JPH09304785A - 配線基板、その製造方法及び該配線基板を備えた液晶素子 - Google Patents

配線基板、その製造方法及び該配線基板を備えた液晶素子

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JPH09304785A
JPH09304785A JP8122011A JP12201196A JPH09304785A JP H09304785 A JPH09304785 A JP H09304785A JP 8122011 A JP8122011 A JP 8122011A JP 12201196 A JP12201196 A JP 12201196A JP H09304785 A JPH09304785 A JP H09304785A
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metal
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metal wiring
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Toshiaki Yoshikawa
俊明 吉川
Makoto Kameyama
誠 亀山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂内に形成される金属配線の腐食を防止す
る。 【解決手段】電気抵抗率の小さい銅などからなる金属配
線3間にUV硬化樹脂6が充填された配線基板1におい
て、金属配線3の表面を、化学的に安定なニッケルや亜
鉛、或はその合金などからなる保護膜4で被覆すること
により、UV硬化樹脂6中の様々な溶剤、及びUV硬化
樹脂6から発生する気体成分に晒されても金属配線3に
腐食が発生することが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属配線間に硬化
樹脂が充填、硬化された配線基板、その製造方法及び該
配線基板を備えた液晶素子液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】TN(Twisted Nematic )やSTN(Su
per Twisted Nematic )型等の液晶素子では、従来よ
り、ガラス基板上に形成される透明電極にはITO(In
dium TinOxide)膜などが一般に用いられている。
【0003】上述した従来の透明電極(ITO膜)は抵
抗率が大きいため、最近のように表示面積の大型化、高
精細化に伴って印加される電圧波形の遅延が問題になっ
てきた。特に、強誘電性液晶を用いた液晶素子では基板
ギャップがより狭いため、電圧波形の遅延が顕著であっ
た。また、透明電極の膜厚を厚く形成することも考えら
れるが、膜厚を厚くするとガラス基板への密着性が悪く
なって成膜にも長時間を要し、且つコストも高くなる等
の問題点があった。
【0004】このため、このような問題点を解決するた
めに、膜厚の薄い透明電極の下に低抵抗率の金属配線を
併設する構成の液晶素子が提案されている(例えば、特
開平2−63019号公報、特開平6−347810号
公報等)。
【0005】そして、このような低抵抗率の金属配線
を、透明電極を形成する下地のガラス基板に形成して配
線基板を作成する場合、従来、例えば図7乃至図11に
示すような製造方法によって行われていた。
【0006】先ず、平滑基板100の表面上に、UV硬
化樹脂101をディスペンサー等の定量液化治具102
で所定量滴下する(図7参照)。次に、UV硬化樹脂1
01が滴下された平滑基板100上に、予め1μm程度
の膜厚からなる金属配線103が施されたガラス基板1
04を、金属配線103を平滑基板100に向けてUV
硬化樹脂101を挟むように接触させる(図8(a),
(b)参照)。
【0007】次に、平滑基板100とガラス基板104
とでUV硬化樹脂101を挟んだ一体物をプレス機等の
上・下基板105a,105b内に入れ、プレス圧力に
より平滑基板100とガラス基板104とを密着させる
