JPH09299351A - 磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置 - Google Patents
磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置Info
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- JPH09299351A JPH09299351A JP8144888A JP14488896A JPH09299351A JP H09299351 A JPH09299351 A JP H09299351A JP 8144888 A JP8144888 A JP 8144888A JP 14488896 A JP14488896 A JP 14488896A JP H09299351 A JPH09299351 A JP H09299351A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】静磁場形成用永久磁石１を含む磁気回路ＭＣが
それを支持する脚部５を介してその設置面と熱的に結合
状態にある磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置
において、脚部５を介しての磁気回路設置面への熱の流
出に起因する画像歪みの発生や、得られる画像の正確
さ，鮮明さの低下を防止する。 【解決手段】脚部５の温度を監視し、脚部温度の変化に
基づき脚部５から磁気回路設置面側に流出する熱量を補
充する脚部温度制御装置４１を設ける。
それを支持する脚部５を介してその設置面と熱的に結合
状態にある磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置
において、脚部５を介しての磁気回路設置面への熱の流
出に起因する画像歪みの発生や、得られる画像の正確
さ，鮮明さの低下を防止する。 【解決手段】脚部５の温度を監視し、脚部温度の変化に
基づき脚部５から磁気回路設置面側に流出する熱量を補
充する脚部温度制御装置４１を設ける。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、静磁場形成用永久
磁石を含む磁気回路がそれを支持する脚部を介してその
設置面と熱的に結合状態にある磁気共鳴イメージング装
置用静磁場発生装置の改良に関するものである。
磁石を含む磁気回路がそれを支持する脚部を介してその
設置面と熱的に結合状態にある磁気共鳴イメージング装
置用静磁場発生装置の改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】磁気共鳴イメージング装置（以下、「Ｍ
ＲＩ装置」という）は、磁場中に置かれた被検体の核磁
気共鳴現象（以下、「ＮＭＲ現象」という）から得られ
る信号を計測し演算処理することで、コンピュータ断層
法（computed tomography,CT）により被検体中の核スピ
ンの密度分布、緩和時間分布等を断層像として画像表示
するものであり、人体を被検体として各種の診断等に使
用されている。
ＲＩ装置」という）は、磁場中に置かれた被検体の核磁
気共鳴現象（以下、「ＮＭＲ現象」という）から得られ
る信号を計測し演算処理することで、コンピュータ断層
法（computed tomography,CT）により被検体中の核スピ
ンの密度分布、緩和時間分布等を断層像として画像表示
するものであり、人体を被検体として各種の診断等に使
用されている。
【０００３】ＮＭＲ現象から信号を得るためには、空間
的、時間的に一様な強度と方向を持った静磁場中に被検
体を置き、その被検体に、高周波コイルによりパルス状
に電磁波を照射するもので、それによって発生するＮＭ
Ｒ信号は高周波コイルにより受信される。この場合、Ｎ
ＭＲ信号に位置情報を与えるために、上記静磁場に傾斜
磁場が重畳される。この位置情報を含む共鳴周波数を持
つＮＭＲ信号を検出し処理することにより位置の特定を
行う。実際に観測されるＮＭＲ信号は、多くの位置から
のＮＭＲ信号が重なり合った信号であり、これを周波数
毎の成分に分け、基準位置での検出周波数を基準周波数
として該基準周波数との偏差周波数を求め、その偏差周
波数から位置の特定をする。したがって、静磁場が変動
すると、その変動分に対応して周波数が変化し、見掛け
