JPH09304031A - 光学的3次元計測装置及びこの装置におけるホログラム露光方法及び光軸調整方法 - Google Patents

光学的3次元計測装置及びこの装置におけるホログラム露光方法及び光軸調整方法

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JPH09304031A
JPH09304031A JP12045396A JP12045396A JPH09304031A JP H09304031 A JPH09304031 A JP H09304031A JP 12045396 A JP12045396 A JP 12045396A JP 12045396 A JP12045396 A JP 12045396A JP H09304031 A JPH09304031 A JP H09304031A
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optical
hologram
exposure
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JP12045396A
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Hideyuki Wakai
秀之 若井
Hisashi Nara
久 奈良
Manabu Ando
学 安藤
Takanori Nakaike
孝昇 中池
Shinichi Abe
慎一 安部
Masanobu Seki
正暢 関
Masato Moriya
正人 守屋
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Komatsu Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/24Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring contours or curvatures

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホログラムに入射される参照光が露光時と再
生時とで同一の条件で入射でき、再生時の計測精度を向
上する。 【解決手段】 被計測物体を支持する検査ステージと、
対物レンズ5a,5bとホログラム3を光軸部に支持す
ると共に、ホログラム3に参照光を入射する参照光入射
光学系Aを有する投光ユニット22と、対物レンズとピ
ンホールアレイ4を光軸部に支持したピンホールアレイ
ユニット23と、リレーレンズと光検出器アレイ8を光
軸部に支持した計測ユニット24と、ホログラムに物体
光を入射する物体光入射光学系Bと、この物体光入射光
学系から分岐してホログラムに露光時参照光を入射する
露光時参照光入射光学系を有する露光ユニット34とか
らなり、上記検査ステージ上に、下側から順に投光ユニ
ット22とピンホールユニット23と計測ユニット24
を積み重ね状に配置し、かつ計測ユニットと露光ユニッ
ト34を交換可能にした構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラム、ピン
ホール及び光検出器アレイを用いた共焦点光学系を2次
元的に配列してなる光学的3次元計測装置及びこの装置
におけるホログラム露光方法及び光軸調整方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の光学的3次元計測装置は図1に
示すようになっていて、光源1の光は参照光入射光学系
Aの拡大レンズ2a,2bを介して拡大されると共に、
平行光となり、ミラー15で反射し、ついでプリズム1
6で光の断面形状が補正されてホログラム3に入射光形
状が略円形状になって参照光として入射するようになっ
ている。ホログラム3はピンホールアレイ4の各ピンホ
ール4aから出射する点光源と等価な光を、上記参照光
を回折することにより再生する。
【0003】この再生光は、第1対物レンズ5aによっ
て物体(被計測物体)6に投光され、物体6で散乱し、
反射し、第1対物レンズ5a、ホログラム3を透過し、
第2対物レンズ5bを介してピンホールアレイ4に集光
する。この図1は1つのピンホール位置の光を代表して
表現している。
【0004】図2,図3,図4は投光の第1対物レンズ
5aによる集光点と、物体6の表面の光軸方向(Z方
向)の位置関係に対して、反射光がピンホールアレイ4
付近でどのように結像するかを示したものである。これ
によれば、図3に示すように、集光点と物体6の表面が
一致(合焦)したときのみ反射光がピンホールアレイ4
のピンホール4aを通過するが、それ以外のとき、すな
わち、図2に示すように集光点が物体6に反射した後に
ある場合(後ピン)、あるいは図4に示すように、反射
する前にある場合(前ピン)には、反射光はピンホール
アレイ4に遮蔽されて殆ど、通過できなくなり、いわゆ
る受光絞り作用がなされる。
【0005】この特性を利用すれば、物体6を光軸方向
(Z方向)に移動しながらピンホール4aを通過する反
射光の光量を図1に示すように、第1,第2のリレーレ
ンズ7a,7bを介して2次元用の光検出器アレイ8に
て計測することにより、最大の光量が得られた位置が物
体の表面であること、すなわち、物体6の表面の位置が
計測できることになる。これをピーク処理という。
【0006】図1は図2〜図4で説明した共焦点光学系
を2次元的に配列したものであるから、物体6をZ方向
に移動させながら、各ピンホール4aを通過する反射光
の光量を計測し、これをピーク処理してやれば、ピンホ
ールに対応した部分の物体6の表面の形状計測をするこ
とができる。実際には、第1,第2の対物レンズ5a,
5bを共にテレセントリック系(アフォーカル系あるい
はタンデム配置ともいう)で構成し、物体6をZ方向に
移動するかわりに第1対物レンズ5aをZ方向へ移動し
て計測する。
【0007】ピンホール4aを通過する光は、第1,第
2のリレーレンズ7a,7bを介して2次元の光を検出
する光検出器アレイ8に結像し、個々のピンホール4a
を通過する光は、独立した光検出部分に結像して計測さ
れ制御装置9にて制御と処理される。この制御装置9
は、物体6を載置するステージ10のXY位置(必要が
あればZ方向のオフセット位置)を制御して計測視野を
決め、第1対物レンズ5aをZ方向に移動しながら光検
出器アレイ8の計測値を読み出してピーク処理し、その
結果を表示、出力あるいは記録する。
【0008】次に上記ホログラム3の製造工程を図5を
参照して説明する。光源11はレーザなどのコヒーレン
トな光源であり、ビームスプリッタ12により波面分割
され、それぞれホログラム3の参照光入射光学系Aaの
参照光、物体光入射光学系Bの物体光の光源となる。光
源11の光が直線偏光の特性を示す場合には、第1の1
/2波長板13aの回転により直線偏光の偏光方向を回
転させ、ビームスプリッタ12に偏光ビームスプリッタ
を採用することにより、分割の強度比を所望の値に設定
する。
【0009】ビームスプリッタ12にて分割した参照光
は、第1,第2の拡大レンズ14a,14bで拡大平行
光となり、ミラー15で反射し、プリズム16で光の断
面形状が補正されてホログラム3に入射光形状が略円形
になって参考光として入射し、また、ビームスプリッタ
12にて偏光された物体光はミラー15a,15b,1
5cに反射し、第3,第4の拡大レンズ14c,14d
にて拡大平行光になってホログラム3の上方に配置され
たピンホールアレイ4に入射され、このピンホールアレ
イ4のピンホール4aを透過する光は、ホログラム3に
物体光として入射されるようになっている。第2,第3
の1/2波長板13b,13cの調節により、参照光、
物体光の偏光方向が所望の方向(一般的には同じ方向に
なるようにする)に設定され、ホログラム露光の準備が
完了する。
【0010】一方図1に示した光学的3次元計測装置に
おいて上記したように、第1の対物レンズ1が上下方向
(Z方向、光軸方向)に移動するようになっているが、
従来のこの対物レンズ移動装置は図6から図9に示すよ
うになっていて、対物レンズ5aを支持する鏡筒201
は、対物レンズ5aの軸心に対して直角方向の一側部で
垂直ガイド202に上下方向に摺動自在にして片持ち状
に支持され、ガイド支持部材204に設けたアクチュエ
ータ203にて鏡筒201が直接上下方向に移動される
ようになっていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したような光学的
3次元計測装置には次のような技術的課題がある。
【0012】(1)ホログラム3のホログラム材、例え
ばポリマの感光感度が低い場合、レーザ光源のパワーは
大きい方が望ましい。これは長時間露光時の光学系の機
械的振動、空気の揺らぎがホログラム3の品質を著しく