(図9(a),(b)参照)。この時、後の工程でIT
O膜等の透明電極と金属配線103が接触し導通性を保
つようにしなければならないため、UV硬化樹脂101
を金属配線103の表面上から排除するか、又は極薄く
樹脂が残る程度になるように、平滑基板100とガラス
基板104とを強く、しかも基板全面に均一に密着させ
る必要がある。次に、このUV硬化樹脂101を硬化さ
せるために、一旦プレス圧を解除して、平滑基板100
とガラス基板104の一体物を上・下基板105a,1
05b内から取り出し、ガラス基板104側からUV光
106を照射してUV硬化樹脂101を硬化させる(図
10参照)。
【0008】次に、離型治具(図示省略)により平滑基
板100からガラス基板104とUV硬化樹脂101の
一体物を剥離して埋め込み配線基板107を得ていた
(図11(a),(b)参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した配
線基板の製造方法では、金属配線103はUV硬化樹脂
101に直接接触することにより、UV硬化樹脂101
中の様々な溶剤、及びUV硬化樹脂101から発生する
気体成分に晒されることになる。
【0010】この時、金属配線103がアルミニウムの
ように強固な不動態化層を形成する金属の場合では大き
な問題にならなかったが、上述した従来例のように、表
示面積の大型化、高精細化に伴う電圧波形の遅延などの
問題を避けるため、金属配線103にアルミニウムより
さらに電気抵抗率の小さい銅の使用を検討したところ、
表面に強固な不動態膜が形成されない銅では、UV硬化
樹脂101中の様々な溶剤、及びUV硬化樹脂101か
ら発生する気体成分に晒され、酸化等の腐食が発生する
という問題点があった。
【0011】そこで、本発明は、金属配線に電気抵抗率
のより小さい銅などを使用した場合でも、酸化等の腐食
が生じることがないようにした配線基板、その製造方法
及び該配線基板を備えた液晶素子を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、表面に金属配線を配線パター
ンし、前記金属配線間に硬化樹脂が充填された配線基板
において、前記金属配線の表面を、前記金属配線と異な
る金属からなる保護膜で被覆したこを特徴としている。
【0013】また、前記金属配線が銅薄膜からなり、前
記保護膜が化学的に安定な金属からなる膜厚20〜10
0nmのニッケル、又は亜鉛、又はこれらの合金からな
り、前記硬化樹脂がUV硬化樹脂であることを特徴とし
ている。
【0014】また、前記金属配線をモリブデン薄膜など
の下地層を介して配線パターンしてもよい。
【0015】また、表面に金属配線を配線パターンし、
前記金属配線間に硬化樹脂を充填して硬化する配線基板
の製造方法において、配線パターンされた前記金属配線
の表面を、前記金属配線と異なる金属からなる保護膜で
被覆することを特徴としている。
【0016】また、互いに対向するように配置され透明
電極を設けた一対の基板と、前記基板間に挟持した液晶
と、少なくとも一方の前記基板に前記透明電極の下面と
電気的に接するように形成した金属配線と、前記基板上
の前記金属配線間に充填して硬化した絶縁膜とを有する
液晶素子において、前記金属配線の表面を、前記金属配
線と異なる金属からなる保護膜で被覆したことを特徴と
している。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。
【0018】図1は、本発明の実施の形態に係る配線基
板を示す概略断面図である。図1に示す本発明の配線基
板1において、2はガラス基板、3は所定のパターンで
形成された電気抵抗率の小さい銅からなる金属配線、4
は金属配線3を被覆して保護する導電性(例えば、化学
的に安定なニッケルや亜鉛、或はその合金等)の保護
膜、5はガラス基板2と金属配線3間に形成したモリブ
デン薄膜等の下地層、6はUV硬化樹脂である。
【0019】このように、本発明では、化学的安定性が
悪い銅からなる金属配線3を化学的安定性のよい金属
(例えば、化学的に安定なニッケルや亜鉛、或はその合
