JP3706199B2 - ワイヤーハーネスの真空成形方法及びこの方法で成形したワイヤーハーネス - Google Patents

ワイヤーハーネスの真空成形方法及びこの方法で成形したワイヤーハーネス Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラット回路体を挟んだ2枚の絶縁シートを真空引きして密着させたワイヤーハーネスの真空成形方法と、この方法で成形されたワイヤーハーネスに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、車載の電気機器を接続するケーブル、特にドアの内側の配線には、ドアを薄くするなどの省スペースのために2枚の絶縁シートでフラット回路体を挟み密着接合させたワイヤーハーネスが用いられる。
【0003】
図9ないし図11は、このようなワイヤーハーネスを製造する従来の方法を示している。各図のように、この方法は、真空吸引面1に凹部3と真空引き孔とが設けられた真空成形型5を用いて行われる。
【0004】
この方法では、先ず、図9のように真空吸引面1に熱可塑性材料の樹脂シート7を置き、これを加熱軟化させた状態で真空引き孔から真空引きして樹脂シート7に凹部9(図10)を形成する。
【0005】
次いで、図10のように、真空成形型5の凹部3に配置した樹脂シート7の凹部9にフラット回路体11を配索し、その上にフラット回路体11のコネクター13、13用の蓋15、15と、ホットメルトの粘着材が塗布された熱可塑性材料の樹脂シート17とを置き、これを加熱軟化させた状態で真空引きし、樹脂シート7、17の間の空気を吸引してこれらを密着させ、粘着又は接着剤等によって樹脂シート7、17を接合する。
【0006】
その後、図11のように、フラット回路体11の周囲の余分な樹脂シート7、17をカッター19で切り落としてワイヤーハーネスを得る。
【0007】
樹脂シートの真空成形技術には、この他に、特開平6−246825号広報に記載された図12のようなものがある。
【0008】
これは車両のドアのシーリングスクリーンを成形するものであり、真空吸引面21に凹部23のような凹凸のある3次元形状の真空成形型25を用いて、図13のように樹脂シート27を真空成形する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図12のように車両のドアには凹凸がある。又、図9乃至図11の例では成形されたワイヤーハーネスが平面形状(2次元形状)であり、両側に樹脂シートが張り付けられているから凹凸部に沿って曲げにくい。従って、このような2次元状のワイヤーハーネスを車両のドアなどの凹凸部に精密に沿わせて配索するのは困難であり、作業性が悪い。
【0010】
そこで、配索作業性を改善するには、配索箇所の形状に合わせて3次元成形することが必要である。
【0011】
しかし、真空成形は原理的にシートを伸ばすことによって行われるから、図12、図13の凹部23のような深い凹部では、矢印29が示す箇所のように樹脂シート27が伸び過ぎて薄くなり、強度、絶縁性が低下する恐れがある。
【0012】
又、3次元成形のワイヤーハーネスでは、成形後の余分な樹脂シートをカッターや打ち抜きで切り落とすのが難しく作業性が悪いから、レーザーや作業ロボットなどが必要であり、コスト高になる。
【0013】
これに加えて、複雑な3次元成形用の真空成形型は加工が難しく高価である。
【0014】
本発明は、このような事情を考慮し、真空成形後の折り曲げが容易で配索作業性に優れ、真空成形型が加工し易く、余分な樹脂シートの切り落としが容易なワイヤーハーネスの真空成形方法と、この方法で成形したワイヤーハーネスとを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載されたワイヤーハーネスの真空成形方法は、真空引き孔が設けられた真空成形型の真空吸引面に第1の絶縁シートとフラット回路体等と第2の絶縁シートをこの順に載置して真空引き孔から真空引きし、フラット回路体等を挟んで各絶縁シートを密着接合するワイヤーハーネスの真空成形方法であって、真空吸引面のフラット回路体等載置部分が2次元形状であると共に、前記第1絶縁シートの、ワイヤーハーネスの屈曲部に対応する箇所に、ワイヤーハーネスの屈曲を容易にする多数の開口を形成したことを特徴とする。
