JPH09304471A - 試料実測式環境試験装置 - Google Patents

試料実測式環境試験装置

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JPH09304471A
JPH09304471A JP8146772A JP14677296A JPH09304471A JP H09304471 A JPH09304471 A JP H09304471A JP 8146772 A JP8146772 A JP 8146772A JP 14677296 A JP14677296 A JP 14677296A JP H09304471 A JPH09304471 A JP H09304471A
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Hiroaki Yasuda
博昭 安田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性を維持しつつ温度制御の精度向上を図
る。 【解決手段】 センサ用IC61〜65及びそのジャン
クション電圧降下Vf測定ボード91でVfを実測し、
これを実測ジャンクション温度Tjpに換算し、これが
設定値になるように制御部21で加熱器3の出力を制御
すると共に、Tjpの異常時には、比較計算部23及び
切換部24によって、制御部21による制御から安全制
御部22による制御に切り換え、吹出口空気温度が設定
値になるように制御する。試験するICが初めてのもの
であるときには、予備運転制御部でVfとTjpとの関
係を実測する予備運転を自動的に行える。 【効果】 試料自体の温度検出により制御の精度が向上
すると共に、センサ用ICが不良品であるような場合に
も装置の安全性が確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被試験物が入れら
れる試験室内に送る空気温度を制御できる環境試験装置
に関し、特に半導体デバイスのバーンイン試験に好都合
に利用される。
【0002】
【従来の技術】恒温槽等の環境試験装置では、通常、槽
内の空気吹出口等の適当な位置に温度センサを設け、そ
の検出値が目的とする試験温度になるようにヒータの出
力を制御するようにしている。しかしながら、このよう
な制御方法では、測定点の温度と試験される試料位置の
温度との差、試料の近傍の環境温度と試料自体の温度と
の差等が発生するため、本来制御すべき試料自体の温度
条件を精度良く制御することができなかった。又、例え
ば半導体デバイスのバーンイン試験のように、試料を動
作させつつ環境試験するときには、試料が発熱によって
温度上昇する場合がある。このような試験では、槽内温
度を制御しても、試料自体の温度との差が大きくなり、
試料自体の温度管理は特に難しかった。
【0003】このような問題を解決すべく、試験する半
導体にこれと同じトランジスタを実測用センサとして取
り付け、その測定電圧から試験する半導体の動作時の温
度上昇を計算し、これに半導体の置かれている環境温度
を加えて、本来管理されるべきジャンクション温度を算
出し、これを制御対象とする発明が提案されている(特
開昭63−115074号公報参照)。しかしながら、
このような試験は半導体の製造中のスクリーニングのた
めに行われるものであるから、試料の中には不良品が混
在していて、実測した温度が異常値を示したり、センサ
が故障する等により、制御が暴走して槽内を安全な温度
に制御できない場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、被試験物に目的とする温度条件
を精度良く与えられると共に、被試験物やセンサに異常
が発生しても温度制御の安全性を確保できる環境試験装
置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、被試験物が入れられる
試験室内に送る空気温度を制御できる環境試験装置にお
いて、前記被試験物の温度を検出する温度検出手段と、
該温度検出手段で検出した検出温度が所定値になるよう
に前記空気温度を制御する制御部と、前記被試験物にと
って安全な温度環境になるように前記空気温度を制御す
る安全制御部と、前記検出温度を該検出温度が正常であ
ると想定されるときの想定温度と比較する比較部と、前
記検出温度と前記想定温度との相違が所定量より大きく
なると前記検出温度による制御から前記安全制御部を使
用する制御に切り換える切換部と、を有することを特徴
とする。
