JPH09296857A - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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Publication number
JPH09296857A
JPH09296857A JP8110923A JP11092396A JPH09296857A JP H09296857 A JPH09296857 A JP H09296857A JP 8110923 A JP8110923 A JP 8110923A JP 11092396 A JP11092396 A JP 11092396A JP H09296857 A JPH09296857 A JP H09296857A
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JP
Japan
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differential
conical surface
gear
differential case
conical
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8110923A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Ishikawa
泰彦 石川
Yukitoshi Noguchi
征俊 野口
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/042Guidance of lubricant
    • F16H57/0427Guidance of lubricant on rotary parts, e.g. using baffles for collecting lubricant by centrifugal force
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0482Gearings with gears having orbital motion
    • F16H57/0483Axle or inter-axle differentials

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 差動制限用の円錐クラッチを充分に潤滑する
と共に、この円錐クラッチの円錐面の隙間を直接測定す
る。 【解決手段】 デフケース3と一体に回転するピニオン
シャフト17上に回転自在に支承されたピニオンギヤ2
3と、ピニオンギヤ23と噛み合った出力側サイドギヤ
25、27とを有するベベルギヤ式の差動ギヤ機構31
と、デフケース3とサイドギヤ25、27との間に形成
された円錐クラッチ33、35と、デフケース3に形成
されサイドギヤ25、27側の各円錐面39、43の大
径部から小径部までを外部に露出させる潤滑孔49、5
3とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両に用いられ
るデファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭47−10484号公報に図6の
ようなデファレンシャル装置201が記載されている。
【0003】このデファレンシャル装置201は、デフ
ケース203に固定されたピニオンシャフト205と、
ピニオンシャフト205上に回転自在に支承されたピニ
オンギヤ207と、ピニオンギヤ207と噛み合う出力
側サイドギヤ209、211とからなるベベルギヤ式の
差動ギヤ機構213を備えており、サイドギヤ209、
211はそれぞれの車軸215、217にスプライン連
結されている。
【0004】各車軸215、217にはクラッチ部材2
19、219がスプライン連結され、各クラッチ部材2
19とデフケース203との間には、それぞれコーンク
ラッチ221、221が形成されている。これらのコー
ンクラッチ221、221は各サイドギヤ209、21
1のピニオンギヤ207に対する噛み合い反力を受けて
締結され、差動ギヤ機構213の差動を制限すると共
に、コイルばね223によって一定の差動制限力を得て
いる。
【0005】デフケース203には潤滑孔225、22
5が設けられており、これらの潤滑孔225から流入し
たオイルは、各クラッチ部材219に設けられたオイル
溝227を通って各コーンクラッチ221の全摺動面を
潤滑するようにされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】コーンクラッチ221
には大きな負担が掛かるから充分なオイルを供給する必
要があるが、上記のように、デファレンシャル装置20
1は潤滑孔225から流入したオイルがオイル溝227
を介してコーンクラッチ221の全摺動面に与えられる
ように構成されているから、差動回転が生じてからコー
ンクラッチ221の全摺動面にオイルが供給されるまで
にタイムラグがあり、差動が発生しても瞬時に対応する
ことができず、オイル切れによる焼き付きや焼き付きに
よる動作不良が発生する。
