JPH09299702A - 蒸留方法 - Google Patents

蒸留方法

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JPH09299702A
JPH09299702A JP12185096A JP12185096A JPH09299702A JP H09299702 A JPH09299702 A JP H09299702A JP 12185096 A JP12185096 A JP 12185096A JP 12185096 A JP12185096 A JP 12185096A JP H09299702 A JPH09299702 A JP H09299702A
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JP
Japan
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distillation
component
liquid
rich
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JP12185096A
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English (en)
Inventor
Shizuo Midori
静男 緑
Keiji Yoshimoto
圭司 吉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Yuka Co Ltd
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の蒸留塔を使用することなく、多成分を含
有する原液を各成分に分離することができる蒸留方法を
提供する。 【解決手段】フィードノズル39を介して少なくとも三
つ以上の成分を含有する原液を、第1の蒸留部の濃縮部
と回収部との間に供給する。第1の蒸留部の上端におい
て得られた液体を、第2の蒸留部の濃縮部と、第1の蒸
留部の濃縮部と隣接させて形成された第2の蒸留部の回
収部との間に供給する。第1の蒸留部の下端において得
られた液体を、前記第1の蒸留部の回収部と隣接させて
形成された第3の蒸留部の濃縮部と、第3の蒸留部の回
収部との間に供給する。そして、第2の蒸留部の上端に
留出液を、第3の蒸留部の下端に缶出液を、第2の蒸留
部における回収部と第3の蒸留部における濃縮部との間
にサイドカット液を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸留方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多成分を含有する原液から各成分
を蒸留によって分離する場合、複数の蒸留塔を組み合わ
せるようにしている。図2は従来の第1の蒸留方法の概
念図、図3は従来の第2の蒸留方法の概念図である。
【0003】図において、11は第1の蒸留塔、12は
第2の蒸留塔、201、203は蒸発器、202、20
4は凝縮器である。例えば、三つの成分A〜Cを含有す
る原液を蒸留しようとする場合、成分Aは成分Bより、
該成分Bは成分Cより沸点が低いとすると、図2に示す
ように、第1の蒸留塔11において成分Aと成分B、C
とを分離させ、第2の蒸留塔12において成分Bと成分
Cとを分離させるようにしている。
【0004】また、図3に示すように、第1の蒸留塔1
1において成分A、Bと成分Cとを分離させ、第2の蒸
留塔12において成分Aと成分Bとを分離させることも
できる。ところが、第1、第2の蒸留方法においては、
いずれも第1、第2の蒸留塔11、12において加熱及
び冷却をそれぞれ必要以上に繰り返す必要があるので、
蒸発器201、203、凝縮器202、204、図示し
ないポンプ、計装品等が必要になり、占有面積が大きく
なってしまうだけでなく、ユーティリティの使用量、及
び消費エネルギーが多くなるとともに、コストが高くな
ってしまう。
【0005】そこで、ペトリューク式の蒸留塔を使用す
る蒸留方法が提供されている。図4は従来の第3の蒸留
方法の概念図である。図において、22は側塔、23は
主塔である。前記側塔22の内部に第1の蒸留部111
が、前記主塔23の上半分に第2の蒸留部112aが、
前記主塔23の下半分に第3の蒸留部112bがそれぞ
れ形成される。
【0006】また、側塔22の中央に三つの成分A〜C
を含有する原液が供給される供給口15が形成され、第
1の蒸留部111内における前記供給口15より上方に
濃縮部AR1が、供給口15より下方に回収部AR2が
それぞれ形成され、第1の蒸留部111の塔頂にはライ
ンL31、L32が、塔底にはラインL33、L34が
それぞれ接続される。なお、成分Aは成分Bより、成分
Bは成分Cより沸点が低いものとする。
【0007】一方、主塔23のほぼ中央にサイドカット
ノズル115が形成され、主塔23内における前記サイ
ドカットノズル115より上方に第2の蒸留部112a
