JPH0929476A - レーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工方法

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JPH0929476A
JPH0929476A JP7207698A JP20769895A JPH0929476A JP H0929476 A JPH0929476 A JP H0929476A JP 7207698 A JP7207698 A JP 7207698A JP 20769895 A JP20769895 A JP 20769895A JP H0929476 A JPH0929476 A JP H0929476A
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敬 緒方
Tetsuaki Kamiya
哲章 神谷
Nobuhiko Nagai
暢彦 永井
Yasutaka Kamiya
康孝 神谷
Shigeya Kato
滋也 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被加工材の加工精度に優れたレーザ加工方法
を提供する。 【構成】 有機材料を含む被加工材6をレーザ加工する
に際し、レーザ光を集光するためのレンズ2と被加工材
6の間に複数のミラー41、51を回転可能に設け、該
ミラー41、51を互いに異なる方向にそれぞれ独立に
回転駆動することによりレーザ光を被加工材6に対し相
対移動させて切断加工を行う。軽量のミラー41、51
のみを回転駆動させてレーザ光を走査するため、コーナ
部の加工時にレーザ光の移動速度を低下させることがな
く、入熱過多を防止して加工精度を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を用いて
被加工材を種々の形状に加工するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、有機材料等の被加工材を任意
の形状に切断、加工する場合に、例えば特開昭61−2
35090号公報、特開平2−30391号公報等に開
示されるようなレーザ加工機が用いられている。
【0003】加工方式としては、X−Yテーブル方式、
プロッター方式およびミラー揺動方式等が知られる。X
−Yテーブル方式は、レーザ光の出射口を固定し、被加
工材を載せたテーブルをX−Y方向に移動させて加工す
る方式であり、プロッター方式は、被加工材を固定して
レーザ光の出射口をX−Y方向に移動させ、あるいは出
射口からのレーザ光を反射するためのミラーをX方向、
上記ミラーを取り付けた架台をY方向に移動して加工す
る方式である。また、ミラー揺動方式は、一枚のミラー
を回転機構で回転させ、その回転機構とミラーをさらに
他方向に回転させるための回転機構を設けてレーザ光を
移動させる加工方式である。
【0004】また、被加工材を切断加工する際には、通
常、 (1)切断部周辺を冷却して被加工材の燃焼を防止する (2)材料を溶融状態のうちに除去し、入熱過多による
切断部周辺への熱影響を抑制する 等の目的でアシストガスを吹き付けつつ、加工を行って
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の加工方式では、被加工材を載せたテーブル(X−Y
テーブル方式)やレーザ光の出射口やミラーを取り付け
た架台(プロッター方式)、またはミラーを取り付けた
回転機構(ミラー揺動方式)といった重い部材を移動さ
せるため、コーナー部や曲線部を加工する時に移動速度
が遅くなる。このため、直線部加工時に比較して単位長
さ当たりのレーザの照射エネルギーが大きくなり、入熱
過多を招く。従って、被加工材が有機材料のように熱に
より変形しやすいものの場合、加工精度が低下するおそ
れがあった。
【0006】また、レーザによる切断加工においては、
その切断位置精度を向上させることが重要である。特
に、有機材料の加工に用いられるCO2 レーザに対して
は、直接その照射位置を精度よく検出することが困難で
あり、実際に加工を行い、オフラインでそのずれを測定
する等により補正しているのが実状である。従って、簡
単かつ精度よくレーザ照射位置を検出して位置補正を行
い、被加工材の加工精度を向上させる方法の開発が望ま
れている。
【0007】しかして、本発明の目的は、有機材料等の
被加工材の加工精度に優れたレーザ加工方法を提供しよ
うとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1の方法では、図1のように、有機材料を
含む被加工材6をレーザ加工するに際し、レーザ光を集
光するためのレンズ2と被加工材6の間に複数のミラー
41、51を回転可能に設け、該ミラー41、51を互
いに異なる方向にそれぞれ独立に回転駆動することによ
りレーザ光を被加工材6に対し相対移動させて切断加工
を行う。
【0009】この時、図5のように、上記被加工材6を
