JPH09305949A - 金属磁性薄膜型磁気記録媒体 - Google Patents

金属磁性薄膜型磁気記録媒体

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JPH09305949A
JPH09305949A JP8119188A JP11918896A JPH09305949A JP H09305949 A JPH09305949 A JP H09305949A JP 8119188 A JP8119188 A JP 8119188A JP 11918896 A JP11918896 A JP 11918896A JP H09305949 A JPH09305949 A JP H09305949A
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magnetic
magnetic layer
layer
coercive force
thin film
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JP8119188A
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Yuka Itou
由佳 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属磁性薄膜型磁気記録媒体の高出力化を図
る。 【解決手段】 蒸着により、磁性層を、非磁性支持体2
の上に形成させる金属磁性薄膜型磁気記録媒体であっ
て、その磁性層を、第1の磁性層11と、第1の磁性層
上の形成させる第2の磁性層12とからなる2層構造と
し、第2の磁性層の保磁力Hc2 値が、第1の磁性層1
1の保磁力Hc1 値の1.1〜1.47倍であり、第1
の磁性層11と、第2の磁性層12とからなる磁性層全
体での保磁力の値が、79〔kA/m〕〜238〔kA
/m〕とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属磁性薄膜型磁
気記録媒体に係わる。
【0002】
【従来の技術】民生用ビデオテープレコーダーや、今後
商品化されようとしている民生用、業務用デジタルビデ
オテープレコーダー等の分野においては、高画質化を図
るために、高記録密度化が一層強く要求されており、こ
れに対する磁気記録媒体として、鉄、コバルト、ニッケ
ルまたはこれらを主成分とする合金等の磁性材料や鍍金
や真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティン
グ法等の真空薄膜形成技術により直接非磁性支持体上に
被着せしめて磁性層を形成するいわゆる金属磁性薄膜型
の磁気記録媒体が生産されている。
【0003】この金属磁性薄膜型の磁気記録媒体は、保
磁力、角形比、および短波長域における電磁変換特性に
優れているばかりでなく、磁性層の薄膜化が可能である
ため、磁性材料の充填密度を高くすることができる等の
種々の利点を有している。
【0004】なかでも、真空蒸着法によって磁性層を形
成した磁気記録媒体は、高生産効率と、安定した磁気特
性を有するが、特に、磁性層を二層構造とした金属磁性
薄膜型の磁気記録媒体は高出力、低ノイズ性能という点
で注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】真空蒸着法によって磁
性層を二層形成する二層構造の金属磁性薄膜型の磁気記
録媒体は、高記録密度用の磁気記録媒体として有望であ
り、高生産効率と、安定した磁気特性を有し、高出力性
能、低ノイズ性能という点で優れているが、今後のさら
なる出力の向上、ノイズの低減が求められいる。
【0006】一般に、金属磁性薄膜型の磁気記録媒体に
おいては、磁性層の保磁力を向上させるためには、磁性
層を蒸着により形成させる際に、酸素ガスを導入する方
法がとられている。
【0007】本発明は、真空蒸着法によって磁性層を二
層形成する二層構造の金属磁性薄膜型の磁気記録媒体に
おいて、種々の実験、考察を行った結果、上記二層構造
の磁性層の、各々の層を蒸着形成する際に、酸素導入量
を調整し、磁性層の保磁力を調整することにより、優れ
た磁気特性を有し、出力の向上、ノイズの低減を図った
金属磁性薄膜型磁気記録媒体を作製することができるこ
とを見出した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては、蒸着
により磁性層を非磁性支持体上に形成させる金属磁性薄