【0006】請求項2の発明は、上記に加えて、前記被
試験物は多数の半導体デバイスであり、前記温度検出手
段は前記半導体デバイスの中の特定のものと該特定のも
のの順方向の電圧を検出できる端子に接続された電圧検
出手段とを有することを特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、上記に加えて、前記試
験室内を順次異なった複数の設定温度になるように制御
し、それぞれの設定温度になると前記電圧検出手段で前
記順方向の電圧を検出し、検出した電圧と前記試験室内
の温度との対応を前記比較部に入力させるように制御す
る予備運転制御手段を有することを特徴とする。
【0008】請求項4の発明は、請求項2の発明の特徴
に加えて、前記安全制御部は、前記空気温度を検出する
空気温度検出手段と、該空気温度検出手段で検出した温
度が所定温度になるように制御する空気温度制御部とを
有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した環境試験
装置の一例である恒温槽の全体構成を示す。恒温槽は、
断熱壁1で囲われていて、内部には、モータ2aで回転
される送風機2、加熱器3、空気ダクトを形成するよう
に設けられた多孔板4、試験室5等が配設されている。
試験室5内には、被試験物としての半導体デバイス(以
下「IC」という)6が装着された多数のソケット7を
取り付けたバーンインボード8が、図示しない支持枠等
に多段又は多段且つ多列に積載される。このような恒温
槽は、ICのバーンイン試験に用いられる。
【0010】恒温槽の温度制御系としては、温度検出手
段を構成するジャンクション温度検出用(センサ用)I
C61〜65、これらを装着したセンサ用ICソケット
7(71〜75)、これに接続されたプリント配線61
a〜65a、及びこれらが接続された電圧検出手段でも
あるジャンクション電圧降下測定ボード91等、該測定
ボード91で検出した検出温度であるジャンクション温
度が所定値になるように制御する制御部21、被試験物
であるICにとって安全な温度環境になるように温度制
御できる安全制御部22、検出したジャンクション温度
をこれが正常であると想定されるときの想定温度と比較
する比較部としての比較計算部23、検出温度と想定温
度との相違が所定量より大きくなると制御部21による
制御から安全制御部22を使用する制御に切り換える切
換部24等を備えている。符号25は、ジャンクション
温度及び槽内への空気の吹出口温度の制御目標値を設定
する設定部である。制御部21、安全制御部22、比較
計算部23、切換部24等は、制御装置20内において
例えばマイコン等で一体的に形成される。
【0011】ジャンクション温度検出用IC61〜65
は、他のIC6と同じものであるが、試験時には使用さ
れない余分の端子であって順方向の電圧であるジャンク
ション電圧降下(Vf)を検出できる端子がジャンクシ
ョン電圧降下測定ボード部91に接続される。このよう
なIC61〜65は、ICの中の特定のものとして、本
例では、バーンインボード8のうちの適当な段ものとし
て図示のバーンインボード81の四隅部及び中央部に配
置されている。但し、ジャンクション温度検出用ICは
1つだけであってもよく、又は、他の段や列を含めて更
に多くの個数あってもよい。
【0012】ジャンクション電圧降下測定ボード91
は、恒温槽の外部に設置されるドライバー/テストボー
ド9の一部分に形成されていて、ジャンクション温度検
出用IC61〜65とは、ICソケット71〜75、プ
リント配線61a〜65a、並びにエッジコネクタ及び
中継ボード部10を介して接続される。そして、それぞ
れのICに微小定電流が流されたときのジャンクション
電圧降下Vfを測定することができる。このVfは、ジ
ャンクション温度Tjとほぼ直線的な関係になり、同じ
ICに対しては同じ特性となる。生産され試験される特
定のICのVfとTjとの関係を、例えば後述するよう
な方法で予め求めておく。この関係は、曲線や数表、数
式等として表される。
【0013】比較計算部23は、上記の曲線又は数式等
を予め入力するための入力部分を備えていて、測定ボー
ド91で測定したICの試験時におけるジャンクション
電圧降下の実測値Vfpを受信し、これを上記の曲線等
によってジャンクション温度実測値Tjpに換算する。
そして、ジャンクション温度が正常であると想定される
ときの想定温度として例えば温度設定器25で設定され
ているジャンクション温度設定値Tjsを設定器25か
ら入力し、TjpとTjsとを比較する。なお、設定器
