JPH09305049A - 定着ローラ及びその製造方法 - Google Patents

定着ローラ及びその製造方法

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JPH09305049A
JPH09305049A JP14079896A JP14079896A JPH09305049A JP H09305049 A JPH09305049 A JP H09305049A JP 14079896 A JP14079896 A JP 14079896A JP 14079896 A JP14079896 A JP 14079896A JP H09305049 A JPH09305049 A JP H09305049A
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JP
Japan
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fixing roller
resistor layer
hollow cylinder
tape
electrode
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JP14079896A
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Takashi Fujita
貴史 藤田
Hiroshi Wada
啓 和田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中空円筒状の金属基体の内壁に発熱抵抗層を
形成すると共に、該抵抗層の端部に給電用の電極を形成
した直接加熱方式の定着ローラにおける電極の耐久性の
向上を図りながら、製造工程を簡略化することを可能と
した定着ローラ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 中空円筒物11の内面に抵抗体層13を
形成し、該抵抗体層への通電により該抵抗体層を発熱さ
せることにより該中空円筒物を加熱し、発熱した中空円
筒物の表面と接する転写紙上のトナ−を溶融させる定着
ロ−ラ1において、該抵抗体層への通電電極14とし
て、該中空円筒物の軸方向両端部内面に細幅テ−プ状又
は線状の導電体を螺旋状に巻き回した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式プロセ
スを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画
像形成装置の定着装置に用いられる定着ローラ及びその
製造方法に関し、特に中空円筒状の基体の内壁に発熱層
を形成した直接加熱方式の定着ローラにおける電極の耐
久性の向上を図りながら、製造工程を簡略化することを
可能とした定着ローラ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式プロセスを用いた画像形成装
置にあっては、感光体上に形成されたトナー像を転写紙
上に転写したあとで、この転写紙を定着装置内に搬送し
て加熱しながら加圧することにより、トナーを溶融して
転写紙の紙繊維内にしみ込ませて固定する定着作業を行
う。この定着装置内には、定着ローラ(加熱ローラ)と
加圧ローラが互いの外周面をニップさせた状態で配置さ
れており、このニップ部を通過する転写紙上のトナーに
熱を加えながら加圧することにより定着を行う。定着ロ
ーラとしては、中空円筒体から成る金属基体の内部にハ
ロゲンヒータ等の発熱手段を配置して基体を加熱する方
式が一般的である。ところで、近年の省エネルギー、環
境規制、環境保護意識の高まりから、各種電子写真装置
においては、不使用時の定着ヒ−タ−オフ、および使用
時の昇温時間の短縮が求められている。しかし、従来の
金属基体内部からハロゲンヒ−タで加熱する方式では、
昇温時間に長い時間(15〜30秒)を要するハロゲン
ヒータの特性に起因して、この要求を満たすことが困難
である。このような欠点を解決する手段の一つとして、
