JPH09303243A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JPH09303243A
JPH09303243A JP8122099A JP12209996A JPH09303243A JP H09303243 A JPH09303243 A JP H09303243A JP 8122099 A JP8122099 A JP 8122099A JP 12209996 A JP12209996 A JP 12209996A JP H09303243 A JPH09303243 A JP H09303243A
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angular acceleration
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cylinders
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Shigeaki Kakizaki
成章 柿崎
Hirobumi Tsuchida
博文 土田
Mikio Matsumoto
幹雄 松本
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Nissan Motor Co Ltd
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    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 他の気筒の圧縮圧力等の影響を排除して燃焼
行程にある気筒のトルクを正確に把握し、気筒間の燃焼
状態のばらつきを高精度に補正する。 【解決手段】 4気筒機関の場合、クランク角センサは
180°CA毎にREF信号を出力し、これによって燃
焼行程にある気筒が判別される。同一の燃焼行程内にお
いて、予め定められた2箇所(θ1〜θ2およびθ3〜
θ4)においてクランク軸の角速度が検出される。2箇
所の角速度と両者間のサンプリング時間dtとを用い
て、燃焼行程毎に角加速度が検出される。角加速度の全
気筒平均値と気筒別平均値との偏差量に基づいて、各気
筒の燃料噴射量あるいは点火時期の補正がなされ、気筒
間の燃焼状態のばらつきが少なくなるようにフィードバ
ック制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用ガソリ
ン機関に代表される内燃機関の制御装置に関し、特に、
冷気時のアイドル状態における内燃機関の振動レベルや
安定性を損なうことなく排気汚染物質を低減させるため
の内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、冷機時においても内燃機関のアイ
ドル状態における目標空燃比は、排気汚染物質の排出を
低減するために理論空燃比より希薄に設定される傾向に
あるが、目標空燃比を希薄に設定すると、振動レベルが
高くなり易く、快適性や発進性が著しく損なわれる。一
般に、この振動レベルの増加は気筒毎の燃焼状態のばら
つきが原因と考えられており、この燃焼状態のばらつき
は、以下のa〜dの影響などで発生すると考えられる。
【0003】a.吸気管形状の不揃い、気筒間の吸気干
渉などによる吸気量の不均一、および筒内ガス流動の若
干の違いによる燃焼速度のばらつき。
【0004】b.冷却水順路によって生じる各気筒間の
若干の燃焼温度の違い。
【0005】c.各気筒の燃焼室容積、ピストン形状な
どの製造上のばらつき。
【0006】d.インジェクタの製造誤差などによる燃
料噴射量の違いに起因する各気筒の空燃比の僅かなばら
つき。
【0007】従って、この各気筒の燃焼状態をほぼ均一
に制御することで、アイドルの振動レベルの低減を図る
ことができる。
【0008】そのため、従来、内燃機関の制御装置とし
て、例えば特開平2−64252号公報において、各気
筒の角加速度を検出し、アイドリング時において気筒相
互間の角加速度の差がゼロとなるように各気筒の基本点
火時期または基本噴射量を補正することで、全気筒の燃
焼状態を目標となる運転点から外れないように制御し
て、排気の浄化性の悪化やアイドル回転数の変動を抑制
する装置が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関制御装置にあっては、角加速度を計
算するために用いられる角速度が1行程について1箇所
しかサンプリングされないため、これに基づいて得られ
る角加速度は実際には2行程に渡った情報となる。従っ
て、他気筒の圧縮圧力やクランク角度またはピストンの
当たりが異なることによって生じる微妙な摩擦損失の影
響が気筒毎に分離出来ないという問題があった。つま
り、各気筒の燃焼状態の差異を正確に把握することがで
きず、最終的な補正の精度が低いものとなってしまう。
【0010】また、角加速度は(1)式に示すように単
