JPH09302912A - 屋内用作業足場 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇降する機能を有すると共に組み立てが容易
であり、しかも足の載せ場並びに作業範囲を十分に確保
することのできる屋内用作業足場を提供することであ
る。 【解決手段】 本発明の屋内用作業足場は、起立する一
対の支持体２，２と、両支持体２，２間に水平に架け渡
す踏板３とを有しており、各支持体２に昇降手段６を設
けると共に、踏板３の端部を着脱自在に架ける取付部材
５を、昇降手段６によって上下動可能に設け、一方の支
持体２に、該支持体２における昇降手段６に直結するモ
ーター４を設けており、両昇降手段６，６には対向する
方向に連結軸９をそれぞれ突設しており、両連結軸９，
９の間にシャフト８を着脱自在に取り付けることを特徴
とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば家屋の内装
工事をする際に使用する屋内用作業足場に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】作業足場としては、昇降機能を有するも
のが周知であるが、その大半は、屋外で使用することを
前提として設計、作成されたものである。これらは、大
きくてしかも分解不能な複雑な構造をしているので、屋
内への持ち運びには適さなかった。そのせいか従来の屋
内用作業足場としては、持ち運びに便利で、しかも組み
立ても容易な開脚式の脚立が一般的に用いられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、脚立は足の
載せ場が狭いので作業者がバランスを崩し易いという欠
点があり、また、脚立での作業範囲は設置場所に限定さ
れているので、比較的広範囲を作業する場合は、何度も
脚立を移動しなければいけなかった。さらに、脚立の梯
子桟は固定されているので、作業者は高さの微調整を行
うことができず、その為、最適な姿勢で作業を行えなか
った。

【０００４】本発明は上記事情に鑑みて成されたもので
あり、その目的とするところは、昇降する機能を有する
と共に組み立てが容易であり、しかも足の載せ場並びに
作業範囲を十分に確保することのできる屋内用作業足場
を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の屋内用作業足場
は、起立する一対の支持体と、両支持体間に水平に架け
渡す踏板とを有しており、各支持体に昇降手段を設ける
と共に、踏板の端部を着脱自在に架ける取付部材を、昇
降手段によって上下動可能に設け、一方の支持体に、該
支持体における昇降手段に直結するモーターを設けてお
り、両昇降手段には対向する方向に連結軸をそれぞれ突
設しており、両連結軸の間にシャフトを着脱自在に取り
付けることを特徴とするものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明による屋内用作業足場１の
第一実施形態は図１に示すように、起立する一対の支持
体２，２と、両支持体２，２の間に架け渡す踏板３とを
有しており、各支持体２には、踏板３の端部を着脱自在
に架ける取付部材５を、上下方向にスライド可能に取り
付けてあると共に、取付部材５を上下動させる昇降手段
６を取り付けてあり、しかも左側の支持体２には、その
昇降手段６に直結するモーター４を固着し、両昇降手段
６，６には対向する方向にそれぞれ連結軸９を突設して
おり、両連結軸９，９の間を一組のシャフト８，８によ
って直結し、一本化するものである。なお、記号ＳＷ
は、モーター４を駆動するスイッチング手段であり、作
業者が踏板３に載った状態で操作できるようにしてあ
る。

【０００７】昇降手段６は、ボールネジ機構からなる垂
直なネジ軸６１とナット６２、及びそのネジ軸６１を回
転可能に支える一対の軸受６３，６３を有すると共に、
その垂直なネジ軸６１にモーター４の水平な駆動軸４１
の回転を伝える変向手段７を有するもので、前記した連
結軸９は、この変向手段７から水平に突設されたもので
ある。