上の基準位置及び基準位置から見た他の位置の変動が生
ずる。これによる位置検出のずれは、結果として得られ
る画像（断層像）に歪みを生じさせ、画像の正確さ，鮮
明さを損わせることになる。したがって、ＭＲＩ装置に
おいては静磁場の強度を均一に保持させることが重要で
ある。
的、時間的に一様な強度と方向を持った静磁場中に被検
体を置き、その被検体に、高周波コイルによりパルス状
に電磁波を照射するもので、それによって発生するＮＭ
Ｒ信号は高周波コイルにより受信される。この場合、Ｎ
ＭＲ信号に位置情報を与えるために、上記静磁場に傾斜
磁場が重畳される。この位置情報を含む共鳴周波数を持
つＮＭＲ信号を検出し処理することにより位置の特定を
行う。実際に観測されるＮＭＲ信号は、多くの位置から
のＮＭＲ信号が重なり合った信号であり、これを周波数
毎の成分に分け、基準位置での検出周波数を基準周波数
として該基準周波数との偏差周波数を求め、その偏差周
波数から位置の特定をする。したがって、静磁場が変動
すると、その変動分に対応して周波数が変化し、見掛け
上の基準位置及び基準位置から見た他の位置の変動が生
ずる。これによる位置検出のずれは、結果として得られ
る画像（断層像）に歪みを生じさせ、画像の正確さ，鮮
明さを損わせることになる。したがって、ＭＲＩ装置に
おいては静磁場の強度を均一に保持させることが重要で
ある。
【０００４】以下これについて図５を参照して詳述す
る。図５は、静磁場形成用磁石として上下一対の永久磁
石が用いられた従来の一般的なＭＲＩ装置用静磁場発生
装置の一部断面概略構成図である。この図５に示すよう
に、従来装置は、被検体（図示せず）を入れる測定空間
となるエアギャップ２を挟んで一対の永久磁石１，１が
対向配置され、その永久磁石１，１の前記エアギャップ
２側の面には磁極３，３が設けられている。ヨーク４，
４は、上記永久磁石１，１及び磁極３，３を支持し、か
つこれらと磁気的に閉回路を形成するが、これら永久磁
石１，１、磁極３，３及びヨーク４，４を合わせて、磁
気回路ＭＣと呼ぶ。この磁気回路ＭＣは、これを支持す
る脚部５，５を介して床面５１上に設置されている。
る。図５は、静磁場形成用磁石として上下一対の永久磁
石が用いられた従来の一般的なＭＲＩ装置用静磁場発生
装置の一部断面概略構成図である。この図５に示すよう
に、従来装置は、被検体（図示せず）を入れる測定空間
となるエアギャップ２を挟んで一対の永久磁石１，１が
対向配置され、その永久磁石１，１の前記エアギャップ
２側の面には磁極３，３が設けられている。ヨーク４，
４は、上記永久磁石１，１及び磁極３，３を支持し、か
つこれらと磁気的に閉回路を形成するが、これら永久磁
石１，１、磁極３，３及びヨーク４，４を合わせて、磁
気回路ＭＣと呼ぶ。この磁気回路ＭＣは、これを支持す
る脚部５，５を介して床面５１上に設置されている。
【０００５】一般に、永久磁石１，１により形成される
静磁場は、永久磁石１，１の温度が１℃変化すると１０
００ｐｐｍ程度変化することが知られており、また上述
したように静磁場が変動すると得られる画像に歪みを生
じさせる。したがって、その画像歪み及びそれに起因す
る種々の問題を解決するためには、磁石温度を一定に保
つ必要がある。そこで、外気温の変動を遮断するための
断熱材６で磁気回路ＭＣを覆い、また、磁気回路保温制
御装置３１を設けている。この場合、磁気回路保温制御
装置３１は、磁気回路ＭＣを加熱するヒータ８と、この
ヒータ８に電力を供給するヒータ電源１０と、上記永久
磁石１の温度を検出する温度センサ７と、この温度セン
サ７の検出温度と予め設定された設定温度との温度差に
応じて上記ヒータ電源１０をＯＮ，ＯＦＦして上記温度
差を０にすべく制御する磁気回路保温制御回路９とで構
成されている。
静磁場は、永久磁石１，１の温度が１℃変化すると１０
００ｐｐｍ程度変化することが知られており、また上述
したように静磁場が変動すると得られる画像に歪みを生
じさせる。したがって、その画像歪み及びそれに起因す
る種々の問題を解決するためには、磁石温度を一定に保
つ必要がある。そこで、外気温の変動を遮断するための
断熱材６で磁気回路ＭＣを覆い、また、磁気回路保温制
御装置３１を設けている。この場合、磁気回路保温制御
装置３１は、磁気回路ＭＣを加熱するヒータ８と、この
ヒータ８に電力を供給するヒータ電源１０と、上記永久
