JPH09297911A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH09297911A
JPH09297911A JP10975196A JP10975196A JPH09297911A JP H09297911 A JPH09297911 A JP H09297911A JP 10975196 A JP10975196 A JP 10975196A JP 10975196 A JP10975196 A JP 10975196A JP H09297911 A JPH09297911 A JP H09297911A
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layer
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carbon black
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JP10975196A
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Kazuhiro Okamoto
和広 岡本
Takao Kudo
孝夫 工藤
Akihiro Masanaga
明弘 正永
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重層塗布型の磁気記録媒体において、表面電
気抵抗を低めるとともに媒体表面を平滑なものにし、帯
電に起因する放電ノイズやはりつき、ドロップアウトを
抑え、高密度記録領域における電磁変換特性を改善す
る。 【解決手段】 下層非磁性層に、平均一次粒径が50n
m以下のカーボンブラックを非磁性粉末全量の50重量
%以上の量で含有させ、さらにアミノ基を含有するシラ
ンカップリング剤を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重層塗布型の磁気
記録媒体に関し、下層非磁性層の組成の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体としては、強磁性粉末や結
合剤、各種添加剤を有機溶媒とともに分散せしめて調製
された磁性塗料を、非磁性支持体上に塗布乾燥すること
で磁性層が形成される、いわゆる塗布型の磁気記録媒体
が知られており、高密度記録化の目的から上記強磁性粉
末としては金属微粒子が用いられるようになっている。
【0003】このような金属微粒子を用いる塗布型の磁
気記録媒体は、オーディオ用あるいはビデオ用の磁気テ
ープを始め、高密度フロッピーディスク、バックアップ
用データカートリッジ等のコンピュータ用記録媒体とし
て利用され、現在における磁気記録媒体の主流になると
同時に、特性の向上も目ざましいものがある。
【0004】ところで、塗布型の磁気記録媒体の高密度
記録化を実現するためには、強磁性粉末として金属微粒
子を用いるとともに、媒体表面を超平滑化し、スペーシ
ングロスを最小限に抑えると同時に、記録減磁による出
力ロスを低減することも重要である。
【0005】これら目的を達成する手法としては(1)
強磁性粉末の保磁力や飽和磁化の増大、(2)強磁性粉
末の保磁力分布の均一化、(3)垂直異方性の付与、
(4)磁性層の薄膜化等が挙げられる。
【0006】このうち、(1)、(2)は出力を直接的
に向上させる手法である。このような保磁力や飽和磁化
に関する改良については、強磁性粉末の元素組成等の検
討が行われ、保磁力が160kA/mを越える金属微粒
子、さらには飽和磁化が140Am2/kgを越える金
属微粒子も開発されるようになっている。また、保磁力
分布には強磁性粉末の粒子サイズ分布が反映されるが、
この粒子サイズを均一化することで保磁力分布も著しく
改善されている。
【0007】(3)の垂直異方性の付与は、垂直磁気記
録による高密度化のための手法である。これに関して
は、塗布型の磁気記録媒体の場合、強磁性粉末の磁気配
向の制御によるところが大きい。例えば針状粒子を用い
る場合には、塗膜に対して垂直配向処理あるいは斜方配
向処理を施すことが試みられている。しかし、配向制御
の難しさ、配向による塗膜表面の乱れ等の問題から、こ
れらの配向処理は実用的となるまでには至っていない。
【0008】次に、(4)の磁性層の薄膜化について
は、自己減磁損失を低減する方法として非常に有効であ
ると考えられる。
【0009】ここで、磁性層の膜厚を、例えば1μm以
下に単純に薄膜化すると、磁性層表面に非磁性支持体の
表面形状が現れ易くなり、磁性層表面の平滑化が困難に
なる。このため、磁性層を薄膜化する場合には、非磁性
支持体と磁性層の間に非磁性の塗布層を介在させる重層
塗布型構成が採られる場合が多くなっている。このよう
に非磁性層を介在させることで非磁性支持体表面と磁性
層表面の間に厚さが稼がれ、非磁性支持体の表面形状が
磁性層表面に現れ難くなる。したがって、厚さの薄い磁
性層が平滑な表面形状で形成されることになる。
【0010】この重層塗布型の磁気記録媒体について
は、各種改良が提案されており、例えば、下層非磁性層
の塗布厚みを0.5μm〜3.5μmとする方法(特開
昭63−187418号公報)や、下層非磁性層の非磁
性酸化物の表面を無機物で被覆する方法(特開平5−1
82177号公報)、下層非磁性層に大きさの異なる2
種類以上の非磁性粉末を用いる方法(特開平5−274
651号公報)、上層磁性層の厚みの標準偏差を特定の
範囲内に規制する方法(特開平5−298653号公
報)、上層磁性層を2層以上の磁性層で構成する方法
(特開平6−162485号公報、特開平6−1624
89号公報)等が報告されている。
【0011】また、下層非磁性層及び上層磁性層の形成
方法についても検討がなされており、非磁性塗料,磁性
塗料がそれぞれ押し出される2つのスリットを有するダ
イヘッドを用い、このダイヘッドによって非磁性支持体
上に非磁性塗料と磁性塗料を同時に塗布する同時重層塗
布方式(ウェット・オン・ウェット塗布方式)が提案さ
れている。この同時重層塗布方式では、塗布欠陥や塗り
筋の少ない均一な厚さの塗膜が形成できる。したがっ
て、電磁変換特性に優れノイズの少ない媒体が得られ
る。また、形成された下層と上層とは密着性が高く、優
れた耐久性が得られる。
【0012】この同時重層塗布方式においては、上層下
層の塗料特性の調整が重要である。このような観点か
ら、上層用塗料、下層用塗料の塗料化に用いる溶媒とし
て、結合剤に対する貧溶媒を用いる方法(特開昭63−
31028号公報)や、上層用塗料、下層用塗料の溶解
度パラメーターを一致させる方法(特開平3−1195
18号公報)、上層用塗料、下層用塗料のレイノルズ数
を一致させる方法(特開平4−271016号公報)、
上層用塗料、下層用塗料で同一もしくは近似したチキソ
