JPH09299659A - ミシンの糸切り装置 - Google Patents
ミシンの糸切り装置Info
- Publication number
- JPH09299659A JPH09299659A JP11767696A JP11767696A JPH09299659A JP H09299659 A JPH09299659 A JP H09299659A JP 11767696 A JP11767696 A JP 11767696A JP 11767696 A JP11767696 A JP 11767696A JP H09299659 A JPH09299659 A JP H09299659A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thread
- sewing
- sewing machine
- heating element
- moved
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Sewing Machines And Sewing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 天然繊維系の縫糸や径の太い縫糸であっても
短時間で確実に溶断できるとともに、上糸および下糸の
両方の縫糸を同時に溶断できるミシンの糸切り装置を提
供すること。 【解決手段】 発熱体2が進入しうる空隙が形成された
捕捉部13を有し縫糸16をこの捕捉部13により捕捉
して前記発熱体2の近傍まで移動させる捕捉部材11を
配設し、前記発熱体2が前記捕捉部材11の捕捉部13
の空隙内に進入するように移動して前記縫糸16に接触
し溶断するように構成したことを特徴とする。
短時間で確実に溶断できるとともに、上糸および下糸の
両方の縫糸を同時に溶断できるミシンの糸切り装置を提
供すること。 【解決手段】 発熱体2が進入しうる空隙が形成された
捕捉部13を有し縫糸16をこの捕捉部13により捕捉
して前記発熱体2の近傍まで移動させる捕捉部材11を
配設し、前記発熱体2が前記捕捉部材11の捕捉部13
の空隙内に進入するように移動して前記縫糸16に接触
し溶断するように構成したことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はミシンの糸切り装置
に係り、特に、ミシンの糸切り工程において電流を流し
て発熱させた発熱体を縫糸に対して接触させて溶断する
ミシンの糸切り装置に関する。
に係り、特に、ミシンの糸切り工程において電流を流し
て発熱させた発熱体を縫糸に対して接触させて溶断する
ミシンの糸切り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、化学繊維でできた縫糸を切断
するためにニクロム線に電流を流して発熱させ、これを
縫糸に接触させて溶断するミシンの糸切り装置が提案さ
れている。この従来のミシンの糸切り装置31につい
て、図10および図11を参照しつつ説明すると、図1
0は従来のミシンの糸切り装置31の斜視図であり、ミ
シンの前方部に配設されている。
するためにニクロム線に電流を流して発熱させ、これを
縫糸に接触させて溶断するミシンの糸切り装置が提案さ
れている。この従来のミシンの糸切り装置31につい
て、図10および図11を参照しつつ説明すると、図1
0は従来のミシンの糸切り装置31の斜視図であり、ミ
シンの前方部に配設されている。
【0003】図10において、針棒32はアーム33に
支持されミシン主軸(図示せず)に連動して上下動する
ようになっており、針34および案内孔35aを形成し
た針棒糸案内35とが前記針棒に支持されている。ま
た、アーム33の側面には、針糸36を案内する第1糸
案内37および第2糸案内38が固定されており、ま
た、公知の天秤39が主軸に連動して上下動するように
配設されている。さらに、前記アーム33の側面下方部
には、基部を前記アーム33に固定し先端にエアシリン
ダ40を支持する支持体41が固定されている。前記エ
アシリンダ40のピストンロッド42の先端には張力開
放機構としての針糸繰り出し体43が固定されており、
その先端は前記第1糸案内37と前記案内孔35aとを
通る化学繊維の針糸36の経路に近接配置されている。
したがって、前記エアシリンダ40が作動しそのピスト
ンロッド42が前方に移動することにより、前記針糸繰
り出し体43が前記第1糸案内37と前記案内孔35a
との間の針糸36に対して交差位置をとり、この針糸3
6を引っ掛けて供給源から繰り出すようになっている。
支持されミシン主軸(図示せず)に連動して上下動する
