JPH09302402A - 微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法 - Google Patents

微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法

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JPH09302402A
JPH09302402A JP8139482A JP13948296A JPH09302402A JP H09302402 A JPH09302402 A JP H09302402A JP 8139482 A JP8139482 A JP 8139482A JP 13948296 A JP13948296 A JP 13948296A JP H09302402 A JPH09302402 A JP H09302402A
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sintered alloy
mixture
outer frame
thread groove
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JP8139482A
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Yuji Katsumura
祐次 勝村
Yuji Sato
裕二 佐藤
Takehiko Ueda
武彦 上田
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Tungaloy Corp
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Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 微細ネジ溝付き焼結合金部材をスリップキャ
スト法により製作する際、固化された成形体から中子を
除去するのが困難であること、微細な欠けや亀裂を発生
し易くなること、シャープな形状部分を形成する目的が
丸味を帯び易くなるなど不良率が高いので、その不良率
を減少する方法を提供する。 【解決手段】 外枠用型と、ネジ溝が形成された所望の
形状の中子と、金属粉末および/または合金粉末とセラ
ミックス粉末および/またはウイスカーとでなる原料物
質に所定の粘度を保持するための粘性調整剤を混在させ
たスラリー状の混合物とを用いて、該中子を該外枠用型
内に設置し、該外枠用型内に該混合物を注入するが、該
粘性調整剤は、自己硬化性であること、該中子の除去
は、該混合物が半固化状になった状態で行われること、
焼結合金は、該中子に形成されたネジ溝が反転された状
態でなるネジ溝が形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スリップキャスト
法により微細なネジ溝の形成された微細ネジ溝付き焼結
合金部材の製造方法に関し、具体的には、外周部または
内周部にネジ溝の形成を必要とする粉末冶金製品として
の各種の電子部品,電子機器関連の付属部品,情報機
器,情報機器関連の部品,機械部品,機械機器関連の付
属部品またはこれらの接続用治具,もしくはこれらを製
造するための機械部品,治具並びに軸,軸受,軸継手,
軸ユニット部品などとして利用できるスリップキャスト
法による微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、粉末冶金法の工程において、混合
粉末から所望の成形体に成形する工程があり、この工程
の成形方法としての代表例に、金型成形法,射出成形
法,ドクターブレード法,押出し成形法,スリップキャ
スト法がある。これらのうちスリップキャスト法により
混合粉末から成形体を作製する場合は、大別すると、第
1に所望の成形体に型取りした石膏のような溶媒吸収性
の鋳型に直接スラリー状混合物をスリップする方法、第
2に外枠用型内に、所望の成形体に型取りした中子を挿
入しておいて、スラリー状混合物をスリップする方法が
ある。これらのスリップキャスト法について開示されて
いる代表的なものとして、特開平7−237959号公
報,特開平3−120005号公報および特開平5−1
38448号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のスリップキャス
ト法のうち、特開平7−237959号公報には、セラ
ミックス原料粉末と溶媒を含む粘性調整剤とでなるスラ
リーを、溶媒吸収性の成形型に注入してセラミックス原
料粉末を所定の肉厚に着肉させ、溶媒を成形型に吸収さ
せて固化した後、脱型して所定形状のセラミックス成形