【0016】
このように、第1絶縁シートの、ワイヤーハーネスの屈曲部に対応する箇所に形成した多数の開口が屈曲時の伸びと撓みとを吸収することによって、ワイヤーハーネスは大きな屈曲性を得る。
【0017】
従って、2次元形状に成形しても、複雑な3次元形状の箇所に配索することが容易である。又、周囲の余分な絶縁シートの切り落としは2次元形状の状態で行えるから、レーザーや作業ロボットなどによらずに、カッターや打ち抜きで容易に行える。
【0018】
このように、配索や周縁部の切り落としなどの作業性がよく、それだけ低コストである。
【0019】
又、ワイヤーハーネスを3次元成形しないから、絶縁シートの伸び過ぎと、伸び過ぎによる絶縁性や強度などの低下が防止されると共に、製品の歩留りが向上し、コスト低下が防止される。
【0020】
更に、2次元形状のワイヤーハーネスを真空成形する真空成形型は加工し易く、安価である。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載されたワイヤーハーネスの真空成形方法であって、第1の絶縁シートをフラット回路体等のパターン形状に第1次真空成形する2次元形状の凹部が真空成形型の真空吸引面に設けられており、第1次真空成形後に開口を形成した第1の絶縁シートを真空吸引面の凹部に配置し、第1の絶縁シートの凹部の中でフラット回路体等を所定のパターン形状に配索した後、これらの上に第2の絶縁シートを載置して第2次真空成形し、フラット回路体等を挟んで各絶縁シートを密着接合することを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0022】
これに加えて、真空成形型の真空吸引面に凹部を設けたことにより、フラット回路体等の配索を正確で容易に行うことができる。
【0023】
又、真空引きの際に下側(真空吸引面側)になる第1の絶縁シートに開口を形成してあることから、開口部が、第2の絶縁シートの真空引き時の真空孔の役目を同時に果たし、第2の絶縁シートの真空引き(第2次真空成形)に際して良好にワイヤーハーネスを成形できる。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載されたワイヤーハーネスの真空成形方法であって、ワイヤーハーネスの非屈曲部と対応する箇所に形成された真空吸引面の凸部又は凹部によって、各絶縁シートにリブを形成することを特徴とし、請求項1又は請求項2の構成と同等の効果を得る。
【0025】
これに加えて、ワイヤーハーネスは、絶縁シートに形成したリブによって非屈曲部では必要な剛性が得られ、絶縁シートに形成した開口によって屈曲部では必要な屈曲性が得られる。
【0026】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のワイヤーハーネスの真空成形方法であって、第1絶縁シートの開口が、ワイヤーハーネスの幅方向に長く配索方向に短い互いに不連続な開口であることを特徴とし、請求項1乃至請求項3の構成と同等の効果を得る。
【0027】
これに加えて、第1絶縁シートの開口を、ワイヤーハーネスの幅方向に長く配索方向に短い互いに不連続な開口にすることによって、ワイヤーハーネスを屈曲させながら配索するときの伸びと撓みとを効果的に吸収することができる。
【0028】
なお、開口の形状は、例えば楕円孔や矩形孔などから任意に選んでよい。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項4記載のワイヤーハーネスの真空成形方法であって、ワイヤーハーネスの配索方向の開口寸法と開口の間隔との一方又は両方を、ワイヤーハーネスの屈曲度に応じて変えたことを特徴とし、請求項4の構成と同等の効果を得る。
【0030】
これに加えて、開口の幅寸法(ワイヤーハーネスの長さ方向の開口寸法)と開口の配置間隔とを変えることによって、ワイヤーハーネスの各屈曲部に、その屈曲度に応じた必要で充分な屈曲性を与えることができる。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項4又は請求項5記載のワイヤーハーネスの真空成形方法であって、第1絶縁シートの開口が、楕円形であることを特徴とし、請求項4又は請求項5の構成と同等の効果を得る。
