JPH09299472A - 生体インプラント材料及びその製造方法 - Google Patents

生体インプラント材料及びその製造方法

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JPH09299472A
JPH09299472A JP8140646A JP14064696A JPH09299472A JP H09299472 A JPH09299472 A JP H09299472A JP 8140646 A JP8140646 A JP 8140646A JP 14064696 A JP14064696 A JP 14064696A JP H09299472 A JPH09299472 A JP H09299472A
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JP
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raw material
powder
bioimplant
particles
producing
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JP8140646A
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English (en)
Inventor
Terubumi Okada
光史 岡田
Masahiko Okuyama
雅彦 奥山
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体親和性、特に初期の骨増殖性に優れ、し
かも比較的高い機械的強度を有する生体インプラント材
料を提供すること。 【構成】 平均粒子径5μm以下の水酸アパタイト粉末
に5重量%のリン酸カルシウム系ガラスフリット(Ca
O−P25ラスが90モル%以上)を加えた混合粉末
を原料粉末として用い、これにバインダを添加して水系
のスラリとし、スプレードライヤで顆粒を得る。これを
金型プレス法により緻密質部用成形体を得る。一方、前
記顆粒をさらに分級して粒子径10〜800μmの原料
顆粒とし、これに粒径2〜1600μmのアクリル系可
燃性物質を所定の割合で混合し、前記緻密質部用成形体
の周囲を覆うように金型プレス法により所定の成形圧力
で一体に成形した後、焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体インプラント
材料及びその製造方法に関する。この生体インプラント
材料は、整形外科、形成外科、脳外科、口腔外科、歯科
等の医療分野において特に人工骨補填部材として好適に
利用される。
【0002】
【従来の技術】従来より生体インプラント材料としては
金属材料が用いられてきたが、近年では生体親和性の点
からセラミックスが注目され実用化が検討され始めてい
る。特に、リン酸カルシウム化合物は生体親和性に優
れ、その焼結体は生体骨と化学的に結合あるいは生体骨
に置換される材料であることが知られている。
【0003】本発明者らは既に生体親和性が高くしかも
高強度なリン酸カルシウム焼結体の製造方法として、特
公昭60−50744号公報において、カルシウム/リ
ン原子比1.4〜1.75のリン酸カルシウム塩を主体と
する粉末に、焼成後のリン酸カルシウム焼結体に対し
0.5〜15重量%のアルカリ土類金属酸化物−リン酸
系フリットを含有せしめ焼成する方法を提案した。この
方法により生体親和性に優れしかも機械的強度の高い緻
密な生体インプラント材料が得られた。この生体インプ
ラント材料を体内に移植すると骨組織と化学的に結合
し、高強度のため容易に破損することなく、良好な結果
を示したが、生体骨の生体インプラント材料の内部への
侵入がないため十分な骨増殖性を有しておらず、骨組織
との結合に長時間を要するものであった。
【0004】一方、多孔質の生体インプラント材料も検
討されており、緻密質の材料に比較して機械的強度は劣
るものの生体との親和性には優れ、特に数十μm〜数百
μmの大きな気孔を有する場合は生体骨が侵入し易いこ
とが知られている。多孔質体の製造方法としては、古く
より原料粉末中に有機物やカーボン等の可燃性の気孔形
成材を導入する方法や、発泡剤等を混入する方法が煉瓦
などで行われており、これらの方法はそのままリン酸カ
ルシウム系材料等に用いれば生体インプラント用の多孔
質体として製造することもできる。しかし、このような
従来の方法で得られる多孔質体は、内在する各気孔の大
きさは所望のものであっても近接する気孔同士の連結部
が狭いため、生体骨の侵入が十分に進行しないものであ
った。また、このような従来の多孔質体は機械的強度が
著しく低いため、指で触ったり擦ったりすると粒子の脱