ようになっており、針34および案内孔35aを形成し
た針棒糸案内35とが前記針棒に支持されている。ま
た、アーム33の側面には、針糸36を案内する第1糸
案内37および第2糸案内38が固定されており、ま
た、公知の天秤39が主軸に連動して上下動するように
配設されている。さらに、前記アーム33の側面下方部
には、基部を前記アーム33に固定し先端にエアシリン
ダ40を支持する支持体41が固定されている。前記エ
アシリンダ40のピストンロッド42の先端には張力開
放機構としての針糸繰り出し体43が固定されており、
その先端は前記第1糸案内37と前記案内孔35aとを
通る化学繊維の針糸36の経路に近接配置されている。
したがって、前記エアシリンダ40が作動しそのピスト
ンロッド42が前方に移動することにより、前記針糸繰
り出し体43が前記第1糸案内37と前記案内孔35a
との間の針糸36に対して交差位置をとり、この針糸3
6を引っ掛けて供給源から繰り出すようになっている。
【0004】また、前記エアシリンダ40の配設されて
いる側と反対側の前記アーム33の側面には、所定の間
隔をもって一対の支持板44a,44bが固定されてお
り、各支持板44a,44bの下方には、相互に対向す
る略L字状の案内溝45が形成され、上方には、相互に
対向する長孔46が形成されている。前記一対の支持板
44a,44bの間には前記各長孔46を貫通するねじ
47により前記支持板44a,44bに対して上下に移
動・係止自在とされた調整板48が配設されており、そ
の先端には溶断用エアシリンダ49が回転自在に支持さ
れている。この溶断用エアシリンダ49のピストンロッ
ド50の下端には立方体形状の移動体51が固定されて
いる。この移動体51の前後の端面には前記支持板44
a,44bの案内溝45に遊嵌するピン52が植設され
ており、また、前記移動体51の左端面には、図11に
示すように、連結板53の上方部が固定されている。こ
の連結板53の中央部には電流を流すための電流コード
54を貫通させるコード案内孔55が形成されていると
ともに、連結板53の下端にはベークライトのヒータ取
付台56が固定されており、このヒータ取付台56の上
端面には前記電流コード54が挿入され、下端部にはヒ
ータタップ57が支持されている。そして、このヒータ
タップ57には、ニクロム線58が基部両端を前記ヒー
タタップ57に結線されており、このニクロム線58が
ヒータ取付台56を介して導かれる前記電流コード54
からの1V電圧によって発熱するようになっている。
いる側と反対側の前記アーム33の側面には、所定の間
隔をもって一対の支持板44a,44bが固定されてお
り、各支持板44a,44bの下方には、相互に対向す
る略L字状の案内溝45が形成され、上方には、相互に
対向する長孔46が形成されている。前記一対の支持板
44a,44bの間には前記各長孔46を貫通するねじ
47により前記支持板44a,44bに対して上下に移
動・係止自在とされた調整板48が配設されており、そ
の先端には溶断用エアシリンダ49が回転自在に支持さ
れている。この溶断用エアシリンダ49のピストンロッ
ド50の下端には立方体形状の移動体51が固定されて
いる。この移動体51の前後の端面には前記支持板44
a,44bの案内溝45に遊嵌するピン52が植設され
ており、また、前記移動体51の左端面には、図11に
示すように、連結板53の上方部が固定されている。こ
の連結板53の中央部には電流を流すための電流コード
54を貫通させるコード案内孔55が形成されていると
ともに、連結板53の下端にはベークライトのヒータ取
付台56が固定されており、このヒータ取付台56の上
端面には前記電流コード54が挿入され、下端部にはヒ
ータタップ57が支持されている。そして、このヒータ
タップ57には、ニクロム線58が基部両端を前記ヒー
タタップ57に結線されており、このニクロム線58が
ヒータ取付台56を介して導かれる前記電流コード54
からの1V電圧によって発熱するようになっている。
【0005】つぎに、前述した従来のミシンの糸切り装
置31の作用について説明する。
置31の作用について説明する。
【0006】前述した図10は、ミシンの縫い目形成が
完了する直前の状態に相当するものであるが、この縫い
目形成が完了すると、図示しない制御回路により前記エ
アシリンダ40および溶断用エアシリンダ49の電磁弁
(図示せず)を制御し、これらを同時に作動させるとと
もに、前記電流コード54に電流を供給して前記ニクロ
ム線58を発熱する。そして、前記エアシリンダ40の
作動によりそのピストンロッド42が前進すると、前記
針糸繰り出し体43の先端が、前記天秤39により取り
上げられて緊張状態にある前記第1糸案内37と前記糸