位時間当たりの角速度変化量であるが、内燃機関のアイ
ドル状態における設定回転数の変化、つまりサンプリン
グ時間の変化が考慮されていない為、例えば冷却水温の
変化により徐々に目標回転数が低下してきたときや、エ
アコンや電気負荷が投入され目標回転数が上昇した場合
には、同じ発生トルクであっても角加速度は異なる値を
示す。
【0011】Pi∝Δω=dω/dt …(1) ここで、Piは気筒別発生トルク、dωは角速度差、d
tは微小単位時間である。
【0012】さらに、圧縮行程の影響によって発生トル
クが零の時においても回転変動が発生しているため、
(1)式の分子項dωが零にはならない。すなわち、以
下に示す(1´)式となる。
【0013】 Pi∝Δω=(dω+K)/dt =dω/dt+K/dt …(1´) ここで、Kは定数である。
【0014】(1´)式によれば、第1項はトルクに比
例するが、第2項はサンプリング時間dtが回転数に逆
比例するのでトルクと無関係に回転が変化すると影響を
受ける。
【0015】従って、サンプリング時間を考慮したとし
ても、角加速度は図1に示すように等トルクにおいても
低回転ほど大きな値として検出される。
【0016】このため、回転数が低いときは、必要以上
に各気筒の空燃比がリッチ側に、または、点火時期が進
み側に制御されるので、リッチ空燃比による多量の排気
汚染物質が大気中に放出されるとともに、進み側の点火
時期によって排気温度が低下し、触媒活性効果も期待通
りに発揮できない。
【0017】また、上記を考慮してフィードバック制御
の不感帯を大きくすると高回転では十分な安定度を確保
することが困難となるという問題があった。
【0018】この発明は、このような従来の問題点に着
目してなされたもので、触媒の活性していない冷間時に
おいて、良好な運転性を確保しつつ排気中の汚染物質を
低減できる希薄な目標空燃比の設定を可能とし、より有
効に排気ガス中の有害成分の大気放出を低減させること
ができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る内燃機関の制御装置は、図2に示す
ように、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手
段M1と、燃焼行程にある気筒を判別するための信号と
単位クランク角に対応する信号とを出力するクランク角
検出手段M2と、上記クランク角検出手段の出力に基づ
いて、同一の燃焼行程内において予め決められた2箇所
の検出角度毎に、それぞれ所定の角度幅での経過時間を
計測し、当該経過時間からクランク軸の角速度を2箇所
で求める角速度検出手段M3と、上記クランク角検出手
段の出力に基づいて、2箇所の角速度検出角度間のサン
プリング時間を計測するサンプリング時間検出手段M4
と、上記2箇所の角速度と上記サンプリング時間とから
燃焼行程毎に角加速度を求め、かつ当該角加速度の全気
筒平均値と気筒別平均値を求めると共に、全気筒平均角
加速度と各気筒の平均角加速度との偏差量を気筒別に求
める平均角加速度偏差量演算手段M5と、この各気筒の
偏差量をプラス領域に設定した第1しきい値およびマイ
ナス領域に設定した第2しきい値と比較する制御判定手
段M6と、いずれかの気筒の偏差量が第1しきい値以上
の場合に、当該気筒の噴射量の減少補正または点火時期
の遅角補正の少なくとも一方を行い、偏差量が第2しき
い値以下の場合には噴射量の増加補正または点火時期の
進角補正の少なくとも一方を行う補正手段M7と、を備
えている。
【0020】また請求項2の発明では、上記平均角加速
度偏差量演算手段M5によって算出される気筒毎の角加
速度を回転数により補正する手段M8を備え、回転数が
高いほど角加速度を大きく補正する。
【0021】また請求項3の内燃機関の制御装置は、図
3に示すように、内燃機関の運転状態を検出する運転状
態検出手段M1と、燃焼行程にある気筒を判別するため
の信号と単位クランク角に対応する信号とを出力するク
ランク角検出手段M2と、上記クランク角検出手段の出
力に基づいて、同一の燃焼行程内において予め決められ
た2箇所の検出角度毎に、それぞれ所定の角度幅での経
過時間を計測し、当該経過時間からクランク軸の角速度
を2箇所で求める角速度検出手段M3と、上記クランク
角検出手段の出力に基づいて、2箇所の角速度検出角度
間のサンプリング時間を計測するサンプリング時間検出
手段M4と、上記2箇所の角速度と上記サンプリング時
間とから燃焼行程毎に角加速度を求め、かつ当該角加速
度の全気筒平均値と気筒別平均値を求めると共に、全気
筒平均角加速度と各気筒の平均角加速度との偏差量を気
筒別に求める平均角加速度偏差量演算手段M5と、この
各気筒の偏差量をプラス領域に設定した第1しきい値お
よびマイナス領域に設定した第2しきい値と比較する制
御判定手段M6と、いずれかの気筒の偏差量が第1しき
い値以上の場合に、当該気筒の噴射量の減少補正または
点火時期の遅角補正の少なくとも一方を行い、偏差量が