金等)の保護膜4で覆うことにより、UV硬化樹脂6中
の様々な溶剤、及びUV硬化樹脂6から発生する気体成
分に晒されても金属配線3に酸化等の腐食が発生するこ
とが防止され、高品質で安定した配線抵抗の小さい配線
基板1を得ることができる。
【0020】
【実施例】次に、実施例を挙げて上述した配線基板1に
ついて具体的に説明する。
【0021】(実施例1)図1に示した配線基板1にお
いて、厚さ1mmのガラス基板2上には、銅からなる膜
厚2μm程度の金属配線3が配線パターンされる部分に
対応して、ガラス基板2との密着性を高めるために膜厚
200nm程度のモリブデン薄膜からなる下地層5が形
成され、その上に金属配線3が形成されている。下地層
5、金属配線3の表面は、膜厚50nm程度のニッケル
薄膜からなる保護膜4で被覆されており、保護膜4で被
覆された金属配線3は、UV硬化樹脂6内に埋め込まれ
ている。
【0022】次に、上述した配線基板1の製造方法を、
図2乃至図4を参照して説明する。先ず、ガラス基板2
上の全面にスパッタリング法により膜厚200nmのモ
リブデン薄膜10を形成し、更にその上にスパッタリン
グ法により膜厚2μmの銅薄膜11を形成する(図2
(a)参照)。
【0023】次に、この銅薄膜11上にフォトレジスト
12をスピンコート法により2μmの膜厚で塗布し、配
線パターンが描かれているフォトマスク13を通して露
光し、その後、このフォトレジスト12を現像して、ガ
ラス基板2上にフォトレジストパターン14を形成する
(図2(b),(c)参照)。
【0024】次に、フォトレジストパターン14が形成
されたガラス基板2をリン酸・硝酸・水の混合液からな
るエッチング液に浸して、フォトレジストパターン14
に覆われていない部分のモリブデン薄膜10、銅薄膜1
1をエッチングし、その後フォトレジストパターン14
を剥離してガラス基板2上に下地層(モリブデン薄膜)
5、金属配線(銅薄膜)3を形成する(図2(d)参
照)。
【0025】次に、下地層5、金属配線3が形成された
ガラス基板2をケロシン・界面活性剤・水よりなる混合
液中で洗浄(エマルション洗浄)した後、このガラス基
板2の金属配線3にカソード基板用ジグ15を接続して
電解液16が入っている電解槽17内に浸す(図3参
照)。電解槽17内には、ガラス基板2と向かい合うよ
うにアノード電極18とその間にハートリングセル19
が配置されており、カソード基板用ジグ15とアノード
電極18間にはパルス発振器20を備えた電源21が接
続されている。ハートリングセル19は、金属配線3側
のカソード面を見かけ上絞り、カソード面全体の電流分
布を均一にする。
【0026】そして、電源21よりカソード基板用ジグ
15とアノード電極18間に矩形波パルスを印加して、
金属配線3の表面のみに金属の保護膜(本実施例ではニ
ッケル薄膜)4をメッキする(図4参照)。
【0027】この時の保護膜(ニッケル薄膜)4のメッ
キ条件は以下の通りである。
【0028】電解溶液 NiSO4 (1mol )・H3BO3
(0.5mol )+H2O の混合液 液温 25℃ 電圧 2.5v(high側)・−1v(low 側),
0.1ms毎に反転 メッキ時間 5min 膜厚 50nm そして、保護膜(ニッケル薄膜)4でメッキされた金属
配線3を有するガラス基板2に対し、図7乃至図11で
示した従来例と同様に、金属配線3が形成されたガラス
基板2をUV硬化樹脂を滴下した平滑基板に接触するよ
うに配置して、プレス機等の上・下基板で挟んでプレス
した後、ガラス基板2の金属配線3と反対側の面からU
V光を照射し、UV硬化樹脂を硬化して平滑基板を剥離
することによって、図1に示したような、保護膜4で被
覆された金属配線3がUV硬化樹脂6内に埋め込まれた
配線基板1を作製した。
【0029】そして、この配線基板1の信頼性を確認す
るために、図5に示すように、作製した配線基板1の各
金属配線3上にITO膜からなる透明電極22を形成
し、各透明電極22を配線23で直列に連結して、その
両端に接続した直流電源24により通電して流れる電流
を電流計25で測定した。