【0007】又、コーンクラッチ221が締結されると
きにはサイドギヤ209、211がクラッチ部材219
と共に移動するが、サイドギヤ209、211の移動量
(コーンクラッチ221部でのクラッチ部材219とデ
フケース203との隙間)が大きすぎると、サイドギヤ
209、211とピニオンギヤ207とのバックラッシ
が大きくなり、噛み合い状態が悪化して耐久性が低下す
る。
【0008】このように、クラッチ部材219とデフケ
ース203との隙間は、コーンクラッチ221の効き方
や差動ギヤ機構213のバックラッシ量などに対する影
響が大きい。
【0009】しかし、クラッチ部材219とデフケース
203との隙間を直接測定できればよいが、デファレン
シャル装置201を組み立てた後は、各部品の寸法を測
定し、これらの寸法から計算して隙間を推定する以外に
方法がなく、手間が掛かってコスト高になる上に、不正
確でもある。
【0010】そこで、この発明は、差動制限用の円錐ク
ラッチを充分に潤滑できると共に、この円錐クラッチの
円錐面の隙間を直接測定することができるデファレンシ
ャル装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のデファレ
ンシャル装置は、オイル溜りが設けられたケーシングの
内部に配置され、エンジンの駆動力によって回転駆動さ
れるデフケースと、デフケースと一体に回転するピニオ
ンシャフトと、ピニオンシャフト上に回転自在に支承さ
れたピニオンギヤと、このピニオンギヤと噛み合った一
対の出力側サイドギヤとを有するベベルギヤ式の差動ギ
ヤ機構と、デフケースに形成された円錐面とサイドギヤ
と一体に回転するクラッチ部材に形成されデフケースの
円錐面に貫入した円錐面とからなる円錐クラッチと、デ
フケースに形成されサイドギヤ側円錐面の大径部から小
径部までを外部に露出させる潤滑孔とを備えたことを特
徴とする。
【0012】デフケースを回転させるエンジンの駆動力
は、ピニオンシャフトからピニオンギヤを介して各サイ
ドギヤに分配され、出力軸を介して各車輪側に伝達され
る。
【0013】差動回転が生じると、各サイドギヤが受け
るピニオンギヤとの噛み合い反力によって円錐クラッチ
が締結され、生じた摩擦抵抗により差動制限力が得られ
る。
【0014】又、潤滑孔を介してオイル溜りからデフケ
ースにオイルが流入すると共に、この潤滑孔を介してサ
イドギヤ側円錐面の全面が大径部から小径部にわたって
外部に露出するから、差動回転が生じると、従来例と異
なって、タイムラグなしに円錐クラッチにオイルが供給
され、焼き付きや焼き付きによる動作不良が防止され
る。
【0015】又、このように潤滑孔を介してサイドギヤ
側円錐面の全面が外部に露出しているから、潤滑孔から
シックネスゲージを差し込むことが可能であり、こうす
ることによって円錐クラッチの隙間を直接正確に測定す
ることができる。
【0016】こうして、円錐クラッチの隙間と、サイド
ギヤとピニオンギヤのバックラッシとを正確に管理する
ことが可能になり、これらを適正に管理することによっ
て円錐クラッチが適正に作動すると共に、差動ギヤ機構
の噛み合いが良好な状態に保たれて耐久性が向上する。
【0017】これに加えて、各部品の寸法を測定し隙間
を計算することが不要であるから、作業時間が短縮され
て低コストになると共に、隙間を正確に知ることができ
る。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1記載のデ
ファレンシャル装置であって、潤滑孔を複数個有するこ
とを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0019】これに加えて、潤滑孔を複数個設けたこと
によって円錐クラッチに対するオイルの供給量がそれだ
け増加し、僅かな差動回転角が生じただけでオイルが円
錐クラッチの全面に供給され、焼き付き防止効果が更に
向上する。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2に記載の発明であって、潤滑孔に形成される回転方
向一側の縁部と回転方向他側の縁部とに、それぞれ径方
向に対して異なった傾斜角を与えたことを特徴とし、請
求項1又は請求項2の構成と同等の効果を得る。
【0021】これに加えて、潤滑孔の回転方向一側と他
側の各縁部に径方向に対して異なる傾斜角を与えたこと
によって、デフケースの回転方向及び差動回転方向によ
って円錐クラッチに対するオイルの供給量を変えること
ができる。
【0022】例えば、車両が前進走行するときの回転方
向側(先行回転側)の縁部の傾斜角を大きくし、車両が
後進走行するときの回転方向側(後行回転側)の縁部の
傾斜角をそれより小さくすれば、前進走行時は、大きな
傾斜角によって潤滑孔の先行回転側に広い開口が設けら
れ、この開口から多量のオイルが入り込み、入り込んだ
オイルは潤滑孔の後行回転側縁部に当たって円錐クラッ
チの円錐面の間に押し込まれる。
【0023】こうして、多量のオイル供給が必要な前進
走行時にオイル供給量が増加し、円錐クラッチ及びギヤ
の噛み合い部などを充分に潤滑することができる。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3のいずれか一項に記載の発明であって、潤滑孔の縁
