JP3882525B2 - 内燃機関の燃焼制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃焼制御装置に関し、詳しくは、点火時期を安定度限界にまで遅角補正する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、内燃機関の始動直後において、触媒装置を早期に活性化させるべく、点火時期を遅角補正することで機関の排気温度を上昇させる制御が行われる場合があった(特開平6−257546号公報参照)。
しかし、点火時期を遅角補正すると燃焼安定度が悪化するため、排温の上昇効果を最大限に得るには、機関の燃焼安定度を監視しながら、安定度限界内で点火時期を最大限に遅角補正することが望まれる。
【0003】
点火時期を安定度限界内で最大限に遅角補正する技術としては、従来、特開平9−068080号公報に開示される方法があった。
このものは、各気筒に筒内圧センサを設けて、気筒毎に筒内圧積分値及び該筒内圧積分値の変動率を演算し、前記変動率が所定値よりも小さいときに当該気筒の点火時期を遅角補正することで、各気筒それぞれが安定度限界内の点火時期で運転されるようにする構成である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、各気筒の点火時期を同時並行で遅角補正して、各気筒の安定度限界を同時に探る構成の場合、例えば複数気筒で安定度限界を超える状況となったときに、フィードバック制御によって点火時期が進角側に戻されて、全気筒が安定度限界内に復帰するまでの間、安定度限界を超える点火時期での運転が複数気筒で行われることになり、機関の運転性が悪化するという問題があった。
【0005】
また、安定度限界への収束性を向上させるべく、点火時期のフィードバック制御におけるゲインを大きくすると、オーバーシュートによる運転性の悪化が大きくなってしまうという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、安定度限界付近に相当する点火時期を探るときの運転性の悪化を小さく抑えることができる内燃機関の燃焼制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1記載の発明は、各気筒の図示平均有効圧をそれぞれ検出する図示平均有効圧検出手段と、この図示平均有効圧検出手段に基づき、特定気筒の図示平均有効圧と前記特定気筒以外の気筒における図示平均有効圧の平均値との偏差を演算すると共に、前記偏差と閾値とを比較することで前記特定気筒の安定度限界を判定する安定度限界判定手段と、この安定度限界判定手段で前記特定気筒が安定度限界であると判定されるように、前記特定気筒の点火時期を補正する点火時期補正手段と、安定度限界判定手段で前記特定気筒が安定度限界であると判定された時点での前記特定気筒の点火時期に基づいて、前記特定気筒以外の気筒の点火時期を設定する点火時期設定手段と、を含んで構成した。
【0007】
かかる構成によると、特定気筒の点火時期のみを補正し、特定気筒の図示平均有効圧と特定気筒以外の気筒における図示平均有効圧の平均値との偏差を閾値と比較して、特定気筒の安定度限界が判定されると、その時点での特定気筒の点火時期に基づいて、他の気筒における安定度限界相当の点火時期を設定する。
請求項2記載の発明では、前記図示平均有効圧検出手段が、クランク軸の角加速度に基づいて各気筒の図示平均有効圧を検出する構成とした。
【0008】
かかる構成によると、各気筒の燃焼行程における角加速度が図示平均有効圧に比例することに基づき、それぞれの気筒における図示平均有効圧が検出される。
請求項3記載の発明では、前記安定度限界判定手段が、前記閾値を、前記特定気筒以外の気筒における図示平均有効圧の平均値に応じて設定する構成とした。
かかる構成によると、点火時期を補正しない特定気筒以外の気筒における図示平均有効圧の平均値に基づいて、特定気筒における点火時期の補正による図示平均有効圧の低下代を判断する閾値が決定される。
【0009】
請求項4記載の発明では、前記安定度限界判定手段が、前記閾値を、通常の点火時期制御状態での各気筒間における図示平均有効圧のばらつきに応じて設定する構成とした。
かかる構成によると、特定気筒における点火時期の補正による図示平均有効圧の低下代を判断する閾値、換言すれば、特定気筒における安定度限界の判定レベルが、気筒間における点火時期の補正可能範囲の違いを示す気筒間での図示平均有効圧のばらつきに応じて設定される。
