JPH09301211A - 前輪操舵補正装置制御装置 - Google Patents

前輪操舵補正装置制御装置

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JPH09301211A
JPH09301211A JP12210296A JP12210296A JPH09301211A JP H09301211 A JPH09301211 A JP H09301211A JP 12210296 A JP12210296 A JP 12210296A JP 12210296 A JP12210296 A JP 12210296A JP H09301211 A JPH09301211 A JP H09301211A
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wheel steering
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angle
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Abstract

(57)【要約】 【課題】前輪舵角の補正角を制御する前輪操舵補正制御
を適切に行う。 【解決手段】従来より、前輪舵角の補正は、補正規則に
従って行われる。この補正規則を、操縦不安定性指標
β′に基づいて変更可能とする。操縦不安定性指標β′
としては、車両の横すべり角やヨーレイト等の値に基づ
くものが使用できる。例えば、車速とステアリングホイ
ールの操舵角とに依存して決定される目標ヨーレイトと
実際のヨーレイトとの差が大きい場合には小さい場合に
比して、操縦不安定性指標β′が大きくされる。操縦不
安定性指標β′が小さい場合には大きい場合に比して、
前輪舵角の補正角の大きさを決定するゲインKが抑制さ
れる。ゲインKを抑制することが、補正規則を変更する
ことである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前輪操舵装置と前
輪操舵補正装置とを含む車両方向制御装置の、前輪操舵
補正装置を制御する前輪操舵補正装置制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の車両方向制御装置は既に知られ
ている。特開平3─74265号公報に記載されている
装置はその一例である。この車両方向制御装置において
は、2つの操舵制御が行われる。1つは車両の進行方向
と車両の前後方向とを一致させ、それらの方向のなす角
である車両重心点の横すべり角(車両横すべり角と称す
る)をゼロとする後輪舵角を得る制御(後輪操舵制御と
称する)であり、いま1つはその後輪操舵制御によって
変更される後輪舵角に起因するステアリング特性の変化
を抑制するように前輪舵角を補正する制御(前輪操舵補
正制御と称する)である。
【0003】上記公報に記載の装置における後輪舵角
は、車速の関数である係数kと前輪舵角との積として決
定される。所謂車速感応型の前輪舵角比例後輪操舵制御
が採用されているのである。係数kは、車速がある速度
(しきい速度と称する)より小さい場合には負とされ、
しきい速度に等しい場合にはゼロとされ、しきい速度よ
り大きい場合には正とされる。したがって、車速がしき
い速度より小さい場合には、後輪舵角が前輪舵角の向き
とは逆向きに制御されて、例えばクランク路走行やUタ
ーン等、低速で行われることが多い急旋回時の旋回半径
が小さくなる。また、車速がしきい速度より大きい場合
は後輪舵角が前輪舵角の向きと同じ向きに制御されて、
例えば高速走行時のレーンチェンジにおいて車両の向き
の変化が抑えられる。
【0004】上記後輪舵角制御を行うと、車両が望まし
くない挙動を示す場合がある。例えば、ある一定の車速
で定常円旋回を行っている状態で車速を増加させると、
前輪舵角と同じ向きの後輪舵角が増大させられ、車両の
ステア特性がアンダステア特性を示すようになる。これ
は、車速の上昇に伴う遠心力の増加によって生じる車両
の進行方向の変化に対して車両の姿勢を一致させて車両
の横すべり角をゼロとするために、後輪舵角がアンダス
テア特性を助長するように変更されるからである。ま
た、一定の車速で定常円旋回を行っている状態で車速を
減少させると、前輪舵角と同じ向きの後輪舵角が減少さ
せられて、所謂オーバーステア特性となる。一般的に、
車両はあらゆる状況下において弱いアンダーステア特性
を示すことが望ましいとされており、車速の変化によっ
てステア特性が変化することは望ましくない。このよう
な望ましくない状況は、前記車速感応型の前輪舵角比例
後輪操舵制御とは別の、例えば、後輪舵角をヨーレイト
に比例した値として決定する方法を用いた場合において
も同様に発生する。この場合には、旋回中の車速の変化
がヨーレイトの値を変化させるためにステア特性が変化
することとなる。
【0005】そこで、上記公報に記載の装置において
は、前輪舵角に後輪舵角と同じ向き、かつ、同じ大きさ
の補正が常に行われて、上記速度感応型の前輪舵角比例
後輪操舵制御が与えるステア特性への影響が解消される
ようになっている。つまり、アンダーステア特性となる
後輪舵角に対しては前輪舵角の大きさを大きくし、オー
バーステア特性となる後輪舵角に対しては前輪舵角の大
きさを小さくして、適切なアンダーステア特性が得られ
るようにされているのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の装置
に代表される形式の従来装置においては、上記前輪操舵
補正制御が常に一定の補正規則に基づいて行われている
が、これは望ましくないことが判明した。例えば、後輪
操舵制御のみが行われる場合にはゼロとなる横すべり角
が、前輪操舵補正制御が行われることによってゼロにな
らない。つまり、前輪操舵補正制御が後輪操舵の効果を
減殺し、車両の進行方向に対する車両の前後方向すなわ
ち操縦者の向きを変化させるのであり、操縦者に違和感
を与える。車両の前後方向が車両の進行方向に一致して
いないのみでも操縦者は違和感を感じるが、車速が変化
すれば、ステアリングホイールを操舵していないのに車
両の前後方向と車両の進行方向との不一致の度合いが変
化するため、一層違和感を感じる。したがって、例え
ば、車両の操縦安定性の確保等、別の理由で前輪操舵補
正制御が必要な場合以外は、前輪操舵補正制御を抑制あ
るいは禁止する方がよいのである。
【0007】また、前輪操舵補正制御は、特開平3─7
4265号公報に記載されている目的以外にも利用でき
る。例えば、後述するように、後輪駆動の車両におい
て、前輪舵角の絶対値が大きく、かつ、後輪と路面との
摩擦力が小さい場合には車両がスピンし易くなるのを回
避するために、あるいは生じ始めたスピンを抑制するた
めに、前輪舵角の大きさを減少させることが望ましいの
