JPH09294368A - 電源回路 - Google Patents

電源回路

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JPH09294368A
JPH09294368A JP12772196A JP12772196A JPH09294368A JP H09294368 A JPH09294368 A JP H09294368A JP 12772196 A JP12772196 A JP 12772196A JP 12772196 A JP12772196 A JP 12772196A JP H09294368 A JPH09294368 A JP H09294368A
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signal
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JP12772196A
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Kazunari Kitani
一成 木谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池本数の異なるシステムでも同一のDC/
DCコンバータおよび制御回路を兼用することを可能に
し、起動直後の安全対策を実行できる電源回路。 【解決手段】 パルス幅制御方式のDC/DCコンバー
タにおいて、DC/DCコンバータの出力電圧7と基準
電圧8より出力電圧に一次比例するフィードバック信号
を生成するフィードバック信号生成手段9と、フィード
バック信号と検出抵抗4の検出電圧を比較する信号比較
手段10と、その信号比較手段の出力と各種制御信号に
応じてスイッチング素子3を制御する制御信号発生手段
14と、DC/DC起動時のみ制御信号発生手段の制御
信号のデューティをデューティ制限信号13により制限
するデューティ制限手段と、電池1の電圧に応じてデュ
ーティ制限手段の制限デューティを制限デューティ切替
信号12により切替える制限デューティ切替手段を有し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池を電源とする
DC/DCコンバータに関し、詳しくはカメラ又は電子
機器等に使用するDC/DCコンバータ制御の際の安全
対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からDC/DCコンバータはカメラ
等の電池を電源とするシステムで広く用いられている。
【0003】DC/DCコンバータの制御信号は、誤差
増幅器等からDC/DCコンバータの出力電圧と、その
基準値との差に基づくフィードバック信号が与えられ、
それに応じてDC/DCコンバータに適した制御信号
(デューティ信号)を生じる。このような信号をスイッ
チングトランジスタに与えて制御することで、DC/D
Cコンバータの出力電圧をレギュレートするものであ
る。
【0004】これら従来のDC/DCコンバータでスイ
ッチングトランジスタを制御する制御信号発生回路は、
フィードバック信号に比例した制御信号を発生するよう
になっていて、このような制御信号発生回路はDC/D
Cコンバータの変換特性が直線的な場合は問題にならな
いが、変換特性が非直線領域、例えば電源投入後出力が
安定するまでの時間内等においては、制御が不安定とな
り一次コイル、およびスイッチングトランジスタ等に瞬
間的に過大な電流を流してしまうという不都合があっ
た。このような不都合を防止するためのものとしては、
DC/DC起動後所定の出力に達するまで、あるいは一
定時間が経過するまで、制御信号のデューティを制限し
て過大電流が流れないようにする方式が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例は、1個の電源電池を用いる場合の例であって、カ
メラをはじめとする電池を電源とする電気システムにお
いては、駆動するアクチュエータ等の要求から異なる電
源電圧(例えば、3V電池を1個用いる3V系のシステ
ムと、3V電池を2個直列に接続し6Vとして用いる6
V系システム)の電気システムが要求される場合があ
る。
【0006】このような場合に、同一のDC/DCコン
バータと制御回路を異なる電池電圧のシステムに移管し
た場合、あるいは異なる電池電圧のシステムで同一のD
C/DCコンバータと制御回路を兼用しようとした場合
には、次のような問題が発生する。
【0007】(1)通常動作領域での、効率、最大負荷
等の設定は、いずれか一方の電池電圧に対してしか最適