発熱層を有する直接加熱方式の定着ロ−ラが提案されて
いる。このタイプの定着ローラにあっては、表面に離型
層を形成したアルミパイプ等の中空円筒物(金属基体)
の内周面に炭素繊維等の抵抗体層を形成し、該抵抗体層
に電流を供給することにより抵抗体層を発熱させて中空
円筒物を昇温せしめ、発熱した定着ローラと加圧ロ−ラ
との間でトナ−の転写された転写紙を加熱加圧すること
により、トナ−を溶融・定着している。上記の直接加熱
方式の定着ローラによれば、ハロゲンヒ−タを用いた加
熱に要する立上り時間(15〜30秒)に比べて、10
秒弱と、昇温時間の短縮が可能になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記直接加
熱式の定着ロ−ラは、回転する中空円筒物の内面に発熱
抵抗体層を被覆形成した構成を有しているが、この発熱
抵抗体層に対して外部の電極端子から給電するために
は、発熱抵抗体層の軸方向両端部に給電用の電極を配置
する必要がある。定着ロ−ラは回転しながら発熱するた
め、外部電極端子と定着ロ−ラ側の電極は摺動しながら
電気的な接触を保つ必要があり、該電極を例えば導電性
インクの印刷により形成した場合には、外部電極端子と
の間の摺動によって導電性インクから成る電極が摩耗
し、最終的には導通不良に至る。すなわち、定着ロ−ラ
としての寿命が短くなるという問題点がある。また、中
空円筒物の内面に抵抗体層を形成した後で、給電用の電
極を印刷すると、製造工程の複雑化の原因になる。この
ような、電極の摩耗という問題を回避するために、導電
金属リングを中空円筒物の両端から内部に圧入し、これ
を給電用の電極として使用するという方法がある。この
方法であれば、外部電極との摺動による摩耗はほとんど
なくなり、電極部ばかりか、定着ロ−ラ全体としても寿
命向上を図ることができるが、金属リングは比較的熱容
量が大きいため、熱損失により金属リング周辺の温度が
低下し、定着ロ−ラ長手方向の温度分布が一定でなくな
るため、定着ムラ等の不具合が発生している。特に、近
年は昇温時間の短縮を目指して、中空円筒物の低熱容量
化が進められているため、電極部の熱容量を大きくする
金属リングの使用は、合目的な選択とは言いがたい。
【0004】これらの問題点を解決するために、本出願
人は幅広のテ−プ状の導電体を中空円筒物の軸方向端部
内面に貼り付けて給電用電極とすることで、低熱容量な
電極を容易に得る技術を開発した(未公知)。この方法
では幅広テープ状の導電体を中空円筒物の内面に対して
周方向に沿って貼り付け、且つ両端部をオーバーラップ
させる様にしている。しかし、この方法により得られた
定着ローラの給電部は、比較的低速な電子写真装置にお
いてはさほど支障がなく有効であるが、高速な装置にあ
ってはテ−プ状の導電体の継ぎ目・段差が周方向に必ず
生じるため、この継ぎ目、段差に起因して摺動電極の摩
耗、ノイズの発生が生じ易くなり、長期の信頼性に欠け
るという欠点がある。また、上記従来の直接加熱式の定
着ローラにあっては、給電部における摺動性を確保する
ために、外部電極端子としてカ−ボンブラシを用いるこ
とが一般的である。これは金属−金属などの組み合わせ
では各電極間の摺動性が不十分となるばかりか、摩耗・
異音の発生などにより、安定した給電ができないという
不具合がある為、このような不具合を解消する方法とし
てカーボンブラシを用いている。しかし、カ−ボンブラ
シからなる外部電極端子側にあっては、カ−ボンブラシ
を定着ローラの電極に押し当てるためのバネ材を脆弱な
カーボンブラシに接合するという複雑困難な構成を採用
する必要があるばかりか、カーボンブラシの耐熱性を確
保しつつ電気接続性を高めるという2つの要求を両立さ
せる必要があり、この点の改善が求められていた。
【0005】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、中空円筒状の金属基体の内壁に発熱抵抗層を形成す
ると共に、該抵抗層の端部に給電用の電極を形成した直
接加熱方式の定着ローラにおける電極の耐久性の向上を