膜型磁気記録媒体であって、その磁性層を、第1の磁性
層と、第1の磁性層上に形成させる第2の磁性層とから
なる2層構造とし、第2の磁性層の保磁力Hc 2 値が、
第1の磁性層の保磁力Hc1 値の1.1〜1.47倍と
し、第1の磁性層と第2の磁性層とからなる磁性層全体
での保磁力の値を、79〔kA/m〕〜238〔kA/
m〕とする。
【0009】本発明によれば、金属薄膜型磁気記録媒体
において、より一層の出力の向上を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明はこの例に限定されるものではな
い。
【0011】図2に、非磁性支持体上に金属磁性材料を
蒸着し、磁性層を形成する蒸着装置の概略図を示す。
【0012】図2に示す装置においては、真空室1内
は、排気口(図示せず)により排気され、例えば7×1
-2Paの略真空状態とされている。真空室1内には、
送りロール3と、巻き取りロール4とが設けられ、これ
ら送りロール3から巻き取りロール4にテープ状の、例
えばポリエチレンテレフタレートよりなる非磁性支持体
2が順次走行するようになされている。
【0013】これらの送りロール3から巻き取りロール
4に非磁性支持体2が走行する途中には、冷却キャン5
が設けられている。この冷却キャン5には、冷却装置
(図示せず)が設けられており、非磁性支持体2の温度
上昇による変形等を抑制している。
【0014】非磁性支持体2は、送りロール3から順次
送り出され、冷却キャン5の周面を通過し、巻き取りロ
ール4に定線速度で巻き取られていく。
【0015】なお、送りロール3と冷却キャン5との
間、および冷却キャン5と巻き取りロール4との間に
は、それぞれガイドロール6および7が配置され、送り
ロール3から冷却キャン5および冷却キャン5から巻き
取りロール4に渡って走行する非磁性支持体2に所定の
テンションをかけ、非磁性支持体2が円滑に走行するよ
うになされている。
【0016】また、真空室1内には、冷却キャン5の下
方にルツボ8が設けられており、ルツボ8内には、非磁
性支持体2上に金属磁性薄膜よりなる磁性層を形成する
ための金属磁性材料9、例えばコバルトを充填する。
【0017】一方、真空室1の側壁部には、ルツボ8内
に配置された金属磁性材料9を加熱蒸発させるための電
子線Bの照射を行う電子銃10が配置されている。電子
銃10は、これより放出される電子線Bがルツボ8内の
金属磁性材料9に照射されるような位置に配置される。
【0018】そして、電子線Bが金属磁性材料9に照射
されると、金属磁性材料9は溶融する。そして、溶融し
た金属磁性材料9が冷却キャン5の周面に定速で走行す
る非磁性支持体2上に蒸着し、磁性金属の薄膜を形成す
る。
【0019】また、冷却キャン5と、ルツボ8との間で
あって、冷却キャン5の近傍には、シャッター13が配
置されている。これは冷却キャン5の周面を定速で走行
する非磁性支持体2の所要領域を覆うように配置され、
上述したように蒸発せしめられた金属磁性材料9を非磁
性支持体2に対し、所定の角度範囲、例えば45°〜9
0°の角度で蒸着させる役割を担っている。
【0020】更に、このような蒸着に際し、真空室1の
側壁部を貫通して設けられている酸素ガス導入管14を
通じて非磁性支持体2の表面に酸素ガスを導入供給し、
保磁力Hc値を調整し、磁気特性の向上を図っている。
【0021】なお、本発明においては、図1に示すよう
に、磁性層は2層構造からなり、例えば膜厚が100n
mの第1の磁性層11を被着形成した後、非磁性支持体
2の巻き直しを行い、第1の磁性層11と同様の条件に
より例えば膜厚が100nmの第2の磁性層12を形成
し、全体の厚さが例えば200nmの磁性層を形成す
る。このとき、第1の磁性層11と第2の磁性層12を
それぞれ蒸着させる際の、酸素導入量を調節し、第1の
磁性層11の保磁力Hc1 値と、第2の磁性層12の保
磁力Hc2 値について、第2の磁性層12の保磁力Hc
2 値が、第1の磁性層11の保磁力Hc1 値の1.1〜
1.47倍であり、第1の磁性層11と第2の磁性層1
2とからなる磁性層全体での保磁力Hcの値が、79
〔kA/m〕〜238〔kA/m〕であるようにする。
【0022】上述したように磁性層を形成した後、従来
使用されている方法により、バックコート層、トップコ
ート層を形成し、所定の幅に裁断して金属薄膜型磁気記
録媒体を作製する。
【0023】次に、〔実施例1〜7〕と、〔比較例1〜
5〕とを挙げて説明する。これらの〔実施例1〜7〕
と、〔比較例1〜5〕におけるサンプルテープの主な作