搭載する加工ステージ7を移動する手段と、該加工ステ
ージ7の位置を検出する手段81を設けて、上記加工ス
テージ7を適時移動し、上記位置検出手段81によって
検出される上記加工ステージ7の位置と、予め記憶され
た加工位置の座標データを基に、レーザ照射位置の補正
を行いながら加工を行うこともできる(請求項2)。こ
こで、被加工材6としては、有機材料を含むフィルムま
たはフィルム状のものを複数積層してなる多層フィル
ム、あるいは有機材料を含む織布が使用される(請求項
3)。
【0010】請求項4の方法では、図8に示すように、
被加工材6の近傍にレーザ光の受光の有無を検出する検
出器9を設け、該検出器9に接して設置位置が既知であ
る基準材92を配する。上記検出器9および基準材92
の境界を横切るようにレーザ光を相対移動させ、上記検
出器9が発するレーザ照射の有無を表す信号と基準材9
2の位置データとから実際のレーザ照射位置を知り、こ
れを基にレーザ照射位置の補正を行う。
【0011】具体的には、上記基準材92を複数設けて
これらを上記検出器9を挟んで対向配設し、上記複数の
基準材92と上記検出器9の境界をそれぞれ横切るよう
にレーザ光を相対移動させる。上記検出器9が発する電
気信号が最初にレーザ照射有を示した位置と最後にレー
ザ照射有を示した位置の中間位置を、上記複数の基準材
92の中間位置とし、この位置データと予め記憶してい
る中間位置の座標データを基にレーザ照射位置の補正を
行えばよい(請求項5)。また、この方法は、レーザ光
の照射手段として炭酸ガスレーザを用いる場合に有効で
ある(請求項6)。
【0012】請求項7の方法では、図16に示すよう
に、上被加工材6に切断すべき図形Aを印刷形成した
後、この印刷図形Aをレーザ光にて切断する際に、上記
印刷図形Aの形成と同一の工程で、上記被加工材6上に
レーザ照射位置検出用の基準マークBを形成する。そし
て、該基準マークBの近傍にレーザ光の照射を行って、
その照射痕の位置と上記基準マークB位置のずれ量を基
にレーザ照射位置の補正を行う。
【0013】請求項8の方法では、有機材料を含む被加
工材6をレーザ加工する方法において、上記被加工材6
として、有機材料よりなる層とその少なくとも一方の面
に形成される難燃材を含む層を有する材料を使用し、上
記被加工材6の加工部に補助ガスを吹きつけることなく
加工を行う。
【0014】請求項1〜3の方法では、ミラーを複数設
けてこれらを互いに異なる方向に回転駆動させてレーザ
光を走査する。ミラーが1枚である従来のプロッタ方
式、ミラー揺動方式は1方向へはミラーの移動または回
転にて行うが、他方向へはこのミラー駆動系自体を移動
させるため、2方向では駆動部の慣性が異なり、望まし
い品質が得られなかったが、本方法では機械的可動部を
軽量のミラー41、51のみとしたので、コーナ部、曲
線部等を加工する場合でも、レーザ光の移動速度を低下
させることなく加工できる。よって、定速加工が可能
で、部分的に入熱過多となることがないので、有機材料
の加工に最適であり、従来方法に比べその加工品質、精
度が大きく向上する。
【0015】請求項2のように、加工ステージ7を適時
移動させ、その位置検出を行ってレーザ照射位置を補正
しながら加工すれば、被加工材6がミラー41、51の
加工範囲より大きい場合でも連続加工でき、切れ目のな
い加工形状を得ることが可能である。また、ミラー4
1、51と被加工材6の距離を任意に設定できるので、
ミラー41、51の回転によるレーザ照射位置の誤差が
ごく小さくなるように距離を設定することができ、加工
精度がさらに向上する。
【0016】請求項4〜6の方法において、検出器9お
よび基準材92上をレーザ光で走査すると、検出器9上
ではレーザ照射信号がONに、基準材92上ではレーザ
照射信号がOFFとなる。従って、そのON−OFF信
号と既知の基準材92の位置から、実際のレーザ照射位
置を知ることができる。具体的には、一対の基準材92
間に検出器9が位置し(図8参照)、その基準材92の
対向する端縁の位置が明らかであるとする。矢印で示す
光移動方向にレーザ光を走査して、レーザ照射信号が最
初にONとなった位置と最後にONとなった位置の中間
位置が、基準材92の対向する端縁の中間位置となる。
この位置データと、本来、基準材92の対向する端縁の
中間位置を照射するはずの位置データと比較することで
照射位置のずれを知り、レーザ照射位置の補正を行うこ
とで加工の位置精度を大きく向上させることができる。
この方法は、従来、適当なレーザ照射位置検出法のない
炭酸ガスレーザによる加工に用いると特に有効である。
【0017】請求項7の方法において、上記基準マーク
Bは印刷図形Aと同時に形成されるので、上記基準マー
クBのずれを印刷のずれとみなすことができる。レーザ
の照射痕と上記基準マークBの実際の位置との関係をベ
クトルc、上記基準マークBが本来形成されるべき位置
とレーザ光が照射されるべき位置との関係をベクトルd
で表すと、このベクトルcとベクトルdの差が、基準マ
