JPH09306261A - ワイヤーハーネスの真空成形方法及びこの方法で成形したワイヤーハーネス - Google Patents

ワイヤーハーネスの真空成形方法及びこの方法で成形したワイヤーハーネス

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JPH09306261A
JPH09306261A JP8123727A JP12372796A JPH09306261A JP H09306261 A JPH09306261 A JP H09306261A JP 8123727 A JP8123727 A JP 8123727A JP 12372796 A JP12372796 A JP 12372796A JP H09306261 A JPH09306261 A JP H09306261A
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vacuum
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形後の折り曲げが容易なワイヤーハーネス
を真空成形する方法とこの方法で成形したワイヤーハー
ネスとを提供する。 【解決手段】 真空成形型31の真空吸引面53に第1
絶縁シートとフラット回路体又は通常の被覆電線と第2
絶縁シートをこの順に載置して真空引きし各絶縁シート
を接合するワイヤーハーネスの真空成形方法であって、
フラット回路体等を載置する真空吸引面の凹部55が2
次元形状であり、第1絶縁シートの、ワイヤーハーネス
の屈曲部に対応する箇所に、ワイヤーハーネスの屈曲を
容易にする多数の開口83を形成したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラット回路体を
挟んだ2枚の絶縁シートを真空引きして密着させたワイ
ヤーハーネスの真空成形方法と、この方法で成形された
ワイヤーハーネスに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車載の電気機器を接続するケー
ブル、特にドアの内側の配線には、ドアを薄くするなど
の省スペースのために2枚の絶縁シートでフラット回路
体を挟み密着接合させたワイヤーハーネスが用いられ
る。
【0003】図9ないし図11は、このようなワイヤー
ハーネスを製造する従来の方法を示している。各図のよ
うに、この方法は、真空吸引面1に凹部3と真空引き孔
とが設けられた真空成形型5を用いて行われる。
【0004】この方法では、先ず、図9のように真空吸
引面1に熱可塑性材料の樹脂シート7を置き、これを加
熱軟化させた状態で真空引き孔から真空引きして樹脂シ
ート7に凹部9(図10)を形成する。
【0005】次いで、図10のように、真空成形型5の
凹部3に配置した樹脂シート7の凹部9にフラット回路
体11を配索し、その上にフラット回路体11のコネク
ター13、13用の蓋15、15と、ホットメルトの粘
着材が塗布された熱可塑性材料の樹脂シート17とを置
き、これを加熱軟化させた状態で真空引きし、樹脂シー
ト7、17の間の空気を吸引してこれらを密着させ、粘
着又は接着剤等によって樹脂シート7、17を接合す
る。
【0006】その後、図11のように、フラット回路体
11の周囲の余分な樹脂シート7、17をカッター19
で切り落としてワイヤーハーネスを得る。
【0007】樹脂シートの真空成形技術には、この他
に、特開平6−246825号広報に記載された図12
のようなものがある。
【0008】これは車両のドアのシーリングスクリーン
を成形するものであり、真空吸引面21に凹部23のよ
うな凹凸のある3次元形状の真空成形型25を用いて、
図13のように樹脂シート27を真空成形する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図12のように車両の
ドアには凹凸がある。又、図9乃至図11の例では成形
されたワイヤーハーネスが平面形状(2次元形状)であ
り、両側に樹脂シートが張り付けられているから凹凸部
に沿って曲げにくい。従って、このような2次元状のワ
イヤーハーネスを車両のドアなどの凹凸部に精密に沿わ
せて配索するのは困難であり、作業性が悪い。
【0010】そこで、配索作業性を改善するには、配索
箇所の形状に合わせて3次元成形することが必要であ
る。
【0011】しかし、真空成形は原理的にシートを伸ば
すことによって行われるから、図12、図13の凹部2
3のような深い凹部では、矢印29が示す箇所のように
樹脂シート27が伸び過ぎて薄くなり、強度、絶縁性が