製条件を以下に示す。ここで、〔実施例1〜4〕、〔比
較例1〜3〕においては、第1の磁性層11の保磁力H
1 値と第2の磁性層12の保磁力Hc2 値との比(H
2 /Hc1)の値を変化させたサンプルテープを作製
し、〔実施例5〜7〕、〔比較例4、5〕においては、
(Hc2 /Hc1 )の値を1.1〜1.47の一の値に
固定し、第1の磁性層11と第2の磁性層12とからな
る磁性層全体での保磁力Hcの値を変化させたサンプル
テープを作製した。
【0024】 非磁性支持体 ポリエチレンテレフタレート(厚さ10μm、幅1 50mm) 下塗り アクリルエステルを主成分とする水溶性ラテックス を塗布(粒子密度1000万個/mm2 程度) 非磁性支持体の送り速度 0.17m/sec 金属磁性材料 Co80重量%Ni20重量% 形成する磁性層の厚さ 200nm(第1の磁性層の厚さが100nm、第 2の磁性層の厚さが100nm) 蒸着蒸気の入射角 45°〜90° 酸素ガス導入量 第1の磁性層 3.3×10-6〜3.6×10-63 /sec 第2の磁性層 3.4×10-6〜4.0×10-63 /sec 蒸着真空度 7×10-2Pa バックコート層 厚さ 0.6μm 顔料 カーボン 結合剤 ポリウレタン トップコート層 パーフルオロポリエーテル
【0025】以上のような条件で作製した〔実施例1〜
4〕と、〔比較例1〜3〕における各サンプルテープの
第1の磁性層の保磁力Hc1 と第2の磁性層の保磁力H
2との比(Hc2 /Hc1 )、磁性層全体での保磁力
Hc〔kA/m〕値、再生出力〔dB〕について測定を
行った結果を(表1)に示す。なお、再生出力は、相対
値で表し、記録波長は、0.36〔μm〕、0.54
〔μm〕、0.99〔μm〕の3種類とした。
【0026】
【表1】
【0027】また、(表1)に示した上記サンプルテー
プの再生出力の測定結果を、記録波長ごとに図に表す
と、図3のようになった。
【0028】ここで、図3において、破線31は記録波
長を0.36〔μm〕とした場合の再生出力値〔dB〕
を示し、実線32は記録波長を0.54〔μm〕とした
場合の再生出力値〔dB〕を示し、破線33は記録波長
を0.99〔μm〕とした場合の再生出力値〔dB〕を
示している。
【0029】(表1)および図3において、〔実施例1
〜4〕に示すように、(Hc2 /Hc1 )の値が、1.
1〜1.47の範囲(図3中、直線a1 およびa2 間の
範囲)においては、再生出力が高い値になることがわか
る。
【0030】一方、〔比較例1〜3〕に示すように(H
2 /Hc1 )の値が、1.1未満、および1.47よ
り大きい場合においては、再生出力が低下することがわ
かる。
【0031】また、〔実施例5〜7〕および〔比較例
4、5〕においては、(Hc2 /Hc1 )の値を1.2
に固定し、かつ磁性層全体での保磁力Hc〔kA/m〕
値を変化させて、上述したものと同様の方法で、サンプ
ルテープを作製した。これらについて、再生出力〔d
B〕について測定を行った結果を(表2)に示す。な
お、再生出力は、相対値で表し、記録波長は、0.36
〔μm〕、0.54〔μm〕、0.99〔μm〕の3種
類とした。
【0032】
【表2】
【0033】また、(表2)に示した上記サンプルテー
プの再生出力の測定結果を、記録波長ごとに図に表す
と、図4のようになった。
【0034】ここで、図4において、実線41は記録波
長を0.36〔μm〕とした場合の再生出力値〔dB〕
を示し、実線42は記録波長を0.54〔μm〕とした
場合の再生出力値〔dB〕を示し、実線43は記録波長
を0.99〔μm〕とした場合の再生出力値〔dB〕を
示している。
【0035】この(表2)および図4において、〔実施
例5〜7〕に示すように、(Hc2/Hc1 )の値を
1.2に固定し、磁性層全体での保磁力Hc〔kA/
m〕値を79〜238〔kA/m〕の範囲(図4中、直
線b1 およびb2 間の範囲)とした場合には、再生出力
が高い値を示すことがわかる。
【0036】一方、〔比較例4、5〕に示すように(H
2 /Hc1 )の値を、1.2に固定し、磁性層全体で
の保磁力Hc〔kA/m〕値が79〔kA/m〕未満、
238〔kA/m〕より大きい場合には、高い再生出力
が得られないことがわかる。
【0037】上述したように、磁性層全体での保磁力H
c〔kA/m〕値を、79〔kA/m〕未満とすると、
保磁力Hcが小さいため、反磁界の影響が大きくなり、
出力自体が得られなくなり、その結果、特に短波長領域
において、高い再生出力が得られない。
【0038】一方、磁性層全体での保磁力Hc〔kA/