ークB形成時のずれ(すなわち印刷のずれ)とレーザ照
射位置のずれの和となる。このように、基準マークB形
成時のずれとレーザ照射位置のずれを関連づけて定量化
し、このずれ量を基にレーザの照射位置の補正を行え
ば、補正が一回の測定誤差しか含んでいないので、基準
マークB形成時のずれとレーザ照射位置のずれをそれぞ
れ補正を行う場合に比べて誤差が小さくなり、印刷図形
の切断加工の精度が向上する。
【0018】請求項8の方法において、有機材料よりな
る層61と難燃材を含む層62を有する被加工材6をレ
ーザ加工すると、レーザ照射により有機材料よりなる層
61が切断されると同時に、難燃材を含む層62内の難
燃材が気化して加工部周辺に拡がる。これが消火材の役
目を果たすので、アシストガスを使用しなくても、被加
工材6の燃焼を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1は本実施例において使用したレーザ加工装
置で、図中、1はレーザ光を発振するレーザ発振器であ
る。該レーザ発振器として、ここではCO2 レーザを用
いた。レーザ発振器1の光路途中には、焦点位置調整装
置2、集光レンズ3が配してあり、これらを通過したレ
ーザ光は、光走査手段であるガルバノスキャナ4、5に
入射する。上記ガルバノスキャナ4、5はレーザ光の照
射位置を加工エリア内で移動させるためのもので、回転
可能に設けた一対のミラー41、51を有する。そして
入射してきたレーザ光をミラー41(X軸用ミラー)、
ミラー51(Y軸用ミラー)で反射させ、下方の加工ス
テージ7上に配置した、有機材料のフィルムからなる被
加工材6上の任意の位置に照射する。
【0020】上記加工ステージ7は中空構造として、図
のように下方に吸引装置71を設置して、加工時に発生
するガスおよび切り屑を下方に吸引できるようにしても
よい。ガルバノスキャナを用いた切断においては、アシ
ストガスの吹きつけによる溶融状態での除去ではなく、
ガス化させての除去となり、切断効率を上げるにはレー
ザ光が効率よく被加工材に吸収される必要がある。吸引
装置71を設置し、発生ガスを下方へ吸引するようにす
ることで、発生ガスがレーザ光の進路を妨げないように
することができる。また、上記加工ステージ7は、必要
に応じ被加工材6の位置決めを行えるよう、X−Y方向
の移動が可能な構造としてある。
【0021】図中、8は上記レーザ発振器1、焦点位置
調整装置2を作動し、ガルバノスキャナ4、5を回転駆
動する制御装置である。なお、上記装置では、集光レン
ズ3通過後の被加工材6表面までの距離が、加工エリア
内の位置により異なるため、レーザ光の焦点位置にずれ
が生ずる。上記焦点位置調整装置2は、これを補正し、
常にレーザ光の焦点位置が最適となるように調整するた
めに設けられる。
【0022】上記レーザ加工機を使用して被加工材6の
加工を行う場合には、まず、上記加工ステージ7上に被
加工材6を固定する。続いて必要に応じ、加工ステージ
7をX−Y方向に移動させることにより被加工材6の位
置決めを行う。また、吸引装置71を作動させて加工時
発生ガスおよび切り屑を下方に吸引できるようにしてお
く。次に、予め作成してある加工データを制御装置8に
入力する。この加工データは、加工形状の他に、レーザ
発振のON−OFFについての情報も含まれたものであ
る。制御装置8では入力された加工データに基づいて演
算処理が行われ、レーザ発振器1のON−OFF信号、
焦点位置調整装置2、ガルバノスキャナ4、5の駆動信
号が出力される。そしてミラー41、51が回転し、そ
の回転角に応じた被加工材6上の任意の位置にレーザ光
が照射される。すなわち、被加工材6にレーザ光を照射
するとともに、そのレーザ光照射位置を焦点位置も調整
しつつ加工形状に沿って移動させることで、照射部分の
被加工材6をガス化し、被加工材6の形状切断を行う。
【0023】本発明では、レーザ光走査手段としてガル
バノスキャナ4、5を用いることによりコーナ部または
曲線部加工時のレーザ光の相対移動速度を直線部切断時
の移動速度に近づけることが可能になる。以下、その理
由を、X−Yテーブル方式による切断と比較して説明す
る。
【0024】図2(a)に示す鋭角形状をP→Q→Rの
順に切断する場合、Qの位置では移動方向を変更するた
めにX方向の速度が0になる。そのため、通常のX−Y
テーブル方式による切断では、Q位置の手前からテーブ
ルの移動速度(X方向)を減速して、Q位置を境に今ま
でとは逆方向に設定速度まで加速するという制御を行
う。この制御は、切断形状精度を確保するため、また、
機械的可動部(テーブル)およびその駆動モータ等を保
護するために必要である。この場合のP→Q→Rにおけ
るX方向の速度の変化を図3(a)に示す。図3(a)
中の時間tの間は、テーブルの移動速度、すなわち被加
工材とレーザ光の相対速度がP点以前(Q点以降)の直
線部での相対移動速度より遅くなっている。この時にレ
ーザ出力が一定のままであると、その部分では単位切断
長さ当たりの照射エネルギーが大きくなるため、被加工
