JPH09299661A - ミシンの糸切り装置及び方法 - Google Patents

ミシンの糸切り装置及び方法

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JPH09299661A
JPH09299661A JP14367496A JP14367496A JPH09299661A JP H09299661 A JPH09299661 A JP H09299661A JP 14367496 A JP14367496 A JP 14367496A JP 14367496 A JP14367496 A JP 14367496A JP H09299661 A JPH09299661 A JP H09299661A
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Takashi Nitsutou
隆 日塔
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縫製速度が高い場合であっても良好な糸切り
動作を精度よく行なうことを可能とする。 【解決手段】 主軸とともに一体的に回転される糸切り
カム1の回転に対して、糸切り動作と皿緩め動作とを主
軸連動手段24,23,25,26,27,28,31
によって主軸に同期させて動作させることにより、一連
の糸切り動作を厳密な連動関係に基づいて実行するよう
にしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸切りカムからの
糸切り動作情報に基づいて、糸切り動作を行わせるよう
にしたミシンの糸切り装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ミシンの糸切り動作は、主軸と
ともに回転される糸切りカムにより糸切りメスを動作さ
せて行なっている。すなわち、糸切りを行なう場合に
は、糸切りカムに設けられたカム面に、糸切り機構のリ
ンク入力部を圧接させ、上記糸切りカムからの糸切り動
作情報をリンク機構を介して動メスに伝達させることに
より動メスを回動させ、当該動メスと固定メスとの間で
糸を挟切するようになっている。
【0003】一方、このような糸切り動作時に、糸調子
皿の糸挟圧力を皿緩め機構により緩め、糸の張力を減じ
ることによって糸切り動作を支障なく行わせる技術が従
来から知られている。このような皿緩め動作を実行させ
る皿緩め機構としては、従来から種々の構成を備えたも
のが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
皿緩め機構においては、糸切り機構との同期関係が厳密
には採られていないため、特に、縫製速度が高い場合に
は糸切り不良が生じたり、糸切り後に縫製を再開した際
に縫製不良が生じることがある。
【0005】そこで本発明は、上記の問題点に鑑みて、
高速縫製においても糸切り動作を良好に行わせることが
できるとともに、糸切り後の縫製を良好な状態で再開さ
せることができるようにしたミシンの糸切り装置及び方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1にかかる発明では、主軸とともに一体的に
回転される糸切りカムからの糸切り動作情報に基づいて
糸切りメスに糸切り動作を行わせる糸切り機構に、上記
糸切りメスによる糸切り動作時に糸調子皿の糸挟圧力を
緩める皿緩め機構が付設されたミシンの糸切り装置にお
いて、上記皿緩め機構に、前記主軸との同期関係をとる
主軸連動手段が設けられている。
【0007】また、請求項2にかかる発明では、請求項
1記載の主軸連動手段が、糸切りカムとの連動するよう
に構成されている。
【0008】さらに、請求項3にかかる発明では、請求
項2記載の主軸連動手段には、糸切りカムと一体に回転
する皿緩めノッチと、この皿緩めノッチからの糸緩め動
作情報を糸調子皿側に伝達するリンク機構と、が設けら
れている。
