JPH09295383A - 光隠蔽性を有するインモールドラベル - Google Patents

光隠蔽性を有するインモールドラベル

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JPH09295383A
JPH09295383A JP8135885A JP13588596A JPH09295383A JP H09295383 A JPH09295383 A JP H09295383A JP 8135885 A JP8135885 A JP 8135885A JP 13588596 A JP13588596 A JP 13588596A JP H09295383 A JPH09295383 A JP H09295383A
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Koji Kishida
広史 岸田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光隠蔽層を別途設ける必要のない安価な光隠
蔽性インモールドラベルを得る。また、裏側から見たラ
ベルの意匠性を向上させる。 【解決手段】 紙または合成紙からなる基材層2の表面
に白べた印刷層3を設け、裏面に黒べた印刷層4を設
け、黒べた印刷層4の裏面に、白色の熱可塑性樹脂のヒ
ートシール層5を設け、白べた印刷層の表面にOPニス
層6を設ける。基材層2が合成紙の場合は、表面側の白
べた印刷層3が無くてもよい。また、基材層の裏面に、
黒色の熱可塑性樹脂のヒートシール層を設けようにして
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器成形時に金型
内に挿入し射出成形と同時に容器に取り付けるインモー
ルドラベルであって、特に、光隠蔽性を有し紫外線等を
遮断して内容物を保護する機能を備えたインモールドラ
ベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばジャム,ゼリー,プリンといった
デザート食品の容器の場合に、容器自体が透明性のある
材料の成形品であると、内容物を長期保存するためには
光隠蔽性のあるラベルで容器を覆う必要がある。そこ
で、例えば特開平7−232723号に示された複合容
器では、延伸樹脂フィルムよりなる合成紙を基材層とし
て、その裏面に光隠蔽層を設け、その光隠蔽層の裏面に
感熱性樹脂接着層(ヒートシール層)を設けてなるブラ
ンク(インモールドラベル)を用い、そのブランクを金
型内に挿入して容器成形時に容器と一体に熱融着させる
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のインモールドラベルの場合は、基材層とヒートシー
ル層の間に別途光隠蔽層を設ける必要があるため、製造
工程が複雑でコストが高くつくという問題がある。
【0004】したがって、光隠蔽性を有する安価なイン
モールドラベルを提供することが課題である。本発明は
この課題を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、請求項1記
載のように、インモールドラベルを基材層の裏面側に光
隠蔽性を有する熱可塑性樹脂からなるヒートシール層を
設けたものとすることにより解決できる。この場合、光
隠蔽層を別途設ける必要はない。
【0006】また、上記構成のインモールドラベルは、
請求項2記載のように、基材層に延伸樹脂フィルムより
なる合成紙を用いてもよい。基材層にこのような合成紙
を用いると、合成紙自体にも光隠蔽性があるため、紫外
線等をより確実に遮断できる。
【0007】光隠蔽性を有する熱可塑性樹脂からなるヒ
ートシール層は、例えば、請求項3記載のように黒色と
する。この場合、この黒色のヒートシール層は紫外線,
可視光線および赤外線を遮断する。
【0008】また、光隠蔽性を有する熱可塑性樹脂から
なるヒートシール層は、請求項4記載のように白色とす
ることもできる。そして、このようにヒートシール層を
白色とする場合は、基材層とヒートシール層の間に黒べ
た印刷層を設けるのがよい。この場合、白色のヒートシ
ール層は、紫外線を遮断するとともに透明容器を通して
裏側から見たラベルの意匠性を向上させる。また、可視
光線および赤外線は黒べた印刷層によって遮断される。