トロピー性をもたせる方法(特開平4−325917号
公報)、塗料の流動曲線を特定式とフィッティングさせ
る方法(特開平5−128496号公報)、引き延ばし
流動指数を規定する方法(特開平5−208165号公
報)、塗料のクリープ変形量を規定する方法(特開平6
−195690号公報)、塗料の損失弾性項の極大値と
極小値の比を一定量にする方法(特開平5−26646
3号公報)等が提案されている。
【0013】また、重層塗布型の磁気記録媒体は、非常
に平滑な表面を有することが知られている(IEEE
Trans.on Magn.VOL29(1993)
3607)。この表面の平滑性は粉末成分の分散性と相
関があり、一般に良く分散された塗膜程、平滑な表面に
なる。磁気記録媒体では、この塗膜の平滑性が高い程、
ヘッドとの接触性が良好になり、電磁変換特性が向上す
る。しかし、その一方で、塗膜表面が平滑過ぎると、記
録再生装置上を走行させたときに、どうしても各種摺動
部材に対する接触面積が大きくなり、これら摺動部材に
対する摩擦係数が大きな値になる。また、粉末成分の分
散性が高く、表面が平滑な塗膜は、表面電気抵抗が高く
なる傾向が強く、帯電し易い。このため、放電ノイズ、
あるいはドラムやガイドピンといった各種摺動部材への
はりつき現象が現れる。このうち、放電ノイズ等の問題
は、特にディスク状媒体の場合に顕著である。
【0014】この対策のため、例えば摩擦係数を低める
手法として、上層の潤滑剤量を調節する方法(特開平1
−224919号公報、特開平5−183178号公
報)、潤滑剤としてフッ素系潤滑剤を使用する方法(特
開平2−192018号公報、特開平5−298679
号公報)等が報告されている。また、表面電気抵抗を低
める方法としては、下層非磁性層に適当量のカーボンブ
ラックを含有させる方法(特開平4−238111号公
報)等が提案されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように重層塗布型
の磁気記録媒体については、各種の改良がなされている
が、特に塗膜の平滑性と表面電気抵抗に関しては制御が
難しいことから、十分に最適化されておらず、さらなる
検討が必要である。
【0016】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、その目的とするところ
は、表面平滑性を維持しながら表面電気抵抗が低めら
れ、高密度記録領域において良好な電磁変換特性が得ら
れる磁気記録媒体を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、下層非磁性
層にカーボンブラックを含ませるとともに、このカーボ
ンブラックの平均一次粒径を規制し、さらにアミノ基を
有するシランカップリング剤を分散助剤として添加する
ことにより、媒体の表面平滑性を損なうことなく、表面
電気抵抗が低減できるとの知見を得るに至った。
【0018】本発明の磁気記録媒体は、このよう知見に
基づいて提案されたものであり、非磁性支持体上に、少
なくとも非磁性粉末が結合剤に分散されてなる下層非磁
性層が形成され、この下層非磁性層上に、強磁性粉末が
結合剤に分散されてなる上層磁性層が形成されて構成さ
れ、上記下層非磁性層に、平均一次粒径が50nm以下
のカーボンブラックが非磁性粉末全量の50重量%以上
の割合で含有されるとともに、アミノ基を含有するシラ
ンカップリング剤が添加されていることを特徴とするも
のである。
【0019】このような磁気記録媒体では、導電性の高
いカーボンブラックが非磁性下層に含有されていること
から、表面電気抵抗が低くなる。したがって、帯電によ
って生じる放電ノイズやはりつき現象が抑えられるとと
もに、静電気に起因する集塵現象が防止され、ドロップ
アウト数が低減する。
【0020】また、このカーボンブラックの平均一次粒
径が50nm以下に規制され、さらにアミノ基を有する
シランカップリング剤が分散助剤として下層非磁性層に
添加されていることによって、下層非磁性層が平滑な表
面を有して形成される。重層塗布型の磁気記録媒体で
は、下層非磁性層の表面性によって上層磁性層の表面性
が略決まるので、下層非磁性層が平滑な表面性を有して
形成されていると、その上に形成される上層磁性層も平
滑な表面になる。したがって、高密度記録領域において
良好な電磁変換特性が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0022】本発明が適用される磁気記録媒体は、非磁
性支持体上に複数の塗布層が形成されて構成される複数
構成の磁気記録媒体である。この磁気記録媒体は、図1
に示すように、非磁性支持体1上に、少なくとも下層非
磁性層2と上層磁性層3が形成されて構成される。
【0023】この重層塗布型の磁気記録媒体において、
上層磁性層は、強磁性粉末,結合剤を有機溶剤とともに
混練,分散して調製された上層用の磁性塗料を用いて形
成され、下層非磁性層は、非磁性粉末,結合剤を有機溶
剤とともに混練,分散して調製された下層用の非磁性塗
料を用いて形成される。
【0024】本発明では、このような磁気記録媒体にお
いて、表面電気抵抗の低減を図るために、下層非磁性層
に含有させる非磁性粉末として、平均一次粒径が50n
m以下のカーボンブラックを用い、このカーボンブラッ
クを非磁性粉末全量の50重量%以上の割合で含有させ
ることとする。
【0025】カーボンブラックは、高い導電性を有する
ことから、このカーボンブラックを下層非磁性層に含有
させることによって、媒体の表面電気抵抗が大きく低減
する。これにより、帯電によって生じる放電ノイズやは
りつき現象が抑えられるとともに、静電気に起因する集
塵現象が防止され、ドロップアウト数が低減する。
【0026】さらに、本発明では、このように表面電気
抵抗を低めながら、上層磁性層の表面平滑性を高めるた
めに、カーボンブラックの平均一次粒径を50nm以下
に規制するとともに下層非磁性層にアミノ基を有するシ
ランカップリング剤を添加する。
【0027】重層塗布型の磁気記録媒体においては、下
層の表面性と上層の表面性、さらに限定すれば、下層の
表面粗度と上層の表面粗度に強い相関関係が見られるこ
とが知られている。つまり、上層磁性層を平滑な表面性
を有して形成するには、下層非磁性層が平滑な表面性を
有して形成されていることが不可欠である。
【0028】下層非磁性層に含有させるカーボンブラッ
クの平均一次粒径を50nm以下に規制すると、粉末が
微細になることからカーボンブラックの形状が下層非磁
性層の表面に影響することがほとんどなくなる。したが
って、下層非磁性層が平滑な表面を有して形成され、こ
れによって上層磁性層の表面も平滑なものになる。
【0029】カーボンブラックは球状粒子であっても針
状粒子であっても良く、これらの組み合わせであっても
