JPH09302110A - 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム

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JPH09302110A
JPH09302110A JP8120160A JP12016096A JPH09302110A JP H09302110 A JPH09302110 A JP H09302110A JP 8120160 A JP8120160 A JP 8120160A JP 12016096 A JP12016096 A JP 12016096A JP H09302110 A JPH09302110 A JP H09302110A
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JP
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particles
film
biaxially oriented
polyester film
magnetic recording
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JP8120160A
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Yoshie Suzuki
よし江 鈴木
Hideaki Watanabe
秀明 渡辺
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面が平坦で、かつ滑れ性、耐スクラッチ性
および走行耐久性に優れ、高密度記録のベースフィルム
として、特に薄手の長時間記録のベースフィルムとして
有用な磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムを
提供する。 【解決手段】 平均一次粒径が0.05μm以下、平均
凝集度が5未満、モース硬度が6以上である粒子を0.
01〜2.0重量%、さらに平均粒径が0.2〜0.8
μmの不活性粒子を0.005〜0.1重量%含有し、
かつ赤外吸収スペクトルのエステル基の伸縮振動に由来
する1300〜1050cm-1の間に現れるピークの二
色指数が0.4以上0.7以下であることを特徴とする
磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体用二軸
配向ポリエステルフィルムに関し、更に詳しくは表面が
平坦で、かつ滑り性、耐スクラッチ性および走行耐久性
に優れ、高密度記録のベースフィルムとして、特に薄手
の長時間記録のベースフィルムとして有用な磁気記録媒
体用二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】ポリエ
チレンテレフタレートフィルムに代表される二軸配向ポ
リエステルフィルムは、その優れた物理的および化学的
特性の故、磁気記録媒体例えば、磁気テープ、フロッピ
ーディスク等のベースフィルムとして今や不可欠なもの
となっている。
【0003】近年、ビデオテープを中心とする磁気記録
媒体は小型化、高密度記録化へと急速に進行している。
このため、高密度記録化により磁性層の薄膜化、テープ
の薄手化が要求されている。
【0004】磁性層薄膜化は高密度記録では短波長で記
録されるため、磁性層厚みの出力損失の低減等のため必
要となる。例えば、汎用のビデオテープは通常、2〜3
μmの磁性層厚みであるが、8mmテープに代表される
純鉄を主成分とするメタルパウダーテープにおいては1
〜2μmの磁性層厚みとなっている。この磁性層の薄膜
化に伴い、ベースフィルムの表面性がビデオテープの電
磁変換特性へ与える影響は大きくなり、ベースフィルム
の表面は可能な限り平坦なものが望まれる。
【0005】また、テープの薄手化はヤング率が減少す
ることで、ヘッドへの押し付け力が低下し、電磁変換特
性に悪影響を引き起こすと共に、VTR中での走行耐久
性の低下となる。
【0006】従来の技術ではフィルムの表面が平坦にな
るに従って、フィルムの滑り性、耐スクラッチ性が悪化
し、重大な支障をきたすことになる。例えば、二軸配向
ポリエステルフィルムの表面に磁性層を塗布し磁気テー
プとして用いる場合に、コーティングロールとフィルム
表面との摩擦摩耗により削れ性が発生したり、フィルム
表面にスクラッチが発生する。また、VTRやデータカ
ートリッジ用として用いる場合にも、カセットに高速で
巻き込む工程が削れ粉やスクラッチが発生し、D/Oの
原因となる。
【0007】二軸配向ポリエステルフィルムの滑り性改
良の技術として、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、
炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン等の無
機質微粒子を添加する方法(例えば、特開昭54―57
562号)、またポリエステルを製造する重合系内で、
カルシウム、リチウムあるいはリンを含む微粒子を析出
させる方法(例えば、特公昭52―32914号)など
が知られている。しかし、これら方法では磁気テープを
カセットに高速で巻き込む工程において、削れ粉やスク
ラッチが発生し、D/Oレベルがアップするという問題
があり、また滑り性に関しても、十分に満足する滑り性
を得るにはフィルムの平坦性を犠牲にせざるをえず、要
求される電特と両立するものは得られない状況であっ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の問
題を解消するため、フィルム表面が平坦であり、かつ滑
り性、耐スクラッチ性に優れ、しかも走行耐久性に優れ
た磁気記録媒体用ポリエステルフィルムを開発すべく鋭
意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は平均一次粒径が50n
m以下であり、平均凝集度が5未満、モース硬度が6以
上である粒子(粒子A)を0.01〜2.0重量%、さ
らに平均粒径が0.2〜0.8μmの不活性粒子(粒子
B)を0.005〜0.1重量%含有し、かつ赤外吸収
スペクトルのエステル基の伸縮振動に由来する1300
〜1050cm-1の間に現れるピークの二色指数が0.