第2しきい値以下の場合には噴射量の増加補正または点
火時期の進角補正の少なくとも一方を行う補正手段M7
と、上記第1しきい値および第2しきい値を、回転数が
高いほど小さくなるように、回転数に応じて補正するし
きい値補正手段M9と、を備えている。
【0022】また請求項4の発明は、同一の燃焼行程中
で、第1の角速度はピストン上死点付近で計測するとと
もに、第2の角速度は次燃焼気筒のピストン上死点との
中間角度付近で計測することを特徴としている。
【0023】本発明の請求項1では、燃焼行程内で2箇
所に設定された所定クランク角度幅の区間の角速度と、
その第1計測角度から第2計測角度までのいわゆるサン
プリング時間とが計測される。そして、第2の角速度と
第1の角速度の差が計算され、さらに、これをサンプリ
ング時間で除算することで、そのときの燃焼行程にある
気筒の角加速度が計算される。これらの気筒別の角加速
度から所定区間の全気筒平均値と各気筒毎の平均値が求
められ、全気筒平均値に対する各気筒の平均値の偏差量
が計算される。
【0024】ここで各気筒の偏差量がプラス領域にある
第1しきい値以上の場合には、偏差量が第1しきい値以
下となるまで、徐々にその気筒の噴射量の減少補正また
は点火時期の遅角補正を行う。同様に、各気筒の偏差量
がマイナス領域にある第2しきい値以下の場合には、偏
差量が第2しきい値以上となるまで、徐々にその気筒の
噴射量の増加補正または点火時期の進角補正を行う。
【0025】これにより、全気筒の燃焼状態が平均値に
揃うように制御される。特に他気筒の圧縮圧力や気筒間
の摩擦損失の違いが排除されることで精度が向上する。
結果として、安定度の制約が緩和され、希薄な空燃比設
定が可能となるので、排気の浄化性の悪化が抑制され
る。
【0026】本発明の請求項2では、さらに回転数に応
じて角加速度を補正するため、アイドルの目標回転数が
変化した場合でも高精度に全気筒の燃焼状態が平均値に
揃うように制御される。これにより、安定度の制約が緩
和され希薄な空燃比設定が可能となるので、排気の浄化
性の悪化が更に抑制される。
【0027】本発明の請求項3では、回転数に応じて第
1および第2しきい値を補正するため、請求項2と同様
に、アイドルの目標回転数が変化した場合でも、高精度
かつ高速な演算処理を必要とせずに、その回転数変化の
影響が相殺され、全気筒の燃焼状態が平均値に揃うよう
に制御される。これにより安定度の制約が緩和され希薄
な空燃比設定が可能となるので、排気の浄化性の悪化が
抑制される。
【0028】本発明の請求項4では、他気筒の影響が小
さくなり、角加速度の検出S/N比が高くなるため、さ
らに全気筒の燃焼状態が精度良く平均値に揃うように制
御される。
【0029】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
に係る内燃機関の制御装置においては、気筒間の燃焼状
態のばらつきを補正すべく各気筒の角加速度を求める際
に、燃焼行程の2箇所で角速度を求め、これに基づいて
角加速度を算出するようにしたので、他の気筒の圧縮圧
力等の影響を排除でき、対象とする気筒の燃焼状態を正
確に把握することができる。したがって、燃料噴射量や
点火時期による気筒毎の補正を精度良く行うことがで
き、全気筒の燃焼状態を揃えてアイドル時の安定性を大
幅に向上させることができる。
【0030】また請求項2および請求項3の構成によれ
ば、回転数に応じた補正を付加することにより、エアコ
ンのON,OFF等に伴うアイドル目標回転数の変動に
よる影響を受けることがなく、常に高精度に各気筒のば
らつきの補正を行うことができる。特に、請求項3の構
成においては、回転数に応じてしきい値が補正されるた
め、高速な演算処理が不要となる。
【0031】また請求項4の構成によれば、他の気筒の
圧縮圧力等の影響を一層確実に排除でき、角加速度の検
出精度ひいては燃料噴射量等の補正の精度が一層向上す
る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0033】図4〜図7は、本発明に係る内燃機関の制
御装置の一実施例を示す。本実施例は、本発明を4気筒
内燃機関に適用したものである。
【0034】図4は、本発明の制御装置の構成を示すブ
ロック図である。
【0035】図4において、1はクランク角センサであ
り、このクランク角センサ1は、爆発間隔(180°C
A)毎に各気筒の圧縮上死点(TDC)前の所定位置、
例えば図5に示すように、BTDC110°CAでHレ
ベルのパルスとなる基準信号REFを出力するととも
に、クランク角の単位角度(例えば、1°)毎にHレベ
ルのパルスとなる単位信号POSをエンジン制御ユニッ
ト6に出力する。つまり、このクランク角センサ1が、
クランク角検出手段を構成している。また、9はカウン
タであり、このカウンタ9は、クランク角センサ1の基
準信号REFが入力されると、図5に示すように所定の
区間θ1〜θ2°CA、およびθ3〜θ4°CA間の時