m〕値を、238〔kA/m〕よりも大きい値とする
と、保磁力Hcが高くなり過ぎて、磁気ヘッドによるが
記録自体が不充分となって、その結果再生出力が低下す
る。
【0039】よって、上述した結果から、蒸着により磁
性層を非磁性支持体上に形成させる金属磁性薄膜型磁気
記録媒体であって、第1の磁性層11と、第1の磁性層
11上に形成させる第2の磁性層12とからなる2層構
造とし、第2の磁性層12の保磁力Hc2 値が、第1の
磁性層11の保磁力Hc1 値の1.1〜1.47倍と
し、第1の磁性層11と第2の磁性層12とからなる磁
性層全体での保磁力の値を、79〔kA/m〕〜238
〔kA/m〕とする本発明構成によれば、より一層の出
力の向上を図ることができることがわかった。
【0040】上述した本発明の実施例においては、金属
磁性材料として、Co80重量%Ni20重量%合金を
使用したが、本発明は、この例に限定されることなく、
Co、Ni等の金属や、Co−Cr系合金、Co−Ni
−Pt系合金、Fe−Co−Ni系合金、Fe−Ni−
B系合金、Fe−Co−B系合金、Fe−Co−Ni−
B系合金等従来使用されているもののが使用可能であ
る。
【0041】本発明においては、バックコート層用の塗
料中に分散させる非磁性顔料として、上述の実施例にお
いて使用したカーボンの他に、必要に応じて、ヘマタイ
ト、雲母、シリカゲル、酸化マクネシウム、硫化亜鉛、
炭化タングステン、炭酸バリウム、酸化チタン、硫酸
鉛、ポリテトラフルオロエチレン粉末、ポリエチレン粉
末、ポリ塩化ビニル粉末、金属粉末等を併用いしてもよ
い。
【0042】バックコート層は、上述の非磁性顔料を結
合剤および有機溶剤とともに混練することによってバッ
クコート層用塗料を調整し、これを非磁性支持体の磁性
層とは反対側の主面に塗布することにより形成される
が、このとき使用される結合剤や有機溶剤は、いずれも
従来公知のものが使用可能である。
【0043】結合剤としては、例えば上述の実施例にお
いて使用したポリウレタンの他に、従来使用されてきた
ものとして、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、塩化
ビニルと酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、塩
化ビニルと酢酸ビニルとマレイン酸の共重合体、塩化ビ
ニルと塩化ビニリデンの共重合体、塩化ビニルとアクリ
ロニトリルの共重合体、アクリル酸エステルとアクリロ
ニトリルの共重合体、アクリル酸エステルと塩化ビニリ
デンの共重合体、メタクリル酸エステルとスチレンの共
重合体、熱可塑性ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、
ポリフッ化ビニル、塩化ビニリデンとアクリロニトリル
の共重合体、ブタジエンとアクリロニトリルとメタクリ
ル酸の共重合体、スチレンとブタジエンの共重合体、セ
ルロース誘導体、スチレンとブタジエンの共重合体、ポ
リエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬
化性ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アル
キド樹脂、尿素とホルムアルデヒドの樹脂、またはこれ
らの混合物が挙げられる。これらはイソシアネート化合
物を架橋剤として使用し、より耐久性を向上させたり、
適当な極性基を導入したものであってもよい。
【0044】溶剤としては、例えばアセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチ
ル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステル系
溶剤、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエ
チルエーテル、ジオキサン等のグリコールエーテル系溶
剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
系溶剤、メチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホル
ム、エチレンクロルヒドリン、ジクロロベンゼン等の有
機塩素化合物系溶剤が挙げられる。
【0045】さらに、非磁性支持体と金属磁性薄膜、あ
るいは磁性層間の付着力向上、ならびに保磁力の制御の
ため、下地層、あるいは中間層を設けてもよい。