【0032】
これに加えて、開口を楕円形にしたことによって、引張り、曲げ等の力を受けた場合の開口の亀裂が防止される。
【0033】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のワイヤーハーネスの真空成形方法であって、第1絶縁シートの開口に、互いに等しい、あるいは互いに異なった所定の形状を与えると共に、これらの開口を所定の密度で分散配置したことを特徴とし、請求項1乃至請求項3の構成と同等の効果を得る。
【0034】
これに加えて、第1絶縁シートの伸びや縮みに対する特性に応じて、第1絶縁シートに形成される多数の開口の形状と配置密度とを任意に選ぶことができる。
【0035】
例えば、開口の形状を丸孔、角孔、あるいはこれらの組み合わせにし、これらを適度な密度(間隔)で分散させることによって、使用される第1絶縁シートの物理特性に合った優れた屈曲性をワイヤーハーネスに与えることができる。
【0036】
請求項8記載のワイヤーハーネスは、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の真空成形方法によって成形され、真空吸引面側の第1の絶縁シートにワイヤーハーネスの屈曲を容易にする多数の開口が形成されたことを特徴とする。
【0037】
このワイヤーハーネスは、請求項1乃至請求項7のワイヤーハーネスの真空成形方法で成形したことにより、上記のように、複雑な3次元形状の複雑な箇所への配索や余分な樹脂シートの切り落としが容易であり、3次元成形しないから樹脂シートの伸び過ぎや成形不良が防止され、製品の歩留りが向上する。
【0038】
又、安価な2次元成形用の真空成形型で成形できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図8により本発明のワイヤーハーネスの真空成形方法及びこの方法で成形したワイヤーハーネスの一実施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、3、4、6、8の特徴を備えている。なお、以下の説明の中で符号のない部材や部位などは図示されていない。
【0040】
この実施形態では真空成形型31を用いて図6と図7に示すワイヤーハーネス33を成形する。
【0041】
このワイヤーハーネス33は図4のフラット回路体又は通常の被覆電線35の両面に図1の樹脂シート37(第1の絶縁シート)と図5の樹脂シート39(第2の絶縁シート)とを、下記のような工程で、真空引きして成形される。なお、前記フラット回路体35は、被覆電線がフラット状に形成されたもの及びFPC、さらに、複数の電線が並列状に束ねられたもの等も含む。
【0042】
フラット回路体等35の端部にはコネクター41、43が接続されている。又、樹脂シート37には多数の真空引き孔が設けられており、樹脂シート39の下面(樹脂シート37側)又は、樹脂シート37の上面にはホットメルト接着材が塗布されている。
【0043】
図8のように、ワイヤーハーネス33には各2箇所の屈曲部45、47と非屈曲部49、51とが設定されている。
【0044】
真空成形型31の真空吸引面53には2次元形状の凹部55(フラット回路体等載置部分)と、多数の真空引き孔と、コネクター挿入孔57、59とが設けられている。
【0045】
凹部55の縁にはリブ形成用の凸部61、63、65、67が形成されている。これらの凸部61、63、65、67はワイヤーハーネス33の非屈曲部49、51に対応する箇所に設けられている。又、コネクター挿入孔57、59はフラット回路体等35のコネクター41、43に対応する箇所に形成されている。
【0046】
以下、各工程を追って、ワイヤーハーネス33の真空成形方法を説明する。
【0047】
第1工程では、図1のように、コネクター挿入孔57、59を蓋69、71で密閉した後、真空吸引面53に樹脂シート37を置き、これを加熱し軟化させた
【0048】