【０００８】上記した一対の支持体２，２の内、図２、
図３に示す右側の支持体２は、方形状の台座２１の四隅
下面部にキャスタ２２をそれぞれ垂設し、台座２１の中
央部上に変向手段７を固着し、さらに、台座２１の周縁
部における変向手段７の左右両側位置に、それぞれアル
ミニウム製のリップミゾ形材２３を、その開口部２４が
内向に対向する状態で起立し、両リップミゾ形材２３，
２３の上部間及び下部間に、それぞれ横桟２５を架け渡
してあり、取付部材５が両横桟２５，２５間の範囲内を
両リップミゾ形材２３，２３に沿って上下にスライド可
能になし、また両横桟２５，２５の中間部には軸受６３
をそれぞれ設け、両軸受６３，６３によってその間に垂
設する前記ネジ軸６１を回転可能に支持するものであ
る。なおキャスタ２２の回転及び首振りを阻止するため
に、キャスタ２２自体にロック機能を有するものを用い
るか、或いは位置ズレ防止の輪止めを使用してもよい。

【０００９】また、左側の支持体２は図１に示すよう
に、台座２１の左縁中央部に、モーター４を固着したこ
とを除いては、上記した右側の支持体２と同一である。

【００１０】踏板３は、長方形状をなし、その四隅から
左右方向に取付部材５への引掛片３１をそれぞれ突設
し、その引掛片３１の先部下側に、フックとなる切欠穴
３２を形成したものである。

【００１１】取付部材５は、図１〜図３に示すように、
踏板３のフック３２を引っ掛ける水平なロッド５１の左
右両側に、前記リップミゾ形材２３に沿って上下にスラ
イドする係合部５２を有すると共に、このロッド５１の
中間部に前記ネジ軸６１に螺合するナット６２を介在す
るものである。

【００１２】係合部５２は、リップミゾ形材２３の開口
部２４に対向する垂直な板体５３の中間部に、ロッド５
１の端部を固着してあり、その板体５３の上下部に、リ
ップミゾ形材２３の溝部２６に嵌挿されると共にその溝
部２６に沿って回転する第１ローラ５４を軸支し、この
板体５３の一方の側端面における上下部に、ロッド５１
の仮想延長線方向に向かって屈曲する板片５５をそれぞ
れ有しており、その板片５５の先部に、リップミゾ形材
２３の背面に沿って回転する第２ローラ５６を軸支した
ものである。

【００１３】前記した変向手段７は、直角に噛み合わせ
た一組のベベルギヤ（図示せず）をボックス内に有する
ものであり、図２に示すように、一方のベベルギヤの回
転軸７１をボックスの上側に突設し、この回転軸７１を
垂直なネジ軸６１に連結具７２を介して直結し、他方の
ベベルギヤの回転軸を、ボックスから水平に突設し、そ
の突設部分を連結軸９となすものである。また、左側の
支持体２に設けた変向手段７には、図１に示すように、
一方のベベルギヤの水平な回転軸をモーター４の水平な
駆動軸４１に直結してある。

【００１４】上記した各連結軸９の先部には、図１に示
すようにシャフト８の基部がそれぞれ軸支されていて、
シャフト８を起伏可能にしており、シャフト８を起こし
た状態で支持体２の上部横桟２５の中間部に突設したＣ
字型の受け具Ｕに着脱自在に嵌め込んで取り付けられる
ようにしてある（図４参照）。

【００１５】また、両シャフト８，８は、その先部を互
いに突き合わせた状態で連結用のカップリング１１によ
って一本化され、それによって左右両支持体２，２にそ
れぞれ設けたネジ軸６１の回転運動を同調させ、ひいて
は両取付部材５，５の昇降運動を同調させ、踏板３を水
平に保持した状態で昇降できるようにしてある。