4以上0.7以下であることを特徴とする磁気記録媒体
用二軸配向ポリエステルフィルムである。
【0010】本発明におけるポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを
主たるグリコール成分とするポリエステルである。かか
るポリエステルは実質的に線状であり、そしてフィルム
形成性、特に溶融成形によるフィルム形成性を有する。
【0011】芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスル
ホンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ア
ンスラセンジカルボン酸等を挙げることができる。
【0012】脂肪族グリコールとしては、例えばエチレ
ングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、デカメチレングリコール等の如き炭素
数2〜10のポリメチレングリコールあるいはシクロヘ
キサンジメタノールの如き脂環族ジオール等を挙げるこ
とができる。
【0013】本発明においては、ポリエステルとしては
アルキレンテレフタレートおよび/またはアルキレンナ
フタレートを主たる構成成分とするものが好ましく用い
られる。
【0014】これらポリエステルのうちでも、特にポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン―2,6―ナフ
タレートをはじめとし、例えば全ジカルボン酸成分の8
0モル%以上がテレフタル酸および/または2,6―ナ
フタレンジカルボン酸であり、全グリコール成分の80
モル%以上がエチレングリコールである共重合体が好ま
しい。
【0015】その際、全酸成分の20モル%以下はテレ
フタル酸および/または2,6―ナフタレンジカルボン
酸以外の上記芳香族ジカルボン酸であることができ、ま
た、例えばアジピン酸、セバチン酸等の如き脂肪族ジカ
ルボン酸;シクロヘキサン―1,4―ジカルボン酸の如
き脂環族ジカルボン酸等であることができる。
【0016】また、全グリコール成分の20モル%以下
は、エチレングリコール以外の上記グリコールであるこ
とができ、また例えばハイドロキノン、レゾルシン、
2,2―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパン等の
如き芳香族ジオール;1,4―ジヒドロキシジメチルベ
ンゼンの如き芳香族環を有する脂肪族ジオール;ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコール等の如きポリアルキレングリコ
ール(ポリオキシアルキレングリコール)等であること
もできる。
【0017】本発明におけるポリエステルには、例えば
ヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸、ω―ヒドロ
キシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシカルボ
ン酸に由来する成分を、ジカルボン酸成分およびオキシ
カルボン酸成分の総量に対し20モル%以下で共重合あ
るいは結合するものも含まれる。
【0018】更に、本発明におけるポリエステルには、
実質的に線状である範囲の量、例えば全酸成分に対し2
モル%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又はポ
リヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエ
リスリトール等を共重合したものも包含される。
【0019】これらポリエステルは、それ自体公知であ
り、かつそれ自体公知の方法で製造することができる。
このポリエステルとしては、o―クロロフェノール中の
溶液として35℃で測定して求めた固有粘度が約0.4
〜約0.9のものが好ましい。
【0020】本発明において、ポリエステルフィルムに
含有させる粒子は、平均一次粒径が50nm(0.05
μm)以下で、モース硬度が6以上の粒子(粒子A)と
平均粒径が0.2〜0.8μmの不活性粒子(粒子B)
の2種である。
【0021】粒子Aの平均一次粒径が50nmより大き
いと、フィルムの平坦性が損なわれるようになり、また
モース硬度が6未満であるとフィルム地肌の補強効果が
小さくなり、所望の耐スクラッチ性が得られなくなる。
さらに、フィルム中の粒子Aは平均凝集度が5未満であ
る必要があるが、この凝集度が5以上になるとフィルム
の平坦性が損なわれ、電磁変換特性の低下を招くように
なる。
【0022】また、粒子Bの平均粒径が0.2μm未満
であると、滑り性向上効果がなく、一方0.8μmを超
えると表面性を損ない、電磁変換特性の低下を招くよう
になる。
【0023】本発明において粒子Aの添加量は0.01
〜2.0重量%、好ましくは0.2〜0.5重量%であ
る。この添加量が0.01重量%未満ではフィルムの耐
スクラッチ性に改良の効果が認められず、一方2.0重
量%を超えると含有物が多くなりすぎ、フィルム自身が
削られやすくなったり、粒子が脱落しやすくなったり、
またフィルムの平坦性が損なわれるため好ましくない。
【0024】また、粒子Bの添加量は0.005〜0.
