JPH09300506A - 貼り合わせ体の製造方法および製造装置 - Google Patents

貼り合わせ体の製造方法および製造装置

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JPH09300506A
JPH09300506A JP8146459A JP14645996A JPH09300506A JP H09300506 A JPH09300506 A JP H09300506A JP 8146459 A JP8146459 A JP 8146459A JP 14645996 A JP14645996 A JP 14645996A JP H09300506 A JPH09300506 A JP H09300506A
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Japan
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bonding
uniform
pressure
bonded body
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JP8146459A
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Seiji Tanaka
清次 田中
Shunei Sekido
俊英 関戸
Yasuhiro Nishi
泰博 西
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貼り合わせ基材間の良好な接着状態を確保す
るとともに、接着剤等のはみ出しを防止する。 【解決手段】 第1の基材とその第1の基材よりも剛い
第2の基材とを貼り合わせ材を介して貼り合わせるに際
し、第1の基材の反貼り合わせ面を実質的に均一な面圧
で加圧するとともに、該面の周縁部を前記面圧よりも高
い面圧で加圧することを特徴とする、貼り合わせ体の製
造方法、および製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも二つの
基材を貼り合わせる貼り合わせ体の製造方法および製造
装置に関し、とくに薄物のシート状物や平板状物の貼り
合わせ体に好適な、製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】2枚の薄物平板状物、たとえばシート状
物と平板状物を貼り合わせ材を介して貼り合わせる場
合、とくに、一方の薄物平板状物に肉厚変化があるもの
を貼り合わせ材を介して加圧プレス等で貼り合わせる場
合、反貼り合わせ面の一方または両方に、市販の標準ゴ
ム硬度を有するゴム部材を介在させて貼り合わせを行っ
ていた。
【0003】しかしこの方法では、薄物平板状物の凹凸
変化に十分対応できないため、貼り合わせ面の全面にわ
たって均一な加圧力を加えることが困難である。このた
め、全面を均一に接着させることが難しく、接着面の一
部に円形や楕円形の接着不良箇所が生じたり、貼り合わ
せた薄物平板状物の周縁部において接着不良による剥離
が生じて、生産収率を低下させる等の問題があった。
【0004】また、平板状物同士の周縁部における剥離
を抑えるために、片方の薄物平板状物の全周に、もう一
方の薄物平板状物の厚みと同等の高さを有する鍔を設け
ることが多いが、液状またはペースト状の接着剤を貼り
合わせ材として用い、市販の標準ゴム硬度を有するゴム
部材を介在して加圧貼り合わせを行うと、鍔に収納され
た薄物平板状物と鍔との隙間から接着剤がはみ出し、そ
のはみ出した接着剤を除去する仕上げに多大な労力と時
間を要するという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、複数
の薄物基材を貼り合わせ材を介して貼り合わせるに際
し、周縁部を含む貼り合わせ面全面にわたって良好な接
着状態を確保でき、かつ、周縁部からの貼り合わせ材の
はみ出しを防止できる、貼り合わせ体の製造方法および
製造装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の貼り合わせ体の製造方法は、第1の基材と
