeshi Kakimoto
剛 垣元
Sadafumi Eda
貞文 江田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 水稲、大豆、綿等の有用作物には極めて安全
でしかも優れた除草活性を示す除草剤を提供する。 【構成】 一般式(I)で表されるフロベンゾピラン誘
導体。 [式中R1 は低級アルキル基を表し、R2 は低級アルキ
ル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子またはハロゲン
置換低級アルキル基を表し、R3 およびR4 は一緒にな
って環内に1または2個のヘテロ原子を含む飽和あるい
は不飽和の5または6員環を形成し、R5 は水素原子ま
たは低級アルキル基を表し、R6は水素原子、低級アル
キル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子またはハロゲ
ン置換低級アルキル基を表し、mは0〜4の整数を表
し、mが2〜4の時、R2 は同じでも異なっていても良
い。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なフロベンゾピラン
誘導体およびそれを有効成分とする除草剤に関する。
【0002】
【従来の技術】フロベンゾピラン環を有する化合物は合
成例が極めて少ない。除草活性が示されているのは、特
開平6−3165793号に記載された化合物のみであ
る。すなわち、特開平6−3165793号公報には、
一般式(II)(化2)で表されるフロベンゾピラン誘
導体が記載されている。
【0003】
【化2】 [式中R1 は低級アルキル基を表し、R2 は低級アルキ
ル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子またはハロゲン
置換低級アルキル基を表し、R3 は低級アルキル基、低
級アルコキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン置換低級アル
キル基、フェノキシ基またはベンジルオキシ基を表し、
4 は水素原子または低級アルキル基を表し、m及びn
は0〜4の整数を表し、mおよびnが2〜4の時、R2
およびR3は同じでも異なっていても良い。] 他にフロベンゾピラン誘導体で生理活性を示す事が報告
されているのは、唯一下記構造式(化3)で表されるモ
ノセリン(MONOCERIN)だけである。
【0004】
【化3】 この化合物は、Helminthosporium monoceras の抗菌性
代謝産物としてJ.Chem.Soc.(C)2598
(1970)に初めて紹介された。さらに、抗菌性化合
物として米国特許USP 3,661,935に記載さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在までに多くの畑あ
るいは水田用除草剤が開発されているが、除草活性や作
物に対する選択性において十分なものはない。特開平6
−3165793号公報に記載されたフロベンゾピラン
誘導体も、激しい漏水条件下では作物への選択性が不十
分な場合があった。従って畑及び水田において用いた場
合、有用作物にいかなる条件下でも薬害を与えず、しか
も除草活性の優れた化合物を見出すことを本発明の課題
とする。
【0006】すなわち、本発明は水稲に対して十分に安
全である一方、ノビエ、タマガヤツリ、コナギ、キカシ
グサ等の一年生雑草並びにホタルイ、ミズガヤツリ、ク
ログワイ、マツバイ等の多年生雑草に対して強い除草活
性を示し、水稲用除草剤として優れた性能を有する化合
物を見出すことを課題とする。
【0007】また、畑において土壌処理または茎葉処理
により、メヒシバ、ハコベ、タデ、イヌビユ、コゴメカ
ヤツリ、スベリヒユ、ノボロギク、シロザ、ハマスゲ、
ヒルガオ、ツメクサ、ヤエムグラ、スズメノテッポウ、
スズメノカタビラ、ナズナ、エノコログサ等にも有効で
あり、水稲用除草剤としてのみならず、畑作用除草剤と
しても有効である化合物を見出すことを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、上記課題を解決すべく新規のフロベンゾピラン系化
合物を多数合成し、それらの除草活性について種々検討
した。その結果、水稲用除草剤として有効であるのみな
らず、畑作用除草剤としても有効である化合物を見出し
本発明を完成した。すなわち本発明は、一般式(I)
(化4)
【0009】
【化4】 [式中R1 は低級アルキル基を表し、R2 は低級アルキ
ル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子またはハロゲン
置換低級アルキル基を表し、R3 およびR4 は一緒にな
って環内に1または2個のヘテロ原子を含む飽和あるい
は不飽和の(低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級
アシルオキシ基、低級アルキルチオ基、ハロゲン原子、
ハロゲン置換低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルコ
キシ基、水酸基またはカルボニル基で置換されていても
よい)5または6員環を形成し{但しR3 およびR4
一緒になって基−O{C(R72p −O−を形成する
場合を除く。(式中R7 は水素原子、低級アルキル基ま
たはハロゲン原子を表し、pは1または2を表
す。)}、R5 は水素原子または低級アルキル基を表