落や破損が起こり、ハンドリングが難しく骨補填手術の
際の取扱い性に著しく乏しいという欠点を有していた。
【0005】上記の欠点を解消するために、高い機械的
強度と優れた生体親和性とを兼ね備える生体インプラン
ト材料を得ることを目的として、高い機械的強度を有す
る緻密質体をコア材として用い、その表面に生体親和性
に優れた多孔質層を形成した材料も検討されている。か
かる構造の材料を製造する方法として、(1)緻密なセ
ラミック焼結体の周囲を有機ビーズ等の気孔形成材を配
合したセラミック粉末で覆い、静水圧プレスにより一体
化した後、焼成する方法、(2)焼成された緻密質体の
表面をエッチング処理により多孔質化する方法、(3)
セラミック粉末と発泡剤等との混合粉末よりなるスラリ
ーを緻密質セラミックスの表面にコーティングし焼き付
ける方法、さらに、(4)予め別個に作製した緻密質体
と多孔質体とを接着剤を用いて接着する方法、等があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の製造方法による緻密質体と多孔質体とからなる生体
インプラント材料は、(1)の方法で得たものは多孔質
部分の気孔の連結部に極端に径の狭い箇所が生じる、
(2)の方法で得たものは多孔質層の気孔構造の制御が
困難であり、特に生体骨が侵入しやすい100μm程度
の大きな気孔の形成が困難である、(3)の方法で得た
ものはあまり多孔質層を厚くすると焼き付け時の収縮に
よりクラックが生じ易くなり、薄いコーティングを何回
も繰り返さなければならないため時間や手間がかかる、
また、(4)の方法で得たものは接着剤の成分が人体に
有害である場合に使用できない、等の問題があった。
【0007】本発明は上記のような欠点を解決するため
になされたものであって、生体骨の侵入が容易な気孔構
造を有し、生体親和性、特に初期の骨増殖性に優れると
ともに、高い機械的強度をも有する生体インプラント材
料及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の生体インプラン
ト材料は、緻密質部と該緻密質部の表面に形成された多
孔質部とからなり、前記多孔質部が大きさ10〜800
μmの粒子が連結した粒子連結構造を備え、該粒子連結
構造間に存在する大きさ2〜800μmの気孔が三次元
的に連通してなる空隙部を有することを特徴とする。
【0009】上記生体インプラント材料において、前記
粒子が略球状であること、前記粒子が気孔径2μm以下
の開気孔を有すること、前記粒子がアルミナ系セラミッ
クス、ジルコニア系セラミックス、アルミナ−ジルコニ
ア系セラミックスのいずれかまたはリン酸カルシウム系
化合物であること、前記リン酸カルシウム系化合物が水
酸アパタイトと第三リン酸カルシウムとの混合相からな
ることはそれぞれ好ましい。
【0010】また、本発明の生体インプラント材料の製
造方法は、平均粒子径5μm以下の原料粉末を用いて成
形圧200Kg/cm2以上で成形体を作製する工程
と、平均粒子径5μm以下の原料粉末を用いて粒子径1
0〜800μmの原料顆粒とし、これに粒子径2〜16
00μmの可燃性物質を混合して混合粉末とする工程
と、前記成形体の表面を前記混合粉末で被覆し成形圧1
〜100Kg/cm2で加圧成形する工程と、焼成する
工程とを有することを特徴とする。
【0011】上記生体インプラント材料の製造方法にお
いて、前記原料顆粒と可燃性物質とが略球状であるこ
と、前記可燃性物質の直径S1と前記原料顆粒の直径S2
との比率S1/S2が0.2〜5、より好ましくは0.5〜
2であること、前記原料粉末が結晶質セラミックス粉末
と、焼成中に液相を生成する結晶質粉末あるいはガラス
粉末から選ばれる一種との混合物からなること、前記原
料粉末がアルミナ系セラミックス原料、ジルコニア系セ
ラミックス原料、アルミナ−ジルコニア系セラミックス
原料の内の一種またはリン酸カルシウム系セラミックス
からなること、前記リン酸カルシウム系セラミックスが
水酸アパタイト粉末とリン酸カルシウム系ガラス粉末と
の混合物からなること、さらには前記原料粉末がリン酸
カルシウム系セラミックスからなる場合において焼成温
度が700〜1400℃であることはそれぞれ好まし
い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明者らは、従来の製造方法による多孔質体か
らなる生体インプラント材料について、その骨増殖性の
低い原因を検討した。その結果、例えば、大きさ100
μmの可燃性粒子を導入し焼成して100μm程度の大
きな気孔を形成しても、各気孔は図2に示すように単独
で孤立して存在するかまたは気孔同士の点接触によりか
ろうじて連通しているのみであり、ひとつの連続した空
隙部に極めて狭い箇所(点接触部)が断続的に存在する
構造となっていることが判明した。すなわち、この狭い