【0009】このような請求項1乃至3記載のミシンの
糸切り装置においては、主軸とともに一体的に回転され
る糸切りカムに対して、糸切り機構と皿緩め機構とが主
軸連動手段によって同期を採られるため、一連の糸切り
動作が厳密な同期関係に基づいて行われることとなり、
従って、縫製速度が高い場合であっても良好な糸切り動
作が精度よく行われるようになっている。
【0010】一方、請求項4記載のミシンの糸切り方法
では、主軸とともに一体的に回転される糸切りカムから
の糸切り動作情報に基づいて、糸切りメスに糸切り動作
を行わせるとともに、上記糸切りメスによる糸切り動作
時に糸調子皿の糸挟圧力を緩める皿緩め動作を行わせる
ようにしたミシンの糸切り方法において、上記皿緩め動
作を、主軸との同期関係をとるように連動して行わせ
る。
【0011】このような請求項4記載のミシンの糸切り
方法においては、主軸とともに一体的に回転される糸切
りカムに対して、糸切り動作と皿緩め動作とが同期を採
られるため、一連の糸切り動作が厳密な同期関係に基づ
いて行われることとなり、従って、縫製速度が高い場合
であっても良好な糸切り動作が精度よく行われるように
なっている。
【0012】また、請求項5記載の発明にかかるミシン
の糸切り方法では、請求項4記載の糸切り動作後に、ミ
シン逆転動作を行い、ついで、縫製速度より低速で縫製
動作を開始するようにしている。
【0013】このような請求項5記載のミシンの糸切り
方法においては、糸切り動作後のミシン逆転動作によっ
て針棒が上昇されるため、糸切り後の縫製物の取り出し
が容易に行われるとともに、次の縫製動作が低速で開始
されることから、糸切りの状態にかかわらず縫製動作が
良好に再開されることとなり、上述した作用に加えて、
糸切り後の縫製状態が極めて良好なものとされる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1に示されている実施形
態において、まず、糸切り機構を構成する糸切りカム1
は、図示を省略した主軸(上軸)に固定されており、当
該糸切りカム1の軸方向後端面(図示奥側裏面)には、
図示を省略したカム面が溝形状にて環状に穿設されてい
る。この溝状カム面には、後述する糸切りメスに対して
所定の糸切り動作を行わせるための情報が凹凸形状にて
形成されている。
【0015】また、上記主軸と隣接するようにして糸切
り軸2が、主軸と略平行状態で配置されており、この糸
切り軸2に、カム従動アーム3の基端側(図示手前側)
がボス部3aにおいて固定されている。すなわち、この
カム従動アーム3は、上記糸切り軸2とともに軸方向に
往復移動し、かつ糸切り軸2とともに回動するように構
成されており、ボス部3aの基端側から、主軸の上方側
を略水平に横断するように延出している。なお後述する
ように、カム従動アーム3が図示手前側に前進した位置
は糸切り実行位置であり、カム従動アーム3が図示奥側
に後退した位置は糸切り待機位置である。
【0016】さらに、上記糸切り軸2の前端部分(図示
手前側部分)には、糸切り戻しバネ4が圧縮状態で装着
されており、この糸切り戻しバネ4の付勢力によって、
上記糸切り軸2とともにカム従動アーム3が後端側(図
示奥側)に押しやられるようになっている。
【0017】一方、上記カム従動アーム3の延出方向途
中部分には、主軸と略平行に糸切りコロ軸5が立設され
ているとともに、この糸切りコロ軸5に対して糸切りコ
ロ6が回転自在に装着されている。この糸切りコロ6
は、上述した糸切りカム1のカム面に当接されるもので
あるが、通常は、上述した糸切り戻しバネ4の付勢力に
よってカム従動アーム3とともに後方側(図示奥側)に
後退しており、糸切りカム1のカム面から軸方向に離間
されて非接触状態(非動作状態)に待機している。
【0018】また、上記カム従動アーム3の上方側に
は、カム従動ストッパ板7が図示を省略した機枠に対し
て略水平に固定されている。このカム従動ストッパ板7
の前端縁には、係止突部7aが軸方向に所定量突出する