材の溶融が進みすぎ、シャープな切断形状が得られない
(図2(b))。そこで、従来は相対速度に応じてレー
ザ出力の制御を行って対応しているが、専用の制御回路
を要し、コストアップの要因となっていた。
【0025】これに対し本発明による加工方法では、コ
ーナ部、曲線部切断時の相対速度を直線部加工時の相対
速度に近づけ、加工速度を一定化することにより照射エ
ネルギーをの均一化を図り、シャープな切断形状を得る
ことを可能にする。これは移動方向変更時の加減速に要
する時間(図3(a)中のt)を極力短く(理想的には
0)すること、すなわち図3(a)中の時間t部分の傾
きaを大きくすることであり、これにより例えば図2
(a)のような鋭角形状切断時の相対速度の変化を無視
できる程度にすることができる。ここで傾きaは、機械
的可動部の作動加速度であり、次式で表される。 a=F/m・・・式(1) この式において、Fは機械的可動部の慣性に対する効力
(X−Yテーブル方式においてはテーブル駆動モータの
発生トルクにより決定される)であり、mは機械的可動
部の質量(テーブルの質量)である。式(1)よりaを
大きくするためには、Fを大きくするか、mを小さくす
るかのいずれか、あるいは両方を行う必要がある。
【0026】X−Yテーブル方式においては、Fを大き
くすることは駆動モータの大型化につながり、mを小さ
くするために加工エリアの縮小あるいはテーブル材質の
変更が必要で、いずれもコストアップに直結して実用的
ではない。一方、本発明ではテーブルに比べて極めてm
の小さいミラーを回転駆動させるため、簡単な構成で、
aを十分大きくすることができる。従って、加減速に要
する時間tをX−Yテーブル方式に比べ1/100以下
にまで短縮することができ、コーナ部、鋭角部等の切断
時の相対移動速度を直線部切断時のそれに近づけること
ができる。
【0027】かくして、単位切断長さ当たりの照射エネ
ルギー量を加工部形状によらずほぼ一定とし、被加工材
溶融量のばらつきを少なくすることによって所望の切断
形状が得られる。また、加速度aが大きいので加工開始
とほぼ同時に設定速度に到達することができ、X−Yテ
ーブル方式による加工で設けている加工開始点までの助
走区間(図4)が不要となる。すなわち、直接に所望の
加工部から切断を開始することができるため、加工に要
する時間を短縮することが可能である。さらに、レーザ
出力を調整するための特別な制御を必要としないので装
置の制御系の構成が簡素にできる。
【0028】次に図5に基づき、本発明の第2の実施例
を説明する。ガルバノスキャナを用いるレーザ加工にお
いては、ガルバノスキャナと被加工材の距離により照射
面積が異なってくる。距離を短くすると照射面積は小さ
くなり、距離を長くすると照射面積は広くなる。一方、
精度を考えた場合、同一のミラー回転角に対し距離が短
いと光の移動量が小さく、距離が長いと光の移動量が大
きくなることから、距離が短いほうが精度よくレーザ光
を所望の位置に照射できる。従って、要求精度から距離
を設定すると照射面積すなわち加工エリアが被加工材の
面積より小さくなることがある。この場合、図形データ
を加工エリアの大きさに分割し、X−Yテーブル等を用
いて分割された各データを加工する度に被加工材を移動
することが考えられるが、一繋がりの図形では継ぎ目部
分の加工が難しく加工精度が低下する問題がある。
【0029】そこで、本実施例では、ガルバノスキャナ
4、5と被加工材6の距離を所望の位置精度が得られる
ように設定し、加工しようとする部分が常に加工エリア
内に入るように加工ステージ7を適時移動させるもので
ある。そのため、照射面積すなわち加工エリアI(図に
斜線で示す)は被加工材6の面積より小さくなってい
る。加工ステージ7はX−Y方向に移動可能となしてあ
り、これに近接して加工ステージ7の位置検出用のセン
サ81が配してある。センサ81としては、例えば加工
ステージ7側面に一定間隔で並んだスリットに光を当
て、その反射光より加工ステージ7位置を検出するもの
が使用できる。制御装置8は、レーザ光を移動させる図
形データを記憶する機能と図形データをガルバノスキャ
ナ4、5の回転角に変換する機能、およびセンサ81で
検出した加工ステージ7位置よりガルバノスキャナ4、
5の回転量を調整する機能を有している。
【0030】上記構成の装置を用いて、図5の図形を切
断する場合について図6のフローチャートにより説明す
る。加工ステージ7が移動を開始するタイミングは任意
に設定可能であるが、ここでは加工ステージ7の静止状
態で図形上の点sからaまで加工した後、ステージ7の
移動を開始し、点bからcが加工エリアI内となった時
にステージ7を制止するものとする。また、図形データ
は図中の0を原点にX−Y座標で与えられているとす
る。本実施例ではこの図形データのY座標は加工エリア
I内にあり、X座標が加工エリアI外にあるものとす
る。
【0031】まず加工ステージ7を静止状態でs−aの
部分を加工する(図5(a))。この時の加工ステージ