1重量%である。この量が0.1重量%を超えた添加量
では、フィルムの平坦性を損ない磁気テープの出力低下
を招き、一方0.005重量%未満の添加量ではフィル
ムの滑り性に改良の効果が見られない。
【0025】粒子Aの素材としては、例えば、ジルコニ
ア、二酸化ケイ素、二酸化チタン、窒化チタン、αアル
ミナ、θアルミナ、γアルミナ、アルミン酸マグネシウ
ム、アルミン酸亜鉛等が挙げられる。
【0026】粒子Bの素材としては、例えば、カオリ
ン、タルク、カーボン、硫化モリブデン、石膏、岩塩、
炭酸カルシウム、硫酸バリウム、フッ化リチウム、フッ
化カルシウム、ゼオライト、リン酸カルシウム、二酸化
珪素、二酸化チタン等の無機化合物、架橋シリコーン樹
脂粒子、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン粒
子、架橋スチレン―アクリル樹脂粒子、架橋ポリエステ
ル粒子、テフロン粒子、ポリイミド粒子、ポリイミド―
アミド粒子、メラミン樹脂粒子等の耐熱性の高分子など
を挙げることができる。
【0027】本発明において、ポリエステルフィルムは
赤外吸収スペクトルのエステル基の伸縮振動に由来する
1300〜1050cm-1の間に現れるピークの二色指
数が0.4以上0.7以下である必要がある。この指数
が0.7より大きいと、走行耐久性の効果がみられず、
一方0.4未満であると、ヘッド当りが悪くなり、電磁
変換特性に悪影響を与えるので、好ましくない。
【0028】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、基本的には、例えば、融点(Tm:℃)ないし(T
m+70)℃の温度でポリエステルを溶融押出して固有
粘度0.35〜0.9dl/gの未延伸フィルムを得、
該未延伸フィルムを一軸方向(縦方向又は横方向)に
(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度(ただし、T
g:ポリエステルのガラス転移温度)で4.0〜7.0
倍の倍率で延伸し、次いで上記延伸方向と直角方向(一
段目延伸が縦方向の場合には、二段目延伸は横方向とな
る)にTg(℃)〜(Tg+70)℃の温度で2.0〜
4.0倍の倍率で延伸することで製造できる。延伸手段
は逐次二軸延伸、同時二軸延伸のいずれでも良い。更
に、二軸配向フィルムは、(Tg+70)℃〜Tm
(℃)の温度で熱固定することが好ましい。例えばポリ
エチレンテレフタレートフィルムについては190℃〜
230℃で熱固定することが好ましい。熱固定時間は例
えば1〜60秒である。
【0029】この製造方法、条件のうちから、上記特性
を与える方法、条件を選択すると良い。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。また、本発明で用いた測
定法は次の通りである。
【0031】(1)粒子Aの平均一次粒径 粒子を含有したフィルムを断面方向に厚さ100nmの
微薄切辺とし、透過電子顕微鏡(例えば、日本電子製J
EM―1200EX)を用いて、10万倍程度の倍率で
粒子を観察すると、これ以上粒子を分割できない最小の
粒子(一次粒子)を観察できる。この写真を用いて個々
の粒子の面積円相当の直径を画像解析装置等を用いて粒
子1000個について測定し、平均した粒子径を粒子A
の平均一次粒径とする。
【0032】(2)粒子Aの平均凝集度 前記平均一次粒径の測定にて得られた写真より観察され
た約1000個の粒子について、特に凝集粒子(二次粒
子)についてはいくつかの一次粒子からできているのか
数え、一次粒子の総和を測定した粒子の数で割った値を
平均凝集度とする。
【0033】(3)不活性粒子Bの平均粒径(DP) 島津製作所製CP―50型セントリフュグル パーティ
クルサイズ アナライザーを用いて測定する。得られる
遠心沈降曲線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量
との積算曲線から、50マスパーセントに相当する粒径
を読み取り、この値を上記平均粒径とする(Book「粒度
測定技術」日刊工業新聞社発行、1975年、頁242
