JPH09306723A - 冷凍機冷却型超電導磁石装置 - Google Patents

冷凍機冷却型超電導磁石装置

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JPH09306723A
JPH09306723A JP13967996A JP13967996A JPH09306723A JP H09306723 A JPH09306723 A JP H09306723A JP 13967996 A JP13967996 A JP 13967996A JP 13967996 A JP13967996 A JP 13967996A JP H09306723 A JPH09306723 A JP H09306723A
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JP
Japan
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mechanical strength
refrigerator
superconducting coil
superconducting magnet
magnet device
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JP13967996A
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English (en)
Inventor
Tsuginori Hasebe
次教 長谷部
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷凍機冷却型超電導磁石装置であって、超電
導コイルの巻枠を機械的強度増強のために厚肉状とする
ことなく、冷凍機の冷却ステージから超電導コイルへの
熱伝導性を良好にすることを目的とする。 【解決手段】 超電導コイルの巻枠を機械的強度を支持
する部材と、この機械的強度を支持する部材の表面に、
熱伝導に寄与する部材をコーティングする構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超電導磁石装置に
関するものである。特に、冷凍機冷却型超電導磁石装置
のコイル構成に係わる。
【0002】
【従来の技術】超電導磁石装置は、超電導磁石により高
磁場を発生させ、その磁場空間において材料の特性試験
等のために利用されている。従来、超電導磁石の冷却に
は、磁石を液体ヘリウムに浸漬したり、液体ヘリウムの
蒸気により冷却する等液体ヘリウムが使われていたが、
液体ヘリウムは高価であり、また蒸発が激しく、その対
策が必要となり、装置が大型化すると共に、何しろ液体
を取り扱はなければならないと云う不便さがあった。
【0003】このため、冷凍機によって超電導コイルを
臨界温度以下の極低温に冷却する小型で取り扱い容易な
超電導磁石装置が提案されている。超電導磁石のコイル
は、Nb3 SnやNbTiなどの超電導線材をボビン状
の巻枠に巻回して構成されている。
【0004】前記した液体ヘリウムを使用するタイプの
超電導コイルの巻枠は、巻線時の線材の張力に耐えるよ
うな機械的強度と、超電導磁石が発生する磁場と反応し
ないような非磁性体であり、励磁時の渦電流の発生によ
る発熱を抑えるために低い電気伝導度が要求されるの
で、ステンレス鋼等がその材料として使用されている。
【0005】一方、冷凍機冷却型の超電導磁石装置のコ
イルにおいては、巻枠を通して冷却されるため冷凍機の
冷却ステージと超電導コイルとの間の熱接触を良好なも
のとする必要があり、巻枠材として良熱伝導性の銅等が
使用されている。適用する銅の種類としては、機械的強
度が比較的強いクロム銅が考えられる。
【0006】又、冷凍機の冷却ステージと超電導コイル
との外周部に接して、コイル周りを取り囲むように銅ブ
ロック(冷却促進部材)を設けている例もあるが、この
例によると超電導コイルは内側の巻枠と、外側の冷却促
進部材とで両側から冷却される。
【0007】尚、冷却促進部材は冷却することが目的で
あるから、超電導コイルの外周部を全部切れ目なく囲う
必要はなく、同部材に発生する渦電流を抑制するために
は一部切れ目がある方がよい。具体的には円周の一部に
スリットを設け、絶縁材を挟み込むことが行われてい
る。
【0008】さて、斯様な、例えば巻枠にクロム銅を用
いた超電導コイルで指摘される問題点は、先ず、巻線時
の線材の張力に耐えさせるため、巻枠内筒の機械的強度
を上げねばならず、ステンレス材等に比較して肉厚を大
きくする必要が生じる。そして、巻枠内筒の内径は磁場