7の位置をステージ7位置の基準とする。点s−aの部
分は加工エリアI内にあるため、制御装置8は図形デー
タを補正することなくミラー41、51の回転角に変換
する。
【0032】次いで加工が点aに達した時、ステージ7
の移動を開始する(図5(b))。移動開始後にレーザ
を照射する時は、ステージ7の位置を検出し(図6ステ
ップ(1))、その移動分だけ照射位置を補正する(図
6ステップ(2))。この時のガルバノ照射位置のX座
標は、 ガルバノ照射座標(補正)=図形データ座標−ステージ
7移動量 として与えられる。実際の回転角はこのガルバノ照射座
標(補正)を基に算出する(図6ステップ(3))。な
お、ステージ7の移動速度はガルバノ照射座標(補正)
が加工エリアIより大きくならないようにする。次に算
出された回転角の量だけミラー41、51を回転させ
(図6ステップ(4))、レーザ光を照射する(図6ス
テップ(5))。以下、これを繰り返す。加工部が点b
に達し、点bからcが加工エリアI内に達したらステー
ジ7を停止し、ミラー41、51のみを作動して加工を
継続する(図5(c))。加工部が点cに近づいたらス
テージ7を反対方向に移動し、同様にして補正しながら
加工し、加工が終了したらレーザ照射を停止する(図6
ステップ(6))。
【0033】次に、図7に示す簡単な加工例を用いて具
体的に説明する。図7(1)に黒く示す部分を切断する
ものとし、○はパルス照射により形成されるレーザ照射
痕(加工穴)を表す。本実施例ではレーザのパルス照射
により加工穴を一部重ねながら切断を行う方法について
説明する。ガルバノスキャナ4、5の加工エリアIは図
7(2)に斜線で示す部分である。なお、図の○中の数
字は以下の説明において理解を容易にするために便宜的
に設けた数字である。
【0034】まず加工ステージ7を静止した状態で1−
4の位置までレーザ照射する(図7(3))。次にステ
ージ7の移動を開始し、次のパルスを照射する時のステ
ージ位置が図7(4)の位置(静止状態からのステージ
7移動量がdである位置)であれば、図形データとして
記憶している照射位置をdだけずらす補正を行い、5の
位置にレーザを照射する。さらに次の照射までにdだけ
移動し、ステージ静止時から計2d移動した時には図形
データとして記憶している照射位置を2dだけずらす補
正を行い6の位置にレーザ光を照射する(図7
(5))。以下、これを繰り返し10の位置まで加工が
進んだら、X座標の最大値が加工エリアI内に収まる
(図7(7))。この状態でステージ7を制止し、ミラ
ー41、51を作動して14まで加工を継続する(図7
(8))。次にステージ7を逆方向へ移動し、同様にし
て補正しながら加工する(図7(9)−(11))。X
座標の最小値が加工エリアI内に達したら、ステージ7
を制止し、未加工部を図形データを補正することなく加
工する(図7(12))。
【0035】このようにすることで、ガルバノスキャナ
4、5の加工範囲より大きい図形を加工する場合でも切
れ目なく加工することができ、ガルバノスキャナによる
加工の精度を向上させることができる。
【0036】なお、本実施例においてはレーザ発振形態
としてパルス発振を例にとったが、連続発振でもよい。
また、ステージ7位置の検出方法としては、例えばステ
ージ移動速度を検出し、速度の時間積分から位置を算出
する等、間接的に求めてもよい。ステージ移動速度を仮
定して予め図形データを補正しておき、実際のステージ
位置から補正済データをさらに補正するようにしてもよ
い。
【0037】次に図8に基づき、本発明の第3の実施例
を説明する。上記各実施例で示したようなレーザ加工に
おいては、被加工材とレーザ光照射位置を合わせる原点
位置調整が重要である。また、レーザ加工を繰り返し行
う場合、同じ図形データに対する加工であっても、時間
の経過とともにガルバノスキャナによる実際の照射位置
がずれてくることが考えられる。ガルバノスキャナによ
る加工においては、微小な回転角のずれがD×tanθ
(D=ミラー−被加工材間の距離、θ=微小な回転角ず
れ、ミラー直下の場合)となり、広加工エリア、すなわ
ちDが大きくなるほど切断精度に与える影響が大きくな
って、不良品が発生しやすくなる。この場合、適当な時
間間隔で図形データを補正する必要がある。本実施例
は、この位置補正のためのレーザ光照射位置の検出方法
に関する。
【0038】図8中、9はレーザ光の検出器であり、そ
の受光面91はレーザ光に反応して信号を出す物質より
なる。例えばCO2 レーザの場合は(λ=10.6μ
m)p型Geを用い、フォトンドラッグ効果を利用して
受光時に起電力を発生させて受光の有無を確認できる。
上記受光面91上には、その中央部に一定幅のスリット
93を設けた一対の遮光部材92が配してあり、上記ス
リット93を通して上記受光面91の一部のみが露出す
るようになしてある。ここで、遮光部材92はレーザ光
を透過しない素材からなっている。また、遮光部材92
の端の境界線1、2はその位置(X座標)が明らかにな
っているものとする。