図りながら、製造工程を簡略化することを可能とした定
着ローラ及びその製造方法を提供することを目的として
いる。また、本発明は電極部での継ぎ目、段差を実質的
になくして、外部電極端子との間の摺動による摩耗を少
なくして寿命を長期化し、更に継ぎ目等の存在に起因し
たノイズの発生を抑えられる信頼性の高い定着ロ−ラの
構造と、外部電極端子として構成が複雑となるカ−ボン
ブラシを必ずしも必要としない摺動性の高い電極構造を
備えた定着ローラを提供することを目的としている。ま
た、上記電極構造を有する定着ロ−ラの製造工程が簡略
化できる方法を提供する。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為、請
求項1の発明は、中空円筒物の内面に抵抗体層を形成
し、該抵抗体層への通電により該抵抗体層を発熱させる
ことにより該中空円筒物を加熱し、発熱した中空円筒物
の表面と接する転写紙上のトナ−を溶融させる定着ロ−
ラにおいて、該抵抗体層への通電電極として、該中空円
筒物の軸方向両端部内面に細幅テ−プ状又は線状の導電
体を螺旋状に巻き回したことを特徴とする。請求項2の
発明は、発熱体転写用構造物の外周面に細幅テ−プ状お
よび線状の導電体を仮貼り付けする工程と、該導電体を
仮貼り付けした発熱体転写用構造物の外周面上にシ−ト
状もしくは繊維集合体から成る抵抗体層を仮貼り付けす
る工程と、該発熱体転写用構造物を中空円筒物内に挿入
する工程と、該発熱体転写用構造物の外周面に仮貼り付
けされた導電体と抵抗体層を該中空円筒物の内面に一括
して転写・貼り付け工程とから成ることを特徴とする。
請求項3の発明は、上記テ−プ状および線状の導電体
が、炭素繊維を含むことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
図1(a) 及び(b) は請求項1に対応する定着ロ−ラ(加
熱ローラ)の構成を示す正面図及び側部縦断面図であ
る。この定着ローラ1は、中空円筒物(金属基体)11
と、中空円筒物11の内面のほぼ全面に絶縁層12を介
して形成した抵抗体層(発熱抵抗体)13と、該中空円
筒物11の内面の軸方向両端部の該抵抗体層13の内面
上に螺旋状に貼り付けた例えば幅10μm〜5mmのテ
−プ状或は線状の導電体(給電電極)14とを有する。
テ−プ状或は線状の導電体14は、定着装置適所に設け
た外部電極端子2と電気的、機械的に接触している。こ
の接触部は、摺動接触部である。図示しない電源と接続
された外部電極端子2から導電体14を介して抵抗体層
13に電流が供給され、抵抗体層13が発熱することに
より、中空円筒物11が加熱される。中空円筒物11は
通紙方向に回転するので、外部電極端子2と導電体14
は摺動しながら、電流の供給を行う。テ−プ状或は線状
の導電体14の肉厚は数μm〜数十μm程度と薄く、中
空円筒物11の肉厚<数百μm〜1mm以上>に比べ遥
かに熱容量が小さいので、導電体14による熱損失はほ
とんど無視できる程度であり、定着ロ−ラ1の長手方向
の中間部と両端部との間で、温度差がほとんどない定着
ロ−ラ1を得ることができ、均一な定着性を確保するこ
とができる。
【0008】また、テ−プ状或は線状の導電体14は、
導電インクの印刷により形成した給電電極に比べて、外
部電極端子2との摺動による摩耗がほとんどないので、
電極の損耗に起因した定着ローラの寿命到来がなくな
り、定着ロ−ラ1としての寿命が向上する。さらに、上
記従来例の説明中において言及した本出願人の提案に係
る定着ローラにあっては、幅広のテープ状の導電体を中
空円筒物の内面の導電体の両端部に貼り付けることによ
り給電電極を形成したが、この形態例では、細幅のテ−
プ状或は線状の導電体14を隙間無く螺旋状に巻付ける
ことにより所定幅の給電電極を形成しているので、上記
提案の給電電極に存するような継ぎ目・段差が実質的に
なくなるため、安定した電力供給が長期にわたって可能
となる。テ−プ状或は線状の導電体14としては、摺動
電極として求められる条件である導電性、耐熱性および
摺動性の各点から、各種金属、金属化合物が使用可能で
あり、具体的には銀入りの銅などの合金が適している。