利用空間の大きさから決定されるので、超電導コイルの
内径、つまり巻枠の外径は巻枠内筒の肉厚に依存するこ
とになる。
【0009】従って、巻枠内筒の肉厚が厚ければ、その
分コイルの内径も大きくなる。コイルの内径が大きくな
れば、同じ中心磁場強度に対して必要になる超電導線材
の長さは長くなり、コイルの外径はさらに大径とならざ
るを得ない。その結果、製造コストは高くなるし、コイ
ルは重量化し、装置は大型化する。
【0010】次に、クロム銅は電気伝導度が高いため、
巻枠の内筒並びに両側フランジ部に励磁時、消磁時の磁
場の変化により渦電流が発生することとなる。このた
め、渦電流による発熱が生じ、冷凍機の熱負荷の増加、
超電導コイルの温度上昇に繋がる。渦電流の大きさは磁
場、即ち、超電導コイルに流れる電流の変化率に伴って
変化するので、渦電流を少なくするためには電流の変化
速度を遅くしなければならず、従って、励磁、消磁の速
度に自ずから限界が生じる。
【0011】又、巻枠の機械的強度増強のため肉厚を増
すことは、装置の軽量化に反するばかりでなく、冷却負
荷重量をも増すこことなり、初期冷却時間の延長を伴う
こととなる。冷却促進部材として取り付けられる銅ブロ
ックも大径化するので、装置の重量化及び冷却負荷重量
の増加と云う問題を引き起こすことになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】冷凍機冷却型超電導磁
石装置において、超電導コイルの巻枠を厚肉状とするこ
となく、冷凍機の冷却ステージから超電導コイルへの熱
伝導性を良好にして、超電導コイルの冷却を充分に行
い、安定した動作の冷凍機冷却型超電導磁石装置を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、超電導コイル
が冷凍機から固体熱伝導によって冷却される冷凍機冷却
型超電導磁石装置において、超電導コイルの巻枠を機械
的強度を支持する部材と、この部材の表面に、熱伝導に
寄与する部材をコーティングする構成とした。つまり、
巻枠基材には熱伝導性を求めず、専ら機械的強度のみを
持たせる部材とし、該巻枠基材の表面に熱伝導性の高い
金属材料をコーティングして、熱伝導に寄与せしめた。
【0014】機械的強度を支持する部材としてはステン
レス鋼やセラミックス材料、例えば窒化アルミニュウム
等が使用され、熱伝導に寄与する部材としては金、銀、
銅、アルミニュウム等の薄膜層が使用される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明が適用される冷凍機冷却型超
電導磁石装置の概要を示す図であるが、先ず同図に沿っ
て装置の全体概要を説明する。
【0016】1は真空槽であって、円筒カップ状に形成
されており、上部に蓋部2がボルトで固定されている。
この真空槽1の中央部には、上下に貫通して中空円筒3
が挿設されており、該中空円筒3の内部が高磁場空間と
して利用される。
【0017】4は、真空槽1内に設けられた輻射熱遮蔽
板であって、前記中空円筒3を囲むように配置され、円
環室状に構成されている。この輻射熱遮蔽板4は、後述
する冷凍機のシリンダーと支柱によって支持されてい
る。
【0018】5は冷凍機であつて、そのシリンダー部分
が蓋部2を通して真空槽1内に位置するよう配置され、
本体部が蓋部2にボルト止め固定されている。該冷凍機
5は2段のシリンダー6a、6bと2段の冷却ステージ
7a、7bを有している。
【0019】1段冷却ステージ7aは前記輻射熱遮蔽板
4に固体固定されており、2段冷却ステージ7bは輻射
熱遮蔽板4で囲われた円環室内に配置されたドーナツ円
盤状のコールドプレート9に固体固定されている。8は
超電導コイルであって、前記輻射熱遮蔽板4で囲われた
円環室内に収容され、コールドプレート9に固定支持さ
れている。尚、10はコールドプレート9の支柱、11
は輻射熱遮蔽板4の支柱である。
【0020】以上の構成により、輻射熱遮蔽板4はシリ
ンダー6aと支柱11により支持され、コールドプレー
ト9はシリンダー6bと支柱10により支持される。
又、超電導コイル8はコールドプレート9により支持さ
れる。
【0021】そして、輻射熱遮蔽板4は冷凍機5の1段
冷却ステージ7aから固体熱伝導により冷却されるが、
この輻射熱遮蔽板4及びその内側は30〜50K程度に
冷却される。コールドプレート9は冷凍機5の2段冷却
ステージ7bから固体熱伝導により冷却され、超電導コ
イル8はコールドプレート9により4〜10K程度まで
冷却される。
【0022】冷凍機冷却型超電導磁石装置としては、上
記に説明した構成の他に、冷凍機を真空槽の中央に配置