化できない。
【0008】(2)起動時の制御信号のデューティもい
ずれか一方の電池電圧にしか最適化しづらい。すなわち
起動時の制御信号のデューティを同じように制限した場
合に、高い電池電圧を用いるシステムでは、その制限デ
ューティでは過大電流が流れてしまう。また、低い電池
電圧を用いるシステムの方は、その制限デューティでは
所定の出力まで昇圧できないという状況が発生する。
【0009】カメラにおいてはDC/DC出力は、フィ
ルム給送モータ等の駆動系の電源としては使用せず、主
にCPUをはじめとする制御系として用いるので、
(1)の問題については、低い電池電圧を用いるシステ
ムに合わせて最適化しておけば、高い電池電圧を用いる
システムにおいて問題となることは有り得ない。
【0010】しかしながら、(2)の問題については、
電池を用いる関係上電源電圧が3Vと6Vというように
2倍も異なることが多いため、どちらの電源システムに
おいても問題ないという制限デューティ比の設定は不可
能であるという問題があった。
【0011】依って、本発明の目的は、電池本数の異な
るシステムにおいても、同一のDC/DCコンバータお
よび制御回路を兼用することを可能にしてシステムのコ
ストを低下させるとともに、DC/DCコンバータの起
動直後の安全対策を確実に実行して、起動時間の短縮も
図れる電源回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本出願に係る発明の目的を実現する構成は、請求項
1に記載のように、パルス幅制御方式のDC/DCコン
バータ本体のスイッチング素子を制御して電池電圧を所
定の電圧に昇降圧し、出力をDC/DC出力検出手段を
用いて検出するDC/DCコンバータであって、DC/
DCコンバータの出力と基準電圧より出力電圧に一次比
例するフィードバック信号を生成するフィードバック信
号生成手段と、前記フィードバック信号と検出電圧を比
較する信号比較手段と、前記信号比較手段の出力および
各種制御信号に応じてスイッチング素子を制御する制御
信号発生手段と、DC/DC起動時のみ前記制御信号発
生手段のスイッチング信号出力のデューティを制限する
デューティ制限手段と、電池電圧に応じて前記デューテ
ィ制限手段の制限デューティを切替える制限デューティ
切替手段とを有することを特徴とする電源回路にある。
【0013】この構成によれば、起動時の制御が不安定
な期間、スイッチング素子を制御するスイッチング信号
出力のデューティをデューティ制限手段によって制限
し、制限するデューティの大きさは電池電圧のシステム
に応じて制限デューティ切替手段により選択指定するの
で、例えば、3V電池を1個用いる3Vの電池電圧のシ
ステムと、3V電池を2個直列に接続する6Vの電池電
圧のシステムでは、それぞれ別々の制限デューティ比を
設定して区別し安全に制御することができる。
【0014】また、本出願に係る発明の目的を実現する
具体的な構成は、請求項2に記載のように、請求項1に
おいて、前記パルス幅制御方式のDC/DCコンバータ
本体は、トランスを用いるフライバック方式のDC/D
Cコンバータであることを特徴とする電源回路にある。
【0015】この構成によれば、単コイル型のフライバ
ック式DC/DCコンバータにおいて、異なる電池電圧
のシステムを使用する際、どちらの場合も起動時の制御
を安定に行うことができる。
【0016】また、本出願に係る発明の目的を実現する
他の具体的な構成は、請求項3に記載のように、請求項
1において、前記パルス幅制御方式のDC/DCコンバ
ータ本体は、電流検出型パルス幅制御方式のDC/DC
コンバータであることを特徴とする電源回路にある。
【0017】この構成によれば、電流検出型パルス幅制
御方式のDC/DCコンバータにおいて、異なる電池電
圧のシステムを使用する際、どちらの場合も起動時の制
御を安定に行うことができる。
【0018】また、本出願に係る発明の目的を実現する
他の具体的な構成は、請求項4に記載のように、請求項
1において、前記制限デューティ切替手段は、信号比較
手段の出力に基づいて制限デューティを切替えることを
特徴とする電源回路にある。
【0019】この構成によれば、起動時の制御不安定の
期間はデューティを制限するために信号比較手段の出力
を固定にしてデューティを制限し、DC/DC出力が上
昇するに従い信号比較手段の出力を比例出力制御に切替
えデューティ制限を解除するというように、信号比較手
段の出力に基づいたデューティの制限を行えば、起動時
も安定した制御を行うことができる。
【0020】また、本出願に係る発明の目的を実現する
他の具体的な構成は、請求項5に記載のように、請求項