ように設けられており、当該カム従動ストッパ板7の係
止突部7aに対して、カム従動アーム3の基端側に設け
られた係合突部3bが軸方向前方側から当接可能に構成
されている。
【0019】より詳しくは、カム従動アーム3が糸切り
実行位置まで図示手前側に前進した場合においては、当
該カム従動アーム3の係合突部3bがカム従動ストッパ
板7の係止突部7aに当接して、糸切り実行状態、すな
わち糸切りコロ6が糸切りカム1のカム面に当接した状
態が保持される。一方、糸切り動作が終了してカム従動
アーム3が回動された場合には、当該カム従動アーム3
の係合突部3bがカム従動ストッパ板7の係止突部7a
から外れ、前述した糸切り戻しバネ4の付勢力によっ
て、カム従動アーム3が非動作位置まで図示奥側に後退
されるようになっている。
【0020】さらに、上記カム従動ストッパ板7には、
糸切りマグネット腕8の中央部分が、略水平面内でに回
動するように枢着されている。この糸切りマグネット腕
8は、主軸の上部側を横断するように配置されており、
当該糸切りマグネット腕8の図示手前側の一端側に形成
されたフック部8aが、上述したカム従動アーム3の係
合突部3bに後方側(図示奥側)から軸方向に係合する
位置関係になされている。
【0021】また、上記糸切りマグネット腕8の図示奥
側の他端側後方位置には、図示を省略した機枠側に取付
ブラケット9を介して糸切りソレノイド11が固定され
ており、その糸切りソレノイド11の出力軸11aが、
上記糸切りマグネット腕8の図示奥側端8bに対して回
転自在に連結されている。そして、この糸切りソレノイ
ド11がオンされることによって出力軸11aが引き込
まれると、上記糸切りマグネット腕8が略水平面内で回
動され、当該糸切りマグネット腕8のフック部8aによ
って、上記カム従動アーム3の係合突部3bが前方側
(図示手前側)に押し出されるように構成されている。
【0022】さらに、前記カム従動アーム3の延出端部
分(図示奥側端部分)には、略鉛直方向に延在する糸切
り連結ロッド12の上端部分が回転自在に枢着されてい
る。この糸切り連結ロッド12の下端部分は、L字リン
ク13を介して、略水平に延在する糸切り連結棒14の
後端側に回転自在に連結されており、上述したカム従動
アーム3の上下動によって、糸切り連結棒14が略水平
の軸方向に往復移動される構成になされている。このと
き、上記糸切り連結棒14の途中部分には、糸切りリン
クバネ15が引張り状態で取り付けられており、この糸
切りリンクバネ15の引張り付勢力によって上記糸切り
連結棒14が図示後方側に引き込まれるようになってい
る。
【0023】また、上記糸切り連結棒14の図示手前側
の前端部分には、動メス16を回動させるためのメスリ
ンク機構の入力部を構成するピン17が回転自在に連結
されており、上記糸切り連結棒14の水平動によって動
メス16が回動されると、当該動メス16と固定メス1
8との間で糸が挟切されるように構成されている。
【0024】一方、前述した糸切りカム1の軸方向前端
面(図示手前側表面)には、約1/4の円周長を有する
円弧板からなる糸緩めノッチ板21が取り付けられてい
る。この糸緩めノッチ板21は、後述する糸調子皿22
に対して所定の糸緩め動作を行わせる皿緩め機構の一部
を構成するものであって、当該糸緩めノッチ板21の外
周面は、上記糸切りカム1の外周面より半径方向外側に
張り出すように配置されている。
【0025】また、前述した糸切り軸2の途中部分に
は、略L字形状をなす糸緩め板23の中央部分が固定さ
れており、カム従動アーム3とともに回動するように構
成されている。この糸緩め板23は、前記カム従動アー
ム3とともに軸方向に往復移動するように設けられてお
り、主軸の上方側に延在する水平アーム部23aと、下
方側に向かって延びる垂直アーム部23bとを有してい
る。そして、上記水平アーム部23aの先端部分には、
糸緩め腕ピン24が、軸方向前方側に向かって突出する
ように固定されている。
