JP2010287792A - 超電導マグネット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は超電導コイルを支持する荷重支持体を有する超電導マグネット装置に関し、渦電流の発生を抑制すると共に超電導コイルを確実に支持することを課題とする。
【解決手段】真空容器として機能する鉄心12と、鉄心12内に装着される超電導コイル13Aと、この超電導コイル13Aを内部に装着する金属製のコイル枠22と、超電導コイル13Aが超電導状態となるよう冷却を行う冷凍機18と、超電導コイル13Aを囲繞するよう配設され超電導コイル13Aを支持する補強リング24と、鉄心12と補強リング24との間に配設され鉄心12に対して補強リング24を支持する第1の荷重支持体15Aと、補強リング24とコイル枠22との間に配設され補強リング24に対してコイル枠22を支持する第2の荷重支持体15Bとを設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は超電導マグネット装置に係り、特に超電導コイルを支持する荷重支持体を有する超電導マグネット装置に関する。
従来の一例である超電導マグネット装置を図5に示す。同図に示す超電導マグネット装置100は、鉄心102、超電導コイル103、伝熱部材104、荷重支持体105、熱シールド板107、冷凍機108、及びコイル枠109等により構成されている。
鉄心102は真空容器としても機能するものであり、よって内部を真空としうる構成となっている。超電導コイル103は超電導線材で形成されており、例えば4K程度の極低温で超電導状態となるものである。
この超電導コイル103は、冷凍機108により冷却される。冷凍機108は2段式の冷凍機であり、1段目ステージ108aは熱シールド板107に熱的に接続され、2段目ステージ108bは伝熱部材104を介して超電導コイル103と熱的に接続されている。また、熱シールド板107は冷凍機108で冷却されることにより、装置外部から超電導コイル103に伝達される熱(輻射熱)を遮断する。
一方、超電導コイル103に通電する電流ラインは、鉄心102から後述する熱シールド板107までの間は電気伝導率の大きい材料(例えば、銅,アルミニウム等)が用いられている。これに対し、熱シールド板107から超電導コイル103の間は、熱侵入を抑制しうると共に大電流の通電が可能な超電導電流リード(図示せず)が用いられている。
荷重支持体105は、高強度の絶縁材料(GFRP,CFRP等)で構成されている。この荷重支持体105は、磁場発生時において超電導コイル103と鉄心102との間に発生する吸引力、及び超電導コイル103がクエンチした際に発生する急激な変動電磁力等の荷重を支持し、超電導コイル103が破損するのを防止する。
この荷重支持体105は、常温の鉄心102から超電導コイル103に直接繋がるため超電導コイル103への外部熱の侵入源となる。よって、この超電導コイル103への熱侵入を抑制するために、荷重支持体105は冷凍機108で冷却される熱シールド板107に熱的に接続されている。
また、超電導コイル103に印加される荷重が大きい場合には、荷重支持体105とは別箇にコイル枠109を設けることが行われている。このコイル枠109はステンレス等の金属よりなり、超電導コイル103及び伝熱部材104をその内部に収納する。
このようにコイル枠109が超電導コイル103の全周を覆うように設けられると、コイル枠109はループを形成することとなる。よって、超電導コイル103が発生する磁束φの単位時間tあたりの磁束変化率(dφ/dt)が大きくなると、図6(A)に示すようにコイル枠109に渦電流iが発生する。このように熱伝導部材に渦電流iが発生すると、ジュール熱により超電導コイル103を十分に冷却することができなくなり、超電導コイル103の温度が上がりクエンチの原因となる可能性がある。
コイル枠109は超電導コイル103を補強するものであるため、超電導コイル103から離間して設けることはできない。また、渦電流による発熱の総量は、ループを形成する材質(熱伝導部材の材質)の電気抵抗が低いほど多くなる。そこで、図6(B)に示すように、コイル枠109にスリット110を形成し、これによりコイル枠109のループを遮断することにより渦電流の発生を抑制することが提案されている(特許文献1参照)。
特開2000−269021号公報
上記のようにコイル枠109にスリット110を形成することにより、渦電流の発生を有効に抑制することができる。しかしながら、コイル枠109にスリット110を形成すると、コイル枠109の機械的強度が大きく低下し、よって超電導コイル103を補強するという本来的な機能を奏することができなくなってしまう。