【0010】
請求項5記載の発明では、通常の点火時期制御状態での各気筒の図示平均有効圧に基づいて前記特定気筒を設定する特定気筒設定手段を設ける構成とした。
かかる構成によると、通常の点火時期制御状態での図示平均有効圧が高い気筒ほど、より大きく点火時期を補正することが可能となるので、この点火時期の補正可能範囲の大小関係から、実際に点火時期を補正する特定気筒を決定する。
【0011】
請求項6記載の発明では、前記特定気筒設定手段が、通常の点火時期制御状態で図示平均有効圧が最も低い気筒を前記特定気筒として設定する構成とした。
かかる構成によると、通常の点火時期制御状態での図示平均有効圧が最も低く、点火時期の補正できる幅が最も狭い気筒を特定気筒として設定し、この特定気筒で安定度限界であると判定されたときの点火時期に基づいて、他気筒の安定度限界に相当する点火時期を決定する。
【0012】
請求項7記載の発明では、前記特定気筒設定手段が、所定の運転条件毎に前記特定気筒を学習する構成とした。
かかる構成によると、通常の点火時期制御状態での各気筒における図示平均有効圧の大小関係が機関毎に異なり、また、経時的に変化するのに対応して、特定気筒が所定の運転条件毎に更新学習される。
【0013】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、特定気筒が安定度限界であると判定された時点での特定気筒の点火時期に基づいて、特定気筒以外の気筒の点火時期を設定するので、安定度限界に達したときの運転性の悪化を小さく抑えることができるという効果がある。
【0014】
請求項2記載の発明によると、各気筒それぞれに筒内圧センサなどの燃焼センサを設けることなく、各気筒の図示平均有効圧をそれぞれ検出することができるという効果がある。
請求項3記載の発明によると、点火時期が遅角補正されない特定気筒以外の図示平均有効圧を基準に、安定度限界に相当する図示平均有効圧の低下代を的確に設定でき、安定度限界を精度良く判定できるという効果がある。
【0015】
請求項4記載の発明によると、各気筒間における図示平均有効圧のばらつきから、特定気筒における安定度限界判定の余裕代を設定した上で、特定気筒の安定度限界に相当する点火時期を他気筒に適用することにより、他気筒で安定度限界を超えることを回避することが可能となる。
請求項5記載の発明によると、図示平均有効圧の低下代に基づき安定度限界を判定する構成において、たとえ安定度限界判定の余裕代が小さくても、他気筒で安定度限界を超えることを回避できる特定気筒を選定することが可能になるという効果がある。
【0016】
請求項6記載の発明によると、図示平均有効圧の最も低い気筒を特定気筒とするので、たとえ安定度限界判定の余裕代が小さくても、他気筒における余裕代を確保でき、他気筒で安定度限界を超えることを回避できるという効果がある。
請求項7記載の発明によると、機関毎のばらつきや経時変化による図示平均有効圧のばらつきの違いに対応して、常に最適な特定気筒を選定できるという効果がある。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は実施形態における車両用の内燃機関を示す。
図1に示す内燃機関1において、吸気管2に燃料噴射弁3が介装され、前記燃料噴射弁3から噴射される燃料とスロットルバルブ4を介して吸引される空気とによって混合気が形成される。
【0018】
機関1の燃焼室5内の混合気は、点火プラグ6による火花点火によって着火燃焼する。
燃焼排気は、途中に触媒装置7が介装される排気管8を介して大気中に排出される。
前記燃料噴射弁3及び点火プラグ6は、マイクロコンピュータを内蔵するコントロールユニット10によって制御される。
【0019】
前記コントロールユニット10には、クランク角を検出するクランク角センサ11,冷却水温度を検出する水温センサ12,スロットルバルブ4上流側の吸気管2に設けられ機関1の吸入空気流量を検出するエアフローメータ13、スロットルバルブ4の開度を検出するスロットルセンサ14、触媒装置7上流側の排気管8に設けられ排気中の酸素濃度を検出する酸素センサ15などからの検出信号が入力される。
【0020】