炭素繊維や炭素シ−トなども同様に適用可能である。
【0009】次に、図2に基づいて請求項2に対応する
定着ロ−ラの製造方法について述べる。この製造方法
は、発熱体転写用構造物の外周面にテ−プ状および線状
の導電体を仮貼り付けする第1の工程と、該導電体を仮
貼り付けした発熱体転写用構造物の外周面上にシ−ト状
もしくは繊維集合体から成る抵抗体層を仮貼り付けする
第2の工程と、該発熱体転写用構造物を中空円筒物内に
挿入する第3の工程と、該発熱体転写用構造物の外周面
に仮貼り付けされた導電体と抵抗体層を該中空円筒物の
内面に一括して転写・貼り付ける第4の工程とから構成
される。
【0010】以下にこの製造方法を詳述すると、まず第
1の工程では、中空円筒物11の内面形状に整合する寸
法及び形状を有した円筒状の発熱体転写用構造物3を用
意し、この転写用構造物3の軸方向両端部外周面に細幅
テ−プ状或は線状の導電体14を隙間無く螺旋状に仮貼
り付けして所定の軸方向幅の給電電極14Aを形成する
(図2(a) (b) )。第2の工程では、この給電電極14
Aを含む構造物3の外周面全体にシ−ト状もしくは繊維
集合体から成る発熱抵抗体層13を仮貼り付けする(被
覆する)(図2(c) )。絶縁層12は発熱抵抗体層13
の表面に予め一体化しておいてもよいし、後から被覆し
てもよい。
【0011】第3の工程では、導電体14と抵抗体層1
3を外周面に仮貼り付けした転写用構造物3を、中空円
筒物内11の中空内部に挿入する(図2(d) )。第4の
工程(転写・貼り付け工程)では、導電体14と抵抗体
層13を、中空円筒物11内面に一括して転写・貼り付
けする。なお、上記の様に抵抗体層13と中空円筒物1
1内面との間には、必要に応じて(中空円筒物が導電体
の場合のみ)絶縁層12を配置する。第5の工程では、
転写用構造物3を中空円筒物11から引き抜く。以上の
各工程を実施することにより、請求項1に記載の構成を
有した定着ロ−ラ1を得ることができる(図2(e) )。
本製造方法によれば、テ−プ状或は線状の導電体14と
シ−ト状もしくは繊維集合体から成る抵抗体層13を中
空円筒物11の内面に貼り付けた後に電極を形成する従
来方法、例えば、後から電極リングを挿入する、後から
テ−プ状電極を貼り付ける、後から電極を印刷形成する
等の従来方法に比べ、工程を簡略化することが可能とな
る。
【0012】次に、請求項3に記載の定着ロ−ラは、テ
−プ状および線状の導電体が、炭素繊維を含む点が特徴
的である。テ−プ状或は線状の導電体14を構成する炭
素繊維としては、炭素繊維単独であってもよいし、導電
性の樹脂などで炭素繊維を固着一体化したものであって
もよい。つまり、外部電極端子2との摺動面に摺動性と
導電性に優れた炭素繊維が当初から露出しているか、露
出させることが容易であることが重要である。これによ
り、相手部材の外部電極端子2としてカ−ボンブラシを
用いなくても、耐久性に優れた各種金属(例えば、銀入
りの銅やリン青銅)部材を用いることが可能となり、容
易に安定した電力供給が長期にわたって可能となる。な
お、カ−ボンブラシを用いることも可能であり、カーボ
ンブラシを用いれば、摺動性に優れた部材同士の摺動と
なるので、最も安定した電力供給が長期にわたって可能
となる。
【0013】
【実施例1】次に、本発明の形態例を具体化した実施例
について説明する。まず、第1の実施例では、図3に示
す様に中空円筒物11としてアルミパイプ11aを用
い、抵抗体層13としては熱硬化性樹脂(熱可塑性樹脂
でも良い)中に炭素繊維を配列したプリプレグ13aを
用い、電極となるテ−プ状或は線状の導電体14として
は銅テ−プ14aを用いる。ここで、図示していない
が、アルミパイプ表面にはあらかじめ離型層が形成され
ている。ここで、アルミパイプ11aは導電性であるた
め、抵抗体層13との絶縁を保つために、本実施例では
アルミパイプ11aとプリプレグ13aの間に絶縁層1
2aを設けるが、中空円筒物11が絶縁物であれば、絶
縁層12を設ける必要はない。
【0014】次に、上記構造の定着ローラの製造方法を
