JP2861692B2 - 超電導マグネット装置 - Google Patents

超電導マグネット装置

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superconducting
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cooled
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健吾 大倉
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  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気共鳴診断装置等に
用いられ、極低温冷凍機で冷却される超電導マグネット
に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
超電導マグネットの冷却技術としては、 液体ヘリウム、液体窒素などの冷媒の中に超電導マグ
ネットを浸漬して冷却する。 冷凍機のコールドヘッドを超電導マグネットに取り付
け、熱伝導で冷却する。 の2通りがあるが、このうちに関するものとして、図
4に示すような構造のものがある。
【0003】これは、真空容器10中に、ほぼ80K以下
に冷却される第一熱シールド11と、ほぼ20K以下に冷
却される第二熱シールド12を具え、第二熱シールド12の
内部に配置された超電導コイル13(マグネット)を極低
温冷凍機15で冷却するものである。ここで、極低温冷凍
機15のコールドヘッドと超電導コイル13との間には、熱
伝導性に優れたアルミニウムなどで構成された伝導板14
が介在されている。そして、伝導板14と超電導コイル13
とは、熱伝導性と電気絶縁性を考慮して、ワニス、エポ
キシ樹脂などの接着剤を用いて熱接触しているのであ
る。
【0004】しかし、このワニスやエポキシ樹脂などは
熱伝導性の点で十分とはいえず、速やかな熱伝導を行う
ことができない。そのため、接着面で熱抵抗が大きくな
り、冷却時間が長くかかったり、目標温度まで冷却でき
ないといった問題もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解消するためになされたもので、その特徴は、極低温
冷凍機と超電導マグネットとの接続部、コイル巻線間の
隙間やコイルとボビンとの隙間に、シリコングリースと
熱伝導性に優れた粉末材料との混和物を介在させたこと
にある。
【0006】ここで、超電導コイルのボビンは、熱伝導
性に優れた銅やアルミニウムを用いることが望ましい。
又、熱伝導性に優れた粉末材料としては、ZnO,Al
(高純度Alやサファイヤ),MgO,ダ
イヤモンド,AlN等が好適である。これらはいずれも
電気絶縁性にも優れた材料である。
【0007】
【作用】上記の混和物は熱伝導性に優れた粉末材料同士
がミクロに接触し、グリースがこれらのバインダの役割
を果たしているため、熱伝導が必要な接続部等の隙間を
うめることで、コイルの効率的な冷却に有効に働く。
又、混和物でコイル巻線の隙間をうめるだけであるた
め、作業が簡単で、コイルの巻線占積率を大きく低下さ
せることもない。さらに、混和したグリースは電気絶縁
物であるのでコイル内に用いてもその絶縁特性を低下さ
せることもない。
【0008】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の一実施例を説明
する。図1は、本発明実施例構造を示す概略図である。
図において、1はボビン2に装着された超電導コイル
で、例えば、酸化物超電導線材により構成され、ボビン
2と共に真空容器内の熱シールド(図示せず)に収納さ
れている。ここではテープ状の線材を巻回したパンケー
キ状のコイルを4枚積層して用いた。又、3は極低温冷
凍機のコールドヘッドで、前記ボビン2と熱接続されて
いる。
【0009】このような構成において、コールドヘッド
とボビンとの接続部、各パンケーキコイル同士の間、コ
イルとボビンフランジ2aとの接合部に、グリースと熱伝
導性に優れた粉末材料との混和物4を塗布した。
【0010】そして、実際にBi系超電導線材(銀シー
ス材)を用いた超電導コイルで混和物の塗布により効率
的な冷却がなされるかどうかをテストしてみた。テスト
条件は以下の通りである。
【0011】(1) コイル構造 ボビン:銅製で、コールドヘッドと熱接続されてい
る。 図1における各部の寸法;a1 40mm、a2 100m
m b1 23mm、b2 33mm コイル体積;約250cc 導 体:Bi系銀シース多芯線 61芯 銀比4 寸法 2.7mm幅×0.24mm厚×200m(全コ
イル長) パンケーキコイル:前記導体を巻回したパンケーキ状
コイル×4枚 タイプ ダブルパンケーキ ターン数 120ターン/枚 導体長 50m/枚
【0012】(2) 混和物 ZnOをシリコングリースと混和したものを前記所定
位置に塗布。 (3) 冷凍機 方 式:GM方式 4W at 20K
【0013】以上の条件で運転したところ、約4.5時
間でコイルを20Kにまで冷却することができた。図2
のグラフに上記パンケーキコイル4枚を直列に通電した
際のコイル電流と磁束密度の関係を示す。図示のよう
に、中心磁場BO =0.5Tesla 、コイル電流I=30
Aでコイルは十分冷却され、100時間経過しても安定
して通電できることが確認された。
【0014】尚、比較例として、実施例と同じ形状のコ
イル4枚の各間にガラス繊維シート(50μm)を挟ん
だものをステンレス(SUS304)ケースの中に入
れ、エポキシ樹脂を含浸させたもので同様に冷凍試験を
行った。その結果、20K迄25時間と長い冷却時間を
要した。又、通電電流30Aで樹脂の熱伝導が悪く、3
0分間経過後コイルの温度上昇が急激に起こり、クエン
チ現象が生じて不安定であった。
【0015】以上の実施例ではパンケーキ状のコイルを
例として説明したが、図3に示すように、断面円形の線
材5をソレノイド状に巻回したコイルでも、混和物4を
巻線の隙間に充填することで冷却効率を向上させること
ができる。
【0016】尚、電気絶縁性をさらに向上させるため、
薄い絶縁シート(15μm厚マイラーシート等)を混和
物の塗布部に介在させても冷却効率が大きく低下するこ
とはない。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明マグネット
装置によれば超電導マグネットの冷却効率を向上させる
ことができる。このため、体積容量の大きなマグネット
に対しても小型の冷凍機で済むため、冷却機構全体を小
型化することができる。又、所定の混和物をコイルの隙
間などに塗り込むだけでよいため、コイルをステンレス
ケースなどに収納し、エポキシ樹脂などを含浸すること
に比べて作業が容易である。従って、各種移動機器(リ
ニアーモータ、電気自動車用モータ等)や各種分析シス
テム(MRI、分析用NMR等)の冷凍システムに利用
すると効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例装置を示す説明図である。
【図2】実施例装置を運転した場合のコイル電流と磁束
密度の関係を示すグラフである。
【図3】線材をソレノイド状に巻線した超電導コイルに
おける本発明実施例を示す説明図である。
【図4】従来の超電導マグネット装置を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 超電導コイル 2 ボビン 2a フランジ 3 コールドヘッド 4 混和物 5 線材 10 真空容器 11 第一熱シールド 12 第二熱シールド 13 超電導コイル 14 伝導板 15 極低温冷凍機
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−121044(JP,A) 特開 平2−86106(JP,A) 特開 平4−79304(JP,A) 特開 昭50−105573(JP,A) 実開 昭60−37248(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25D 3/10 F25B 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極低温冷凍機により冷却される超電導マ
    グネットを具えたマグネット装置において、前記冷凍機
    と超電導マグネットの接続部、超電導マグネットのコイ
    ル巻線間の隙間及びコイルと超電導マグネットのボビン
    との隙間に、シリコングリースと熱伝導性に優れた粉末
    材料との混和物を介在させたことを特徴とする超電導マ
    グネット装置。
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