その第1の基材よりも剛い第2の基材とを貼り合わせ材
を介して貼り合わせるに際し、第1の基材の反貼り合わ
せ面を実質的に均一な面圧で加圧するとともに、該面の
周縁部を前記面圧よりも高い面圧で加圧することを特徴
とする方法からなる。
【0007】上記第1、第2の基材は、たとえば、シー
ト状または板状のものからなる。あるいは、たとえば、
第1の基材がシート状であり、第2の基材が板状であ
る。いずれか一方の基材が均一な厚みを有し、他方の基
材が不均一な厚みを有するものであってもよい。ただ
し、両基材とも、均一な厚みを有するもの、あるいは、
不均一な厚みを有するものであってもよい。
【0008】また、この方法は、とくに、少なくとも第
1の基材がFRPシート状物からなる貼り合わせ体の製
造に用いて好適である。第2の基材は、たとえば、樹脂
あるいは補強用短繊維を含む樹脂からなる。
【0009】さらに、本発明方法は、上記のような第1
の基材と第2の基材との貼り合わせの他、該第1の基材
および第2の基材を含む3枚以上の基材を同時に貼り合
わせる場合にも適用できる。
【0010】本発明に係る貼り合わせ体の製造装置は、
第1の基材とその第1の基材よりも剛い第2の基材とを
貼り合わせ材を介して貼り合わせる装置であって、第1
の基材の反貼り合わせ面側に、該反貼り合わせ面を実質
的に均一な面圧で加圧する均一加圧手段と、該反貼り合
わせ面の周縁部を前記面圧よりも高い面圧で加圧する周
縁加圧手段とを設けたことを特徴とするものからなる。
【0011】上記均一加圧手段には、たとえば、固体と
液体の中間状態にあるゲル材または低硬度ゴムからなる
部材、あるいは、可とう性膜状物内に流動体を充填した
部材を使用できる。
【0012】また、上記周縁加圧手段には、枠材、たと
えばシート状枠材を使用できる。
【0013】貼り合わせ材としては、接着剤の他、接着
テープ、粘着テープ等を用いることができる。また、貼
り合わせは、加圧を伴って行われることもあり、貼り合
わせのための加圧は、たとえば加圧プレスによればよ
い。
【0014】前述のような製造方法により製造される貼
り合わせ体は、たとえば電気・電子機器用部品に適用し
て最適なものである。
【0015】たとえば、前述のような方法により製造さ
れ、かつ、第1の基材が炭素繊維織物または連続炭素繊
維を補強材として含むFRPからなり、第2の基材が樹
脂または補強用短繊維を含む樹脂からなる電気・電子機
器筐体やキーボード支持体を製造できる。
【0016】本発明によれば、均一加圧手段により、貼
り合わせ面の周縁部を除く部分が全面にわたって均一な
面圧で加圧され、周縁部においては、周縁加圧手段によ
り、さらに高い面圧が付与される。したがって、周縁部
を除く部分においては、均一加圧により良好な接着状態
が確保されるとともに、周縁部においては、高面圧によ
り剥れ等のない一層強固な接着状態が確保され、かつ、
高面圧によるシール効果によって接着剤等のはみ出しが
防止される。その結果、貼り合わせ面全面にわたって目
標とする良好な接着状態が得られ、しかも接着剤のはみ
出しが抑えられるため生産性が極めて高くなる。
【0017】本発明方法は、少なくとも一方の基材が不
均一な厚みを有する場合にも効果的に適用できる。たと
えば、第1の基材が均一な厚みのシート状物、第2の基
材が不均一な厚みの平板状物からなる場合、均一加圧手
段を前述の如きゲル材や低硬度ゴム材、あるいは流動体
封入膜状物から構成することにより、第2の基材の凹凸
に沿って変形した第1の基材の表面に、該均一加圧手段
を良好に沿わせることができ、均一な加圧力を付与する
ことができる。そして、前述のような周縁加圧手段によ
り、周縁部の面圧をより高めることにより、全面にわた
る良好な接着状態の確保と、接着剤のはみ出し防止と
を、同時に達成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態を、図面を参照して説明する。図1および図2は、
本発明の一実施態様に係る貼り合わせ体の製造方法およ
び製造装置を示している。図1において、1はフレーム
2と天板3を昇降するための複動エアシリンダ4で構成
された加圧貼り合わせ機を示している。フレーム2に
は、シート状物の第1の基材5と薄肉平板からなる第2