が、サイドカットノズル115より下方に第3の蒸留部
112bがそれぞれ形成される。そして、前記第2の蒸
留部112a内における前記ラインL31、L32より
上方に濃縮部AR31が、前記ラインL31、L32よ
り下方に回収部AR32がそれぞれ形成され、前記第3
の蒸留部112b内における前記ラインL33、L34
より上方に濃縮部AR33が、前記ラインL33、L3
4より下方に回収部AR34がそれぞれ形成される。
【0008】したがって、前記ラインL34を介して第
3の蒸留部112bから側塔22の塔底に成分B、Cに
富んだ蒸気を、前記ラインL33を介して側塔22の塔
底から第3の蒸留部112bに成分B、Cに富んだ液体
をそれぞれ供給する。また、前記ラインL32を介して
第2の蒸留部112aから側塔22の塔頂に成分A、B
に富んだ液体を、前記ラインL31を介して側塔22の
塔頂から第2の蒸留部112aに成分A、Bに富んだ蒸
気をそれぞれ供給する。
【0009】前記第3の蒸留方法において、原液が供給
口15を介して側塔22の第1の蒸留部111に供給さ
れると、該第1の蒸留部111において成分A、Bと成
分B、Cとが分離させられる。すなわち、原液から熱交
換によって発生させられた成分A、Bに富んだ蒸気が、
前記濃縮部AR1内を上昇するのに伴い、特に成分Aに
富み、成分Cを含有しない蒸気になり、ラインL31を
介して第2の蒸留部112aの濃縮部AR31に供給さ
れる。
【0010】一方、第1の蒸留部111の回収部AR2
においては、原液から熱交換によって発生させられた成
分B、Cに富んだ液体が、回収部AR2内を下降するの
に伴い、特に成分Cに富み、成分Aを含有しない液体に
なり、ラインL33を介して第3の蒸留部112bの回
収部AR34に供給される。また、第2の蒸留部112
aにおいては、成分Aと成分Bとが分離させられ、塔頂
から成分Aに富んだ蒸気がラインL35に排出される。
そして、該ラインL35に配設された凝縮器124によ
って成分Aに富んだ蒸気は凝縮され、成分Aに富んだ液
体になりラインL36に留出液として排出される。
【0011】また、主塔23の分離性能を向上させるた
めに、前記成分Aに富んだ液体を濃縮部AR31に還流
し、該濃縮部AR31内を上昇する成分Aに富んだ蒸気
と接触させるようにしている。そのために、前記ライン
L36からラインL39が分岐され、該ラインL39は
前記濃縮部AR31の上端に形成された留出液入口14
8に接続される。
【0012】ところで、第2の蒸留部112aの濃縮部
AR31内を下降する成分Aに富んだ液体は、下方にな
るに従って成分Bの濃度が高くなり、成分A、Bに富ん
だ液体になる。そして、ラインL32が接続される部分
において、成分A、Bに富んだ液体の一部は側塔22の
塔頂に、残りは回収部AR32に送られる。一方、第3
の蒸留部112bにおいては、成分Bと成分Cとが分離
させられ、塔底から成分Cに富んだ液体が缶出液として
ラインL37に排出される。
【0013】また、該ラインL37からラインL38が
分岐され、該ラインL38は前記回収部AR34の下部
に形成された蒸気入口146に接続され、前記ラインL
38に蒸発器125が配設される。そして、成分Cに富
んだ液体の一部は、ラインL38に送られ、前記蒸発器
125によって加熱されて成分Cに富んだ蒸気になり、
蒸気入口146から前記回収部AR34に供給される。
【0014】ところで、第3の蒸留部112bの回収部
AR34内を上昇する成分Cに富んだ蒸気は、上方にな
るに従って成分Bの濃度が高くなり、成分B、Cに富ん
だ蒸気になる。そして、ラインL34が接続される部分
において、成分B、Cに富んだ蒸気の一部は側塔22の
塔底に、残りは濃縮部AR33に送られる。また、成分
Bの蒸留分離は、第2の蒸留部112aの回収部AR3
2、及び第3の蒸留部112bの濃縮部AR33によっ
て行われる。
【0015】すなわち、第2の蒸留部112aにおいて
は、下方になるに従って成分Bの濃度が高くなり、第3
の蒸留部112bにおいては、上方になるに従って成分
Bの濃度が高くなる。したがって、成分Bが最も濃縮さ
れるのは、回収部AR32と濃縮部AR33とが接する
部分であり、ここに形成された前記サイドカットノズル
115に成分Bに富んだ液体を排出することができる。
【0016】ところで、前記第3の蒸留方法において
は、側塔22と主塔23とを別々に建設する必要がある
ので、占有面積が大きくなってしまう。また、側塔22
が主塔23の外部に配設されるので、第2の蒸留部11
2aの回収部AR32における差圧と第3の蒸留部11
2bの濃縮部AR33における差圧との合計と、第1の
蒸留部111の濃縮部AR1における差圧と回収部AR
2における差圧との合計とを等しくする必要がある。
【0017】したがって、第3の蒸留部112bから側
塔22の塔底へのラインL34を介した蒸気の分配の制
御が非常に難しく、装置を安定して運転することができ
ない。そこで、蒸留塔内に円筒を設置し、該円筒内に原
液を供給して蒸留を行うようにしたペトリューク式の蒸