【００１６】図５に示すように、左側のシャフト８は、
その先端部を二股に分岐するスリット８１を有すると共
に、先端部が必要以上に深くカップリング１１内に入ら
ないようにする鍔８２をスリット８１の近くに有してい
る。一方、右側のシャフト８の先部には、その軸方向に
直交する上下方向に一対の係止ピン８３を突設してあ
る。また、カップリング１１は、シャフト８より一回り
大きな筒形状をなし、左側部分の上下には位置決め用の
差込孔１２がそれぞれ形成してあり、シャフト８のスリ
ット８１と差込孔１２を一致させた状態でボルトＢ及び
蝶ナットＮによって締結可能になし、また右側部分の上
下には、シャフト８の係止ピン８３をスライド式に差し
込む為の嵌合孔１３が形成してあり、これによって両シ
ャフト８，８が一本化される。

【００１７】上記した屋内用作業足場１の組み立ては、
一対の支持体２，２を所定間隔を保って対向すると共
に、両支持体２，２の取付部材５，５間に踏板３を架け
渡し、さらに、両支持体２，２のシャフト８，８をカッ
プリング１１を介して連結することにより完了する。

【００１８】また、踏板３の昇降は、モーター４をスイ
ッチング手段ＳＷを用いて正回転、若しくは逆回転する
ことによって行う。その作動原理は、モーター４によっ
て水平な駆動軸４１と、駆動軸４１に直結した一組のシ
ャフト８，８を回転させ、その回転運動を各支持体２の
変向手段７によって昇降手段６の垂直なネジ軸６１の回
転運動に変え、それによってナット６２を有する取付部
材５が支持体２に沿って昇降し、最終的には、踏板３が
水平状態を保持したまま昇降を行う。

【００１９】尚、各支持体２には、キャスター２２，２
２，…が付いているので、設置場所を移動するには好都
合である。

【００２０】図６は第２実施形態を示すもので、両連結
軸９，９の間に、一本のシャフト８を一組のカップリン
グ１１，１１を介して着脱自在に取り付けることを特徴
としており、何種類かの長さの異なるシャフト８，８…
及び踏板３，３，…を用意しておき、その中から作業場
所の広さに適合したものを選んで使用できるようにする
ものである。

【００２１】また上記した第２実施形態の持ち運びを一
層容易にするために、着脱自在なシャフト８の一端部
を、一方の連結軸９に軸支して、そのシャフト８を起伏
可能になし、シャフト８を起立した状態で一方の支持体
２と一緒にまとめられるようにしても良い（図示せ
ず）。

【００２２】

【発明の効果】本発明の屋内用作業足場は、一対の支持
体と踏板とを別々に運ぶことによって入り口の狭い屋内
へも支障なく持ち込むことができ、しかも、一対の支持
体間に踏板を架け渡し、対向する昇降手段の連結軸間に
シャフトを取り付けるだけで組み立てられる利便性があ
る。また、モーターの駆動力を利用して踏板を昇降させ
ることができると共に、水平に保持された踏板によって
足の載せ場並びに作業範囲が十分に確保されるので、最
適な姿勢で作業を行えるようになり、その結果、作業能
率をも向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による屋内用作業足場の第１実施形態を
示す斜視図である。

【図２】右側の支持体を示す正面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】右側の支持体の上部を拡大した斜視図である。

【図５】一組のシャフトをカップリングによって連結す
る状態を示す斜視図である。

【図６】第２実施形態を示す正面図である。

【符号の説明】

２ 支持体 ３ 踏板 ４ モーター ５ 取付部材 ６ 昇降手段 ８ シャフト ９ 連結軸

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 起立する一対の支持体（２，２）と、両
   支持体（２，２）間に水平に架け渡す踏板（３）とを有
   しており、 各支持体（２）に昇降手段（６）を設けると共に、踏板
   （３）の端部を着脱自在に架ける取付部材（５）を、昇
   降手段（６）によって上下動可能に設け、一方の支持体
   （２）に、該支持体（２）における昇降手段（６）に直
   結するモーター（４）を設けており、 両昇降手段（６，６）には対向する方向に連結軸（９）
   をそれぞれ突設しており、両連結軸（９，９）の間にシ
   ャフト（８）を着脱自在に取り付けることを特徴とする
   屋内用作業足場。