箇所の存在によって、生体骨の侵入が阻まれてしまい、
骨増殖性が劣るものと考えられた。
【0013】本発明の生体インプラント材料の最も大き
な特徴は、緻密質部とその表面に形成された多孔質部と
からなり、前記多孔質部の気孔構造が粒子連結構造を備
えるとともに該粒子連結構造間に形成される大きさ2〜
800μmの気孔が三次元的に連通してなる空隙部を有
する点にある。前記緻密質部によって生体インプラント
材料として必要な機械的強度が維持され、前記多孔質部
の空隙部は、単に気孔径の大きい開気孔が連続している
だけでなく、生体骨の侵入の妨げとなる極端に径の狭い
箇所がないため、生体骨の侵入が極めて容易で高い生体
親和性を示す。
【0014】本発明の生体インプラント材料は、予めコ
ア部となる緻密質部用成形体を作製し、これと同じ組成
系の原料粉末から調製された略球状の原料顆粒を可燃性
物質の粒子と共に、原料顆粒を潰さないように、しかも
ほぼ最密充填に近い状態で前記緻密質部用成形体を被覆
するように一体に成形した後、焼成することにより得ら
れるが、上記多孔質部の構造は、可燃性物質の粒子が焼
失した跡にできる個々の粒子欠損部(空隙部)が隣接す
る粒子欠損部(空隙部)と比較的大きな径を維持しなが
ら連通しつつ連続気孔を形成し、各気孔間の連通部に2
μm未満の極めて狭い箇所が生じないことにより形成さ
れる。また、略球状の原料顆粒同士は最密に充填されて
おり、焼成によるネックの成長も良好で多孔質部自体の
機械的強度も同一の気孔率を有する従来法による多孔質
体と比較して大きいのも特徴である。このような気孔構
造は、従来からの多孔質体の製造方法で得るのは困難で
あったが、本発明の製造方法によれば容易に得ることが
可能である。
【0015】本発明の生体インプラント材料において
は、多孔質部を構成する粒子の大きさは10〜800μ
mであることが好ましい。粒子が10μm未満では生体
骨の侵入に好適な気孔が形成され難く生体親和性が劣
り、800μmより大きいと多孔質部の機械的強度が著
しく低くなり、指で擦っても粒子の脱落が起こり操作性
が極めて悪く、また緻密質部と多孔質部との界面の剥離
も生じやすいからである。また、前記粒子が略球状であ
ると粒子の充填、粒子間の接触が良好となり、焼成時に
粒子間のネックが成長し易くなるため、機械的強度が高
くなり取扱い性が優れるとともに、緻密質部と多孔質部
の界面の接着性にも優れた生体インプラント材料が得ら
れるので好ましい。更に前記粒子自体が気孔径2μm以
下の微細な開気孔を有すると生体骨との結合性がさらに
良好となるので望ましい。
【0016】本発明の生体インプラント材料を構成する
材質は特に限定されないが、セラミックスが生体親和性
及び機械的強度の点から好ましく、アルミナ系セラミッ
クス、ジルコニア系セラミックス、アルミナ−ジルコニ
ア系セラミックス等の生体不活性材料、あるいは、水酸
アパタイトもしくは第三リン酸カルシウムを初めとした
リン酸カルシウム系セラミックスが好ましい。これらの
セラミックスは主成分であるアルミナ、ジルコニア等の
他に、シリカ、マグネシア、カルシア、イットリア等の
焼結助剤成分またはガラス成分等を含むものであっても
よいことは言うまでもない。更に最も好ましくは、生体
親和性に極めて優れる水酸アパタイトと第三リン酸カル
シウムとの混合相からなる材料である。これらの材質を
用い、前述のような構成の緻密質部と多孔質部とからな
る生体インプラント材料では、多孔質部の気孔率が50
〜70%と比較的に高い場合であっても粒子の脱落等は
起こらず、手による取扱い程度では破損することのない
良好な取扱い性を有する。
【0017】本発明の生体インプラント材料の製造方法
において、コア部となる緻密質部用の原料粉末の平均粒
子径は5μm以下が好ましい。5μmを越えて大きい
と、粒子同士の焼結が不十分となり、十分な機械的強度
を有する緻密質体が得られないからである。原料粉末の
平均粒子径が3μm以下であることは特に好ましい。な
お、この原料粉末の流動性、充填性、操作性等を良くす
るために、スプレードライヤ等により顆粒状に造粒した
ものを用いてもよい。上記原料粉末を周知の成形方法、
例えば金型プレス法、ラバープレス法等を用いて、成形
圧200Kg/cm2以上で所定の形状を有する成形体
を作製する。
【0018】また、多孔質部となる原料粉末は緻密質部
用の原料粉末と同じ組成系のものを用いればよく、同組
成であると多孔質部と緻密質部との密着性が高まるので
好ましい。また、その平均粒子径は5μm以下が好まし
い。平均粒子径が5μmを越えると粒子内及び粒子間の
ネックが成長しにくくなり、粒子の連結した多孔質体構
造が得られないため、焼成体から粒子の脱落が起こるな
ど、生体インプラント材料として好ましい強度が得られ
ないからである。原料粉末の平均粒子径を3μm以下と