このため、図6(C)に示すように、スリット110に高強度の絶縁材料(GFRP,CFRP等)やエポキシ樹脂等の絶縁材料を充填材111として充填し、これによりコイル枠109の強度を向上させることも提案されている。しかしながら、ステンレス製のコイル枠109とGFRP等よりなる充填材111では機械的な強度が大きく異なる。このため、コイル枠109に印加される荷重の方向によっては、超電導コイル103に大きな応力(図6(C)に矢印STで示す)が発生し、歪が生じるおそれがある。
更に、超電導コイル103の形状が、図7に示すような非対称の複雑な形成である場合、これを支持する荷重支持体105には圧縮荷重ばかりでなく、図中矢印Mで示す曲げ荷重が印加される。この際、荷重支持体105の長さが長い場合、曲げ荷重Mによるモーメントは大きくなり、荷重支持体105が損傷するおそれがある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、渦電流の発生を抑制できると共に超電導コイルを確実に支持しうる超電導マグネット装置を提供することを目的とする。
上記の課題は、第1の観点からは、
真空容器と、
該真空容器内に装着される超電導コイルと、
前記超電導コイルを内部に装着する金属製のコイル枠と、
前記超電導コイルが超電導状態となるよう冷却を行う冷凍機と、
前記超電導コイルを囲繞するよう配設され、磁場発生時において前記超電導コイルを支持する補強部材と、
前記真空容器と前記補強部材との間に配設され、前記真空容器に対して前記補強部材を支持する第1の荷重支持体と、
前記補強部材と前記コイル枠との間に配設され、前記補強部材に対して前記コイル枠を支持する第2の荷重支持体とを有することを特徴とする超電導マグネット装置により解決することができる。
開示の超電導マグネット装置は、超電導コイルは補強部材及びコイル枠の双方により補強されるため、磁場発生時等に荷重印加がされても超電導コイルに破損が発生することを有効に防止できる。また、荷重支持体は補強部材を挟んで第1の荷重支持体と第2の荷重支持体に分離されているため、第1の荷重支持体より超電導コイルに至るまでの伝熱経路が長くなり、侵入した熱が超電導コイルに至ることを抑制できる。
図1は、本発明の一実施形態である超電導マグネット装置の要部断面図である。 図2は、図1におけるA−A線に沿う断面図である。 図3は、コイル枠22を拡大して示す斜視図である。 図4は、非対称形状を有する各種超電導コイルを示す図である。 図5は、従来の一例である超電導マグネット装置の断面図である。 図6は、従来行われていた渦電流対策を説明するための図である. 図7は、従来の超電導マグネット装置で発生する問題点を説明するための図である。
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態である超電導マグネット装置10を説明するための図である。図1は超電導マグネット装置10の横断面図であり、また図2は図1におけるA−A線に沿う断面図である。この超電導マグネット装置10は、例えば陽子線治療装置ガントリー用偏向電磁石に適用されるものである。
超電導マグネット装置10は伝導冷却式の超電導マグネット装置であり、大略すると鉄心12、超電導コイル13A、荷重支持体15A,15B、熱シールド板17、冷凍機18,コイル枠22,及び補強リング24等を有している。
鉄心12は気密容器であり、図示しない真空ポンプに接続されている。この真空ポンプが稼働することにより、鉄心12の内部は真空状態とされる構成となっている。この鉄心12は超電導コイル13Aで発生する磁束を案内するヨークとして機能し、よって鉄心12を設けることにより超電導コイル13Aで生成する磁束の集束及び磁束密度の均一化を図ることができる。
超電導コイル13Aは、熱伝導部材20と共にコイル枠22内に配設される。超電導コイル13Aは、超電導線材を巻回した構造とされている。本実施形態では、超電導線材として高温超電導線材を用いている。この高温超電導線材としては、例えばBi2223,Bi2212,Y123,MgB2,酸化物超伝導体等を用いることができる。尚、本実施形態では超電導線材として高温超電導線材を用いているが、低温超電導線材を用いる構成とすることも可能である。
超電導コイル13Aには、電流ライン(図示を省略)を用いて給電が行われる。この電流ラインは、鉄心12から熱シールド板17までの間は電気伝導率の大きい材料(例えば、銅,アルミニウム等)が用いられ、熱シールド板17から超電導コイル13Aの間は超電導電流リードが用いられる。