25内でTjsをVfに置換し、比較計算部23ではV
fの設定値Vfsと実測値Vfpとを比較するようにし
てもよい。
【0014】Tjpの正常値はICの種類によって異な
るが、例えば200°C程度である。この比較の結果、
その差が例えば50°C程度以上という大きな値になっ
ていれば、ジャンクション温度の制御状態における正常
な変動範囲を明らかに超えているため、そのセンサ用I
Cは不良であると判断し、これを温度制御に用いる実測
値から除外する。なお、差(上記では50°C)に代え
て、例えば30%というような比率を用いてもよい。
【0015】次に、本例では実測値Tjpが複数個(5
つ)あるので、その中で正常範囲にあるものから、単純
平均値、最大値及び最小値を除いた平均値、中央値、標
準偏差値等の何れかを求め、これを出力値とする。正常
範囲のTjpがなかったようなときには、異常信号を発
信する。Tjの測定個所が一か所のみである場合には、
当然このような計算は行われない。
【0016】切換部24は、比較計算部23の出力を受
信し、それが正常範囲のTjpの平均値等であれば、こ
れを制御部21に送るが、異常信号のときには、これを
安全制御部22に送り、制御部21による制御から安全
制御部22を使用する制御に切り換える。Tjの測定値
が1つだけの場合には、その値又は異常信号を発信する
ことになる。
【0017】制御部21は、Tjpの平均値等を受信す
ると、通常の温度制御と同様に、これが設定器25で設
定した設定値Tjsになるように、それらの値の偏差や
実測値の変化率等から、加熱器3の出力を制御する制御
値を発信する。これにより、試験室に送られる空気温度
が制御される。
【0018】ICのジャンクション温度は、ICを試験
するときの通電時におけるICの消費電力、それによる
発生熱量、IC自体の温度と周囲温度との温度差に伴う
放熱量、ICの周囲と恒温槽の吹出口との温度差等の諸
条件によって定まるので、これらの関係からジャンクシ
ョン温度と吹出口空気温度との関係を推定し、吹出口空
気温度を設定値にして制御することによっても間接的に
制御され得るが、このような制御では、精度良くジャン
クション温度を制御することができない。本発明の制御
によれば、試験対象のICそのものを使用してIC自体
の温度を検出し、加熱器の出力制御を介して、ジャンク
ション温度が決定される条件である吹出口空気温度を制
御するので、本来管理されるべきジャンクション温度を
精度良く設定値に維持することができる。又、試験する
試料毎にジャンクション温度センサを着脱する必要がな
いので、試験時に余分な操作や時間がかからない。
【0019】安全制御部22は、切換部24から異常信
号を受信すると、温度センサ10の実測値Tpを入力
し、これが同じく入力される設定器25で設定された設
定値Tsになるように加熱器3の出力を制御する。この
Tsは、上記のような関係から、ICが不良品でないと
きにジャンクション温度が目的とする試験温度になるよ
うな値であり、正常にジャンクション温度制御が行われ
ているときの吹出口温度に相当する。例えば吹出口温度
が100°Cのときにジャンクション温度が200°C
になっていれば、Tsは100°Cになる。
【0020】温度センサ10は、被試験物と同じICを
用いたセンサ用ICとは異なり、不良品である可能性は
なく、又自己発熱もしないので、その検出値が異常にな
ることは殆どない。従って、ジャンクション温度の検出
値が異常である場合に、温度センサ10を用いた制御に
切り換えれば、ジャンクション温度を精度よく制御する
ことまではできないにしても、槽内温度をほぼ適正値に
制御することができ、ICにとって安全な環境温度を維
持することは可能になる。その結果、試験されるICの
安全性が確保され、且つ試験を中断する必要もなくな
る。但し、安全制御部22は、このように槽内を設定温
度に制御する代わりに、現状の温度に保持する制御、槽
内温度を漸次常温まで下げる制御等を行うものであって
もよい。
【0021】図2は、ICのジャンクション電圧降下V
fとジャンクション温度Tjとの関係を求める方法の一
例として、図1に示す恒温槽及びその制御装置の一部分
を用いて、実際のバーンイン試験に先立って行う予備運
転の工程をフローチャートで示す。
【0022】予備運転準備(Sー1)は、バーンイン本
試験を行うときと同じであり、図1に示すように試験す
るIC6をICソケット7に装着したバーンインボード
8を恒温槽内に多段又は多段且つ多列に搭載し、図示し
ない電源を入れる等により機器類や制御装置を動作可能