劣化させるので、高パワーのレーザ光源で短時間で露光
することが切望されるからである。しかしながら、ホロ
グラム再生時(3次元計測時)では、必ずしも高パワー
レーザ光源は必要なく、装置に組み込むレーザ光源は小
型、軽量、低コスト、メインテナンスのかからないもの
を採用したい。そうした場合、露光時と再生時で光源が
違うので、この両光源に同波長のレーザ光源を用いる場
合、露光時とできるだけ同一の条件(波面、ホログラム
への入射角など)で参照光をホログラムに入射すること
が光学系の精度を確保する上で非常に重要となる。
【0013】(2)一般的に光源(特にレーザ光源)は
消耗品であり、寿命がある。その場合、光源の交換によ
って参照光の条件(波面、ホログラムへの入射角など)
が変わらないようにすることが光学系の精度を確保する
上で必要となる。
【0014】(3)ホログラム再生時(3次元計測時)
には、露光時に必要な光学部品で不要となるものがあ
る。上記(1)に示した高パワーの露光用のレーザ光源
もその一例であるが、それ以外にも図5で示した第3,
第4の拡大レンズ14c,14d、1/2波長板13a
〜13c、ビームスプリッタ12、及びミラー15b〜
15dなどがそれにあたる。これらはホログラムの露光
が終了したら取り外すことができるが、メインテナンス
などで、再度ホログラムの露光が必要なときには、再び
これらの部品の組み付け、調整をする必要がある。ま
た、計測装置を量産するにあたって、1台ごとにこれら
の部品を個々に組み付け、調整し、ホログラムを露光
し、取り外すのでは生産効率が極端に悪くなる。
【0015】さらに、これらの課題に加えて、(4)光
学系を気密にする必要がある、これは、 ・レンズ、ミラーなどの光学部品にゴミ、埃等が付着す
ると、レーザ光が散乱して光に予期せぬ有害なスペック
ルを生じてしまう。 ・ホログラムの露光時に光路の空気の揺らぎがあると、
製造するホログラムの品質が著しく劣化する。 ・計測時に光路の空気が揺らぐと光路が変化してしま
い、所望の計測精度が得られない。などの理由による。
そして光学系を気密にする目的で密閉すると、光学部品
の調整ができなくなるという問題があった。また、光学
部品を調整するアクチュエータを内蔵して調整を行う
と、調整終了後、アクチュエータが不要になっても、光
学系に内蔵したまま製品になってしまうので、調整箇所
が多い場合など特に、アクチュエータのコストがかか
り、さらに内蔵場所の空間確保などの小型、軽量化にす
る意味でも非常に不利になる。
【0016】(5)一方上記従来の対物レンズ移動装置
では、これの鏡筒201がガイド202に対して片持ち
状態に支持されていたため、ブラケット204に固着さ
れたアクチュエータ203を駆動してこれを移動したと
きに、これの重心によるモーメントにより、図8,図9
に示すように、光軸方向に首振り(ハンチング)してし
まい、移動時に微振動が発生し、移動位置の精度が悪く
なる場合があった。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した従来の
技術における課題を解決することができるようにした光
学的3次元計測装置及びこの光学的3次元計測装置にお
けるホログラム露光方法及び光軸調整方法を提供しよう
とするもので、光学的3次元計測装置は、ホログラム、
ピンホールアレイ及び光検出器アレイを用いた共焦点光
学系を2次元的に配列してなると共に、光源にレーザ光
源等コヒーレント性を有する光源を用いた光学的3次元
計測装置において、被計測物体を支持する検査ステージ
と、対物レンズとホログラムを光軸部に支持すると共
に、ホログラムに参照光を入射する参照光入射光学系を
有する投光ユニットと、対物レンズとピンホールアレイ
を光軸部に支持したピンホールアレイユニットと、リレ
ーレンズと光検出器アレイを光軸部に支持した計測ユニ
ットと、ホログラムに物体光を入射する物体光入射光学
系と、この物体光入射光学系から分岐してホログラムに
露光時参照光を入射する露光時参照光入射光学系を有す
る露光ユニットとからなり、上記検査ステージ上に、下
側から順に投光ユニットとピンホールユニットと計測ユ
ニットを積み重ね状に配置し、かつ計測ユニットと露光
ユニットを交換可能にした構成となっている。
【0018】そして上記検査ステージ上に、投光ユニッ
トとピンホールユニットと計測ユニットを重箱状に着脱
可能に積み重ねた構成となっている。
【0019】また上記ピンホールアレイ、光検出器アレ
イ等を支持する支持部材を、光軸方向におけるあおりと
軸方向への移動可能にしたベースに支持し、上記支持部
材に、この支持部材をX,Y,θ方向に移動する調整治
具を係脱可能に連結した構成となっている。
【0020】また、被計測物体に対して光軸方向に移動
可能に支持した対物レンズを保持する鏡筒を、この鏡筒
の光軸に対する軸直角方向両側を支持部材で支持し、こ
の支持部材を介して鏡筒を光軸方向の移動するようにし
た構成となっている。
【0021】さらに、上記投光ユニット、露光ユニット
の各光学系を蓋体でカバーすると共に、各ユニット間を
筒体でカバーした。
【0022】一方上記光学的3次元計測装置におけるホ
ログラム露光方法において、計測ユニットに代えて露光
ユニットを装着し、露光ユニットの物体光入射光学系に
て投光ユニットに支持されたホログラムの上面に物体光
を入射し、物体光入射光学系から露光参照光を分岐し、
これを投光ユニットの参照光入射光学系を経由してホロ
グラムに入射するようにした。
【0023】また上記光学的3次元計測装置における光
軸調整方法において、光路内に介装したエキスパンダ内
の可動ピンホールをエキスパンダから出射する光量が最
大になるように調整して固定し、光源の交換時等以後の
光軸調整をこの可動ピンホールを基準にして行うように
した。
【0024】また上記光学的3次元計測装置における光
軸調整方法において、光路内の光を角度計測手段にて
p,s偏光に分岐すると共に、両偏光を異なるミラーで
反射して重ね合せ、この重ね合せ状態により光路内に介
装した可動ミラーを作動して光軸を調整するようにし
た。
【0025】さらに上記重ね合せ光をCCDカメラ等の
撮像手段及び画像処理手段にて処理するようにした。
【0026】
【作 用】ホログラムの露光を行うときには、検査ス
テージに、投光ユニットとピンホールユニットと計測ユ
ニットを積み重ねてなる光学的3次元計測装置の上記計
測ユニットに代えて露光ユニットをピンホールユニット
上に積み重ね載置する。そしてこの露光ユニットの光源
からの光を物体光入射光学系にてホログラムに物体光と
して入射すると共に、この物体光入射光学系から露光時
参照光を分岐し、この露光時参照光を投光ユニットの参
照光入射光学系を介してホログラムに入射する。
【0027】上記各ユニットは個々に着脱される。また
各ユニットのホログラム、ピンホールアレイ、光検出器
アレイは、あおり方向、光軸方向及びX,Y,θに調整
されて装着される。
【0028】また対物レンズを保持する鏡筒は、これの
光軸に対して直角方向両側に作用する力にて光軸方向に
作動される。さらに、各ユニットの光学系は蓋体にて密
閉され、また各ユニット間の光軸部筒体にて密閉され
る。
【0029】
【発明の効果】上記本発明の請求項1に記載された構成
によれば、検査ステージと投光ユニットとピンホールユ
ニットと計測ユニットとからなる光学的3次元計測装置
の上記投光ユニットに備えたホログラムの露光を、上記
計測ユニットに代えて露光ユニットをピンホールユニッ
トに装着し、さらに本発明の請求項6に記載のホログラ
ム露光方法によって、露光時参照光の入射光学系を投光
ユニットの参照光入射光学系を共通して用いることがで
きるから、ホログラムに入射される参照光は露光時と再
生時とで全く同一の条件で入射されることになって上記
課題(1)を解決できて、再生時における計測精度を向
上することができる。またこの露光ユニットを、各光学
的3次元計測装置のホログラム露光用として共通に用い
ることができて、上記課題(3)を解決でき、生産効率
を向上することができる。
【0030】また上記のように、露光ユニットを光学的
3次元計測装置と別構成とすると共に、各装置に共通に
用いるようにしたことにより、露光時に高パワーの光源
を、計測時に小型、軽量、低コストのレーザ光源が採用
できるので、露光時には高品質なホログラムの製造が望
め、商品においては商品自体の小型、軽量、低コスト化
に寄与できる。
【0031】また請求項2に記載の構成では、各ユニッ
トは相互に容易に組立てることができると共に、各ユニ
ットごとにメンテナンスを行うことができ、メンテナン
スの容易化を図ることができる。
【0032】また請求項3に記載の構成では、各ユニッ
トのホログラム、ピンホールアレイ、光検出器アレイ
は、光軸に対して6軸調整されて正確に配置することが
できる。
【0033】また請求項4に記載の構成では、光軸方向
に移動可能にした対物レンズは、光軸方向に首振りする