構わない。このうち、球状粒子については、原理的に配
向についての考慮は必要ない。一方、針状粒子について
も、カーボンブラックは非磁性であるので磁性粉末のよ
うな磁場配向処理等が行えないが、塗布時のせん断力に
よって自然に配向するため特別な配向処理は不要であ
る。
【0030】なお、カーボンブラックの平均一次粒径
は、透過型電子顕微鏡の像から、無作為に200個の粒
子を選択し、その粒径を算術平均することによって求め
られる。
【0031】そして、このようにカーボンブラックの平
均一次粒径を規制するとともに、アミノ基を有するシラ
ンカップリング剤を下層非磁性層に添加すると、非磁性
粉末の分散性が改善される。これにより、下層非磁性層
の表面性、ひいては上層磁性層の表面性がより一層良好
なものになり、高密度記録領域での電磁変換特性が向上
することになる。なお、このアミノ基を有するシランカ
ップリング剤としては、具体的には化2で表されるもの
が用いられる。
【0032】
【化2】
【0033】このアミノ基を有するシランカップリング
剤は、一種類を単独で用いてもよく、複数種を混合して
用いることもできる。
【0034】アミノ基を有するシランカップリング剤の
下層非磁性層への添加量は、非磁性粉末に対して0.0
1重量%以上10重量%以下、好ましくは0.5重量%
以上5重量部%以下、さらに好ましくは1重量%以上3
重量%以下である。添加量が0.01重量%以下である
と期待する分散効果が得られない。また、10重量%を
越えて添加すると、分散助剤同士が重合したり、顔料に
吸着しない遊離の分散助剤が増加し、塗料特性を阻害す
る虞れがある。
【0035】本発明では、以上のように下層非磁性層の
成分を規制するが、下層非磁性層のこの他の成分は、こ
の種の磁気記録媒体で通常用いられているものがいずれ
も使用可能である。ただし、次に例示するものを用いる
と、本発明の効果がより一層発揮される。
【0036】まず、非磁性粉末は、上述の如く50重量
%以上がカーボンブラックで構成される。すなわち、カ
ーボンブラックが単独で用いられるか、あるいはこの他
の非磁性粉末と組み合わせて用いられる。
【0037】このカーボンブラックと組み合わせる非磁
性粉末としては、下層非磁性層で一般に用いられている
種類のものがいずれも使用できる。具体的には、ヘマタ
イト、ゲータイト、ルチル型酸化チタン、アナターゼ型
酸化チタン、酸化錫、酸化タングステン、酸化珪素、酸
化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、チタンカーバイ
ト、BN、α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミ
ナ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二硫化モリブデ
ン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、炭酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等が挙げら
れる。これらの非磁性粒子は、目的に応じて適当量の不
純物がドープされていても良い。但し、良好な表面平滑
性を確保するためには、これら非磁性粉末の粒子サイズ
について留意する必要があり、平均粒子サイズ(針状粒
子ならば、平均長軸長)が、300nm以下、望ましく
は200nm以下であることが望ましい。また、比表面
積は、5〜100m2/g、好ましくは20〜70m2
gである。粒子サイズが上記範囲よりも小さいか、比表
面積が上記範囲よりも大きいと、粒子が微細になり過ぎ
ることから、塗料への分散が困難になり、下層非磁性層
の表面を粗らす虞れある。また、粒子サイズが上記範囲
よりも大きいか、比表面積が上記範囲よりも小さいと、
非磁性粉末の形状が下層非磁性層表面に影響するように
なり、やはり下層非磁性層の表面が粗くなる。非磁性粉
末の粒子サイズや比表面積を適正範囲とすることで、変
調ノイズ特性が改善されるとともに、スペーシングロス
が低減し、高密度記録領域において良好な電磁変換特性
を発揮する磁気記録媒体が得られるようになる。
【0038】次に、下層非磁性層で用いる結合剤につい
て説明する。
【0039】一般に結合剤中に分散される粒子が微細化
すると、その幾何学的配置に変化が無ければ、粒子間の
空隙も微細化する。このような粒子間の微細空間を濡ら
し、粒子を結合剤で均一に被覆、分散させるためには、
結合剤が非磁性粉末に対して強い親和性を有し、なおか
つ優れた流動性を有することが必要である。
【0040】そのような結合剤としては、スルホン酸金
属塩を極性基として含有する塩化ビニル系共重合体が挙
げられる。この塩化ビニル系共重合体は、先に記載した
要件を満たすものであり、非磁性粉末を均一に分散させ
ることができる。この塩化ビニル系共重合体の平均重合
度は主に結合剤の流動性の点から最適化される。この平
均重合度は、100以上400未満であるのが好まし
く、150以上300以下であるのがより好ましい。平
均重合度が400以上になると、結合剤の流動性が悪化
し、微粒子に対する分散能力が減少する。また、スルホ
ン酸金属塩は、非磁性粉末に対する親和性を改善するた
めに導入される。このスルホン酸金属塩としては、リチ
ウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩が選択
される。
【0041】なお、下層非磁性層の結合剤は、必ずしも
この塩化ビニル系共重合体単独で構成する必要はない。
この塩化ビニル系共重合体を50重量%以上含んでいれ
ば、他の種類の結合剤を併用し、磁気記録媒体の走行
性、耐久性、ヘッドとの接触性、塗膜強度、スティフネ
ス、ベース接着性等の実用特性を改善するようにしても
良い。
【0042】そのような結合剤としては、従来より磁気
記録媒体用の結合剤として使用される公知の熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂等が用いられ、特に数平
均分子量が5000〜100000のものが好ましい。
【0043】熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル、酢酸
ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル
共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合
体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、
アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタク
リル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル
酸エステル−塩化ビニル共重合体、メタクリル酸エステ
ル−エチレン共重合体、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−
ブタジエン共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチ
ラール、セルロース誘導体(セルロースアセテートブチ
レート、セルロースダイアセテート、セルローストリア
セテート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロー
ス)、スチレンブタジエン共重合体、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、合成ゴム等が挙げ
られる。
【0044】また、熱硬化性樹脂としては、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、
ポリアミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等も使用可
能である。
【0045】また、上記全ての結合剤には、非磁性顔料
の分散性を向上させる目的で、−SO3M、−OSO
3M、−COOM、P=O(OM)2(但し、式中Mは水
素原子あるいはリチウム、カリウム、ナトリウム等のア
ルカリ金属を表す)や、−NR12、−NR123 +
-で表される末端基を有する側鎖型アミン、>NR12 +
X-で表される主鎖型アミン(但し、式中R1,R2,R3
は水素原子あるいは炭化水素基を表し、X-はフッ素、
塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン元素イオンあるいは無
機イオン、有機イオンを表す)、さらに−OH、−S
H、−CN、エポキシ基等の極性官能基が導入されてい
てもよい。これら極性官能基の結合剤への導入量は、1
-1〜10-8モル/gであるのが好ましく、10-2〜1
-6モル/gであるのがより好ましい。
【0046】これら下層非磁性層の材料を塗料化するた
めの溶剤、分散・混練装置としては次のようなものが用
いられる。
【0047】まず、溶剤としては、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパ
ノール等のアルコール系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、エチレン
グリコールアセテート等のエステル系溶媒、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、2−エトキシエタノー
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶
媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
系溶媒、メチレンクロライド、エチレンクロライド、四
塩化炭素、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン
化炭化水素系溶媒などが挙げられ、これらが適宜混合さ
れて使用される。
【0048】混練装置としては、連続二軸混練機、多段
階で希釈可能な連続二軸混練機、ニーダー、加圧ニーダ
ー、ロールニーダー等、従来から公知の混練機が使用で
き、何ら限定されるものではない。
【0049】また、分散装置には、ロールミル、ボール
ミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、スパイクミ
ル、ピンミル、タワーミル、DCP、アジター、ホモジ
ナイザー、超音波分散機等がいずれも使用可能である。
【0050】以上のようにして形成される下層非磁性層
上には、強磁性粉末が結合剤に分散されてなる上層磁性
層が形成される。この上層磁性層の材料としては例えば
以下のようなものが用いられる。
【0051】まず、強強磁性粉末としては、Fe、C
o、Ni等の金属、Fe−Co、Fe−Ni、Fe−A
l、Fe−Ni−Al、Fe−Al−P、Fe−Ni−
Si−Al、Fe−Ni−Si−Al−Mn、Fe−M
n−Zn、Fe−Ni−Zn、Co−Ni,Co−P、
Fe−Co−Ni、Fe−Co−Ni−Cr、Fe−C
o−Ni−P、Fe−Co−B、Fe−Co−Cr−
B、Mn−Bi、Mn−Al、Fe−Co−V等の合
金、窒化鉄、炭化鉄等よりなる粉末が単独あるいは2種
類以上が組み合わせて用いられる。これら強磁性粉末に
は、還元時の焼結防止または形状維持等の目的で、A
l、Si、P、B等の軽金属元素が適当量含まれていて
も良い。なお、このうちでは、金属磁性粉末が好まし
く、Fe単独あるいはFe−Co、Fe−Ni、Fe−
Co−Niの合金に、AlまたはSiの少なくともいず
れかを焼結防止の目的で添加したものが一般的である。
【0052】これら強磁性粉末の比表面積は、20〜9
0m2/g、好ましくは25〜70m2/gであることが
望ましい。比表面積がこのような範囲の強磁性粉末は微
粒子であることから、媒体の高密度記録領域での電磁変
換特性が向上し、さらにノイズ特性が改善される。
【0053】さらに、強磁性粉末としては、六方晶系板
状フェライトも使用可能である。これには、M型,W
型,Y型,Z型のバリウムフェライト、ストロンチウム
フェライト、カルシウムフェライト、鉛フェライト等が
挙げられる。これらフェライトは、保磁力を制御する目
的でCo−Ti、Co−Ti−Zn、Co−Ti−N
b、Co−Ti−Zn−Nb、Cu−Zr、Ni−Ti
等を添加して使用するようにしても良い。
【0054】上層磁性層の結合剤は、上層用の磁性塗料
と下層用の非磁性塗料との相性の点から選択するのが望
ましい。
【0055】すなわち、重層塗布型の磁気記録媒体で
は、上層下層界面の一様性も非常に重要になる。ここ
で、上層下層界面の状態を支配する因子の中で、特に重
要なのは上層用の磁性塗料、下層用の非磁性塗料の塗料
特性であり、さらに限定して言えばその粘弾性特性であ
る。つまり、上層の磁性塗料、下層の非磁性塗料につい
て、粘弾性特性上の相性に最大の注意を払う必要があ
る。
【0056】このような点から、上層磁性層に用いる結
合剤は、その50重量%以上が、下層非磁性層で用いる
結合剤と同種の結合剤であるのが望ましい。上層非磁性
層と下層非磁性層で、結合剤の50重量%以上が同一で
あると、上層の磁性塗料と下層の非磁性塗料の間で親和
性が増し、上層下層で一様な界面が得られる。一様な界
面が得られることによって、上層下層での色ムラ、塗布
ムラ、塗布スジ、塗料欠け現象、ビビリ現象等の塗布欠
陥が根絶できる。
【0057】具体的には、下層非磁性層で、スルホン酸
金属塩を極性基として含有する塩化ビニル系共重合体を