し、磁場利用空間を短くし、1方のみを開放する有底の
中空円筒として、冷凍機と同芯に配置した構成もある。
又、コイルを横向きにし、磁場利用空間を水平に配置す
ることも可能である。
【0023】図2は超電導コイル8の一部断面正面図で
あり、図3は図2のI〜I線に沿った平断面図である。
8’は巻枠、8”は超電導線材である巻線、12は巻線
8”の外側面に接して設けられた冷却促進部材で、その
端部はコールドプレート9に固体固定されている。図3
に示すように該冷却促進部材12は円周方向において、
複数個に分割されており、分割体間には絶縁材13が挟
まれている。
【0024】さて、本発明にかかる超電導コイル8は、
巻枠を機械的強度を支持する部材と、該部材の表面に、
熱伝導に寄与する部材をコーティングする構成としたも
のである。機械的強度を支持する部材としてはステンレ
ス鋼を用いた。このステンレス製巻枠の表面に、熱伝導
に寄与する部材として銅メッキ層14を100μmの厚
さでコーティングしている。図4に示すようにコーティ
ング層14には渦電流発生抑止のため、切り溝14’が
設けられている。
【0025】機械的強度を支持する部材としては、ステ
ンレス鋼の他にセラミックス材料、例えば窒化アルミニ
ューム等も使用される。又、熱伝導に寄与する部材には
金や銀あるいはアルミニューム等も使用される。又、メ
ッキする以外にも箔膜の貼着等による方法も適用され
る。
【0026】そして、このように構成された巻枠の内筒
の外表面とフランジ部の内側面にはコイルとの電気的絶
縁を確保するため、厚さ50μmのポリイミド樹脂製の
絶縁テープ(図示せず)が貼付けられ、その上から超電
導線材が強固に巻回される。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば超電導コイルの巻枠を、
巻線時の線材の張力に充分耐える機械的強度支持部材で
構成し、該巻枠表面に熱伝導寄与部として良熱伝導性の
金属をコーティングしたため、巻枠を厚肉とすることな
く、熱伝導性を高めることができ、超電導コイルの初期
冷却時間が短く、励磁、消磁中の温度上昇も少ない、安
定した動作が得られ、装置の重量も、使用する超電導線
材の量も減少でき、経済的な装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷凍機冷却型超電導磁石装置の全体概要図。
【図2】超電導コイルの一部断面正面図。
【図3】図2のI〜I線に沿った平断面図。
【図4】本発明の超電導コイルの巻枠の説明図。
【符号の説明】 1 真空槽 3 中空円筒 4 輻射熱遮蔽板 5 冷凍機 6a、6b 冷凍機のシリンダー 7a、7b 冷凍機の冷却ステージ 8 超電導コイル 14 コーティング層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷凍機冷却型超電導磁石装置に用いる超電
    導コイルの巻枠を、機械的強度を支持する部材と、該機
    械的強度を支持する部材の表面に、熱伝導に寄与する部
    材をコーティングして構成したことを特徴とする冷凍機
    冷却型超電導磁石装置。
  2. 【請求項2】機械的強度を支持する部材をステンレス鋼
    としたことを特徴とする請求項1記載の冷凍機冷却型超
    電導磁石装置。
  3. 【請求項3】機械的強度を支持する部材をセラミックス
    材料としたことを特徴とする請求項1記載の冷凍機冷却
    型超電導磁石装置。
  4. 【請求項4】機械的強度を支持する部材の表面に、熱伝
    導に寄与する部材をメッキ処理してコーティングしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の冷凍機冷却型超電導磁石
    装置。
  5. 【請求項5】機械的強度を支持する部材の表面に、熱伝
    導に寄与する部材を箔膜として貼着しコーティングした
    ことを特徴とする請求項1記載の冷凍機冷却型超電導磁
    石装置。
JP13967996A 1996-05-10 1996-05-10 冷凍機冷却型超電導磁石装置 Pending JPH09306723A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010272745A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Sumitomo Heavy Ind Ltd 超電導コイル及び超電導マグネット装置
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