し、R6は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ハロゲン原子またはハロゲン置換低級アルキル基を
表し、mは0〜4の整数を表し、mが2〜4の時、R2
は同じでも異なっていても良い。]で表されるフロベン
ゾピラン誘導体およびそれらを有効成分として含有する
事を特徴とする除草剤である。
【0010】本発明化合物において、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、低級アシルオキシ基あるいは低級ア
ルキルチオ基はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、炭
素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアシルオキ
シ基あるいは炭素数1〜4のアルキルチオ基をいい、ハ
ロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原
子をいい、ヘテロ原子は酸素原子、基−S(O)q −、
(低級アルキル基または低級アシルオキシ基で置換され
ていてもよい)窒素原子をいい、qは0〜2の整数を表
す。
【0011】本発明化合物(I)は、以下の構造式(化
5〜11)[式中、R9 及びR10は、水素原子又は炭素
数1〜4のアルキル基を表し、、R11は水素原子、炭素
数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ
基を表し、R12は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基
を表し(但し、R11とR12が一緒になって酸素原子を表
していても良い)、R13は水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、R14
は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し(但しR
13とR14が一緒になって酸素原子を表していても良
い)、Xは酸素原子、硫黄原子、=SO基、=SO2
基、=NCH3 を表す]の化合物を包含する。
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】
【化10】
【0018】
【化11】 本発明化合物(I)は新規化合物であり、これらは下記
反応式(1)(化12)により、一般式(III)で表
されるテトラヒドロフラン誘導体を分子内環化反応させ
ることにより製造できる。
【0019】
【化12】 (式中R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 およびmは
前記の意味を表し、R8は低級アルキル基または低級ア
シルを表す。) 以下に、本発明化合物(I)の製造法を詳細に説明す
る。
【0020】一般式(IV)で表される化合物は公知化
合物であり、J.Org.Chem.,50,4786
(1985)、および米国特許USP 4,534,7
85に記載の方法により容易に合成できる。通常これら
はα−体とβ−体の混合物として得られるが、シリカゲ
ルクロマトグラフィー等にて異性体を分離し次の反応に
用いることも可能である。
【0021】反応式1において、一般式(III)の化
合物は工程Aにより、一般式(IV)の化合物をn−ヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジエチルエ−
テル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、クロルベンゼン、塩
化メチレン、クロロホルム、メチルエチルケトン、アセ
トン、アセトニトリル等の不活性溶媒中、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド等の無機塩
基、あるいは酸化銀(I)等の存在下、等量かやや過剰
の一般式(V)の化合物と反応させることにより得られ
る。また別法としてベンゼン、トルエン等の有機溶媒と
水との2層系で、四級アンモニウム塩、リン酸塩等の相
関移動触媒存在下反応させることも可能である。反応温
度は−30℃から溶媒の沸点まで可能だが、好ましくは
室温から60℃の範囲で反応させる方が有利である。反
応終了後は常法どおり後処理を行い、再結晶あるいはカ
ラムクロマトグラフィーにより目的化合物を精製するこ
とができる。なお一般式(III)の化合物のうちR8
がアシル基の化合物は、一般式(III)の化合物のR
8 がアルキル基の化合物から周知の一般的な方法(例え
ば、Chem.Ind.,27,547(1968))
により容易に合成できる。
【0022】ここで得られる一般式(III)の化合物
はR5 が水素原子の場合、原料である一般式(IV)の
化合物とほぼ同じ比率のα及びβアノマーの2異性体混
合物になる。これらはシリカゲルクロマトグラフィー等
にて異性体分離が可能であり、分離後次の反応に用いる
ことも可能である。R5 が低級アルキル基の場合は、下
記化学構造式(化13)に示したように4種類のジアス
テレオマーになる。このうち、αとβアノマーに関して
はシリカゲルクロマトグラフィー等にて分離が可能であ
り、分離後次の反応に用いることも可能である。
【0023】
【化13】 本発明化合物(I)は工程Bにより、一般式(III)
の化合物をn−ヘキサン、ニトロベンゼン、クロルベン
ゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,
2−ジクロロエタン、二硫化炭素、アセトニトリル等の
不活性溶媒中、四塩化スズ、四塩化チタン、塩化アルミ
ニウム、塩化第二鉄、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル
錯体等のルイス酸あるいは硫酸、硝酸、塩酸、クロロス
ルホン酸、りん酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロ
酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の鉱酸あるいは
有機酸存在下に分子内環化反応させることにより得られ
る。反応温度は−70℃から溶媒の沸点まで可能である
が、好ましくは、比較的低温域で反応させる方が有利で
あり、好適な温度は、−70から30℃である。反応終
了後は常法どおり後処理を行い、再結晶あるいはカラム
クロマトグラフィーにより精製して目的化合物を得るこ
とができる。ここで得られる一般式(I)の化合物はR
5 が水素原子の場合単一の光学活性体であるが、低級ア
ルキル基の場合下記化学構造式(化14)に示した2つ
のジアステレオマーとして得られる。
【0024】
【化14】 このジアステレオマー混合物はシリカゲルクロマトグラ
フィー等にて分離が可能であり、試験例で明らかなよう
に両化合物とも高い除草活性を有している。従って本発
明には上記化学構造式に示した2つのジアステレオマー
を共に含む。一般式(III)及び一般式(I)の化合
物の絶対立体配置を考慮して本発明製造ルートを整理す
ると、下記R5 が水素原子である場合の反応式4(化1
5)と、下記R5 が低級アルキル基の場合の反応式5
(化16)のようになる。
【0025】
【化15】
【0026】
【化16】 5 が低級アルキル基の場合前述のように通常2種類の
ジアステレオマーを得ることができるが、光学活性な一
般式(III)の化合物を用いることにより望む単一の
光学活性体を得ることも可能である。光学活性な一般式
(III)の化合物を得るには、例えば工程(A)にお
いて光学活性な一般式(V)の化合物を反応させること
による。
【0027】本発明の実施例では、R5 が低級アルキル
基の場合、一般式(III)の化合物の4種の異性体混
合物か、それらをα、βアノマーに分離した化合物を反
応に用いる。そこで得られる2種のジアステレオマーを
シリカゲルクロマトグラフィーで分離する。この際、シ
リカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサ
ン:酢酸エチル)で先に溶出したジアステレオマーを化
合物A、後に溶出したジアステレオマーを化合物Bとし
て記載した。表2に本発明化合物の 1H−NMRを表示
したが、ジアステレオマーAとBはその5−位のプロト
ンの帰属からも分類が可能である。例えばR5 がメチル
基の場合、5−位のプロトンはジアステレオマーAでは
4.6ppm付近に、Bでは5.0ppm付近に観測さ
れる。ジアステレオマーAとBは前述のように、いずれ
も除草活性を有している。
【0028】本発明化合物は薬害の発生しやすい漏水条
件下で、比較化合物に比べて著しく作物に対する安全性
が高い。すなわち、本発明の一般式(I)の化合物は、
水稲に対する安全性に極めて優れる上に、ノビエ、タマ
ガヤツリ、コナギ、キカシグサ等の一年生雑草並びにホ
タルイ、ミズガヤツリ、クログワイ、マツバイ等の多年
生雑草に対して強い除草活性を示し、水稲用の除草剤と
して優れた性能を有する。また、土壌処理または茎葉処
理のいずれにおいても大豆、綿、テンサイ、トウモロコ
シ、サトウキビ、ムギ類等の有用作物に高い選択性を有
し、かつメヒシバ、ハコベ、タデ、イヌビユ、コゴメカ
ヤツリ、スベリヒユ、ノボロギク、シロザ、ハマスゲ、
ヒルガオ、ツメクサ、ヤエムグラ、スズメノテッポウ、
スズメノカタビラ、ナズナ、エノコログサ等に除草活性
を示し、水稲用除草剤としてのみならず、畑作用除草剤
としても有効である。
【0029】本発明化合物(I)は、処理する植物に対
して原体をそのまま使用しても良いが、一般には不活性
な液体または固体と混合し、通常用いられる製剤形態、
たとえば粉剤、粒剤、水和剤、乳剤、フロアブル製剤等
に調整して使用される。さらに製剤上必要ならば補助剤
を添加することもできる。
【0030】担体としては、通常農園芸用薬剤に使用さ
れるものであるならば固体または液体のいずれでも使用
でき、特定の物に限定されるものではない。例えば固体
担体としては、クレー、タルク、ベントナイト、炭酸カ
ルシウム、ケイソウ土、ホワイトカーボン等の如き鉱物
質粉末、大豆粉、デンプンの如き植物性粉末、石油樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール
等の如き高分子化合物、尿素、ワックス類等があげられ
る。また液体担体としては各種オイル類、各種有機溶媒
類、水等があげられる。
【0031】補助剤としては、通常農園芸用薬剤に使用
される界面活性剤、結合剤、安定剤等を必要に応じて単
独または組合せて使用できる。さらに場合によっては防
菌防黴のために工業用殺菌剤、防菌防黴剤を添加するこ
ともできる。
【0032】界面活性剤としては、非イオン性、陰イオ
ン性、陽イオン性及び両イオン性のものを適宜使用でき
る。好ましい例としては、アルキルフェノール、高級ア
ルコール、アルキルナフトール、高級脂肪酸、脂肪酸エ