また、本実施形態に係る超電導マグネット装置10は、前記のように陽子線治療装置ガントリー用偏向電磁石に適用されるものである。このため、超電導コイル13Aの形状は、陽子線の偏向方向に対応するよう複雑な形状とされている。
図4(A)は、本実施形態で用いている超電導コイル13Aである。この超電導コイル13AはD型コイルと呼ばれるものであり、平面視したときにその形状が略D型となる形状を有している。このように、本実施形態で用いる超電導コイル13Aは、その中心に対して非対称な形状とされている。
尚、本発明に適用できる超電導コイルはD型の超電導コイル13Aに限定されるものではなく、例えば図4(B)に示されるようなレーストラックコイルと呼ばれる超電導コイル13B、図4(C)に示されるようなくら形コイルと呼ばれる超電導コイル13C等のような、中心に対して非対称な各種コイルについても適用が可能である。
熱伝導部材20は、熱伝導性の高い材料(例えば、銅,アルミニウム、或いはそれらの合金等)により形成されている。この熱伝導部材20は超電導コイル13Aと熱的に接続されると共に、冷凍機18の2段部18bに接続されている。よって、超電導コイル13Aは熱伝導部材20を介して冷凍機18により冷却され、これにより超電導状態を実現する。
コイル枠22は、図3に拡大して示すように、上部と下部にそれぞれ超電導コイル13Aが設けられている。また、コイル枠22内の超電導コイル13Aの背面側には、熱伝導部材20が設けられている。コイル枠22はステンレス等の金属により形成されており、超電導コイル13Aを補強する機能を奏するものである。このコイル枠22は、超電導コイル13Aの全周を覆うように設けられる。
従って、本実施形態においてもコイル枠22はループを形成することとなるため、超電導コイル13Aが発生する単位時間tあたりの磁束変化率(dφ/dt)が大きくなると渦電流iが発生することが懸念される。そこで本実施形態では、コイル枠22にスリット21を形成し、コイル枠22のループを遮断することにより渦電流の発生を抑制する構造とされている。
本実施形態では、1個のスリット21をコイル枠22に形成する例を示したが、複数個のスリット21をコイル枠22に形成することとしてもよい。またスリット21の幅は、極力狭い方が良い。これは、超電導線材を一様に冷却しクエンチの発生を抑制するためには、できる限り広い範囲にわたり熱伝導部材20を超電導コイル13Aに密着させることが望ましいことによる。
しかしながら、スリット21の幅は、低温に冷却した際の熱収縮によりそれぞれの切り端が接触しない程度に、またクエンチ時に生じる電圧により絶縁破壊を起こさない程度の余裕を残した寸法とする必要がある。尚、上記のスリット21には、電気的絶縁物であり機械的強度を有する高強度の絶縁材料(GFRP,CFRP等)等を充填材として充填する構成としてもよい。
熱シールド板17は、超電導コイル13A(コイル枠22)を取り囲むよう設けられている。また、後述する第2の荷重支持体15Bも熱シールド板17の内部に配設されている。
この熱シールド板17は、冷凍機18の1段部18aと熱的に接続されている(図2参照)。また熱シールド板17は、例えば銅やアルミニウムなどの伝熱特性の優れた材料により形成されている。よって、熱シールド板17を設けることにより、超電導コイル13Aに侵入する輻射熱を低減することができる。
冷凍機18は、鉄心12に固定されている。本実施形態では、冷凍機18としてギフォードマクマホン式(GM式)の冷凍機を用いている。このGM式の冷凍機18は内設されたモータを駆動させることにより、ディスプレーサがシリンダ内で往復移動する構成とされている。そして、このディスプレーサの往復移動により、図示しない冷凍機コンプレッサから供給される高圧冷媒を断熱膨張させ、これにより寒冷を発生させる構成とされている。
GM冷凍機18は2段式の冷凍機であり、1段部18aは熱シールド板17に接続され、2段部18bは熱伝導部材20を介して超電導コイル13Aに接続されている。従って、熱シールド板17は冷凍機18の1段部18aにより、40K〜110K程度に冷却される。また、コイル体19と熱的に接続した熱伝導部材20は、2段部18bにより4K〜40K程度に冷却される。このように冷凍機18により熱伝導部材20が冷却されることにより、コイル体19は冷却されて超電導状態を実現する。
補強リング24は、図1に示すようにコイル枠22(超電導コイル13A)の全外周を囲繞するよう設けられている。具体的には、補強リング24は、熱シールド板17の鉄心12と対向する面に配設されている。この補強リング24は、電磁力(フープ力)によりコイル体19に発生する変形(歪み)を防止する機能を奏するものである。