低下する恐れがある。
【0012】又、3次元成形のワイヤーハーネスでは、
成形後の余分な樹脂シートをカッターや打ち抜きで切り
落とすのが難しく作業性が悪いから、レーザーや作業ロ
ボットなどが必要であり、コスト高になる。
【0013】これに加えて、複雑な3次元成形用の真空
成形型は加工が難しく高価である。
【0014】本発明は、このような事情を考慮し、真空
成形後の折り曲げが容易で配索作業性に優れ、真空成形
型が加工し易く、余分な樹脂シートの切り落としが容易
なワイヤーハーネスの真空成形方法と、この方法で成形
したワイヤーハーネスとを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載されたワ
イヤーハーネスの真空成形方法は、真空引き孔が設けら
れた真空成形型の真空吸引面に第1の絶縁シートとフラ
ット回路体等と第2の絶縁シートをこの順に載置して真
空引き孔から真空引きし、フラット回路体等を挟んで各
絶縁シートを密着接合するワイヤーハーネスの真空成形
方法であって、真空吸引面のフラット回路体等載置部分
が2次元形状であると共に、前記第1絶縁シートの、ワ
イヤーハーネスの屈曲部に対応する箇所に、ワイヤーハ
ーネスの屈曲を容易にする多数の開口を形成したことを
特徴とする。
【0016】このように、第1絶縁シートの、ワイヤー
ハーネスの屈曲部に対応する箇所に形成した多数の開口
が屈曲時の伸びと撓みとを吸収することによって、ワイ
ヤーハーネスは大きな屈曲性を得る。
【0017】従って、2次元形状に成形しても、複雑な
3次元形状の箇所に配索することが容易である。又、周
囲の余分な絶縁シートの切り落としは2次元形状の状態
で行えるから、レーザーや作業ロボットなどによらず
に、カッターや打ち抜きで容易に行える。
【0018】このように、配索や周縁部の切り落としな
どの作業性がよく、それだけ低コストである。
【0019】又、ワイヤーハーネスを3次元成形しない
から、絶縁シートの伸び過ぎと、伸び過ぎによる絶縁性
や強度などの低下が防止されると共に、製品の歩留りが
向上し、コスト低下が防止される。
【0020】更に、2次元形状のワイヤーハーネスを真
空成形する真空成形型は加工し易く、安価である。
【0021】請求項2記載の発明は、請求項1に記載さ
れたワイヤーハーネスの真空成形方法であって、第1の
絶縁シートをフラット回路体等のパターン形状に第1次
真空成形する2次元形状の凹部が真空成形型の真空吸引
面に設けられており、第1次真空成形後に開口を形成し
た第1の絶縁シートを真空吸引面の凹部に配置し、第1
の絶縁シートの凹部の中でフラット回路体等を所定のパ
ターン形状に配索した後、これらの上に第2の絶縁シー
トを載置して第2次真空成形し、フラット回路体等を挟
んで各絶縁シートを密着接合することを特徴とし、請求
項1の構成と同等の効果を得る。
【0022】これに加えて、真空成形型の真空吸引面に
凹部を設けたことにより、フラット回路体等の配索を正
確で容易に行うことができる。
【0023】又、真空引きの際に下側(真空吸引面側)
になる第1の絶縁シートに開口を形成してあることか
ら、開口部が、第2の絶縁シートの真空引き時の真空孔
の役目を同時に果たし、第2の絶縁シートの真空引き
(第2次真空成形)に際して良好にワイヤーハーネスを
成形できる。
【0024】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2に記載されたワイヤーハーネスの真空成形方法であ
って、ワイヤーハーネスの非屈曲部と対応する箇所に形
成された真空吸引面の凸部又は凹部によって、各絶縁シ
ートにリブを形成することを特徴とし、請求項1又は請
求項2の構成と同等の効果を得る。
【0025】これに加えて、ワイヤーハーネスは、絶縁
シートに形成したリブによって非屈曲部では必要な剛性
が得られ、絶縁シートに形成した開口によって屈曲部で
は必要な屈曲性が得られる。
【0026】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3のいずれか一項に記載のワイヤーハーネスの真空成
形方法であって、第1絶縁シートの開口が、ワイヤーハ
ーネスの幅方向に長く配索方向に短い互いに不連続な開
口であることを特徴とし、請求項1乃至請求項3の構成
と同等の効果を得る。
【0027】これに加えて、第1絶縁シートの開口を、
ワイヤーハーネスの幅方向に長く配索方向に短い互いに
不連続な開口にすることによって、ワイヤーハーネスを
屈曲させながら配索するときの伸びと撓みとを効果的に