留塔を使用する蒸留方法が提供されている。
【0018】図5は従来の第4の蒸留方法の概念図であ
る。図において、31は結合型蒸留塔、32は外筒、3
3は該外筒32のほぼ中央において同心的に配設された
内筒である。該内筒33は上端及び下端が開放された筒
状構造を有し、内部に第1の蒸留部35が形成される。
また、前記内筒33の外側の上半分に第2の蒸留部36
が、前記内筒33の外側の下半分に第3の蒸留部37が
それぞれ形成される。
【0019】そして、前記結合型蒸留塔31のほぼ中央
には、ラインL11、L12がそれぞれ配設される。前
記ラインL11は前記外筒32を貫通して、前記内筒3
3の側面に形成されたフィードノズル39と連通し、該
フィードノズル39に三つの成分A〜Cを含有する原液
が供給される。なお、成分Aは成分Bより、成分Bは成
分Cより沸点が低いものとする。
【0020】また、第1の蒸留部35内における前記フ
ィードノズル39より上方に濃縮部AR11が、前記フ
ィードノズル39より下方に回収部AR12が、第2の
蒸留部36内における前記内筒33の上端より上方に濃
縮部AR13が、前記内筒33の上端より下方に回収部
AR14が、第3の蒸留部37内における前記内筒33
の下端より上方に濃縮部AR15が、前記内筒33の下
端より下方に回収部AR16がそれぞれ形成される。
【0021】このようにして、第1の蒸留部35の上端
が第2の蒸留部36の中央に、第1の蒸留部35の下端
が第3の蒸留部37の中央になるように配設される。そ
して、前記回収部AR12においては、前記原液が下方
に移動し、上方において成分A、Bに富んだ蒸気を、下
方になるに従って成分B、Cに富んだ蒸気をそれぞれ発
生させ、第1の蒸留部35の下端から第3の蒸留部37
に成分B、Cに富んだ液体が供給される。さらに、該成
分B、Cに富んだ液体は、第3の蒸留部37内において
加熱されて成分B、Cに富んだ蒸気を発生させる。該成
分B、Cに富んだ蒸気は、前記回収部AR12内を上昇
する間に、成分A〜Cを含有する原液と接触し、該原液
から成分A、Bに富んだ蒸気を発生させる。
【0022】続いて、前記成分A、Bに富んだ蒸気は、
濃縮部AR11内を上昇し、前記第1の蒸留部35の上
端から第2の蒸留部36に排出される。さらに、成分
A、Bに富んだ蒸気は、第2の蒸留部36内において凝
縮され、成分A、Bに富んだ液体になる。そして、該成
分A、Bに富んだ液体の一部は濃縮部AR11に還流さ
れ、濃縮部AR11内を上昇する成分A、Bに富んだ蒸
気と接触させられる。
【0023】このようにして、第1の蒸留部35の上端
から第2の蒸留部36に成分A、Bに富んだ蒸気及び液
体を供給することができるとともに、第1の蒸留部35
の下端から第3の蒸留部37に成分B、Cに富んだ液体
を供給することができる。ところで、結合型蒸留塔31
の塔頂にはラインL13が、塔底にはラインL14がそ
れぞれ接続される。そして、前記第3の蒸留部37の回
収部AR16においては、成分B、Cに富んだ液体が下
方に移動し、上方において成分Bに富んだ蒸気を、下方
になるに従って成分Cに富んだ液体をそれぞれ発生させ
る。したがって、成分Cに富んだ液体がラインL14に
缶出液として排出される。
【0024】前記ラインL14からラインL15が分岐
され、該ラインL15は前記回収部AR16の下部に形
成された蒸気入口46に接続され、前記ラインL15に
蒸発器45が配設される。そして、成分Cに富んだ液体
の一部は、ラインL14からラインL15に送られ、前
記蒸発器45によって加熱されて成分Cに富んだ蒸気に
なり、蒸気入口46から前記回収部AR16に供給さ
れ、回収部AR16内を上昇する間に、成分B、Cに富
んだ液体と接触し、該成分B、Cに富んだ液体から成分
Bに富んだ蒸気を発生させる。
【0025】続いて、前記成分Bに富んだ蒸気は、濃縮
部AR15内を上昇し、第3の蒸留部37の上端におい
て第2の蒸留部36からの成分Bに富んだ液体と接触し
て液体になる。このようにして、第3の蒸留部37の上
端において得られた成分Bに富んだ液体は、サイドカッ
トノズル40を介してラインL12にサイドカット液と
して排出される。
【0026】一方、前記第2の蒸留部36の回収部AR
14においては、成分A、Bに富んだ液体が下方に移動
し、上方においては成分Aに富んだ蒸気を、下方になる
に従って成分Bに富んだ液体をそれぞれ発生させる。こ
のようにして、前記第2の蒸留部36の下端において成
分Bに富んだ液体を得ることができる。続いて、前記成
分Aに富んだ蒸気は、濃縮部AR13内を上昇し、前記
ラインL13に供給される。そして、該ラインL13に
配設された凝縮器47によって前記蒸気は凝縮され、成
分Aに富んだ液体になり、ラインL16に留出液として
排出される。
【0027】ところで、成分Aの蒸留分離の効率を高く
するために、前記成分Aに富んだ液体を濃縮部AR13
に還流し、該濃縮部AR13内を上昇する成分Aに富ん
だ蒸気と接触させるようにしている。そのために、前記
ラインL16からラインL17が分岐され、該ラインL