4において、DC/DC起動時の前記信号比較手段の出
力は制限デューティに基づき固定されていることを特徴
とする電源回路にある。
【0021】この構成によれば、DC/DC起動時の制
御不安定な期間には信号比較手段の出力を固定すること
によって、例えば、起動時の制御不安定期間におけるデ
ューティを制限率、12.5%あるいは25%等に制限
して制御することができる。
【0022】また、本出願に係る発明の目的を実現する
他の具体的な構成は、請求項6に記載のように、請求項
1において、前記制限デューティ切替手段は、電池電圧
のA/D変換結果に基づいて制限デューティを切替える
ことを特徴とする電源回路にある。
【0023】この構成によれば、電池電圧の検出値をA
/D変換した値より制御側で、例えば3Vのシステムか
6Vのシステムかを認識して制限デューティの切替えを
行うことができる。
【0024】また、本出願に係る発明の目的を実現する
他の具体的な構成は、請求項7に記載のように、請求項
1において、前記制限デューティ切替手段は、カメラの
シーケンス制御プログラムに基づいて制限デューティを
切替えることを特徴とする電源回路にある。
【0025】この構成によれば、制限デューティ切替信
号、デューティ制限信号ともCPUの管理下に置いて、
CPUが各種検出結果に基づいて制限デューティを切替
えるような制御方式とすることができる。
【0026】また、本出願に係る発明の目的を実現する
他の具体的な構成は、請求項8に記載のように、請求項
1において、前記制限デューティ切替手段は、制御信号
発生手段の基準クロックに基づいて制限デューティを切
替えることを特徴とする電源回路にある。
【0027】この構成によれば、制御タイミングを与え
る基準クロックの周期も参照して制限デューティを決定
することができる。
【0028】また、本出願に係る発明の目的を実現する
他の具体的な構成は、請求項9に記載のように、請求項
1において、前記デューティ制限信号を出力してデュー
ティを制限するDC/DC起動時の期間は、出力がレギ
ュレート可能領域内の所定値を超えるまで、あるいは起
動後一定時間経過するまでであることを特徴とする電源
回路にある。
【0029】この構成によれば、DC/DC起動後、レ
ギュレート可能領域内の所定値に達するか、又は一定の
時間が経過したらデューティ制限信号をオフしてデュー
ティの制限を解除し通常のレギュレート動作に移行する
ことができる。
【0030】また、本出願に係る発明の目的を実現する
他の具体的な構成は、請求項10に記載のように、請求
項1において、前記制限デューティは、使用する電池電
圧および基準クロック等に対して通電開始後、コイルが
磁気飽和を起こさず定格電流内の値でスイッチング素子
がオフする範囲で可能な限り小さく、且つ電池電圧が低
下した場合でもバッテリチェックの結果が動作可能範囲
内の場合は確実にDC/DCが昇圧できる大きさのデュ
ーティに設定することを特徴とする電源回路にある。
【0031】この構成によれば、電池電圧が3Vシステ
ムでは制限デューティを25%、6Vシステムでは1
2.5%等と決定することができる。
【0032】また、本出願に係る発明の目的を実現する
他の具体的な構成は、請求項11に記載のように、請求
項1又は9において、前記デューティ制限信号をオフす
れば前記制限デューティ切替信号は設定値の如何に関わ
らず自動的に解除されることを特徴とする電源回路にあ
る。
【0033】この構成によれば、デューティ制限信号で
規制する起動時の制御不安定期間以外は、デューティ制
限を完全に解除して通常の比例制御に影響が無いように
することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に
係る電源回路のブロック図である。図2は図1に示す電
源回路の定常動作時のタイミングチャートである。図3
は図1に示すフィードバック信号生成回路の入出力特性
を示す図である。図4は図1に示す電源回路の3Vシス
テムにおける起動時のタイミングチャートである。図5
は図1に示す電源回路の6Vシステムにおける起動時の
タイミングチャートである。
【0035】図1において、1は電源であるところの電
池、2は電気エネルギーを蓄積するコイル、3はコイル
2の電流をオン/オフしスイッチングするスイッチング
素子のトランジスタ、4はコイル電流を検出するための
検出抵抗、5はスイッチング素子3がオフしたときにコ
イル2により昇圧された出力を整流するためのダイオー
ド、6は出力を安定化するためのフィルタ、7は出力電
圧供給用の出力端子である。
【0036】8は基準電圧、9は出力検出手段(図示し
ていない)より得られる出力端子7の出力電圧と、基準