間T1iおよびT2iを計測する。尚、上記区間θ1〜
θ2°CAおよびθ3〜θ4°CAは予め実験等によっ
て最適な区間が設定されており、その設定値は後述する
エンジン制御ユニット6内のROM10のデータによっ
て任意に変えることができる。このカウンタ9が、角速
度検出手段およびサンプリング時間検出手段を構成して
いる。
【0036】2は、内燃機関の吸入空気量を計測するエ
アフローセンサ、3は内燃機関の冷却水温を計測する水
温センサ、4はスロットル開度を検出するスロットル開
度センサ、5は排気中の酸素濃度を計測するO2センサ
であり、これらが運転状態検出手段を構成しており、そ
れぞれの出力はエンジン制御ユニット6に入力されてい
る。
【0037】エンジン制御ユニット6は、これらの情報
に基づき後述する処理を行うもので、CPU8、ROM
10、RAM11およびI/Oポート7により構成され
る。この制御ユニット6は、平均角速度偏差量演算手
段、制御判定手段、点火時期演算手段および燃料噴射量
補正手段としての機能を有し、さらに角加速度補正手
段、またはしきい値補正手段としての機能を有してい
る。CPU8はROM10に書き込まれているプログラ
ムに従ってI/Oポート7より必要とする外部データを
取り込んだり、またRAM11との間でデータの授受を
行ったりしながら燃焼状態検出に必要な処理値等を演算
処理し、必要に応じて処理したデータをI/Oポート7
へ出力する。ROM10はCPU8を制御するプログラ
ムを格納しており、さらに演算に使用するデータをマッ
プ等の形で記憶している。I/Oポート7にはセンサ群
からの信号やカウンタ9からの情報が入力され、またI
/Oポート7からは燃料噴射信号あるいは点火信号が燃
料噴射弁13a〜13dもしくは点火ユニット12に出
力される。燃料噴射弁13a〜13dは入力パルス幅に
応じた燃料を内燃機関の吸気ポートに供給し、また、点
火ユニット12はパルス入力に応じたタイミングで点火
プラグ14をスパークさせることで筒内の混合気に着火
させる。
【0038】次に作用を説明する。最初に本発明の基本
原理について説明する。
【0039】内燃機関のクランク軸の瞬間的な角加速度
は、上死点から約90°CAの間では燃焼・膨張行程に
ある気筒の筒内圧力によって支配され、特に低速ほど燃
焼気筒から大きな影響を受ける。しかしながら、ATD
C90°CAから下死点までの間では、次の燃焼・膨張
行程にあたる気筒の圧縮圧力が支配的になってくる。す
なわち、1行程に角速度を1回づつサンプリングした場
合の角加速度が表す筒内圧力情報は、実際には、2行程
に渡ったものとなり、他気筒の圧縮圧力の影響や摩擦損
失の違いを含むため、その気筒の燃焼状態を正しく検出
することは出来ない。これに対し、図5に示すように燃
焼行程中の2箇所で角速度をサンプリングして、角加速
度を求めるようにすれば、燃焼行程にあたる気筒の第2
の角速度測定位置での筒内圧力が検知可能であり、筒内
圧力の時間推移がトルクに対して相似形であるとすれ
ば、図示平均有効圧力Piを正しく検出することができ
る。
【0040】図6および図7は、上記の原理に基づいて
燃焼行程中の角加速度変動を検出するためのプログラム
を示すフローチャートである。
【0041】図6は、所定区間の回転に要する時間を検
出するサブルーチンであり、単位クランク角(POS信
号)毎に呼び出され時間計測を必要に応じて行う。ま
ず、S0でクランク基準位置(REF信号)からの経過
角度POSNと第1角速度計測区間の開始角OMGS1
(図5参照)との比較を行い、POSNがOMGS1未
満であった場合はS8で区間所要時間計測タイマTMP
OSをクリアするとともに、S12でPOSNをインク
リメントして、このサブルーチンを終了する。尚、TM
POSは、制御ユニット6に内蔵されたフリーランニン
グタイマであり、内容をクリアしないかぎり内蔵クロッ
クに同期してカウントアップされる。
【0042】一方、S0でPOSN>OMGS1のとき
は、次にS1でPOSNと第1角速度計測区間の終了角
OMGE1(図5参照)を比較し、POSNがOMGE
1未満の時はS12でPOSNをインクリメントして処
理を終了する。S1でPOSN>OMGE1の時は、さ
らにS2でフラグFLGWNの判定を行う。FLGWN
の内容が「0」であればS3においてTMPOSの内容
を第1時間計測値T1iにロードするとともに、FLG
WNに「1」をセットし、さらにサンプリング時間計測
タイマTMDTを「0」にクリアする。尚、「i」は後
述するように気筒番号に相当するものであり、この実施
例では、i=1〜4である。
【0043】TMDTはTMPOSと同様に、内燃機関
制御ユニットに内蔵されたフリーランニングタイマであ
り、内容をクリアしないかぎり内部クロックに同期して
カウントアップされる。
【0044】一方、S2でFLGWNの内容が「1」で
あれば、このS3の処理を飛び越して次のS4の処理を
行う。S4では、POSNと第2角速度計測区間の開始
角OMGS2(図5参照)を比較する。POSNがOM