17は前記濃縮部AR13の上部に形成された留出液入
口48に接続される。
【0028】このようにして、前記第2の蒸留部36に
よって成分A、Bに富んだ蒸気が、成分Aに富んだ蒸気
と成分Bに富んだ液体とに分離させられ、成分Aに富ん
だ蒸気は凝縮されて液体になり、ラインL16に留出液
として排出され、成分Bに富んだ液体はラインL12に
サイドカット液として排出される。また、前記第3の蒸
留部37によって成分B、Cに富んだ液体が、成分Bに
富んだ蒸気と成分Cに富んだ液体とに分離させられ、成
分Bに富んだ蒸気は液体になってラインL12にサイド
カット液として排出され、成分Cに富んだ液体はライン
L14に缶出液として排出される。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の第4の蒸留方法においては、内筒33を外筒32に
対して支持したり、前記外筒32を貫通させてラインL
11を配設したり、内筒33にフィードノズル39を取
り付けたりすることが困難であり、コストが高くなって
しまう。
【0030】また、ラインL11と外筒32との間、及
びフィードノズル39と内筒33との間を十分にシール
することができないので、結合型蒸留塔31における蒸
留分離の効率が低くなってしまう。そして、内筒33と
外筒32とが同心的に配設され、回収部AR14及び濃
縮部AR15が環状体構造になるので、前記回収部AR
14及び濃縮部AR15に充填(てん)される充填物エ
レメントを製造するのが困難になる。
【0031】また、例えば、蛇腹状に折り曲げられた金
属薄板を積層して形成された充填物エレメントの場合、
金属薄板の斜めに延びる折曲部に沿って前記原液及び液
体が各方向に流下するようになっているが、原液及び液
体が内筒33によって遮られるので、十分に混合が行わ
れなくなってしまう。その結果、回収部AR14及び濃
縮部AR15内の水平方向の各部分において原液及び液
体の成分にばらつきが発生し、結合型蒸留塔31の性能
が著しく低下してしまう。
【0032】さらに、結合型蒸留塔31を使用して多成
分を含有する原液から各成分を分離する場合には、操作
範囲が狭くなり、組成に変動が生じた場合には原液を各
成分に分離することができなくなってしまう。本発明
は、前記従来の蒸留方法の問題点を解決して、複数の蒸
留塔を使用することなく、多成分を含有する原液を各成
分に分離することができ、かつ、コストを低くすること
ができる蒸留方法を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の蒸
留方法においては、フィードノズルを介して少なくとも
三つ以上の成分を含有する原液を、第1の蒸留部の濃縮
部と回収部との間に供給する。また、前記第1の蒸留部
の上端において得られた液体を、前記上端より上方に形
成された第2の蒸留部の濃縮部と、前記上端より下方に
おいて前記第1の蒸留部の濃縮部と隣接させて形成され
た第2の蒸留部の回収部との間に供給する。
【0034】そして、前記第1の蒸留部の下端において
得られた液体を、前記下端より上方において前記第1の
蒸留部の回収部と隣接させて形成された第3の蒸留部の
濃縮部と、前記下端より下方に形成された第3の蒸留部
の回収部との間に供給する。また、第2の蒸留部の上端
に留出液を、第3の蒸留部の下端に缶出液を、第2の蒸
留部における回収部と第3の蒸留部における濃縮部との
間にサイドカット液を得る。
【0035】本発明の他の蒸留方法においては、さら
に、前記原液は、主成分、該主成分より沸点が低い少な
くとも一つの成分、及び前記主成分より沸点が高い少な
くとも一つの成分を含有する。また、前記第2の蒸留部
の上端に接続された凝縮器によって蒸気を凝縮させ、前
記第3の蒸留部の下端に接続された蒸発器によって液体
を蒸発させる。
【0036】そして、前記第2の蒸留部の上端に、主成
分より沸点が低い成分の留出液を、前記第3の蒸留部の
下端に、主成分より沸点が高い成分の缶出液を、第2の
蒸留部における回収部と第3の蒸留部における濃縮部と
の間に、原液より主成分の純度が高いサイドカット液を
得る。本発明の更に他の蒸留方法においては、さらに、
前記第1の蒸留部に供給される原液は、主成分より沸点
が低い成分を合計で0.5〔%〕以下含有し、主成分よ
り沸点が高い成分を合計で0.5〔%〕以下含有し、サ
イドカット液が含有する主成分の純度を99.9〔%〕
以上とする。
【0037】本発明の更に他の蒸留方法においては、さ
らに、前記第1の蒸留部の濃縮部と前記第2の蒸留部の
回収部とが、また、前記第1の蒸留部の回収部と前記第
3の蒸留部の濃縮部とが断熱される。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態における結合型蒸留塔の概念図、図6は本発
明の実施の形態における蒸留部を示す図である。図にお
いて、51は結合型蒸留塔であり、該結合型蒸留塔51
は第1セクション52、第2セクション53、第3セク
ション54、第4セクション55、第5セクション5