【0039】また光走査手段として、ここでは、説明を
簡単にするために、ミラー41の回転によりX軸方向の
光走査を行うスキャナ4のみを図示してある。なお、上
記検出器9は、例えば図1のレーザ加工装置において、
遮光部材92が被加工材6と同一平面上になるようにス
テージ7の適当な位置に固定される。
【0040】以下、図9のフローチャートを用いて説明
する。まず、上記ミラー41の角度を図10(a)にお
ける遮光部材92上のS点を照射する位置にセットす
る。次にミラー41を回転させ、S点より+dの点(図
10(a)中点1)を照射する位置にセットし、レーザ
発振器より1パルス分発振させ、点1に照射する(図9
ステップ(1))。この時、検出器9の信号を確認し
(光検知の有無に関する信号:以下、有をON、無をO
FFとする)、OFFであればさらに次の点(図中点
2)を照射する位置にミラー41を回転させ、レーザを
照射する(図9ステップ(2))。以下、この動作をO
Nになるまで繰り返し、ONになった時の光移動装置の
位置データ(ここでは回転ミラーの角度)を記憶し(図
9ステップ(3))、さらに次の点を照射する位置にミ
ラー41を回転させる。以下、この動作を繰り返し、信
号が再びOFFになったところでレーザ照射を停止する
(図9ステップ(4))。また、もし最初のレーザ照射
でONとなった場合は、OFFとなる位置までマイナス
方向にレーザを移動し、改めてプラス方向に移動を開始
する(図9ステップ(5))。
【0041】次に、記憶しているONとなった最初の位
置データと最後の位置データより、中心位置データを算
出する(図9ステップ(6))。この算出した中心位置
データがスリット93の中心を実際に照射する位置デー
タであり、本来スリット93の中心を照射するはずの位
置データとの差から、照射したい位置データと実際に照
射した位置とのずれが計算できる。この時の位置データ
(回転角)と検出器9の信号の関係を図(b)(c)に
示す。図より(X11−X6 )/2の位置データが既にそ
の位置(ここではX座標)が分かっているスリット93
の中心位置を照射するデータであることがわかる。
【0042】このように、本方法を上記第1、第2実施
例で示した加工方法に適用して、原点位置調整を行い、
またはレーザ照射位置補正を行いつつ加工を行えば、加
工精度をさらに向上させることができる。
【0043】また、図11(a)のように遮光部材92
を片側だけに設けて、遮光部材92と受光面91との境
界線の位置データを基準にして実際の照射位置を知るよ
うにしてもよい。この場合には、ONとなった最初の位
置を境界の位置とすればよく、計測誤差はやや大きくな
るが、記憶、演算が不要となり、安価かつ短時間に照射
したい位置と実際に照射した位置のずれが算出可能とな
る。また、図11(b)のようにOFFの最後の点とO
Nの最初の点の中心位置を遮光部材92端縁の境界線位
置としてもよい。
【0044】図12のように検出器9をスリット93下
方に設ける代わりに斜め上方に設けて、反射するレーザ
光を集光器94で集光するようにしてもよい。このとき
遮光部材92の材料はレーザ光を反射する材料とする。
この方法により同様の効果を得ることができ、例えば装
置構成上、検出器9をスリット93下方に設けることの
できない場合に有効である。また、特にスリットを設け
ず、直接、検出器上を光移動してもよい(図13)。こ
の場合、検出器9の外周ケース95の境界位置が明らか
になっていなければならない。
【0045】本方法では、照射位置間隔を一定にしてお
く必要はなく、図14のように照射位置間隔を2段階に
設定し、粗く境界線の位置を把握した後(図14
(a))、さらに境界線付近で照射位置間隔を小さくし
て検出精度を上げることもできる(図14(b))。
【0046】なお、本実施例では光走査手段として回転
ミラーを用い、光検出器を固定した場合について説明し
たが、固定ミラー42を用い、X−Yテーブル72によ
り光検出器9とスリット93を移動させる加工方法にも
適用することができる(図15)。この場合にも同様の
効果が得られ、加工精度の向上に有効である。
【0047】次いで、図16により本発明の第4の実施
例について説明する。本実施例は、被加工材6に予め印
刷等により位置検出のためのマークが入れ、これを基
に、印刷誤差および照射位置を補正する方法に関する。
図において、被加工材6には、印刷により切断する図形
Aとレーザ照射位置検出のためのマークBが同時に形成
してある。被加工材6近傍には、レーザの照射痕と図形
Bのずれを検出するための検出装置82が配置してあ
り、その検出結果は制御装置8に入力されるようになし
てある。制御装置8はレーザ光を移動させる図形データ
を記憶する機能と、この図形データをガルバノスキャナ
4、5の回転角に変換する機能、および検出装置82に
より検出されたずれを基にガルバノスキャナ4、5の回
転量を調整する機能とを兼ね備えている。
【0048】図17(a)は、図形B周辺の拡大図であ
る。図中、点線で示した図形の位置は本来印刷が施され