【0009】また、上記いずれの構成の場合でも、基材
層の表面側には白べた印刷層を設けるのがよい。特に、
基材層が光隠蔽性を有する合成紙でない場合には、この
ように基材層の表面側に白べた印刷層を設けて光隠蔽性
を高めるのがよい。このように基材層の表面側に白べた
印刷層を設けると、光隠蔽性が高まるとともに、さらに
その表面側に柄印刷を施した場合の意匠性が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明によるインモールド
ラベル1の層構成(例1)を示している。このインモー
ルドラベル1は、合成紙からなる基材層2の表面となる
側に白べた印刷層3を形成するとともに、基材層2の裏
面となる側に黒べた印刷層4を形成し、その基材層2の
裏面の黒べた印刷層4側の裏面には、白色の熱可塑性樹
脂からなるヒートシール層5を形成し、また、表面側の
白べた印刷層3の表面には光沢のあるOP(オーバープ
リント)ニス層6を形成した積層体からなるものであ
る。ただし、この場合、白べた印刷層3は無くてもよ
い。このインモールドラベル1は、ポリプロピレン(P
P),耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)等を材料とす
る容器の成形時に金型内に挿入して射出成形と同時に容
器に取り付ける。
【0011】合成紙は、多数の微細空孔を有する延伸樹
脂フィルムよりなるものであり、インモールドラベル1
の基材層2としては、例えば、ユポ合成紙が適してい
る。ユポ合成紙は、両面印刷可能であり、また、それ自
体に隠蔽性(紫外線に対する遮光性)がある。
【0012】また、上記白べた印刷層3の白色インキ
は、例えば、ウレタン系インキであり、黒べた印刷層の
黒色インキは、例えば、ウレタン系インキである。
【0013】また、上記ヒートシール層5の熱可塑性樹
脂は、例えば、塩素化ポリプロピレン樹脂である。熱可
塑性樹脂は、容器の成形樹脂に合わせて、溶融接着性の
良いものを選択する。例えば、容器がポリプロピレンの
場合は、熱可塑性樹脂は塩素化ポリプロピレン樹脂とす
る。また、容器が耐衝撃性ポリスチレンの場合は、熱可
塑性樹脂はアクリル系樹脂とする。なお、上記の熱可塑
性樹脂を白色とする場合には、酸化チタン等の白色顔料
を30〜50重量%含有させ、黒色とする場合には、カ
ーボンブラック等の黒色顔料を8〜15重量%含有させ
て、隠蔽性を付与する
【0014】OPニス層は、例えば、アクリル系2液イ
ンキである。
【0015】図2は上記インモールドラベル1の平面図
である。黒べた印刷層4はラベル端面から出ると意匠性
を損なうので、図2に示すように周囲に余白をおいて形
成するのがよい。
【0016】インモールドラベルは、基材層の裏面に直
接ヒートシール層を設け、そのヒートシール層に黒色の
熱可塑性樹脂を用いたものとしてもよい。この場合、イ
ンモールドラベルは、合成紙からなる基材層の表面に白
べた印刷層を形成し、基材層の裏面に黒色の熱可塑性樹
脂からなるヒートシール層を形成し、表面側の白べた印
刷層の表面にOPニス層を形成したものとする(例
2)。この場合も、表面側の白べた印刷層は無くてもよ
い。
【0017】また、インモールドラベルは、基材層とし
て合成紙でない通常の紙を用いてもよい。その場合、イ
ンモールドラベルは、基材層である紙の表面に白べた印
刷層を形成し、紙の裏面に黒べた印刷層を形成し、その
裏面に白色の熱可塑性樹脂からなるヒートシール層を形
成し、表面側の白べた印刷層の表面にOPニス層を形成
したもの(例3)とするか、あるいは、紙の表面に白べ
た印刷層を形成し、紙の裏面に黒色の熱可塑性樹脂から
なるヒートシール層を直接形成し、表面側の白べた印刷
層の表面にOPニス層を形成したもの(例4)とする。
【0018】図3にインモールドラベルの各試料の光隠
蔽特性を示す。図は、横軸に光の波長をとり、縦軸に遮
蔽率をとったグラフである。また、各試料はいずれも上
記例1の層構成を有するものである。なお、印刷は全て
グラビア印刷である。そして、試料aおよび試料bはい
ずれも基材層がユポ原紙であって、黒べた印刷層の厚み
に差がある(試料bの黒べた印刷層の方が厚い)。ま
た、試料cは基材層が特レーベル原紙である。そして、
試料dおよび試料eはいずれも基材層がサンパピエ原紙
であって、黒べた印刷層の厚みに差がある(試料eの黒
べた印刷層の方が厚い)。また、比較品は、基材層が特