体を成形する製造方法が開示されている。
【0004】また、特開平3−120005号公報に
は、低融点合金の中子と吸水性材料の外型(外枠用型)
を用いて成形型を造形し、成形型に溶媒中に原料粉末を
懸濁させた混合物を注入し、外型に溶媒を吸収させ、外
型を取り外して中子と成形体とを少なくとも低融点合金
の溶融温度以上で加熱して中子を溶融除去するスリップ
キャスト成形法について開示されている。
【0005】さらに、特開平5−138448号公報に
は、鋳込型内に油穴付形状に作製した除去可能なワック
スでなる中子を挿入しておき、鋳込型内に材料粉末とバ
インダーとの混合物を注入して成形後にヘキサンを用い
て中子を溶解除去する油穴付きドリルの製造方法につい
て開示されおり、バインダーと中子との材質が異なるも
の、具体的には、一方が水溶性合成樹脂の場合には、他
方が不水溶性合成樹脂とすることが開示されている。
【0006】これら3件の公報のうち、前2件の公報に
は、吸収性の成形型または外型を用いて、混合物に含有
されている溶媒を成形型または外型に吸収させることに
より、混合物を固化させる方法が開示されている。この
前2件の公報に開示されている成形型または外型に溶媒
を吸収させる方法では、注入してから脱型までの工程に
長時間を要すること、また脱型により成形して得られた
成形体自体に溶媒が残存しており、そのために成形体の
乾燥工程に長時間を要すること、さらに脱型および乾燥
工程時に成形体に歪や亀裂が発生しやすいこと、複雑な
成形体や微細形状の成形体を得ることが困難であるとい
う問題がある。
【0007】次に、これら3件の公報のうち、後2件の
公報には、中子と型とを用いて成形体を成形し、成形後
に中子と成形体から中子を除去する方法について開示さ
れている。この後2件の公報に開示されている中子を用
いる方法は、脱型時における成形体の欠けや損傷が生じ
難く、割合に複雑な形状についても成形可能となったも
のである。しかしながら、特開平5−138448号公
報に開示の水溶性合成樹脂を用いて水を散布して硬化さ
せている場合には、超硬合金やサーメットを形成するた
めの原料物質、特にサブミクロンの微細粉末を含むと原
料物質の表面が酸化し、最終的には焼結合金自体が変形
し、不良品となること、部分的に硬化時間がずれること
から成形体に歪や亀裂が発生すること、特に固化された
成形体から中子を除去するのが困難となり、微細な欠け
や亀裂が発生しやすくなること、微細でシャープな形状
部分を形成する目的が丸みを帯びた形状になること、不
良率が高くなることなどの問題がある。
【0008】本発明は、上述のような問題点を解決した
もので、具体的には、自己硬化性の粘性調整剤を用い
て、スリップキャストをするためのスラリー状混合物の
粘度をコントロールし、混合物が成形体となるときに微
細なネジ溝を転写するための中子を除去するタイミング
を最適とすることにより、低不良率で、かつ製造工程時
間を短縮して成形することが可能な微細ネジ溝付き焼結
合金部材の製造方法の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、円柱状の
形状でなる超硬合金の外周部または円筒状の形状でなる
超硬合金の内周部にネジ溝を形成する方法について検討
していたところ、粉末の成形体を成形する各種の方法の
うち、スリップキャスト法が好ましいこと、しかし従来
のスリップキャスト法では微細なネジ溝の形成時に溝内
に気泡が生じて不良となること、ネジ溝部分に変形,歪
または微細欠けが生じてしまうことから、粉末冶金製
品、特に超硬合金に微細なネジ溝を形成するためには、
スリップの硬化方法と微細なネジ溝を転写するための中
子を除去するタイミングが非常に大きな因子になるとい
う知見を得て本発明を完成するに至ったものである。
【0010】本発明の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製
造方法は、外枠用型と、ネジ溝が形成された所望の形状
の中子と、金属粉末および/または合金粉末とセラミッ
クス粉末および/またはウイスカーとでなる原料物質に
所定の粘度を保持するための粘性調整剤を混在させたス
ラリー状の混合物とを用いて、該中子を該外枠用型内に
設置し、該外枠用型内に該混合物を注入する第1工程、
該混合物と該中子と該外枠用型から該外枠用型を除去す
る第2工程、該混合物と該中子から該中子を除去する第
3工程、該混合物が固化されてできた成形体を加熱焼結
して該成形体を焼結合金とする第4工程とを含む焼結合
金の製造方法であって、該粘性調整剤は、自己硬化性で
あること、該第3工程における該中子の除去は、該混合
物が半固化状になった状態で行われること、該焼結合金
は、該中子に形成されたネジ溝が反転された状態でなる
ネジ溝が形成されていることを特徴とする方法である。