るはずの位置であり、実線の図形Bが実際に印刷された
図形である。また、点線で示した丸印の位置は、点線の
図形に対して予めその位置が指定されている位置で、本
来レーザが照射されるべき位置である。実線の丸印の位
置は実際にレーザが照射された位置である。すなわち、
図17(b)に示すように印刷はベクトルaで表される
量だけずれており、照射位置はベクトルbで表される量
だけずれている。従って、印刷のずれ、照射位置のずれ
をそれぞれ個別に補正すると、その補正は印刷と照射位
置の双方の検出誤差を含んだものとなる。
【0049】本発明では、照射位置のずれを定量化する
に際し、印刷部と関連づけて定量化し、測定誤差を小さ
くしようとするものである。以下、その方法について説
明する。まず、実際の照射位置と印刷のずれを測定する
ために図形B付近に1パルスのレーザ照射を行い、検出
装置82によりずれを測定して補正量を演算する。演算
方法を具体的に説明すると、図17(c)に示すように
実際の印刷と実際の照射位置の位置関係をベクトルとし
て認識する(ベクトルc)。このベクトルと本来印刷が
施されるはずの位置と本来レーザが照射されるはずの位
置との関係を示すベクトルdのベクトル差h’が実際の
印刷位置と実際の照射位置のずれの和(すなわち図17
(b)におけるベクトルaとベクトルbの差)に相当す
る。そしてこのずれ量を基に、記憶しているデータを補
正し、その補正したデータをミラーの回転角に算出して
印刷図形aを切断することにより高精度な加工を実現す
ることができる。
【0050】本実施例では印刷により形成したマークを
基準にしたが、印刷に限らず、例えば前工程で穴開け加
工を行い、その穴に対して高精度にレーザ加工を行いた
い場合にも適用することができる。また、本方法は、ガ
ルバノスキャナを用いた加工のみならず、X−Yテーブ
ルを用いてレーザ光に対し被加工材を移動させる場合
等、レーザ光と被加工材とを相対移動させる加工のいず
れにも適用することができる。
【0051】なお、上記各実施例では、被加工材6とし
て有機材料のフィルムを用いたが、有機材料を含む織布
であってもよい。また、被加工材6は単層でも多層構造
でもよい。特に、ガルバノスキャナを用いた加工方法の
ようにアシストガスを用いないレーザ加工では、可燃性
有機材料からなる被加工材6が入熱過多となって燃焼す
ることを防止するため、図18に示すように可燃性有機
材料からなる第1の層61の下面に難燃材を含んだ材料
よりなる第2の層62を積層した構造の被加工材6を用
いることが望ましい。具体的には、例えば第1の層61
としてポリエチレンテレフタレート等の可燃性有機材料
を、第2の層62としてポリハロゲン化有機りん酸エス
テル等の難燃材を含んだ材料で構成することが考えられ
る。
【0052】可燃性有機材料からなる単層の被加工材6
を加工する場合、レーザ光を被加工材6を切断し、かつ
燃焼しないように最適化したとしても、エネルギーのば
らつき等により入熱過多となって材料が燃焼するおそれ
が残る。このような時、図18のように構成した被加工
材6に、第1の層61側からレーザ光を照射すると、第
2の層62中の難燃材も気化し、加工部周辺に拡がる。
これが消化材の役目を果たし、被加工材6の燃焼を防止
することができる。加工後に第2の層62を取り除けば
被加工材6を任意形状で得ることができる。あるいは、
第2の層62を残しても差し支えない場合には、特にこ
れを取り除く必要はない。
【0053】難燃材を含んだ層を設ける時は、必ずしも
2層構造である必要はなく、多層とした少なくとも1層
が難燃材を含んだ層であればよい。あるいは、各層を接
着するために使用する接着材層に難燃材を添加すること
もできる。なお、レーザ光の照射は第2の層62側から
でもよい。
【0054】
【発明の効果】しかして、本発明によれば、被加工材を
高品質、高精度に加工することができ、工業的に高い利
用価値を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例において使用したレ
ーザ加工装置の全体概略図である。
【図2】図2(a)は第1実施例の方法による切断形
状、図2(b)は従来方法による切断形状である。
【図3】図3(a)は従来方法によるレーザ光の移動速
度の変化を示す図、図3(b)は本発明方法によるレー
ザ光の移動速度の変化を示す図である。
【図4】図4は従来方法によるレーザ加工方法を説明す
るための図である。
【図5】図5は本発明の第2の実施例において使用した
レーザ加工装置の全体概略図である。
【図6】図6は第2実施例の加工方法を示すフローチャ
ートである。
【図7】図7は第2実施例の加工工程を示す図である。
【図8】図8は本発明の第3の実施例において使用した
レーザ照射位置検出装置の全体概略図である。
【図9】図9は第3実施例のレーザ照射位置検出方法を
示すフローチャートである。
【図10】図10(a)は図9の部分拡大図、図10
(b)、(c)はそれぞれレーザ照射位置とミラー回転
角、レーザ照射位置と光検出器信号の関係を示す図であ
る。