するとさらに強度が上がるため、より好ましい。
【0019】多孔質部については、上記の原料粉末から
一旦粒子径10〜800μmの原料顆粒を形成する。そ
の方法は特に限定されず、例えば一旦乾式プレス成形し
た成形体を粉砕し、フルイ分けを行なって所望の粒径を
得る方法でも良いが、最も好ましくはスプレードライヤ
を用いた噴霧乾燥法である。この方法を用いると、上記
原料顆粒が略球状となるため充填性が著しく向上し、粒
子連結構造が得られ易くなる。具体的には、原料粉末に
ポリエチレンオキサイド(PEO)あるいはエマルジョ
ン型アクリル系バインダなどの有機バインダと分散剤、
水などを加えて粘度5〜30cpのスラリを調製し、ス
プレードライヤで粒子径20〜800μmの顆粒に造粒
する。この時、スプレードライヤの操作条件(スラリの
濃度、スピンドルの回転速度、乾燥温度等)により目的
とする生体インプラント材料の構造に適した原料顆粒の
粒子径を制御することができる。得られた顆粒はフルイ
分けによりさらに所望の粒子径に調整される。なおスプ
レードライヤの条件によっては原料顆粒内に数μm〜数
十μm以上の空洞ができる場合もあるが、そのまま使用
することができる。
【0020】本発明で用いる可燃性物質は、焼成段階に
燃焼して除去可能な有機質物質であれば特に限定されな
いが、カーボンやアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂など
の略球状のビーズが良好な粒子連結構造を形成し易いた
め好ましい。この可燃性物質は、粒子の充填連結構造中
に粒子充填の欠損部を形成させるのに不可欠なものであ
り、本発明の独特の気孔構造を形成させるものである。
【0021】この可燃性物質の粒子径は極めて重要であ
り、本発明では2〜1600μmのものが用いられる。
粒子径が2μmより小さいと、気孔の量が増加するのみ
で、2μm以上の大きな気孔であって極端に狭い箇所を
持たずに三次元的に連通した空隙部が得られない。一
方、1600μmより大きくなると、気孔同士の連続性
に乏しく、良好な気孔構造が形成されないと同時に、1
000μmを越える極めて大きな気孔が形成されてしま
うため強度が著しく低下し、指で触っても粒子の脱落や
潰れが発生するため好ましくない。また、上記原料顆粒
と上記可燃性物質とが略球状であるほど、これらの充填
性、接触性が良好となり、焼成後の強度が高くなると共
に好ましい気孔構造が得られるので好ましい。
【0022】さらに、本発明においては、可燃性物質の
直径(S1)と原料顆粒の直径(S2)との比率(S1/
S2)が0.2〜5であることが好ましい。前記比率が
0.2未満では、可燃性物質を導入すると気孔率の上昇
には効果があるが、本発明の特徴である粒子連結構造中
に2μm以上の大きな気孔が三次元的に連通した空隙部
を有する独特の気孔構造を形成できないからであり、同
様に5以上では形成される気孔間の連続性が乏しく点接
触的となり、十分な生体骨の侵入が起こらず生体親和性
が低く、また強度も著しく低く、ハンドリングに耐えな
いからである。前記比率(S1/S2)としてより好まし
いのは0.5〜2の範囲である。
【0023】上記原料顆粒と可燃性物質とを混合して多
孔質部用混合粉末とし、これを所定の形状の成形用型に
一定量入れ、その上に前記緻密質部用成形体を載置し、
さらにその周囲及び上面に上記混合粉末を充填する。そ
して、原料顆粒の形状が壊れない程度の成形圧で金型プ
レスあるいはラバープレス、水中プレスなどで成形を行
なう。このとき、強度のある多孔質体を得るために、原
料顆粒を変形・破損させることなく原料顆粒と可燃性物
質とが最密充填に近い状態で成形されることが望まし
い。
【0024】ここで前記成形圧としては1〜100Kg
/cm2の範囲が好ましい。1Kg/cm2未満では粒子
の充填が充分でなく、焼成してもネックの成長が不十分
で強度が低いため、粒子が脱落し易くハンドリング性の
低い多孔質体となり、切削加工に耐えられないからであ
る。一方、100Kg/cm2を越えると原料顆粒が押
し潰されて形状が破損し、得られる焼成体中の各気孔間
の連続性が悪くなり生体親和性が劣ることとなるので好
ましくない。この成形時の適正圧力は原料顆粒の機械的
強度、即ち、原料粉末の粒子径や原料顆粒の調製条件に
依存するが、本発明範囲内で圧力を変えて先行試験を行
うことにより容易に決定できる。造粒した原料顆粒をこ
の様な従来よりも低い圧力で成形することは、原料顆粒
を潰すことなく原料顆粒同士を密にしかも均一に接触さ
せることができ、粒子連結構造を形成する上で好まし
い。
【0025】その後、得られた成形体を焼成するが、ま
ず100〜500℃に加熱して可燃性物質を燃焼除去
し、さらに温度を上げて、原料顆粒内、原料顆粒間のネ
ックを成長させることにより粒子間結合が進み、目的と