ステル、ジアルキルリン酸アミン等にエチレンオキシド
とプロピレンオキシドを重合させたもの、アルキル硫酸
エステル塩(ラウリル硫酸ナトリウム等)、アルキルス
ルホン酸塩(2−エチルヘキセンスルフォン酸ナトリウ
ム等)、アリールスルホン酸塩(リグニンスルホン酸ナ
トリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)
が挙げられる。本発明に係わる除草剤における一般式
(I)の化合物の含有量は、製剤形態によって異なる
が、通常粉剤では1〜20重量%、水和剤では20〜6
0重量%、粒剤では1〜30重量%、乳剤では1〜50
重量%、フロアブル製剤では10〜50重量%、ドライ
フロアブル製剤では20〜90重量%である。補助剤の
含有量は0〜80重量%であり、担体の含有量は、10
0重量%から有効成分化合物及び補助剤の含有量を差し
引いた量である。
【0033】本発明に係わる除草剤は、湛水土壌処理、
土壌処理、土壌混層処理、茎葉散布処理等あらゆる処理
法に於いて有効であり、施用量としては有効成分量とし
て、0.01kg〜10kg/haの広い範囲で使用可
能であるが、標準的には0.05kg〜5kg/haの
範囲での使用が好ましい。
【0034】本発明の除草剤は、他の除草剤の一種また
は二種以上、殺虫剤、植物生長調節剤等の如き農薬、土
壌改良剤または肥効性物質と混合使用可能であるのはも
ちろんのこと、これらとの混合製剤とすることも可能で
あり、場合によっては相乗効果も期待できる。この場
合、他の除草剤との混合物として用いることが特に有利
である。
【0035】他の除草剤としては、例えばフェノキシ酢
酸系除草剤、安息香酸系除草剤、塩素化カルボン酸系除
草剤、カーバメート系除草剤、尿素系除草剤、スルホニ
ルウレア系除草剤、酸アミド系除草剤、複素環系除草剤
(トリアジン系除草剤、ダイアジン系除草剤等)、フェ
ノール系除草剤、ジフェニルエーテル系除草剤、ジピリ
ジニウム系除草剤、ジニトロアニリン系除草剤、有機リ
ン酸エステル系除草剤、含リンアミノ酸系除草剤、イミ
ダゾリジノン系除草剤、ピリジン系除草剤、キノリン系
除草剤、スルホンアミド系除草剤、シクロヘキサノン系
除草剤、その他の有機除草剤、および無機除草剤があげ
られる。
【0036】
【実施例】次に本発明を実施例によって更に詳細に説明
する。まず、参考例として化合物(IV)の製造例を示
す。 参考例1 メチル 5−デオキシ−3−O−(2−クロロベンジ
ル)−5−C−メチル−D−キシロフラノシドの製造 3−O−(2−クロロベンジル)−5−デオキシ−1,
2−O−イソプロピリデン−5−C−メチル−α−D−
キシロフラノ−ス67.97gをメタノール(300m
l)に溶解した後に、p−トルエンスルホン酸0.5g
を加え10時間加熱還流した。放冷後、炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で反応液を中和し、減圧下溶媒を留去した。
これを水に加え、エーテルと酢酸エチル(1:1)混合
溶媒で抽出した後、有機層を水洗した。これを無水硫酸
ナトリウムにて乾燥し、減圧下に溶媒を留去し油状の粗
製物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(展
開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製
し、目的化合物54.51gをα体とβ体のアノメリッ
ク混合物として得た。(収率98.2%) ここで得られたα体とβ体のアノメリック混合物を、シ
リカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=5:1)にて精密に精製を行い、α体
及びβ体に分離した。
【0037】参考例2 メチル 5−デオキシ−3−O−(2−フルオロベンジ
ル)−D−キシロフラノシドの製造 5−デオキシ−3−O−(2−フルオロベンジル)−
1,2−O−イソプロピリデン−α−D−キシロフラノ
−ス10.68gをメタノール(100ml)に溶解し
た後に、p−トルエンスルホン酸0.5gを加え10時
間加熱還流した。放冷後、参考例1と同様の後処理を行
い、目的化合物9.25gをα体とβ体のアノメリック
混合物として得た(収率95.6%)。ついで本発明化
合物(I)の製造例を示す。
【0038】実施例1 (2R,3S,3aS,10bR)−9−クロロ−2−
エチル−3−(2−フルオロベンジルオキシ)−3,3
a,5,10b−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−
c]フロ[2,3−h][2]ベンゾピラン(一般式
(I)の化合物番号1)の製造 1)メチル 2−O−(7−クロロベンゾフラン−4−
イル−メチル)−5−デオキシ−3−O−(2−フルオ
ロベンジル)−D−グルコフラノシドの製造 参考例2で得たメチル 5ーデオキシ−3−O−(2−
フルオロベンジル)−D−グルコフラノシド0.64g
をテトラヒドロフラン20mlに溶解し、攪拌下に油性
水素化ナトリウム0.14gを徐々に加えた。これに触
媒量のヨウ化テトラブチルアンモニウムと7−クロロ−
4−ブロモメチルベンゾフラン0.70gを加え室温で
3時間攪拌した。減圧下に溶媒を留去し、得られた粗製
物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を十分に
水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶
媒を留去して油状の粗製物を得た。粗製物はシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:酢酸
エチル=5:1)にて精製を行い、目的化合物0.84
gをα体とβ体のアノメリック混合物として得た(収率
81%)。 2)(2R,3S,3aS,10bR)−9−クロロ−
2−エチル−3−(2−フルオロベンジルオキシ)−
3,3a,5,10b−テトラヒドロ−2H−フロ
[3,2−c]フロ[2,3−h][2]ベンゾピラン
の製造 1)によって得られたメチル 2−O−(7−クロロベ
ンゾフラン−4−イル−メチル)−5−デオキシ−3−
O−(2−フルオロベンジル)−D−グルコフラノシド
(α、β混合物)0.80gをジクロロメタン30ml
に溶解し、氷冷下三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯
体0.47mlを加えた。これを2時間攪拌した後に、
氷を入れた飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いだ。有
機層を分離し、十分に水洗した後に無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、減圧下に溶媒を留去し油状の粗製物を得た。
粗製物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて精製を行い、
目的化合物0.60gを得た(収率81%)。
【0039】実施例2 (2R,3S,3aS,10bR)−2−エチル−3−
(2−フルオロベンジルオキシ)−3,3a,5,10
b−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−c]フロ
[2,3−h][2]ベンゾピラン(一般式(I)の化
合物番号2)の製造 実施例1の2)によって得られた(2R,3S,3a
S,10bR)−9−クロロ−2−エチル−3−(2−
フルオロベンジルオキシ)−3,3a,5,10b−テ
トラヒドロ−2H−フロ[3,2−c]フロ[2,3−
h][2]ベンゾピランをメタノール20mlに溶解
し、5%パラジウムカーボン0.05gと酢酸ナトリウ
ム0.10gを加えて室温、常圧で接触水素添加を行っ
た。パラジウムカーボンと酢酸ナトリウムを濾別した。
濾液を減圧下溶媒を留去し、得られた粗製物に水を加え
て酢酸エチルで抽出した。有機層を十分に水洗した後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去して
油状の粗製物を得た。粗製物はシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=5:
1)にて精製を行い、目的化合物0.35gを得た(収
率72%)。
【0040】実施例3 (2R,3S,3aS,10bR)−3−ベンジルオキ
シ−2−エチル−3,3a,5,10b−テトラヒドロ
−2H−フロ[3,2−c]チエノ[2,3−h]
[2]ベンゾピラン(一般式(I)の化合物番号17)
の製造 1)エチル 2−O−(ベンゾチオフェン−7−イル−
メチル)−3−O−ベンジル−5,6−ジデオキシ−D
−グルコフラノシドの製造 参考例1と同様にして得たエチル 3−O−ベンジル−
5,6−ジデオキシ−D−グルコフラノシド1.00g
をテトラヒドロフラン30mlに溶解し、攪拌下に油性
水素化ナトリウム0.23gを徐々に加えた。これに触
媒量のヨウ化テトラブチルアンモニウムと7−ブロモメ
チルベンゾチオフェン1.28gを加え、室温で3時間
攪拌した。実施例1の1)と同様の後処理及び精製を行
い、目的化合物1.25gをα体とβ体のアノメリック
混合物として得た(収率81%)。 2)(2R,3S,3aS,10bR)−3−ベンジル
オキシ−2−エチル−3,3a,5,10b−テトラヒ
ドロ−2H−フロ[3,2−c]チエノ[2,3−h]
[2]ベンゾピランの製造 1)によって得られたメチル 2−O−(ベンゾチオフ
ェン−7−イル−メチル)−3−O−ベンジル−5,6
−ジデオキシ−D−グルコフラノシド(α、β混合物)
0.85gをジクロロメタン20mlに溶解し、氷冷下
三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体0.52mlを
加えた。これを3時間攪拌した後に、実施例1の2)と
同様の後処理を行い、黄色の粗結晶を得た。粗結晶をヘ
キサン、酢酸エチルを用いて再結晶を行い、目的化合物
0.71gを白色結晶(m.p.:152.3〜15
2.7℃)として得た(収率94%)。
【0041】実施例1〜3と同様にして製造できる一般
式(I)の化合物を、以下の(A−1)〜(G−8)に
示した構造別にして第1表〜第59表(表1〜60)
に、その物性を第60表(表61〜64)に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】
【表9】
【0051】
【表10】
【0052】
【表11】
【0053】
【表12】
【0054】
【表13】
【0055】
【表14】
【0056】
【表15】
【0057】
【表16】
【0058】
【表17】
【0059】
【表18】
【0060】
【表19】
【0061】
【表20】
【0062】
【表21】
【0063】
【表22】
【0064】
【表23】
【0065】
【表24】
【0066】
【表25】