ことがなくなり、移動時の微振動発生を防止できて上記
課題(5)を解決できる。
【0034】また請求項5に記載の構成では、各ユニッ
トの光学系及び各ユニット間が密閉されることにより、
各光学系を構成する機器にゴミ等の異物が付着するのを
防止できると共に、光路の空気による揺らぎを防止で
き、上記各光路が空気にさらされることによる上記課題
(4)の不具合を解決することができる。
【0035】また請求項7に記載の光軸調整方法によれ
ば、光路内に介装したエキスパンダ内の可変ピンホール
を1度調整して固定することにより、それ以後は、この
可変ピンホールを基準にして光軸調整をすればよく、レ
ーザ光源を交換したときの光軸調整が容易となり、上記
課題(1),(2)を解決することができる。
【0036】さらに、本発明の請求項8に記載の光軸調
整方法によれば、光軸調整を正確に行うことができ、ま
た請求項9に記載の光軸調整方法によれば、光学系の光
の位置、強度分布などの解析、記録を定量的に行うこと
ができる。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図10以下
に基づいて説明する。図10は光学的3次元計測装置の
全体を示すもので、図中下側から順に、検査ステージボ
ックス21、投光ユニット22、ピンホールユニット2
3、計測ユニット24であり、各ユニット22,23,
24は検査ステージボックス21に重箱状に積み重ねら
れている。
【0038】投光ユニット22のフレーム25の力学的
に最も安定した位置となる周囲3個所に同一長さの柱2
5a,25b,25cが固着されている。そしてこの各
柱25a〜25cを、貫通するボルト26にてこの投光
ユニット22が検査ステージボックス21に着脱可能に
固着されている。
【0039】ピンホールユニット23のフレーム27の
周囲3個所に同長の柱27a,27b,27cが固着さ
れている。そしてこの各柱27a〜27cが上記投光ユ
ニット22の各柱25a〜25cの上端に当接され、そ
れぞれの柱を貫通するボルト28が、上記投光ユニット
22の柱25a〜25cを固着するボルト26の頭部に
設けたねじ孔に螺合することによりこのピンホールユニ
ット23が投光ユニット22に着脱可能に固着されてい
る。
【0040】計測ユニット24も同様に、これのフレー
ム29の周囲3個所に同長の柱29a,29b,29c
が固着されていて、この各柱29a〜29cが上記ピン
ホールユニット23の各柱27a〜27cの上端に当接
され、それぞれの柱を貫通するボルト30が、上記ピン
ホールユニット23を固着するボルト28の頭部に設け
たねじ孔に螺合することにより、ピンホールユニット2
3に着脱可能に固着されている。
【0041】検査ステージボックス21には装置の光軸
方向(Z軸方向)に対してY方向に移動可能にしたYス
テージ31、X方向に移動可能にしたXステージ32、
垂直の軸心に対して回転可能にしたθステージ33が積
み重ね配置したステージ装置が設けてある。θステージ
33にはワーク(ウエハ)を固定する真空チャック(図
示せず)が設けられている。またこの検査ステージボッ
クス21は図示したように必ずしもボックス状にするこ
となく、上記各ユニットのように柱構造にして、より力
学的に剛性を向上するようにしてもよい。
【0042】図10で示す光学的3次元計測装置の投光
ユニット22に装備されるホログラム3は前述したよう
に、あらかじめ露光してホログラム部を構成しておく必
要があり、このホログラム3の露光は、図11に示すよ
うに、図10で示した計測ユニット24のかわりに、露
光ユニット34をピンホールユニット23上に積み重ね
て行い、露光操作の終了後は、これを取り外して計測ユ
ニット24を装着して完成品とする(図10)。
【0043】露光ユニット34は上記計測ユニット24
等と同様に、これのフレーム35の周囲3個所に同長の
柱35a,35b,35cが固着されていて、この各柱
35a〜35cの下端がピンホールユニット23の各柱
27a〜27cの上端に当接され、それぞれの柱を貫通
するボルト36が、上記ピンホーユニット23の固着す
るボルト28の頭部に設けたねじ孔に螺合することによ
りピンホールユニット23に着脱可能に固着されてい
る。
【0044】次に上記した装置における各ユニットの構
成を説明する。そしてこの説明において、図1から図5
に示した従来技術のものと同一構成部材は同一の符号で
示し説明を省略する。
【0045】投光ユニット22には、図1に示すところ
の、ホログラム3と第1の対物レンズ5aと、ホログラ
ム3の下側面に参照光を入射する参照光入射光学系Aが
フレーム25に支持して装備されている。上記第1の対
物レンズ5aは光軸方向(Z方向)に移動調整できるよ
うになっている。
【0046】ピンホールユニット23にはピンホールア
レイ4と第2の対物レンズ5bがフレーム27に支持し
て装備されている。また計測ユニット24には第1,第
2のリレーレンズ7a,7b、センサ部8aを有する光
検出器アレイ8がフレーム29に支持して装備されてい
る。一方図11に示した露光ユニット34には、図5に
示したところの、ホログラム3の下面へ参照光を入射す
る参照光入射光学系Aaとホログラム3の上側面へ物体
光を入射する物体光入射光学系Bへの分岐部材(82)
がフレーム35に支持して装備されている。
【0047】図12は投光ユニット22の平面構成を示
すもので、これの参照光入射光学系Aは、光源1に10
0mw定常出力のレーザ光源が用いられており、この光
源1から出力されたレーザ光は、第1シフタ37を通
り、第1のエキスパンダ38によってビーム径が拡大さ
れると共に平行光となって第2シフタ39を通り、可動
ミラー40にて反射し、第1の1/2波長板41、角度
計測ブロック42、第2の1/2波長板43を通過し、
固定ミラー44で反射され、ついで固定拡大レンズ45
と可動ピンホール(スペーシャルフィルタ)46とコリ
メートレンズ47からなる第2のエキスパンダ48にて
ホログラム3の参照光に適した径のビームとなり、固定
ミラー49を反射し、固定絞り50にて絞り、プリズム
16によって、ホログラム3に入射する光の形状が物体
光の光径と略同の略円形になるように楕円補正されてホ
ログラム3の下側面に入射されるようになっている。な
お、この投光ユニット22において、ホログラム3に入
射する参照光は、特願平7−247658号に開示する
ように、これの下面(反射型ホログラム)、上面(透過
型ホログラム)、側面(エッジイルミネイテッドホログ
ラム、エバセント波によるホログラム)などの形態でも
よい。
【0048】この参照光入射光学系A内には、可動ミラ
ー40と第1の1/2波長板41の間に、上方からの光
を第1の1/2波長板41側へ反射する脱着ミラー51
が、この光学系Aの光路に対して脱着自在に設けてあ
る。また第2のエキスパンダ48と固定ミラー49の間
に、参照光を上方へ反射するための移動ミラー52が移
動シャフト53を介してこの光学系Aの光路に対して出
没可能に設けられている。
【0049】図13はこの投光ユニット22のフレーム
25の上面に固着される蓋体54を示すもので、この蓋
体54にはホログラム3、ピンホール4等の計測用光路
Cの光が通る計測用光路用窓55と、上記脱着ミラー5
1に対して上方からの光が通る連絡口56と、移動ミラ
ー52による上方への反射光が通る参照光を観察する観
察窓57が設けてある。またそのほかに、第1,第2の
各シフタ37,39の各調整ノブ37a,37b,39
a,39bを上方へ貫通して臨ませる穴58a,58
b,58c,58dと、第1のエキスパンダ38の調整
部材を上方へ貫通して臨ませる穴59と、可動ミラー4
0の調整部材を上方へ貫通して臨ませる穴60a,60
b,60cと、第1,第2の各1/2波長板41,43
の各調整ノブ41a,43aを上方へ貫通して臨ませる
穴61a,61bと、第2のエキスパンダ48の可動ピ
ンホール46の調整部材を上方へ貫通して臨ませる62
a,62b,62cと、コリメートレンズ47の調整部
材を上方へ貫通して臨ませる穴63とを有している。
【0050】図14はピンホールユニット23の平面形
状を示すもので、このピンホールユニット23のフレー
ム27には、これの計測用光路Cに対応する部分に、ピ
ンホールアレイ4と第2の対物レンズ5bが支持されて
いる。そしてこれのフレーム27には投光ユニット22
の蓋体54に設けた連絡口56に対応する連絡口64が
設けてある。
【0051】図15は計測ユニット24の平面形状を示
すもので、これのフレーム29の計測用光路Cに対応す
る部分に、第1,第2のリレーレンズ7a,7bと光検
出器アレイ8が支持されている。
【0052】図16は露光ユニット34の平面構成を示
すもので、これの物体光入射光学系Bは、光源11に4
00mw定常出力のレーザ光源が用いられており、この
光源11から出力されたレーザ光は、シャッタ65、第