する生体インプラント材料が得られる。この焼成温度は
用いる材料組成に依存し、例えばアルミナ系では120
0〜1650℃、ジルコニア系では1100〜1800
℃、アルミナ−ジルコニア系では1200〜1700℃
である。リン酸カルシウム系セラミックス原料では70
0℃〜1400℃である。それぞれの組成系で、焼成温
度が所定の温度より低いと粒子間のネック成長が進行せ
ず、粒子連結構造を備える生体インプラント材料が得ら
れない。焼成温度が所定の温度を越えても、形成させた
粒子連結構造の崩壊が起こるため好ましくない。
【0026】本発明で粒子連結構造を形成するための製
造方法に用いる原料として特に好ましいのは、生体イン
プラント材料の主成分となるセラミックス原料粉末とガ
ラス粉末との混合物からなる液相焼結可能な材料であ
る。例えば、水酸アパタイト原料粉末とリン酸カルシウ
ム系ガラス粉末との混合粉末が好ましい例として挙げら
れる。この混合粉末は、焼成時に化学的に反応してガラ
ス粉末は消失し、生体親和性に優れた水酸アパタイトと
第三リン酸カルシウムとの混合相、あるいは第三リン酸
カルシウム単一相となる。この時、ガラス粉末が焼成中
に液相を生成し、微細な水酸アパタイト原料粉末間及び
原料顆粒間の接合(ネック形成)を著しく促進し、強固
に連結した粒子連結構造を形成する。このネックの成長
は高い気孔率と機械的強度を両立させる上で極めて重要
な因子である。他の原料粉末を用いても目的の生体イン
プラント材料は得られるが、焼成時のネックの成長を十
分に形成するためには成形時や焼成時の条件のより適格
な調製を必要とする場合もある。
【0027】
【作用】本発明により生体親和性に優れた生体インプラ
ント材料が得られるのは、未だ推察も含まれるが、概ね
以下のような作用によるものである。本発明の生体イン
プラント材料の最も大きな特徴は、前述したとおり、緻
密質部とその表面に形成された多孔質部とからなり、該
多孔質部が粒子連結構造間に存在する大きさ2〜800
μmの気孔が三次元的に連通してなる空隙部を有する気
孔構造となっていることにある。前記多孔質部の空隙部
は、単に大きな気孔同士が各々の接触点である一部分を
介して連通した連続気孔となっている従来の気孔構造と
は全く異なり、気孔径の大きさを維持しつつ連通された
連続気孔を備えている。
【0028】この様な気孔構造の差は、水銀圧入法によ
る気孔径の測定結果により明らかになる。水銀圧入法に
よる気孔径分布では、その測定原理上、連続した気孔の
奥側において入口側よりも大きい気孔は入口側の最も狭
い部分の気孔径として検出される。これは、水銀の圧入
が気孔の最も狭い箇所の径と平衡な圧力で律速されるた
め(インクボトム効果)である。従って、図2のように
狭い箇所がある従来の多孔質部では、通常の走査型電子
顕微鏡(以下、「SEM」と記す)で観察される気孔径
と水銀圧入法で測定される気孔径とが大きく異なること
が特徴である。例えば、従来の多孔質部をSEMで観察
すると100μm近い気孔が観察されるにも関わらず、
水銀圧入法で測定すると100μmの気孔は全く観測さ
れず、1μm程度の気孔が観測されるだけである。即
ち、従来の製造方法による多孔質体では、大きな内部気
孔が形成されているにも関わらず、その気孔間をつなぐ
連通部に極めて狭い箇所があるため、水銀圧入法では気
孔径が小さく測定され、両測定法の結果が一致しない。
また、この極めて狭い箇所が生体骨の侵入を妨げるもの
と考える。
【0029】これに対し、本発明の生体インプラント材
料は、図1に示すように、多孔質部に形成された2〜8
00μmの気孔が三次元的に連通してなる空隙部を有す
るものであって、従来の多孔質体のように気孔径の極め
て狭い箇所がなく、SEMで観察される気孔径と水銀圧
入法による気孔径とは良い一致を示す。そして、このよ
うな気孔構造を備えることにより、生体内に埋植した後
において空隙部への体液の侵入が非常に容易となり、新
生骨の成長が促進され、生体骨の誘導性に優れた高い生
体親和性が達成される。
【0030】
〔実施例1〕
(1)緻密質部用成形体の成形 表1に示す調製条件に従い、まず、平均粒子径0.6μ
mの水酸アパタイト粉末に5重量%のリン酸カルシウム
系ガラスフリット(CaO−P25ガラスが90モル%
以上)を加えたものを原料粉末として用い、これにポリ
エチレンオキサイド系のバインダを添加して水系のスラ
リを調製した。このスラリをスプレードライヤで顆粒状
に造粒した。これを金型プレス法により、成形圧力80
0Kg/cm2にて一軸加圧成形した後、静水圧プレス
により1500Kg/cm2にて等方的に加圧成形を行
ない、30×10×5mmの直方体形状の緻密質部用成
形体を得た。
【0031】(2)多孔質部用混合粉末の調製 上記緻密質部用成形体の場合と同様にして調製したスラ
リをスプレードライヤで顆粒状に造粒し、さらに分級に