補強リング24の材質としては、非磁性で高強度な合金等(例えば、非磁性のオーステナイト等の低温でも強度を保ち、なおかつヤング率の比較的高い材質)を用いることが望ましい。本実施形態では、補強リング24の材質としてステンレスを採用している。
また、補強リング24はコイル枠22(超電導コイル13A)の全外周を囲繞するよう配設されるため、ループを形成することとなる。しかしながら、補強リング24の配設位置は、超電導コイル13Aの配設位置に対して離間した位置である。このため、超電導コイル13Aに磁束変化が生じても、補強リング24に発生する渦電流が小さいため、補強リング24に渦電流を遮断するためのスリットを設ける必要はない。
また、この補強リング24には、凸部24A及び凹部24Bが形成されている。本明細書では、補強リング24がコイル枠22に向け図中矢印X1方向に突出した部分を凸部24Aといい、補強リング24が鉄心12に向け図中矢印X2方向に窪んだ部分を凹部24Bというものとする。
荷重支持体15A,15B(個別に示す場合には第1の荷重支持体15A-1,15A-2、第2の荷重支持体15B-1,15B-2,15B-3という)は、鉄心12に対して超電導コイル13Aを支持するものである。従来では複数設けられる荷重支持体105による各支持位置において、鉄心102からコイル枠109(超電導コイル103)まで1本の荷重支持体105を設けて支持する構成とされていた(図5参照)。
これに対して本実施形態では、鉄心12と補強リング24との間に配設される第1の荷重支持体15Aと、補強リング24とコイル枠22(超電導コイル13A)との間に配設される第2の荷重支持体15Bとを設けた構成としている。
第1の荷重支持体15Aは、鉄心12に対して補強リング24を支持する。また、第2の荷重支持体15Bは、補強リング24に対してコイル枠22(超電導コイル13A)を支持する。
よって、本実施形態に係る超電導マグネット装置10では、第1及び第2の荷重支持体15A,15Bを介して超電導コイル13Aはコイル枠22及び補強リング24により補強される構成となる。前記のように、コイル枠22はスリット21を形成した構成であるため、スリット21を設けない構成に比べて機械的な強度は低い。
しかしながら、コイル枠22は、第2の荷重支持体15Bを介して補強リング24に接続されているため、超電導コイル13Aは補強リング24によっても補強される。また、補強リング24は上記のように渦電流が発生しないため、機械的強度を弱めるスリットは設けられていない。よって、本実施形態に係る超電導マグネット装置10によれば、コイル枠22に渦電流が発生することを抑制することができ、かつ超電導コイル13Aを確実に支持することができる。
また、第1の荷重支持体15Aは常温とされた鉄心12に固定されているため、この外部熱が第1の荷重支持体15Aを介して超電導コイル13Aに侵入するおそれがある。しかしながら、前記のように第1及び第2の荷重支持体15A,15Bは分離されているため、必ずしも第1の荷重支持体15A-1と第2の荷重支持体15B-1のように一直線上に配置する必要はなく、第1の荷重支持体15A-2と第2の荷重支持体15B-3のように偏倚して配置することも可能である。
いま、第1の荷重支持体15A-1から外部熱が侵入したとすると、この外部熱は図中矢印で示すように、第1の荷重支持体15A、補強リング24、第2の荷重支持体15B、コイル枠22を介して超電導コイル13Aに熱伝達する。この際、第1の荷重支持体15A-2と第2の荷重支持体15B-3とを偏倚させることにより、伝熱経路を長くすることができる。
よって、従来のように鉄心102とコイル枠109を1本の荷重支持体105で支持する構成に比べ、外部熱の伝熱経路を長くすることができる。これにより、外部熱の超電導コイル13Aに至る熱抵抗を高めることができ、外部熱により超電導コイル13Aの温度が上昇することを抑制することができる。
これに対して機械的強度を考えた場合、第1の荷重支持体15A-1と第2の荷重支持体15B-1のように一直線上に配置する方が望ましい。よって、第1及び第2の荷重支持体15A,15Bの配設位置において、外部熱の侵入防止を主とするのか、或いは強度を主とするのかにより、適宜第1の荷重支持体15Aと第2の荷重支持体15Bの位置を選定すればよい。
更に本実施形態では、補強リング24に凸部24A及び凹部24Bが形成されている。図2に示すように第1の荷重支持体15A-2は補強リング24に形成された凸部24A内に深く挿入された構成となっており、また第2の荷重支持体15B-2は補強リング24に形成された凹部24Bに挿入された構成となっている。
このように、補強リング24に凸部24A及び凹部24Bを形成し、この形成位置に第1及び第2の荷重支持体15A,15Bを装着することにより、外部熱の伝熱経路を調整することが可能となる。よって、この凸部24A及び凹部24Bの突出量及び窪み量を適宜設定することによっても、外部熱により超電導コイル13Aの温度が上昇することを抑制することが可能となる。