【0011】
【発明の実施の態様】本発明の微細ネジ溝付き焼結合金
部材の製造方法において用いる外枠用型は、中子の固定
と、さらには必要に応じて成形体を固定する役割であ
り、そのために材質的には特に制限されなく、例えば、
各種の樹脂,ゴム,プラスチック,金属,鋼を含めた合
金などを用いることができる。この外枠用型は、型取り
の容易性と、離型性からシリコーン樹脂,シリコーンゴ
ムが特に好ましい。また外枠用型は、第2工程で外枠用
型を除去する場合に脱型しやすいように複数に分割でき
るような割型にしておくことも好ましいことである。
【0012】この外枠用型内に固定される中子は、少な
くともネジ溝が形成できることまたは所定の形状の型取
りが容易にできることが必要である。この中子は、ネジ
溝の形成の容易性と共に、第3工程における中子の除去
が容易で、かつ中子を除去する時に成形体が不良品とな
るような影響を避け得る物質、具体的な材質としては、
常温で固体でなる例えばワックス,パラフィン(石ロ
ウ),パラフィン炭化水素,脂肪酸と高級1価アルコー
ルとからなる固形エステルとしての有機物系ロー剤,各
種プラスチック,低融点金属,低融点合金を挙げること
ができる。これらの中でも、ワックス,パラフィンまた
は有機系ロー剤は、型取り形成が容易なこと、中子の除
去が容易なことおよびこれらの工程時における成形体へ
の影響が少ないことから好ましいことである。
【0013】内部にこの中子を固定した外枠用型内に注
入されるスラリー状の混合物は、焼結合金を形成するた
めの原料物質と、微細なネジ溝を転写形成でき得る最適
な粘度とするための粘性調整剤とからなるものである。
このスラリー状混合物は、原料物質の組成成分および粒
径と、粘性調整剤の組成成分との比率が上述の第1工程
から第4工程における微細ネジ溝の成形性に最も重要な
要因となり、そのために、500〜5000cPの粘度
でなることが好ましいことである。特に、超硬合金の組
成成分でなる原料物質の場合には、1000〜4500
cPの粘度でなることが好ましいことである。この粘度
が高い傾向にある場合には、第1工程の後に常温で静水
圧加圧(CIP法)することも好ましいことである。こ
の粘度の調整は、主として原料物質の材質,粒径および
含有量並びに後述する溶媒と結合剤の材質および含有量
により行うことができる。
【0014】このスラリー状の混合物を構成している物
質のうち、原料物質は、従来から粉末冶金法において用
いられている各種の物質、具体的には、例えばCo,N
i,Fe,Cr,Vの金属,Co−Ni,Co−Cr,
Ni−Crの合金の中の1種以上と,周期律表の4a,
5a,6a族金属の炭化物,窒化物,炭窒化物,炭酸化
物,窒酸化物,炭窒酸化物,Al23,AlN,ZrO
2,Si34,SiCおよびこれらの相互固溶体でなる
セラミックスの粉末,SiC,Si34,TiC,Al
23,カーボンのウイスカーの中の1種以上からなるも
のであり、さらに具体的には、各種の超硬合金またはサ
ーメット焼結合金を形成し得る物質である。
【0015】この原料物質は、平均粒径が1μm以下の
炭化タングステンを主成分とする硬質相形成粉末と、鉄
族金属を主成分とする結合相形成粉末とからなること、
この原料物質を用いて粉末冶金法により作製して得られ
る焼結合金が平均粒径1μm以下の炭化タングステンを
主成分とする硬質相85〜95重量%と、残り鉄族金属
を主成分とする結合相とでなる超硬合金でなると、ネジ
溝の成形性に優れており、かつ強度の高い超硬合金を得
ることができることから、特に好ましいことである。こ
の点について、さらに具体的に説明すると、平均粒径が
0.1〜0.7μmの炭化タングステンでなる硬質相、
またはこの炭化タングステンに、硬質相の粒子成長抑制
物質として周期律表4a,5a,6a族金属の炭化物,
窒化物,炭窒化物およびこれらの相互固溶体の中の1種
以上でなるB1型固溶体が5重量%以下混在してなる硬
質相と、Coおよび/またはNiでなる結合相、または
このCoおよび/またはNiに、硬質相の粒子成長抑制
物質および耐腐食性などの諸特性向上物質としてCr,
V,Mo,Zrの中の1種以上が固溶した結合相でなる
焼結合金とすることができる原料物質でなる場合が特に
好ましいことである。
【0016】この原料物質の他に、スラリー状の混合物
を構成しているもう一つの物質である粘性調整剤は、原
料物質を成形するための結合剤、具体的には、例えばエ
ポキシ樹脂,ポリビニールアルコール,フェノール樹
脂,メラミン樹脂,尿素樹脂またはウレタン樹脂と、こ
の結合剤を溶解し、スラリー状にするための溶媒、具体
的には、例えばトルエン,ベンゼン,キシレン,ヘキサ
ンまたはブタノールと、混合物中における微細な原料物
質の凝集を防止し、流動性および分散性を向上させるた