な状態にする。バーンインボード8には、センサ用IC
61〜65を装着したバーンインボード8(81)が含
まれている。
【0023】キャリブレーション温度設定(Sー2)で
は、温度設定部25によって常温からICの動作時に相
当する吹出口又は吸込口温度を段階的に順次設定する。
ICの動作時の温度が200°Cであれば、例えば常温
から200°Cまでを等間隔に5段階程度の温度に設定
する。
【0024】温度制御(Sー3)では、恒温槽を運転し
て、センサ10で測定した吹出口又は吸込口温度が前記
設定温度になるように安全制御部22でヒータ3の温度
を制御する。ジャンクション温度測定(Sー4)では、
センサ用IC61〜65に微小電流を流してジャンクシ
ョン電圧降下測定ボード91でVfを測定する。
【0025】ジャンクション温度安定判断(Sー5)で
は、槽内温度が安定した後、ICのジャンクション部分
の温度が槽内温度とほぼ同じ温度になって安定したかど
うかを判断する。この判断は、例えばVfの変化率が一
定範囲内に収束した事をもって行われる。
【0026】ジャンクション電圧降下記憶(Sー6)で
は、ジャンクション温度安定判断(Sー5)後にVfを
測定し、このデータ及びこのときの温度設定部の設定温
度を対応させて比較計算部23に記憶させる。なお、こ
の予備運転ではICを作動させるための電圧は印加され
ない。その結果、ICに微小定電流を流しても、これに
よってICが発熱することはないので、設定した槽内温
度がジャンクション温度とほぼ同じ温度になる。
【0027】終了判断(Sー7)は、1つの温度設定に
対して以上の(Sー1)から(Sー6)までの工程が実
行される毎に行われ、例えば前記の如く設定温度を5段
階にするときには、このような工程が5回繰り返される
と終了判断が出され、予備運転が終了する。比較計算部
23には、常温から200°Cまでの5段階の設定温度
従ってジャンクション温度と、それぞれに対応して測定
されたVfとが記憶される。
【0028】以上のような予備運転は、人の操作を介在
させて行われてもよいし、タイマやカウンタの使用、セ
ンサ値や制御信号のやり取り、必要データの事前の入力
等により、当初のキャリブレーション温度設定を含めて
全て自動的に行われるようにしてもよい。このような予
備運転は1種類のICについては一度だけ行えばよく、
以後のICの装着されたバーンインボードを交換して繰
り返し行われるバーンイン試験では、最初に行った予備
運転で記憶されたデータが使用される。
【0029】図3は、制御装置20に予備運転を自動的
に行える予備運転制御部26を設けた場合の制御部分の
構成例を示す。予備運転制御部26は、設定器25に順
次異なった設定温度を与えるTs付与部分26a、切換
部24に安全制御部22を用いる制御に切り換えるよう
に指示する指示部分26b、ジャンクション電圧測定ボ
ード91の測定したVfを入力してその変化率を演算
し、これが一定範囲内に収束するとそのときのVfを比
較計算部23に与えるVf付与部分26c、及び、セン
サ10による検出温度を入力してこれを比較計算部23
に与えるTp付与部分26dを備えている。
【0030】この制御部26によれば、図2に示す予備
運転フローを自動的に行うことができる。即ち、Ts付
与部分26aで例えば5段階の温度を設定すると(Sー
2)、26aが1番目の温度を設定器25に与えると共
に、指示部分26bがTsとTpとを用いた安全制御部
22による制御を行うように切換部24に指示を出し、
安全制御部22が温度制御を行ない(Sー3)、Vf測
定ボード91がVfを測定し(Sー4)、その値をVf
付与部分26cが入力してその変化率を計算し、これが
一定範囲内に収束したかどうかによりジャンクション温
度が安定したかどうかを判断し(Sー5)、安定すると
そのVfを比較計算部23に与えてこれを記憶させ、こ
れに対応した温度としてTp付与部分26dがそのとき
のTpを比較計算部23に与える。これにより、1番目
のキャリブレーションが終了し、Tp付与部分26dが
Ts付与部分26aに終了信号を送り、26aは2番目
の温度を設定器25に送り、以下同様の測定が行われ、
5段階の温度についてVfと予備運転ではジャンクショ
ン温度に相当するTpとの対応が測定される。
【0031】なお、温度安定時にはTpはTsとほぼ同
じ値になるから、Tp付与部分26dを設けず、Ts付
与部分26a又は設定部25により、Vfに対応したジ
ャンクション温度としてTsを比較計算部23に送るよ
うにしてもよい。
【0032】バーンイン本試験は次のように行われる。