であり、そのために前輪操舵補正制御を利用できるので
ある。そして、この場合でも、前輪操舵補正制御が常に
一定の規則に基づいて行われることは望ましくない。
【0008】そこで、本願の請求項1に係る第1発明
は、車両の向きに関連する車両方向関連量の目標値と実
際値との差や、その差が大きくなる可能性の大きさを表
す操縦不安定性指標に応じて前輪操舵補正制御を適切に
行い得るようにすることを課題としてなされたものであ
る。また、請求項2に係る第2発明の課題は、操縦不安
定性指標の大きさに着目して第1発明の課題を解決する
ことである。請求項3に係る第3発明の課題は、前輪操
舵補正制御の望ましくない影響のうちで特に大きなもの
を排除するとともに、操縦者が違和感を感じ易くかつ必
要性が低い領域では前輪操舵補正制御が特に強く抑制さ
れるようにすることである。請求項4に係る第4発明の
課題は、操縦者が違和感を感じ易くかつ必要性が低い領
域では前輪操舵補正制御が行われないようにすることで
ある。請求項5に係る第5発明の課題は、操縦不安定性
指標がスピン側を示すものかドリフトアウト側を示すも
のかに着目して第1発明の課題を解決することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、第1発明に
おいては、ステアリングホイールの操舵角に基づいて前
輪舵角を変更する前輪操舵装置と、その前輪操舵装置に
より変更される前輪舵角を補正する前輪操舵補正装置と
を含む車両方向制御装置の、前記前輪操舵補正装置を制
御する前輪操舵補正装置制御装置を、前輪操舵補正装置
が補正する前輪舵角の補正角を補正規則に基づいて決定
する補正角決定手段と、車両の操縦不安定性指標を取得
する操縦不安定性指標取得手段と、その操縦不安定性指
標取得手段により取得された操縦不安定性指標に基づい
て前記補正規則を変更する補正規則変更手段とを含むも
のとすることによって解決される。ここにおいて、操縦
不安定性指標は、車両の向きに関連する車両方向関連
量、例えば、車両の前後方向と走行方向との成す角度で
ある車両横すべり角,車両のヨーレイト,ステア特性等
の目標値と実際値との差や、その差が大きくなる可能性
の大きさや、前輪と後輪との少なくとも一方のコーナリ
ングフォースの非線形性等を表す量であって、必ずしも
操縦安定性が悪い状況でのみ使用することを予定された
ものではない。また、操縦不安定性指標は符号を有する
場合も、符号を有しない場合もあり得る。前者の場合に
は、例えば、アンダステア側あるいはドリフトアウト側
を正、オーバステア側あるいはスピン側を負で表すので
あり、後者の場合には、いずれの側も正の値で表し、値
が大きいほど操縦不安定性が大きいとするのである。
【0010】また、第2発明においては上記課題が、補
正規則変更手段を、操縦不安定性指標の絶対値が小さい
場合の指標値小時補正規則と操縦安定性指標の絶対値が
大きい場合の指標値大時補正規則とを、指標値小時補正
規則による場合には指標値大時補正規則による場合に比
較して、前輪舵角の補正角の絶対値が小さくなるように
変更するものとすることによって解決される。
【0011】第3発明においては、指標値小時補正規則
を、操縦不安定性指標の絶対値が小さい場合に大きい場
合に比して、補正角の絶対値の最大値である最大補正角
を小さくする最大補正角減少規則を含むものとすること
により解決される。
【0012】第4発明においては、指標値小時補正規則
を、操縦不安定性指標の絶対値が予め設定された補正許
容値未満の場合に前輪の補正角の絶対値をゼロとする補
正禁止規則を含むものとすることにより解決される。
【0013】さらに、第5発明においては、操縦不安定
性指標をドリフトアウト側とスピン側とを逆の符号で表
すものとするとともに、補正規則変更手段を、操縦不安
定性指標の符号が正である場合と負である場合とで補正
規則を変える指標符号対応補正規則変更手段を含むもの
とすることにより解決される。
【0014】
【作用】第1発明に係る前輪操舵補正装置制御装置にお
いては、前輪舵角の補正角の決定に用いられる補正規則
が変更可能である。補正規則の変更は、例えば、前輪操
舵補正制御を許容/禁止すること,複数の中から適切な
補正規則を選択すること,前輪操舵補正制御のゲインを
変更すること、補正の向きを変更すること等のあらゆる
変更を含むものである。いずれにしても、操縦不安定性
指標に基づいて前輪舵角の補正規則が変更されるように
すれば、前輪操舵補正が適切に行われるようにすること
ができる。
【0015】また、第2発明に係る前輪操舵補正装置制
御装置においては、補正規則変更手段により補正規則が
指標値小時補正規則と指標値大時補正規則とに変更され
る。指標値小時補正規則は操縦不安定性指標の絶対値が
小さい場合に適した補正規則であり、指標値大時補正規
則は操縦安定性指標の絶対値が大きい場合に適した補正
規則であって、指標値小時補正規則による場合は前輪舵
角の補正角の絶対値が指標値大時補正規則による場合に
比較して小さな値に決定される。したがって、操縦安定
性指標の絶対値が小さい場合には前輪操舵補正制御が禁
止され、あるいは抑制されて、運転者に違和感を与える
ことが回避される一方、アンダステアやオーバステアが
大きくなって違和感よりは操縦安定性が重視されるべき
状況や、もはや運転者によっては前輪操舵補正制御の違
和感が感じられなくなった状況等では、前輪操舵補正制
御が行われて、操縦安定性が改善されることとなる。
【0016】第3発明に係る前輪操舵補正装置制御装置
においては、指標値小時補正規則が、操縦不安定性指標
の絶対値が小さい場合に大きい場合に比して最大補正角
を小さくする最大補正角減少規則を含むものとされるた
め、前輪操舵補正制御の望ましくない影響のうちで特に
大きなものが排除されるとともに、操縦者が違和感を感
じ易くかつ必要性が低い領域では前輪操舵補正制御が特
に強く抑制されることとなる。前輪舵角の補正角が最大
補正角を超えないようにするためには、例えば、補正角
の仮の目標値がまず一定の規則に基づいて決定され、そ
の決定された仮の目標値の絶対値が前記最大補正角を超
えない場合はそのまま実際の補正角とされ、最大補正角
を超える場合は実際の補正角の絶対値が最大補正角に限
定されるようにすればよい。
【0017】第4発明に係る前輪操舵補正装置制御装置
においては、指標値小時補正規則が補正禁止規則を含む
ものとされるため、操縦不安定性指標の絶対値が予め設
定された補正許容値未満の場合に前輪の補正角の絶対値
がゼロとされ、前輪操舵補正制御が行われないこととな
る。これは、第3発明において前記最大補正角がゼロと
されることに相当する。
【0018】第5発明に係る前輪操舵補正装置制御装置
においては、補正規則変更手段が指標符号対応補正規則
変更手段を含むものとされるため、操縦不安定性指標が
ドリフトアウト側を示すかスピン側を示すかによって補