案内との間の針糸36の経路に交差して針糸36を引っ
掛けて前進する。そして、この針糸繰り出し体43は所
定の位置まで前進した後に直ちに不作動の状態の戻って
もとの位置に復帰すると、前記針糸36の張力が解放さ
れる。
完了する直前の状態に相当するものであるが、この縫い
目形成が完了すると、図示しない制御回路により前記エ
アシリンダ40および溶断用エアシリンダ49の電磁弁
(図示せず)を制御し、これらを同時に作動させるとと
もに、前記電流コード54に電流を供給して前記ニクロ
ム線58を発熱する。そして、前記エアシリンダ40の
作動によりそのピストンロッド42が前進すると、前記
針糸繰り出し体43の先端が、前記天秤39により取り
上げられて緊張状態にある前記第1糸案内37と前記糸
案内との間の針糸36の経路に交差して針糸36を引っ
掛けて前進する。そして、この針糸繰り出し体43は所
定の位置まで前進した後に直ちに不作動の状態の戻って
もとの位置に復帰すると、前記針糸36の張力が解放さ
れる。
【0007】一方、前記溶断用エアシリンダ49も同時
に作動するが、スピードコントローラの作用によりその
ピストンロッド50は前記エアシリンダ40の作動速度
よりも緩やかに下降をはじめ、その下端に固定された移
動体51は、そのピン52が支持板44a,44bの案
内溝45に沿って斜めに下降した後に水平方向に移動す
る。この移動体51の移動により前記発熱したニクロム
線58が前述したエアシリンダ40の作用により張力の
解放された針糸36に対して、図11に示すように、接
触する。これにより、化学繊維の針糸36は発熱したニ
クロム線58によって徐々に溶断される。
に作動するが、スピードコントローラの作用によりその
ピストンロッド50は前記エアシリンダ40の作動速度
よりも緩やかに下降をはじめ、その下端に固定された移
動体51は、そのピン52が支持板44a,44bの案
内溝45に沿って斜めに下降した後に水平方向に移動す
る。この移動体51の移動により前記発熱したニクロム
線58が前述したエアシリンダ40の作用により張力の
解放された針糸36に対して、図11に示すように、接
触する。これにより、化学繊維の針糸36は発熱したニ
クロム線58によって徐々に溶断される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のミシン
の糸切り装置31においては、溶断する前に針糸36の
張力を解放するための動作が必要となるため、針糸36
を溶断するのに2秒程度の時間がかかっていた。
の糸切り装置31においては、溶断する前に針糸36の
張力を解放するための動作が必要となるため、針糸36
を溶断するのに2秒程度の時間がかかっていた。
【0009】また、発熱したニクロム線58と針糸36
との接触はわずかに触れる程度であるため化学繊維系の
針糸36の溶断は可能であったが、天然繊維系の針糸3
6や径の太い針糸36を短時間で溶断することはでき
ず、溶断する前に針糸36が逃げてしまい溶断しきれな
いという問題があった。
との接触はわずかに触れる程度であるため化学繊維系の
針糸36の溶断は可能であったが、天然繊維系の針糸3
6や径の太い針糸36を短時間で溶断することはでき
ず、溶断する前に針糸36が逃げてしまい溶断しきれな
いという問題があった。
【0010】さらに、従来のミシンの糸切り装置31で
は上糸と下糸とを一度に溶断できなかったため合理性に
欠けていた。
は上糸と下糸とを一度に溶断できなかったため合理性に
欠けていた。
【0011】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、天然繊維系の縫糸や径の太い縫糸であっても
短時間で確実に溶断できるとともに、上糸および下糸の
両方の縫糸を同時に溶断できるミシンの糸切り装置を提
供することを目的とするものである。
たもので、天然繊維系の縫糸や径の太い縫糸であっても
短時間で確実に溶断できるとともに、上糸および下糸の
両方の縫糸を同時に溶断できるミシンの糸切り装置を提
供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明に係るミシンの糸切り装置の特徴は、発熱体が進
入しうる空隙が形成された捕捉部を有し縫糸をこの捕捉
部により捕捉して前記発熱体の近傍まで移動させる捕捉
部材を配設し、前記発熱体が前記捕捉部材の捕捉部の空
隙内に進入するように移動して前記縫糸に接触し溶断す
るように構成した点にある。そして、このような構成を
採用することにより、糸の緊張を解放する機構を搭載し
なくとも、天然繊維系や径の太い縫糸のごとく溶断しに
くい縫糸、あるいは、複数の縫糸であっても短時間で確
実に溶断できる。