【0025】上記糸緩め腕ピン24は、前記糸緩めノッ
チ板21の外周面に軸方向に対向するように配置されて
おり、通常は、糸緩めノッチ板21から軸方向に離間さ
れているが、カム従動アーム3とともに糸緩め板23が
前方側(図示手前側)に移動されたときには、当該糸緩
め腕ピン24は、糸緩めノッチ板21の外周面に乗り上
げ可能な軸方向位置に配置されるようになっている。
【0026】また、上記糸緩め板23の垂直アーム部2
3bの下端側部分は、略水平面内で回動するように支持
されたL字リンク25のアーム途中部分に当接されてい
るとともに、上記L字リンク25のアーム先端部分に
は、略水平に延在する糸緩め連結棒26の一端部分が回
転自在に連結されている。すなわち、前記糸緩め板23
がカム従動アーム3とともに垂直面内で回動されると、
その糸緩め板23の垂直面内の回動動作は、上記L字リ
ンク25を介して糸緩め連結棒26を水平方向に往復移
動させる作用力として伝達されるように構成されてい
る。
【0027】さらに、上記糸緩め連結棒26の他端側
(図示手前端側)は、連結調整部27を介して糸調子連
結棒28の一端側に接続されており、この糸調子連結棒
28が、上述した糸緩め連結棒26の水平動とともに水
平方向に往復移動されるようになっている。当該糸調子
連結棒28は、略水平に延在する折曲リンクから形成さ
れており、この糸調子連結棒28の前端側部分(図示手
前側部分)が、受け板29によって滑動自在に支持され
ている。
【0028】さらにまた、上記糸調子連結棒28の前端
側部分(図示手前側部分)には、糸緩めピン31が略垂
直に当接するように配置されているとともに、この糸緩
めピン31の当接部位に、図2に示されているような段
部28aが形成されている。そして、上記糸調子連結棒
28にの前後往復移動に伴って、当該糸調子連結棒28
に設けられた段部28aが前後方向に往復移動されるこ
とにより、上記糸緩めピン31が糸調子器32の皿軸方
向に往復移動されるように構成されている。
【0029】上記糸調子器32は、周知のように、一対
の糸調子皿22の間に糸を所定の圧力で挟み込むように
構成されているものであるが、上述した糸緩めピン31
は、糸調子器32側に突出したときに当該糸調子器32
の糸調子皿22による糸挟圧力を緩めるように連結され
ている。
【0030】このように本実施形態における皿緩め機構
には、糸切りカム1の動作に基づいて皿緩め動作を行な
う主軸連動手段が設けられており、この主軸連動手段に
よって主軸との同期関係が、糸切り機構と同様に採られ
るようになっている。
【0031】次に、このような糸切り装置を用いた糸切
り方法について述べる。縫製動作が終了して糸切りの信
号がミシン制御装置から発せられると、その糸切り信号
に基づいて糸切りソレノイド11がオンされる。これに
より、糸切りマグネット腕8が回動されて、カム従動ア
ーム3が糸切りバネ4に抗して前方側(図示手前側)に
押し出され、カム従動アーム3に設けられた糸切りコロ
6が、糸切りカム1に形成された糸切りカム1のカム面
に当接される。その結果、主軸とともに回転される糸切
りカム1からの糸切り動作情報がカム従動アーム3の上
下動に変換され、さらにその上下動が、糸切り連結ロッ
ド12、L字リンク13及び糸切り連結棒14を介して
メスリンク機構の入力部17に水平回動力として伝達さ
れる。これによって、動メス16が回動され、当該動メ
ス16と固定メス18との間で糸が挟切される。
【0032】このような糸切り動作が行われるときに
は、カム従動アーム3の係合突部3bが、カム従動スト
ッパ板7の係止突部7aに当接しており、これによっ
て、カム従動アーム3は前方側(図示手前側)の糸切り
実行位置に保持される。従って、糸切りソレノイド11
がオフされた後も、糸切り動作が終了するまでは、糸切
りコロ6は糸切りカム1のカム面に当接され続ける。
【0033】一方、前述した糸切りソレノイド11のオ
ンによる糸切りマグネット腕8の回動作用によって、糸
緩め板23もカム従動アーム3とともに前方側(図示手