予備運転のときと同様に、センサ用IC61〜65を装
着したバーンインボード8(81)を含むバーンインボ
ードが装着される。設定器25では、ジャンクション温
度Tjsとして例えば200°Cが設定される。センサ
用IC61〜65を含む全てのIC6には例えば5V程
度の動作用の電圧が印加されると共に、センサ用IC6
1〜65には例えば10μA程度の微小定電流が流さ
れ、ジャンクション電圧Vfの検出が可能な状態にされ
る。そして、図示しないバーンイン試験のスタートボタ
ンが押されると、機器類や制御装置が作動して、バーン
イン試験が開始される。
【0033】それぞれのセンサ用IC61〜65では、
ボード91を介してそれぞれのジャンクション電圧降下
Vfpが検出され、これが比較計算部23に送られる。
比較計算部23では、予備運転等で記憶されているVf
とTjとの関係から、前記Vfpがジャンクション温度
実測値Tjpに換算され、更に、それぞれのTjpが設
定温度Tjs(前例では200°C)と比較される。こ
の場合、上記のように段階的に測定された予備運転デー
タを用いるときには、各段階の中間は、比例部分の計算
で算出されてもよいし、予め直線等で補完した曲線を作
成しておき、これを読み取らせるようにしてもよい。
【0034】ICが動作状態にされ、その電力消費によ
って温度上昇すると、これが不良品でなく正常に動作し
ているときには、環境温度プラス温度上昇によってTj
pが200°C程度になる。従って、検出したTjpの
うち例えば150°C〜230°C程度の範囲を超える
ものがあれば、不良品と見做してこれを除外し、他の検
出値の平均値を切換部24に送る。全てのTjpが上記
範囲にない場合には、切換部24に異常信号を送る。な
お、スタート直後には恒温槽内が低温であるためTjp
が異常に低くなるので、スタートから一定時間までは吹
出口温度による制御を用いたり、切換部24に送る異常
信号を留保する等の適当な措置がとられる。
【0035】切換部24が正常範囲のTjpの平均値を
受信すると、この信号が制御部21に送られる。制御部
21は、Tjpの平均値等を受信すると、これが設定器
25で設定した設定値Tjsになるように、両者の値の
偏差に対応した出力を加熱器3に与え、加熱器3の加熱
量を制御することによって試験室に送られる空気温度が
制御し、その結果、発熱によって更に上昇するジャンク
ション温度が設定値になるように制御する。このような
制御によれば、吹出口とは異なった温度になるジャンク
ション温度を精度良く且つ簡単に検出し、精度良く制御
することができる。
【0036】切換部24が異常信号を受信すると、この
信号が安全制御部22に送られる。これにより、安全制
御部22は、温度センサ10の実測値Tpを入力し、こ
れが設定器25で設定された設定値Tsとして例えば1
00°Cになるように加熱器3の出力を制御する。この
制御により、試験されるIC6がセンサ用のIC61〜
65のように不良品でない場合には、それらのジャンク
ション温度は200°C程度になり、ICの安全性が確
保されると共に、一応ICの試験の続行も可能になる。
【0037】所定時間ICのジャンクション温度を目的
とする温度に曝して、試験されるICのデータを測定
し、良品/不良品のスクリーニングができると、バーン
イン試験は終了する。このように本発明の恒温槽によれ
ば、安全に精度良く、且つ試験を中断することなく自動
的にバーンイン試験を完了させることができる。なお以
上では、環境試験装置が恒温槽である場合について説明
したが、本発明は、温度制御に加えて湿度制御機能を備
えたような他の環境試験装置にも適用できるものであ
る。
【0038】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、被試験物の温度を温度検出手段で検出
して制御部でこの温度が目的とする所定値になるように
制御するので、被試験物自体の温度を直接検出して精度
良く制御することができる。しかし、環境試験装置が発
熱する被試験物を対象とし、このような被試験物が不良
品等で発熱が異常であったり、温度検出手段が故障する
こともあり、このような場合にも常に被試験物温度の検
出による制御を行うと、制御が暴走することになる。こ
のため、請求項1の発明では更に、安全制御部と比較部
と切換部とを設け、検出温度を正常時の温度と比較し、
異常な温度である場合には、切換部によって制御部によ
る制御から安全制御部による制御に切り換えるので、制
御の暴走が防止され、装置や被試験物の安全性が確保さ
れる。
【0039】請求項2の発明においては、被試験物が多