電圧8をもとにフィードバック信号を生成するフィード
バック信号生成回路、10はフィードバック信号と検出
電圧を比較する信号比較手段としてのコンパレータ、1
1はスイッチング素子3を駆動する制御信号発生回路1
4の基準クロック、13は制御信号のデューティを制限
するかしないかを切替えるデューティ制限信号、12は
制限デューティを12.5%と25%に切替える制限デ
ューティ切替信号、14はコンパレータ10の出力と基
準クロック11および制限デューティ切替信号12、デ
ューティ制限信号13に応じて、スイッチング素子3を
適切にオン/オフする信号を生成するスイッチング制御
信号発生回路である。
【0037】つぎに動作について説明する。
【0038】(1)通常のレギュレート時 図2に示すような基準クロック11の立上がりタイミン
グで、制御信号発生回路14は制御信号のHを出力す
る。このときのDC/DC出力電圧と基準電圧8の関係
から、フィードバック信号生成回路9でフィードバック
信号が生成される。フィードバック信号は負荷が増える
などして出力電圧が下がると上昇し、DC/DCにより
昇圧されると下降するという、出力電圧に対して一次比
例する信号を生成する。
【0039】但し、図3のフィードバック信号生成回路
9の入出力特性にも示すように、DC/DC出力が通常
動作時のレギュレート可能領域内(三角形の右側半分)
にある時は、DC/DCコンバータは出力をレギュレー
トする通常の動作を行うものの、何等かの原因でそれよ
りもDC/DC出力が低下した場合は、本来なら、それ
に見合うだけコイルに電流を流す方向に、図3でいうと
実線で示す三角形特性の頂点から左半分のように低下し
ないで、上方に点線で示すように一次比例特性を維持す
る方向へ出力を上げなければならない。
【0040】しかしながら、フィードバック信号生成回
路9の電源はDC/DC出力を用いている関係上、DC
/DC出力がある値(図3の例では、三角形特性の頂点
より左側へ)を下回ると、フィードバック出力信号は図
の実線で示す特性のようにDC/DC出力の低下に追随
して低下出力を生成してしまう。このように、DC/D
C出力がレギュレート状態から何等かの原因(電源電圧
の低下、あるいは負荷の増大等)により、通常動作時の
レギュレート可能領域より低下していくと、もはやDC
/DCコンバータはレギュレート不可能となり出力は急
速に低下するという不安定な状態になる。
【0041】電池電圧が正常で、過大な負荷もなければ
DC/DC起動時には、図3に示すような入出力特性に
従ってDC/DCは昇圧していってレギュレート状態に
入る動作となる筈である。
【0042】次に、コンパレータ10でフィードバック
信号生成回路9の出力電圧と、検出抵抗4に表れるコイ
ル電流検出電圧とを比較する。フィードバック信号の特
性からDC/DCの出力電圧が下がるとフィードバック
電圧は上昇するため、コンパレータ10はコイル電流が
フィードバック電圧に対応するだけ流れるまでは反転し
ない。
【0043】コイル電流がフィードバック電圧に対応す
るまで流れ、コンパレータ10が反転すると制御信号生
成回路14は制御信号のLを出力し、次の基準クロック
8の立上がりを待つ。このような動作を繰返して設定出
力電圧まで昇圧される。
【0044】なお、DC/DCの負荷が限りなく小さい
時にはDC/DCの出力は、フィードバック出力、コイ
ル電流検出電圧がともに0となる点で平衡に達し、その
出力電圧はフィードバック出力が0となる電圧である。
実際には、単電源で動作させる場合が多いので0Vで比
較するコンパレータではなく、コンパレータが適切な入
力レンジになるように、フィードバック出力、コイル電
流検出電圧ともにオフセットをつける場合が多い。
【0045】(2)3V系システムにおけるDC/DC
起動時 次にDC/DC起動時の状況について説明する。DC/
DC起動時には当然出力は0である。このときフィード
バック信号生成回路9、基準電圧8、コンパレータ10
の電源もまたDC/DCの出力で動作するため、DC/
DCの起動直後にはこれらの回路は動作しない。したが
って起動後これらの回路が動作し、図3に示すレギュレ
ート可能領域までDC/DCの出力が上昇するまでは、
まったくレギュレートされない状態となる。
【0046】そのために通常はアンプ、コンパレータ等
が動作できない電源電圧の範囲を検出し、コンパレータ
10の出力をいずれかに固定する回路が付加されている
場合が多い。この場合であれば、DC/DC出力電圧が
低い範囲では、DC/DCのスイッチングを行う方向、
すなわち、フィードバック出力の方がコイル電流検出電
圧より大きいという結果を出力する方向に固定されるの