前記クランク角センサ11は、図2に示すように、各気筒の爆発間隔(本実施形態の4気筒機関では180°CA)毎に、各気筒の圧縮上死点(TDC)前の所定角度位置(例えば110°BTDC)でハイレベルのパルスとなる基準信号REFを出力すると共に、単位クランク角(例えば1°CA)毎にハイレベルとなる単位信号POSを出力する。
【0021】
前記コントロールユニット10は、前記点火プラグ6による点火時期を、機関負荷・機関回転速度などに基づいて通常に制御すると共に、機関1の始動直後で触媒装置7が非活性状態であるときには、排気温度を積極的に上昇させて触媒装置7を早期に活性化すべく、前記通常の点火時期を補正する機能を有している。
以下では、上記触媒活性のための点火時期制御の詳細を、図3のフローチャートに従って説明する。
【0022】
図3のフローチャートにおいて、ステップS1では、前記触媒装置7が活性化しているか否か(活性温度に達しているか否か)を判別する。
前記触媒装置7の活性・非活性判断は、水温センサ12で検出される冷却水温度が閾値以上であるか否かに基づいて行わせる。
但し、活性・非活性の判断方法を上記のものに限定するものではなく、公知の活性判断方法のいずれを用いても良い。
【0023】
例えば、精度良く活性・非活性を判断させる場合には、触媒装置7の温度を検出する触媒温度センサを設け、該触媒温度センサで検出される触媒温度が活性温度以上であるか否かを判断させるようにすれば良い。
ステップS1で触媒装置7が活性状態であると判別されると、ステップS2へ進んで、通常の点火時期制御を行わせると共に、ステップS10へ進んで、フラグFLGRTDに0をセットする。
【0024】
前記フラグFLGRTDは、イグニッションスイッチのON時に0にリセットされると共に、後述するように、全気筒が安定度限界直前での点火時期制御状態になったときに、1がセットされるようになっている。
一方、ステップS1で、触媒装置7が非活性状態であると判別されると、ステップS3へ進む。
【0025】
ステップS3では、前記フラグFLGRTDに1がセットされているか否かを判別する。
前記フラグFLGRTD=1であれば、既に安定度限界直前の点火時期が設定され、この点火時期に基づいて各気筒の点火プラグ6が制御されている状態であると判断し、そのまま本ルーチンを終了させる。
【0026】
前記フラグFLGRTD=0であるときには、安定度限界の見極めが完了していない状態であると判断し、ステップS4へ進む。
ステップS4では、特定の1気筒の点火時期ADVR(点火進角値)のみを、所定角度DADVだけ遅角補正する(点火時期補正手段)。
ADVR←ADVR−DADV
ステップS5では、点火時期が補正される前記特定気筒、及び、その他の気筒の図示平均有効圧をそれぞれに算出する(図示平均有効圧検出手段)。
【0027】
前記ステップS5は、特開平9−303243号公報に開示されるように、クランク軸の角加速度に基づいて図示平均有効圧Piを算出する構成であり、その概略を以下に説明する。
各気筒気筒の図示平均有効圧Piは、下式に示すように、クランク軸の角加速度Δωに比例する。
【0028】
【数1】
Figure 0003882525
Pi:図示平均有効圧
dω:角速度差
dt:微小時間
ここで、図2に示すように、同一燃焼行程内において予め決められた2箇所の角度位置(基準信号REFからθ1及びθ2の位置)毎に、それぞれ所定の角度幅K1,K2での経過時間t1,t2を測定し、この経過時間t1,t2及び角度幅K1,K2から、前記2箇所における角速度ω1,ω2をそれぞれ算出し、これらの偏差として前記角速度差dωが求められる。
【0029】
また、前記微小時間dtは、前記2箇所の角度位置間の時間間隔である。
図4のフローチャートは、上記ステップS5における処理内容を詳細に示すものであり、前記基準信号REFの発生毎に実行される。
ステップS101では、角速度を求める2個所の角度位置における所定角度幅K1,K2の経過時間t1i,t2i(iは気筒番号を示す)を読み込む。
【0030】
ステップS102では、2個所の角度位置における角速度ω1i,ω2i(iは気筒番号を示す)を算出する。
ω1i=K1/t1i
ω2i=K2/t2i
ステップS103では、角加速度DOMGi(iは気筒番号を示す)を算出する。
【0031】
DOMGi=(ω2i−ω1i)/dt
ステップS104では、図5に示す関係に基づいて、前記角加速度DOMGiを図示平均有効圧Piに変換する。
ステップS5で、上記のようにして各気筒の図示平均有効圧Piを算出すると、ステップS6へ進む。