結合剤全量の50重量%以上の割合で用いた場合には、
上層磁性層においてもこの塩化ビニル系共重合体を結合
剤全量の50重量%以上の割合で用いるのが望ましい。
塩化ビニル系共重合体と他の結合剤を組み合わせる場
合、この組み合わせる結合剤としては、下層非磁性層で
例示した、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂等
が使用可能である。このとき、塩化ビニル系共重合体と
他の結合剤との配合比は、塗料特性を合わせるために、
下層非磁性層と同一であることが好ましい。
【0058】これらの上層磁性層の材料を塗料化するた
めの溶剤としては下層非磁性層で例示したものがいずれ
も使用可能である。なお、塗料特性を下層と上層で合わ
せる観点から、溶剤の混合比、配合比は下層の場合と同
一とするのが望ましい。
【0059】また、上層の磁性塗料を調製するための混
練・分散装置としては、ロールミル、ボールミル、サン
ドミル、アジター、ニーダー、エクストルーダー、横型
サンドミル、縦型サンドミル、スパイクミル、ピンミ
ル、タワーミル、DCP、ホモジナイザー、超音波分散
機等、従来より公知のものが使用可能であり、何ら限定
されるものではない。
【0060】以上、下層非磁性層、上層磁性層を構成す
る基本的な材料について説明したが、下層非磁性層、上
層磁性層には、この他、必要に応じて潤滑剤、非磁性補
強粒子等を含有させても良い。
【0061】潤滑剤としては、黒鉛、二硫化モリブデ
ン、二硫化タングステン、シリコーンオイル、さらには
炭素数10から22までの脂肪酸、ならびにこれら脂肪
酸と炭素数が2〜26のアルコールからなる脂肪酸エス
テル、テルペン系化合物、ならびにこれらのオリゴマ
ー、フッ素系潤滑剤等が挙げられる。この潤滑剤は、上
層のみに添加しても良く、上層下層の両方に添加しても
良い。但し、上層のみの添加では、潤滑剤の絶対量が不
足するので、通常は上層下層の両方に添加するのが好ま
しい。
【0062】非磁性補強粒子としては、酸化アルミニウ
ム(α、β、γ)、酸化クロム、酸化珪素、ダイヤモン
ド、ガーネット、エメリー、窒化ホウ素、チタンカーバ
イト、炭化珪素、炭化チタン、酸化チタン(ルチル、ア
ナターゼ)等がある。この非磁性補強粒子は、モース硬
度が4以上、好ましくは5以上、さらに好ましくは6以
上であり、比重が2〜6、好ましくは3〜5であり、平
均一次粒子径が1.0μm以下、好ましくは0.5μm
以下、さらに好ましくは0.3μm以下であるのがよ
い。なお、この非磁性補強粒子の平均一次粒径は、透過
型電子顕微鏡写真から無作為に200個選択し、これを
統計処理することで求められる。
【0063】これらの非磁性補強粒子も、上層にのみ添
加しても良く、上層下層の両方に添加しても構わない。
上層においては、この非磁性補強粒子の添加量は、強磁
性粉末100重量部に対して20重量部以下、好ましく
は10重量部以下、さらに好ましくは5重量部以下で添
加するのがよい。また、上層では、この非磁性補強粒子
の粒子サイズが表面粗度に強く影響するので、最適な粒
子サイズのものを用いるのが望ましい。
【0064】また、さらに、結合剤を架橋硬化させるポ
リイソシアネートを併用しても良い。ポリイソシアネー
トとしては、トルエンジイソシアネートならびにこれら
の付加体、アルキレンジイソシアネートならびにこれら
の付加体等が使用できる。これらポリイソシアネートの
添加量は、結合剤100重量部に対して5〜80重量
部、好ましくは10〜50重量部が適当である。このポ
リイソシアネート類は、上層下層の両層に用いてもよ
く、上層のみに用いても構わない。上層下層の両層に用
いる場合には、その量を各層で等しくしてもよく、任意
の比率で変えても良い。
【0065】以上のような材料によって調製される上層
の磁性塗料、下層の非磁性塗料は、非磁性支持体上に塗
布、乾燥されて上層磁性層、下層非磁性層となる。
【0066】ここで、調製された2種類の塗料を非磁性
支持体上に塗布する方法としては、下層塗料を塗布して
乾燥させ、この乾燥された下層塗膜上に上層塗料を塗布
して乾燥させる、いわゆるウェット・オン・ドライ塗布
方式と、湿潤状態にある下層塗膜の上に上層塗膜を重ね
て塗布する、いわゆるウェット・オン・ウェット塗布方
式(湿潤重層塗布方式)とがある。
【0067】このうち、塗布方式としては、塗膜の均質
性,上下界面の接着性,生産性の点からウェット・オン
・ウェット塗布方式を用いるのが望ましい。このウェッ
ト・オン・ウェット塗布方式で塗料を塗布する塗布装置
の一例を図1に示す。
【0068】この塗布装置は、先端部に塗料が押し出さ
れる2つのスリット部(下層塗料用のスリット部11,
上層塗料用のスリット部12)を有するダイヘッド18
(4リップ方式ダイヘッド)を有して構成される。すな
わち、このダイヘッドでは、2つのスリット部11,1
2の背面側にそれぞれ下層塗料、上層塗料が供給される
下層塗料溜まり13,上層塗料溜まり14が形成され、
この塗料溜まり13,14に供給された下層塗料、上層
塗料がスリット11,12を介して当該ダイヘッド先端
部に押し出される。一方、塗料が塗布される支持体15
は、上記ダイヘッドの先端面に沿って下層塗料用のスリ
ット部11から上層塗料用のスリット部12に向かって
図中A方向に走行する。
【0069】このようにして走行する非磁性支持体15
には、まず下層塗料用のスリット部11を通過する際
に、このスリット部11から押し出された下層塗料が表
面に塗布され下層塗膜16が形成される。そして、上層
塗料用のスリット部12を通過する際に、このスリット
部12から押し出された上層塗料が湿潤状態の下層塗膜
16上に塗布され、2層の塗膜16,17が形成され
る。
【0070】なお、ダイヘッドとしては、4リップ方式
の他に、3リップ方式、2リップ方式等もある。
【0071】このようにしてウェット・オン・ウェット
塗布方式で形成された下層,上層は、湿潤状態の下層塗
膜上に上層塗料が塗布されることで形成されているの
で、下層の表面、すなわち下層と上層の境界面がなめら
かに形成されている。そのため上層の表面性も非常に良
好になっており、ドロップアウトが抑えられ、高出力、
低ノイズが厳しく求められる高密度記録用として好適で
ある。また、下層と上層の密着性が高いので、膜剥離が
起き難く、優れた耐久性が得られる。
【0072】なお、ウェット・オン・ウェット塗布方式
で形成された下層と上層の間には、明確な境界が実質的
に存在する場合と、一定の厚みをもって両層の成分が混
在している境界領域が存在する場合がある。本発明で
は、こうした境界領域が存在する場合には、この境界領
域を除いて当該境界領域よりも下側の層を下層、上側の
層を上層とする。
【0073】一方、ウェット・オン・ドライ塗布方式に
よって上層、下層を形成する場合には、下層塗料、上層
塗料を塗布する方法としてダイヘッド塗布方式、グラビ