図4に基づいて説明する。まず、アルミパイプ11aの
内径よりも若干細い外径を有するマンドレル3aを準備
する。ここで、該マンドレル3aとしてはアルミよりも
熱膨張率の高い材料であり、かつ、抵抗体層13を構成
するプリプレグ13aとの離型性の良い材料を用いるこ
とが望ましい。第1の工程では、マンドレル3aの軸方
向両端外面(アルミパイプ11aの軸方向両端内面に相
当する位置)に銅テ−プ14aを隙間無く螺旋状に巻き
付け、仮貼り付けする(給電電極14Aの形成)(図4
(a) (b) )。第2の工程では、第1の工程で製造された
物の外周面上に抵抗体層13となるプリプレグ13aを
巻き付ける(図4(c) )。第3の工程では、図2の工程
で得られた物の外周面全体に絶縁層12となるシ−ト1
2aを巻き付ける(図4(d) )。ここで、本実施例で
は、絶縁層12aをシ−ト状にして銅テ−プ14aやプ
リプレグ13aと一緒にマンドレル3に巻き付けている
が、あらかじめアルミパイプ11aの内面全体に絶縁層
を形成しておいても良い。また、絶縁層のシ−ト12a
としては、抵抗体層用のプリプレグ13aと同一材質の
熱硬化性樹脂を使うことが望ましい。
【0015】第4の工程では、先行する各工程に於て外
周面に銅テープ14a,抵抗体層13、絶縁層12aを
順次仮止めしたこのマンドレル3aを中空円筒状のアル
ミパイプ11aの内部に軸端部から挿入する(図5(e)
)。第5の工程では、アルミパイプ11a内に上記マ
ンドレル3aを挿入した状態で、アルミパイプ11aと
マンドレル3aを加熱する(図5(f) )。これにより、
マンドレル3aは矢印で示す様に外径方向に向けて、ア
ルミパイプ11aの内径以上に熱膨張するので、マンド
レル3aに巻き付けた絶縁層シ−ト12a、プリプレグ
13a、銅テ−プ14aはアルミパイプ11aの内面に
密着する。これを正確に言えば、絶縁シート12aがア
ルミパイプ11aの内面に密着すると同時に、プリプレ
イグ13aが銅テープ14aに、銅テープ14aが絶縁
シート12aに密着一体化する。つまり、この加熱によ
って絶縁層シ−ト12aとプリプレグ13aを構成する
熱硬化性樹脂が接着剤として機能し、絶縁シ−ト12
a、プリプレグ13a、銅テ−プ14をアルミパイプ1
1aの内面に接着貼り付けすることができる。
【0016】第6の工程では、絶縁層シ−ト12aとプ
リプレグ13aを構成する熱硬化性樹脂の硬化条件以上
の加熱を行った後に、アルミパイプ11aとマンドレル
3aを冷却する。冷却によりマンドレル3aは収縮し、
しかもマンドレル3aは離型性がよいので、絶縁層12
a、プリプレグ13a、銅テ−プ14aはアルミパイプ
11a内面に貼り付けられたままで保持される。第7の
工程では、図5(g) のようにマンドレル3aをアルミパ
イプ11aから引き抜くことにより、図6(h) に示した
定着ロ−ラ1aを得ることができる。このように本製造
方法によれば、銅テ−プ14a、プリプレグ13a、絶
縁層12aを、同時にアルミパイプ11a内面に貼り付
けることができるので、個別に貼り付け作業を行う方法
に比べ、大幅に工数を短縮できる。
【0017】
【実施例2】第2の実施例では、実施例1において用い
た給電電極14Aを構成するテ−プ状或は線状の導電体
14として、銅テ−プ14aにかわって、炭素繊維を用
いた。
【0018】
【実施例3】第3の実施例では、実施例1において用い
たテ−プ状或は線状の導電体14として、銅テ−プ14
aにかわって、炭素繊維を導電性樹脂で一体化したもの
を用いる。上記いずれの実施例ともに外部電極端子2と
してカ−ボンブラシを採用して給電を行い、定着ロ−ラ
を回転させて信頼性の確認を行った。その結果、いずれ
も安定した電力供給が可能であり、特に実施例2、3に
より得られた定着ローラは長期に渡って安定して給電を
行うことが可能であった。また、外部電極端子2として
各種金属を用いた場合、実施例1では金属同士の摺動に
より異音が発生し、摩耗も顕著であった。実施例2、3
では炭素繊維を用いた為、そのような不具合はなく、安
定した電力供給が可能であった。
【0019】
【発明の効果】請求項1に記載の定着ロ−ラによれば、