吸収することができる。
【0028】なお、開口の形状は、例えば楕円孔や矩形
孔などから任意に選んでよい。
【0029】請求項5記載の発明は、請求項4記載のワ
イヤーハーネスの真空成形方法であって、ワイヤーハー
ネスの配索方向の開口寸法と開口の間隔との一方又は両
方を、ワイヤーハーネスの屈曲度に応じて変えたことを
特徴とし、請求項4の構成と同等の効果を得る。
【0030】これに加えて、開口の幅寸法(ワイヤーハ
ーネスの長さ方向の開口寸法)と開口の配置間隔とを変
えることによって、ワイヤーハーネスの各屈曲部に、そ
の屈曲度に応じた必要で充分な屈曲性を与えることがで
きる。
【0031】請求項6記載の発明は、請求項4又は請求
項5記載のワイヤーハーネスの真空成形方法であって、
第1絶縁シートの開口が、楕円形であることを特徴と
し、請求項4又は請求項5の構成と同等の効果を得る。
【0032】これに加えて、開口を楕円形にしたことに
よって、引張り、曲げ等の力を受けた場合の開口の亀裂
が防止される。
【0033】請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求
項3のいずれか一項に記載のワイヤーハーネスの真空成
形方法であって、第1絶縁シートの開口に、互いに等し
い、あるいは互いに異なった所定の形状を与えると共
に、これらの開口を所定の密度で分散配置したことを特
徴とし、請求項1乃至請求項3の構成と同等の効果を得
る。
【0034】これに加えて、第1絶縁シートの伸びや縮
みに対する特性に応じて、第1絶縁シートに形成される
多数の開口の形状と配置密度とを任意に選ぶことができ
る。
【0035】例えば、開口の形状を丸孔、角孔、あるい
はこれらの組み合わせにし、これらを適度な密度(間
隔)で分散させることによって、使用される第1絶縁シ
ートの物理特性に合った優れた屈曲性をワイヤーハーネ
スに与えることができる。
【0036】請求項8記載のワイヤーハーネスは、請求
項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の真空成形方法
によって成形され、真空吸引面側の第1の絶縁シートに
ワイヤーハーネスの屈曲を容易にする多数の開口が形成
されたことを特徴とする。
【0037】このワイヤーハーネスは、請求項1乃至請
求項7のワイヤーハーネスの真空成形方法で成形したこ
とにより、上記のように、複雑な3次元形状の複雑な箇
所への配索や余分な樹脂シートの切り落としが容易であ
り、3次元成形しないから樹脂シートの伸び過ぎや成形
不良が防止され、製品の歩留りが向上する。
【0038】又、安価な2次元成形用の真空成形型で成
形できる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図8により本発明
のワイヤーハーネスの真空成形方法及びこの方法で成形
したワイヤーハーネスの一実施形態を説明する。この実
施形態は請求項1、2、3、4、6、8の特徴を備えて
いる。なお、以下の説明の中で符号のない部材や部位な
どは図示されていない。
【0040】この実施形態では真空成形型31を用いて
図6と図7に示すワイヤーハーネス33を成形する。
【0041】このワイヤーハーネス33は図4のフラッ
ト回路体又は通常の被覆電線35の両面に図1の樹脂シ
ート37(第1の絶縁シート)と図5の樹脂シート39
(第2の絶縁シート)とを、下記のような工程で、真空
引きして成形される。なお、前記フラット回路体35
は、被覆電線がフラット状に形成されたもの及びFP
C、さらに、複数の電線が並列状に束ねられたもの等も
含む。
【0042】フラット回路体等35の端部にはコネクタ
ー41、43が接続されている。又、樹脂シート37に
は多数の真空引き孔が設けられており、樹脂シート39
の下面(樹脂シート37側)又は、樹脂シート37の上
面にはホットメルト接着材が塗布されている。
【0043】図8のように、ワイヤーハーネス33には
各2箇所の屈曲部45、47と非屈曲部49、51とが
設定されている。
【0044】真空成形型31の真空吸引面53には2次
元形状の凹部55(フラット回路体等載置部分)と、多
数の真空引き孔と、コネクター挿入孔57、59とが設
けられている。
【0045】凹部55の縁にはリブ形成用の凸部61、
63、65、67が形成されている。これらの凸部6
1、63、65、67はワイヤーハーネス33の非屈曲
部49、51に対応する箇所に設けられている。又、コ
ネクター挿入孔57、59はフラット回路体等35のコ
ネクター41、43に対応する箇所に形成されている。