が一般的である。
【0047】従ってこの間、スイッチング制御信号にデ
ューティの制限がないと、コイル電流は可能な限り流れ
るため、コイル、スイッチング素子等の破壊を招く恐れ
がある。
【0048】これを防ぐ対策として、起動時にはデュー
ティ制限信号13を出力して、DC/DC出力が図3の
レギュレート可能領域内のある所定値を超えるまで、あ
るいは起動後一定時間を経過するまで、デューティを制
限してコイルへの過電流の突入を避ける。
【0049】この制限デューティについては、使用する
電池電圧、基準クロックに対し、通電開始後コイルが磁
気飽和を起こさないよう、又定格電流内の値でスイッチ
ング素子がオフするように制限する必要がある。
【0050】したがって安全性からはデューティが小さ
く、且つ、電池電圧が低下した場合でもバッテリチェッ
クでOKの範囲内では、確実にDC/DCが昇圧できる
ような大きさのデューティに設定しなければならない。
これらの観点からの演算、学習の結果として、本実施の
形態では、3V電池を1個使用するシステムでは制限デ
ューティをデューティ制限信号13、制限デューティ切
替信号12により25%に設定している。
【0051】図4はこのような3V1個のシステムの場
合のタイムチャートであり、ここではDC/DC出力が
ある所定値(昇圧OKレベル)を超えた所で、デューテ
ィ制限信号13をオフしている。
【0052】図4に示すように、DC/DC起動直後は
フィードバック信号生成回路9、コンパレータ10とも
動作しないため、コンパレータの出力は固定されている
状態である。従って、コイル電流は先に決められた、2
5%のデューティ期間づつオンしながら、徐々に昇圧し
ていく。
【0053】ここでは、デューティが25%であればコ
イル2の定格電流、トランジスタ3の定格電流を超える
ことはない。こうしてDC/DC出力が上昇していく
と、やがてフィードバック信号生成回路9、コンパレー
タ10等の回路が動作しない領域から、各回路が動作で
きる状態へ、つまり図4上では未だ通常動作時のレギュ
レート可能領域外(丸で囲んだ部分)である状態へ進
み、さらにDC/DC出力が上昇して、DC/DCが昇
圧できたと判断できる出力電圧をDC/DC出力検出手
段(図示していない)が検出した時点(図4の昇圧OK
レベルに相当)で、デューティ制限信号13をオフし、
同時に制限デューティ切替信号12もオフして25%の
デューティ制限を解除し、レギュレート状態に入るとと
もに、許容範囲内での負荷に備えることが可能になる。
なお、デューティ制限信号13と制限デューティ切替信
号12のオフ処理は別々のように説明したが、デューテ
ィ制御信号13がオフすると制御信号発生回路14は制
限デューティ切替信号の設定内容には関わり無く、フィ
ードバック信号生成回路9の出力のみに応じた制御信号
を出力するので、ここは、デューティ制限信号13のオ
フに連動して自動的に制限デューティ切替信号はオフと
なるという構成と解すべきである。
【0054】(3)6V系システムにおけるDC/DC
起動時 次に、3V電池を2本直列接続して用いる6V系システ
ムのDC/DC起動時の動作について説明する。
【0055】カメラでは使用するアクチュエータの違い
により、3V系、6V系を選択する操作方法があるが、
この場合に電気システムの制御系の負荷電流等は殆ど変
化しないので、3V系に用いるDC/DCシステムを6
V系に用いても通常の負荷電流を流す動作状態であれば
問題とならない。
【0056】但し、起動時には状況が異なり問題が発生
する。すなわち、一般的にスイッチングトランジスタが
on期間オンすると、電源電圧VbatからコイルLに
は突入電流が、 IL=(Vbat/L)*Ton 但し、トランジスタのオン抵抗、検出抵抗、Lの抵抗成
分を除くが流れる。従って、電池電圧が2倍になると同
じデューティ制限期間内に流れる突入電流も2倍になる
計算になる。
【0057】そこで6V系システムの場合はそのタイミ
ングチャートを図5に示すように、制限デューティ切替
信号12を切替えて、DC/DC起動時の制限デューテ
ィを12.5%としている。
【0058】この場合もDC/DC起動直後は、フィー
ドバック信号生成回路9、コンパレータ10とも動作し
ないため、コンパレータ10の出力は固定されている状
態である。従ってコイル電流はデューティ制限信号1
3、制限デューティ切替信号12により決められた1
2.5%の期間づつオンしながら、徐々に昇圧してい
く。
【0059】ここではデューティが12.5%あれば、
コイル2の定格電流、トランジスタ3の定格電流を超え
る心配は無い。こうしてDC/DC出力が上昇して行く