部に、クラッチ部材の円錐面にオイルを導く傾斜面を設
けたことを特徴とし、請求項1乃至請求項3の構成と同
等の効果を得る。
【0025】これに加えて、デフケースの回転、あるい
は、差動時のクラッチ部材の回転に伴って、潤滑孔の縁
部に設けた傾斜面から円錐クラッチの円錐面に向けてオ
イルが反射し押し込まれるから、円錐クラッチの潤滑効
率と焼き付き防止効果とが更に向上する。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4のいずれか一項に記載の発明であって、デフケース
の円錐面とサイドギヤ側円錐面の一方又は両方にオイル
溝を設けたことを特徴とし、請求項1乃至請求項4の構
成と同等の効果を得る。
【0027】これに加えて、差動回転が生じると、円錐
面に設けたオイル溝から円錐クラッチにオイルが瞬時に
供給され、潤滑効率と焼き付き防止効果とを更に向上さ
せる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1乃至図5によって本発明の一
実施形態を説明する。図1はこの実施形態のデファレン
シャル装置1を示しており、このデファレンシャル装置
1は請求項1、2、3、4、5の特徴を備えている。な
お、左右の方向は図1での左右の方向であり、符号を与
えていない部材等は図示されていない。
【0029】図1のように、デファレンシャル装置1の
デフケース3はケーシング本体5とカバー7とをボルト
8(図2)で固定して構成されている。
【0030】デフケース3はデフキャリヤ(ケーシン
グ)の内部に配置されており、デフケース3の左右のボ
ス部9、11はぞれぞれベアリングを介してデフキャリ
ヤに支承されている。このデフキャリヤにはオイル溜り
が形成されており、ボス部9、11にはデフケース3の
回転に伴ってオイルを内部に導く螺旋状のオイル溝1
3、15が設けられている。
【0031】デフケース3にはリングギヤがボルトで固
定されており、このリングギヤは駆動力伝達系の駆動ギ
ヤと噛み合っている。こうして、デフケース3はエンジ
ンの駆動力によりこの駆動力伝達系を介して回転駆動さ
れる。
【0032】デフケース3の内部では、ピニオンシャフ
ト17が両端を貫通孔19、19に嵌合し、スプリング
ピン21で廻り止めされている。ピニオンシャフト17
上にはピニオンギヤ23、23が回転自在に支承されて
いる。ピニオンギヤ23には左右から出力側のサイドギ
ヤ25、27(クラッチ部材)が噛み合っており、各サ
イドギヤ25、27はそれぞれの車軸にスプライン連結
されている。
【0033】ピニオンギヤ23とデフケース3との間に
は、ピニオンギヤ23の遠心力と、サイドギヤ25、2
7との噛み合い反力とを受ける球面ワッシャ29が配置
されている。又、各サイドギヤ25、27はピニオンギ
ヤ23との噛み合いによって径方向外側から支持されて
いる。
【0034】こうして、ベベルギヤ式の差動ギヤ機構3
1が構成されている。
【0035】デフケース3を回転させるエンジンの駆動
力は、ピニオンシャフト17からピニオンギヤ23を介
してサイドギヤ25、27に分配され、各車軸を介して
左右の車輪に伝達される。又、例えば悪路走行中に、各
車輪間に駆動抵抗差が生じると各ピニオンギヤ23の自
転によってエンジンの駆動力は左右各側に差動分配され
る。
【0036】各サイドギヤ25、27とデフケース3と
の間にはそれぞれ円錐クラッチ33、35が形成されて
いる。サイドギヤ25側の円錐クラッチ33はカバー7
とサイドギヤ25にそれぞれ形成された円錐面37、3
9から構成され、サイドギヤ27側の円錐クラッチ35
はケーシング本体5とサイドギヤ27にそれぞれ形成さ
れた円錐面41、43から構成されている。
【0037】車輪の間に差動回転が発生すると、ピニオ
ンギヤ23との噛み合いによって各サイドギヤ25、2
7に生じる噛み合い反力を受けて円錐クラッチ33、3
5が締結され、これらの摩擦抵抗により差動ギヤ機構3
1の差動が制限される。
【0038】図2のように、カバー7の外面には4本の
リブ45が回転方向等間隔に形成されている。矢印47
は車両が前進走行する時のデフケース3の回転方向を示
しており、各リブ45に対してこの回転方向に先行する
位置に、2個の貫通した円形の潤滑孔49と、2個の貫
通しない円形の孔51とが設けられている。
【0039】各潤滑孔49からは、図2に示したよう
に、サイドギヤ25の円錐面39の大径部から小径部ま
での全面が外部に露出している。又、孔51はカバー7
を軽量化している。
【0040】図3のように、ケーシング本体5には2個
の潤滑孔53が回転方向等間隔に形成されており、各潤
滑孔53からはサイドギヤ27の円錐面43の大径部か
ら小径部までの全面が外部に露出している。
【0041】矢印55は車両が前進走行する時のデフケ
ース3の回転方向を示しており、各潤滑孔53の縁部5
7、59は回転方向に傾斜しており、前進走行側縁部5
7の径方向に対する傾斜角β°は、後進走行側縁部59
の傾斜角α°より大きくしてある。
【0042】又、図4に示したように、前進走行側縁部
57は矢印55の方向に大きく傾斜させてあり、縁部5