GS2以下であった場合はS8でTMPOSをクリアす
るとともに、S12でPOSNをインクリメントしてサ
ブルーチンを終了する。つまりPOSNが第2角速度計
測区間の開始角OMGS2に至るまで、ここで計測待ち
の状態となる。S4でPOSN>OMGS2であった場
合は、S5でPOSNと第2角速度計測区間の終了角O
MGE2(図5参照)とを比較し、POSNがOMGE
2以下であった時には、S12を経てサブルーチンを終
了する。一方、S5でPOSN>OMGE2であった場
合は、更にS6で第2計測許可フラグFLGWEを判定
し、この内容が「0」であればS7でTMPOSの内容
を第2時間計測値T2iに、TMDTの内容を角速度サ
ンプリング時間dtにロードするとともに、FLGWE
に「1」をセットする。
【0045】またS6でFLGWEの内容が「1」であ
ればS7の処理を飛び越して次のS9のREF信号レベ
ルの読み込みに移る。S9においては、REF信号のレ
ベルを読み込み、S10で信号レベルの判定を行う。信
号レベルが「L」レベルのときはS12でPOSNをイ
ンクリメントし、次のPOS信号同期処理に備えサブル
ーチンを終了する。一方、S10でREF信号レベルが
「H」であれば、当該気筒の燃焼行程が終了したと判断
して、S11でPOSN,FLGWNおよびFLGWE
をクリアし、次のPOS信号同期処理に備えサブルーチ
ンを終了する。S11の処理により、1行程毎にFLG
WNおよびFLGWEがクリアされるため、T1iおよ
びT2iの内容が保護されるとともに、定められた区間
での回転に要する時間つまりサンプリング時間dtを計
測できる。
【0046】図7は所定区間の回転に要する時間から行
程毎の角加速度を演算するルーチンであり、クランク基
準信号(REF信号)毎に呼び出される。まず、S21
で前回REF信号からの経過時間TREFを読み込む。
このTREFは基本エンジン制御において行程毎の機関
回転数を計算するための変数であり、回転数の逆数相当
の変数である。次にS22で、TREFとTREFの前
回値TREF0との差の絶対値を求め、回転変動DTR
EFとする。さらに、S23でDTREFとフィードバ
ック(以下F/Bと略記する)制御許可回転変動判定し
きい値FBENを比較する。
【0047】比較の結果、DTREF≧FBENであっ
た場合はS25へ進みF/B制御周期カウンタREFC
NTをクリアするとともに、F/B初回周期判定フラグ
FLGDDFを「0」にセットする。
【0048】S23でDTREF<FBENの場合は、
S24で前回燃焼行程に相当する気筒番号を引数〔i〕
とする。これにより、以下の処理は気筒別に行われる。
次のS26では、前述のPOS信号同期で処理される角
速度計測ルーチンによって求められたθ1〜θ2°C
A,θ3〜θ4°CA間の時間T1i,T2iに基づ
き、それぞれの角速度ω1iおよびω2iを計算する。
具体的には以下の(2)式および(3)式による。
【0049】ω1i=K1/T1i …(2) ω2i=K2/T2i …(3) ここでK1およびK2は計測角度巾である。
【0050】更に、上記で求められたω1i,ω2iお
よび角速度計測ルーチンによって求められた角速度サン
プリング時間dtを用いて、S27において1行程中で
の気筒別角加速度DOMGiを計算する。この計算は
(4)式による。
【0051】 DOMGi=Δωi/dt=(ω2i−ω1i)/dt …(4) S28では、S27で求められたDOMGiを機関回転
数の逆数であるTREFを用いて補正する。具体的に
は、(4´)式によって補正後の気筒別角加速度DHO
MGiを求める。
【0052】 DHOMGi=DOMGi−(TREF/KDLT) …(4´) ここでKDLTは正規化定数である。
【0053】この補正によって、前述したトルクと無関
係に回転数が与える影響を排除することができる。
【0054】次に、S29ではREFCNTと所定のF
/B周期FBPDを比較する。この結果がREFCNT
=FBPD、すなわち経過サイクル数がF/B周期に達
した場合はS31に分岐する。S29でREFCNT≠
FBPD、すなわち経過サイクル数がF/B周期に達し
ない場合は、S30でFLGDDFを判定する。この結
果が、「0」の時、すなわち初回のF/B周期であると
きは、加重平均の初期値が定まっていないので、S33
で気筒別平均角加速度OMGAViならびに気筒別平均
角加速度の前回値OMGAVi0のそれぞれの初期値と
してDHOMGiが与えられ、さらに、全気筒平均角加
速度AOMGAVならびに全気筒平均角加速度の前回値
AOMGAV0のそれぞれの初期値としてDHOMGi
が与えられる。そして、S35でFLGDDFに「1」
がセットされ、次回の処理準備を完了して当該サブルー
チンから戻る。
【0055】これに対しS30でFLGDDFが「1」
の場合は、S32でOMGAViおよびAOMGAVを
加重平均にて求める。具体的には、次の(5)式および
(6)式によって算出する。