の基材6が接着剤7を介して予め貼り合わされた貼り合
わせ品8の第2の基材6を固定するための金属製の受台
9が取り付けられている。ただし、この段階では、第1
の基材5と第2の基材6とは、未だ本接着されておら
ず、接着剤7は硬化していない。
【0019】金属製の天板3の受台9側には、受台9と
同一材または異質材で作られた押付板10が取り付けら
れ、更に均一加圧部材として、ゲル材もしくは低硬度の
ゴム材からなる均一加圧定形材11が押付板10の両側
面で当板12を介して固定されている。均一加圧定形材
11には、周縁加圧手段として、シート状のFRPまた
は薄物の銅やアルミニウム等の非鉄金属からなる枠材1
3が両面接着テープ14等を介して接着されている。
【0020】複動エアシリンダ4には、図示しない外部
の給圧設備から電磁弁15を通して圧空PAが、該シリ
ンダ4の上下に交互に供給される。貼り合わせ品8を受
台9にセッティングした後、加圧貼り合わせ機1の操作
側の左右にある作動スイッチ16(図1では1個省略)
を作動すると、圧空PAが該シリンダ4の上部に供給さ
れ、該シリンダ4のロッド4’に固定されている天板3
が下降し、均一加圧定形材11や枠材13が貼り合わせ
品8の第1の基材5の上面に近づく。次の瞬間には、枠
材13により、貼り合わせ品8の周縁部では、他の部分
よりも面圧が高い状態に保持されつつ、貼り合わせが進
行する。また、周縁部以外の他の部分は、該均一加圧定
形材11が第2の基材6の肉厚変化に即した形で第1の
基材5の上面で弾性変形することにより、周縁部より若
干面圧が低い状態で均一加圧されながら貼り合わせが進
行する。
【0021】予めタイマー17で設定した加圧保持時間
が終了すると、タイマー17から出た電気信号が電磁弁
15に伝達され、エアシリンダ4の下部に圧空PAが供
給されるため、天板3に取り付けられている押付台1
0、均一加圧定形材11及び枠材13が貼り合わせ品8
より離れ上昇する。
【0022】ここで、上記均一加圧定形材11として
は、ゲル材の市販品では“ポリエチレンゲル”((株)
コスモ計器製)やシリコーンを主体とした“α−GE
L”((株)シーゲル製)等があり、その硬度はゴム材
に比べ極めて低くいずれもASKERC硬度15度以下
である。また、圧縮永久歪はネオプレンゴムやブチルゴ
ムに比べいずれも1/10程度と少ない上、常用最高温
度も“α−GEL”では200℃と高いため、防振材や
緩衝材として広く用いられているものである。
【0023】この均一加圧定形材11としては、そのA
SKERC硬度が4〜15度の範囲のもので、厚み3〜
5mmの範囲のものが最も好ましい。
【0024】また、貼り合わせ品8を低温度に加熱した
状態で加圧貼り合わせを行う必要がある場合において
も、市販ゲル材の熱伝導率は、“ポリエチレンゲル”に
あっては0.0023J/cm・sec・℃、“α−G
EL”にあっては0.0017J/cm・sec・℃で
あり、ネオプレンゴムの熱伝導率0.0024J/cm
・sec・℃と殆ど同じであるため、ゴム材と同一視し
て使用してよい。
【0025】また、均一加圧定形材11としてゴム材を
使用する場合、市場によく出回っているネオプレンゴム
は、ASKERC硬度で65度程度、シリコーンゴムは
同一硬度表示で50度程度等といずれもゴム硬度が高い
ため、均一加圧定形材11として用いることは好ましく
ない。そこで、例えばシリコーンゴムにおいては特注品
となるが、そのゴム硬度は上限が40度止まりで製作可
能な30度程度のゴム硬度を有するシリコーンゴム等が
好ましい。ゴム材の厚さは、10mm以下が好ましく、
3〜5mmの範囲がより好ましい。
【0026】また、枠材13の材料としては、シート状
物の第1の基材5と同一であってもよい。また、枠材1
3の材料が前記第1の基材5と異なる銅、アルミニウム
等の非鉄金属類であってもよいが、取扱い性、加工性等
の点から枠材13の材料が第1の基材5と同一である方
がより好ましい。額縁形状を呈した枠材13の厚さは、
第2の基材6である薄肉平板の面内の肉厚不均一度合に
より異なるため一概には言えないが、薄肉平板という観
点から該薄肉平板の板厚は通常せいぜい3mm以下であ
ると考えられる。従って、その面内の肉厚斑も最大0.