【0046】以下、各工程を追って、ワイヤーハーネス
33の真空成形方法を説明する。
【0047】第1工程では、図1のように、コネクター
挿入孔57、59を蓋69、71で密閉した後、真空吸
引面53に樹脂シート37を置き、これを加熱し軟化さ
せた
【0048】状態で真空引き孔から真空引きする。(第
1次真空成形) 第2工程では、図2のように、第1次真空成形後の樹脂
シート37を真空成形型31から取り外す。成形後の樹
脂シート37には凹部73の他に、凸部61、63、6
5、67によってリブ75、77、79、81が形成さ
れ、剛性が与えられている。
【0049】第3工程では、図3のように、取り外した
樹脂シート37から、凹部73とリブ75、77、7
9、81の周囲の余分な部分を切り取り、更に、ワイヤ
ーハーネス33の屈曲部45、47と対応する箇所に多
数の楕円形の開口83を打ち抜く。これらの開口83は
互いに不連続であり、ワイヤーハーネス33の幅方向に
長く長手方向に短く形成されている。
【0050】又、コネクター挿入孔57、59から蓋6
9、71を外しておく。
【0051】第4工程では、図4のように、開口83を
打ち抜き、周囲を切り落とした樹脂シート37を真空吸
引面53の凹部55に戻し、更に、樹脂シート37の凹
部73にフラット回路体等35を配索する。
【0052】第5工程では、図5のように、再びコネク
ター挿入孔57、59に蓋69、71をした後、樹脂シ
ート37とフラット回路体等35の上から、真空吸引面
53に樹脂シート39を置き、これを加熱し軟化させた
状態で真空引き孔から真空引きする。(第2次真空成
形) 樹脂シート37、39は真空引きによって互いの間の空
気が吸引されて密着し、樹脂シート39又は樹脂シート
37の接着材によって接合する。又、この真空引きの
際、樹脂シート39にも凸部61、63、65、67に
よってリブ85、87、89、91が形成され、剛性が
与えられている。
【0053】第6工程では、図6のように、フラット回
路体等35を挟んで接合した樹脂シート37、39を真
空成形型31から取り外し、周縁部を切り取ってワイヤ
ーハーネス33を得る。
【0054】こうして成形されたワイヤーハーネス33
は、図7と図8に示すワイヤーハーネス配索部93に配
索される。この配索部93には各2箇所の段差部95、
97と平面部99、101とが設けられており、図8の
ように、ワイヤーハーネス33は非屈曲部49、51を
平面部99、101上に配置し、屈曲部45、47を段
差部95、97に沿って屈曲させ配索される。
【0055】上記のように、ワイヤーハーネス33は、
樹脂シート37に形成した多数の開口83が屈曲部4
5、47での伸びを吸収するから、2次元形状に成形し
ても屈曲が容易であり、段差部95、97のある3次元
形状の配索部93に容易に配索することができる。
【0056】又、余分な樹脂シート37、39の切り落
としは、屈曲前の2次元形状の状態で行えるから、レー
ザーや作業ロボットなどによらずに、カッターや打ち抜
きで容易に行える。
【0057】このように、配索や切り落としなどの作業
性がよく、それだけ低コストである。
【0058】又、ワイヤーハーネス33は3次元成形し
ないから、樹脂シート37、39の伸び過ぎと、伸び過
ぎによる絶縁性や強度などの低下が防止されると共に、
成形不良が防止され、製品の歩留りが大きく向上する。
【0059】更に、2次元形状のワイヤーハーネス33
を成形する真空成形型31は複雑でないため加工し易
く、安価である。
【0060】これに加えて、真空成形型31の真空吸引
面53に凹部55を設けたことにより、フラット回路体
35の配索は正確で容易に行うことができる。
【0061】又、真空引きの際に真空吸引面53側にな
る樹脂シート37に開口83を形成してあることから、
開口部が樹脂シート39の真空時の真空引き孔の役目を
同時に果たし樹脂シート39の真空引きが良好に行え
る。
【0062】又、樹脂シート37、39にリブ75、7
7、79、81、85、87、89、91を形成したこ
とによって、ワイヤーハーネス33は非屈曲部49、5
1では必要な剛性が得られ、屈曲部45、47では必要
な屈曲性が得られる。
【0063】又、樹脂シート37の開口83を、ワイヤ
ーハーネス33の長手方向に短く幅方向に長い、互いに
不連続な楕円形にすることによって、ワイヤーハーネス
33を屈曲させるときの伸びを効果的に吸収している。
【0064】又、開口83を楕円形にしたことによっ
て、引っ張り力を受けた場合の亀裂が防止される。
【0065】又、このワイヤーハーネス33は、請求項
1乃至請求項6の真空成形方法によって成形されたこと