1シフタ66を通り、第1のエキスパンダ67によって
ビーム径が拡大されると共に平行光となって第2シフタ
68を通り、第1の可動ミラー69aにて反射し、第
1,第2の1/2波長板70,71を通過し、第3シフ
タ72を経て可動ミラー69bに反射され、角度計測ブ
ロック73、第3の1/2波長板74を通り、その後、
固定拡大レンズ75と可動ピンホール(スペーシャルフ
ィルタ)76とコリメートレンズ77からなる第2のエ
キスパンダ78にてホログラム3の物体光に適した径の
ビームとなり、固定ミラー79を反射し、絞りとシフタ
80を通過し、さらに固定ミラー81を反射してピンホ
ールアレイ4に入射するようになっている。
【0053】この露光ユニット34の物体光入射光学系
B内には、第1と第2の1/2波長板70,71の間
に、第1の1/2波長板70を通過した光の一部を下方
へ分岐する固定ビームスプリッタ82が介装してあり、
また絞りとシフタ80と固定ミラー81の間に物体光を
上方へ反射するための移動ミラー83が移動シャフト8
4を介してこの物体光入射光学系Bの光路に対して出没
可能に設けられている。
【0054】図17はこの露光ユニット34のフレーム
35の上面に固着される蓋体85を示すもので、この蓋
体85の露光光軸位置には固定ミラー81を上方から観
察すると共に、移動ミラー83からの反射光を観察する
観察窓86と、第1,第2シフタ66,68の各調整ノ
ブ66a,66b,68a,68bを上方へ貫通して臨
ませる穴87a,87b,87c,87dと、第1のエ
キスパンダ67の調整部材を上方へ貫通して臨ませる穴
88と、第1の可動ミラー69aの調整部材を上方へ貫
通して臨ませる穴89a,89b,89cと、第1,第
2の1/2波長板70,71の調整ノブ70a,71a
を上方へ貫通して臨ませる穴90a,90bと、第3シ
フタ72の調整ノブ72a,72bを上方へ貫通して臨
ませる穴91a,91bと、第2の可動ミラー69bの
調整部材が上方へ貫通して臨ませる穴92a,92b,
92cと、第3の1/2波長板74の調整ノブ74aと
上方へ貫通して臨ませる穴93と、第2のエキスパンダ
78の可動ピンホール76の調整部材を上方へ貫通して
臨ませる穴94a,94b,94cと、コリメートレン
ズ77の調整部材を上方へ臨ませる穴95とを有してい
る。
【0055】上記した各ユニット22,23,24,3
4はそれぞれ柱の部分に重箱状に積み重ねられるように
なっているが、この各柱の重ね合わせ部ははめ合いによ
って必要な精度で位置決めされた状態で各ボルトにて結
合されるようになっている。
【0056】また上記露光ユニット34の蓋85の各穴
のうち、観察窓86を透明体にて閉じ、あるいは不透明
体にて開閉自在に閉じ、他の各穴と、これに貫通する調
整ノブの間をOリング等でシールし、その上で、図1
0,図11に示すように、各ユニット間の光軸部を円筒
状のカバー96a,96b,96c,146にて覆うこ
とにより装置の密閉度を向上することができる。そして
このカバーにより、固定ミラー81、リレーレンズ7
a,7b、ピンホールアレイ4、ホログラム3、対物レ
ンズ5a,5b間の振動モードを同位相にして、相対的
な変位が少なくなるという効果があり、ひいては、装置
のホログラム露光性能、計測精度に寄与することができ
る。
【0057】上記実施の形態では各ユニット22,2
3,24,34の平面形状を4角状にした例で示した
が、これは図18に示す投光ユニット22a、図19に
示すピンホールユニット23a、図20に示す計測ユニ
ット24、図21に示す露光ユニット34aのように、
各ユニットの平面形状を3角状に構成してもよい。この
構成によれば、装置の全体の容積が小さくなり、かつ力
学的により優れた構造となる。
【0058】次に上記実施の形態で示した各光学部品の
機能及び調整治具について説明する。
【0059】図22(a),(b)、図23はシフタ3
7,39,66,68,72の機能とその調整治具を示
す。シフタは、例えば厚さTの平行光学基板101を、
光軸に対するあおり角度(p,r)を調整することによ
り、ビーム角度を変えずに光軸に対してδLだけ平行に
変位させる作用を持つ。治具はジンバル機構が望まし
く、これの各対の調整ノブ37a,37b,39a,3
9b,66a,66b,68a,68b,72a,72
bを回転することにより各方向p,rに調整されるよう
になっている。この各調整ノブが図13,図17で示す
各ユニットの蓋体54,85の各穴に貫通して上方へ臨
ませてあり、これらの調整ノブは各蓋体54,85の上
側にて調整される。
【0060】図12に示す固定絞り50は、光学基板に
開口マスクを蒸着などで形成したもので、マスク厚が薄
いのでナイフエッジマスクとして機能する。また図16
に示す絞りとシフタ80は、図23で示すシフタと上記
絞り共通化したもので、これの平行光学基板101に開
口マスクを蒸着などで形成したものである。
【0061】図24は1/2波長板41,43,70,
71,74の調整治具を示すものである。この1/2波
長板はその回転θによって、直線偏光の偏光方向を変え
るためのもので、治具はウォームギヤなどを使ったもの
で、これの調整ノブ41a,43a,70a,71a,
74aが図13,図17で示す各ユニットの蓋体54,
85の各穴に貫通して上方へ臨ませてあり、これらの調
整ノブは各蓋体54,85の上側にて調整される。
【0062】図25,図26は光路に対して出没する移
動ミラー52,83の機能とその移動手段である移動シ
ャフト53,84を示すものである。この移動ミラー5
3,84は光路中に突出することによりビームを上方へ
反射して蓋体54,85に設けた観察窓57,86より
観察できるようにしたもので、移動ミラー52,83
は、これを支持する移動台102を直動ガイド103に
沿って、ユニットの壁104から移動シャフト53,8
4にて引き押しすることにより光路に対して出没される
ようになっている。またこの移動シャフト53,84は
ユニットの壁104の外側にて、上記出没の両位置にて
クランパ105にて固定されるようになっている。
【0063】上記移動ミラー52,83を光路中に入れ
たときに、参照光、あるいは物体光が各ユニット22,
34の上方へ反射されて各ユニット22,34の蓋体5
4,85の観察窓57,86にあらかじめ備えたCCD
カメラ106等の撮像手段にて観察できる。このCCD
カメラ106の画像信号は画像処理機などにより処理す
れば、位置、強度分布などの解析、記録が定量的に行え
る。上記観察窓54,86は、これを使用しないときに
は蓋をしてユニットの密閉度を向上したり、光学基板
(ガラス)を窓にしたりしてもよい。CCDカメラ10
6を用いることにより、より安全で正確な観察が可能と
なる。
【0064】図27,図28は投光ユニット22と、露
光ユニット34に用いられる角度計測ブロック42,7
3の機能と、これの基準ミラー107の機能と、それら
を使った光軸の調整方法を説明する図であり、図27は
角度計測ブロック42,73と基準ミラー107の位置
関係を示す側面図である。
【0065】角度計測ブロック42,73は偏光ビーム
スプリッタ108、1/4波長板109、ミラー110
から構成される。基準ミラー107は直角プリズム型ミ
ラー111及び1/4波長板112から構成される。例
えば入射光の偏光の成分がp偏光50%、s偏光50%
とすれば、p偏光はビームスプリッタ108を透過して
基準ミラー107に進む。基準ミラー107へ入射する
p偏光が1/4波長板112を通り、光軸に対して直角
状に構成された基準ミラー107のプリズム型ミラー1
11の端面111aに反射し、再び1/4波長板112
を通過したときに、このp偏光の偏光方向がs偏光にな
るように1/4波長板112の回転方向をあらかじめ調
整しておけば、その光はビームスプリッタ108を反射
してCCDカメラ113等の撮像手段に向かう。
【0066】一方、最初に偏光ビームスプリッタ108
を反射するs偏光は、角度計測ブロックの1/4波長板
109、ミラー110の反射、再度1/4波長板109
を通過したときはこれの偏光方向がp偏光になるように
1/4波長板109の回転方向をあらかじめ調整してお
けば、その光は偏光ビームスプリッタ108を透過して
CCDカメラ113へ向かう。
【0067】CCDカメラ113で観測するこれら2つ
の像が重なるように、可動ミラー40,69bにより入
射光の角度を調整することにより、一定の角度を設定す
ることができる。このときの偏光ビームスプリッタ10
8からの観察光は人間の目によってもよいが、CCDカ
メラ113によればより安全で正確に観察ができる。C
CDカメラ113の画像信号は画像処理機構などで処理
すれば、位置、強度分布などの解析、記録が定量的に行
える。
【0068】上記した基準ミラー107は両ユニット2
2,34において、各蓋体54,85を閉じる前のレー
ザビームの角度調整をするときにのみ用いるもので、角