5mm程度が許容限度と考えられる。このように考える
と、枠材13の厚さは0.1〜0.5mmの範囲が好ま
しく、0.1〜0.3mmの範囲がより好ましい。
【0027】また、枠材13を均一加圧定形材11に貼
り合わせる場合には、たとえば、(株)コスモ計器や
(株)シーゲル等により市販されている両面テープを使
用することが好ましい。
【0028】また、図1では、均一加圧定形材11を押
付板10の両側面で当板12を介して固定したが、これ
に限定されるものではなく、均一加圧定形材11として
前記“ポリエチレンゲル”や“α−GEL”等のゲル材
を用いた場合には、専用の両面接着テープやゲル専用の
瞬間接着剤が市販されており、これらを介して直接押付
板10に貼り合わせることもできる。
【0029】また図1の加圧貼り合わせ機1では、複動
エアシリンダ4が上部にあって、該シリンダ4のロッド
4’に固定された上下に可動する金属製の天板3に取り
付いている押付板10、均一加圧定形材11及び枠材1
3が下降することにより、受台9にセッティングされた
貼り合わせ品8を貼り合わせる構造となっているが、本
構造に限定されるものではなく、均一加圧定形材11が
固定で、受台9の方が上下に可動する構造であってもよ
い。
【0030】また、図1では、貼り合わせ品8の周縁部
に直接枠材13が当たり、均一加圧定形材11を介して
加圧貼り合わせする構造となっているが、本構造に限定
されるものではなく、貼り合わせ材の種類等によって
は、枠材13が押付板10と均一加圧定形材11との間
に挟まれた状態で配設されていても、貼り合わせ周縁部
において周縁部以外の他の部分よりも高い面圧が均一に
加わることに変わりはない。
【0031】図3、図4は、別の実施態様を示している
が、均一加圧部材が、液状物またはグリース状物等の流
動体(媒体)を可とう性薄膜内に収納(充填)した不定
形材である他は、全て図1に示したものと同一である。
均一加圧不定形材18は、液状物またはグリース状物等
の媒体19と薄膜収納材20及び当板12で構成され、
該媒体19は、本実施態様では、押付板10と該薄膜収
納材20の間に封入または装填されている。さらに、該
薄膜収納材20には、シート状のFRPまたは薄板の非
鉄金属からなる枠材13が両面接着テープ14等を介し
て接着されている。
【0032】均一加圧不定形材18や枠材13は、図4
に示すように配設される。貼り合わせ品8の周縁面は、
枠材13により枠材13がない部分に比べ枠材13の厚
さ分だけ厚さが増えているため、面圧が高くなり、より
強固な接着が可能となる。また、枠材13が貼り合わせ
材のはみ出しに対しシールする役目を果たすため、貼り
合わせ材が第1の基材5と第2の基材6の鍔部との隙間
を通り第1の基材5や第2の基材6の上面側等にはみ出
すことはない。また、枠材13に囲まれた貼り合わせ品
8の面内は、薄膜収納材20を介して媒体19が三次元
的に自由な動きをするため、セッティング時貼り合わせ
品8の第2の基材6の反貼り合わせ面が、機械加工され
た受台9の面との間の一部分において隙間が生じるよう
な場合にあっても、均一な加圧力が加わるため本図のよ
うに隙間はなくなる。
【0033】液状物またはグリース状物等の媒体19と
しては、例えば液状物ではフッ素系不活性液体である
“フロリナート”(住友スリーエム(株)製)を用いる
ことができ、この種液状物では、沸点が250℃程度ま
で数種類の品種がある。また、完全に不活性であるた
め、ゴム、金属、プラスチック等を侵さず、優れた熱伝
導性を有し、無毒、無臭、不燃性で安全であり好まし
い。
【0034】また、グリース状物等の媒体19として
は、例えば熱伝導性シリコングリース“アミコン”91
0−50((株)グレースジャパン製)や特殊潤滑剤
“モリコート”FS3451(ダウコーニング(株)
製)等がある。
【0035】また、面圧の値については、貼り合わせ材
によっても異なるため一概には言えないが、例えば接着
剤の場合第1の基材5や第2の基材6の表面状態にもよ
るが、第1の基材5あるいは第2の基材6のいずれか一
方または両方に自動ロボット等で均一に塗布され適度な
膜厚であればさほど大きな面圧を要しない。
【0036】貼り合わせ材の膜厚としては、例えば第1
の基材5がFRP、第2の基材6が樹脂で、貼り合わせ
材として接着剤を用い、接着剤をシート状物である第1
の基材5側に塗布する場合、膜厚が極めて薄いと全面接
着が難しく、逆に厚過ぎると接着剤が沢山必要となりコ
スト高となる反面高い接着強度や曲げ剛性が得られない
ため、適度な膜厚を選ぶことが肝要である。適度な膜厚
は20〜60μmの範囲が好ましく、30〜50μmの
範囲がより好ましい。また、このときの面圧は、4.9
×104 Pa(0.5kgf/cm2 )〜29.4×1
4 Pa(3kgf/cm2 )の範囲が好ましい。