【0056】 OMGAVi=a×DHOMGi+(1−a)×OMGAVi0 …(5) AOMGAV=b×DHOMGi+(1−b)×AOMGAV0 …(6) 尚、加重平均係数aおよびbはいずれも1以下に設定さ
れる。
【0057】この後、S37でREFCNTをインクリ
メントし当該サブルーチンから戻る。
【0058】前述のS29でREFCNT=FBPDの
ときは、経過サイクル数が所定のF/B周期に達したと
判断し、S31で全気筒の角加速度平均値に対する各気
筒iの角加速度平均値の偏差量DDOMGiを求める。
計算式は以下の(7)式による。
【0059】 DDOMGi=OMGAVi−AOMGAV …(7) 次のS34では次回のDDOMGiの計算に備えS33
と同じく各パラメータを初期化する。そして、S36で
REFCNTをクリアする。
【0060】さらに次のS38およびS39では、F/
B反映条件としてアイドルSWがONであるか、冷却水
温TWNがF/B許可水温TWFBE未満であるかをそ
れぞれ判定する。S38またはS39のいづれかが条件
を満たさない場合は、噴射量や点火時期の補正をしない
ものとして、このまま当該サブルーチンから戻る。
【0061】一方、S38およびS39の条件を両方満
たす場合は、S40でDDOMGiとプラス側F/B許
可偏差量しきい値DLV1を比較し、この結果がDDO
MGi>DLV1であった時、すなわち気筒別平均角加
速度の偏差量DDOMGiが制御不感帯をプラス側に越
える場合には、次のS43で気筒別点火時期ADViか
ら一定量の点火時期F/BゲインFBADVを減算する
とともに、気筒別噴射量補正係数CDFBiから一定量
の噴射量F/BゲインFBTIを減算する。これにより
当該気筒の発生トルクが段階的に低下して全気筒の発生
トルク平均値に近づくように制御される。
【0062】一方、S40の結果がDDOMGi≦DL
V1の場合は、S41でDDOMGiとマイナス側F/
B許可偏差量しきい値DLV2とを比較し、この結果が
DDOMGi<DLV2であった時、すなわち気筒別平
均角加速度の偏差量DDOMGiが制御不感帯をマイナ
ス側に越える場合には、上記と逆にS42でADViに
FBADVを加算するとともに、CDFBiにFBTI
を加算する。これにより当該気筒の発生トルクが段階的
に上昇して全気筒の発生トルク平均値に近づくように制
御される。
【0063】S42およびS43の処理の後、S44に
おいて、上記のように求められたCDFBiを用いて気
筒別の噴射量TIiを補正し、S45で気筒別点火時期
ADViと噴射量TIiを出力した後に、当該サブルー
チンを終了する。
【0064】また、S41でDDOMGi≧DLV2で
あった時、すなわち気筒別平均角加速度の偏差量DDO
MGiが制御不感帯の中にある場合には、F/B制御の
必要がないと判断して、このまま当該サブルーチンから
戻る。
【0065】以上により、所定のF/B周期毎に回転数
により補正された各気筒の角加速度平均値および全気筒
の角加速度平均値が計算され、これに基づいて各気筒の
角加速度偏差量がそれぞれゼロとなるように気筒別に点
火時期および噴射量が制御されるので、回転数変動の影
響を受けることなく、常に良好な安定度で内燃機関を運
転可能とできる。
【0066】次に、図8には、第2実施例を示す。
【0067】第1実施例に対してこの第2実施例が相違
する点は、F/B制御実行判断のしきい値DLV1,D
LV2を回転数により補正することにある。従って、同
一の燃焼行程内で2箇所の角速度を計測する図6のサブ
ルーチンは同じであるため、ここでは説明を行わない。
【0068】以下、図8のフローチャートに従って第2
実施例の処理について説明する。尚、図7のフローチャ
ートと実質的に変わらないステップについては簡単に説
明する。
【0069】図8は所定区間の回転に要する時間から行
程毎の角加速度を演算するルーチンであり、クランク基
準信号(REF信号)毎に呼び出される。まず、S51
で前回REF信号からの経過時間TREFを読み込む。
このTREFは基本エンジン制御において行程毎の機関
回転数を計算するための変数であり、回転数の逆数相当
の変数である。次にS52でTREFとTREF前回値
TREF0との差の絶対値を求め、回転変動DTREF
とする。さらに、S53ではDTREFとF/B制御許
可回転変動判定しきい値FBENを比較する。比較の結
果、DTREF≧FBENであった場合はS55へ進
み、F/B制御周期カウンタREFCNTをクリアする
とともに、F/B初回周期判定フラグFLGDDFを
「0」にセットする。
【0070】S53でDTREF<FBENの場合は、
S54で前回燃焼行程に相当する気筒番号を引数〔i〕
とする。これにより以下の処理は気筒別に行われる。
【0071】次のS56で、前述のPOS信号同期で処
理される角速度計測ルーチンによって求められたθ1〜
θ2°CA,θ3〜θ4°CA間の時間T1i,T2i
に基づき、それぞれの角速度ω1iおよびω2iを計算
する。計算式は前述した第1実施例に示した(2)式お