6、第6セクション57、第7セクション58、第8セ
クション59及び第9セクション60から成り、前記第
2セクション53、第3セクション54、第5セクショ
ン56及び第7セクション58はディストリビュータを
構成する。
【0039】そして、前記第3セクション54、第4セ
クション55、第5セクション56及び第6セクション
57は、それぞれ平板状の中仕切り61〜64によって
第1室54A、55A、56A、57Aと第2室54
B、55B、56B、57Bとに区分され、互いに隣接
させられる。また、前記第1室54A、55A、56
A、57Aによって第1の蒸留部65が、第1セクショ
ン52、第2セクション53及び第2室54B、55B
によって第2の蒸留部66が、第2室56B、57B、
第7セクション58、第8セクション59及び第9セク
ション60によって第3の蒸留部67がそれぞれ形成さ
れる。なお、前記中仕切り61〜64を断熱材によって
形成したり、中仕切り61〜64の内部を真空にしたり
して、中仕切り61〜64を断熱構造にすることもでき
る。
【0040】この場合、第1室54Aと第2室54Bと
の間、第1室55Aと第2室55Bとの間、第1室56
Aと第2室56Bとの間、及び第1室57Aと第2室5
7Bとの間の熱伝達を少なくすることができるので、蒸
留分離の効率を高くすることができる。そして、結合型
蒸留塔51のほぼ中央に前記第5セクション56が配設
され、第1室56Aにフィードノズル39が、第2室5
6Bにサイドカットノズル40がそれぞれ形成され、前
記フィードノズル39に少なくとも三つの成分A〜Cを
含有する原液が供給される。なお、成分Aは成分Bよ
り、成分Bは成分Cより沸点が低いものとする。
【0041】また、前記第1の蒸留部65内における前
記フィードノズル39より上方に配設された第1室55
Aによって濃縮部AR21が、フィードノズル39より
下方に配設された第1室57Aによって回収部AR22
がそれぞれ形成される。そして、前記第2の蒸留部66
内における前記第1の蒸留部65の上端に接続され、該
上端より上方に配設された第1セクション52によって
濃縮部AR23が、前記第1の蒸留部65の上端より下
方において、前記濃縮部AR21と隣接させて配設され
た第2室55Bによって回収部AR24がそれぞれ形成
される。さらに、前記第3の蒸留部67内における前記
第1の蒸留部65の下端に接続され、該下端より上方に
おいて、前記回収部AR22と隣接させて配設された第
2室57Bによって濃縮部AR25が、前記第1の蒸留
部65の下端より下方に配設された第8セクション59
によって回収部AR26がそれぞれ形成される。
【0042】このようにして、第1の蒸留部65の上端
が第2の蒸留部66の中央に、第1の蒸留部65の下端
が第3の蒸留部67の中央にそれぞれ接続される。そし
て、前記回収部AR22においては、成分A〜Cを含有
する原液が下方に移動し、上方において成分A、Bに富
んだ蒸気を、下方になるに従って成分B、Cに富んだ液
体を発生させ、第1の蒸留部65の下端から第3の蒸留
部67に成分B、Cに富んだ液体が排出される。さら
に、該成分B、Cに富んだ液体は、第3の蒸留部67内
において加熱されて成分B、Cに富んだ蒸気になり、前
記第1の蒸留部65の回収部AR22内を上昇する間
に、成分A〜Cを含有する原液と接触し、該原液から成
分A、Bに富んだ蒸気を発生させる。
【0043】続いて、前記成分A、Bに富んだ蒸気は、
濃縮部AR21内を上昇し、前記第1の蒸留部65の上
端から第2の蒸留部66に排出される。さらに、前記成
分A、Bに富んだ蒸気は、第2の蒸留部66内において
冷却され、凝縮され、成分A、Bに富んだ液体になる。
そして、該成分A、Bに富んだ液体の一部は濃縮部AR
21に還流され、該濃縮部AR21内を上昇する成分
A、Bに富んだ蒸気と接触させられる。
【0044】このようにして、第1の蒸留部65の上端
から第2の蒸留部66に成分A、Bに富んだ蒸気を供給
することができる。一方、第1の蒸留部65の下端から
第3の蒸留部67に成分B、Cに富んだ液体を供給する
ことができる。ところで、結合型蒸留塔51の塔頂には
蒸気出口69が、塔底には缶出液出口70がそれぞれ形
成される。そして、前記第3の蒸留部67の回収部AR
26においては、成分B、Cに富んだ液体が下方に移動
し、上方において成分Bに富んだ蒸気を、下方になるに
従って成分Cに富んだ液体をそれぞれ発生させる。した
がって、成分Cに富んだ液体が缶出液出口70に缶出液
として排出される。
【0045】また、前記第9セクション60には蒸気入
口46が形成される。そして、前記缶出液出口70に排
出された成分Cに富んだ缶出液の一部は図示しない蒸発
器に送られ、該蒸発器によって加熱されて成分Cに富ん
だ蒸気になる。該成分Cに富んだ蒸気は、蒸気入口46
から第9セクション60に供給され、該第9セクション
60内及び前記回収部AR26内を上昇する間に、成分
B、Cに富んだ液体と接触し、該成分B、Cに富んだ液
体から成分Bに富んだ蒸気を発生させる。