磁石１の温度を検出する温度センサ７と、この温度セン
サ７の検出温度と予め設定された設定温度との温度差に
応じて上記ヒータ電源１０をＯＮ，ＯＦＦして上記温度
差を０にすべく制御する磁気回路保温制御回路９とで構
成されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述従来
装置では次のような問題点があった。すなわち、静磁場
形成用永久磁石１，１を含む磁気回路ＭＣは脚部５，５
を介して床面５１上に設置されているが、この際、磁気
回路ＭＣ及び脚部５，５相互間、並びに脚部５，５及び
床面５１相互間の断熱には何ら配慮されておらず、した
がって、磁気回路ＭＣは脚部５，５を介して床面５１と
熱的に結合状態にある。このため、脚部５，５を介して
の床面５１への熱の流出が著しく多くなり、上下の永久
磁石１，１の温度に差が生じ、静磁場の一様性を失わ
せ、画像歪みを生じさせるという問題点があった。ま
た、この脚部５，５からの熱の流出量は外部温度の急激
な変動に伴って急激に変動し、これにより静磁場が変動
するため、画像歪みを生じさせ、得られる画像（断層
像）の正確さや鮮明さを損わせるという問題点があっ
た。
装置では次のような問題点があった。すなわち、静磁場
形成用永久磁石１，１を含む磁気回路ＭＣは脚部５，５
を介して床面５１上に設置されているが、この際、磁気
回路ＭＣ及び脚部５，５相互間、並びに脚部５，５及び
床面５１相互間の断熱には何ら配慮されておらず、した
がって、磁気回路ＭＣは脚部５，５を介して床面５１と
熱的に結合状態にある。このため、脚部５，５を介して
の床面５１への熱の流出が著しく多くなり、上下の永久
磁石１，１の温度に差が生じ、静磁場の一様性を失わ
せ、画像歪みを生じさせるという問題点があった。ま
た、この脚部５，５からの熱の流出量は外部温度の急激
な変動に伴って急激に変動し、これにより静磁場が変動
するため、画像歪みを生じさせ、得られる画像（断層
像）の正確さや鮮明さを損わせるという問題点があっ
た。
【０００７】本発明の目的は、脚部を介しての磁気回路
設置面への熱の流出に起因する画像歪みの発生や、得ら
れる画像の正確さ，鮮明さの低下を防止することのでき
るＭＲＩ装置用静磁場発生装置を提供することにある。
設置面への熱の流出に起因する画像歪みの発生や、得ら
れる画像の正確さ，鮮明さの低下を防止することのでき
るＭＲＩ装置用静磁場発生装置を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的は、静磁場形成
用永久磁石を含む磁気回路がそれを支持する脚部を介し
てその設置面と熱的に結合状態にあるＭＲＩ装置用静磁
場発生装置において、前記脚部の温度を監視し、脚部温
度の変化に基づき前記脚部から前記設置面側に流出する
熱量を補充する脚部温度制御装置を設けることにより達
成される。
用永久磁石を含む磁気回路がそれを支持する脚部を介し
てその設置面と熱的に結合状態にあるＭＲＩ装置用静磁
場発生装置において、前記脚部の温度を監視し、脚部温
度の変化に基づき前記脚部から前記設置面側に流出する
熱量を補充する脚部温度制御装置を設けることにより達
成される。
【０００９】脚部温度制御装置は、脚部の温度を監視
し、脚部温度の変化に基づき脚部から設置面（一般的に
は床面）側に流出する熱量を補充する。脚部からの熱の
流出量と同量の熱量を脚部に補充することで、上下の永
久磁石の温度差をなくすことができる。また、外部温度
の急激な変動に伴う脚部からの熱の流出量の急激な変動
に対しても、脚部温度の監視により迅速に対応でき、そ
の変動分を速やかに補充することができる。これによ
り、脚部を介しての磁気回路設置面への熱の流出に起因
する画像歪みの発生や、得られる画像（断層像）の正確
さ，鮮明さの低下が防止される。
し、脚部温度の変化に基づき脚部から設置面（一般的に
は床面）側に流出する熱量を補充する。脚部からの熱の
流出量と同量の熱量を脚部に補充することで、上下の永
久磁石の温度差をなくすことができる。また、外部温度
の急激な変動に伴う脚部からの熱の流出量の急激な変動
に対しても、脚部温度の監視により迅速に対応でき、そ
の変動分を速やかに補充することができる。これによ
り、脚部を介しての磁気回路設置面への熱の流出に起因
する画像歪みの発生や、得られる画像（断層像）の正確
さ，鮮明さの低下が防止される。
【００１０】上記脚部温度制御装置を、磁気回路を一定