と、図5中の丸で囲んだ、フィードバック信号回路9、
コンパレータ10は動作できるが、まだ通常動作時のレ
ギュレート可能領域外の部分へ進み、さらにDC/DC
出力が上昇して昇圧OKレベルの電圧に達したら、デュ
ーティ制限信号13をオフして、同時に制限デューティ
切替信号12もオフしてデューティ制限を解除し、レギ
ュレート状態に入るとともに許容範囲内での負荷に備え
ることができる。
【0060】このように、本実施の形態によれば、3V
系のシステムおよび6V系のシステム双方に容易に併用
可能な制限デューティ比の設定制御が可能になった。
【0061】また、本実施の形態では、デューティ制限
信号および制限デューティ切替信号の切替を、DC/D
C出力検出手段の検出値を用いてオン/オフしたが、制
限デューティ切替信号12は3Vシステムでは25%、
6Vシステムでは12.5%と固定になるので、ハード
ウェアにて例えば基板上のショートパターンやIC内の
Al配線等により、いずれかを固定値として設定するよ
うにしてもよい。
【0062】また、電源電圧を検出する電池電圧検出用
コンパレータ等の出力に応じて切替えるようにしても構
わない。
【0063】また、制限デューティ切替信号、デューテ
ィ制限信号ともに全てCPUの管理下に置き、CPUが
検出したコンパレータ出力、タイマ、A/D変換結果等
を参照して演算した結果により切替えるようにしても構
わない。
【0064】また、いずれかの電源システムに応じてR
OM内のメインプログラム内に格納するか、又はEEP
ROMに情報を格納して、必要に応じてメインプログラ
ムにて読込むことで切替処理を行うことも可能である。
【0065】また、本実施の形態では、ここまで電流検
出型パルス幅制御の他励方式のDC/DCコンバータを
例に説明してきたが、これに限定するものでは無く、パ
ルス幅制御方式のDC/DCコンバータであれば他の方
式のものに全て適用可能であり、例えば、スイッチング
トランジスタを2個用いるプッシュプル型のDC/DC
コンバータ等にも、基本的には適用可能な制御方式であ
る。
【0066】また、制御信号発生回路14内の構成とな
るスイッチング素子の制御素子については、スイッチン
グトランジスタ3のオン/オフを制御する制御素子とし
て、バイポーラトランジスタを用いる電流制御型、ある
いはFETを用いる電圧制御型のいずれの制御方式の場
合にも適用可能である。
【0067】更に、本実施の形態は、DC/DC起動時
の過電流を防止する目的でデューティ制限を用いるとい
う安全対策であるが、通常のDC/DCの安全回路の動
作と併用して、例えば起動時に限らず通常動作中の監視
では、完全に異常と判断できる過電流が検出された場合
は、速やかに安全回路を作動させてスイッチング動作を
停止させ、また異常と断定するには観察が必要な場合は
制限デューティ切替信号によりデューティを制限して動
作を観察する等の使用法も考えられる。
【0068】
【発明の他の実施の形態】更に、本実施の形態によるD
C/DCコンバータはカメラを例に説明したがカメラ用
に限らず、ビデオカメラ、デジタルカメラのCCD駆動
電源用等、今後益々用途が拡大し電源種類も多岐に亘る
ポータブルタイプの電子機器等に使用されるDC/DC
に適用して好適である。
【0069】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、電池電圧に応じてデューティ制限手段、制限デュー
ティ切替手段によりDC/DCコンバータの起動時にス
イッチング素子を駆動する制御信号発生手段の制御信号
のデューティを制限し切替えることにより、電池本数が
異なるシステムにおいても、同一のDC/DCコンバー
タおよび制御回路を兼用することを可能としてシステム
のコストを低減させるとともに、DC/DCコンバータ
の起動直後の安全対策を確実に実行可能にし、起動時間
も短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電源回路のブロック
図である。
【図2】図1に示す電源回路の定常動作時のタイミング
チャートである。
【図3】図1に示すフィードバック信号生成回路の入出
力特性を示す図である。
【図4】図1に示す電源回路の3Vシステムにおける起
動時のタイミングチャートである。
【図5】図1に示す電源回路の6Vシステムにおける起
動時のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 電池 2 コイル 3 スイッチングトランジスタ 4 検出抵抗 5 ダイオード 6 フィルタ 7 出力端子 8 基準電圧 9 フィードバック信号生成回路 10 コンパレータ 11 基準クロック 12 制限デューティ切替信号 13 デューティ制限信号 14 制御信号発生回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス幅制御方式のDC/DCコンバー