アロール塗布方式、リバースロール塗布方式等の通常の
塗布方式が採用される。但し、この場合には、下層の材
料は、当該下層が上層塗料に対して十分な耐溶剤性を有
するように選択される必要がある。
【0074】このようにして下層塗膜、上層塗膜が形成
された非磁性支持体は、例えば次のようにして加工さ
れ、磁気記録媒体として製造される。
【0075】例えば8mmテープを製造する場合には、
この下層塗膜、上層塗膜が形成された非磁性支持体を、
乾燥機に導入することで塗膜を乾燥し、さらに必要とあ
れば、カレンダー装置に導びき、表面平滑化する。
【0076】そして、非磁性支持体の下層塗膜、上層塗
膜が形成された側とは反対側の面にバックコート層を形
成する。このバックコート層は、帯電防止や、媒体のバ
ック面と各種摺動部材との摺動性を改善するために設け
られる層であり、媒体の走行耐久性を改善するために付
加的に設けられるものである。そして、この各層が形成
された非磁性支持体を8mm幅に裁断して磁気テープの
形状とし、テープカセット内に収容する。
【0077】一方、ディスク状媒体を製造する場合は、
非磁性支持体の片面に下層塗膜と上層塗膜を形成した
後、さらに反対側の面にも下層塗膜と上層塗膜を形成
し、必要に応じて表面平滑化処理を施す。そして、この
各層が形成された非磁性支持体を所定のディスク形状に
打ち抜き、ディスケットに収容する。このようにディス
クの両面に磁性層が形成されるディスク状媒体では、バ
ックコート層が形成されないため、バックコート層によ
る帯電防止を行うことができない。したがって、本発明
は非常に有用である。
【0078】なお、テープ状媒体、ディスク状媒体のい
ずれにおいても、上層の乾燥後の厚さは0.5μm以
下、さらには0.2μm以下であるのが良い。これは、
自己減磁損失を低減し、高密度記録領域での電磁変換特
性を向上させるためである。
【0079】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものでないこ
とは言うまでもない。
【0080】実施例1 下記の組成に準じて、上層塗料及び下層塗料を調製し
た。塗料化は常法に従い、顔料、結合剤、添加剤及び溶
剤を混合し、連続式ニーダにより混練し、サンドミルで
分散させることで行った。なお、サンドミルによる分散
時間は、上層塗料で5時間、下層塗料で3時間とした。
【0081】 上層塗料の組成 Fe系メタル強磁性粉末 100重量部 (平均長軸長:0.2μm、針状比:9、飽和磁化量:130Am2/kg、 保 磁力:135kA/m) ポリ塩化ビニル樹脂 14重量部 (重合度:150 極性官能基としてスルホン酸ナトリウム塩を5×10-5m ol/g含有) ポリエステルポリウレタン樹脂 6重量部 (極性官能基としてスルホン酸ナトリウム塩を1×10-4mol/g含有) Al23 5重量部 (平均一次粒径:0.09μm、溶剤中に分散させてスラリーとし、スラリー の状態で他の組成物と混合した。) ステアリン酸 1重量部 ヘプチルステアレート 1重量部 メチルエチルケトン 150重量部 シクロヘキサノン 150重量部 下層塗料の組成 カーボンブラック 100重量部 (平均一次粒径:24nm) ポリ塩化ビニル樹脂 50重量部 (重合度:150、極性官能基としてスルホン酸ナトリウム塩を5×10-5m ol/g含有) 分散助剤H2N−C36−Si−(OCH33 1重量部 ステアリン酸 1重量部 ヘプチルステアレート 1重量部 メチルエチルケトン 130重量部 シクロヘキサノン 130重量部 このようにして調製された塗料のうち、上層塗料にはポ
リイソシアネートを4重量部、下層塗料にはポリイソシ
アネートを2重量部を加え、これら上層塗料及び下層塗
料を4リップ方式ダイコーターを用いて、厚さ4.5μ
mのアラミド(芳香族ポリアミド)フィルム(表面粗
度:良粗度面5.5nm、悪粗度面7.0nm)上に同
時重層塗布した。そして、ソレノイドコイルによって配
向処理を行った後、乾燥、カレンダー処理、硬化処理を
行った。なお、各層の乾燥後の塗布厚は、上層で0.1
5μm、下層で2.0μmに設定した。
【0082】続いて、下記の組成に準じてバック塗料を
調製した。
【0083】 バック塗料の組成 カーボンブラック 100重量部 (商品名 旭#50) ポリエステルポリウレタン 100重量部 (商品名 ニッポランN−2304) メチルエチルケトン 500重量部 トルエン 500重量部 この調製されたバック塗料を、フィルムの下層及び上層
が形成された側とは反対側の面に、0.5μmの厚さで
塗布した後、8mm幅にスリットすることで磁気テープ
を作製した。
【0084】実施例2〜実施例4 下層塗料に添加する分散助剤H2N−C36−Si−
(OCH33の添加量を、それぞれ2重量部、3重量
部、5重量部とすること以外は実施例1と同様にして磁
気テープを作製した。
【0085】実施例5〜実施例11 下層塗料に、H2N−C36−Si−(OCH33の代
わりに表1に示す化合物を分散助剤として添加し、その
添加量を2重量部としたこと以外は実施例1と同様にし
て磁気テープを作製した。
【0086】比較例1 下層塗料に分散助剤を添加しないこと以外は実施例1と
同様にして磁気テープを作製した。
【0087】比較例2〜比較例4 下層塗料に、H2N−C36−Si−(OCH33の代
わりに表1に示すアミノ基を有さないシランカップリン
グ剤を2重量部なる添加量で添加したこと以外は実施例
2と同様にして磁気テープを作製した。
【0088】この実施例1〜実施例11及び比較例1〜
比較例4で作製した磁気テープについて、光沢度、表面
粗度Ra及び表面電気抵抗を測定した。
【0089】なお、光沢度は、グロスメータ(日本電色
工業社製)を用い、光線の入射角度を45度に設定して
測定した。表中の値は、JISZ−8741に準じ、標
準表面を有する基準板の光沢を100%としたときの相
対値である。この光沢度は、分散性の指標となる値であ
り、この値が大きい程、粉末成分が塗膜中に高度に分散
していることを示す。
【0090】表面粗度Raは、JISB−0601で規
定される中心線平均粗さRaであり、非接触光学式表面
粗度計(ZYGO社製)で測定した。
【0091】表面電気抵抗は、絶縁抵抗計(横河ヒュー
レットパッカード社製)によって測定した。
【0092】これらの測定結果を、下層塗料に添加した
分散助剤の種類及び添加量と併せて表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】表1において、下層にアミノ基を有するシ
ランカップリング剤を添加した実施例1〜実施例11の
磁気テープと、下層にアミノ基を有するシランカップリ
ング剤を添加していない比較例1の磁気テープを比較す
ると、実施例1〜実施例11の磁気テープの表面電気抵
抗は、比較例1の磁気テープと略同等の値にまで低めら