よび(3)式による。
【0072】更に、上記で求められたω1i,ω2iお
よび角速度計測ルーチンによって求められた角速度サン
プリング時間dtを用いて,S57において1行程中で
の気筒別角加速度DOMGiを計算する。計算式は前述
した第1実施例に示した(4)式による。
【0073】次に、S58ではREFCNTと所定のF
/B周期FBPDを比較する。この結果がREFCNT
=FBPD、すなわち経過サイクル数がF/B周期に達
した場合はS60に分岐する。S58でREFCNT≠
FBPDの場合は、S59でFLGDDFを判定する。
この結果が「0」の時は、初回のF/B周期であり、ま
だ加重平均の初期値が定まっていないので、S62で気
筒別平均角加速度OMGAViならびに気筒別平均角加
速度の前回値OMGAVi0の初期値としてDOMGi
が与えられ、さらに、全気筒平均角加速度AOMGAV
ならびに全気筒平均角加速度の前回値AOMGAV0
初期値としてDOMGiが与えられるとともに、S64
でFLGDDFに「1」がセットされ、当該サブルーチ
ンから戻る。S59でFLGDDFが「1」の場合は、
前述した実施例と同様にS61でOMGAViおよびA
OMGAVを加重平均にて求める。尚、ここでは角加速
度DOMGiが回転数による補正を受けずにそのまま用
いられる。
【0074】すなわち、次の(5´)式および(6´)
式によって算出する。
【0075】 OMGAVi=a×DOMGi+(1−a)×OMGAVi0 …(5´) AOMGAV=b×DOMGi+(1−b)×AOMGAV0 …(6´) この後、S66でREFCNTをインクリメントし当該
サブルーチンから戻る。
【0076】前述のS58でREFCNT=FBPDの
ときは、経過サイクル数がF/B周期となったと判断
し、S60で全気筒の角加速度平均値に対する各気筒の
角加速度平均値の偏差量DDOMGiを前述した(7)
式で求める。
【0077】次のS63では、次回のDDOMGiの計
算に備えS62と同じく各パラメータを初期化する。そ
して、S65でREFCNTをクリアする。さらに次の
S67およびS68ではF/B反映条件としてアイドル
SWがONであるか、冷却水温TWNがF/B許可水温
TWFBE未満であるかを判定する。S67またはS6
8のいづれかが条件を満たさない場合は、このまま当該
サブルーチンから戻る。一方、S67およびS68の条
件を両方満たす場合は、S69で、プラス側補正しきい
値HDLV1およびマイナス側補正しきい値HDLV2
を、それぞれ所定のしきい値DLV1,DLV2とTR
EFとから求める。具体的には、次の(8)式および
(9)式による。
【0078】 HDLV1=DLV1+TREF/KDLT …(8) HDLV2=DLV2+TREF/KDLT …(9) ここでKDLTは正規化定数である。
【0079】この補正によって、前述した実施例と同様
に、トルクと無関係に回転数が与える影響が排除され
る。
【0080】次に、S70でDDOMGiとHDLV1
を比較し、この結果がDDOMGi>HDLV1であっ
た時、すなわち気筒別平均角加速度の偏差量DDOMG
iが制御不感帯をプラス側に越える場合には、次のS7
3で気筒別点火時期ADViから一定量の点火時期F/
BゲインFBADVを減算するとともに、気筒別噴射量
補正係数CDFBiから一定量の噴射量F/BゲインF
BTIを減算する。これにより当該気筒の発生トルクが
段階的に低下して全気筒の発生トルク平均値に近づくよ
うに制御される。一方、S70の結果がDDOMGi≦
HDLV1の場合は、S71でDDOMGiとHDLV
2とを比較し、この結果がDDOMGi<HDLV2で
あった時、すなわち気筒別平均角加速度の偏差量DDO
MGiが制御不感帯をマイナス側に越える場合には、上
記と逆にS72でADViにFBADVを加算するとと
もに、CDFBiにFBTIを加算する。これにより、
当該気筒の発生トルクが段階的に上昇して全気筒の発生
トルク平均値に近づくように制御される。
【0081】S72およびS73の処理の後、S74に
おいて、上記のように求められたCDFBiを用いて気
筒別の噴射量TIiを補正し、S75で気筒別点火時期
ADViと噴射量TIiを出力した後に、当該サブルー
チンから戻る。また、S71でDDOMGi≧HDLV
2であった時、すなわち気筒別平均角加速度の偏差量D
DOMGiが制御不感帯のプラス側およびマイナス側の
どちらも越えない場合には、F/B制御の必要がないと
判断して、このまま当該サブルーチンから戻る。
【0082】この第2実施例ではF/B制御周期毎に制
御しきい値DLV1,DLV2を補正するようにしたた
め、高速な演算処理を必要とせずに、回転数変動の影響
を排除できる。
【0083】図9は、上述した第1実施例もしくは第2
実施例のように、機関回転数に応じて角加速度もしくは
しきい値の補正を付加した場合の作用効果を説明する特
性図である。この図の例は、ある気筒の発生トルクが他