度調整後は、上記CCDカメラ113と共に、この基準
ミラー107は両ユニット22,34から取り外す。そ
してこの基準ミラー107は両ユニット22,34にお
ける第2のエキスパンダ48,78を取り外し、この部
分に図27に示したようにあらかじめ設けられた位置決
め部材114に精度よく取り付けられるようになってい
る。図28は投光ユニット22におけるその使用例を示
すもので、まず、第2のエキスパンダ48を外し、その
位置に基準ミラー107を配置する。この基準ミラー1
07の設置位置は、上記したように各ユニット22,2
3のフレーム25,35に製作された基準面に正確に設
置することが重要である。そして計測時には、1/2波
長板43を回転することにより、例えば、p偏光50
%、s偏光50%になるようにして、さらに可動ミラー
40を調整し、CCDカメラ113で観察される2つの
像を一致させればよい。
【0069】投光ユニット22と露光ユニット23にお
ける各エキスパンダ38,67,48,78は第2のエ
キスパンダ48,78に示すように、固定拡大レンズ4
5,75とコリメートレンズ47,77とからなってい
て、それぞれのコリメートレンズを図29(a),
(b),(c)に示すように光軸方向(Z方向)に移動
調整することにより、拡大されたビームの平行度が調整
されるようになっている。
【0070】また両ユニット22,23における第2の
エキスパンダ48,78にはスペーシャルフィルタの役
割をする可動ピンホール46,76が拡大レンズ45,
75の焦点位置に介装されていて、それぞれの可動ピン
ホールは図30に示すように光軸と直角方向(X,Y方
向)及び光軸方向(Z方向)に移動調整可能になってい
る。
【0071】上記投光ユニット22と露光ユニット34
における第1,第2のエキスパンダ38,67,48,
78のそれぞれのコリメートレンズと、第2のエキスパ
ンダ48,78の可動ピンホール46,76と、可動ミ
ラー40,69a,69bはそれぞれの調整シャフトを
押すことによりそれぞれ調整されるようになっている。
そしてこれらの調整には図31から図34に示す調整伝
達機構115にて行う。
【0072】図31、図32、図33は調整伝達機構1
15の一例を示すもので、機枠116に第1,第2のシ
ャフト117,118が上下方向と横方向に90°の姿
勢で摺動自在に支持されている。そして両シャフト11
7,118の内側端が機枠116に回動自在に支持され
たテコ119の端面に当接されていて、第1のシャフト
117を軸方向に押し込むことにより、このテコ119
を介して第2のシャフト118が横方向に突出動するよ
うになっている。この押し出し作動位置は第1のシャフ
ト117をシャフトクランパ120にて機枠116に固
着することにより固定されるようになっている。
【0073】図34は調整伝達機構115の他例を示す
もので、上記回動するテコ119のかわりに楔片121
を第2のシャフト118の移動方向に摺動自在に設け、
これの楔面121aに第1のシャフト117の先端を当
接させてあり、第1のシャフト117を押し込むことに
より、楔片121が移動して第2のシャフト118が突
出動されるようになっている。
【0074】上記構成の調整伝達機構115は、両ユニ
ット22,23の各第1,第2のエキスパンダのコリメ
ートレンズのZ方向と第2のエキスパンダの可動ピンホ
ールのX,Y,Z方向及び、可動ミラーのそれぞれの従
動部材に第2のシャフト118の先端を対向させて各ユ
ニット22,23のフレーム25,35に固着し、かつ
各機枠116の上端をそれぞれの蓋体54,85の各調
整用の穴59,60a,60b,60c,62a,62
b,63,88,89a,89b,89c,92a,9
2b,92c,94a,94b,95にシャフト117
を貫通して設置する。このとき各穴にシール122を介
装することにより各ユニットに対する密閉性を向上する
ことができる。可動ピンホールのY方向の調整は図31
から図34に示したようなアクチュエータの駆動方向を
90°方向に変換する伝達機構は必要なく、一般的な直
動アクチュエータを用いて蓋体54,85の穴62c,
94cより調整つまみを出して調整する。
【0075】上記調整伝達機構115は、各エキスパン
ダ、可動ミラー…の被作動部材の従動部に第2シャフト
118の先端と対向させて各ユニット22,34に設置
され、各蓋体54,85の上側で油圧シリンダ等の適当
なアクチュエータ123にて操作する。
【0076】図35は可動ミラー40,69a,69b
を上記調整伝達機構115を用いて調整作動するための
調整構成を示すものである。この可動ミラー40,69
a,69bは、これの略中央に連結した関節ピボット1
24のばね125によって支持枠126側へ付勢されて
いる。そしてこの関節ピボット124の周囲の3個所に
支持シャフト127a,127b,127cが対向支持
されており、この各支持シャフト127a,〜127c
の端面に、上記各調整伝達機構115の第2のシャフト
118が当接されている。
【0077】そして上記各調整伝達機構115にて3本
の支持シャフト127a,〜127cを調整することに
より、図36に示すように、可動ミラー40,69a,
69bがp,r,y(光軸方向)に回動及び移動され
る。調整後は各支持シャフトはシャフトクランパ128
にて支持枠126に固定し、また上記各調整伝達機構1
15を作動したアクチュエータを取りはずす。
【0078】ピンホールユニット23において、ピンホ
ールアレイ4及び光検出器アレイ8は図37から図42
に示す6軸調整治具131にて支持される。この6軸調
整治具131はピンホールアレイ4あるいは光検出器ア
レイ8を取り付ける移動駒132はあおり(p,y),
Z,X,Y,θの6軸方向に移動できるようになってい
る。
【0079】上記移動駒132はベース133に固定具
134にて固着されている。そしてこのベース133は
シャフト135とシャフトクランパ136にてピンホー
ルユニット23、計測ユニット24のフレーム27,2
9に支持されている。ベース133に調整用アクチュエ
ータ取り付け穴137が3個所等分位置に設けてある。
また移動駒132に調整爪受け138が3個所等分位置
に設けてある。
【0080】図39、図40及び図41は上記6軸調整
治具131の調整手段を示すもので、139はリニア型
のアクチュエータであり、このアクチュエータ139の
作動片をベース133の調整用アクチュエータ取り付け
穴137に挿入して、これの突引りによってベース13
3のあおり(p,y)及びZ方向の調整が行われる。こ
の調整後は3個のシャフト135にシャフトクランパ1
36を介して固定し、アクチュエータ139を取り外
す。
【0081】図39から図41及び図42に示す140
は移動駒調整治具であり、これは、Xステージ141
と、Yステージ142とθステージ143とフランジ1
44を介して3本の移動駒調整爪145を持ち、この3
本の移動駒調整爪145を移動駒132の調整爪受け1
38に係合し、上記各ステージ141,142,143
の作動により上記爪145を介してX,Y,θ方向に位
置調整される。この調整後は移動駒132を駒固定具1
34で固定し、移動駒調整具140を取り外す。
【0082】この6軸調整治具131は、必要があれ
ば、リレーレンズ7a,7b、対物レンズ5a,5bな
どの位置調整に用いてもよい。
【0083】上記構成において、まずホログラム3の露
光、及びその後の装置の光学調整方法を説明する。この
露光操作時には、図11に示すように、ピンホールユニ
ット23の上側に露光ユニット34を重ね合わせ組立て
る。
【0084】(1)投光ユニットの調整(図12) ・投光ユニット22の脱着ミラー51を外しておく。 ・第1のエキスパンダ38から光が偏りなく出射するよ
うに第1シフタ37を調整する。 ・第1のエキスパンダ38を光軸方向(Z方向)に調整
してビームが平行光になるようにする。 ・図28に示すように、角度計測ブロック42と基準ミ
ラー107により、可動ミラー40を調整してビームの
角度を決定する。 ・基準ミラー107を外して第2のエキスパンダ48を
取り付ける。 ・移動ミラー52を図25、図26に示すように光路内
に移動して蓋体56を固着する。次に可動ピンホール4
6を通過する光の強さをCCDカメラ106などで観測
し、最大光量になるように可動ピンホール46のX,
Y,Zの調整する。以後、この可動ピンホール46の位
置はいかなる場合にも動かすことなく、光学調整上の基
準とする。 ・第2シフタ39を調整して上記CCDカメラ106に
よる観測光が光軸に対して偏りなく位置するように調整
する。 ・移動ミラー52を光路から外す。 ・第2のエキスパンダ48のコリメートレンズ47のZ
を図29に示すように調整して、参照光が平行になるよ
うにする。
【0085】(2)露光ユニット34の調整(図16) ・まずシャッタ65を開く。 ・第1のエキスパンダ67から光が偏りなく出射するよ