温度に保つための磁気回路保温制御装置を備えたＭＲＩ
装置用静磁場発生装置に適用すれば、画像歪みの発生
や、得られる画像の正確さ，鮮明さの低下が一層顕著に
防止され、また、脚部温度制御装置の発熱容量の低減が
可能となる。
温度に保つための磁気回路保温制御装置を備えたＭＲＩ
装置用静磁場発生装置に適用すれば、画像歪みの発生
や、得られる画像の正確さ，鮮明さの低下が一層顕著に
防止され、また、脚部温度制御装置の発熱容量の低減が
可能となる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図１は、本発明によるＭＲＩ装置用
静磁場発生装置の一実施形態を示す一部断面概略構成図
である。この図１において、図５と同一符号は同一又は
相当部分を示す。４１は脚部５，５の温度を監視し、脚
部温度の変化に基づき脚部５，５から磁気回路ＭＣの設
置面である床面５１側に流出する熱量を補充する脚部温
度制御装置である。脚部温度制御装置４１は、ここで
は、脚部５，５を加熱する脚部ヒータ１１，１１と、こ
の脚部ヒータ１１，１１に電力を供給する脚部ヒータ電
源１２と、脚部５，５の温度を検出する脚部温度センサ
１３と、この脚部温度センサ１３からの信号により脚部
ヒータ電源１２を制御し脚部ヒータ１１，１１の発熱を
制御して脚部５，５からの流出熱量を補充させる脚部温
度制御回路１４とからなる。熱量の補充は流出熱量と同
量であるが、これは例えば、脚部温度センサ１３の検出
温度と脚部温度制御回路１４において予め設定された設
定温度との温度差に応じて上記脚部ヒータ電源１２をＯ
Ｎ，ＯＦＦし、上記温度差を０にすべく脚部温度制御回
路１４を動作させることによりなされる。
施形態を説明する。図１は、本発明によるＭＲＩ装置用
静磁場発生装置の一実施形態を示す一部断面概略構成図
である。この図１において、図５と同一符号は同一又は
相当部分を示す。４１は脚部５，５の温度を監視し、脚
部温度の変化に基づき脚部５，５から磁気回路ＭＣの設
置面である床面５１側に流出する熱量を補充する脚部温
度制御装置である。脚部温度制御装置４１は、ここで
は、脚部５，５を加熱する脚部ヒータ１１，１１と、こ
の脚部ヒータ１１，１１に電力を供給する脚部ヒータ電
源１２と、脚部５，５の温度を検出する脚部温度センサ
１３と、この脚部温度センサ１３からの信号により脚部
ヒータ電源１２を制御し脚部ヒータ１１，１１の発熱を
制御して脚部５，５からの流出熱量を補充させる脚部温
度制御回路１４とからなる。熱量の補充は流出熱量と同
量であるが、これは例えば、脚部温度センサ１３の検出
温度と脚部温度制御回路１４において予め設定された設
定温度との温度差に応じて上記脚部ヒータ電源１２をＯ
Ｎ，ＯＦＦし、上記温度差を０にすべく脚部温度制御回
路１４を動作させることによりなされる。
【００１２】次に上述本発明装置の動作について説明す
る。なお、静磁場発生については、静磁場形成用磁石と
して上下一対の永久磁石１，１が用いられた一般的なＭ
ＲＩ装置用静磁場発生装置と同様であり、また、磁気回
路保温制御装置３１の動作については従来装置と同様で
あるので、ここでは脚部温度制御装置４１の動作を中心
に述べる。脚部温度センサ１３の検出温度は脚部温度制
御回路１４に与えられる。いま、脚部温度センサ１３の
検出温度と設定温度とに温度差が生じると、脚部温度制
御回路１４はその温度差に応じて脚部ヒータ電源１２を
ＯＮ，ＯＦＦする。具体的には、検出温度が設定温度よ
り低い場合は脚部ヒータ電源１２をＯＮし、検出温度が
設定温度より高い場合は脚部ヒータ電源１２をＯＦＦす
る。これにより脚部ヒータ１１，１１が発熱開始又は発
熱停止し、脚部５，５が加熱又は非加熱（放置）状態に
なって、検出温度と設定温度との温度差を０にする（流
出熱量とほぼ同量の熱量補充をする）。
る。なお、静磁場発生については、静磁場形成用磁石と
して上下一対の永久磁石１，１が用いられた一般的なＭ
ＲＩ装置用静磁場発生装置と同様であり、また、磁気回
路保温制御装置３１の動作については従来装置と同様で
あるので、ここでは脚部温度制御装置４１の動作を中心
に述べる。脚部温度センサ１３の検出温度は脚部温度制
御回路１４に与えられる。いま、脚部温度センサ１３の
検出温度と設定温度とに温度差が生じると、脚部温度制
御回路１４はその温度差に応じて脚部ヒータ電源１２を
ＯＮ，ＯＦＦする。具体的には、検出温度が設定温度よ