【0032】
ステップS6では、点火時期が遅角補正される特定の1気筒以外の気筒における図示平均有効圧の平均値PIAVEと、前記特定の1気筒の図示平均有効圧PIRとの差DLTPIを算出する。
DLTPI←PIAVE−PIR
ステップS7では、前記DLTPI、即ち、点火時期の遅角補正による図示平均有効圧の低下代が、閾値DLTPILMTよりも大きいか否かを判別する(安定度限界判定手段)。
【0033】
点火時期を遅角補正すると図示平均有効圧PIRが低下し、点火時期が補正されない気筒における図示平均有効圧に対する特定気筒の図示平均有効圧の低下代DLTPIは、特定気筒における遅角補正量が大きくなるに従って増大する。
そこで、前記低下代DLTPIが閾値DLTPILMTよりも大きくなったときに、特定気筒における点火時期が、安定度限界を超えて遅角されたものと判断する(図6参照)。
【0034】
尚、点火時期を遅角補正しない状態での図示平均有効圧が高いときほど、安定度を維持できる図示平均有効圧の低下代が大きくなるので、前記閾値DLTPILMTは、図7に示すように、特定気筒以外の気筒における図示平均有効圧の平均値PIAVEが大きいときほど大きな値に設定される。
前記低下代DLTPIが閾値DLTPILMT以下であるときには、特定気筒の点火時期が安定度限界にまで遅角されていないと判断されるので、ステップS10へ進んで、前記フラグFLGRTDに0をセットしてから本ルーチンを終了させ、本ルーチンの次回実行時に更に点火時期が遅角補正されるようにする。
【0035】
一方、特定気筒の点火時期を徐々に遅角補正した結果、ステップS7で、前記低下代DLTPIが閾値DLTPILMTを超えていると判断されるようになると、特定気筒において安定度限界を超えて点火時期が遅角補正されたものと判断し、ステップS8へ進む。
ステップS8では、前記低下代DLTPIが閾値DLTPILMTを超えたと判断されたときの特定気筒の点火時期ADVRに、所定角度DADVを加算して進角補正することで、低下代DLTPIが閾値DLTPILMTを超える直前、即ち、特定気筒が安定度限界を超える直前の点火時期ADViを求め、この点火時期ADViを全気筒の点火時期として設定する(点火時期設定手段)。
【0036】
即ち、特定の1気筒の点火時期のみを徐々に遅角補正していって、特定気筒において安定度限界直前の点火時期を求め、これを他の気筒にも適用させて、全気筒で安定度限界直前にまで遅角された点火時期で点火を行わせるものである。
このステップS8における処理により、各気筒が安定度限界直前にまで遅角された点火時期で燃焼されるので、排気温度が上昇し、触媒装置7の早期活性化が図られる。
【0037】
ここで、安定度限界の点火時期を探るときに、特定の1気筒の点火時期のみを徐々に遅角補正するから、安定度限界を超えて燃焼安定性が悪化しても、安定度限界を超えるのが特定の1気筒に限られるため、運転性の悪化を小さく抑えることができる。
ところで、前記特定の1気筒は予め固定された気筒としても良いが、気筒間の図示平均有効圧のばらつきによって、特定気筒以外の気筒に、図示平均有効圧が特定気筒よりも低く、遅角補正量の許容代が特定気筒よりも小さい気筒が存在すると、特定気筒で求められた安定度限界直前の点火時期を適用したときに、安定度限界を超えてしまう可能性がある。
【0038】
そこで、通常の点火時期の制御状態で予め図示平均有効圧の最も低い気筒を検出し、この気筒を、点火時期の遅角補正を行わせる特定の1気筒として設定する(特定気筒設定手段)。
図示平均有効圧の最も低い気筒を特定気筒とすれば、他の気筒は、より図示平均有効圧が高く、特定気筒以上に遅角させることが可能であるから、特定気筒で安定度限界直前であると判断された点火時期を適用したときに、安定度限界を超えることがない。
【0039】
また、図示平均有効圧の最も低い気筒は、個々の機関毎に異なり、また、経時的にも変化することがある。
そこで、所定の運転条件(冷却水温度が所定値、かつ、機関負荷・機関回転速度が所定値)であるときに、各気筒の図示平均有効圧を算出して、その中で最小の図示平均有効圧を示す気筒を検出し、これを次回始動時における特定気筒として学習する。
【0040】
尚、上記では、特定気筒の選択によって他の気筒で安定度限界を超えることがないようにしたが、特定気筒を固定し、前記閾値DLTPILMTの設定によって、特定気筒以外で安定度限界を超えることを回避することが可能である。