により、上記のように、複雑な3次元形状のワイヤーハ
ーネス配索部93への配索や周囲の余分な樹脂シート3
7、39の切り落としが容易であると共に、3次元成形
しないから樹脂シート37、39の伸び過ぎと成形不良
とが防止され、製品の歩留りが向上する。
【0066】又、安価な2次元成形用の真空成形型31
で成形できる。
【0067】
【発明の効果】上記のように、請求項1の発明では、第
1絶縁シートに形成した多数の開口が屈曲時の伸びと撓
みとを吸収することによって、ワイヤーハーネスは2次
元形状に成形しても、複雑な3次元形状の箇所に配索す
ることができる。又、周囲の余分な絶縁シートの切り落
としは2次元形状の状態でカッターや打ち抜きによって
容易に行える。
【0068】このように、配索や切り落としなどの作業
性がよく、それだけ低コストである。
【0069】又、ワイヤーハーネスを3次元成形しない
から、絶縁シートの伸び過ぎと成形不良とが防止され、
製品の歩留りが向上する。
【0070】更に、2次元形状のワイヤーハーネスを真
空成形する真空成形型は加工し易く、安価である。
【0071】請求項2記載の発明は、請求項1の構成と
同等の効果を得ると共に、真空成形型の真空吸引面に凹
部を設けたことにより、フラット回路体又は通常の被覆
電線の配索を正確で容易に行える。
【0072】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2の構成と同等の効果を得ると共に、ワイヤーハーネ
スは、絶縁シートに形成したリブによって非屈曲部では
必要な剛性が得られ、絶縁シートに形成した開口によっ
て屈曲部では必要な屈曲性が得られる。
【0073】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3の構成と同等の効果を得ると共に、第1絶縁シート
の開口を、フラット回路体の幅方向に長く配索方向に短
い互いに不連続な開口にすることによって、ワイヤーハ
ーネスの伸びと撓みとを効果的に吸収することができ
る。
【0074】請求項5記載の発明は、請求項4の構成と
同等の効果を得ると共に、ワイヤーハーネスの長手方向
の開口寸法と、開口の配置間隔とを変えることによっ
て、ワイヤーハーネスの各屈曲部に必要で充分な屈曲性
を与えることができる。
【0075】請求項6記載の発明は、請求項4又は請求
項5の構成と同等の効果を得ると共に、開口を楕円形に
したことによって、引張り、曲げ等の力を受けた場合の
開口の亀裂が防止される。
【0076】請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求
項3の構成と同等の効果を得ると共に、開口の形状と配
置密度とを選ぶことによって、使用される第1絶縁シー
トの特性に合った優れた屈曲性をワイヤーハーネスに与
えることができる。
【0077】請求項8記載のワイヤーハーネスは、請求
項1乃至請求項7のワイヤーハーネスの真空成形方法で
成形したことにより、3次元形状の複雑な箇所への配索
や余分な樹脂シートの切り落としが容易であると共に、
3次元成形しないから樹脂シートの伸び過ぎと成形不良
とが防止され、製品の歩留りが向上する。
【0078】又、安価な2次元成形用の真空成形型で成
形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のワイヤーハーネスの真空
成形方法を示す斜視図であり、第1絶縁シートを真空成
形型に載置する状態を示す。
【図2】図1の一実施形態の真空成形方法を示す斜視図
であり、第1次真空成形後の第1絶縁シートを真空成形
型から取り外す状態を示す。
【図3】図1の一実施形態の真空成形方法を示す斜視図
であり、第1次真空成形後に孔開け加工した第1絶縁シ
ートを示す。
【図4】図1の一実施形態の真空成形方法を示す斜視図
であり、孔開け加工後の第1絶縁シートの凹部にフラッ
ト回路体等を配索する状態を示す。
【図5】図1の一実施形態の真空成形方法を示す斜視図
であり、第2絶縁シートを真空成形型に載置する状態を
示す。
【図6】図1の一実施形態の真空成形方法を示す斜視図
であり、各絶縁シートの周囲を切り落としてワイヤーハ
ーネスにした状態を示す。
【図7】完成したワイヤーハーネスとその配索部とを示
す斜視図である。
【図8】配索部に配索したワイヤーハーネスを示す斜視
図である。
【図9】従来例のワイヤーハーネスの真空成形方法を示
す斜視図であり、第1絶縁シートを真空成形型に載置す
る状態を示す。
【図10】図9のワイヤーハーネスの真空成形方法を示