前側)に押し出され、これによって、糸緩め板23に設
けられた糸緩め腕ピン24が糸緩めノッチ板21の外周
面に乗り上げ可能な位置に配置される。
【0034】そして、前述した動メス16による糸切り
動作が行なわれる直前のタイミングで、上記糸緩め腕ピ
ン24が糸緩めノッチ板21の外周面に乗り上げ、それ
によって、糸緩め板23が垂直面内で回動される。この
糸緩め板23の回動動作は、L字リンク25、糸緩め連
結棒26を介して糸調子連結棒28に図示奥側への引込
み作用力として伝達される。その結果、上記糸調子連結
棒28の前端側部分(図示手前側部分)に設けられた段
部28aが糸緩めピン31を押し出し、糸緩めピン31
が糸調子器32に対して皿軸方向に突き出されることに
よって、糸調子器32の糸調子皿22による糸挟圧力が
緩められることとなる。すなわち、この糸緩め動作は、
前述した糸切り動作に同期して正確なタイミングで実行
される。
【0035】このように、本実施形態におけるミシンの
糸切り装置及び方法においては、主軸とともに一体的に
回転される糸切りカム1に対して、糸切り機構と皿緩め
機構とが主軸連動手段を介して正確な同期関係が採られ
ることとなり、一連の糸切り動作が厳密な連動関係に基
づいて行われるようになっている。従って、縫製速度が
高い場合であっても良好な糸切り動作が精度よく行われ
る。
【0036】一方、上述した実施形態におけるミシンの
糸切り方法では、糸切り動作後の縫製動作を開始するに
前にミシン逆転動作を行わせている。この逆転動作を行
なわせる手段としては、ミシンモータが正逆するもの、
逆転用のモータを別個に備えるもの、ソレノイドなどで
機械的に逆転させるもの等、種々の手段を採用すること
ができる。
【0037】より具体的には、図3に示されているよう
に、縫製動作の終了後に糸切り動作が行なわれ(ステッ
プ1,2)、ついで針棒逆転が確認されると(ステップ
3)、針棒逆転行なわれる(ステップ4)。これによ
り、上停止位置にある針が上死点位置まで逆転で戻され
る。この針が上死点位置位置は、主軸の位置センサーで
検出される。その結果、縫製物の取り出し及び装着が容
易に行い得る状態になされる。
【0038】さらに、本実施形態では、上述した針棒逆
転後(ステップ5)におけるの縫製開始の1針目が、最
低のミシン速度(例えば400SPM)で針棒を正転す
ることにより行なわれる(ステップ6)。これは、上述
した針棒逆転動作によって、機構が糸切り実行状態に戻
されることとなることから、糸緩め機構の糸緩め腕ピン
24が糸緩めノッチ板21の外周面に再び乗り上げた状
態となり、糸調子器32の皿緩め動作が再び行われてし
まうからである。すなわち、逆転動作終了後の皿緩め状
態から直ちに高速で縫製動作を実行すると、糸締まり不
良等の不具合が生じてしまうおそれがあるからである。
【0039】また、針棒逆転によって針が上死点付近ま
で戻されると、図示省略した天秤が上死点よりもやや下
がった位置に戻されてしまうため、次の縫製時に針が下
降していく際に、天秤は一度上死点までに上昇した後に
下降することになる。従って、直ちに高速で縫製を開始
すると、この天秤の初期上昇によって、針から導出され
ている糸切り後の糸端部が必要以上に引き込まれてしま
い、それにより針から糸が抜けてしまったり、針の針穴
からの糸の導出量が少なくなり、下糸との結接が出来な
くなって糸抜けや縫い始めの結節不良等の不具合が生じ
てしまうおそれがある。そのため、上述したような低速
による縫製動作の開始を行なえば、良好な縫製動作が得
られることとなる。
【0040】なお、2針目以降は設定の速度で縫製動作
が実行され(ステップ7)例えば、X−Y駆動等によっ
て所定の縫製が行なわれれる。なお、ステップ3,4
で、針棒逆転が行なわれなかった場合にも設定の速度で
縫製動作が開始される。
【0041】このようなミシンの糸切り方法において
は、糸切り動作終了後に縫製動作が低速で開始されるた
め、糸切りの状態にかかわらず次の縫製動作が良好に再
