JPH09301658A - 高速エレベータの防音装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗かごを高速度で昇降させた際にそれぞれの
介在体の所定の間隙にて生じる騒音を防止することので
きる高速エレベータの防音装置の提供。 【解決手段】 エプロン５に、乗かごの昇降に伴う所定
の間隙９への空気の流入を抑制する抑制手段、例えば分
割されており、所定の間隙９と同等以上の間隙１１を隔
ててそれぞれ配設され、乗かごの側方に向かってそれぞ
れが上向きとなるようにして設けられた整流体１０Ａ、
１０Ｂを備え、空気を整流体１０Ａ、１０Ｂにより案内
して分散するようになっている。 【効果】 静粛性の向上を図り、より快適な乗り心地を
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する利用分野】本発明は、乗かごのシル前端
部に装着されるそれぞれの介在体の間隙に生じる空気流
による騒音を防止する高速エレベータの防音装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図３は従来の高速エレベータの乗かごの
シル付近を示す断面図、図４は乗かごを昇降させたとき
のシル付近の空気の流れを示す斜視図である。

【０００３】従来、高速エレベータには、乗かご１と、
乗かご１の出入口部に立設されるかご扉２と、このかご
扉２を案内するシル３と、シル３の前端部に装着され、
物品等が昇降路内に落下することを防止する介在体４
と、介在体４の下方に延設され、板状体から成るエプロ
ン５と、乗場６に立設され、かご扉２と対向可能な乗場
扉７と、乗場扉７を案内するシル８とを有している。

【０００４】そして、前述した介在体４は、かご扉２と
乗場扉７とを連動させるための図示しない係合ローラの
通過を可能とするため、分割されており、図４に示すよ
うに所定の間隙９が形成されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来の高速エレベータでは、乗かご１を例えば１２０ｍ／
分、またはこれ以上の高速度で昇降させることがある
が、このような場合、図４の矢印にて示すように介在体
４により案内された大量の空気が所定の間隙９に流れ込
み、これに伴って騒音を発生するという問題があった。

【０００６】本発明はこのような従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は、乗かごを高速度
で昇降させた際にそれぞれの介在体の所定の間隙にて生
じる騒音を防止することのできる高速エレベータの防音
装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、乗かごのシルの前端部に、分割された落下
防止用の介在体を所定の間隙を隔ててそれぞれ装着する
とともに、前記介在体の下方に板状体から成るエプロン
を備えた高速エレベータに設けられ、前記乗かごの昇降
に伴って前記所定の間隙に生じる空気流による騒音を防
止する高速エレベータの防音装置において、前記エプロ
ンに、前記乗かごの昇降に伴う前記所定の間隙への空気
の流入を抑制する抑制手段を備えた構成にしてある。

【０００８】前記のように構成した本発明によれば、乗
かごの昇降に伴って生じる空気流は、エプロンに設けた
抑制手段により案内されて分散され、所定の間隙に流入
する空気の量が抑制される。これによって、乗かごを高
速度で昇降させた際にそれぞれの介在体の所定の間隙に
て生じる騒音を防止することができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の高速エレベータの
防音装置の実施の形態を図に基づいて説明する。

【００１０】図１は本発明の高速エレベータの防音装置
の一実施形態を示す斜視図、図２は乗かごを昇降させた
ときの図１の防音装置付近の空気の流れを示す斜視図で
ある。なお、前述した図３、４に示したものと同等のも
のには同一符号が付してある。すなわち、３はシル、４
は介在体、５はエプロン、９は所定の間隙である。

【００１１】本実施形態の高速エレベータの防音装置は
図１に示すように、エプロン５に、乗かごの昇降に伴う
所定の間隙９への空気の流入を抑制する抑制手段、例え
ば分割されており、所定の間隙９と同等以上の間隙１１
を隔ててそれぞれ配設され、乗かごの側方に向かってそ
れぞれが上向きとなるようにして設けられた整流体１０
Ａ、１０Ｂを備えている。なお、前記の間隙１１は、か
ご扉２と乗場扉７とを連動させるための図示しない係合
ローラの通過を可能とする所定の間隙９と同等の幅を有
するよう設定されている。

【００１２】この実施形態にあっては、乗かごを高速度
で昇降させると、これに伴って生じる空気流は、図２の
矢印にて示すようにエプロン５に設けた整流体１０Ａ、
１０Ｂにより案内されて分散し、その大部分は介在体４
のそれぞれの側方に流れ、したがって、所定の間隙９に
流入する空気の量が抑制される。

【００１３】このように構成した実施の形態では、乗か
ごを高速度で昇降させた際にそれぞれの介在体４ａ、４
ｂの所定の間隙９にて生じる騒音を防止することができ
る。

【００１４】なお、本実施形態では抑制手段である整流
体１０Ａ、１０Ｂを直線状に形成したが、本発明はこれ
に限らず、曲線形状に形成したものでもよい。

【００１５】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、乗
かごを高速度で昇降させた際にそれぞれの介在体の所定
の間隙にて生じる騒音を防止することができ、これによ
って、静粛性の向上を図り、より快適な乗り心地を得る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の高速エレベータの防音装置の一
実施形態を示す斜視図である。

【図２】乗かごを昇降させたときの図１の防音装置付近
の空気の流れを示す斜視図である。

【図３】従来の高速エレベータの乗かごのシル付近を示
す断面図である。

【図４】乗かごを昇降させたときのシル付近の空気の流
れを示す斜視図である。

【符号の説明】

３ シル ４ 介在体 ５ エプロン ９ 所定の間隙 １０Ａ、１０Ｂ 整流体（抑制手段） １１ 間隙

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 乗かごのシルの前端部に、分割された落
   下防止用の介在体を所定の間隙を隔ててそれぞれ装着す
   るとともに、前記介在体の下方に板状体から成るエプロ
   ンを備えた高速エレベータに設けられ、前記乗かごの昇
   降に伴って前記所定の間隙に生じる空気流による騒音を
   防止する高速エレベータの防音装置において、 前記エプロンに、前記乗かごの昇降に伴う前記所定の間
   隙への空気の流入を抑制する抑制手段を備えたことを特
   徴とする高速エレベータの防音装置。
2. 【請求項２】 前記抑制手段は、分割されており、前記
   所定の間隙と同等以上の間隙を隔ててそれぞれ配設さ
   れ、乗かごの側方に向かってそれぞれが上向きとなるよ
   うにして設けられた整流体から成ることを特徴とする請
   求項１記載の高速エレベータの防音装置。