状態で真空引き孔から真空引きする。(第1次真空成形)
第2工程では、図2のように、第1次真空成形後の樹脂シート37を真空成形型31から取り外す。成形後の樹脂シート37には凹部73の他に、凸部61、63、65、67によってリブ75、77、79、81が形成され、剛性が与えられている。
【0049】
第3工程では、図3のように、取り外した樹脂シート37から、凹部73とリブ75、77、79、81の周囲の余分な部分を切り取り、更に、ワイヤーハーネス33の屈曲部45、47と対応する箇所に多数の楕円形の開口83を打ち抜く。これらの開口83は互いに不連続であり、ワイヤーハーネス33の幅方向に長く長手方向に短く形成されている。
【0050】
又、コネクター挿入孔57、59から蓋69、71を外しておく。
【0051】
第4工程では、図4のように、開口83を打ち抜き、周囲を切り落とした樹脂シート37を真空吸引面53の凹部55に戻し、更に、樹脂シート37の凹部73にフラット回路体等35を配索する。
【0052】
第5工程では、図5のように、再びコネクター挿入孔57、59に蓋69、71をした後、樹脂シート37とフラット回路体等35の上から、真空吸引面53に樹脂シート39を置き、これを加熱し軟化させた状態で真空引き孔から真空引きする。(第2次真空成形)
樹脂シート37、39は真空引きによって互いの間の空気が吸引されて密着し、樹脂シート39又は樹脂シート37の接着材によって接合する。又、この真空引きの際、樹脂シート39にも凸部61、63、65、67によってリブ85、87、89、91が形成され、剛性が与えられている。
【0053】
第6工程では、図6のように、フラット回路体等35を挟んで接合した樹脂シート37、39を真空成形型31から取り外し、周縁部を切り取ってワイヤーハーネス33を得る。
【0054】
こうして成形されたワイヤーハーネス33は、図7と図8に示すワイヤーハーネス配索部93に配索される。この配索部93には各2箇所の段差部95、97と平面部99、101とが設けられており、図8のように、ワイヤーハーネス33は非屈曲部49、51を平面部99、101上に配置し、屈曲部45、47を段差部95、97に沿って屈曲させ配索される。
【0055】
上記のように、ワイヤーハーネス33は、樹脂シート37に形成した多数の開口83が屈曲部45、47での伸びを吸収するから、2次元形状に成形しても屈曲が容易であり、段差部95、97のある3次元形状の配索部93に容易に配索することができる。
【0056】
又、余分な樹脂シート37、39の切り落としは、屈曲前の2次元形状の状態で行えるから、レーザーや作業ロボットなどによらずに、カッターや打ち抜きで容易に行える。
【0057】
このように、配索や切り落としなどの作業性がよく、それだけ低コストである。
【0058】
又、ワイヤーハーネス33は3次元成形しないから、樹脂シート37、39の伸び過ぎと、伸び過ぎによる絶縁性や強度などの低下が防止されると共に、成形不良が防止され、製品の歩留りが大きく向上する。
【0059】
更に、2次元形状のワイヤーハーネス33を成形する真空成形型31は複雑でないため加工し易く、安価である。
【0060】
これに加えて、真空成形型31の真空吸引面53に凹部55を設けたことにより、フラット回路体35の配索は正確で容易に行うことができる。
【0061】
又、真空引きの際に真空吸引面53側になる樹脂シート37に開口83を形成してあることから、開口部が樹脂シート39の真空時の真空引き孔の役目を同時に果たし樹脂シート39の真空引きが良好に行える。
【0062】
又、樹脂シート37、39にリブ75、77、79、81、85、87、89、91を形成したことによって、ワイヤーハーネス33は非屈曲部49、51では必要な剛性が得られ、屈曲部45、47では必要な屈曲性が得られる。
【0063】
又、樹脂シート37の開口83を、ワイヤーハーネス33の長手方向に短く幅方向に長い、互いに不連続な楕円形にすることによって、ワイヤーハーネス33を屈曲させるときの伸びを効果的に吸収している。
【0064】
又、開口83を楕円形にしたことによって、引っ張り力を受けた場合の亀裂が防止される。
【0065】