の気筒に比較して高く、上述したフィードバック制御に
より点火時期ADVが徐々に遅角側に補正されていく様
子を示しているが、アイドル目標回転数が低い場合に
は、図1に基づいて説明したように、平均角加速度偏差
量が比較的大きな値として表れ、これに基づいて点火時
期の補正がなされるため、図9に破線で示したような特
性となる。つまり、当該気筒の点火時期が十分に遅角補
正され、図示平均有効圧力Piの偏差量が十分に小さな
ものとなる。従って、これにより良好な運転性が確保さ
れる。これに対し、アイドル目標回転数が高くなった場
合に、仮に回転数に応じた補正を行わないとすると、平
均角加速度偏差量が小さなものとなるため、点火時期A
DVのフィードバック制御が早期に収束してしまい、図
9に実線で示すような特性となる。つまり、点火時期A
DVが十分に遅角補正されず、図示平均有効圧力Piの
偏差量をある値よりも小さくすることができない。これ
により、アイドル時の安定性は悪化する。しかし、上記
各実施例のように回転数に応じた補正を行えば、アイド
ル目標回転数が高くなった場合でも、破線で示した低速
時とまったく同様の特性を維持することができ、図示平
均有効圧力Piのばらつきを最小限に抑制することがで
きるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】トルクを一定とした場合の機関回転数と角加速
度との関係を示す特性図。
【図2】請求項1および請求項2の発明を示すクレーム
対応図。
【図3】請求項3の発明を示すクレーム対応図。
【図4】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図5】クランク角センサの出力信号および角速度のサ
ンプルタイミングを示すタイミングチャート。
【図6】角速度を計測するサブルーチンの流れを示すフ
ローチャート。
【図7】燃料噴射量および点火時期の補正のサブルーチ
ンを示すフローチャート。
【図8】燃料噴射量および点火時期の補正サブルーチン
の第2実施例を示すフローチャート。
【図9】回転数に応じた補正の効果を説明する特性図。
【符号の説明】
M1…運転状態検出手段 M2…クランク角検出手段 M3…角速度検出手段 M4…サンプリング時間検出手段 M5…平均角加速度偏差量演算手段 M6…制御判定手段 M7…補正手段 M8…角加速度補正手段 M9…しきい値補正手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、 燃焼行程にある気筒を判別するための信号と単位クラン
    ク角に対応する信号とを出力するクランク角検出手段
    と、 上記クランク角検出手段の出力に基づいて、同一の燃焼
    行程内において予め決められた2箇所の検出角度毎に、
    それぞれ所定の角度幅での経過時間を計測し、当該経過
    時間からクランク軸の角速度を2箇所で求める角速度検
    出手段と、 上記クランク角検出手段の出力に基づいて、2箇所の角
    速度検出角度間のサンプリング時間を計測するサンプリ
    ング時間検出手段と、 上記2箇所の角速度と上記サンプリング時間とから燃焼
    行程毎に角加速度を求め、かつ当該角加速度の全気筒平
    均値と気筒別平均値を求めると共に、全気筒平均角加速
    度と各気筒の平均角加速度との偏差量を気筒別に求める
    平均角加速度偏差量演算手段と、 この各気筒の偏差量をプラス領域に設定した第1しきい
    値およびマイナス領域に設定した第2しきい値と比較す
    る制御判定手段と、 いずれかの気筒の偏差量が第1しきい値以上の場合に、
    当該気筒の噴射量の減少補正または点火時期の遅角補正
    の少なくとも一方を行い、偏差量が第2しきい値以下の
    場合には噴射量の増加補正または点火時期の進角補正の
    少なくとも一方を行う補正手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 上記平均角加速度偏差量演算手段によっ
    て算出される気筒毎の角加速度を回転数により補正する
    手段を備え、回転数が高いほど角加速度を大きく補正す
    ることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 上記第1しきい値および第2しきい値を
    回転数により補正する手段を備え、回転数が高いほど各
    しきい値を小さく補正することを特徴とする請求項1に
    記載の内燃機関の制御装置。
  4. 【請求項4】 同一の燃焼行程中で、第1の角速度はピ
    ストン上死点付近で計測するとともに、第2の角速度は
    次燃焼気筒のピストン上死点との中間角度付近で計測す
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内
    燃機関の制御装置。
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