【0067】
【表26】
【0068】
【表27】
【0069】
【表28】
【0070】
【表29】
【0071】
【表30】
【0072】
【表31】
【0073】
【表32】
【0074】
【表33】
【0075】
【表34】
【0076】
【表35】
【0077】
【表36】
【0078】
【表37】
【0079】
【表38】
【0080】
【表39】
【0081】
【表40】
【0082】
【表41】
【0083】
【表42】
【0084】
【表43】
【0085】
【表44】
【0086】
【表45】
【0087】
【表46】
【0088】
【表47】
【0089】
【表48】
【0090】
【表49】
【0091】
【表50】
【0092】
【表51】
【0093】
【表52】
【0094】
【表53】
【0095】
【表54】
【0096】
【表55】
【0097】
【表56】
【0098】
【表57】
【0099】
【表58】
【0100】
【表59】
【0101】
【表60】
【0102】
【表61】
【0103】
【表62】
【0104】
【表63】
【0105】
【表64】
【0106】製剤例および試験例 次に本発明に係わる除草剤の製剤例及び除草活性試験例
を示す。
【0107】製剤例1 (水和剤) 本発明化合物(1):20重量部、ネオペレックス(商
品名、花王製;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム):2重量部、ノイゲンEA80(商品名、第一工業
製薬製;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル):1重量部、ホワイトカーボン:10重量部及び珪
藻土67重量部をよく粉砕混合して水和剤を得た。
【0108】製剤例2 (水和剤) 本発明化合物(6):20重量部、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム:2重量部、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル:1重量部、ホワイトカーボ
ン:10重量部及びジークライト:67重量部をよく粉
砕混合して水和剤を得た。
【0109】製剤例3 (水和剤) 本発明化合物(16):50重量部、ホワイトカーボ
ン:30重量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル硫酸アンモニウム塩:6重量部、リグニンスル
ホン酸ナトリウム:2重量部及び珪藻土:12重量部を
よく粉砕混合して水和剤を得た。
【0110】製剤例4 (フロアブル剤) 本発明化合物(8):5重量部、リグニンスルホン酸ナ
トリウム:2重量部、及びポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル:1重量部に、水:91.7重量部を
加えて混合しサンドグラインダーを用いて微粉砕した後
に、キサンタンガム:0.3重量部を加えフロアブル剤
を得た。
【0111】製剤例5 (フロアブル剤) 本発明化合物(5):30重量部と水50重量部に溶解
したサンエキスP252(商品名、前記と同様):10
重量部を湿式粉砕混合し、その後水9.6重量部に溶解
したケルザンS(商品名、ケルコ製;キサンタンガ
ム):0.2重量部とデルトップ(商品名、武田薬品工
業製:有機ヨウ素系防黴剤):0.2重量部を加えて混
合し、フロアブル剤を得た。
【0112】製剤例6 (粉剤) 本発明化合物(17):1重量部、エマルゲン910
(商品名、花王製;ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル):0.5重量部およびカオリンクレー:9
8.5重量部をよく粉砕混合して粉剤を得た。
【0113】製剤例7 (粉剤) 本発明化合物(28):3重量部、リグニンスルホン酸
ナトリウム:3重量部、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテル:2重量部及びクレー:92重量部を混
合粉砕して粉剤を得た。
【0114】製剤例8 (顆粒水和剤) 本発明化合物(71):55重量部、トキサノン60P
N:5重量部、ポリオキシエチレンアルキルアリールエ
ーテル:5重量部及びホワイトカーボン:35重量部を
よく混合した後、適当量の水を加えて湿潤させ、次に横
押し出し造粒機で押し出し造粒した。これを30〜60
℃で乾燥し解砕した後、整粒機で0.3〜0.5mmに
清粒して顆粒水和剤を得た。
【0115】製剤例9 (粒剤) 本発明化合物(102):3.0重量部、ネオペレック
ス(商品名、前記と同様):2重量部、サンエキスP2
52(商品名、山陽国策パルプ製;リグニンスルホン酸
ナトリウム):2重量部、ベントナイト:70.0重量
部およびタルク:23重量部をよく混合した後、適当量
の水を加えて湿潤させ、次に横押し出し造粒機で押し出
し造粒した。これを30〜60℃で風乾し解砕した後、
整粒機で0.3〜1mmに整粒して粒剤を得た。
【0116】製剤例10(粒剤) 本発明化合物(125)0.5重量部、ゴーセノール
(Gosenol)GL−05s(日本合成化学製PV
A):2重量部、サンエキスP252(山陽国策パルプ
製リグニンスルホン酸ソーダ):2重量部及びクレー:
95.5重量部を良く混合した後、適当量の水を加えて
湿潤させ、次に横押し出し造粒機で押し出し造粒した。
これを60〜90℃で風乾し解砕した後、整粒機で0.