うに第1シフタ66を調整する。 ・第1のエキスパンダ67のZの調整をしてビームが平
行光になるようにする。 ・図11、図12に示すように、投光ユニット22に投
光ユニット22の蓋体54の連絡口56を利用して脱着
ミラー(プリズム型)51を装着する。露光ユニット3
4の光は固定ビームスプリッタ82にて、直進光と下方
光とに分岐され、直進光は物体光となり、下方光は参照
光となる。ここで図11で示すように、この参照光の光
路を円筒カバー146にてカバーすることにより、ホロ
グラム露光中の空気の揺ぎの悪影響をなくすことができ
る。この参照光は露光ユニット34のフレーム35、ピ
ンホールユニット23及び投光ユニット22の蓋体54
の連絡口56を通過して投光ユニット22の脱着ミラー
51に入射される。
【0086】・露光ユニット34の第1の1/2波長板
70を回転して固定ビームスプリッタ82から投光ユニ
ット22側へ光が行くようにする。 ・投光ユニット22の移動ミラー52を光路内に移動し
て、この露光時における参照光の第2のエキスパンダ4
8の可動ピンホール46を通過する光の強さをCCDカ
メラ106等で観測する(図25,図26)。 ・露光ユニット34の第1の可動ミラー69aを調整し
て投光ユニット22の上記CCDカメラ106による観
測光量が一番強くなる位置に調整する。この調整によ
り、投光ユニット22と露光ユニット34のビームの角
度が一致することになる。
【0087】・露光ユニット34の第2シフタ68を調
整して上記CCDカメラ106による観測光が光軸に対
して偏りなく位置するように調整する。 ・光量ユニット22の移動ミラー52を光路から外す。 ・露光ユニット34の第1の1/2波長板70を回転し
て固定ビームスプリッタ82を透過する光が行くように
する。 ・露光ユニット34の第2のエキスパンダ78を外し
て、上記投光ユニット22の場合の図28にて示したの
と同様に、第2のエキスパンダに置換して基準ミラー1
07を取り付け、角度計測ブロック73の像一致による
調整を第2の可動ミラー69bの調整により行う。 ・基準ミラー107を外して第2のエキスパンダ78を
取り付ける。 ・移動ミラー83を光路内に移動して蓋体56を固着す
る。次に第2のエキスパンダ78の可動ピンホール76
を通過する光の強さをCCDカメラ106などで観測
し、これが最大量になるように可動ピンホール76を調
整する。 ・第3のシフタ72を調整して上記CCDカメラ106
による観測光が光軸に対して偏りなく位置するようにす
る。 ・移動ミラー83を光路内から外す。 ・絞りとシフタ79を調整して物体光のピンホールアレ
イ4に入射する位置を調整する。
【0088】(3)露光準備 ・露光ユニット34の第1の1/2波長板70を回転し
て、固定ビームスプリッタ82を透過する物体光と、下
方へ分岐する参照光のそれぞれの強度分岐比を決める。 ・露光ユニット34の第2の1/2波長板72、及び投
光ユニット22の第1の1/2波長板41を調整して、
それぞれの角度計測ブロック73,42を通過する光量
を決める。 ・露光ユニット34の第2,第3の1/2波長板72,
74により物体光の偏光方向を決定する。 ・投光ユニット22の第2の1/2波長板43により参
照光の偏光方向を決定する。 ・ピンホールアレイ4を6軸調整治具131にて調整す
る。 ・ホログラム3を設置する。 ・シャッタ65を開閉してホログラム3を露光する。
【0089】(4)ホログラム3を現像する。 (5)ピンホールユニット23の調整 ・投光ユニット22の脱着ミラー51を取り外し投光ユ
ニット22のレーザー光の光でホログラム3を再生す
る。 ・投光ユニット22の蓋体54の連絡口56を封止す
る。 ・ホログラム3で再生した像と、露光ユニット34の物
体光を、たとえば第1の対物レンズ5aの焦点面(計測
面)において比較し両者が一致するようにピンホールア
レイ4の位置を6軸調整治具131にて調整する。
【0090】(6)計測ユニット24の調整 ・露光ユニット34を取り外し、計測ユニット24を付
ける。ピンホールアレイ4の各ピンホールを通過する光
を光検出器アレイ8の個々のセンサ部8aで受光するよ
うに、センサ部8aの位置を6軸調整治具131にて調
整する。
【0091】さらに、投光ユニット22の脱着ミラー5
1は固定偏光ビームスプリッタでも良く、この場合は、
投光ユニット22のレーザーの出力光はP偏光であるこ
とが必要である。そして、この場合上記の投光ユニット
22と露光ユニット34の調整(1),(2)は次のよ
うに変更する。 ・投光ユニット22の第1のエキスパンダ38から光が
偏りなく出射するように第1シフタ37を調整する。 ・投光ユニット22の第1のエキスパンダ38のZの調
整をしてビームが平行光になるようにする。 ・投光ユニット22の角度計測ブロック42と基準ミラ
ー107により、可動ミラー40を調整してビームの角
を決定する。
【0092】・露光ユニット34のシャッタ65を開
く。 ・露光ユニット34の第1のエキスパンダ67から光が
偏りなく出射するように第1のシフタ66を調整する。 ・露光ユニット34の第2のエキスパンダ67のZの調
整をしてビームが平行光になるようにする。 ・露光ユニット34の第1の1/2波長板70を回転し
て投光ユニット22に光が行くようにする。 ・投光ユニット22のレーザー光を止める。 ・露光ユニット34の第1の可動ミラー69aを調整し
て投光ユニット22の位置計測ブロック42のCCDカ
メラによる観測像が一致するように調整する。この調整
により、投光ユニット22と露光ユニット34のビーム
の角度が一致することになる。 ・露光ユニット34の第1の1/2波長板70を回転し
て投光ユニット22に光が行かないようにする。 ・投光ユニット22のレーザー光を出す。 ・投光ユニット22の基準ミラー107を外して第2の
エキスパンダ48を取り付ける。 ・投光ユニット22の移動ミラー52を光路に移動し
て、蓋体54を固定する。次に可動ピンホール46を通
過する光の強さをCCDカメラなどで観測し、最大光量
になるように可動ピンホール46のX,Y,Zの調整を
する。以後この可動ピンホール46の位置はいかなる場
合にも動かすことなく、光学調整の基準とする。 ・投光ユニット22の第2のシフタ39を調整して上記
CCDカメラによる観測光が光軸に対して偏りなく位置
するように調整する。
【0093】・露光ユニット34の第1の1/2波長板
70を回転して投光ユニット22に光が行くようにす
る。 ・投光ユニット22の移動ミラー52を光路に移動し
て、可動ピンホール46を通過する光の強さをCCDカ
メラなどで観測できるようにする。 ・露光ユニット34の第2のシフタ68を調整して投光
ユニット22の上記CCDカメラによる観測光が光軸に
対して偏りなく位置するように調整する。この調整よ
り、投光ユニット22と露光ユニット34のビームの位
置が一致することになる。 ・投光ユニット22の移動ミラー52を光路から外す。 ・露光ユニット34の第1の1/2波長板70を回転し
て固定ビームスプリッタ82を透過する方向に光が行く
ようにする。 ・露光ユニット34の第2のエキスパンダ78を外し基
【0094】・ミラー107を付け、角度計測ブロック
73の像一致による調整を第2の可動ミラー69bの調
整に行う。(投光ユニットの調整と同様) ・基準ミラー107を外して第2のエキスパンダ78を
取り付ける。 ・移動ミラー83を光路に移動して蓋体56を固着し、
その後可動ピンホール76を通過する光の強さをCCD
カメラなどで観測し、最大光量になるように可動ピンホ
ール76のX,Y,Zの調整をする。 ・第3のシフタ72を調整して上記CCDカメラによる
観測光が光軸に対して偏りなく位置するようにする。 ・第3のシフタ72を調整して上記CCDカメラによる
観測光量がさらに強くなる位置に調整する。 ・移動ミラー83を光路から外す。 ・絞り&シフタ79を調整して物体光のピンホールアレ
イ4に当たる位置を調整する。
【0095】以上の手順により、上記(1),(2)の
手順と同様の調整が達成される。また、固定ビームスプ
リッタを採用する場合には、上記(5)のピンホールユ
ニット23の調整において、固定ビームスプリッタ(脱
着ミラーに相当)の取り外しは当然必要ない。
【0096】・次に、投光ユニット22のレーザ光源1
の交換手順について記述する。 ・投光ユニット22の蓋体54を開ける。 ・レーザ光源1を交換する。 ・第1のエキスパンダ38から光が偏りなく出射するよ
うに第1シフタ37を調整する。 ・第1のエキスパンダ38のZの調整をしてビームが平
行光になるようにする。 ・投光ユニット22の蓋体54を閉じる。 ・移動ミラー52を光路に移動して、可動ピンホール4
6を通過する光の強さをCCDカメラなどで観測し、最
大光量になるように可動ミラー40の調整をする。 ・第2シフタ39を調整して上記CCDカメラによる観