〜247参照)。
【0034】(4)赤外二色指数 フーリエ変換赤外分光法における顕微全反射吸収測定法
(FT―IR 顕微ATR法)を用い、次の条件で測定
する。
【0035】プリズム:ゲルマニウム 入射角:45° 分解能:4cm-1 サンプル表面に対し、偏光子を用い、長手方向および幅
方向に偏光を入射し、赤外スペクトルを測定する。13
00〜1050cm-1の間に現れる最も強いピークの強
度を長手方向、幅方向でそれぞれ吸光度(A(長手)、
A(幅))で求める。A(幅)/A(長手)の比を赤外
二色指数とする。
【0036】(5)低速ピンでの削れ性、耐スクラッチ
性 温度20℃、湿度60%の環境下で、幅1/2インチに
裁断したフィルムをSUS焼結板を円柱形に曲げた比較
的仕上げの良い固定ガイドピンに角度θ=(180/1
80)πラジアン(180°)接触させて毎分2mの速
さ、出側テンションT2 =100gで走行(摩擦)させ
る。フィルムが90m走行した後、固定ガイドピン上に
付着した削れ粉、およびフィルムのスクラッチを評価す
る。
【0037】<削れ粉判定> ○:うっすらと削れ粉が見られる △:削れ粉の存在が一見して判る ×:削れ粉がひどく付着している
【0038】<スクラッチ判定> ◎:0〜2本のスクラッチが見られる ○:3〜5本のスクラッチが見られる △:6〜15本のスクラッチが見られる×:16本以上
のスクラッチが見られる
【0039】(6)電磁変換特性 下記に示す組成物をボールミルに入れ、16時間混練、
分散した後、イソシアネート化合物(バイエル社製のデ
スモジュールL)5重量部を加え、1時間高速剪断分散
して磁性塗料とする。
【0040】磁性塗料の組成物: 針状Fe粒子 100重量部(以
下、単に「部」と記す) 塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体 15部 熱可塑性ポリウレタン樹脂 5部 酸化クロム 5部 カーボンブラック 5部 レシチン 2部 脂肪酸エステル 1部 トルエン 50部 メチルエチルケトン 50部 シクロヘキサノン 50部 この磁性塗料をポリエステルフィルムの片面に、乾燥膜
厚2.0μmとなるように塗布する。次いで2500ガ
ウスの直流電磁場中で配向処理した後、100℃で乾燥
する。乾燥後、スーパーカレンダリング処理を施し、更
に下記組成のバックコート塗料を厚さ1μmに塗布し、
乾燥させ、これを8mm幅にスリットして磁気テープを
得る。
【0041】バックコート塗料の組成: カーボンブラック 100部 熱可塑性ポリウレタン樹脂 60部 イソシアネート化合物 18部 シリコーンオイル 0.5部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 50部
【0042】得られた磁気テープの電磁変換特性は、次
の通り測定する。測定器はシバソク(株)製ノイズメー
ターを使用し、ビデオS/NをdB単位で表し、測定す
る。VTRとしてはソニー(株)製EVO―9800A
を用い、前述の磁気テープを測定し、ブランクを基準
(±0dB)として、その相対値を電磁変換特性とす
る。
【0043】(7)磁気テープの走行耐久性 VTRとしては、ソニー(株)製EVO―9800を用
い、走行開始、停止を繰り返しながら50時間走行さ
せ、下記項目を満足する場合を走行性:良好、そうでな
い場合を走行性:不良と判断する。 (a)テープ端が折れたり、ワカメ状にならない (b)テープが裂けたり、破断しない
【0044】[実施例1〜3、比較例2]ジメチルテレ
フタレートとエチレングリコールとを、エステル交換触
媒として酢酸マンガンを、重合触媒として三酸化アンチ
モンを、安定剤として亜燐酸を、更に滑剤として表1に
示す添加粒子を添加して、常法により重合し、固有粘度
(オルソクロロフェノール、35℃)0.62のポリエ
チレンテレフタレートを得た。
【0045】このポリエチレンテレフタレートのペレッ
トを170℃で3時間乾燥後、押出機ポッパーに供給
し、溶融温度280〜300℃で溶融し、この溶融ポリ
マーを1mmのスリット状ダイを通して表面仕上げ0.