正規則が変更され、それぞれの場合に適した前輪操舵補
正制御が行われる。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、第1発
明によれば操縦不安定性指標に応じて前輪操舵補正制御
が行われるようにすることができるため、前輪操舵補正
制御が不必要であるか望ましくない場合には禁止され、
あるいは抑制され、必要な場合には十分な前輪操舵補正
制御が行われるようにしたり、状況に適した向きの前輪
操舵補正制御が行われるようにしたりすることが可能と
なる。また、第2発明によれば、操縦安定性指標の絶対
値が小さい場合には前輪操舵補正制御が禁止され、ある
いは抑制される一方、操縦安定性指標の絶対値が大きい
場合には十分な前輪操舵補正制御が行われるようにする
ことができるため、運転者に前輪操舵補正制御による違
和感を与えることを回避しつつ操縦安定性を改善するこ
とができる。前輪操舵補正制御を行うことが望ましくな
い場合にその制御を抑制することは、無駄なエネルギ消
費量を抑制することにもなる。第3発明によれば、前輪
操舵補正制御の望ましくない影響のうちで特に大きなも
のを排除できるとともに、操縦者が違和感を感じ易くか
つ必要性が低い領域では前輪操舵補正制御を特に強く抑
制することができる。第4発明によれば、操縦安定性指
標の絶対値が小さい場合には前輪操舵補正制御が完全に
行われないようにすることができるため、前輪操舵補正
制御による運転者の違和感を完全になくすことができ
る。第5発明によれば、操縦不安定性指標がドリフトア
ウト側を示すかスピン側を示すかによって補正規則が変
更されるようにできるため、ドリフトアウト側とスピン
側との両方の操縦安定性をそれぞれに適した制御により
改善することができる。
【0020】
【発明の補足説明】本発明は前記請求項記載の態様の他
に、以下の態様でも実施可能である。実施の態様は、便
宜上、請求項と同じ形式の実施態様項として記載する。 (1)前記操縦不安定性指標取得手段が、車両の実ヨー
レイトを取得するヨーレイトセンサと、ステアリングホ
イールの操舵角と車速とに基づいて目標ヨーレイトを決
定する目標ヨーレイト決定手段と、ヨーレイトセンサに
より取得された実ヨーレイトと目標ヨーレイト決定手段
により決定された目標ヨーレイトとの差の絶対値が大き
い場合に小さい場合に比して前記操縦不安定性指標の絶
対値を大きい値として取得するヨーレイト依拠型操縦不
安定性指標取得手段を含む請求項1〜5のいずれか1つ
に記載の前輪操舵補正装置制御装置。 (2)前記車両方向制御装置が、前記ステアリングホイ
ールの操舵角と車両の走行速度とに基づいて後輪舵角を
変更する車速感応型の後輪操舵装置を含み、前記操縦不
安定性指標取得手段が、前記後輪操舵装置により変更さ
れた後輪舵角の絶対値が予め設定された設定絶対後輪舵
角以上であり、かつ、ステア特性がオーバーステア特性
を示す場合に、そうでない場合に比して前記操縦不安定
性指標の絶対値を大きい値として取得する後輪舵角依拠
型操縦不安定性指標取得手段を含む請求項1〜5,実施
態様項1のいずれか1つに記載の前輪操舵補正装置制御
装置。 (3)前記操縦不安定性指標取得手段が、後輪のスリッ
プ状態が予め設定された設定スリップ状態よりも悪化し
ており、かつ、前記ステアリングホイールの操舵角が予
め設定された設定ステアリングホイール操舵角以上であ
る場合に、そうでない場合に比して前記操縦不安定性指
標の絶対値を大きい値として取得するスリップ状態依拠
型操縦不安定性指標取得手段を含む請求項1〜5,実施
態様項1,2のいずれか1つに記載の前輪操舵補正装置
制御装置。この態様の前輪操舵補正装置制御装置が有効
である場合の一例としては、後輪駆動の車両において、
前輪舵角の絶対値が大きく、かつ、後輪と路面との摩擦
力が小さい場合がある。このような場合には、車両がス
ピンしやすくなるため、操縦不安定性指標の絶対値が車
両がスピンする程度に大きい場合に、そのスピンを抑制
するために前輪操舵補正制御が行われるようにし、そう
でない場合には行われないか、あるいは前輪操舵補正制
御の制御量が少なくされるようにするのである。実施態
様項1〜3に記載の前輪操舵補正装置制御装置は、実施
の形態において説明するように、それぞれ異なる方法で
操縦不安定性指標を取得することになる。 (4)前記車両方向制御装置が、前記ステアリングホイ
ールの操舵角と車両の走行速度とに基づいて後輪舵角を
変更する車速感応型後輪操舵装置を含み、前記補正規則
変更手段が、前記操縦不安定性指標の絶対値が小さい場
合の指標値小時補正規則と操縦安定性指標の絶対値が大
きい場合の指標値大時補正規則とを、指標値小時補正規
則による場合には指標値大時補正規則による場合に比較
して、前記前輪舵角の補正角の絶対値が小さくなるよう
に変更するものである請求項1に記載の前輪操舵補正装
置制御装置。この態様の前輪操舵補正装置制御装置にお
いては、ステアリングホイールの操舵角が一定に保たれ
た状態で車両の走行速度が増され、あるいは減少させら
れた場合に、車両の横すべり角が変化することが抑制さ
れ、運転者の違和感が軽減される。換言すれば、特に車
両の操縦安定性を悪化させる恐れがある場合には前輪操
舵補正制御が優先され、その恐れがない場合には操縦者
に違和感を与えないことが優先されるのである。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態であ
る前輪操舵補正装置制御装置を含む車両方向制御装置の
構成を示す図面である。図1において、10は前輪操舵
補正装置の主たる構成要素たるAFS(Active
Front Steer)アクチュエータである。ま
た、12は後輪操舵装置の主たる構成要素たるARS
(Active Rear Steer)アクチュエー
タである。図1に示した操舵制御装置は、後輪操舵制御
と、前輪操舵補正制御とを共に実行できるものなのであ
る。AFSアクチュエータ10とARSアクチュエータ
12とは実質的に同じものであるため、AFSアクチュ
エータ10の構成のみを代表的に説明する。
【0022】図2に示すように、AFSアクチュエータ
10は中空円筒状のハウジング52を備えている。ハウ
ジング52は、同一直径で真っ直ぐに延びる薄肉円筒状
の本体部54(例えば、パイプ製)の両端が一対の閉塞
部材56,58によって閉塞されることによって構成さ
れている。そのハウジング52を駆動軸60が同軸的に
貫通している。駆動軸60は、各閉塞部材56,58に
より、ハウジング52と同軸となるように位置決めされ
るとともに軸方向に摺動可能に支持されている。また、
駆動軸60は閉塞部材56とスプライン嵌合されてい
て、ハウジング52に対する回転が阻止されている。
【0023】ハウジング52内には、ブラシレスモータ
64(以下、単にモータという)が配設されている。モ