す斜視図であり、フラット回路体等を配索し、第2絶縁
シートを真空成形型に載置する状態を示す。
【図11】図9のワイヤーハーネスの真空成形方法を示
す斜視図であり、各絶縁シートの周囲を切り落としてワ
イヤーハーネスにする状態を示す。
【図12】他の従来例の真空成形方法を示す断面図であ
る。
【図13】深い凹部を有する図12の真空成形型で樹脂
シートを真空成形する状態を示す断面図である。
【符号の説明】
31 真空成形型 33 ワイヤーハーネス 35 フラット回路体又は被覆電線 37 樹脂シート(第1の絶縁シート) 39 樹脂シート(第2の絶縁シート) 45、47 ワイヤーハーネスの屈曲部 49、51 ワイヤーハーネスの非屈曲部 53 真空吸引面 55 凹部(フラット回路体等載置部分) 61、63、65、67 凸部 75、77、79、81、85、87、89、91 リ
ブ 83 楕円形の開口

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空引き孔が設けられた真空成形型の真
    空吸引面に第1の絶縁シートとフラット回路体又は通常
    の被覆電線と第2の絶縁シートをこの順に載置して真空
    引き孔から真空引きし、フラット回路体又は通常の被覆
    電線を挟んで各絶縁シートを密着接合するワイヤーハー
    ネスの真空成形方法であって、真空吸引面のフラット回
    路体又は通常の被覆電線載置部分が2次元形状であると
    共に、前記第1絶縁シートの、ワイヤーハーネスの屈曲
    部に対応する箇所に、ワイヤーハーネスの屈曲を容易に
    する多数の開口を形成したことを特徴とするワイヤーハ
    ーネスの真空成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、第1の絶
    縁シートをフラット回路体又は通常の被覆電線のパター
    ン形状に第1次真空成形する2次元形状の凹部が真空成
    形型の真空吸引面に設けられており、第1次真空成形後
    に開口を形成した第1の絶縁シートを真空吸引面の凹部
    に配置し、第1の絶縁シートの凹部の中でフラット回路
    体又は通常の被覆電線を所定のパターン形状に配索した
    後、これらの上に第2の絶縁シートを載置して第2次真
    空成形し、フラット回路体又は通常の被覆電線を挟んで
    各絶縁シートを密着接合することを特徴とするワイヤー
    ハーネスの真空成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の発明であっ
    て、ワイヤーハーネスの非屈曲部と対応する箇所に形成
    された真空吸引面の凸部又は凹部によって、各絶縁シー
    トにリブを形成することを特徴とするワイヤーハーネス
    の真空成形方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の発明であって、第1絶縁シートの開口が、ワイヤ
    ーハーネスの幅方向に長く配索方向に短い互いに不連続
    な開口であることを特徴とするワイヤーハーネスの真空
    成形方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の発明であって、ワイヤー
    ハーネスの配索方向の開口寸法と開口の間隔との一方又
    は両方を、ワイヤーハーネスの屈曲度に応じて変えたこ
    とを特徴とするワイヤーハーネスの真空成形方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5記載の発明であっ
    て、第1絶縁シートの開口が、楕円形であることを特徴
    とするワイヤーハーネスの真空成形方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の発明であって、第1絶縁シートの開口に、互いに
    等しい、あるいは互いに異なった所定の形状を与えると
    共に、これらの開口を所定の密度で分散配置したことを
    特徴とするワイヤーハーネスの真空成形方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に
    記載の真空成形方法によって成形され、真空吸引面側の
    第1の絶縁シートにワイヤーハーネスの屈曲を容易にす
    る多数の開口が形成されたことを特徴とするワイヤーハ
    ーネス。
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