【0030】この時の透明電極22の形成条件、及び透
明電極22のパターニング条件は、以下の通りである。
【0031】(形成条件) 成膜方法 ロードロック通過型RFスパッタリン
グ法 ターゲット In2O3 −SnO2(密度:85%、焼結
体:82%In18%Sn) 成膜圧力 3E−3torr ガス流量 100sccm,Ar+O2(2%) 成膜温度 200℃ RFパワー密度 1.5w/cm2 (パターニング条件) レジスト ネガレジスト(OMR−85(東京応
化工業(株)社製)、膜厚:2μm) エッチング方法 RF平行平板電極型プラズマエッチン
グ法 エッチング圧力 5E−3torr ガス流量 100sccm,Ar+O2(5%) この測定の結果、金属配線3の電気抵抗値の変化、及び
金属配線3の腐食等は保護膜4によって全く生じなかっ
た。
【0032】このように、銅薄膜からなる金属配線3を
ニッケル薄膜からなる保護膜4で被覆したことにより、
UV硬化樹脂6中の様々な溶剤、及びUV硬化樹脂6か
ら発生する気体成分に金属配線3が晒されることを防止
することができる。
【0033】また、保護膜4と金属配線3との密着性を
粘着テープによって剥離テストした結果、保護膜4の剥
離はなく、保護膜4と金属配線3は良好に密着してい
た。尚、保護膜4の膜厚は、あまり厚くすると電気抵抗
値が大きくなるため、金属配線3がUV硬化樹脂6によ
って腐食されない範囲で薄いことが望ましい(保護膜4
の膜厚は、20〜100nm、好ましくは40〜60n
m程度にする。)。そのため、高い制御性が得られるよ
うに成膜速度を比較的小さくして、均一性が得られるよ
うにする。
【0034】また、金属配線3をモリブデン薄膜からな
る下地層5を介してガラス基板2に形成したことによ
り、直接ガラス基板2上に金属配線3する場合に比べて
密着性がよくなり、金属配線3の剥離を防止することが
できる。
【0035】更に、図3に示した保護膜4の金属配線3
へのメッキ工程において、1回の工程で複数枚のガラス
基板2の金属配線3をメッキ処理することができるの
で、製造効率の向上と製造コストの低減を図ることがで
きる。
【0036】(実施例2)本実施例では、図1に示した
実施例1の配線基板1の金属配線3を保護する保護膜4
を、ニッケルの代わりにニッケルと同様化学的に安定な
亜鉛を用いて金属配線3の表面にメッキした構成であ
る。他の構成は実施例1と同様である。
【0037】この亜鉛からなる保護膜4を金属配線3の
表面にメッキする場合、実施例1と同様、図3に示した
電解槽17を用いた。この時の保護膜(亜鉛薄膜)4の
メッキ条件は以下の通りである。
【0038】電解溶液 ZnSO4 (1mol )・H3BO3
(0.5mol )+H2O の混合液 液温 25℃ 電圧 2.5v(high側)・−1v(low 側),
0.1ms毎に反転 メッキ時間 5min 膜厚 50nm そして、実施例1と同様、亜鉛薄膜からなる保護膜4で
保護された金属配線3をUV硬化樹脂6で埋め込んで、
図1に示した配線基板1を作製した。
【0039】このように本実施例においても、銅薄膜か
らなる金属配線3を亜鉛薄膜からなる保護膜4で被覆し
たことにより、UV硬化樹脂6中の様々な溶剤、及びU
V硬化樹脂6から発生する気体成分に金属配線3が晒さ
れることを防止することができるので、実施例1と同
様、金属配線3の電気抵抗値の変化、及び金属配線3の
腐食等は全く生じなかった。
【0040】(実施例3)本実施例では、図1に示した
実施例1の配線基板1の金属配線3を保護する保護膜4
を、ニッケルの代わりにニッケルと同様化学的に安定な
亜鉛−ニッケル合金を用いて金属配線3の表面にメッキ
した構成である。他の構成は実施例1と同様である。
【0041】この亜鉛−ニッケル合金からなる保護膜4
を金属配線3の表面にメッキする場合、実施例1と同
様、図3に示した電解槽17を用いた。この時の保護膜
(約10%ニッケルを含む亜鉛−ニッケル合金薄膜)4
のメッキ条件は以下の通りである。
【0042】電解溶液 NiSO4 (1mol )+ZnSO4
(0.5mol )+H3BO3 (0.3mol)+NH4Cl (0.