測光が光軸に対して偏りなく位置するように調整する。 ・移動ミラー52を光路から外す。 以上によってレーザ光源1の交換が終了する。投光ユニ
ット22の可動ピンホール46が光学的な基準位置とな
っているため、レーザ光源1の交換による参照光のず
れ、ひいてはホログラム再生像の受光ピンホールに対す
るずれが生じない。
【0097】次に、対物レンズ移動装置の実施の形態を
図43以下に基づいて説明する。図43から図46は第
1の実施の形態であり、151は投光ユニット22の蓋
体54に水平に固着されるベースであり、このベース1
51には第1の対物レンズ5aのための光軸穴152が
設けてある。このベース151の上記光軸穴152に対
して直角方向の一側部に一対の垂直ガイド153,15
3が設けてある。
【0098】154は第1の対物レンズ5aを保持する
鏡筒であり、この鏡筒154の軸直角方向の一側部が上
記ベース151の一対の垂直ガイド153,153に移
動自在に係合されている。そしてこの鏡筒154の前後
方向両側の下面には平行な斜面155が設けてある。
【0099】156は平面コ字状に形成された移動駒
で、この移動駒156の上面には上記鏡筒154の斜面
155に対応する斜面157が設けてあり、両斜面15
5,157が摺動自在に対接する状態で、この移動駒1
56が水平方向に移動自在にベース151に支持されて
いる。この移動駒156はコイルばね160にて引き出
し方向に付勢されている。158はこの移動駒156を
コイルばね160に抗して押し込み移動するためのアク
チュエータで、ベース151に設けたブラケット159
に支持されている。
【0100】この構成において、アクチュエータ158
を伸長作動して移動駒156を押し込むことにより、こ
れの楔作用により鏡筒154は垂直ガイド153,15
3に沿って垂直方向(光軸方向)に平行にベース151
から離間する方向に平行に移動する。またアクチュエー
タ158を縮長作動してコイルばね160にて移動駒1
56を引き出すことにより、鏡筒154は自重により光
軸方向に平行に下降する。このとき、ブラケット159
と移動駒157の間に介装したコイルばね160にて移
動駒156のガタ付きが防止される。上記各摺動部はガ
タの少ない滑らかのものが望ましく、例えば、クロスロ
ーラガイド、LMガイドなどの滑り軸受けが好適であ
る。アクチュエータ158の動きは楔作用によって減速
されて滑らかな減速が行われる。移動駒156はコの字
状になって、鏡筒154は光軸に対して両側で支持され
ることにより、鏡筒154は首振りなどの微振動が生じ
ることなく光軸方向に移動される。
【0101】図47はこの対物レンズの移動装置の第2
の実施の形態を示すもので、鏡筒154aの両側の斜面
部に、対物レンズ5aの光軸の両側に位置する部分に移
動駒156の斜面157に当接するピボット161を設
け、このピボット161を介して移動駒156により移
動されるようになっている。この実施例によれば、対物
レンズ5aの重心を駆動することになり、スムーズに移
動される。ピボット161には必要な硬度と精度をもっ
た鋼球などが適している。
【0102】図48から図49は、対物レンズ移動装置
の第3の実施の形態を示すもので、第1の対物レンズ5
aを保持する鏡筒154bはベース151aに対して、
光軸に対して4方に設けた垂直ガイド153に案内され
て上下方向(光軸方向)に摺動自在に支持されている。
そしてこの鏡筒154bの光軸に対する両側下面にピボ
ット161が設けてある。
【0103】鏡筒154bの下側には、Y字状に形成し
たテコ部材162が上記両ピボット161,161を結
ぶ線と平行にしてベース151aのブラケット164に
設けた枢支点163を中心に回動自在に支持されてい
る。そしてこのテコ部材162の先端部の上面に上記鏡
筒154bのピボット161が当接されている。テコ部
材162の他端の上面にはベース151aに設けたブラ
ケット164の支持したアクチュエータ165の作動子
166の先端が当接されている。
【0104】この構成において、アクチュエータ165
を伸縮作動することよりテコ部材162が枢支点163
を中心に回動し、これにより、ピボット161,161
を介して鏡筒154bが光軸方向に平行移動される。こ
のとき、アクチュエータ165の動きはテコ部材162
を介して滑らかに減速して鏡筒154b側へ伝達され
る。そしてこのときの鏡筒154bは、これの光軸の両
側で押し上げ力が作用されることと、光軸に対して4方
に設けた垂直ガイド153にて上下動が案内されること
により、首振りなどの微振動が生じることなくスムーズ
に上下動される。
【0105】図50は上記アクチュエータ158,16
5の取り付け構成を示すもので、スペーサ167を介し
て軸方向に位置調整して取り付けナット168にてブラ
ケットに固着する。また図51に示すように上記アクチ
ュエータ158,165の軸方向の位置調整に代えて、
アクチュエータ158,165にて作動される移動駒1
56、テコ部材162側にねじ169を螺設し、これの
長さを変えようにしてもよい。
【0106】この対物レンズ移動装置における上記各実
施の形態において、対物レンズ5aの移動量はあるきめ
られた範囲(例えば100μm)を繰り返し往復動する
ことが多い。そのため、各ガイド部分やアクチュエータ
に繰り返しによる局所的な疲労や油ぎれによる磨耗が生
じ、精度が悪化する可能性がある。これらのことから以
下の対策がとられる。
【0107】(a)繰り返し往復運動の何回かに数回
(たとえば100回に1回)は、移動する範囲を変えて
動かし、移動ガイドの局所的な油ぎれや、磨耗、あるい
はアクチュエータの局所的な磨耗を緩和するようにして
やる。 (b)移動ガイドに接触部分のないエアスライドガイド
などを用い、油ぎれや、磨耗がないような装置にする。 (c)図50に示すようにアクチュエータの取り付け位
置がストローク方向に変えられるか、あるいは図51に
示すように、アクチュエータと移動3、テコ部材とこの
距離を調整できるようにしておき、繰り返し往復運動の
回数(たとえば10万回毎)や、使用時間(3000時
間毎)に応じて、アクチュエータのストローク位置を変
え、アクチュエータの局所的な磨耗を防止する。などの
対策をすることが効果的である。
【0108】また、これらの実施の形態において、全て
の実施例において、移動ガイド、ピボットは移動をがた
なく滑らかにするための一例であって、これに代わるガ
イド機構、ピボットであればいずれでも構わない。ま
た、アクチュエータは、所望のストロークと精度を持つ
直動のアクチュエータであればいずれでもかまわない。
たとえば、ステップモーターが好適である。必要に応じ
てハーモニックドライブなどの減速機付のアクチュエー
タを用いてもかまわない。また、DCモーター、ボイス
コイルモーターのように連続的な駆動ができるものでも
よい。さらに、アクチュエータの代わりに油圧やエアシ
リンダによって駆動してもよい。さらに、他の一般の移
動ステージと同様、移動範囲を越えたアクチュエータの
駆動を防止するために、移動リミッターを配置すること
が有効である。そしてさらに移動する駒や、テコ部材な
どのがたつきをなくす目的で、必要な予圧がかかるよう
に、コイルバネや、板バネを配置することが有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】共焦点光学装置を示す構成説明図である。
【図2】反射光のピンホール付近での結像状態を示す説
明図である。
【図3】反射光のピンホール付近での結像状態を示す説
明図である。
【図4】反射光のピンホール付近での結像状態を示す説
明図である。
【図5】ホログラムを露光する際の構成説明図である。
【図6】従来の対物レンズの保持機構を示す平面図であ
る。
【図7】従来の対物レンズの保持機構を示す側面図であ
る。
【図8】従来の対物レンズの保持機構の作用説明図であ
る。
【図9】従来の対物レンズの保持機構の作用説明図であ
る。
【図10】本発明の実施の形態における光学的3次元計
測装置を示す正面図である。
【図11】本発明の実施の形態において、露光ユニット
を装着した状態を示す正面図である。
【図12】投光ユニットを示す平面図である。
【図13】投光ユニットの蓋体を示す平面図である。
【図14】ピンホールユニットを示す平面図である。
【図15】計測ユニットを示す平面図である。
【図16】露光ユニットを示す平面図である。
【図17】露光ユニットの蓋体を示す平面図である。
【図18】平面形状を3角形にした構成の投光ユニット
を示す平面図である。
【図19】平面形状を3角形にした構成のピンホールユ
ニットを示す平面図である。
【図20】平面形状を3角形にした構成の計測ユニット
を示す平面図である。
【図21】平面形状を3角形にした構成の露光ユニット
を示す平面図である。
【図22】(a),(b)はシフタの機能を示す説明図
である。
【図23】シフタの調整治具を示す斜視図である。