れている。これは下層に添加したカーボンブラックの導
電性による。一方、光沢度及び表面粗度Raについて
は、実施例1〜実施例11の磁気テープの方が、比較例
1の磁気テープよりも、光沢度が高く表面粗度が低いと
いった良好な結果が得られている。
【0095】このことから、下層にアミノ基を有するシ
ランカップリング剤を添加することは、下層における粉
末成分の分散性を高める上で有効であり、これによって
上層の表面性が改善されることがわかった。
【0096】なお、比較例2〜比較例4の磁気テープで
は、分散助剤としてアミノ基を有さないシランカップリ
ング剤を用いているが、実施例1〜実施例11の磁気テ
ープに比べて光沢度が低く、表面粗度が高い値になって
いる。このことから、分散助剤としては、シランカップ
リング剤であってアミノ基を有するものが好適であるこ
とがわかった。
【0097】実施例12,実施例13 下層塗料に混合するカーボンブラックとして、平均一次
粒径15nmのカーボンブラックあるいは平均一次粒径
が50nmのカーボンブラックをそれぞれ用いること以
外は実施例2と同様にして磁気テープを作製した。
【0098】比較例5 下層塗料に混合するカーボンブラックとして、平均一次
粒径80nmのカーボンブラックを用いること以外は実
施例2と同様にして磁気テープを作製した。
【0099】この実施例12、実施例13及び比較例5
で作製した磁気テープについて、光沢度、表面粗度Ra
及び表面電気抵抗を測定した。その結果を、下層塗料に
添加したカーボンブラックの平均一次粒径とともに表2
に示す。なお、表2中には、先述の実施例2の測定結果
も併せて示す。
【0100】
【表2】
【0101】表2から明らかなように、平均一次粒径が
80nmのカーボンブラックを用いた比較例5の磁気テ
ープは、平均一次粒径が50nm以下のカーボンブラッ
クを用いた実施例2、実施例12及び実施例13の磁気
テープに比べて、光沢度が低い値になっている。また、
表面粗度Raは実施例系の磁気テープに比べて非常に高
い。
【0102】このことから、上層の表面を平滑にするた
めには、下層に含有させるカーボンブラックの平均一次
粒径を、50nm以下とする必要があることがわかっ
た。但し、実施例12のように、カーボンブラックの平
均一次粒径が余り小さいと,分散が困難になり、光沢度
が多少劣化してくる。したがって、カーボンブラックの
平均一次粒径は、10〜50nmであるのが望ましい。
【0103】実施例14,実施例15 下層塗料に混合する非磁性粉末として、カーボンブラッ
クを単独で用いる代わりに、平均一次粒径が24nmの
カーボンブラックと針状ヘマタイト(α−Fe23
均長軸長0.15μm、針状比12)を表3に示す比率
で混合した混合物を用いること以外は実施例2と同様に
磁気テープを作製した。
【0104】実施例16 下層塗料に混合する非磁性粉末として、カーボンブラッ
クを単独で用いる代わりに、平均一次粒径が24nmの
カーボンブラックと球状酸化チタン(TiO2平均一次
粒径40nm)を50重量%:50重量%なる比率で混
合した混合物を用いること以外は実施例2と同様にして
磁気テープを作製した。
【0105】実施例17 下層塗料に混合する非磁性粉末として、カーボンブラッ
クを単独で用いる代わりに、平均一次粒径が24nmの
カーボンブラックと針状ヘマタイト(平均長軸長0.1
5μm、針状比12)及び球状酸化チタン(平均一次粒
径40nm)を、50重量%:25重量%:25重量%
なる比率で混合した混合物を用いること以外は実施例2
と同様にして磁気テープを作製した。
【0106】比較例6 下層塗料に混合する非磁性粉末として、カーボンブラッ
クを単特で用いる代わりに、平均一次粒径が24nmの
カーボンブラックと針状ヘマタイト(平均長軸長0.1
5μm、針状比12)を25重量%:75重量%なる比
率で混合した混合物を用いること以外は実施例2と同様
にして磁気テープを作製した。
【0107】比較例7,比較例8 下層塗料に混合する非磁性粉末としては、カーボンブラ
ックを単独で用いる代わりに、針状ヘマタイト(平均長
軸長0.15μm、針状比12)を単独で、あるいは球
状酸化チタン(平均一次粒径40nm)を単独で用いる
こと以外は実施例2と同様にして磁気テープを作製し
た。
【0108】この実施例14〜実施例17及び比較例6
〜比較例8で作製した磁気テープについて、光沢度、表
面粗度Ra及び表面電気抵抗を測定した。その結果を、
下層塗料に添加した非磁性粉末の組成とともに表3に示
す。なお、表3中には、先述の実施例2の測定結果も併
せて示す。
【0109】
【表3】
【0110】表3から明らかなように、下層に含有させ
非磁性粉末としてカーボンブラック単独あるいはカーボ
ンブラックと他の非磁性粉末の混合物を用いた実施例
2、実施例14〜実施例17及び比較例6の磁気テープ
は、カーボンブラックを全く用いていない比較例7や比
較例8の磁気テープに比べて表面電気抵抗が低められて
いる。また、光沢度及び表面粗度Raは略同等の値が得
られている。
【0111】このことから、下層にカーボンブラックを
含有させると、磁気テープの表面電気抵抗が低減できる
ことがわかった。
【0112】但し、比較例6の磁気テープのように、カ
ーボンブラックの比率が全非磁性粉末の25重量%と少
ない場合には、磁気テープの表面電気抵抗を十分に低め
ることができない。このことから、カーボンブラック
は、非磁性粉末全量の50重量%以上の量で含有させる
必要があることがわかった。
【0113】なお、表面電気抵抗が高い比較例6〜比較
例8の磁気テープを記録再生装置上を走行させると静電
気に起因するトラブルが発生した。
【0114】実施例18 下層塗料に混合する結合剤として、スルホン酸ナトリウ
ム塩を含有する塩化ビニル樹脂を単独で用いる代わり
に、塩化ビニル樹脂(重合度150,スルホン酸ナトリ
ウム塩を5×10-5mol/g含有)とポリエステルポ
リウレタン樹脂(スルホン酸ナトリウム塩を1×10-4
mol/g含有)を50重量%:50重量%なる比率で
混合した混合物を用いること以外は実施例2と同様にし
て磁気テープを作製した。
【0115】比較例9 下層塗料に混合する結合剤として、スルホン酸ナトリウ
ム塩を含有する塩化ビニル樹脂を単独で用いる代わり
に、ポリエステルポリウレタン樹脂(スルホン酸ナトリ
ウム塩を1×10-4mol/g含有)を単独で用いるこ
と以外は実施例2と同様にして磁気テープを作製した。
【0116】この実施例18及び比較例9のうち、結合
剤として、スルホン酸ナトリウムを含有する塩化ビニル
樹脂とスルホン酸ナトリウムを含有するポリエステルポ
リウレタン樹脂の混合物を用いた実施例18の磁気テー
プは、光沢度が185%、表面粗度Raが5.3nm、
表面電気抵抗が4.2×104Ω/sqであり、いずれ
も良好な値であった。