数の半導体デバイスである場合に、温度検出手段とし
て、半導体デバイスの中の特定のものを定め、その順方
向の電圧を検出できる端子に接続された電圧検出手段を
設けるので、半導体デバイスのジャンクション温度と順
方向電圧との一定の関係を利用して、本来管理されるべ
きジャンクション温度を、直接的に容易且つ正確に検出
することができる。
【0040】請求項3の発明においては、予備運転制御
手段を設けるので、前記順方向の電圧と半導体デバイス
のジャンクション温度との対応を求めるキャリブレーシ
ョンのための予備運転を自動的に行うことができる。そ
の結果、時間がかかり測定項目や判断事項もある煩雑な
運転を人が行う必要がなくなり、省力化が図られると共
に、キャリブレーション精度を向上させることができ
る。
【0041】請求項4の発明においては、安全制御部を
空気温度制御部とし、試験室内に送る空気温度を検出し
てこの温度が所定温度になるように制御するので、上記
特定の検出用半導体デバイスが不良品等である場合に
も、その温度検出による制御から吹出口温度制御に切り
換えることにより、バーンイン試験を完了させることが
でき、試験の能率を低下させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した環境試験装置の一例である恒
温槽の全体構成を示す説明図である。
【図2】上記恒温槽でセンサ用ICのキャリブレーショ
ンを行うための予備運転の工程を示すフローチャートで
ある。
【図3】予備運転制御部に関連する部分の構成例を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
5 試験室 6 半導体デバイス(被試験物) 10 温度センサ(空気温度検出手段) 21 制御部 22 安全制御部 23 比較計算部(比較部) 24 切換部 26 予備運転制御部(予備運転制御手段) 61〜65 ジャンクション温度検出用(センサ用)I
C(温度検出手段) 71〜75 センサ用ICソケット(温度検出手段) 91 ジャンクション電圧降下測定ボード(温度
検出手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被試験物が入れられる試験室内に送る空
    気温度を制御できる環境試験装置において、 前記被試験物の温度を検出する温度検出手段と、該温度
    検出手段で検出した検出温度が所定値になるように前記
    空気温度を制御する制御部と、前記被試験物にとって安
    全な温度環境になるように前記空気温度を制御する安全
    制御部と、前記検出温度を該検出温度が正常であると想
    定されるときの想定温度と比較する比較部と、前記検出
    温度と前記想定温度との相違が所定量より大きくなると
    前記検出温度による制御から前記安全制御部を使用する
    制御に切り換える切換部と、を有することを特徴とする
    環境試験装置。
  2. 【請求項2】 前記被試験物は多数の半導体デバイスで
    あり、前記温度検出手段は前記半導体デバイスの中の特
    定のものと該特定のものの順方向の電圧を検出できる端
    子に接続された電圧検出手段とを有することを特徴とす
    る請求項1に記載の環境試験装置。
  3. 【請求項3】 前記試験室内を順次異なった複数の設定
    温度になるように制御し、それぞれの設定温度になると
    前記電圧検出手段で前記順方向の電圧を検出し、検出し
    た電圧と前記試験室内の温度との対応を前記比較部に入
    力させるように制御する予備運転制御手段を有すること
    を特徴とする請求項2に記載の環境試験装置。
  4. 【請求項4】 前記安全制御部は、前記空気温度を検出
    する空気温度検出手段と、該空気温度検出手段で検出し
    た温度が所定温度になるように制御する空気温度制御部
    とを有することを特徴とする請求項2に記載の環境試験
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001228199A (ja) * 1999-11-30 2001-08-24 Thomson Csf マイクロ波部品の温度を測定する方法及び装置
JPWO2007023557A1 (ja) * 2005-08-25 2009-02-26 株式会社アドバンテスト 電子部品試験装置および電子部品試験装置における温度制御方法
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