より平均径(S2)がそれぞれ約30μm、60μm、
90μm、300μmの4種類の多孔質部用原料顆粒を
得た。可燃性物質としては、粒子径(S1)が7μm、
20μm、60μm、130μm、300μmの球状の
アクリル系可燃性物質を用意し、上記原料顆粒に対し所
定の割合で添加し乾式混合して多孔質部用混合粉末とし
た。
【0032】(3)一体化成形及び焼成 底面の大きさが40×50mmの金型の底部に上記多孔
質部用混合粉末を約10mmの厚さに充填した後、その
上に前記緻密質部用成形体を金型の中心に位置するよう
に載せ、さらに周囲及び上部にも多孔質部用混合粉末を
充填し、成形圧力3.5〜100Kg/cm2の各圧力で
加圧成形して、40×50×15mmの直方体形状の一
体化成形体とした。得られた成形体を電気炉にて昇温速
度300℃/時間で、1100℃あるいは1300℃の
温度で3時間保持の焼成を行ない、試料1〜24を得
た。
【0033】(4)特性の評価 得られた各試料について、多孔質部の気孔率、開気孔
率、水銀圧入法による気孔径、気孔構造、取扱い性につ
いて調査した。気孔率(全気孔率)及び開気孔率は、各
試料の真比重、嵩比重及び見掛け比重を測定し、これら
から周知の算出方法により求めた。気孔構造はSEM観
察により行ない、特に気孔間の連通部における狭い箇所
の有無について確認した。また、取扱い性は、表面を指
で擦った場合の粒子の脱落の有無について確認した。こ
れらの結果を併せて表2に示す。なお、表2の気孔構造
及び取扱い性の欄において、「◎」は特に良好、「○」
は良好、「△」はほぼ良好、「×」は不良であったこと
を示す(表4及び表6においても同じ)。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】本実施例の各試料では、緻密質部は実質的
に気孔のない状態にまで焼結されていた。多孔質部は、
三次元的に連通した気孔(開気孔率>95%)が形成さ
れただけでなく、水銀圧入法による気孔径分布にも、良
好な数十μm以上の気孔が観測された。気孔中の最も狭
い箇所でも数十μmと、大きな気孔が連続的に形成され
ていることを示していた。指等で擦っても容易に粒子の
脱落は起こらず、通常のハンドリングでは破損しない高
強度の生体インプラント材料が得られた。また良好な機
械加工性も示した。
【0037】代表的な試料7について、その多孔質部を
SEMにて観察したところ、大きさ約50μmのリン酸
カルシウム系のセラミックス球が充填して連結した粒子
連結構造を有し、該粒子連結構造中に原料顆粒の欠損部
による空隙部が確認された。この空隙部は、三次元的に
連通した数十μmの気孔からなるものであった。また特
に1100℃で焼成した場合には、個々のセラミックス
球の内部は微細な連結した粒子からなっており、少なく
とも2μm以下の連続した気孔が観察された。
【0038】この試料7について、その多孔質部の気孔
径分布を水銀圧入法により測定した場合の結果を図3に
示す。水銀圧入法による気孔径分布では、特徴的に約2
0μm付近に大きなピークが確認された。また100μ
m程度の大きな気孔と、更に2μm以下の微細な気孔も
測定された。SEMの観察結果と良い一致を示してお
り、インクボトム効果は見られず、粒子間の連通気孔中
に狭い箇所がないことを示した。また、X線回折法によ
り焼成体表面の結晶相を同定したところ、いずれの試料
も第三リン酸カルシウムと水酸アパタイトの複合結晶相
となっていた。
【0039】〔実施例2〕平均粒子径1.2μmのアル
ミナ系セラミックス原料粉末を用い、表3及び表4に示
した条件のもと実施例1と同様な手順で試料25〜30
を得た。これらの試料においては大きさ約20〜80μ
mのアルミナセラミックス球が充填して連結した粒子連
結構造を有し、該粒子連結構造中に数十μmの気孔が三
次元的に連結して形成された空隙部が確認された。ま
た、表4に示した様に、機械的強度は特に良好であり、
荒いハンドリングを行なっても粒子の脱落や破損は起こ
らず、機械加工性も高いものであった。
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】〔実施例3〕平均粒子径0.7μmのジル
コニア系セラミックス原料粉末を用い、表3及び表4に
示した条件のもと実施例1と同様な手順で試料31〜3
6を得た。これらの試料においても大きさ約20〜80
μmのジルコニア系セラミックス球が充填して連結した
粒子連結構造を有し、該粒子連結構造中に数十μmの気
孔が三次元的に連結して形成された空隙部が確認され
た。また、機械的強度は実施例2と同様にかなり良好
で、機械加工性も高いものであった。
【0043】〔比較例1〕表5及び表6に示したよう
に、実施例1と同じく水酸アパタイト粉末に5重量%の
リン酸カルシウム系ガラスフリットを加えた混合粉末を