3〜1mmに整粒して粒剤を得た。
【0117】製剤例11(乳剤) 本発明化合物(135):10重量部、ソルポール80
0A(商品名、東邦化学製;非イオン性界面活性剤と陰
イオン性界面活性剤の混合物):10重量部およびo−
キシレン:80重量部を混合溶解して乳剤を得た。
【0118】製剤例12(水和剤) 本発明化合物(174):20重量部、アルキルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム:2重量部、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル:1重量部、ホワイトカー
ボン:15重量部及びジークライト:62重量部をよく
粉砕混合して水和剤を得た。
【0119】製剤例13(水和剤) 本発明化合物(200):50重量部、ホワイトカーボ
ン:30重量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル硫酸アンモニウム塩:6重量部、リグニンスル
ホン酸ナトリウム:2重量部及び珪藻土:12重量部を
よく粉砕混合して水和剤を得た。
【0120】製剤例14(oil in water型
エマルジョンEW) 本発明化合物(243):5重量部、トキサノンFW−
10(商品名、三洋化成工業製;高分子系アニオン):
4重量部、キサンタンガム:0.3重量部、デルトッ
プ:0.2重量部及びポリオキシエチレンアルキルアリ
ールエーテル:2重量部に、水:88.5重量部を加え
ホモミキサーにて乳化後、oil inwater型エ
マルジョンEWを得た。
【0121】製剤例15(oil in water型
エマルジョンEW) 本発明化合物(2):30重量部、ゴーセノールKH−
20(商品名、日本合成化学製;保護コロイド形成):
4重量部、キサンタンガム:0.3重量部、デルトップ
(商品名、武田薬品工業製:有機ヨウ素系防黴剤):
0.2重量部及びポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル:4重量部に、水:61.5重量部を加え、湿
式粉砕混合しoil in water型エマルジョン
EWを得た。
【0122】製剤例16(顆粒水和剤剤) 本発明化合物(17):50重量部、トキサノン60P
N:5重量部、ポリオキシエチレンアルキルアリールエ
ーテル:5重量部及びホワイトカーボン:40重量部を
よく混合した後、適当量の水を加えて湿潤させ、次に横
押し出し造粒機で押し出し造粒した。これを30〜60
℃で乾燥し解砕した後、整粒機で0.3〜0.5mmに
清粒して顆粒水和剤を得た。
【0123】製剤例17(粒剤) 本発明化合物(81):3.0重量部、ネオペレックス
(商品名、前記と同様):2重量部、サンエキスP25
2(商品名、山陽国策パルプ製;リグニンスルホン酸ナ
トリウム):2重量部、ベントナイト:70.0重量部
およびタルク:23重量部をよく混合した後、適当量の
水を加えて湿潤させ、次に横押し出し造粒機で押し出し
造粒した。これを30〜60℃で風乾し解砕した後、整
粒機で0.3〜1mmに整粒して粒剤を得た。
【0124】製剤例18(粒剤) 本発明化合物(160):1.0重量部、ゴーセノール
(Gosenol)GL−05s(日本合成化学製PV
A):2重量部、サンエキスP252(山陽国策パルプ
製リグニンスルホン酸ソーダ):2重量部及びクレー:
95.0重量部を良く混合した後、適当量の水を加えて
湿潤させ、次に横押し出し造粒機で押し出し造粒した。
これを60〜90℃で風乾し解砕した後、整粒機で0.
3〜1mmに整粒して粒剤を得た。
【0125】試験例1 湛水土壌処理試験(漏水条件、
発生前処理) 1/5000アールワグネルポットに土壌を詰め、タイ
ヌビエ、コナギ、ホタルイ、アゼナの種子を播種して湛
水状態とした。これに予め育苗しておいた水稲苗(2〜
3葉期)2本を1株とし、その2株を移植して温室内で
生育させた。1日後(雑草発生前に)、供試化合物が3
Kg/haの薬量になるように所定量の粒剤(前記製剤
例9に記載した方法に準じて調製)を用いて処理した。
湛水深は3cmに保ち、処理翌日よりポット下部よりガ
ラス管にてポット内の水を滴下流出させる方法で、1日
当たり1cmの漏水を10日間与えた。処理30日後に
雑草の発生状況及び水稲に対する薬害状況を観察調査し
た。その結果を第61表(表65)に示した。
【0126】表中、被検植物の被害程度及び作物に対す
る薬害程度は、植物の生育状態を無処理の場合と比較し
て以下の基準で表示した。 ─────────────────────── 表示 対無処理区風乾重比で示した生育率(%) 5 0〜5 (枯死) 4 6〜10 (甚害) 3 11〜40 (中害) 2 41〜70 (小害) 1 71〜90 (僅少害) 0 91〜100 (無害) ──────────────────────
【0127】
【表65】 対照薬剤:(VIII)(化17)及び(IX)(化1
8)は、特開平6−165793号記載の化合物であ
る。
【0128】
【化17】
【0129】
【化18】 試験例2 湛水土壌処理試験(漏水条件、生育期処理) 1/5000アールワグネルポットに土壌を詰め、タイ
ヌビエ、コナギ、ホタルイ、アゼナの種子を播種して湛
水状態とした。これに予め育苗しておいた水稲苗(2〜
3葉期)2本を1株とし、その2株を移植して温室内で
生育させた。タイヌビエが2葉になった時に、供試化合
物が3Kg/haの薬量になるよう所定量の粒剤(前記
製剤例9に記載した方法に準じて調製)を処理した。湛
水深は3cmに保ち、処理翌日よりポット下部よりガラ
ス管にてポット内の水を滴下流出させる方法で、1日当
たり1cmの漏水を10日間与えた。30日後に雑草の
発生状況及び水稲に対する薬害状況を観察調査した。そ
の結果を第62表(表66〜67)に示した。表中、被
検植物の被害程度及び作物に対する薬害程度は、試験例
1と同様に表示した。対照薬剤も試験例1と同様であ
る。
【0130】
【表66】
【0131】
【表67】
【0132】試験例3 畑作土壌処理試験(発生前処
理) 1/2500アールの樹脂性ポットに土壌を詰め、これ
にヒエ、メヒシバ、エノコログサ、ハコベ、アオビユ、
大豆、綿の種子を混合した土壌で1〜2cmの覆土を行
い、温室内で生育させた。1日後(雑草発生前に)供試
化合物が3Kg/haの薬量になるように所定量の水和
剤(前記製剤例1に記載した方法に準じて調製)を水で
希釈調整し、1アール当たり10L相当の散布液量で土
壌表面に加圧微量噴霧器を用いて均一に散布した。薬剤
散布後30日経過後に、雑草の生育状況および作物に対
する薬害状況を観察調査した。その結果を第63表(表