ータ64は、共に円筒状を成すロータ66とステータ6
8とが同軸的にかつスラスト方向の位置が互いに一致す
るように配置されて構成されている。ロータ66は、永
久磁石が極性が周方向にN極とS極とに交互に変化する
状態で装着された4極型とされている。また、ステータ
68は、そのロータ66に対応し、アマチュアコイル7
0が極性が周方向にN極とS極とに交互に変化する状態
で装着された3極型とされている。ステータ68はロー
タ66の外側に適当な磁気的ギャップを隔てて配置され
ている。一方、ロータ66の中空穴には駆動軸60が同
軸的に挿通されている。ロータ66は駆動軸60の外周
面に適当な隙間を隔てて配置され、両端部がハウジング
52に装着された一対の軸受機構74によって回転可能
かつ軸方向移動不能に支持されている。したがって、ス
テータ68のアマチュアコイル70が順次励磁されれ
ば、それに応じてロータ66が回転させられることにな
る。なお付言すれば、ロータ66を4個より少ない数の
永久磁石を使用するものとしたり、4個より多い数の永
久磁石を使用するものとしたり、ブラシレスモータ64
に代えてブラシ付きモータを使用したりすることが可能
である。
【0024】モータ64の回転は運動変換機構としての
ねじ機構78によって直線運動に変換されて駆動軸60
に伝達される。駆動軸60の外周面の一部におねじ80
が形成され、そのおねじ80と螺合するナット82がハ
ウジング52に回転可能かつ軸方向移動不能に支持され
ている。これらおねじ80とナット82との螺合によっ
てねじ機構78が構成されているのである。なお、本実
施形態においては、おねじ80およびナット82が共に
台形ねじとされている。また、モータ64の回転が直接
にねじ機構78に伝達されるわけではなく、モータ64
の回転力を倍力するため、減速装置90を経由して伝達
される。減速装置90は、2個のプラネタリ式減速機9
2,94が互いに直列に連結された構成とされている。
プラネタリ式減速機92,94は、(a) 1個のサンギヤ
100と、(b) 1個のリングギヤ102と、(c) それら
サンギヤ100とリングギヤ102との間に配置された
複数個のプラネタリギヤ104と、(d) それら各プラネ
タリギヤ104をそれらの相対的位置関係を一定に保ち
つつ自転可能に支持するキャリア106とを含んでい
る。
【0025】2個のリングギヤ102はハウジング52
に固定されている。2個のサンギヤ100は共に中空と
され、それら両者を駆動軸60が同軸的に貫通させら
れ、その結果、2個のプラネタリ式減速機92,94は
駆動軸60の軸線方向において並んで配置されている。
それらプラネタリ式減速機92,94のうちロータ66
に近いものを入力側減速機92、ねじ機構78に近いも
のを出力側減速機94と称することとする。入力側減速
機92においては、サンギヤ100がロータ66と一体
的に回転可能とされ、一方、出力側減速機94において
は、サンギヤ100が入力側減速機92のキャリア10
6と一体的に回転可能とされ、さらに、出力側減速機9
4のキャリア106がナット82と一体的に回転可能と
されている。
【0026】したがって、ロータ66が回転すればそれ
に伴って入力側減速機92においてサンギヤ100およ
びプラネタリギヤ104が回転し、そのサンギヤ100
の回転速度が減速されてキャリア106に伝達される。
さらに、キャリア106の回転に伴い、出力側減速機9
4においてサンギヤ100およびプラネタリギヤ104
が回転し、サンギヤ100の回転速度が減速されてキャ
リア106に伝達される。その出力側減速機94のキャ
リア106の回転に伴ってナット82が回転し、その回
転がねじ機構78により直線運動に変換されて、駆動軸
60が軸方向に移動する。
【0027】AFSアクチュエータ10にはさらに、ロ
ータ66の回転位置を検出する回転位置センサ110
と、駆動軸60の軸方向位置を検出する軸方向位置セン
サ112とがそれぞれ設けられている。回転位置センサ
110は、本実施形態においては、磁気式(非接触式の
一例)とされ、ロータ66と共に回転する永久磁石11
6と位置固定の3個の磁気検出素子118との組合せに
よって構成されている。磁気検出素子118は、永久磁
石116に近接して配置され、永久磁石116の通過を
検出することに応じて変化するパルス信号を出力し、こ
れにより、ロータ66の回転位置(相対位置)が検出さ
れる。磁気検出素子118の一例はホール素子である。
回転位置センサ110は、後輪操舵制御中に、モータ6
4の回転角変化量が指令値通りになるようにするために
使用される。これに対し、軸方向位置センサ112は、
本実施形態においては、ポテンショメータ式(接触式)
とされている。軸方向位置センサ112は、駆動軸60
と共に直線変位するスライダと位置固定の電気抵抗器と
の組合せによって構成されている。電気抵抗器は、スラ
イダに常時接触するように設けられ、スライダの位置に
応じて電気抵抗値が変化し、その変化に応じた電気信号
を出力し、これにより、駆動軸60の軸方向位置(絶対
位置)が検出される。軸方向位置センサ112は、後輪
操舵制御に先立ち、モータ64の回転位置を初期化(原
点復帰)するために使用される。
【0028】図1に示すように、AFSアクチュエータ
10およびARSアクチュエータ12の駆動軸60の両
端には、連結部130,132,134,136が形成
されている。連結部130,132,134,136に
は、それぞれタイロッドアーム138,139,14
0,141が連結されており、さらにそれらタイロッド
アーム138,139,140,141は、それぞれナ
ックルアーム142,143,144,145に連結さ
れている。ナックルアーム142,143,144,1
45は、それぞれ転舵軸146,148,150,15
2を中心に回動可能な状態で、車両に取り付けられてい
る。したがって、AFS,ARSアクチュエータ10,
12のモータ64が作動して、駆動軸60が車体の左右
方向に移動すれば、ナックルアーム142,143,1
44,145がそれぞれ回動させられて前,後輪の舵角
が変更される。このように、AFSアクチュエータ1
0,タイロッドアーム138,139およびナックルア
ーム142,143が前輪操舵補正装置を構成し、ま
た、ARSアクチュエータ12,タイロッドアーム14
0,141およびナックルアーム144,145が後輪
操舵装置を構成している。
【0029】AFSアクチュエータ10は、その本体部
54の軸方向に隔たった2箇所が保持機構160によっ
て車体の左右方向に平行移動可能かつ回転不能に保持さ
れている。また、AFSアクチュエータ10の本体部5
4の外周には、雄ねじ部材162が一体的に取り付けら
れている。雄ねじ部材162は雌ねじ部材164と螺合
されている。これら雄ねじ部材162および雌ねじ部材
164は、逆効率ゼロのねじ機構を構成している。逆効