【図24】1/2波長板の調整治具を示す斜視図であ
る。
【図25】移動ミラーの概略的な構成を示す正面図であ
る。
【図26】移動ミラーの概略的な構成を示す平面図であ
る。
【図27】角度計測ブロックと基準ミラーの関係を示す
説明図である。
【図28】角度計測ブロックと基準ミラーの使用例を示
す説明図である。
【図29】(a),(b),(c)はエキスパンダの平
行度調整作用を示す説明図である。
【図30】可動ピンホールの調整作用を示す説明図であ
る。
【図31】調整伝達機構を示す側面図である。
【図32】調整伝達機構を示す正面図である。
【図33】調整伝達機構を示す平面図である。
【図34】調整伝達機構の他例を示す側面図である。
【図35】可動ミラーの調整作動機構を示す平面図であ
る。
【図36】可動ミラーの作用説明図である。
【図37】6軸調整治具を示す断面図である。
【図38】6軸調整治具を示す平面図である。
【図39】6軸調整治具の移動駒調整治具を示す分解断
面図である。
【図40】6軸調整治具の移動駒調整治具を示す断面図
である。
【図41】6軸調整治具の全体を示す分解斜視図であ
る。
【図42】移動駒調整治具を示す分解斜視図である。
【図43】本発明に係る対物レンズの保持機構の第1の
実施の形態を示す平面図である。
【図44】本発明に係る対物レンズの保持機構の第1の
実施の形態を示す正面図である。
【図45】本発明に係る対物レンズの保持機構の第1の
実施の形態を示す斜視図である。
【図46】本発明に係る対物レンズの保持機構の第1の
実施の形態における移動駒を示す斜視図である。
【図47】本発明に係る対物レンズの保持機構の第2の
実施の形態を示す正面図である。
【図48】本発明に係る対物レンズの保持機構の第3の
実施の形態を示す平面図である。
【図49】本発明に係る対物レンズの保持機構の第3の
実施の形態を示す正面図である。
【図50】対物レンズの保持機構におけるアクチュエー
タの取り付け構成を示す一部破断断面図である。
【図51】対物レンズの保持機構におけるアクチュエー
タの位置調整機構の他例を示す説明図である。
【符号の説明】
1,11…光源 2,2a,2b,14a,14b,14c,14d…拡
大レンズ 3…ホログラム 4…ピンホールアレイ 4a…ピンホール 5a,5b…対物レンズ 6…物体 7,7a,7b…リレーレンズ 8…光検出器アレイ 8a…センサ部 9…制御装置 10…ステージ 12…ビームスプリッタ 16…プリズム 21…検査ステージボックス 22,22a…投光ユニット 23,23a…ピンホールユニット 24,24a…計測ユニット 25,26,27,29,35…フレーム 34,34a…露光ユニット 37,39,66,68,72…シフタ 40,69a,69b…可動ミラー 41,43,70,71,74…1/2波長板 42,73…角度計測ブロック 46,76…可動ピンホール 47,77…コリメータレンズ 48,78…エキスパンダ 51…脱着ミラー 52,83…移動ミラー 53,84…移動シャフト 54,85…蓋体 55…計測用光路用穴 56,64…連絡口 57,86…観察窓 81…固定ミラー 82…固定ビームスプリッタ 96a,96b,96c,146…カバー 101…平行光学基板 107…基準ミラー 108…偏光ビームスプリッタ 113…CCDカメラ 115…調整伝達機構 116…機枠 117,118…シャフト 119…テコ 121…楔片 131…6軸調整治具 132…移動駒 133,151,151a…ベース 140…移動駒調整治具 154,154a,154b,201…鏡筒 153,202…垂直ガイド 156…移動駒 157…斜面 158,165…アクチュエータ 161…ピボット 162…テコ部材 163…枢支点 166…作動子 167…スペーサ 169…ねじ A,Aa…参照光入射光学系 B…物体光入射光学系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中池 孝昇 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 安部 慎一 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 関 正暢 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 守屋 正人 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホログラム、ピンホールアレイ及び光検
    出器アレイを用いた共焦点光学系を2次元的に配列して
    なると共に、光源にレーザ光源等コヒーレント性を有す
    る光源を用いた光学的3次元計測装置において、 被計測物体を支持する検査ステージと、 対物レンズとホログラムを光軸部に支持すると共に、ホ
    ログラムに参照光を入射する参照光入射光学系を有する
    投光ユニットと、 対物レンズとピンホールアレイを光軸部に支持したピン
    ホールアレイユニットと、 リレーレンズと光検出器アレイを光軸部に支持した計測
    ユニットと、 ホログラムに物体光を入射する物体光入射光学系と、こ
    の物体光入射光学系から分岐してホログラムに露光時参
    照光を入射する露光時参照光入射光学系を有する露光ユ
    ニットとからなり、 上記検査ステージ上に、下側から順に投光ユニットとピ
    ンホールユニットと計測ユニットを積み重ね状に配置
    し、かつ計測ユニットと露光ユニットを交換可能にした
    ことを特徴とする光学的3次元計測装置。
  2. 【請求項2】 検査ステージ上に、投光ユニットとピン
    ホールユニットと計測ユニットを重箱状に着脱可能に積
    み重ねたことを特徴とする請求項1記載の光学的3次元
    計測装置。
  3. 【請求項3】 ピンホールアレイ、光検出器アレイ等を
    支持する支持部材を、光軸方向におけるあおりと軸方向
    への移動可能にしたベースに支持し、上記支持部材に、
    この支持部材をX,Y,θ方向に移動する調整治具を係
    脱可能に連結したことを特徴とする請求項1または2記
    載の光学的3次元計測装置。
  4. 【請求項4】 被計測物体に対して光軸方向に移動可能
    に支持した対物レンズを保持する鏡筒を、この鏡筒の光
    軸に対する軸直角方向両側を支持部材で支持し、この支
    持部材を介して鏡筒を光軸方向の移動するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の光学的3次元計
    測装置。
  5. 【請求項5】 投光ユニット、露光ユニットの各光学系
    を蓋体でカバーすると共に、各ユニット間を筒体でカバ
    ーしたことを特徴とする請求項1または2記載の光学的
    3次元計測装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の光学的3次元計
    測装置におけるホログラム露光方法において、 計測ユニットに代えて露光ユニットを装着し、露光ユニ
    ットの物体光入射光学系にて投光ユニットに支持された
    ホログラムに物体光を入射し、物体光入射光学系から露
    光参照光を分岐し、これを投光ユニットの参照光入射光
    学系を経由してホログラムに入射するようにしたことを
    特徴とする光学的3次元計測装置におけるホログラム露
    光方法。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載の光学的3次元計
    測装置における光軸調整方法において、 光路内に介装したエキスパンダ内の可動ピンホールをエ
    キスパンダから出射する光量が最大になるように調整し
    て固定し、光源の交換時等以後の光軸調整をこの可動ピ
    ンホールを基準にして行うようにしたことを特徴とする
    光学的3次元計測装置における光軸調整方法。
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載の光学的3次元計
    測装置における光軸調整方法において、光路内の光を角
    度計測手段にてp,s偏光に分岐すると共に、両偏光を
    異なるミラーで反射して重ね合せ、この重ね合せ状態に
    より光路内に介装した可動ミラーを作動して光軸を調整
    するようにした光学的3次元計測装置における光軸調整
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載における重ね合せ光をCC
    Dカメラ等の撮像手段及び画像処理手段にて処理するよ
    うにしたことを特徴とする光学的3次元計測装置におけ
    る光軸調整方法。
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