【0046】続いて、該成分Bに富んだ蒸気の一部は、
濃縮部AR25内を上昇し、第3の蒸留部67の上端に
おいて第2の蒸留部66からの成分Bに富んだ液体と接
触して液体になる。このようにして、第3の蒸留部67
の上端において得られた成分Bに富んだ液体は、サイド
カットノズル40にサイドカット液として排出される。
【0047】一方、前記第2の蒸留部66の回収部AR
24においては、成分A、Bに富んだ液体が下方に移動
し、上方において成分Aに富んだ蒸気を、下方になるに
従って成分Bに富んだ液体をそれぞれ発生させる。この
ようにして、前記第2の蒸留部66の下端において成分
Bに富んだ液体が得られる。続いて、前記成分Aに富ん
だ蒸気は、濃縮部AR23内を上昇して前記蒸気出口6
9に排出され、図示しない凝縮器に送られ、該凝縮器に
よって凝縮され、成分Aに富んだ液体になる。
【0048】ところで、成分Aの蒸留分離の効率を高く
するために、前記成分Aに富んだ液体を濃縮部AR23
に還流し、該濃縮部AR23内を上昇する成分A、Bに
富んだ蒸気と接触させるようにしている。そのために、
前記第1セクション52の上部に還流液入口48が形成
される。このようにして、前記第2の蒸留部66によっ
て成分A、Bに富んだ液体が、成分Aに富んだ蒸気と成
分Bに富んだ液体とに分離させられ、成分Aに富んだ蒸
気は前記凝縮器によって凝縮され、留出液として排出さ
れ、成分Bに富んだ液体はサイドカットノズル40にサ
イドカット液としてそれぞれ排出される。また、前記第
3の蒸留部67によって成分B、Cに富んだ液体が、成
分Bに富んだ液体と成分Cに富んだ液体とに分離させら
れ、成分Bに富んだ液体がサイドカットノズル40にサ
イドカット液として、成分Cに富んだ液体が缶出液出口
70に缶出液としてそれぞれ排出される。
【0049】なお、本実施の形態においては、結合型蒸
留塔51を円筒状にしているが、4角筒状にすることも
できる。このように、複数の蒸留塔を使用することな
く、多成分を含有する原液を各成分に分離することがで
きる。そして、各第1、第2、第3の蒸留部65〜67
において加熱及び冷却をそれぞれ必要以上に繰り返す必
要がないので、蒸発器、凝縮器等のユーティリティの使
用量、及び消費エネルギーを少なくすることができる。
【0050】また、第1、第2、第3の蒸留部65〜6
7を一体で建設することができるので、コストを低くす
ることができる。そして、中仕切り61〜64によって
第1室54A、55A、56A、57Aと第2室54
B、55B、56B、57Bとを区分することができる
ので、充填物エレメントを製造するのが容易になり、コ
ストを低くすることができる。
【0051】また、例えば、蛇腹状に折り曲げられた金
属薄板を積層して形成された充填物エレメントの場合、
原液と液体とを十分に混合することができる。その結
果、濃縮部AR21、AR23、AR25及び回収部A
R22、AR24、AR26内の水平方向の各部分にお
いて原液及び液体の成分にばらつきが発生することがな
くなるので、結合型蒸留塔51の分離性能を向上させる
ことができる。
【0052】また、結合型蒸留塔51の各段を泡鐘式等
のトレイによって形成しようとした場合と比べて、構造
を簡素化することができるだけでなく、コストを低くす
ることができる。
【0053】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。こ
の場合、パイロット蒸留実験装置によって実験を行っ
た。そして、結合型蒸留塔51(図1)の本体は、内径
が158.4〔mm〕のSUS304 6B(太さ)
sch10S(耐圧)を使用し、充填物エレメントとし
てはSulzer metal gauze pack
ing、Type CY(住友重機械工業株式会社製)
を使用した。
【0054】図1の結合型蒸留塔51において、第1セ
クション52の全長は1195〔mm〕、充填高さは9
54〔mm〕であり、第2セクション53の全長は30
0〔mm〕である。該第2セクション53には、2.2
〔mm〕の径の液体分配孔が、第2セクション53の一
方側(第1室54Aの上方)に3個、第2セクション5
3の他方側(第2室54Bの上方)に7個それぞれ配設
される。
【0055】また、第3セクション54の全長は325
〔mm〕である。該第3セクション54には、2.2
〔mm〕の径の液体分配孔が、第1室54A側に4個、
第2室54B側に4個それぞれ配設される。そして、第
4セクション55の全長は1025〔mm〕、充填高さ
は954〔mm〕であり、第5セクション56の全長は
325〔mm〕である。該第5セクション56には、
3.0〔mm〕の径の液体分配孔が、第1室56A側に
4個、第2室56B側に4個それぞれ配設される。
【0056】また、第6セクション57の全長は102
5〔mm〕、充填高さは954〔mm〕であり、第7セ
クション58の全長は325〔mm〕である。該第7セ
クション58には、3.0〔mm〕の径の液体分配孔が
8個配設される。さらに、第8セクション59の全長は
1025〔mm〕、充填高さは954〔mm〕であり、