即ち、予め気筒間の図示平均有効圧のばらつきを想定し、最も図示平均有効圧の高い気筒が特定気筒として選択され、最も図示平均有効圧の低い気筒に前記特定気筒での安定度限界の判定結果を適用しても、安定度限界を超える燃焼性の悪化が発生することがないように、前記閾値DLTPILMTを、予め大きな余裕代を見込んで設定する構成とすれば良い。
【0041】
但し、上記構成では、点火時期の遅角補正量が大きく制限される場合が生じるので、気筒間の図示平均有効圧のばらつきに応じて前記閾値DLTPILMTを学習設定させることがより好ましい。
具体的には、点火時期を遅角補正しない通常の点火時期制御状態で、かつ、所定の運転条件になったときに、各気筒の図示平均有効圧のばらつき、即ち、特定気筒として予め設定された気筒の図示平均有効圧と、他の気筒の中で最も低い図示平均有効圧との差を検出し、特定気筒の図示平均有効圧が他の気筒よりも大きいときほど、前記閾値DLTPILMTをより小さく補正するようにすれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関のシステム構成図。
【図2】クランク角センサの出力信号の特性及び図示平均有効圧の算出処理を示すタイムチャート。
【図3】触媒活性のための点火時期の遅角補正制御を示すフローチャート。
【図4】各気筒の図示平均有効圧の算出処理を示すフローチャート。
【図5】角加速度DOMGと図示平均有効圧Piとの相関を示すグラフ。
【図6】図示平均有効圧の偏差DLTPIと安定度との相関を示すグラフ。
【図7】遅角補正気筒以外の気筒における図示平均有効圧の平均値PIAVEと閾値DLTPILMTとの相関を示すグラフ。
【符号の説明】
1…内燃機関
2…吸気管
3…燃料噴射弁
4…スロットルバルブ
5…燃焼室
6…点火プラグ
7…触媒装置
8…排気管
10…コントロールユニット
11…クランク角センサ
12…水温センサ
13…エアフローメータ
14…スロットルセンサ
15…酸素センサ

Claims (7)

  1. 各気筒の図示平均有効圧をそれぞれ検出する図示平均有効圧検出手段と、
    特定気筒の図示平均有効圧と前記特定気筒以外の気筒における図示平均有効圧の平均値との偏差を演算し、該偏差と閾値とを比較して、前記特定気筒の安定度限界を判定する安定度限界判定手段と、
    該安定度限界判定手段で前記特定気筒が安定度限界であると判定されるように、前記特定気筒の点火時期を補正する点火時期補正手段と、
    前記安定度限界判定手段で前記特定気筒が安定度限界であると判定された時点での前記特定気筒の点火時期に基づいて、前記特定気筒以外の気筒の点火時期を設定する点火時期設定手段と、
    を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の燃焼制御装置。
  2. 前記図示平均有効圧検出手段が、クランク軸の角加速度に基づいて各気筒の図示平均有効圧を検出することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  3. 前記安定度限界判定手段が、前記閾値を、前記特定気筒以外の気筒における図示平均有効圧の平均値に応じて設定することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  4. 前記安定度限界判定手段が、前記閾値を、通常の点火時期制御状態での各気筒間における図示平均有効圧のばらつきに応じて設定することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  5. 通常の点火時期制御状態での各気筒の図示平均有効圧に基づいて前記特定気筒を設定する特定気筒設定手段を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  6. 前記特定気筒設定手段が、通常の点火時期制御状態で図示平均有効圧が最も低い気筒を前記特定気筒として設定することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  7. 前記特定気筒設定手段が、所定の運転条件毎に前記特定気筒を学習することを特徴とする請求項5又は6記載の内燃機関の燃焼制御装置。
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