3s程度、表面温度20℃の回転冷却ドラム上に押出
し、200μmの未延伸フィルムを得た。
【0046】このようにして得られた未延伸フィルムを
長手方向に二段階に分けて、それぞれ2.5倍、2.3
倍に延伸した。この一軸延伸フィルムを急冷し、続いて
ステンターに供給し、90℃にて横方向に3.6倍に延
伸した。得られた二軸配向フィルムを205℃の温度で
5秒間熱固定し、8.7μmの熱固定二軸配向フィルム
を得た。
【0047】[比較例1]ジメチルテレフタレートとエ
チレングリコールとを、エステル交換触媒として酢酸マ
ンガンを、重合触媒として三酸化アンチモンを、安定剤
として亜燐酸を、更に滑剤として表1に示す添加粒子を
添加して、常法により重合し、固有粘度(オルソクロロ
フェノール、35℃)0.62のポリエチレンテレフタ
レートを得た。
【0048】このポリエチレンテレフタレートのペレッ
トを170℃で3時間乾燥後、押出機ポッパーに供給
し、溶融温度280〜300℃で溶融し、この溶融ポリ
マーを1mmのスリット状ダイを通して表面仕上げ0.
3s程度、表面温度20℃の回転冷却ドラム上に押出
し、200μmの未延伸フィルムを得た。
【0049】このようにして得られた未延伸フィルムを
長手方向に4.0倍に延伸した。この一軸延伸フィルム
を急冷し、続いてステンターに供給し、90℃にて横方
向に3.5倍に延伸した。得られた二軸配向フィルムを
205℃の温度で5秒間熱固定し、8.7μmの熱固定
二軸配向フィルムを得た。
【0050】[比較例3]ジメチルテレフタレートとエ
チレングリコールとを、エステル交換触媒として酢酸マ
ンガンを、重合触媒として三酸化アンチモンを、安定剤
として亜燐酸を、更に滑剤として表1に示す添加粒子を
添加して、常法により重合し、固有粘度(オルソクロロ
フェノール、35℃)0.62のポリエチレンテレフタ
レートを得た。
【0051】このポリエチレンテレフタレートのペレッ
トを170℃で3時間乾燥後、押出機ポッパーに供給
し、溶融温度280〜300℃で溶融し、この溶融ポリ
マーを1mmのスリット状ダイを通して表面仕上げ0.
3s程度、表面温度20℃の回転冷却ドラム上に押出
し、200μmの未延伸フィルムを得た。
【0052】このようにして得られた未延伸フィルムを
長手方向に3.0倍に延伸した。この一軸延伸フィルム
を急冷し、続いてステンターに供給し、90℃にて横方
向に4.5倍に延伸した。得られた二軸配向フィルムを
205℃の温度で5秒間熱固定し、8.7μmの熱固定
二軸配向フィルムを得た。
【0053】このようにして得られたフィルムおよび磁
気テープの特性を表2に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】この表から明らかなように、本発明による
ものは磁気記録媒体用として表面の平坦性を有しつつ、
優れた耐スクラッチ性、耐削れ性および走行耐久性を有
しており、磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィル
ムとして極めて優れた特性を有している。
【0057】
【発明の効果】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、磁気記録媒体用として優れた表面性を有するととも
に優れた耐スクラッチ性および走行耐久性を有してお
り、磁気記録媒体のベースフィルムとして極めて優れた
特性を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:16 B29L 7:00 C08K 7:16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均一次粒径が0.05μm以下、平均
    凝集度が5未満、モース硬度が6以上である粒子を0.
    01〜2.0重量%、さらに平均粒径が0.2〜0.8
    μmの不活性粒子を0.005〜0.1重量%含有し、
    かつ赤外吸収スペクトルのエステル基の伸縮振動に由来
    する1300〜1050cm-1の間に現れるピークの二
    色指数が0.4以上0.7以下であることを特徴とする
    磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム。
JP8120160A 1996-05-15 1996-05-15 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム Pending JPH09302110A (ja)

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