レーベル原紙で、その表面に白べた印刷層を形成し、裏
面に黒べた印刷層を形成し、その裏面に白ベタ印刷層を
形成し、その裏面にヒートシール層を形成したものであ
る。この場合にヒートシール層は、黒色インキも白色イ
ンキも含浸させていない。
【0019】また、図4に各合成紙の原紙自体の光隠蔽
特性を示す。この図も、横軸に光の波長をとり、縦軸に
遮蔽率をとったものである(縦軸は図3に対して縮尺し
ている)。また、比較品は、図3の比較品と同じもので
ある。
【0020】これら図3および図4から判るように、ユ
ポ原紙,特レーベル原紙,サンパピエ原紙は、それ自体
は光隠蔽性が小さいが、それらを基材層に用いて上記例
1の層構成としたもの(試料a,b,c,d,e)は、
特に波長が700mmを越えるあたりから赤外線領域に
かけての光に対し光隠蔽性が大きい。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、光隠蔽層を別途設ける
必要のない安価な光隠蔽性インモールドラベルを得るこ
とができる。また、ヒートシール層の白色により透明容
器を通して裏側から見たラベルの意匠性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインモールドラベルの層構成の一
例を示す断面図である。
【図2】本発明によるインモールドラベルの平面図であ
る。
【図3】本発明による各試料の光隠蔽特性を示すグラフ
である。
【図4】本発明によるインモールドラベルに使用する各
合成紙の原紙自体の光隠蔽特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 インモールドラベル 2 基材層 3 白べた印刷層 4 黒べた印刷層 5 ヒートシール層 6 OPニス層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器成形時に金型内に挿入し成形と同時
    に容器に溶着させるインモールドラベルであって、裏面
    側に光隠蔽性を有する熱可塑性樹脂からなるヒートシー
    ル層を設けたことを特徴とする光隠蔽性を有するインモ
    ールドラベル。
  2. 【請求項2】 基材層に延伸樹脂フィルムよりなる合成
    紙を用いた請求項1記載の光隠蔽性を有するインモール
    ドラベル。
  3. 【請求項3】 光隠蔽性を有する熱可塑性樹脂からなる
    ヒートシール層が黒色である請求項1または2記載の光
    隠蔽性を有するインモールドラベル。
  4. 【請求項4】 光隠蔽性を有する熱可塑性樹脂からなる
    ヒートシール層を白色とし、基材層の裏面に黒べた印刷
    層を設けて、該黒べた印刷層の裏面に前記ヒートシール
    層を設けた請求項1または2記載の光隠蔽性を有するイ
    ンモールドラベル。
  5. 【請求項5】 基材層の表面側に白べた印刷層を設けた
    請求項1,2.3または4記載の光隠蔽性を有するイン
    モールドラベル。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002189415A (ja) * 2000-12-20 2002-07-05 Dainippon Printing Co Ltd 遮光性印刷ラベル
JP2009244591A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Tokushu Paper Mfg Co Ltd インモールドラベル
JP2010160303A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Luckte Tec Co Ltd 食品容器用の遮光性印刷ラベル
JP2014071369A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Fuji Seal International Inc インジェクションブロー成形用インモールドラベル及びインジェクションブロー成形容器
WO2022225042A1 (ja) * 2021-04-23 2022-10-27 王子ホールディングス株式会社 ヒートシール紙および包装袋

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