本発明に係るミシンの糸切り装置の特徴は、発熱体が進
入しうる空隙が形成された捕捉部を有し縫糸をこの捕捉
部により捕捉して前記発熱体の近傍まで移動させる捕捉
部材を配設し、前記発熱体が前記捕捉部材の捕捉部の空
隙内に進入するように移動して前記縫糸に接触し溶断す
るように構成した点にある。そして、このような構成を
採用することにより、糸の緊張を解放する機構を搭載し
なくとも、天然繊維系や径の太い縫糸のごとく溶断しに
くい縫糸、あるいは、複数の縫糸であっても短時間で確
実に溶断できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図9を参照して説明する。
乃至図9を参照して説明する。
【0014】図1は本発明のミシンの糸切り装置1の実
施の一形態を示す平面図である。本実施形態の熱線は、
発熱体材料のうちステンレス材からなる板状の熱線板2
により構成されており、中間部を発熱部2aとする熱線
板2の両端部2bが取付台3に固定されており、これら
の両端部2bには電流を供給するための電流コード4が
それぞれ接続されている。前記取付台3は、電流コード
4から流される電流が熱線板2をはじめ他の金属部材へ
無用に通電してしまうの防止するためにプラスチック等
の絶縁性材料により構成されている。この取付台3の近
傍には、前記熱線板2の位置決めのための固定板5が配
設されており、この固定板5上の一端部には、前記取付
台3を往復動させるための溶断用エアシリンダ6が固定
されている。そして、この溶断用エアシリンダ6のピス
トンロッド7が前記取付台3の側面に連結されている。
施の一形態を示す平面図である。本実施形態の熱線は、
発熱体材料のうちステンレス材からなる板状の熱線板2
により構成されており、中間部を発熱部2aとする熱線
板2の両端部2bが取付台3に固定されており、これら
の両端部2bには電流を供給するための電流コード4が
それぞれ接続されている。前記取付台3は、電流コード
4から流される電流が熱線板2をはじめ他の金属部材へ
無用に通電してしまうの防止するためにプラスチック等
の絶縁性材料により構成されている。この取付台3の近
傍には、前記熱線板2の位置決めのための固定板5が配
設されており、この固定板5上の一端部には、前記取付
台3を往復動させるための溶断用エアシリンダ6が固定
されている。そして、この溶断用エアシリンダ6のピス
トンロッド7が前記取付台3の側面に連結されている。
【0015】また、前記固定板5上の他の一端部には、
前記取付台3の往復動を正確にガイドするための案内棒
8を有する案内台9が固定されており、この案内棒8は
前記案内台9から前記溶断用エアシリンダ6のピストン
ロッド7と平行方向に突出されている。この案内棒8と
前記取付台3との位置関係は、例えば、前記取付台3の
下面に長溝が形成されこの長溝に前記案内棒8が嵌合し
て前記取付台3を移動を案内するようにしたり、あるい
は、前記案内棒8が前記取付台3の側面から内部へ嵌入
されて前記取付台3の移動を案内するようになってい
る。したがって、前記取付台3は、前記溶断用エアシリ
ンダ6のピストンロッド7の往復動作により往復動する
際に、回転などすることなく前記案内棒8に沿って正確
に直線往復運動することができるようになっており、こ
れに伴って前記熱線板2も往復動するようにされてい
る。
前記取付台3の往復動を正確にガイドするための案内棒
8を有する案内台9が固定されており、この案内棒8は
前記案内台9から前記溶断用エアシリンダ6のピストン
ロッド7と平行方向に突出されている。この案内棒8と
前記取付台3との位置関係は、例えば、前記取付台3の
下面に長溝が形成されこの長溝に前記案内棒8が嵌合し
て前記取付台3を移動を案内するようにしたり、あるい
は、前記案内棒8が前記取付台3の側面から内部へ嵌入
されて前記取付台3の移動を案内するようになってい
る。したがって、前記取付台3は、前記溶断用エアシリ
ンダ6のピストンロッド7の往復動作により往復動する
際に、回転などすることなく前記案内棒8に沿って正確
に直線往復運動することができるようになっており、こ
れに伴って前記熱線板2も往復動するようにされてい
る。
【0016】一方、前記取付台3の近傍には布等の被縫
製物を押圧する長板状の載置板10が配設されている。
そして、この載置板10上であって前記熱線板2が往復
動する延長方向の位置には、捕捉部材11がビス12に
より回動可能に軸支されている。この捕捉部材11は従
来からミシンに使用されている糸切り用の動メスの構成
を改変したものである。この捕捉部材11の外端部は、
円弧状に形成され、一方の側部には、図2(a)、図2
(b)、図2(c)の各拡大説明図に示すように、中間