開されることとなり、糸切り後の縫製状態が極めて良好
なものとされる。
【0042】以上本発明者によってなされた発明の実施
形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように本発明にかかるミシン
の糸切り装置及び方法は、主軸とともに一体的に回転さ
れる糸切りカムの回転に対して、糸切り動作と皿緩め動
作とを主軸連動手段によって主軸に同期させて動作させ
ることにより、一連の糸切り動作を厳密な連動関係に基
づいて実行するようにしたものであるから、縫製速度が
高い場合であっても良好な糸切り動作を精度よく行うこ
とができ、ミシンの糸切り動作の信頼性を向上させるこ
とができる。
【0044】このとき、特に、本発明の請求項5記載の
ミシンの糸切り方法のように、糸切り動作終了後に一旦
ミシン逆転動作を実行した上で縫製動作を低速で開始す
ることとすれば、糸切り後の縫製物の取り出し及び装着
が容易化されるとともに、糸切りの状態にかかわらず次
の縫製動作が良好に再開され、糸切り後の縫製状態を極
めて良好なものとすることができ、上述した効果に加え
てミシンの信頼性を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるミシンの糸切り装
置の構造を表した分解斜視説明図である。
【図2】皿緩め機構の要部を拡大して表した外観斜視説
明図である。
【図3】本発明による縫製動作の基本手順を表したフロ
ー図である。
【符号の説明】
1 糸切りカム 3 カム従動アーム 6 糸切りコロ 7 カム従動ストッパ板 8 糸切りマグネット腕 11 糸切りソレノイド 16 動メス 18 固定メス 22 糸調子皿 23 糸緩め板 24 糸緩め腕ピン 21 糸緩めノッチ板 28 糸調子連結棒 28a 段部 31 糸緩めピン 32 糸調子器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸とともに一体的に回転される糸切り
    カムからの糸切り動作情報に基づいて、糸切りメスに糸
    切り動作を行わせる糸切り機構と、上記糸切りメスによ
    る糸切り動作時に糸調子皿の糸挟圧力を緩める皿緩め機
    構と、を有するミシンの糸切り装置において、 上記皿緩め機構には、前記主軸との同期関係をとる主軸
    連動手段が設けられていることを特徴とするミシンの糸
    切り装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された皿緩め機構の主軸
    連動手段は、糸切りカムと連動するように構成されてい
    ることを特徴とするミシンの糸切り装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された皿緩め機構の主軸
    連動手段には、糸切りカムと一体に回転する皿緩めノッ
    チと、この皿緩めノッチからの糸緩め動作情報を糸調子
    皿側に伝達するリンク機構と、が設けられていることを
    特徴とするミシンの糸切り装置。
  4. 【請求項4】 主軸とともに一体的に回転される糸切り
    カムからの糸切り動作情報に基づいて、糸切りメスに糸
    切り動作を行わせるとともに、上記糸切りメスによる糸
    切り動作時に糸調子皿の糸挟圧力を緩める皿緩め動作を
    行わせるようにしたミシンの糸切り方法において、 上記皿緩め動作を、主軸との同期関係をとるように連動
    して行わせるようにしたことを特徴とするミシンの糸切
    り方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の糸切り動作後に、ミシン
    逆転動作を行い、ついで、縫製速度より低速で縫製動作
    を開始するようにしたことを特徴とするミシンの糸切り
    方法。
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