り低い場合は脚部ヒータ電源１２をＯＮし、検出温度が
設定温度より高い場合は脚部ヒータ電源１２をＯＦＦす
る。これにより脚部ヒータ１１，１１が発熱開始又は発
熱停止し、脚部５，５が加熱又は非加熱（放置）状態に
なって、検出温度と設定温度との温度差を０にする（流
出熱量とほぼ同量の熱量補充をする）。
【００１３】上述本発明装置によれば、図１及び図５中
の各Ｏ−Ｏ線断面での温度分布を比較して示す図２から
分かるように、図５の従来装置（曲線イ）の場合、Ｄ点
より床面５１側に流出する熱量Ｑｏｕｔにより、磁気回
路ＭＣ内（区間Ａ〜Ｃ）で温度勾配ができて上下の永久
磁石１，１の温度に差が生じる。これに対して、図１に
示す本発明装置（曲線ロ）の場合、Ｃ点での設定温度を
Ａ点と同じ設定温度Ｔ1℃にすれば、Ｄ点より床面５１
側に流出する熱量Ｑｏｕｔを補うように、同じ熱量Ｑｉ
ｎが脚部ヒータ１１から与えられるため、磁気回路ＭＣ
内（区間Ａ〜Ｃ）で均一な温度分布が得られる。
の各Ｏ−Ｏ線断面での温度分布を比較して示す図２から
分かるように、図５の従来装置（曲線イ）の場合、Ｄ点
より床面５１側に流出する熱量Ｑｏｕｔにより、磁気回
路ＭＣ内（区間Ａ〜Ｃ）で温度勾配ができて上下の永久
磁石１，１の温度に差が生じる。これに対して、図１に
示す本発明装置（曲線ロ）の場合、Ｃ点での設定温度を
Ａ点と同じ設定温度Ｔ1℃にすれば、Ｄ点より床面５１
側に流出する熱量Ｑｏｕｔを補うように、同じ熱量Ｑｉ
ｎが脚部ヒータ１１から与えられるため、磁気回路ＭＣ
内（区間Ａ〜Ｃ）で均一な温度分布が得られる。
【００１４】また、外部温度の急激な変動による熱的な
外乱（温度変動）に対しては、図１及び図５中の各Ｏ−
Ｏ線断面での熱的外乱に対する作用を比較して示す図３
から分かるように、図５の従来装置（波形ハ）の場合、
Ｄ点より侵入する熱的外乱（波形ホ）は、磁気回路ＭＣ
内（区間Ｃ〜Ａ）までそのままのかたちで、すなわち減
衰せずに侵入し、永久磁石１，１の温度を変動させるこ
とになる。これに対して、図１に示す本発明装置（波形
ニ）の場合、Ｄ点より侵入する熱的外乱（波形ホ）は、
Ｃ点にて脚部温度センサ１３で迅速に検出されて脚部ヒ
ータ１１で熱量補充制御されるために急激に減衰し、し
たがって磁気回路ＭＣ内（区間Ｃ〜Ａ）に与える影響
（温度ないし静磁場変動）は低減されることになる。
外乱（温度変動）に対しては、図１及び図５中の各Ｏ−
Ｏ線断面での熱的外乱に対する作用を比較して示す図３
から分かるように、図５の従来装置（波形ハ）の場合、
Ｄ点より侵入する熱的外乱（波形ホ）は、磁気回路ＭＣ
内（区間Ｃ〜Ａ）までそのままのかたちで、すなわち減
衰せずに侵入し、永久磁石１，１の温度を変動させるこ
とになる。これに対して、図１に示す本発明装置（波形
ニ）の場合、Ｄ点より侵入する熱的外乱（波形ホ）は、
Ｃ点にて脚部温度センサ１３で迅速に検出されて脚部ヒ
ータ１１で熱量補充制御されるために急激に減衰し、し
たがって磁気回路ＭＣ内（区間Ｃ〜Ａ）に与える影響
（温度ないし静磁場変動）は低減されることになる。
【００１５】図４は本発明装置の他の実施形態を示す概
略構成図で、前後に非対称な構造を有する開放型の磁気
回路ＭＣを床面５１上に設置するための脚部５，５に別
個独立に脚部温度制御装置４１を設けた例を示す。図４
は磁気回路ＭＣ部分については斜視図で示している。こ
の図４において、図１と同一符号は同一又は相当部分を
示す。この例においては、各脚部温度制御装置４１，４
１が全く独立に温度検出，流出熱量補充動作を行うが、
単一の脚部温度制御装置４１における動作は図１に例示
のものと変らない。各脚部温度制御装置４１，４１が全
く独立に温度検出，流出熱量補充動作を行うことは、前
後（又は左右等）に非対称な構造を有する磁気回路ＭＣ
に適用して有効である。磁気回路ＭＣが前後（又は左右
等）に非対称な構造を有する場合、外部温度が空間的に
一定でも、脚部５，５から流出する熱量は非対称である
ことが推測されるからである。またこの例に示すよう
に、永久磁石１の直下に脚部５が存在するような場合、
その脚部５については必ず脚部温度制御装置４１を設け
るようにすることは、温度検出，流出熱量補充動作に特
に有効である。
略構成図で、前後に非対称な構造を有する開放型の磁気
回路ＭＣを床面５１上に設置するための脚部５，５に別
個独立に脚部温度制御装置４１を設けた例を示す。図４