に発熱体2の発熱部2aが進入しうる空隙が形成される
ように2枚の板部13a,13bからなる捕捉部13が
形成され、他方の側部には、切り欠きによりフック部1
4およびさばき部15が形成されている。前記捕捉部1
3は、上糸および下糸の両方の縫糸16を捕捉して前記
熱線板2へ移動させるためのものであり、このため図2
(c)に詳示するように各板部13a,13bは、凹状
の湾曲面により構成されている。また、前記さばき部1
5により、溶断すべき糸と溶断しない糸とがさばかれ、
さばかれた前記溶断しない糸はフック部14に引っ掛け
られて反時計方向(図1中)へ移動されるようになって
おり、一方、前記捕捉部13によって溶断すべき糸が保
持されつつ前記熱線板2の方向(図1中の時計方向)へ
移動されるようになっている。さらに、図1中の前記捕
捉部材11の上方には、溶断レバー17が中心部をビス
18で軸支されており、その一端はアーム19を介して
前記捕捉部材11に連結され、他端は連結棒20を介し
てカム(図示せず)に当接されている。この溶断レバー
17の回動により前記捕捉部材11が回動され、縫糸1
6のさばきを行なうようになっている。
製物を押圧する長板状の載置板10が配設されている。
そして、この載置板10上であって前記熱線板2が往復
動する延長方向の位置には、捕捉部材11がビス12に
より回動可能に軸支されている。この捕捉部材11は従
来からミシンに使用されている糸切り用の動メスの構成
を改変したものである。この捕捉部材11の外端部は、
円弧状に形成され、一方の側部には、図2(a)、図2
(b)、図2(c)の各拡大説明図に示すように、中間
に発熱体2の発熱部2aが進入しうる空隙が形成される
ように2枚の板部13a,13bからなる捕捉部13が
形成され、他方の側部には、切り欠きによりフック部1
4およびさばき部15が形成されている。前記捕捉部1
3は、上糸および下糸の両方の縫糸16を捕捉して前記
熱線板2へ移動させるためのものであり、このため図2
(c)に詳示するように各板部13a,13bは、凹状
の湾曲面により構成されている。また、前記さばき部1
5により、溶断すべき糸と溶断しない糸とがさばかれ、
さばかれた前記溶断しない糸はフック部14に引っ掛け
られて反時計方向(図1中)へ移動されるようになって
おり、一方、前記捕捉部13によって溶断すべき糸が保
持されつつ前記熱線板2の方向(図1中の時計方向)へ
移動されるようになっている。さらに、図1中の前記捕
捉部材11の上方には、溶断レバー17が中心部をビス
18で軸支されており、その一端はアーム19を介して
前記捕捉部材11に連結され、他端は連結棒20を介し
てカム(図示せず)に当接されている。この溶断レバー
17の回動により前記捕捉部材11が回動され、縫糸1
6のさばきを行なうようになっている。
【0017】また、溶断すべき糸を捕捉部材11の捕捉
部13の移動軌跡上に確実に保持するための機構として
糸寄せ機構が配設されている。
部13の移動軌跡上に確実に保持するための機構として
糸寄せ機構が配設されている。
【0018】この糸寄せ機構のうち糸寄せ板21は、そ
の一端をビス22により回動可能に軸支されており、そ
の基部には「へ」の字状の案内溝23が形成されてい
る。その側部は糸切り直前の溶断すべき糸に対向して突
起部24が設けられ、この突起部24の先端は前記糸切
り直前の溶断すべき糸を保持するために切り欠いて凹部
24aを形成している。また、前記連結棒20には、ピ
ン取付台25がビス26により固定されており、このピ
ン取付台25に設けたピン27は前記糸寄せ板21の案
内溝23を案内するようになっている。
の一端をビス22により回動可能に軸支されており、そ
の基部には「へ」の字状の案内溝23が形成されてい
る。その側部は糸切り直前の溶断すべき糸に対向して突
起部24が設けられ、この突起部24の先端は前記糸切
り直前の溶断すべき糸を保持するために切り欠いて凹部
24aを形成している。また、前記連結棒20には、ピ
ン取付台25がビス26により固定されており、このピ
ン取付台25に設けたピン27は前記糸寄せ板21の案
内溝23を案内するようになっている。
【0019】つぎに、本発明のミシンの糸切り装置1の
一実施形態の作用について説明する。
一実施形態の作用について説明する。
【0020】まず、図示しない制御回路からの溶断信号
により、前記連結棒20が、図3乃至図5に示すよう
に、前記溶断レバー17を時計方向へ回動するように前
進する。この溶断レバー17の回動に伴って、前記アー
ム19を介して前記捕捉部材11が反時計方向へ回転す
ると、この捕捉部材11のさばき部15により溶断しな
い糸がさばかれフック部14に引っ掛けられた状態で反