25mol )+H2O の混合液 液温 30℃ 電流密度 陰極3A /dm2(バレル1.0),陽極2A
/dm2 メッキ時間 5min 膜厚 50nm そして、実施例1と同様、亜鉛−ニッケル合金薄膜から
なる保護膜4で保護された金属配線3をUV硬化樹脂6
で埋め込んで、図1に示した配線基板1を作製した。
【0043】このように本実施例においても、銅薄膜か
らなる金属配線3を亜鉛−ニッケル合金薄膜からなる保
護膜4で被覆したことにより、UV硬化樹脂6中の様々
な溶剤、及びUV硬化樹脂6から発生する気体成分に金
属配線3が晒されることを防止することができるので、
実施例1と同様、金属配線3の電気抵抗値の変化、及び
金属配線3の腐食等は全く生じなかった。
【0044】また、上述した各実施例では、金属配線3
をニッケル、亜鉛、或はその合金からなる保護膜4で被
覆したが、これ以外にもUV硬化樹脂6との化学的性質
の関係から金属配線3の表面に、保護膜4としてクロ
ム、アルミ、白金等をメッキしてもよい。
【0045】更に、上述した各実施例では、保護膜4は
単層であったが、多層構造で形成してもよい。
【0046】図6は、上述した配線基板を備えた本発明
に係る液晶素子を示す概略断面図である。
【0047】この液晶素子30は、偏光板31a,31
bの間に対向して配置された一対の電極基板1a,1b
を備えており、電極基板1a,1b間には液晶(例え
ば、強誘電性液晶)32が充填されている。液晶32が
充填されている電極基板1a,1b間には、この基板ギ
ャップを保持するために球状のスペーサ33が配置され
ている。
【0048】電極基板1a,1bは、図1に示した配線
基板1と同様に構成されており、ガラス基板2a,2b
上には低抵抗の膜厚2μm程度の銅からなる金属配線
(図1に示した配線基板1の銅薄膜からなる金属配線3
に相当)3a,3bがそれぞれ配線パターンされ、絶縁
膜(図1に示した配線基板1のUV硬化樹脂6に相当)
6a,6b内にそれぞれ埋め込まれている。
【0049】各金属配線3a,3bとガラス基板2a,
2b間には、上述したモリブデン薄膜からなる下地層
(図示省略)がそれぞれ形成され、金属配線3a,3b
の表面にはニッケル薄膜などからなる膜厚50nm程度
の保護膜(図1に示した配線基板1の保護膜4に相当)
4a,4bがそれぞれ形成されている。
【0050】絶縁膜6a,6b上には、保護膜4a,4
bを介して金属配線3a,3bと電気的に接するITO
膜からなる透明電極34a,34bと、配向膜35a,
35bがそれぞれ形成されている。
【0051】透明電極34a,34bはストライブ状に
それぞれ形成され、互いに90°の角度で交差したマト
リクス電極となっている。
【0052】このように、本発明に係る液晶素子30
は、上述した配線基板1と同様の構成を有する電極基板
1a,1bを備えているので、透明電極34a,34b
の下に併設される低抵抗率の金属配線3a,3bは保護
膜4a,4bで保護されることにより、絶縁膜6a,6
b中の様々な溶剤、及び絶縁膜6a,6bから発生する
気体成分に金属配線3a,3bが晒されることはなく、
金属配線3a,3bの電気抵抗値の変化、及び金属配線
3a,3bの腐食等を防止することができる。よって、
電圧波形の遅延を抑制して安定した駆動電圧を液晶32
に印加することができるので、表示品位の向上を図るこ
とができる。
【0053】また、金属配線3a,3bの表面にメッキ
して形成される各保護膜4a,4bは膜厚が薄いので、
その電気抵抗値はほとんど無視することができ、更に、
金属配線3a,3bと透明電極34a,34b間の平坦
性も良好に保持することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る配線
基板では、硬化樹脂内に埋め込まれる金属配線を、この
金属配線と異なる金属からなる保護膜で被覆したことに
よって、硬化樹脂中の様々な溶剤、及び樹脂から発生す
る気体成分に金属配線が晒されることが防止されるの
で、金属配線の腐食と、金属配線の電気抵抗値の変化を
防止することができる。
【0055】また、本発明に係る配線基板を備えた液晶
素子では、透明電極の下面に電気的に接続される絶縁膜