68)に示した。表中、被験植物の被害程度および作物
に対する薬害程度は試験例1と同様に表示した。
【0133】
【表68】
【0134】試験例5 畑作茎葉処理(生育期処理) 1/10000アール樹脂性ポットに土壌を詰め、これ
にヒエ、メヒシバ、エノコログサ、ハコベ、アオビユ、
大豆、綿を一種類づつ播種し、温室内で生育させた。各
植物が2〜3葉になった時、供試化合物が3Kg/ha
の薬量になるように所定量の水和剤(前記製剤例2に記
載した方法に準じて調製)を水を用いて希釈調整し、1
アール当たり10L相当の散布液量で加圧微量噴霧器を
用いて均一に散布した。薬剤散布後30日経過後に、雑
草の生育状況および作物に対する薬害状況を観察調査し
た。その結果を第64表(表69)に示した。表中、被
験植物の被害程度および作物に対する薬害程度は試験例
1と同様に表示した。
【0135】
【表69】
【0136】
【発明の効果】一般式(I)で表わされる本発明化合物
は新規な化合物であり、優れた除草活性と選択性を示
す。すなわち、本発明化合物を水田で使用した場合には
水稲に対する選択性に優れ、かつタイヌビエ、コナギ、
ホタルイ、アゼナ等の重要雑草に対し高い殺草効果を示
す。また、本発明化合物は、畑作においても大豆、綿等
の作物に高い選択性を有し、かつヒエ、メヒシバ、エノ
コログサ、ハコベ、アオビユ等の重要雑草に高い殺草効
果を示す。従って本発明化合物は、水田及び畑作用除草
剤として適用することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 491/153 9271−4C C07D 491/153 493/04 106 493/04 106A 493/14 493/14 495/14 495/14 A (72)発明者 江田 貞文 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)(化1) 【化1】 [式中R1 は低級アルキル基を表し、R2 は低級アルキ
    ル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子またはハロゲン
    置換低級アルキル基を表し、R3 およびR4 は一緒にな
    って環内に1または2個のヘテロ原子を含む飽和あるい
    は不飽和の(低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級
    アシルオキシ基、低級アルキルチオ基、ハロゲン原子、
    ハロゲン置換低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルコ
    キシ基、水酸基またはカルボニル基で置換されていても
    よい)5または6員環を形成し{但しR3 およびR4
    一緒になって基−O{C(R72p −O−を形成する
    場合を除く。(式中R7 は水素原子、低級アルキル基ま
    たはハロゲン原子を表し、pは1または2を表
    す。)}、R5 は水素原子または低級アルキル基を表
    し、R6は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、ハロゲン原子またはハロゲン置換低級アルキル基を
    表し、mは0〜4の整数を表し、mが2〜4の時、R2
    は同じでも異なっていても良い。]で表されるフロベン
    ゾピラン誘導体。
  2. 【請求項2】 R2 が低級アルキル基またはハロゲン原
    子であり、R3 とR 4 が一緒になって環内に1個以上の
    酸素原子を含む飽和あるいは不飽和の(低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン置換低
    級アルキル基、またはカルボニル基で置換されていても
    よい)5または6員ヘテロ環を形成する、特許請求の範
    囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R2 が低級アルキル基またはハロゲン原
    子であり、R3 とR 4 が一緒になって環内に(低級アル
    キル基または低級アシルオキシ基で置換されていてもよ
    い)1個以上の窒素原子を含む飽和あるいは不飽和の
    (低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、
    ハロゲン置換低級アルキル基、またはカルボニル基で置
    換されていてもよい)5または6員ヘテロ環を形成す
    る、特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R2 が低級アルキル基またはハロゲン原
    子であり、R3 とR 4 が一緒になって環内に(酸化され
    ていてもよい)1個以上の硫黄原子を含む飽和あるいは
    不飽和の(低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲ
    ン原子、ハロゲン置換低級アルキル基、またはカルボニ
    ル基で置換されていてもよい)5または6員ヘテロ環を
    形成する、特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  5. 【請求項5】 請求第1項の一般式(I)で表されるフ
    ロベンゾピラン誘導体を有効成分として含有することを
    特徴とする除草剤。
JP7156239A 1995-06-22 1995-06-22 フロベンゾピラン誘導体及びそれらを有効成分とする除草剤 Pending JPH093072A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54106686A (en) * 1978-02-08 1979-08-21 Yachihoko Kagaku Yuugengaishiy Screen printing method by using room temperature curable silicon rubber

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JPS54106686A (en) * 1978-02-08 1979-08-21 Yachihoko Kagaku Yuugengaishiy Screen printing method by using room temperature curable silicon rubber

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