時計方向に移動され、一方、さばかれた溶断すべき糸
は、前記捕捉部材11の外端部と前記糸寄せ板21の突
起部24間に位置される。
により、前記連結棒20が、図3乃至図5に示すよう
に、前記溶断レバー17を時計方向へ回動するように前
進する。この溶断レバー17の回動に伴って、前記アー
ム19を介して前記捕捉部材11が反時計方向へ回転す
ると、この捕捉部材11のさばき部15により溶断しな
い糸がさばかれフック部14に引っ掛けられた状態で反
時計方向に移動され、一方、さばかれた溶断すべき糸
は、前記捕捉部材11の外端部と前記糸寄せ板21の突
起部24間に位置される。
【0021】そして、さらに捕捉部材11が反時計方向
に回転すると、前記溶断すべき糸は前記突起部24に保
持された状態で捕捉部材11の捕捉部13の移動軌跡上
に移動される。
に回転すると、前記溶断すべき糸は前記突起部24に保
持された状態で捕捉部材11の捕捉部13の移動軌跡上
に移動される。
【0022】その後、図6に示すように、前記連結棒2
0が前記溶断レバー17を反時計方向に回動するように
後退して、前記アーム19を介して前記捕捉部材11を
時計方向へ回転させる。このとき捕捉部材11は溶断す
べき上糸および下糸の両方の縫糸16を捕捉部13の2
枚の板部13a,13bにより捕捉しつつ回転し、これ
らの糸を前記熱線板2の発熱部2aの方向へ移動させ
る。
0が前記溶断レバー17を反時計方向に回動するように
後退して、前記アーム19を介して前記捕捉部材11を
時計方向へ回転させる。このとき捕捉部材11は溶断す
べき上糸および下糸の両方の縫糸16を捕捉部13の2
枚の板部13a,13bにより捕捉しつつ回転し、これ
らの糸を前記熱線板2の発熱部2aの方向へ移動させ
る。
【0023】一方、この捕捉部材11の動作に同期して
前記溶断用エアシリンダ6が作動し、図7に示すよう
に、前記ピストンロッド7を進出させて前記取付台3を
前記案内棒8に沿って前記捕捉部材11側へ移動させ
る。この取付台3の移動に伴って前記熱線板2も移動す
るとともに、この熱線板2は前記電流コード4を介して
電流の供給を受けて前記発熱部2aを発熱させて前記捕
捉部材11により背部を保持されている上糸および下糸
に前記発熱部2aを接触させる。この接触したときの状
態を図8(a)、図8(b)および図9に示す。図8
(a)は接触時の状態を上方から見たときの図を示して
おり、図8(b)は側方から見たときの状態を示してい
る。また、図9は図8(a)中のA−A断面の部分断面
図を示している。これらの図から、前記溶断すべき糸は
前記熱線板2が接触したときに前記捕捉部材11の2枚
の板部13a,13bの間に進入し、その捕捉部13に
よって確実に保持される。このため、前記溶断すべき糸
は前記熱線板2の発熱部2aと確実に接触することとな
り逃げるようなことはない。
前記溶断用エアシリンダ6が作動し、図7に示すよう
に、前記ピストンロッド7を進出させて前記取付台3を
前記案内棒8に沿って前記捕捉部材11側へ移動させ
る。この取付台3の移動に伴って前記熱線板2も移動す
るとともに、この熱線板2は前記電流コード4を介して
電流の供給を受けて前記発熱部2aを発熱させて前記捕
捉部材11により背部を保持されている上糸および下糸
に前記発熱部2aを接触させる。この接触したときの状
態を図8(a)、図8(b)および図9に示す。図8
(a)は接触時の状態を上方から見たときの図を示して
おり、図8(b)は側方から見たときの状態を示してい
る。また、図9は図8(a)中のA−A断面の部分断面
図を示している。これらの図から、前記溶断すべき糸は
前記熱線板2が接触したときに前記捕捉部材11の2枚
の板部13a,13bの間に進入し、その捕捉部13に
よって確実に保持される。このため、前記溶断すべき糸
は前記熱線板2の発熱部2aと確実に接触することとな
り逃げるようなことはない。
【0024】したがって、本発明の実施形態によれば、
従来使用されている動メスのさばき機構を特に複雑にす
ることなく、2枚の板部13a,13bで構成される捕
捉部13を有する捕捉部材11に組み替えるだけで、従
来別々に溶断していた上糸と下糸とを同時に溶断できる
し、糸の緊張解除機構も不要となり溶断時間が約半分の
1秒程度とすることが可能となる。
従来使用されている動メスのさばき機構を特に複雑にす
ることなく、2枚の板部13a,13bで構成される捕
捉部13を有する捕捉部材11に組み替えるだけで、従
来別々に溶断していた上糸と下糸とを同時に溶断できる
し、糸の緊張解除機構も不要となり溶断時間が約半分の
1秒程度とすることが可能となる。
【0025】また、前記捕捉部材11の交換をはじめミ
シンの糸切り装置1を従来のミシンに容易に追加できる