【0117】一方、スルホン酸ナトリウム塩を含有する
ポリエステルポリウレタン樹脂を単独で用いた比較例9
の磁気テープは、上層塗料と下層塗料の親和性が悪く、
均一な重層塗布が行えなかった。
【0118】このことから、下層の結合剤には、スルホ
ン酸ナトリウム塩を含有する塩化ビニル樹脂を単独で用
いるか、あるいはこの塩化ビニル樹脂を50重量%以上
なる割合で混合して用いるのが好ましいことがわかっ
た。
【0119】実施例19 実施例1と同様にして上層塗料及び下層塗料を調製し
た。そして、この塗料のうち、上層塗料には、さらにヘ
プチルステアレートを8重量部追加するとともにポリイ
ソシアネートを4重量部添加した。また、下層塗料に
は、ヘプチルステアレートを8重量部追加するとともに
ポリイソシアネートを2重量部を添加した。そして、こ
の上層塗料と下層塗料を、4リップ方式ダイコータを用
いて、厚さ65μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(表面粗度11nm)上に同時重層塗布した。続い
て、交流ソレノイドコイルにより無配向処理を行った
後、乾燥することでフィルムの片面に下層塗膜及び上層
塗膜を形成した。次に、フィルムの下層塗膜及び上層塗
膜が形成された側とは反対側の面に、同様にして下層塗
膜及び上層塗膜を形成し、両面にカレンダー処理、硬化
処理を行った。なお、ここで各層の乾燥後の厚さは、上
層で0.4μm、下層で2.0μmに設定した。そし
て、この各層が形成されたフィルムを、直径3.5イン
チに打ち抜くことで、フロッピーディスクを作製した。
【0120】実施例20 下層塗料に混合する非磁性粉末として、カーボンブラッ
クを単独で用いる代わりに、平均一次粒径が24nmの
カーボンブラックと針状ヘマタイト(平均長軸長0.1
5μm、針状比12)を50重量%:50重量%なる比
率で混合した混合物を用いること以外は実施例19と同
様にしてフロッピーディスクを作製した。
【0121】比較例10 下層塗料に混合する非磁性粉末として、カーボンブラッ
クを単独で用いる代わりに、針状ヘマタイト(平均長軸
長0.15μm、針状比12)を単独で用いること以外
は実施例19と同様にしてフロッピーディスクを作製し
た。
【0122】この実施例19,実施例20及び比較例1
0で作製したフロッピーディスクについて、表面粗度R
a、表面電気抵抗及び1.5μm波長での信号出力を測
定した。 なお、1.5μmでの信号出力は、特性評価
用に改造した3.5インチフロッピーディスク用ドライ
ブを用いて測定した。この出力は、市販の2インチビデ
オフロッピーディスク(ソニー社製)の出力を0dBと
したときの相対値で示した。
【0123】その結果を表4に示す。
【0124】
【表4】
【0125】表4に示すように、非磁性粉末としてカー
ボンブラックを単独で用いた実施例19の磁気テープ及
びカーボンブラックとα−Fe23の混合物を用いた実
施例20の磁気テープは、α−Fe23を単独で用いた
比較例10の磁気テープに比べて表面電気抵抗が低く抑
えられている。そして、表面電気抵抗が低く抑えられて
いる実施例19及び実施例20の磁気テープでは、十分
な信号出力が得られるのに対して、表面電気抵抗が高い
比較例10の磁気テープでは、帯電のため出力の正確な
測定ができなかった。
【0126】このことから、フロッピーディスクにおい
ても、下層にカーボンブラックを含有させると、磁気テ
ープの表面電気抵抗が低められ、これにより再生特性が
大いに改善されることがわかった。
【0127】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明では、重層塗布型の磁気記録媒体において、下層非磁
性層に、平均一次粒径が50nm以下のカーボンブラッ
クを非磁性粉末全量の50重量%以上の割合で含有さ
せ、さらにアミノ基を含有するシランカップリング剤を
添加するので、表面電気抵抗が低められるとともに、上
層磁性層が平滑な表面を有して形成される。したがっ
て、帯電によって生じる放電ノイズやはりつき、ドロッ
プアウトが抑えられ、高密度記録領域において良好な記
録再生特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気記録媒体の一構成例を示
す概略断面図である。
【図2】下層用塗料、上層用塗料を塗布するための塗布
装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 非磁性支持体 2 下層非磁性層 3 上層磁性層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に、少なくとも非磁性粉
    末が結合剤に分散されてなる下層非磁性層が形成され、
    この下層非磁性層上に、強磁性粉末が結合剤に分散され
    てなる上層磁性層が形成されて構成され、 上記下層非磁性層に、平均一次粒径が50nm以下のカ
    ーボンブラックが非磁性粉末全量の50重量%以上の割
    合で含有されるとともに、アミノ基を含有するシランカ
    ップリング剤が添加されていることを特徴とする磁気記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 アミノ基を含有するシランカップリング
    剤は、化1で表されることを特徴とする請求項1記載の
    磁気記録媒体。 【化1】
  3. 【請求項3】 上記下層非磁性層に、スルホン酸金属塩
    を含有する塩化ビニル系共重合体が結合剤全量の50重
    量%以上の割合で含有されていることを特徴とする請求
    項1記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記上層磁性層の厚さが、0.5μm以
    下であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 媒体形状がディスク状であることを特徴
    とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 非磁性支持体上に、非磁性粉末、結合剤
    及び有機溶剤よりなる非磁性塗料を塗布するとともに、
    この非磁性塗料が湿潤状態であるうちに、この上から強
    磁性粉末、結合剤及び有機溶剤よりなる磁性塗料を塗布
    することによって、下層非磁性層と上層磁性層が形成さ
    れることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
JP10975196A 1996-04-30 1996-04-30 磁気記録媒体 Withdrawn JPH09297911A (ja)

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