    タ本体のスイッチング素子を制御して電池電圧を所定の
    電圧に昇降圧し、出力をDC/DC出力検出手段を用い
    て検出するDC/DCコンバータであって、 DC/DCコンバータの出力電圧と基準電圧より出力電
    圧に一次比例するフィードバック信号を生成するフィー
    ドバック信号生成手段と、前記フィードバック信号と検
    出電圧を比較する信号比較手段と、前記信号比較手段の
    出力および各種制御信号に応じてスイッチング素子を制
    御する制御信号発生手段と、DC/DC起動時のみ前記
    制御信号発生手段のスイッチング信号出力のデューティ
    を制限するデューティ制限手段と、電池電圧に応じて前
    記デューティ制限手段の制限デューティを切替える制限
    デューティ切替手段とを有することを特徴とする電源回
    路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電源回路において、前記
    パルス幅制御方式のDC/DCコンバータ本体は、トラ
    ンスを用いるフライバック方式のDC/DCコンバータ
    であることを特徴とする電源回路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電源回路において、前記
    パルス幅制御方式のDC/DCコンバータ本体は、電流
    検出型パルス幅制御方式のDC/DCコンバータである
    ことを特徴とする電源回路。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電源回路において、前記
    制限デューティ切替手段は、信号比較手段の出力に基づ
    いて制限デューティを切替えることを特徴とする電源回
    路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電源回路において、DC
    /DC起動時の前記信号比較手段の出力は、制限デュー
    ティに基づき固定されていることを特徴とする電源回
    路。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の電源回路において、前記
    制限デューティ切替手段は、電池電圧のA/D変換結果
    に基づいて制限デューティを切替えることを特徴とする
    電源回路。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の電源回路において、前記
    制限デューティ切替手段は、カメラのシーケンス制御プ
    ログラムに基づいて制限デューティを切替えることを特
    徴とする電源回路。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の電源回路において、前記
    制限デューティ切替手段は、制御信号発生手段の基準ク
    ロックに基づいて制限デューティを切替えることを特徴
    とする電源回路。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の電源回路において、前記
    デューティ制限信号を出力してデューティを制限するD
    C/DC起動時の期間は、出力がレギュレート可能領域
    内の所定値を超えるまで、あるいは起動後一定時間経過
    するまでであることを特徴とする電源回路。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の電源回路において、前
    記制限デューティは、使用する電池電圧および基準クロ
    ック等に対して通電開始後、コイルが磁気飽和を起こさ
    ず定格電流内の値でスイッチング素子がオフする範囲で
    可能な限り小さく、且つ電池電圧が低下した場合でもバ
    ッテリチェックの結果が動作可能範囲内の場合は確実に
    DC/DCが昇圧できる大きさのデューティに設定する
    ことを特徴とする電源回路。
  11. 【請求項11】 請求項1又は9において、前記デュー
    ティ制限信号をオフすれば前記制限デューティ切替信号
    は設定値の如何に関わらず自動的に解除されることを特
    徴とする電源回路。
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