又、このワイヤーハーネス33は、請求項1乃至請求項6の真空成形方法によって成形されたことにより、上記のように、複雑な3次元形状のワイヤーハーネス配索部93への配索や周囲の余分な樹脂シート37、39の切り落としが容易であると共に、3次元成形しないから樹脂シート37、39の伸び過ぎと成形不良とが防止され、製品の歩留りが向上する。
【0066】
又、安価な2次元成形用の真空成形型31で成形できる。
【0067】
【発明の効果】
上記のように、請求項1の発明では、第1絶縁シートに形成した多数の開口が屈曲時の伸びと撓みとを吸収することによって、ワイヤーハーネスは2次元形状に成形しても、複雑な3次元形状の箇所に配索することができる。又、周囲の余分な絶縁シートの切り落としは2次元形状の状態でカッターや打ち抜きによって容易に行える。
【0068】
このように、配索や切り落としなどの作業性がよく、それだけ低コストである。
【0069】
又、ワイヤーハーネスを3次元成形しないから、絶縁シートの伸び過ぎと成形不良とが防止され、製品の歩留りが向上する。
【0070】
更に、2次元形状のワイヤーハーネスを真空成形する真空成形型は加工し易く、安価である。
【0071】
請求項2記載の発明は、請求項1の構成と同等の効果を得ると共に、真空成形型の真空吸引面に凹部を設けたことにより、フラット回路体又は通常の被覆電線の配索を正確で容易に行える。
【0072】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2の構成と同等の効果を得ると共に、ワイヤーハーネスは、絶縁シートに形成したリブによって非屈曲部では必要な剛性が得られ、絶縁シートに形成した開口によって屈曲部では必要な屈曲性が得られる。
【0073】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3の構成と同等の効果を得ると共に、第1絶縁シートの開口を、フラット回路体の幅方向に長く配索方向に短い互いに不連続な開口にすることによって、ワイヤーハーネスの伸びと撓みとを効果的に吸収することができる。
【0074】
請求項5記載の発明は、請求項4の構成と同等の効果を得ると共に、ワイヤーハーネスの長手方向の開口寸法と、開口の配置間隔とを変えることによって、ワイヤーハーネスの各屈曲部に必要で充分な屈曲性を与えることができる。
【0075】
請求項6記載の発明は、請求項4又は請求項5の構成と同等の効果を得ると共に、開口を楕円形にしたことによって、引張り、曲げ等の力を受けた場合の開口の亀裂が防止される。
【0076】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項3の構成と同等の効果を得ると共に、開口の形状と配置密度とを選ぶことによって、使用される第1絶縁シートの特性に合った優れた屈曲性をワイヤーハーネスに与えることができる。
【0077】
請求項8記載のワイヤーハーネスは、請求項1乃至請求項7のワイヤーハーネスの真空成形方法で成形したことにより、3次元形状の複雑な箇所への配索や余分な樹脂シートの切り落としが容易であると共に、3次元成形しないから樹脂シートの伸び過ぎと成形不良とが防止され、製品の歩留りが向上する。
【0078】
又、安価な2次元成形用の真空成形型で成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のワイヤーハーネスの真空成形方法を示す斜視図であり、第1絶縁シートを真空成形型に載置する状態を示す。
【図2】図1の一実施形態の真空成形方法を示す斜視図であり、第1次真空成形後の第1絶縁シートを真空成形型から取り外す状態を示す。
【図3】図1の一実施形態の真空成形方法を示す斜視図であり、第1次真空成形後に孔開け加工した第1絶縁シートを示す。
【図4】図1の一実施形態の真空成形方法を示す斜視図であり、孔開け加工後の第1絶縁シートの凹部にフラット回路体等を配索する状態を示す。
【図5】図1の一実施形態の真空成形方法を示す斜視図であり、第2絶縁シートを真空成形型に載置する状態を示す。
【図6】図1の一実施形態の真空成形方法を示す斜視図であり、各絶縁シートの周囲を切り落としてワイヤーハーネスにした状態を示す。