内に埋め込まれる金属配線を、この金属配線と異なる金
属からなる保護膜で被覆したことによって、絶縁膜中の
様々な溶剤、及び絶縁膜から発生する気体成分に金属配
線が晒されることが防止されることにより、金属配線の
腐食と、金属配線の電気抵抗値の変化を防止して液晶に
安定した駆動電圧を印加することができるので、表示品
位の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る配線基板を示す概略
断面図。
【図2】本発明の実施例に係る配線基板の製造方法を説
明するための図で、(a)はモリブデン薄膜と銅薄膜の
形成工程を示す図、(b)はフォトレジストへの露光工
程を示す図、(c)は金属配線のフォトレジストパター
ンの形成工程を示す図、(d)は金属配線の形成工程を
示す図。
【図3】メッキ法により金属配線の表面に保護膜を形成
する工程を示す図。
【図4】金属配線の表面に保護膜が形成された状態を示
す図。
【図5】本発明に係る配線基板の金属配線の耐久性試験
を示す図。
【図6】本発明に係る配線基板を備えた液晶素子を示す
概略断面図。
【図7】従来例に係る配線基板の製造工程におけるUV
硬化樹脂の滴下を示す図。
【図8】従来例に係る配線基板の製造工程を示す図で、
(a)は金属配線が形成されたガラス基板に、UV硬化
樹脂を挟む前の状態を示す図、(b)は金属配線が形成
されたガラス基板に、UV硬化樹脂を挟んでいる状態を
示す図。
【図9】従来例に係る配線基板の製造工程を示す図で、
(a)は金属配線が形成されたガラス基板に、UV硬化
樹脂を埋め込む前の状態を示す図、(b)は金属配線が
形成されたガラス基板に、UV硬化樹脂を埋め込んでい
る状態を示す図。
【図10】従来例に係る配線基板の製造工程におけるU
V硬化樹脂にUV光を照射している状態を示す図。
【図11】従来例に係る配線基板の製造工程を示す図
で、(a)は金属配線が形成されたガラス基板を平滑基
板から剥がしている状態を示す図、(b)は金属配線が
形成されたガラス基板を平滑基板から剥がした状態を示
す図。
【符号の説明】
1 配線基板 1a,1b 電極基板 2、2a,2b ガラス基板(基板) 3、3a,3b 金属配線 4、4a,4b 保護膜 5 下地層 6 UV硬化樹脂(硬化樹脂) 6a,6b 絶縁膜 17 電解槽 22、34a,34b 透明電極 30 液晶素子 32 液晶

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に金属配線を配線パターンし、前記
    金属配線間に硬化樹脂が充填された配線基板において、 前記金属配線の表面を、前記金属配線と異なる金属から
    なる保護膜で被覆した、 ことを特徴とする配線基板。
  2. 【請求項2】 前記金属配線は銅薄膜である、 請求項1記載の配線基板。
  3. 【請求項3】 前記保護膜は化学的に安定な金属からな
    る、 請求項1記載の配線基板。
  4. 【請求項4】 前記保護膜はニッケル、又は亜鉛、又は
    これらの合金からなり、膜厚は20〜100nmであ
    る、 請求項1又は3記載の配線基板。
  5. 【請求項5】 前記硬化樹脂はUV硬化樹脂である、 請求項1記載の配線基板。
  6. 【請求項6】 前記金属配線は下地層を介して配線パタ
    ーンされる、 請求項1又は2記載の配線基板。
  7. 【請求項7】 前記下地層はモリブデン薄膜からなる、 請求項6項記載の配線基板。
  8. 【請求項8】 表面に金属配線を配線パターンし、前記
    金属配線間に硬化樹脂を充填して硬化する配線基板の製
    造方法において、 配線パターンされた前記金属配線の表面を、前記金属配
    線と異なる金属からなる保護膜で被覆する、 ことを特徴とする配線基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記保護膜は化学的に安定な金属からな
    る、 請求項8記載の配線基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記保護膜はニッケル、又は亜鉛、又
    はこれらの合金からなり、膜厚は20〜100nmであ