【0037】また、薄膜収納材20の材質は、媒体19
の種類や貼り合わせ品8の加圧貼り合わせを室温下で行
うのか、低温度に加熱した状態で行うのか、あるいは貼
り合わせ面への加圧力の大きさ、貼り合わせ面のサイズ
等により異なることが十分予想されるため、一種類に限
定することはできないが、例えば市販されているシリコ
ーンゴムで厚さ0.5〜1mmのものを用いれば、該ゴ
ムを面圧3kgf/cm2 程度で50℃程度の低温加熱
下で薄膜収納材20として用いて、A4サイズ並のキー
ボード支持体を製造することができる。
【0038】
【実施例】以下に、本発明を実施例と比較例によって詳
述する。 実施例1 図5に示すような第1の基材5、図6に示すような第2
の基材6を作製した。東レ(株)製の炭素繊維織物CO
6343(平織物、目付200g/m2 )に住友デュレ
ズ(株)製のフェノール樹脂“スミライトレジン”(登
録商標)PR51406を含浸して乾燥し、プリプレグ
を作製した。本プリプレグを所定形状に切断し、1プラ
イで平板を成形した(金型温度150℃、圧力196×
104 Pa(20kgf/cm2 )、硬化時間30
分)。更に第2の基材と貼り合わせるため、第2の基材
の突起部21を通す孔22を打ち抜きにより開け、図5
に示すようにノート型パソコン用キーボード支持体用の
第1の基材5a(外層)を形成した。
【0039】次に東レ(株)製の液晶ポリマー“シベラ
ス”(登録商標)L204G35(ガラス繊維35重量
%入り)を用いて、シリンダー温度330℃、金型温度
120℃にて、図6に示すような周囲に鍔23を有する
ノート型パソコン用キーボード支持体の第2の基材6a
(内層)を成形した。尚、図6において、21は突起部
を示している。
【0040】表面を洗浄した後、ノーテープ工業(株)
製ウレタン接着剤5310SPを希釈剤で所定粘度に希
釈したものを自動塗布した後、温調管理した部屋で一定
時間乾燥し、膜厚30〜40μmで第一基材5aと第2
基材6aとを接着、貼り合わせ一体化した(突起部を除
くトータル肉厚0.8mm)。
【0041】次に、一体化した貼り合わせ品8を図1に
示した加圧貼り合わせ機1を用いて加圧貼り合わせを行
う。加圧貼り合わせ機1にはASKERC硬度30度、
厚さ5mmのシリコーンゴムを均一加圧定形材11とし
て用い、幅20mmで極薄の第1の基材5と同一材で作
った枠材13を両面接着テープで該均一加圧定形材11
の下面に接着し、該均一加圧定形材11と該枠材13を
押付板10の下面に取り付け、さらに該押付板10を天
板3に取り付けた。貼り合わせ品8を加圧貼り合わせ機
1の受台9に第1基材5を上面にしてセッティングした
後、作動スイッチ16を作動して天板3を下降させ、均
一加圧定形材11と枠材13を介して面圧29.4×1
4 Pa(3kgf/cm2 )で1分間加圧し、100
0枚トレース試験した。
【0042】その結果、端部剥離がなく、全面接着され
た高強度・高剛性でかつ第1の基材5の周縁部と第2の
基材6の鍔23との隙間から接着剤のはみ出しのないノ
ート型パソコン用キーボード支持体を得た。
【0043】実施例2 図3に示した加圧貼り合わせ機1で、均一加圧不定形材
18としてグレースジャパン(株)製の熱伝導シリコー
ングリース“アミコン”910−50を封入したASK
ERC硬度30度、厚さ1mmのものを用いた他は、上
記実施例1と同一品を同一条件で1000枚トレース試
験で加圧貼り合わせした。結果、上記実施例1と同等の
良好なノート型パソコン用キーボード支持体が得られ
た。
【0044】比較例1 図1に示した加圧貼り合わせ機1を用い、均一加圧定形
材11と枠材13がない他は上記実施例1と同一品を同
一条件で1000枚加圧貼り合わせした。
【0045】検査の結果、端部やコーナ部の一部分が剥
離した端部剥離のあるものが82枚、貼り合わせ中央部
での円形や楕円形を呈した接着不良のあるものが177
枚見つかった。端部剥離と接着不良を合わせた貼り合わ
せ不良率は29.5%であった。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1、第2の基材を貼り合わせ材を介して貼り合わせる
に際し、実質的に均一な面圧での加圧と、周縁部におけ
るより高面圧での加圧とを併用するようにしたので、貼
り合わせ面において、均一でかつ良好な接着状態を得る
ことができると同時に、端部からの接着剤等のはみ出し
を防止することができる。したがって、目標とする高品
質の貼り合わせ体を、高収率で容易にかつ安定して製造
することができ、製造コストの大幅な低減も可能とな
る。
【0047】また、本発明を用いて、電磁波シールド性
と薄肉・軽量化のため、高強度・高弾性率を有する連続
炭素繊維を補強材とするFRPシートと、薄肉流動性に