率ゼロのねじ機構とは、互いに螺合した雄ねじ部材と雌
ねじ部材と備え、両ねじ部材のいずれか一方に回転力を
付与すれば両ねじ部材を軸方向に相対移動させることが
できるが、両ねじ部材に軸方向の力を付与しても相対回
転させることができないねじ機構であり、例えば、両ね
じ部材のねじのリード角が摩擦角以下とされた台形ねじ
により構成される。雌ねじ部材164の軸方向の一方の
端には歯車部166が形成され、歯車168とかみ合わ
されている。
【0030】雌ねじ部材164は、上記歯車部166の
歯車168とのかみ合いと、歯車部166とは反対側の
端面170の当接部172への当接とにより軸方向の移
動を阻止されているとともに、保持機構174により車
体の左右方向に平行な回転軸線のまわりに回転可能に保
持されている。歯車168はステアリングシャフト18
0の下端に固定されており、ステアリングシャフト18
0の上端には、ステアリングホイール182が固定され
ている。ステアリングホイール182が回転させられる
と、ステアリングシャフト180,歯車168,雌ねじ
部材164がそれぞれ回転させられ、雄ねじ部材162
が一体的に取り付けられたAFSアクチュエータ10の
全体が車両の左右方向に移動させられる。この移動によ
って、上記AFSアクチュエータ10内のモータ64が
作動させられた場合と同様に、左,右前輪FL,FRが
操舵される。AFSアクチュエータ10,タイロッドア
ーム138,139,ナックルアーム142,143,
雄ねじ部材162,雌ねじ部材164,歯車168,ス
テアリングシャフト180,ステアリングホイール18
2等が、前輪操舵装置を構成しているのである。
【0031】さらに、ステアリングシャフト180に
は、電動パワーステアリング装置186が取り付けられ
ている。電動パワーステアリング装置186は、内部に
図示しないモータ188を含んでおり、図示しないねじ
機構190を介してステアリングシャフト180に回転
トルクを付与することができる。付与されるトルクの大
きさは、トルクセンサ192によって検出されるトルク
rqの大きさに基づいてAFS/PS用ECU(Ele
ctronic Control Unit)200に
より決定される。
【0032】AFS/PS用ECU200は、電動パワ
ーステアリング装置186内の図示しないモータ188
への供給電圧・電流を制御してパワーステアリング装置
を制御するとともに、AFSアクチュエータ10内のモ
ータ64への供給電圧・電流を制御して前輪操舵補正制
御を行う。パワーステアリング装置としての作動は従来
の装置と同様であるため、説明を省略する。前輪操舵補
正制御を行うため、AFS/PS用ECU200が取得
するデータは、(1) AFSアクチュエータ10内の回転
位置センサ110の出力に基づいて決定される補正角Δ
θf ,(2) ARS用ECU202から出力される実後輪
舵角θr ,(3) ステアリング操舵角センサ204の出力
に基づいて決定されるステアリング操舵角δf (車両を
左旋回させる向きが正とされる),(4) ヨーレイトセン
サ206によって出力される実ヨーレイトγ,(5) 車輪
回転センサ208,210が出力する信号に基づいてそ
れぞれ取得される左,右前輪FL,FRの回転速度
L ,VR 、である。これらのデータに基づいてAFS
アクチュエータ10内部のモータ64の回転制御が後述
する手順で行われて、前輪操舵補正制御が行われる。な
お、上記ステアリング操舵角センサ204の出力から直
接得られるステアリング操舵角δf は、位置センサ21
2の出力から得られる前輪舵角θf ′(=δf /N,
N:ステアリング操舵角前輪舵角比)を用いて、間接的
に決められる実施形態とされてもよい。また、位置セン
サ212の出力から得られる前輪舵角θf ′と、回転位
置センサ110の出力から決定される補正角Δθf との
和である実前輪舵角θf は、位置センサ214の出力か
ら直接取得される実施形態とされてもよい。図1には、
それら位置センサ212,214が取り付けられる位置
も合わせて示されている。
【0033】また、ARS用ECU202は、ARSア
クチュエータ12内の回転位置センサ110,ヨーレイ
トセンサ206,車輪回転センサ208,210から各
種データを取得し、これらのデータに基づいてARSア
クチュエータ12内のモータ64の回転制御を後述する
手順で行って、後輪操舵制御を行う。なお、回転位置セ
ンサ110の出力から得られる後輪舵角θr が、位置セ
ンサ216により取得される実施形態としてもよい。図
1には、その位置センサ216の取り付け位置も合わせ
て示されている。
【0034】図3は、上記AFS/PS用ECU200
およびARS用ECU202の主体を成すコンピュータ
のROMに格納されている後輪操舵制御および前輪操舵
補正制御のプログラムを表すフローチャートである。図
3において、まずステップ100(以下単にS100と
記す。他のステップについても同じ)において、目標後
輪舵角θr * が次式に基づいて算出される。 θr * =kr ・γ ・・・(1) kr =〔Lf ・m・V2 −2・L・Lr ・Kr )〕/2・L・Kr ・V ・・・ (2) なお、(2)式は、(1)式に基づくヨーレイト比例後
輪操舵制御において、ステアリング操舵角δf が一定の
場合に横すべり角がゼロとなるという条件を示す式であ
るが、ステアリング操舵角δf が一定でない場合にも成
立するさらに一般的な式に基づいて演算を行ってもよ
い。γはヨーレイトセンサ206により取得される実ヨ
ーレイトである。つまり、ヨーレイト比例後輪操舵制御
が行われるのである。また、mは車両重量、Vは車速、
f は車両重心点と前輪の車軸との間の距離、Lr は車
両重心点と後輪の車軸との間の距離、L(=Lf
r )はホイールベース、Kr は後輪のコーナリングパ
ワーである。車速Vは、例えば左右の前輪回転速度
L ,VR の大きい方の値とされる。なお、本実施形態
においては、後輪操舵制御としてヨーレイト比例後輪操
舵制御が用いられているが、ステアリング操舵角と後輪
舵角とを比例させるステアリング操舵角比例後輪操舵制
御や、前輪の操舵力と後輪舵角とを比例させる前輪操舵
力比例後輪操舵制御等の他の後輪操舵制御が用いられて
もよい。
【0035】次に、S102において、S100で算出
された目標後輪舵角θr * と、ARSアクチュエータ1
2の内部の回転位置センサ110の出力に基づいて取得
される後輪舵角θr との差がゼロとなるように、ARS
アクチュエータ12内のモータ64が、ARS用ECU
202によって作動させられて、後輪舵角θr が変更さ
れる。次に、S104において、ゲインKと、符号SI
GNとの値が決定される。なお、ゲインKの大きさが補
正角Δθf の大きさを決定し、符号SIGNの値(±1
のみを取る)が補正角Δθf の向きを決定するのである