7、59には切り欠き部61、63(傾斜面)がそれぞ
れ設けられている。
【0043】更に、図5に示したように、デフケース3
の円錐面41にはオイル溝65が形成されている。
【0044】こうして、デファレンシャル装置1が構成
されている。
【0045】デファレンシャル装置1では、上記のよう
に、潤滑孔49、53によってそれぞれサイドギヤ2
5、27の円錐面39、43の全面が外部に露出してい
るから、従来例と異なって、差動回転が生じサイドギヤ
25、27が回転すると、円錐クラッチ33、35にタ
イムラグなしにオイルが供給され、焼き付きや焼き付き
による動作不良を防止する。
【0046】又、円錐クラッチ33、35に対してそれ
ぞれ潤滑孔49、53を2個(複数個)設けたことによ
ってオイル供給量がそれだけ増加し、僅かな差動回転角
が生じただけでオイルが円錐クラッチ33、35の全面
に供給され、焼き付き防止効果が更に向上する。
【0047】これに加えて、潤滑孔53において、前進
走行側縁部57の傾斜角β°を後進走行側縁部59の傾
斜角α°より大きくしたことにより、前進走行時は、潤
滑孔の先行回転側に設けられた広い開口67から多量の
オイルが入り込み、このオイルは後行回転側の縁部59
に当たって円錐クラッチ35の円錐面41、43の間に
押し込まれる。
【0048】こうして、多量のオイル供給が必要な前進
走行時にオイルの供給量を増やすことができ、円錐クラ
ッチ35及びサイドギヤ27とピニオンギヤ23との噛
み合い部などを充分に潤滑することができる。
【0049】更に、潤滑孔53の縁部57、59に設け
た切り欠き部61、63からデフケース3の回転あるい
は差動時のサイドギヤ27の回転に伴って、円錐クラッ
チ35の円錐面41、43に向けてオイルが反射し押し
込まれるから、円錐クラッチ35の潤滑効率と焼き付き
防止効果とが更に向上する。
【0050】又、図4のように、縁部57を前進走行側
に傾けたことによって開口67からのオイルの流入量が
増加すると共に、この流入オイルが傾斜させていない縁
部59とその切り欠き部63とに当たり、効率よく円錐
クラッチ35に押し込まれ、潤滑効率と焼き付き防止効
果とを更に向上させる。
【0051】これに加えて、差動回転が生じると、デフ
ケース3側の円錐面41に設けたオイル溝65から円錐
クラッチ35にオイルが瞬時に供給され、焼き付きを防
止する。
【0052】又、円錐クラッチ33側では、車両が前進
走行するときのデフケース3の回転によってリブ45に
当たったオイル、あるいはサイドギヤ25の差動回転に
伴って移動しリブ45に当たったオイルが、潤滑孔49
に流入し効率良く円錐クラッチ33に押し込まれ、潤滑
効率と焼き付き防止効果とを向上させる。
【0053】これに加えて、各潤滑孔49、53によっ
てサイドギヤ25、27の円錐面39、43の全面が露
出しているから、デファレンシャル装置1を組み立てた
後、潤滑孔49、53からシックネスゲージを差し込む
ことが可能であり、こうすることによって、円錐クラッ
チ33、35の隙間を直接正確に測定することができ
る。なお、図1は潤滑孔53から円錐クラッチ35に差
し込んだシックネスゲージ69を示している。
【0054】こうして、円錐クラッチ33、35の隙間
と、サイドギヤ25、27とピニオンギヤ23のバック
ラッシとを正確に管理することが可能になり、これらを
管理することによって円錐クラッチ33、35が適正に
作動すると共に、差動ギヤ機構31が良好な噛み合い状
態に保たれ、耐久性が向上する。
【0055】このように、隙間をシックネスゲージで直
接測定することができるから、従来のように各部品の寸
法を測定し隙間を計算する必要が無く、作業時間が短縮
され、低コストである。
【0056】なお、この発明のデファレンシャル装置
は、デフケースに対してピニオンシャフトを軸方向移動
自在に配置したものでもよい。
【0057】上記の実施形態はサイドギヤとクラッチ部
材とを一体にした例であるが、これらは別体でもよい。
【0058】又、この発明のデファレンシャル装置は、
フロントデフ(前輪の車軸上に配置されたデファレンシ
ャル装置)と、リヤデフ(後輪の車軸上に配置されたデ
ファレンシャル装置)と、センターデフ(エンジンの駆
動力を前輪と後輪とに分配するデファレンシャル装置)
のいずれにも用いることができる。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載のデファレンシャル装置
は、サイドギヤ側円錐面の大径部から小径部までを外部
に露出させる潤滑孔をデフケースに形成したことによ
り、シックネスゲージを潤滑孔から差し込むことがで
き、こうすることによって円錐クラッチの隙間を直接正
確に測定できる。従って、円錐クラッチの隙間と、サイ
ドギヤとピニオンギヤのバックラッシとを正確に管理す
ることが可能になり、円錐クラッチを適正に作動させ、
差動ギヤ機構を良好な噛み合い状態に保つことができ
る。
【0060】又、各部品の寸法を測定して隙間を計算す
る必要がないから、作業時間が短縮され、低コストであ
り、隙間の測定が正確である。
【0061】請求項2記載の発明は、請求項1の構成と
同等の効果を得ると共に、潤滑孔を複数個設けたことに
よって円錐クラッチに対するオイル供給量がそれだけ増