めの解膠剤、具体的には、例えばポリカルボン酸アンモ
ニューム,アクリル酸オリゴマー,ポリエステルまたは
トリエタノールアミンと、外枠用型内に混合物を注入し
た後に、混合物が硬化されるための促進剤としての硬化
剤、具体的には、例えばトリエチレンテトラミン,イソ
フォロジアミン,キシレンジアミンまたはホルムアルデ
ヒドとを含有していることである。この粘性調整剤は、
常温で自己硬化性を有することが重要であり、自己硬化
性を有していると、製造工程が短縮されること、作業性
のスピード性が高められることになる。これらの中で
も、上述の超硬合金を作製する場合には、粘性調整剤
は、エポキシ樹脂の結合剤とブタノールの溶媒とポリカ
ルボン酸アンモニュームの解膠剤とトリエチレンテトラ
ミンの硬化剤とを含んでいると微細ネジ溝の形成に最適
となる。
【0017】本発明の微細ネジ溝付き焼結合金の製造方
法は、以上のような材料を用いて、まず予め収縮率を概
算し、目的とする焼結合金の形状と相似形に型取りして
形成作製しておいた雛型を用いて転写型取りした中子が
内部に設置された外枠用型内に、このスラリー状の混合
物を注入する第1工程と、外枠用型を除去して注入され
た混合物と中子とにする第2工程と、外枠用型の混合物
が半固化した状態で中子を除去する第3工程と、混合物
が固化されてできた成形体を、酸化されるのを防止する
必要がある、具体的には、加熱条件は非酸化性雰囲気と
し、その時の圧力は大気圧,加圧または減圧として、1
300〜1500℃の温度にて加熱焼結する第4工程と
を含む方法である。
【0018】これらの製造工程のうち、第3工程におけ
る中子の除去は、不良率を低減させるために重要な要因
であり、その方法としては、常温または加熱する方法、
溶剤による溶解または加熱による飛散などがあり、また
外枠用型内に注入された混合物の固化状態についても配
慮する必要がある。この中子の除去は、特に溶剤による
溶解または加温した溶剤による溶解が好ましく、混合物
の固化状態については、成形体の形状が円柱状でなり、
その外周部にネジ溝を形成してある場合には、半固化し
た状態の混合物とした状態で中子を除去すること、特に
成形体の形状が円筒状部分を含み、その内周部にネジ溝
を形成してある場合、具体的には、中子の外周部が混合
物でなる場合には、混合物の収縮時の応力と中子の応力
との関係から半固化した状態の混合物となった中子を除
去することが重要となる。ここでの半固化とは、混合物
の収縮が完了してなく、かつ取扱時に変形しない状態に
固化していることをいう。
【0019】
【実施例1】まず、本発明の製造方法1として、平均粒
径0.5μmの炭化タングステン粉末(WC)を89重
量%と炭化クロム粉末(Cr32)を0.5重量%と炭
化バナジュウム(VC)を0.5重量%とコバルト粉末
(Co)を10重量%とでなる原料物質(125g)
に、nーブタノールの溶媒(15cc)とポリカルボン
酸アンモニウムの解膠剤(1cc)とエポキシ樹脂の結
合剤(5.5g)とトリエチレンテトラミンの硬化剤
(1.5cc)とでなる粘性調整剤とを混在させてスラ
リー状混合物を作製した。こうして得たスラリー状混合
物の粘度を測定したところ、3000cPであった。次
に、図1に示した状態でなる、あらかじめ黒鉛製の雛型
により型取りしておいたネジ溝の形成されたワックス製
の中子とシリコーン樹脂製の外枠用型を用いて、中子を
外枠用型内に設置した後、外枠用型内に上述のスラリー
状混合物を注入した。 この混合物が注入された外枠用
型と中子とを室温中で約20時間放置後、混合物が半固
化状になった状態で外枠用型を取り外し、次いでヘキサ
ンにて中子を溶解した。こうして得た混合物が硬化され
てできた成形体をさらに50℃で乾燥し、800℃で一
次加熱した後、1350℃にて加熱焼結して、内周部に
ネジ溝(ピッチ=0.3mm)が形成された一部円筒状
を有する円柱体形状でなる超硬合金を得た。この本発明
の製造方法1により製造したネジ溝付き超硬合金は、1
0個製造して不良率がゼロであった。
【0020】比較の製造方法1として、上述の原料物質
に、水硬化性アクリル樹脂とトルエンとを混在させてス
ラリー状混合物を作製した。この混合物を用いて、水散
布により固化し、略完全に固化した45時間後に中子を
除去した以外は略上述の本発明の製造方法1と同様にし
て、内周部にネジ溝(メートル並目ネジM3相当)が形
成された一部円筒状を有する円柱体形状でなる超硬合金
を得た。この比較の製造方法1により製造したネジ溝付
き超硬合金は、10個製造してほぼ良品と判定できるも
のが1個であり、残りの9個は変形またはネジ溝不良が
生じていた。
【0021】
【実施例2】実施例1の本発明の製造方法1の内、原料
物質を90.5重量%WC−0.5重量%Cr32−6
重量%Co−4重量%Niとし、溶媒と結合剤と硬化剤