が、これらの値の決定方法については、後述する。それ
らゲインK,符号SIGNの値に基づいて、S106
で、目標前輪舵角θf * が次式により算出される。 θf * =θ′+Δθf =δf /N+SIGN・K・δf ・・・(3) ここで、θ′=δf /Nは、前輪操舵装置のみによって
決まる前輪舵角であり、Δθf =SIGN・K・δ
f は、前輪操舵補正装置による補正角である。
【0036】次に、S108において、最大補正角限定
処理が行われる。この処理は、(3)式の右辺第2項の
値、即ち、補正角Δθf が予め決定された最大補正角を
超える場合に、その補正角を最大補正角に限定する処理
であり、前記最大補正角減少規則に相当するものであ
る。なお、この最大補正角限定処理が行われる場合に
は、目標前輪舵角θf * の算出方法として、必ずしも
(3)式が用いられる必要はなく、例えば従来の装置と
同様に、次式の通り補正角Δθf が後輪舵角θr と等し
くされてもよい。 θf * =δf /N+kr ・γ ・・・(4) 逆に、目標前輪舵角θf * が(3)式によって算出され
る場合には、(3)式による補正角Δθf の大きさは、
ゲインKの値によって決まり、後述するように、ゲイン
Kの値は、必要に応じて変更可能とされており、ゲイン
Kの大きさを抑制することによって補正角Δθf の大き
さを抑制することができる。したがって、この場合に
は、最大補正角限定処理は必ずしも必要ではない。
【0037】次に、S110において、S108で算出
された目標前輪舵角θf * と、AFSアクチュエータ1
0の内部の回転位置センサ110とステアリング操舵角
センサ204との出力によって決定される前輪舵角θf
との差がゼロとなるように、AFS/PS用ECU20
0によってAFSアクチュエータ10内のモータ64が
作動させられて、前輪舵角θf が変更され、その後、S
100からの処理が繰り返される。なお、図3のS10
4〜S110において実行される前輪操舵補正制御は、
S100および102において実行される後輪操舵制御
とは独立に実施できるものである。前輪操舵補正制御の
内容によっては、後輪操舵制御は必ずしも不可欠ではな
く、前輪操舵補正制御のみが行われるようにしてもよ
い。
【0038】図4は、補正規則の変更の一態様を示すグ
ラフである。操縦不安定性指標β′<β′0 において
は、ゲインKをゲイン直線KI により決定し、操縦不安
定性指標β′≧β′0 においては、ゲイン直線KIIによ
り決定するのである。「操縦不安定性指標β′<β′0
の場合にはゲインKをゲイン直線KI により決定する」
というのが前記指標値小時補正規則であり、「操縦不安
定性指標β′≧β′0 の場合にはゲインKをゲイン直線
IIにより決定する」というのが前記指標値大時補正規
則なのである。図4のゲイン直線KI ,KIIは切片がゼ
ロとされているが、ゼロ以外でもよく、ゲインKが、操
縦不安定性指標β′がβ′0 未満である場合にはそうで
ない場合に比して小さくされて、前輪舵角θf の補正角
Δθf の大きさが小さくなるようにされればよいのであ
る。
【0039】図5は、補正規則の別の変更態様を示すグ
ラフである。この態様は、図4に示した態様におけるゲ
イン直線KI とゲイン直線KIIとを滑らかに接続し、操
縦不安定性指標β′の全区間においてゲインKが連続で
あるようにしたものである。2つのゲイン直線の滑らか
な接続の方法の一例として次式を用いることができる。 K={KI (β′≦β′-1),KII (β′1 ≦β′),KIII (β′-1≦β ′≦β′1 )} ・・・(5) KIII =β′・{dKI /dβ′+S・(dKI /dβ′−dKII/dβ′)} ・・・(6) S=〔2・{(β′−β′-1)/(β′1 −β′-1)}2 (β′-1≦β′≦β′ 0 ),1−2・{(β′−β′1 )/(β′1 −β′-1)}2 (β′0 ≦β′≦ β′1 )〕 ・・・(7) 上記(5)式は3つの補正規則を含むものと考えること
ができる。{KI (β′≦β′-1)}と{KII
(β′1 ≦β′)}との2つの補正規則の間に、{K
III (β′-1≦β′≦β′1 )}で表される補正規則を
挿入することによって、操縦不安定性指標β′がβ′0
を境として変動する際に、ゲインKが不連続に変化する
ことを回避できる。なお、(5)〜(7)式において
は、β′1 −β′0=β′0 −β′-1を仮定している
が、この仮定を用いなくともよい。
【0040】図6は、操縦不安定性指標β′の値に対応
して補正規則を変更するさらに別の態様を示すグラフで
ある。操縦不安定性指標β′の増加に伴ってゲインKを
段階的に増加させるのである。β′0 ,β′1 ,β′2
等、および、K1 ,K2 ,K 3 等の値は任意である。こ
の態様は、補正規則の変更が3つ以上の異なる補正規則
の切り換えによってなされてもよいことを示している。
この補正規則の切り換えの際においても、図5に示した
補正規則の変更方法のように、各補正規則への切り換え
時にゲインKの変化が不連続になることを防ぐ、他の補
正規則を挿入してもよい。なお、図6においては、β′
<β′0 の場合にゲインKがゼロとされて、前輪舵角の
補正が禁止されている。つまり、β′0 が前記補正許容
値とされた前記補正禁止規則を含むものなのである。図
4〜図6に示したもの以外の補正規則およびそれらを変
更する方法を用いてもよい。
【0041】次に、操縦不安定性指標β′の具体例につ
いて説明する。操縦不安定性指標β′として、ヨーレイ
ト偏差Δγの絶対値を用いることができる。これは、次
式で表されるものである。 β′=|Δγ|=|γ・(γ* −γ)| ・・・(8) γ* =V・δf /{N・L・(1+Kh ・V2 )} ・・・(9) Kh =−{m/(2・L2 )}・(Lf ・Kf −Lr ・Kr )/(Kf ・Kr ) ・・・(10) ここで、γ* は、ステアリング操舵角δf と車速Vとに
依存して変化する目標ヨーレイト、Kf は前輪のコーナ
リングパワーである。
【0042】Kh はスタビリティファクタであり、この
値が正であれば車両のステア特性はアンダーステア特性
となり、負であればオーバーステア特性となる。ただ
し、スタビリティファクタKh は車両の設計変数のみか
ら計算されるものであり、この値が常に車両の実際のス
テア特性を示すとは限らない。それに対して、ヨーレイ
ト偏差Δγの正負が車両のステア特性を表すことは、図
7から明らかである。図7によれば、車両を上方から見
たときに左回りのヨーレイトを正として、ヨーレイト偏
差Δγの値が正であれば車両がアンダーステア特性を示
し、負であればオーバーステア特性を示すことを示すこ
とがわかる。なお、この目標ヨーレイトγ * の値は、あ
る一定の前輪舵角θf (補正角Δθf は考慮されていな
い)で定常円旋回している場合のヨーレイトγと車速V