第9セクション60の全長は750〔mm〕であるとと
もに、ジャケット付きの缶を有する。
【0057】なお、各実施例における〔%〕、〔pp
m〕は、それぞれ〔重量%〕、〔重量ppm〕を示す。 (実施例1)蒸留は常圧下において安定した連続運転で
行われた。原液は純度が99.97〔%〕の酢酸エチル
であり、不純物の組成は、アセトアルデヒドが12〔p
pm〕、エタノールが38〔ppm〕、水が24〔pp
m〕、クロトンアルデヒドが86〔ppm〕、アセトア
ルデヒドジエチルアセタールが123〔ppm〕であ
る。
【0058】前記原液は76.0〔℃〕に予熱され、フ
ィードノズル39を介して結合型蒸留塔51の第1室5
6Aに23.2〔kg/hr〕で連続的に供給した。そ
して、結合型蒸留塔51の塔頂の温度は77.2〔℃〕
になり、第2の蒸留部66において凝縮した液体は4
6.2〔℃〕に冷却され、114〔kg/hr〕で第1
セクション52の上端に還流され、0.9〔kg/h
r〕で留出液を得た。また、結合型蒸留塔51の塔底に
おいて、第9セクション60から4.6〔kg/hr〕
で缶出液を得た。そして、サイドカットノズル40にお
いて、17.7〔kg/hr〕でサイドカット液を得
た。
【0059】また、第2セクション53において、第1
室54A側の上部及び第2室54B側の上部に3:7の
比で液体が分配された。目的物であるサイドカット液を
ガスクロマトグラフ及びカールフィッシャーによって分
析したところ、アセトアルデヒドが0〔ppm〕、エタ
ノールが0〔ppm〕、水が2〔ppm〕、クロトンア
ルデヒドが0〔ppm〕、アセトアルデヒドジエチルア
セタールが17〔ppm〕の組成であった。
【0060】このように、酢酸エチルに対して低沸点側
の不純物であるアセトアルデヒド及びエタノールと水と
の共沸混合物を、また、酢酸エチルに対して高沸点側の
不純物であるクロトンアルデヒド及びアセトアルデヒド
ジエチルアセタールを原液から効率的に蒸留分離し、目
的物である酢酸エチルを極めて高純度で得ることができ
た。 (比較例1)目的物であるサイドカット液を第2室54
Bから抜き出したことのほかは、実施例1と同様の条件
で蒸留を行った。この場合、第2室56Bからの酢酸エ
チルの抜出しは行われず、一般的な上部サイドカット形
式の蒸留方法を使用した。
【0061】そして、第2室54Bから抜き出したサイ
ドカット液を分析したところ、アセトアルデヒドが1
〔ppm〕、エタノールが15〔ppm〕、水が6〔p
pm〕、クロトンアルデヒドが0〔ppm〕、アセトア
ルデヒドジエチルアセタールが13〔ppm〕の組成で
あった。この結果、酢酸エチルに対して高沸点側の不純
物であるクロトンアルデヒド及びアセトアルデヒドジエ
チルアセタールを実施例1と同様に蒸留分離することが
できたが、酢酸エチルに対して低沸点側の不純物である
アセトアルデヒド及びエタノールと水との共沸混合物を
十分に蒸留分離することができなかった。 (実施例2)実施例1と同様の結合型蒸留塔51及び蒸
留方法で、n−ブタノール中の不純物であるn−ブチル
エーテル及びn−酪酸n−ブチルを蒸留分離した。この
場合、主成分のn−ブタノールに対して、n−ブチルエ
ーテルは低沸点成分であり、n−酪酸n−ブチルは高沸
点成分であって、蒸留は常圧下において安定した連続運
転で行われた。
【0062】また、前記原液は60〔℃〕に予熱し、フ
ィードノズル39を介して第1の蒸留部65の第1室5
6Aに20.0〔kg/hr〕で連続的に供給した。そ
して、第2の蒸留部66において凝縮した液体を60
〔kg/hr〕で第1セクション52の上端に還流し、
1.0〔kg/hr〕の留出液を、0.5〔kg/h
r〕の缶出液を、18.5〔kg/hr〕のサイドカッ
ト液をそれぞれ得た。
【0063】その結果、n−ブチルエーテルについて
は、原液における組成が0.1〔%〕であったのに対し
て、サイドカット液における組成が100〔ppm〕に
なり、n−ブタノールについては、原液における組成が
99.8〔%〕であったのに対して、サイドカット液に
おける組成が99.99〔%〕になり、n−酪酸n−ブ
チルについては、原液における組成が0.1〔%〕であ
ったのに対して、サイドカット液における組成が15
〔ppm〕になった。
【0064】このように、高純度のn−ブタノールを得
ることができた。なお、本発明は前記実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形
させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排
除するものではない。
【0065】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、蒸留方法においては、フィードノズルを介して少
なくとも三つ以上の成分を含有する原液を、第1の蒸留
部の濃縮部と回収部との間に供給する。また、前記第1
の蒸留部の上端において得られた液体を、前記上端より
上方に形成された第2の蒸留部の濃縮部と、前記上端よ