ため、汎用性の面からも優れている。
シンの糸切り装置1を従来のミシンに容易に追加できる
ため、汎用性の面からも優れている。
【0026】さらに、本実施形態は溶断する糸を捕捉部
材11の2枚の板部13a,13bに保持し、これに熱
線板2を当接させるようになっているため、糸の弛みが
あっても確実に溶断できるし、また、糸が逃げないため
天然繊維系の縫糸16や径の太い縫糸16であっても容
易に溶断することができる。
材11の2枚の板部13a,13bに保持し、これに熱
線板2を当接させるようになっているため、糸の弛みが
あっても確実に溶断できるし、また、糸が逃げないため
天然繊維系の縫糸16や径の太い縫糸16であっても容
易に溶断することができる。
【0027】なお、本発明は前記実施の形態のものに限
定されるものではなく、必要に応じて種々変更すること
が可能である。
定されるものではなく、必要に応じて種々変更すること
が可能である。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係るミシンの
糸切り装置によれば、特に複雑な機構を設けることなく
天然繊維系の縫糸や径の太い縫糸であっても短時間で確
実に溶断できるし、上糸および下糸の両方を同時に溶断
できる等の効果を奏する。
糸切り装置によれば、特に複雑な機構を設けることなく
天然繊維系の縫糸や径の太い縫糸であっても短時間で確
実に溶断できるし、上糸および下糸の両方を同時に溶断
できる等の効果を奏する。
【図1】 本発明に係るミシンの糸切り装置の実施形態
を示す平面図
を示す平面図
【図2】 図1における捕捉部材の形状を説明する拡大
された(a)平面図、(b)側面図、(c)一部省略斜
視図
された(a)平面図、(b)側面図、(c)一部省略斜
視図
【図3】 図1に示したミシンの糸切り装置の実施形態
の動作を示す説明図
の動作を示す説明図
【図4】 図1に示したミシンの糸切り装置の実施形態
の動作を示す説明図
の動作を示す説明図
【図5】 図1に示したミシンの糸切り装置の実施形態
の動作を示す説明図
の動作を示す説明図
【図6】 図1に示したミシンの糸切り装置の実施形態
の動作を示す説明図
の動作を示す説明図
【図7】 図1に示したミシンの糸切り装置の実施形態
の動作を示す説明図
の動作を示す説明図
【図8】 本実施形態の溶断時の状態を示す拡大した
(a)平面図、(b)側面図
(a)平面図、(b)側面図
【図9】 図8(a)の平面図に示したA−A断面にお
ける一部を省略した拡大図
ける一部を省略した拡大図
【図10】 従来のミシンの糸切り装置を示す斜視図
【図11】 図10の要部を示す斜視図
1 ミシンの糸切り装置 2 熱線板 3 取付台 4 電流コード 6 溶断用エアシリンダ 7 ピストンロッド 8 案内棒 11 捕捉部材 13 捕捉部 14 フック部 15 さばき部 17 溶断レバー 20 連結棒 21 糸寄せ板 23 案内溝 24 突起部
Claims (2)
- 【請求項1】 電流を流して発熱させた発熱体を縫糸に
接触するように移動して縫糸を溶断するミシンの糸切り
装置において、前記発熱体が進入しうる空隙が形成され
た捕捉部を有し前記縫糸をこの捕捉部により捕捉して前
記発熱体の近傍まで移動させる捕捉部材を配設し、前記
発熱体が前記捕捉部材の捕捉部の空隙内に進入するよう
に移動して前記縫糸に接触し溶断するように構成したこ
とを特徴とするミシンの糸切り装置。 - 【請求項2】 前記捕捉部材は上糸および下糸を捕捉可
能とされ、前記発熱体がこれらの両縫糸を同時に溶断す
るように構成したことを特徴とする請求項1に記載のミ
シンの糸切り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11767696A JPH09299659A (ja) | 1996-05-13 | 1996-05-13 | ミシンの糸切り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11767696A JPH09299659A (ja) | 1996-05-13 | 1996-05-13 | ミシンの糸切り装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09299659A true JPH09299659A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=14717538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11767696A Pending JPH09299659A (ja) | 1996-05-13 | 1996-05-13 | ミシンの糸切り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09299659A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001300171A (ja) * | 2000-04-25 | 2001-10-30 | Juki Corp | 糸切り装置 |