優れた樹脂あるいは補強用短繊維を含む樹脂からなる平
板とを加圧下で貼り合わせ一体化することにより、従来
品より軽量でかつ高性能の電気・電子機器用筐体やキー
ボード支持体を安定して大量生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る貼り合わせ体の製造
装置の概略構成図である。
【図2】図1の貼り合わせ体部分およびその周囲部の拡
大部分縦断面図である。
【図3】本発明の別の実施態様に係る貼り合わせ体の製
造装置の概略構成図である。
【図4】図3の貼り合わせ体部分およびその周囲部の拡
大部分縦断面図である。
【図5】実施例で作製したキーボード支持体の第1の基
材の斜視図である。
【図6】実施例で作製したキーボード支持体の第2の基
材の斜視図である。
【符号の説明】
1 加圧貼り合わせ機 2 フレーム 3 天板 4 複動エアシリンダ 4’ ロッド 5 第1の基材 5a 第1の基材(外層) 6 第2の基材 6a 第2の基材(内層) 7 接着剤 8 貼り合わせ品 9 受台 10 押付板 11 均一加圧定形材 12 当板 13 枠材 14 両面接着テープ 15 電磁弁 16 作動スイッチ 17 タイマー 18 均一加圧不定形材 19 媒体 20 薄膜収納材 21 突起部 22 孔 23 鍔 PA 圧空

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基材とその第1の基材よりも剛い
    第2の基材とを貼り合わせ材を介して貼り合わせるに際
    し、第1の基材の反貼り合わせ面を実質的に均一な面圧
    で加圧するとともに、該面の周縁部を前記面圧よりも高
    い面圧で加圧することを特徴とする、貼り合わせ体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 第1、第2の基材がシート状または板状
    である、請求項1の貼り合わせ体の製造方法。
  3. 【請求項3】 第1の基材がシート状であり、第2の基
    材が板状である、請求項1の貼り合わせ体の製造方法。
  4. 【請求項4】 いずれか一方の基材が均一な厚みを有
    し、他方の基材が不均一な厚みを有する、請求項1ない
    し3のいずれかに記載の貼り合わせ体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1、第2の基材を含む3枚以上の
    基材を同時に貼り合わせる、請求項1ないし4のいずれ
    かに記載の貼り合わせ体の製造方法。
  6. 【請求項6】 第1の基材とその第1の基材よりも剛い
    第2の基材とを貼り合わせ材を介して貼り合わせる装置
    であって、第1の基材の反貼り合わせ面側に、該反貼り
    合わせ面を実質的に均一な面圧で加圧する均一加圧手段
    と、該反貼り合わせ面の周縁部を前記面圧よりも高い面
    圧で加圧する周縁加圧手段とを設けたことを特徴とす
    る、貼り合わせ体の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記均一加圧手段が、ゲル材または低硬
    度ゴム材からなる、請求項6の貼り合わせ体の製造装
    置。
  8. 【請求項8】 前記均一加圧手段が可とう性膜状物内に
    流動体を充填した部材からなる、請求項6の貼り合わせ
    体の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記周縁加圧手段が枠材からなる、請求
    項6ないし8のいずれかに記載の貼り合わせ体の製造装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし5のいずれかに記載の
    方法により製造され、かつ、第1の基材が炭素繊維織物
    または連続炭素繊維を補強材として含むFRPからな
    り、第2の基材が樹脂または補強用短繊維を含む樹脂か
    らなる電気・電子機器用筐体。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし5のいずれかに記載の
    方法により製造され、かつ、第1の基材が炭素繊維織物
    または連続炭素繊維を補強材として含むFRPからな
    り、第2の基材が樹脂または補強用短繊維を含む樹脂か
    らなるキーボード支持体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH03286851A (ja) * 1990-04-02 1991-12-17 Teijin Ltd 電気・電子機器用ハウジング部材

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