との関係を理論的に導いたものであるが、例えば、前輪
舵角θf が一定でない場合にも成り立つさらに一般的な
式を用いてもよい。
【0043】(8)〜(10)式で表されるヨーレイト
偏差Δγは、目標ヨーレイトγ* と実ヨーレイトγとの
差が大きいほど大きくなる。本例においては、理論的に
導かれた目標ヨーレイトγ* と実ヨーレイトγとの差が
大きいほど大きくなるヨーレイト偏差Δγの絶対値が、
操縦不安定性指標β′として使用されるのである。な
お、(3)式を用いて目標前輪舵角θf * が算出される
場合には、符号SIGNは、ヨーレイト偏差Δγの符号
と同じとされる。 SIGN=sgn(Δγ) ・・・(11) つまり、図7に示した(i) ,(iv)の場合においては、補
正角Δθf は正とされ、(ii),(iii) の場合においては
負とされる。(i) ,(iii) の場合には、補正角Δθf
絶対値が増加させられ、(ii),(iv)の場合には、補正角
Δθf の絶対値が減少させられるのである。(8),
(11)式によって算出されるβ′,SIGNの値が、
(3)式に代入されて、目標前輪舵角θf * が算出され
る。このように、図3のS106においてSIGNが用
いられるため、本実施形態は前記指標符号対応補正規則
変更手段を含んでいることになる。
【0044】図8は、操縦不安定性指標β′として、前
述のヨーレイト偏差Δγとは別の量を使用する態様を示
すグラフである。この態様においては、後輪のスリップ
状態が悪化していることを示す量の一例である後輪スリ
ップ率ρr が、予め設定された後輪スリップ率しきい値
ρrth (正値)よりも大きく、かつ、ステアリング操舵
角δf の絶対値が、予め設定された絶対ステアリング操
舵角しきい値δfth (正値)よりも大きい場合に、操縦
不安定性指標β′が大きいとされる。つまり、後輪がス
リップし易い状態でステアリング操舵角δf を大きくす
ると、後輪の車両横方向のスリップがさらに大きくなり
易いとして、操縦不安定性指標β′が大きいとされるの
である。
【0045】この方法で車両の操縦不安定性指標β′が
大きいか否かを判定することは、後輪駆動の車両であっ
て、急発進等で後輪のトラクションが減少する場合に特
に有効である。図8においては、後輪スリップ率ρr
よびステアリング操舵角δfの変化に対応して、操縦不
安定性指標β′が滑らかに変更されるが、段階的に変更
されるようにしてもよい。なお、(3)式を用いて目標
前輪舵角θf * が算出される場合には、符号SIGN
は、前輪舵角θf の絶対値が小さくされる向きの補正が
実施されるように、次式により表されるものとされる。 SIGN=−sgn(δf ) ・・・(12)
【0046】図9は、操縦不安定性指標β′としてさら
に別の量を使用する態様を示すグラフである。この態様
は、後輪操舵制御が行われることを前提としたものであ
り、ヨーレイト偏差Δγが負であり、かつ、その絶対値
が予め設定されたヨーレイト偏差しきい値Δγth(負
値)より大きく、さらに、後輪舵角θr の絶対値が、予
め設定された後輪舵角しきい値θrth (正値)より大き
い場合に、操縦不安定性指標β′が大きいとされる。ヨ
ーレイト偏差Δγが負であり、かつ、その絶対値が大き
い場合には、車両のステア特性が強いアンダーステア特
性を示すこととなる。
【0047】このような場合には、前記後輪操舵制御に
より、横すべり角がゼロに近づくように後輪舵角が制御
されるはずでり、後輪舵角θr の絶対値がある程度の大
きさとなるはずである。このように後輪舵角θr の絶対
値が実際に大きくなっていて、後輪操舵制御による制御
量が大きいにもかかわらず、さらにアンダーステア特性
が強い場合には、車両の横すべり角が増大する傾向が大
きいとされるのである。なお、(3)式を用いて目標前
輪舵角θf * が算出される場合には、符号SIGNは、
後輪舵角θr と同じ向きの補正がなされるように、次式
で決定されるようにされる。 SIGN=sgn(θf ) ・・・(13)
【0048】操縦不安定性指標β′が上記各量以外の量
に基づいて取得されるようにしてもよい。例えば、操縦
不安定性指標β′を、車両の目標横すべり角と実際の横
すべり角との差の絶対値が大きい場合に小さい場合に比
して大きい値として決定する態様や、前,後輪の少なく
とも一方のコーナリングフォースと横すべり角との関係
に着目し、これらの関係が線形に近い状況においては非
線形に近い状況より、操縦不安定性指標β′を小さい値
として決定する態様等の採用が可能である。
【0049】さらに別の実施形態においては、以上説明
した操縦不安定性指標β′の取得態様の複数のものを任
意の組合せで同時に採用することも可能である。この場
合には、それぞれの取得態様毎に異なる複数の操縦不安
定性指標β′の値が取得されることとなる。したがっ
て、例えば、それら複数の操縦不安定性指標β′の値の
うち、最大のものが選択され、かつ、その最大の操縦不
安定性指標β′が取得される状況に対応した前輪操舵補
正制御が行われるようにすればよい。以上に説明した種
々の態様で取得された操縦不安定性指標β′は、すべて
図4〜6,図8,図9に示した操縦不安定性指標β′と
して使用でき、それによって種々の実施形態の前輪操舵
補正装置制御装置が得られる。
【0050】図10は、図3のS108に示した最大絶
対補正角限定処理の一例を説明するためのグラフであ
る。この処理は、最大補正角を用いることによって補正
角Δθ f を抑制するというものであり、上記すべての実
施形態に共通に用いることができるものである。なお、
以下の説明において、目標前輪舵角θf * は、(3)式
を用いて算出されるものとする。図10には、次式で表
される直線が示されている。 θf * max(+/-)=δf /N±|Kmax |・δf (複号同順) ・・・(14) (14)式で表される2本の直線(単に、θf * max+
たはθf * max-と記す)は、(3)式で決定される目標
前輪舵角θf * の範囲の境界を示している。なお、K
max はゲインKの最大値であるが、図4〜6,図8,図
9に示したゲインKの決定方法によれば、ゲインKには
最大値は存在しないので、操縦不安定性指標β′が大き
くなれば、図10に示した2本の直線θf * max+,θf
* max-によって挟まれた(直線δf /Nを含む)領域
も、どんどん大きくなってしまい、補正角Δθf の大き
さを不必要に大きくしてしまう恐れがある。
【0051】そこで、補正角Δθf を±θM の範囲に限
定し、目標前輪舵角θf * を、直線δf /Nからそれぞ
れ±θM だけオフセットさせた、次式で表される2本の
直線に挟まれる領域内の値に限定する。 θf * M(+/-)=δf /N±θM (複号同順) ・・・(15) つまり、(3)式に基づいて算出され、(14)式によ
って表される2本の直線で挟まれた範囲に制限された目