り下方において前記第1の蒸留部の濃縮部と隣接させて
形成された第2の蒸留部の回収部との間に供給する。
【0066】そして、前記第1の蒸留部の下端において
得られた液体を、前記下端より上方において前記第1の
蒸留部の回収部と隣接させて形成された第3の蒸留部の
濃縮部と、前記下端より下方に形成された第3の蒸留部
の回収部との間に供給する。また、前記第2の蒸留部の
上端に留出液を、第3の蒸留部の下端に缶出液を、第2
の蒸留部における回収部と第3の蒸留部における濃縮部
との間にサイドカット液を得る。
【0067】この場合、各第1、第2、第3の蒸留部に
おいて加熱及び冷却をそれぞれ繰り返す必要がないの
で、蒸発器、凝縮器等のユーティリティの使用量、及び
消費エネルギーを少なくすることができる。また、第
1、第2、第3の蒸留部を一体に建設することができる
ので、コストを低くすることができる。
【0068】そして、前記第1の蒸留部の濃縮部と第2
の蒸留部の回収部とが、及び前記第1の蒸留部の回収部
と第3の蒸留部の濃縮部とが、いずれも隣接させられる
ので、充填物エレメントを製造するのが容易になり、コ
ストを低くすることができる。本発明の他の蒸留方法に
おいては、さらに、前記第1の蒸留部の濃縮部と前記第
2の蒸留部の回収部とが、また、前記第1の蒸留部の回
収部と前記第3の蒸留部の濃縮部とが断熱される。
【0069】この場合、前記第1の蒸留部の濃縮部と前
記第2の蒸留部の回収部との間、及び前記第1の蒸留部
の回収部と前記第3の蒸留部の濃縮部との間の熱伝達が
少なくなるので蒸留分離の効率を高くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における結合型蒸留塔の概
念図である。
【図2】従来の第1の蒸留方法の概念図である。
【図3】従来の第2の蒸留方法の概念図である。
【図4】従来の第3の蒸留方法の概念図である。
【図5】従来の第4の蒸留方法の概念図である。
【図6】本発明の実施の形態における蒸留部を示す図で
ある。
【符号の説明】
39 フィードノズル 65 第1の蒸留部 66 第2の蒸留部 67 第3の蒸留部 AR21 AR23 AR25 濃縮部 AR22 AR24 AR26 回収部
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/14 C07C 69/14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)フィードノズルを介して少なくと
    も三つ以上の成分を含有する原液を、第1の蒸留部の濃
    縮部と回収部との間に供給し、(b)前記第1の蒸留部
    の上端において得られた液体を、前記上端より上方に形
    成された第2の蒸留部の濃縮部と、前記上端より下方に
    おいて前記第1の蒸留部の濃縮部と隣接させて形成され
    た第2の蒸留部の回収部との間に供給し、(c)前記第
    1の蒸留部の下端において得られた液体を、前記下端よ
    り上方において前記第1の蒸留部の回収部と隣接させて
    形成された第3の蒸留部の濃縮部と、前記下端より下方
    に形成された第3の蒸留部の回収部との間に供給すると
    ともに、(d)前記第2の蒸留部の上端に留出液を、第
    3の蒸留部の下端に缶出液を、第2の蒸留部における回
    収部と第3の蒸留部における濃縮部との間にサイドカッ
    ト液を得ることを特徴とする蒸留方法。
  2. 【請求項2】 (a)前記原液は、主成分、該主成分よ
    り沸点が低い少なくとも一つの成分、及び前記主成分よ
    り沸点が高い少なくとも一つの成分を含有し、(b)前
    記第2の蒸留部の上端に接続された凝縮器によって蒸気
    を凝縮させ、(c)前記第3の蒸留部の下端に接続され
    た蒸発器によって液体を蒸発させるとともに、(d)前
    記第2の蒸留部の上端に、主成分より沸点が低い成分の
    留出液を、前記第3の蒸留部の下端に、主成分より沸点
    が高い成分の缶出液を、第2の蒸留部における回収部と
    第3の蒸留部における濃縮部との間に、原液より主成分
    の純度が高いサイドカット液を得る請求項1に記載の蒸
    留方法。
  3. 【請求項3】 (a)前記第1の蒸留部に供給される原
    液は、主成分より沸点が低い成分を合計で0.5〔%〕
    以下含有し、主成分より沸点が高い成分を合計で0.5
    〔%〕以下含有し、(b)サイドカット液が含有する主
    成分の純度を99.9〔%〕以上とする請求項1に記載
    の蒸留方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の蒸留部の濃縮部と前記第2の
    蒸留部の回収部とが、また、前記第1の蒸留部の回収部
    と前記第3の蒸留部の濃縮部とが断熱される請求項1に
    記載の蒸留方法。
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