【0046】また、上記非磁性支持体上に形成された磁
性層上には、保護膜層が形成されていてもよい。この材
料としては、通常の金属磁性薄膜用の保護膜として一般
に使用されるものであればいかなるものであってもよ
い。例えばカーボン、CrO2、Al2 3 、BN、C
o酸化物、MgO、SiO2 、Si3 4 、SiNx
SiO2 、ZnO2 、TiO2 、TiC等が挙げられ
る。これらの単層膜であってもよいし、多層膜、あるい
は複合膜であってもよい。
【0047】また、非磁性支持体としては、やはり従来
公知のものがいずれも使用することができる。例えばポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロ
ーストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロ
ースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポ
リカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミド
イミド等のプラスチック、紙、アルミニウム、銅等の金
属、アルミニウム合金、チタン合金等の軽金属、セラミ
ックス単結晶シリコン等である。
【0048】なお、上記非磁性支持体の形態としては、
フィルム、テープ、シート、ディスク、カード、ドラム
等のいずれにも適用することができる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、蒸着により磁性層を非
磁性支持体上に形成させる金属磁性薄膜型磁気記録媒体
であって、磁性層を、第1の磁性層と、第1の磁性層上
に形成させる第2の磁性層とからなる2層構造とし、第
2の磁性層の保磁力Hc2 値が、第1の磁性層の保磁力
Hc1 値の1.1〜1.47倍とし、第1の磁性層と第
2の磁性層とからなる磁性層全体での保磁力の値を、7
9〔kA/m〕〜238〔kA/m〕としたことによ
り、従来における2層構造の磁性層を有する金属薄膜型
磁気記録媒体に比べ、より一層の出力の向上を図ること
ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による金属磁性薄膜型磁気記録媒体の概
略図を示す。
【図2】本発明による連続巻き取り式蒸着装置の一例の
概略図を示す。
【図3】(Hc2 /Hc1 )の値と、相対再生出力との
関係を表す図を示す。
【図4】(Hc2 /Hc1 )の値を1.2に固定した場
合における磁性層全体の保磁力の値と、相対再生出力と
の関係を表す図を示す。
【符号の説明】
1 真空室、2 非磁性支持体、3 送りロール、4
巻き取りロール、5 冷却キャン、6、7 ガイドロー
ル、8 ルツボ、9 金属磁性材料、10 電子銃、1
1 第1の磁性層、12 第2の磁性層、13 シャッ
ター、14 酸素ガス導入管、20 表面酸化層、21
中間酸化層 31 記録波長を0.36〔μm〕とした場合の(Hc
2 /Hc1 )の値と、相対再生出力との関係、32 記
録波長を0.54〔μm〕とした場合の(Hc2/Hc
1 )の値と、相対再生出力との関係、33 記録波長を
0.99〔μm〕とした場合の(Hc2 /Hc1 )の値
と、相対再生出力との関係、41 記録波長を0.36
〔μm〕とした場合の磁性層全体の保磁力の値と、相対
再生出力との関係、42 記録波長を0.54〔μm〕
とした場合の磁性層全体の保磁力の値と、相対再生出力
との関係、43 記録波長を0.99〔μm〕とした場
合の磁性層全体の保磁力の値と、相対再生出力との関係

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸着により、磁性層を、非磁性支持体の
    上に形成させる金属磁性薄膜型磁気記録媒体であって、 上記磁性層を、第1の磁性層と、第1の磁性層上の形成
    させる第2の磁性層とからなる2層構造とし、 第2の磁性層の保磁力Hc2 値が、第1の磁性層の保磁
    力Hc1 値の1.1〜1.47倍であり、 第1の磁性層と、第2の磁性層とからなる磁性層全体で
    の保磁力Hcの値が、79〔kA/m〕〜238〔kA
    /m〕であることを特徴とする金属磁性薄膜型磁気記録
    媒体。
JP8119188A 1996-05-14 1996-05-14 金属磁性薄膜型磁気記録媒体 Pending JPH09305949A (ja)

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