は磁気回路ＭＣ部分については斜視図で示している。こ
の図４において、図１と同一符号は同一又は相当部分を
示す。この例においては、各脚部温度制御装置４１，４
１が全く独立に温度検出，流出熱量補充動作を行うが、
単一の脚部温度制御装置４１における動作は図１に例示
のものと変らない。各脚部温度制御装置４１，４１が全
く独立に温度検出，流出熱量補充動作を行うことは、前
後（又は左右等）に非対称な構造を有する磁気回路ＭＣ
に適用して有効である。磁気回路ＭＣが前後（又は左右
等）に非対称な構造を有する場合、外部温度が空間的に
一定でも、脚部５，５から流出する熱量は非対称である
ことが推測されるからである。またこの例に示すよう
に、永久磁石１の直下に脚部５が存在するような場合、
その脚部５については必ず脚部温度制御装置４１を設け
るようにすることは、温度検出，流出熱量補充動作に特
に有効である。
【００１６】なお、脚部温度制御装置４１の取付対象と
なる脚部５については、上述実施例に限定されることは
ない。全ての脚部５に脚部温度制御装置４１を取り付け
ることが望ましいが、省略するとすれば、永久磁石１に
近い脚部５に比べて遠い脚部５がその対象となる。
なる脚部５については、上述実施例に限定されることは
ない。全ての脚部５に脚部温度制御装置４１を取り付け
ることが望ましいが、省略するとすれば、永久磁石１に
近い脚部５に比べて遠い脚部５がその対象となる。
【００１７】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、脚
部の温度を監視し、脚部温度の変化に基づき脚部から設
置面側に流出する熱量を補充するようにしたので、脚部
を介しての磁気回路設置面への熱の流出に起因する画像
歪みの発生や、得られる画像（断層像）の正確さ，鮮明
さの低下を防止することができるという効果がある。ま
た本発明を、磁気回路を一定温度に保つための磁気回路
保温制御装置を備えたＭＲＩ装置用静磁場発生装置に適
用すれば、画像歪みの発生、得られる画像の正確さ，鮮
明さの低下を一層顕著に防止し得、また、脚部温度制御
装置の発熱容量の低減が可能になるという効果も得られ
る。
部の温度を監視し、脚部温度の変化に基づき脚部から設
置面側に流出する熱量を補充するようにしたので、脚部
を介しての磁気回路設置面への熱の流出に起因する画像
歪みの発生や、得られる画像（断層像）の正確さ，鮮明
さの低下を防止することができるという効果がある。ま
た本発明を、磁気回路を一定温度に保つための磁気回路
保温制御装置を備えたＭＲＩ装置用静磁場発生装置に適
用すれば、画像歪みの発生、得られる画像の正確さ，鮮
明さの低下を一層顕著に防止し得、また、脚部温度制御
装置の発熱容量の低減が可能になるという効果も得られ
る。
【図１】本発明装置の一実施形態を示す一部断面概略構
成図である。
成図である。
【図２】図１中のＯ−Ｏ断面での温度分布を図５中のそ
れと比較して示すグラフである。
れと比較して示すグラフである。
【図３】図１中のＯ−Ｏ断面での熱的外乱に対する作用
を図５中のそれと比較して示す波形図である。
を図５中のそれと比較して示す波形図である。
【図４】本発明装置の他の実施形態を示す概略構成図で
ある。
ある。
【図５】従来装置の一部断面概略構成図である。
１ 永久磁石 ２ エアギャップ ３ 磁極 ４ ヨーク ５ 脚部 ６ 断熱材 ７ 温度センサ ８ ヒータ ９ 磁気回路保温制御回路 １０ ヒータ電源 １１ 脚部ヒータ １２ 脚部ヒータ電源 １３ 脚部温度センサ １４ 脚部温度制御回路 ３１ 磁気回路保温制御装置 ４１ 脚部温度制御装置 ５１ 床面 ＭＣ 磁気回路。
Claims (3)
- 【請求項１】静磁場形成用永久磁石を含む磁気回路がそ
れを支持する脚部を介してその設置面と熱的に結合状態
にある磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置にお
いて、前記脚部の温度を監視し、脚部温度の変化に基づ
き前記脚部から前記設置面側に流出する熱量を補充する
脚部温度制御装置を具備することを特徴とする磁気共鳴
イメージング装置用静磁場発生装置。 - 【請求項２】磁気回路を一定温度に保つための磁気回路
保温制御装置を具備することを特徴とする請求項１に記
載の磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置。 - 【請求項３】脚部温度制御装置は、脚部を加熱する脚部