    る、 請求項8又は9記載の配線基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記保護膜はメッキ法により成膜され
    る、 請求項8乃至10のいずれか1項記載の配線基板の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 前記金属配線は銅薄膜である、 請求項8記載の配線基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記金属配線はスパッタリング法によ
    り成膜される、 請求項8又は12記載の配線基板の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記金属配線は下地層を介して配線パ
    ターンされる、 請求項8、12、又は13のいずれか1項記載の配線基
    板の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記下地層はモリブデン薄膜からな
    る、 請求項8項記載の配線基板の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記硬化樹脂はUV硬化樹脂である、 請求項8記載の配線基板の製造方法。
  17. 【請求項17】 互いに対向するように配置され透明電
    極を設けた一対の基板と、前記基板間に挟持した液晶
    と、少なくとも一方の前記基板に前記透明電極の下面と
    電気的に接するように形成した金属配線と、前記基板上
    の前記金属配線間に充填して硬化した絶縁膜とを有する
    液晶素子において、 前記金属配線の表面を、前記金属配線と異なる金属から
    なる保護膜で被覆した、 ことを特徴とする液晶素子。
  18. 【請求項18】 前記透明電極はITO膜である、 請求項17記載の液晶素子。
  19. 【請求項19】 前記金属配線は銅薄膜である、 請求項17記載の液晶素子。
  20. 【請求項20】 前記保護膜は化学的に安定な金属から
    なる、 請求項17記載の液晶素子。
  21. 【請求項21】 前記保護膜はニッケル、又は亜鉛、又
    はこれらの合金からなり、膜厚は20〜100nmであ
    る、 請求項17又は20記載の液晶素子。
  22. 【請求項22】 前記絶縁膜はUV硬化樹脂である、 請求項17記載の液晶素子。
  23. 【請求項23】 前記金属配線は下地層を介して前記基
    板上に配線パターンされる、 請求項17又は19記載の液晶素子。
  24. 【請求項24】 前記下地層はモリブデン薄膜からな
    る、 請求項17記載の液晶素子。
  25. 【請求項25】 前記液晶は強誘電性液晶である、 請求項17記載の液晶素子。
JP8122011A 1996-03-15 1996-05-16 配線基板、その製造方法及び該配線基板を備えた液晶素子 Pending JPH09304785A (ja)

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DE69717889T DE69717889D1 (de) 1996-03-15 1997-03-14 Elektrodenplatte, Herstellungsverfahren der Platte, diese Platte enthaltendes Flüssigkristallgerät und Herstellungsverfahren des Gerätes
CN97110064A CN1111291C (zh) 1996-03-15 1997-03-14 电极板及其生产方法、包括这种电极板的液晶装置及其生产方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100454516B1 (ko) * 2000-10-25 2004-11-05 세이코 엡슨 가부시키가이샤 배선 기판, 표시 장치, 및 전자 기기

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