【図7】完成したワイヤーハーネスとその配索部とを示す斜視図である。
【図8】配索部に配索したワイヤーハーネスを示す斜視図である。
【図9】従来例のワイヤーハーネスの真空成形方法を示す斜視図であり、第1絶縁シートを真空成形型に載置する状態を示す。
【図10】図9のワイヤーハーネスの真空成形方法を示す斜視図であり、フラット回路体等を配索し、第2絶縁シートを真空成形型に載置する状態を示す。
【図11】図9のワイヤーハーネスの真空成形方法を示す斜視図であり、各絶縁シートの周囲を切り落としてワイヤーハーネスにする状態を示す。
【図12】他の従来例の真空成形方法を示す断面図である。
【図13】深い凹部を有する図12の真空成形型で樹脂シートを真空成形する状態を示す断面図である。
【符号の説明】
31 真空成形型
33 ワイヤーハーネス
35 フラット回路体又は被覆電線
37 樹脂シート(第1の絶縁シート)
39 樹脂シート(第2の絶縁シート)
45、47 ワイヤーハーネスの屈曲部
49、51 ワイヤーハーネスの非屈曲部
53 真空吸引面
55 凹部(フラット回路体等載置部分)
61、63、65、67 凸部
75、77、79、81、85、87、89、91 リブ
83 楕円形の開口

Claims (8)

  1. 真空引き孔が設けられた真空成形型の真空吸引面に第1の絶縁シートとフラット回路体又は通常の被覆電線と第2の絶縁シートをこの順に載置して真空引き孔から真空引きし、フラット回路体又は通常の被覆電線を挟んで各絶縁シートを密着接合するワイヤーハーネスの真空成形方法であって、真空吸引面のフラット回路体又は通常の被覆電線載置部分が2次元形状であると共に、前記第1絶縁シートの、ワイヤーハーネスの屈曲部に対応する箇所に、ワイヤーハーネスの屈曲を容易にする多数の開口を形成したことを特徴とするワイヤーハーネスの真空成形方法。
  2. 請求項1記載の発明であって、第1の絶縁シートをフラット回路体又は通常の被覆電線のパターン形状に第1次真空成形する2次元形状の凹部が真空成形型の真空吸引面に設けられており、第1次真空成形後に開口を形成した第1の絶縁シートを真空吸引面の凹部に配置し、第1の絶縁シートの凹部の中でフラット回路体又は通常の被覆電線を所定のパターン形状に配索した後、これらの上に第2の絶縁シートを載置して第2次真空成形し、フラット回路体又は通常の被覆電線を挟んで各絶縁シートを密着接合することを特徴とするワイヤーハーネスの真空成形方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載の発明であって、ワイヤーハーネスの非屈曲部と対応する箇所に形成された真空吸引面の凸部又は凹部によって、各絶縁シートにリブを形成することを特徴とするワイヤーハーネスの真空成形方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発明であっ
    て、第1絶縁シートの開口が、ワイヤーハーネスの幅方向に長く配索方向に短い互いに不連続な開口であることを特徴とするワイヤーハーネスの真空成形方法。
  5. 請求項4記載の発明であって、ワイヤーハーネスの配索方向の開口寸法と開口の間隔との一方又は両方を、ワイヤーハーネスの屈曲度に応じて変えたことを特徴とするワイヤーハーネスの真空成形方法。
  6. 請求項4又は請求項5記載の発明であって、第1絶縁シートの開口が、楕円形であることを特徴とするワイヤーハーネスの真空成形方法。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発明であって、第1絶縁シートの開口に、互いに等しい、あるいは互いに異なった所定の形状を与えると共に、これらの開口を所定の密度で分散配置したことを特徴とするワイヤーハーネスの真空成形方法。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の真空成形方法によって成形され、真空吸引面側の第1の絶縁シートにワイヤーハーネスの屈曲を容易にする多数の開口が形成されたことを特徴とするワイヤーハーネス。
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