原料粉末として用いたが、スプレードライヤによる顆粒
の調製を行なわずに球状のアクリル系可燃性物質と混合
した。更にこれにアクリル系バインダを3%添加した素
地を調製し、金型プレスを用いて成形圧力800Kg/
cm2で成形し焼成して、試料37〜42を得た。これ
らの試料では高い気孔率のものが得られ、SEM観察で
も数十μmの大きな気孔が観察されたが、水銀圧入法で
の測定では1μm以下の気孔しか観測されなかった(図
4)。大きな気孔同士の連通が点接触的に形成され、1
μm程度の狭い箇所を通じて連通しているのみであるこ
とを示していた。
【0044】〔比較例2〕表5及び表6に示したよう
に、実施例1と同様の原料粉末を用いたが、成形圧を
0.5Kg/cm2または200Kg/cm2で行ない、
試料43〜46を得た。成形圧が0.5Kg/cm2の場
合(試料43,44)では焼成体の形状が保持されず、
ハンドリング可能な焼成体は得られなかった。一方、2
00Kg/cm2の場合(試料45,46)では、水銀
圧入法による測定の結果、1μm以下の気孔しか観測さ
れなかった。
【0045】〔比較例3〕表5及び表6に示したよう
に、可燃性物質を添加しなかった点を除いて実施例1と
同様にして試料47〜48を得た。これらの試料では、
水銀圧入法による測定の結果、5μm以下の気孔しか観
測されなかった。
【0046】〔比較例4〕表5及び表6に示したよう
に、原料顆粒の大きさ(S2)と可燃性物質(S1)の比
率(S1/S2)を0.2以下または5以上で行なった点
を除いて実施例1と同様にして試料49〜58を得た。
これらの試料では、水銀圧入法による測定の結果、5μ
m以下の気孔しか観測されなかった。また粒子径1.5
μmの可燃性物質を添加した試料49及び試料50では
均質な混合が困難で、焼成体に大きな空洞が生じ、割れ
が発生した。
【0047】〔比較例5〕表5及び表6に示したよう
に、出発原料の水酸アパタイト粉末に平均粒子径8.8
μmの粒子を用いた点を除いて実施例1と同様にして、
試料59〜60を得た。これらの試料では焼成体のネッ
ク成長が不十分で、焼成中に割れが生じたり、脆く指で
触ると容易に破壊した。
【0048】〔比較例6〕表5及び表6に示したよう
に、実施例1と同じく水酸アパタイト粉末に5重量%の
リン酸カルシウム系ガラスフリットを加えた混合粉末を
原料粉末として用い、これにアクリル系バインダを3%
添加した後、成形圧800Kg/cm2で成形し、これ
を粉砕して篩いで分級し平均粒子径1200μmの原料
顆粒を調製した。この原料顆粒と球状のアクリル系可燃
性物質とを混合した素地を用い、その後は実施例1と同
様して試料61〜62を得た。これらの試料では焼成体
のネック成長が不十分で、焼成中に割れが生じたり、脆
く指で触ると容易に破壊した。
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明の生体インプラン
ト材料は、緻密質部をコア材として有するため機械的強
度に優れており、また、その表面に形成された多孔質部
が多孔質部粒子連結構造間に存在する大きさ2〜800
μmの気孔が三次元的に連通してなる空隙部を有する気
孔構造を備えるとともに、各気孔間の連通部に2μm未
満の極めて狭い箇所が生じないようにしたことにより、
埋植後において空隙部への体液の侵入が非常に容易とな
り、新生骨の成長が促進され、生体骨の誘導性に優れた
高い生体親和性を発揮することができる。
【0052】また、本発明の生体インプラント材料は5
0〜80%というの高い気孔率を持つ場合であっても、
手指で擦っても粒子の脱落等は起こらず、指等では潰れ
ないかなり高い機械的強度を示し、生体への埋植作業が
容易となる。特に、水酸アパタイト粉末とリン酸カルシ
ウム系ガラス粉末の混合物を原料粉末として用いた場合
には、40〜70体積%の高い気孔率を持っても、手指
で擦っても粒子の脱落等は起こらず、指等では潰れない
かなり高い強度を示す。また、ダイヤモンド砥石を用い
た湿式加工では容易に破損することもなく、良好に切削
加工が可能である。
【0053】また、本発明の生体インプラント材料の製
造方法によれば、上記の構造を備える多孔質部と緻密質
部とが一体化された生体インプラント材料を簡単に効率
よく製造することができる。さらには、本発明の生体イ
ンプラント材料は、各粒子内にも微細な連続気孔を有す
るので、薬物等の担持性に優れており、各種の薬物徐放
システム(DDS)用の材料としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生体インプラント材料の気孔構造を示
す概念図である。
【図2】従来の生体インプラント材料の気孔構造を示す
概念図である。
【図3】実施例1の生体インプラント材料の気孔径分布
を示すチャート図である。