の含有量を少々変動させて粘性調整剤を変えた以外はほ
ぼ同様にしてスラリー状混合物を得た。これらの混合物
を用いて、実施例1と同様にして表1に示した本発明の
製造方法2〜7と本発明を外れた比較の製造方法2〜5
により、ネジ溝付き超硬合金をそれぞれ10個づつ作製
し、混合物を図1のキャビティ内に注入後中子を除去す
るまでの時間(表1には、「第3工程の所要時間」と表
記)、この半固化または固化後に得られた良品の個数お
よびこれらを焼結した後に得られた焼結合金の良品の個
数を表1に示した。
【0022】
【表1】
【発明の効果】
【0023】本発明の製造方法は、従来のスリップキャ
スト法による製造方法に対比して、成形が容易であるこ
と、超硬合金成形物質やサーメット成形物質のように成
形工程における酸化を極力回避する必要のある成形品、
かつ微細なネジ溝を成形する必要のある成形品の場合に
おいて、加工歪,変形,欠損などによる不良が著しく低
減されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法として使用した外周ネジ溝付
き中子を備えたスリップキャスト模型の断面図を示す。
(成形体は、内周ネジ溝付き)
【符号の説明】
1 外枠用型、 2 中子、 3 スラリー状混合物が注入されるキャビティ 4 ネジ溝部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外枠用型と、ネジ溝が形成された所望の
    形状の中子と、金属粉末および/または合金粉末とセラ
    ミックス粉末および/またはウイスカーとでなる原料物
    質に所定の粘度を保持するための粘性調整剤を混在させ
    たスラリー状の混合物とを用いて、該中子を該外枠用型
    内に設置し、該外枠用型内に該混合物を注入する第1工
    程、該混合物と該中子と該外枠用型から該外枠用型を除
    去する第2工程、該混合物と該中子から該中子を除去す
    る第3工程、該混合物が固化されてできた成形体を加熱
    焼結して該成形体を焼結合金とする第4工程とを含む焼
    結合金の製造方法であって、該粘性調整剤は、自己硬化
    性であること、該第3工程における該中子の除去は、該
    混合物が半固化状になった状態で行われること、該焼結
    合金は、該中子に形成されたネジ溝が反転された状態で
    なるネジ溝が形成されていることを特徴とする微細ネジ
    溝付き焼結合金部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記外枠用型は、樹脂,ゴム,金属また
    は合金でなることを特徴とする請求項1記載の微細ネジ
    溝付き焼結合金部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記中子は、ワックス,パラフィンまた
    は有機系ロー剤でなることを特徴とする請求項1または
    2記載の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記原料物質は、平均粒径が1μm以下
    の炭化タングステンを主成分とする硬質相形成粉末と、
    鉄族金属を主成分とする結合相形成粉末とでなり、上記
    焼結合金は、平均粒径が1μm以下の炭化タングステン
    を主成分とする硬質相85〜95重量%と残部が鉄族金
    属を主成分とする結合相とでなる超硬合金であることを
    特徴とする請求項1,2または3記載の微細ネジ溝付き
    焼結合金部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記粘性調整剤は、溶媒と解膠剤と結合
    剤の他に、該混合物を固化促進するための硬化剤を含有
    していることを特徴とする請求項1,2,3または4記
    載の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記粘性調整剤は、ブタノールの溶媒と
    ポリカルボン酸アンモニュームの解膠剤と樹脂の結合剤
    とトリエチレンテトラミンの硬化剤を含有していること
    を特徴とする請求項1,2,3または4記載の微細ネジ
    溝付き焼結合金部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記焼結合金は、形状が一部中空部を有
    する円柱状体でなり、かつ該中空部の内周部に上記ネジ
    溝が形成されていることを特徴とする請求項1,2,
    3,4,5または6記載の微細ネジ溝付き焼結合金部材
    の製造方法。
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