ヒータと、この脚部ヒータに電力を供給する脚部ヒータ
電源と、前記脚部の温度を検出する脚部温度センサと、
この脚部温度センサからの信号により前記脚部ヒータ電
源を制御し脚部ヒータの発熱を制御して前記脚部からの
流出熱量を補充させる脚部温度制御回路とを具備してな
る請求項１又は２に記載の磁気共鳴イメージング装置用
静磁場発生装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8144888A JPH09299351A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | 磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8144888A JPH09299351A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | 磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09299351A true JPH09299351A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=15372700
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8144888A Pending JPH09299351A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | 磁気共鳴イメージング装置用静磁場発生装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09299351A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1043598A1 (en) * | 1999-04-07 | 2000-10-11 | Ge Yokogawa Medical Systems, Ltd. | Magnetic field stabilization method, magnetic field generating apparatus and magnetic resonance imaging apparatus |
| GB2341448B (en) * | 1998-09-11 | 2003-08-20 | Oxford Magnet Tech | Magnetic field control systems |
| JP2006141541A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Hitachi Medical Corp | 磁気共鳴イメージング装置 |
| JP2007330791A (ja) * | 2006-06-12 | 2007-12-27 | Siemens Ag | 磁気共鳴装置の磁場構成要素の温度制御方法 |
| US7541811B2 (en) | 2006-09-11 | 2009-06-02 | Hitachi, Ltd. | Apparatus for electron spin resonance CT |
| JP2011217913A (ja) * | 2010-04-08 | 2011-11-04 | Mr Technology:Kk | 温度制御方法及び装置 |
| CN109254254A (zh) * | 2018-09-10 | 2019-01-22 | 中国石油天然气股份有限公司 | 用于核磁共振装置的永磁体 |
-
1996
- 1996-05-16 JP JP8144888A patent/JPH09299351A/ja active Pending
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| Date | Code | Title | Description |
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| A521 | Written amendment |
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