通電電極としてテ−プ状或は線状の導電体を螺旋状に配
置したものを用いたので、電極部の周方向の継ぎ目・段
差がなく、摺動による摩耗が少なく(寿命が長く)な
り、ノイズの発生を抑えられる信頼性の高い定着ロ−ラ
が得られる。請求項2に記載の定着ロ−ラの製造方法に
よれば、シ−ト状もしくは繊維集合体から成る抵抗体層
と電極を中空円筒物内面に同時に一括して貼り付けるこ
とができるので、電極部の周方向の継ぎ目・段差がなく
なり、摺動による摩耗が少なく(寿命が長く)なり、ノ
イズの発生を抑えられる信頼性の高い定着ロ−ラの製造
工程を簡略化できる。請求項3に記載の定着ロ−ラ構造
であれば、テ−プ状或は線状の導電体が炭素繊維を含ん
でおり、摺動性があるため、摺動による摩耗が少なく
(寿命が長く)、ノイズの発生を抑えられる信頼性の高
い定着ロ−ラであり、相手部材の外部電極端子として必
ずしも構成が複雑となるカ−ボンブラシを必要としない
摺動性の高い電極の構造を得ることができる。また相手
部材の外部電極としてカ−ボンブラシを用いると、特に
信頼性の高い構造を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の定着ロ−ラの構造図であり、
(a) は正面端面図、(b) は側部縦断面図である。
【図2】(a) 乃至(e) は請求項2に記載の定着ロ−ラの
製造方法を示す図。
【図3】(a) 及び(b) は本発明の一実施例の定着ロ−ラ
構造を示す正面図及び側部縦断面図。
【図4】(a) 乃至(d) は本発明の実施例の定着ロ−ラの
製造工程図。
【図5】(e) 乃至(g) は本発明の実施例の定着ロ−ラの
製造工程図。
【図6】(h) は本発明の実施例の定着ロ−ラの製造工程
図。
【符号の説明】
1・・・ 定着ロ−ラ、2・・・ 外部電極端子、3・・・ シ−ト
転写用構造物、3a・・・マンドレル、11・・・ 中空円筒
物、11a・・・ アルミパイプ、12a・・・ 絶縁層、13
・・・ 抵抗体層、13a・・・ プリプレグ、14・・・ テ−プ
状導電金属、14a・・・ 銅テ−プ、14A・・・給電電
極。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円筒物の内面に抵抗体層を形成し、
    該抵抗体層への通電により該抵抗体層を発熱させること
    により該中空円筒物を加熱し、発熱した中空円筒物の表
    面と接する転写紙上のトナ−を溶融させる定着ロ−ラに
    おいて、 該抵抗体層への通電電極として、該中空円筒物の軸方向
    両端部内面に細幅テ−プ状又は線状の導電体を螺旋状に
    巻き回したものを用いたことを特徴とする定着ロ−ラ。
  2. 【請求項2】 円筒状の発熱体転写用構造物の外周面に
    細幅テ−プ状および線状の導電体を仮貼り付けする工程
    と、該導電体を仮貼り付けした発熱体転写用構造物の外
    周面上にシ−ト状もしくは繊維集合体から成る抵抗体層
    を仮貼り付けする工程と、該発熱体転写用構造物を中空
    円筒物内に挿入する工程と、該発熱体転写用構造物の外
    周面に仮貼り付けされた導電体と抵抗体層を該中空円筒
    物の内面に一括して転写・貼り付け工程とから成ること
    を特徴とする定着ロ−ラの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記テ−プ状および線状の導電体が、炭
    素繊維を含むことを特徴とする請求項1記載の定着ロ−
    ラ。
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JP14079896A Pending JPH09305049A (ja) 1996-05-10 1996-05-10 定着ローラ及びその製造方法

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JP (1) JPH09305049A (ja)

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