【図4】比較例1の生体インプラント材料の気孔径分布
を示すチャート図である。
【符号の説明】
1:緻密質部 2:多孔質部 3:粒子 4:空隙部 5:粒子連結部 6:気孔連通部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/48 C04B 35/18 C 35/48 Z

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緻密質部と該緻密質部の表面に形成され
    た多孔質部とからなり、前記多孔質部が大きさ10〜8
    00μmの粒子が連結した粒子連結構造を備え、該粒子
    連結構造間に存在する大きさ2〜800μmの気孔が三
    次元的に連通してなる空隙部を有することを特徴とする
    生体インプラント材料。
  2. 【請求項2】 前記粒子が略球状であることを特徴とす
    る請求項1に記載の生体インプラント材料。
  3. 【請求項3】 前記粒子が気孔径2μm以下の開気孔を
    有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の生体インプラント材料。
  4. 【請求項4】 前記粒子がアルミナ系セラミックス、ジ
    ルコニア系セラミックス、アルミナ−ジルコニア系セラ
    ミックスのいずれかであることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3に記載の生体インプラント材料。
  5. 【請求項5】 前記粒子がリン酸カルシウム系化合物で
    あることを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載の
    生体インプラント材料。
  6. 【請求項6】 前記粒子が水酸アパタイトと第三リン酸
    カルシウムとの混合相からなることを特徴とする請求項
    5に記載の生体インプラント材料。
  7. 【請求項7】 平均粒子径5μm以下の原料粉末を用い
    て成形圧200Kg/cm2以上で成形体を作製する工
    程と、平均粒子径5μm以下の原料粉末を用いて粒子径
    10〜800μmの原料顆粒とし、これに粒子径2〜1
    600μmの可燃性物質を混合して混合粉末とする工程
    と、前記成形体の表面を前記混合粉末で被覆し成形圧1
    〜100Kg/cm2で加圧成形する工程と、焼成する
    工程とを有することを特徴とする生体インプラント材料
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記原料顆粒と可燃性物質とが略球状で
    あることを特徴とする請求項7に記載の生体インプラン
    ト材料の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記可燃性物質の直径S1と前記原料顆
    粒の直径S2との比率S1/S2が0.2〜5であることを
    特徴とする請求項7または請求項8に記載の生体インプ
    ラント材料の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記原料粉末が、結晶質セラミックス
    粉末と焼成中に液相を生成する結晶質粉末あるいはガラ
    ス粉末から選ばれる一種との混合物からなることを特徴
    とする請求項7ないし請求項9に記載の生体インプラン
    ト材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記原料粉末が、アルミナ系セラミッ
    クス原料、ジルコニア系セラミックス原料、あるいはア
    ルミナ−ジルコニア系セラミックス原料の内の一種であ
    ることを特徴とする請求項7ないし請求項10に記載の
    生体インプラント材料の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記原料粉末がリン酸カルシウム系セ
    ラミックスからなることを特徴とする請求項7ないし請
    求項10に記載の生体インプラント材料の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記原料粉末が水酸アパタイト粉末と
    リン酸カルシウム系ガラス粉末との混合物からなること
    を特徴とする請求項12に記載の生体インプラント材料
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 焼成温度が700〜1400℃である
    ことを特徴とする請求項12または請求項13に記載の
    生体インプラント材料の製造方法。
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