【図11】図11はレーザ照射位置検出方法の他の例を
示す図である。
【図12】図12はレーザ照射位置検出方法の他の例を
示すレーザ照射位置検出装置の部分拡大図である。
【図13】図13はレーザ照射位置検出方法の他の例を
示す図である。
【図14】図14はレーザ照射位置検出方法の他の例を
説明するための図である。
【図15】図15はレーザ照射位置検出方法の他の例を
示すレーザ照射位置検出装置の全体概略図である。
【図16】図16は本発明の第4の実施例において使用
したレーザ加工装置の全体概略図である。
【図17】図17は第4実施例のレーザ加工方法を説明
するための図である。
【図18】図18は本発明において使用される被加工材
の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器 2 焦点位置調整装置 3 集光レンズ 4、5 ガルバノスキャナ 41、51 ミラー 6 被加工材 7 加工ステージ 8 制御装置 81 位置検出センサ(位置検出手段) 9 光検出装置 92 遮光部材(基準材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 康孝 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 加藤 滋也 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機材料を含む被加工材をレーザ加工す
    る方法において、レーザ光を集光するためのレンズと上
    記被加工材の間に複数のミラーを回転可能に設け、これ
    らミラーを互いに異なる方向にそれぞれ独立に回転駆動
    することにより、レーザ光を上記被加工材に対し相対移
    動させて切断加工を行うことを特徴とするレーザ加工方
    法。
  2. 【請求項2】 上記被加工材を搭載する加工ステージを
    移動する手段と、該加工ステージの位置を検出する手段
    を設けて、上記加工ステージを適時移動し、上記位置検
    出手段によって検出される上記加工ステージの位置と、
    予め記憶している加工位置の座標データを基にレーザ照
    射位置の補正を行う請求項1記載のレーザ加工方法。
  3. 【請求項3】 上記被加工材が、有機材料を含むフィル
    ムまたはフィルム状のものを複数積層してなる多層フィ
    ルム、あるいは有機材料を含む織布である請求項1また
    は2記載のレーザ加工方法。
  4. 【請求項4】 レーザ光を被加工材に対し相対移動させ
    て加工を行うレーザ加工方法において、上記被加工材の
    近傍にレーザ光の受光の有無を検出する検出器を設け、
    該検出器に接して設置位置が既知である基準材を配し
    て、上記検出器と基準材の境界を横切るようにレーザ光
    を相対移動させ、上記検出器が発するレーザ照射の有無
    を表す電気信号と上記基準材の位置データからレーザ照
    射位置を検出し、これを基にレーザ照射位置の補正を行
    うことを特徴とするレーザ加工方法。
  5. 【請求項5】 上記基準材を複数設けてこれらを上記検
    出器を挟んで対向配設し、上記複数の基準材と上記検出
    器の境界をそれぞれ横切るようにレーザ光を相対移動さ
    せて、上記検出器が発する電気信号が最初にレーザ照射
    有を示した位置と最後にレーザ照射有を示した位置の中
    間位置を、上記複数の基準材の中間位置とし、この位置
    データと予め記憶している中間位置の座標データからレ
    ーザ照射位置を検出し、これを基にレーザ照射位置の補
    正を行う請求項4記載のレーザ加工方法。
  6. 【請求項6】 上記レーザ光の照射手段として炭酸ガス
    レーザを用いる請求項4または5記載のレーザ加工方
    法。
  7. 【請求項7】 被加工材に切断すべき図形を印刷形成し
    た後、この印刷図形をレーザ光にて切断するレーザ加工
    方法または被加工材に穴開け加工した後、この穴を切断
    の基準として所望の位置をレーザ光にて切断するレーザ
    加工方法において、上記印刷図形の形成または上記穴開
    け加工と同一の工程で、上記被加工材上にレーザ照射位
    置検出用の基準マークを形成し、該基準マークの近傍に
    レーザ光の照射を行って、その照射痕の位置と上記基準
    マーク位置のずれ量を基にレーザ照射位置の補正を行う
    ことを特徴とするレーザ加工方法。
  8. 【請求項8】 有機材料を含む被加工材をレーザ加工す
    る方法において、有機材料よりなる層と、その少なくと
    も一方の面に形成される難燃材を含む層を有する材料を
    上記被加工材として使用し、上記被加工材の加工部に補
    助ガスを吹きつけることなく加工を行うことを特徴とす
    るレーザ加工方法。
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