標前輪舵角θf * が、(15)式が示す2本の直線θf
* M+およびθf * M-で挟まれた領域内の値であれば、そ
のまま実際の目標前輪舵角θf * として採用され、そう
でなければ、その時のステアリング操舵角δf 値に対応
した(15)式により算出される2つの値のいずれかが
目標前輪舵角θf * として採用されるようにするのであ
る。換言すれば、補正角Δθf の絶対値が、最大値θM
を超えて大きくされないようにするのである。
【0052】このようにすれば、(3)式を用いて算出
される目標前輪舵角θf * の値は仮の値であることとな
る。この仮の目標前輪舵角θf * を算出する方法は
(3)式を用いるものに限定されず、例えば、前記公報
に記載の装置と同様の方法を用いてもよい。ただし、最
大値θM の値は、操縦不安定性指標β′が小さい場合に
大きい場合に比して小さくされる必要がある。この最大
値θM の決定方法としては、例えば、図4〜図6,図
8,図9に示すゲインKを最大値θM とする方法を用い
ることができるが、さらに他の方法を用いてもよい。
【0053】図11は、図3のS108における最大絶
対補正角限定処理の別の態様を示すグラフである。図1
0に示す態様が、補正角Δθf の大きさを限定すること
によって前輪操舵補正制御を抑制するものであるのに対
して、本態様は、操縦不安定性指標β′がβ′1 を超え
る場合に、ゲインKの値を最大値KMAX に限定し、その
ゲインKの値を用いて、例えば(3)式の右辺第2項等
により補正角Δθf を決定することによって、補正角Δ
θf の大きさを限定するのである。図11には、図4の
補正規則に基づく態様を示すが、図5,図6,図8,図
9をはじめ、ゲインKの大きさに基づいて補正角Δθf
を決定する態様であれば、本実施形態と同様の最大絶対
補正角限定処理を行うことができる。
【0054】以上、本発明のいくつかの実施形態を図面
を用いて説明したが、これらの他にも、特許請求の範囲
を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の変
形,改良を施した形態で本発明を実施することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である前輪操舵補正装置制御
装置を備えた車両方向制御装置が搭載された車両の構成
を示す系統図である。
【図2】上記車両方向制御装置におけるAFSアクチュ
エータ10およびARSアクチュエータ12の構成を示
す正面断面図である。
【図3】上記車両方向制御装置における制御プログラム
を表すフローチャートである。
【図4】前記前輪操舵補正装置制御装置において補正規
則を変更する一態様を示すグラフである。
【図5】補正規則を変更する別の態様を示すグラフであ
る。
【図6】補正規則を変更するさらに別の態様を示すグラ
フである。
【図7】ヨーレイト偏差Δγと車両のステア特性との関
係を示す図面である。
【図8】前記前輪操舵補正装置制御装置において操縦不
安定性指標β′を取得する一態様を示すグラフである。
【図9】操縦不安定性指標β′を取得する別の態様を示
すグラフである。
【図10】図3のS108における最大絶対補正角限定
処理の一態様を示すグラフである。
【図11】図3のS108における最大絶対補正角限定
処理を用いずに補正角Δθf の大きさを限定する一態様
を示すグラフである。
【符号の説明】
10 AFSアクチュエータ 12 ARSアクチュエータ 52 ハウジング 54 本体部 60 駆動軸 64 ブラシレスモータまたは単にモータ 78 ねじ機構 90 減速機構 92,94 プラネタリ式減速機 110 回転位置センサ 112 軸方向位置センサ 130〜136 連結部 138〜144 タイロッドアーム 146〜152 ナックルアーム 160 保持機構 162,164 ねじ部材 166 歯車部 168 歯車 180 ステアリングシャフト 182 ステアリングホイール 186 電動パワーステアリング装置 192 トルクセンサ 200 AFS/PS用ECU 202 ARS用ECU 204 ステアリング操舵角センサ 206 ヨーレイトセンサ 208,210 車輪回転センサ 212〜216 位置センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールの操舵角に基づい
    て前輪舵角を変更する前輪操舵装置と、その前輪操舵装
    置により変更される前輪舵角を補正する前輪操舵補正装
    置とを含む車両方向制御装置の、前記前輪操舵補正装置
    を制御する前輪操舵補正装置制御装置であって、 前記前輪操舵補正装置が補正する前記前輪舵角の補正角
    を補正規則に基づいて決定する補正角決定手段と、車両
    の操縦不安定性指標を取得する操縦不安定性指標取得手
    段と、その操縦不安定性指標取得手段により取得された
    操縦不安定性指標に基づいて前記補正規則を変更する補
    正規則変更手段とを含むことを特徴とする前輪操舵補正
    装置制御装置。
  2. 【請求項2】 前記補正規則変更手段が、前記操縦不安
    定性指標の絶対値が小さい場合の指標値小時補正規則と
    操縦安定性指標の絶対値が大きい場合の指標値大時補正
    規則とを、指標値小時補正規則による場合には指標値大
    時補正規則による場合に比較して、前記前輪舵角の補正
    角の絶対値が小さくなるように変更するものである請求
    項1に記載の前輪操舵補正装置制御装置。
  3. 【請求項3】 前記指標値小時補正規則が、前記操縦不
    安定性指標の絶対値が小さい場合に大きい場合に比し
    て、前記補正角の絶対値の最大値である最大補正角を小
    さくする最大補正角減少規則を含むことを特徴とする請
    求項2に記載の前輪操舵補正装置制御装置。
  4. 【請求項4】 前記指標値小時補正規則が、前記操縦不
    安定性指標の絶対値が予め設定された補正許容値未満の
    場合に前記前輪の補正角の絶対値をゼロとする補正禁止
    規則を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の
    前輪操舵補正装置制御装置。
  5. 【請求項5】 前記操縦不安定性指標がドリフトアウト
    側とスピン側とを逆の符号で表すものであり、前記補正
    規則変更手段が、操縦不安定性指標の符号が正である場
    合と負である場合とで前記補正規則を変える指標符号対
    応補正規則変更手段を含むことを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか1つに記載の前輪操舵補正装置制御装
    置。
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