尚、凸部24A及び凹部24Bを補強リング24に設けることにより、補強リング24は形状剛性が高まり、機械的強度を高めることもできる。また、凸部24A及び凹部24Bを補強リング24に設けるため、補強リング24が密着して配設される熱シールド板17には、凸部24A及び凹部24Bが嵌入する開口が適宜形成されている。
また、熱シールド板17の内部に配置される第2の荷重支持体15Bは、冷凍機18と接続された熱シールド板17に接続されるよう構成されている。第2の荷重支持体15B-1及び第2の荷重支持体15B-2は直接熱シールド板17に熱的に接続しており、よって冷凍機18により冷却が行われる。
また、第2の荷重支持体15B-3の形成位置では、熱シールド板17の内側に補強リング24が位置しており、直接熱シールド板17と接続することができない。よって、第2の荷重支持体15B-2と熱シールド板17との間に熱アンカー26を設けることにより熱的に接続し、これにより第2の荷重支持体15B-3を冷凍機18により冷却する構成としている。この構成とすることにより、第2の荷重支持体15Bを介して超電導コイル13Aに外部の熱が侵入することをより確実に防止することができる。
更に、本実施形態では従来では1本の荷重支持体105(図5参照)を第1の荷重支持体15Aと第2の荷重支持体15Bに分割した構成としている。よって、個々の第1及び第2の荷重支持体15A,15Bの長さは従来の荷重支持体105に比べて短くなっている。よって、超電導コイル13Aの形状が非対称で複雑な形状であることにより起因し、第1及び第2の荷重支持体15A,15Bに曲げ荷重が印加されても、これにより発生するモーメントは小さい。よって、この曲げ荷重により第1及び第2の荷重支持体15A,15Bが損傷することを防止することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
具体的には、本実施形態では本発明を陽子線治療装置ガントリー用偏向電磁石に適用した例について説明したが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、超電導コイルが比較的大型であり、冷凍機により伝導冷却を行う構成の超電導マグネット装置に対して広く適用が可能なものである。
10 超電導マグネット装置
12 鉄心
13A,13B,13C 超電導コイル
15A 第1の荷重支持体
15B 第2の荷重支持体
17 熱シールド板
18 冷凍機
20 熱伝導部材
21 スリット
22 コイル枠
24 補強リング
24A 凸部
24B 凹部
26 熱アンカー

Claims (6)

  1. 真空容器と、
    該真空容器内に装着される超電導コイルと、
    前記超電導コイルを内部に装着する金属製のコイル枠と、
    前記超電導コイルが超電導状態となるよう冷却を行う冷凍機と、
    前記超電導コイルを囲繞するよう配設され前記超電導コイルを支持する補強部材と、
    前記真空容器と前記補強部材との間に配設され、前記真空容器に対して前記補強部材を支持する第1の荷重支持体と、
    前記補強部材と前記コイル枠との間に配設され、前記補強部材に対して前記コイル枠を支持する第2の荷重支持体と、
    を有することを特徴とする超電導マグネット装置。
  2. 前記コイル枠は、渦電流を遮断するスリットを有することを特徴とする請求項1記載の超電導マグネット装置。
  3. 前記補強部材が前記冷凍機により冷却される構成とすると共に、
    前記第2の荷重支持体と前記補強部材との間に熱アンカーを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の超電導マグネット装置。
  4. 前記第1の荷重支持体と前記第2の荷重支持体とを、前記補強部材を挟んで偏倚した位置に配置したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の超電導マグネット装置。
  5. 前記補強部材に凹部又は凸部を設け、前記前記第1の荷重支持体と前記第2の荷重支持体とが前記凹部又は凸部に接合されることを特徴とする請求項4記載の超電導マグネット装置。
  6. 前記超電導コイルは、非対称な形状を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の超電導マグネット装置。
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