JP2002336583A (ja) * | 2001-05-15 | 2002-11-26 | Juki Corp | 糸切り装置 |
CZ302747B6 (cs) * | 1999-05-07 | 2011-10-19 | Juki Corporation | Rídicí jednotka pro šicí stroj |
CN108004686A (zh) * | 2018-01-09 | 2018-05-08 | 莱州远好机械科技有限公司 | 一种电控热熔切线刀 |
-
1996
- 1996-05-13 JP JP11767696A patent/JPH09299659A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CZ302747B6 (cs) * | 1999-05-07 | 2011-10-19 | Juki Corporation | Rídicí jednotka pro šicí stroj |
JP2001300171A (ja) * | 2000-04-25 | 2001-10-30 | Juki Corp | 糸切り装置 |
JP4510991B2 (ja) * | 2000-04-25 | 2010-07-28 | Juki株式会社 | 糸切り装置 |
JP2002336583A (ja) * | 2001-05-15 | 2002-11-26 | Juki Corp | 糸切り装置 |
JP4672903B2 (ja) * | 2001-05-15 | 2011-04-20 | Juki株式会社 | 糸切り装置 |
CN108004686A (zh) * | 2018-01-09 | 2018-05-08 | 莱州远好机械科技有限公司 | 一种电控热熔切线刀 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI515346B (zh) | A stitch relief prevention method, a stitch relief preventing device, and a stitch structure | |
JP2008036192A (ja) | ミシンの糸調子装置 | |
TW200840901A (en) | Sewing machine | |
JPH09299659A (ja) | ミシンの糸切り装置 | |
JP4510991B2 (ja) | 糸切り装置 | |
KR20080094598A (ko) | 평면 재료 조각을 아플리케하기 위한 방법, 상기 방법을실시하기 위한 커팅 장치 및 자수기 | |
JPH0392192A (ja) | ミシンの上糸保持装置 | |
JPH03146092A (ja) | 糸切り機構付きミシン | |
KR101438154B1 (ko) | 재봉기의 윗실유지장치 | |
JP3527835B2 (ja) | 二重環縫いミシンの縫目ほつれ防止方法及びその装置 | |
JP4237338B2 (ja) | ミシンの糸切り装置 | |
JP4185219B2 (ja) | ミシンにおける糸切断装置およびこの糸切断装置の使用方法 | |
JP4474003B2 (ja) | ミシンの糸切り装置 | |
JP3980719B2 (ja) | ミシンの糸切り装置 | |
JP4194171B2 (ja) | ミシンの糸切り装置 | |
JPH07102270B2 (ja) | ミシンの上糸切断装置 | |
JPH0747104Y2 (ja) | ミシンの上糸保持装置 | |
JP4610078B2 (ja) | ミシン | |
JPH0752700Y2 (ja) | ミシンの下糸切り装置 | |
JPH03109095A (ja) | 糸切りミシン | |
KR200229262Y1 (ko) | 재봉틀의 실절단장치 | |
JPH0794253B2 (ja) | 環糸形成機構における糸捕捉成否判別装置 | |
JPH0817865B2 (ja) | ミシンの糸切装置 | |
JPS6037109Y2 (ja) | ミシンの糸切り機構 | |
JPH0647184A (ja) | ミシンの糸切断装置 |