加し、僅かな差動回転角が生じただけでオイルが円錐ク
ラッチの全面に供給され、焼き付き防止効果を更に向上
させる。
【0062】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2の構成と同等の効果を得ると共に、例えば、前進走
行時の回転方向側縁部の傾斜角を大きくし、後進走行時
の回転方向側縁部の傾斜角をそれより小さくすれば、多
量のオイル供給が必要な前進走行時にオイル供給量を増
加させて、円錐クラッチ及びギヤの噛み合い部などを充
分に潤滑することができる。
【0063】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3の構成と同等の効果を得ると共に、デフケースの回
転あるいは差動時のクラッチ部材の回転に伴って、潤滑
孔の縁部に設けた傾斜面から円錐クラッチの円錐面に向
けてオイルが反射し押し込まれ、円錐クラッチの潤滑効
率と焼き付き防止効果とを更に向上させる。
【0064】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4の構成と同等の効果を得ると共に、差動回転が生じ
ると、オイル溝から円錐クラッチにオイルが瞬時に供給
され、潤滑効率と焼き付き防止効果とを更に向上させ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1のB矢視図である。
【図4】図1のC−C断面図である。
【図5】図1の実施形態においてケーシング本体に設け
られたオイル溝を示す断面図である。
【図6】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 デファレンシャル装置 3 デフケース 17 ピニオンシャフト 23 ピニオンギヤ 25、27 出力側サイドギヤ(クラッチ部材) 31 ベベルギヤ式の差動ギヤ機構 33、35 円錐クラッチ 37、39、41、43 円錐面 49、53 潤滑孔 57、59 縁部 61、63 切り欠き部(傾斜面) 65 オイル溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイル溜りが設けられたケーシングの内
    部に配置され、エンジンの駆動力によって回転駆動され
    るデフケースと、デフケースと一体に回転するピニオン
    シャフトと、ピニオンシャフト上に回転自在に支承され
    たピニオンギヤと、このピニオンギヤと噛み合った一対
    の出力側サイドギヤとを有するベベルギヤ式の差動ギヤ
    機構と、デフケースに形成された円錐面とサイドギヤと
    一体に回転するクラッチ部材に形成されデフケースの円
    錐面に貫入した円錐面とからなる円錐クラッチと、デフ
    ケースに形成されサイドギヤ側円錐面の大径部から小径
    部までを外部に露出させる潤滑孔とを備えたことを特徴
    とするデファレンシャル装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明であって、潤滑孔
    を複数個有することを特徴とするデファレンシャル装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の発明であ
    って、潤滑孔に形成される回転方向一側の縁部と回転方
    向他側の縁部とに、それぞれ径方向に対して異なった傾
    斜角を与えたことを特徴とするデファレンシャル装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の発明であって、潤滑孔の縁部に、クラッチ部材の
    円錐面にオイルを導く傾斜面を設けたことを特徴とする
    デファレンシャル装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の発明であって、デフケースの円錐面とサイドギヤ
    側円錐面の一方又は両方にオイル溝を設けたことを特徴
    とするデファレンシャル装置。
JP8110923A 1996-05-01 1996-05-01 デファレンシャル装置 Withdrawn JPH09296857A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004286041A (ja) * 2003-03-19 2004-10-14 Nissan Motor Co Ltd デフケース及びデファレンシャル装置
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JP2015081630A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 スズキ株式会社 デファレンシャル装置
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WO2019176779A1 (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 武蔵精密工業株式会社 差動装置

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