JPH09293894A - 光軸調整機構 - Google Patents

光軸調整機構

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JPH09293894A
JPH09293894A JP10736696A JP10736696A JPH09293894A JP H09293894 A JPH09293894 A JP H09293894A JP 10736696 A JP10736696 A JP 10736696A JP 10736696 A JP10736696 A JP 10736696A JP H09293894 A JPH09293894 A JP H09293894A
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Teruo Matsuno
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、光軸合わせの工数を削減させる
と共に、調整動作の自動化が可能な光軸調整機構を実現
することを目的とする。 【解決手段】 この発明は、本体に固定された投光素子
から投射した光をスリットを透過させて、スリットの透
過光を受光素子で受光させるようにした光路の光軸を調
整する光軸調整機構において、投光素子を保持する保持
基板を光軸と直角方向に二次元的に変位可能にした光軸
調整機構を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光電式ロータリエン
コーダのような電子機器における投光素子の投射光の光
軸を調整する光軸調整機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の光軸調整機構の構成を示す
斜視図、図7はその動作を示す分解斜視図で、光電式ロ
ータリエンコーダの光軸調整機構が示されている。図6
と図7において、2は本体、3は回転シャフト、5は円
弧状のプリント板からなる保持基板、6はLEDであ
る。20は本体2の切欠き部、21はネジ孔、22は透
孔である。また、51は保持基板5の固定用のネジ、5
2はU字状の保持溝、53は挿入孔、図7の60はLE
D6の発光部、61はステム、62は2本の電極端子で
ある。7は接着剤である。
【0003】この種のロータリエンコーダではLED6
の投射光をスリットを透過させて、受光素子がこの透過
光を受光してパルス信号が出力されるようになってい
る。この場合、LED6から出射して受光素子を照射し
た光には、一定範囲内の光量を伴う光軸合せが要求され
る。しかしながら、個々のLED6の製造過程の品質の
バラツキが原因していて、同一形番や同じの機種でも光
軸がズレて不揃いになることが多い。
【0004】従来の光軸調整機構は図7に示されたよう
に、先ずLED6の2本の足(電極端子)62をそれぞ
れ図(b) のように折り曲げてフォーミングする。フォー
ミングしたLED6の発光部60を保持基板5の保持溝
52に差込み、発光部60が移動できるように2本の足
62の途中に余裕を持たせて先端をハンダ付けする。L
ED6をハンダ付けした保持基板5を、本体2の切欠き
部20に嵌めてネジ51で固定する。そして、LED6
の発光部60を発光させて光路を形成し、受光素子を照
射して光軸の一致性の有無をチェックする。
【0005】チェックの結果、光軸がズレているとき
は、ピンセット等で図7(c) の矢印のように発光部60
を捻って所定の方向に傾ける。その後、再びLED6を
発光させて、同じようなチェックを行う。以下、同様な
チェック動作が、光軸が一致するまで繰り返えされる。
光軸調整が済むと図7(d) のようにLED6が、保持基
板5の保持溝52内に接着剤7で接着される。接着後、
ネジ51により保持基板5が本体2に最終的に固定され
て、光軸調整動作が終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の光軸調整機構で
は上記のように、調整前に予めLED6の2本の足62
をフォーミングしたりハンダ付けすることが必要にな
る。また、光軸のチェック時には、発光部60を手で捻
って所定の方向に傾けるので、調整操作が極めて面倒で
あるばかりか、傾ける方向が間違い易く特別な熟練度も
要求される等の問題点があった。特に、従来の光軸調整
機構による調整は、フォーミング、ハンダ付け、発光部
60の捻り、接着等の全ての操作が人手に頼るので、組
立工数が増大するという致命的な欠点があった。
【0007】本発明は、上記のような従来の光軸調整機
構の問題点を解消するためになされたもので、光軸合わ
せの工数を低減すると共に、調整動作の自動化が可能な
光軸調整機構を実現することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、本体に固定
された投光素子から投射した光をスリットを透過させ
て、スリットの透過光を受光素子で受光させるようにし
た光路の光軸を調整する光軸調整機構において、投光素
子を保持する保持基板を光軸と直角方向に二次元的に変
位可能にした光軸調整機構を構成したものである。ま
た、保持基板を本体に固定された軸棒を挟着するプッシ
ュナットで弾性的に仮固定して光軸を調整する光軸調整
機構を構成したものである。さらに、光軸の調整後に保
持基板をプッシュナットを介して接着剤で軸棒に固定す
る光軸調整機構を構成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を、図
面を用いて説明する。 実施形態1.図1はこの発明の実施形態1の要部の斜視
図、図2は図1の一部の断面説明図で、本発明の実施形
態でも光電式ロータリエンコーダを例示して少し詳しく
説明する。図1と図2において、1は光電式のロータリ
エンコーダ、2はその本体である。20と22は本体2
に設けられた前述と同じ切欠き部と透孔、23は切欠き
部20内に突設された2本の軸棒である。
【0010】3は回転シャフト、4は軸受けである。回
転シャフト3は軸受け4により、本体2に回転可能に軸
受けされている。5は軸棒23が緩く挿入される挿入孔
53(図4)を設けた保持基板、6は発光部60とステ
ム61および電極端子62を形成したLEDで、いずれ
も図6と同じ符号が付されている。この実施形態1では
保持基板5に、電極端子62の引出孔54が設けられて
いる。そして、LED6がステム61を保持基板5の内
面に接触させて、引出孔54から2本の電極端子62が
引出されている。
【0011】8はプッシュナットである。図3にプッシ
ュナット8の拡大図が示めされ、その結合状態が図4に
示されている。プッシュナット8は前記軸棒23と組合
わせ構造に作られ、薄いバネ性の金属材を円板状に打抜
いて成型されている。81はプッシュナット8の中心に
穿設された挟着孔、82は挟着孔81に開口する3対の
スリ割、83は3対のスリ割82に挟まれた挟着片であ
る。
【0012】9は回転シャフト3に取付けられたスリッ
ト円板、91はスリット円板9に設けられた回転スリッ
ト、10は本体2に固定され固定スリット11を設けた
固定スリット板である。スリット円板9には、多数の回
転スリット91が放射状に形成されている。12はプリ
ント基板、13は受光素子を構成するホトダイオードで
ある。プリント基板12には、ホトダイオード13以外
の他の電子部品も実装されている。7は前記と同じ接着
剤(図4)、L−Lは光軸,X−Xは回転シャフト3の
軸心である。
【0013】このような構成の本発明のロータリーエン
コーダ1において、先ず,2本の電極端子62が引出孔
54から引出されてLED6が保持基板5に取付けられ
る。その際、ステム61の平面を保持基板5の内面に接
触させて、発光部60がほぼ垂直状態に保持基板5に固
定される。LED6を取付けた保持基板5は、軸棒23
に挿入孔53を挿入して本体2の切欠き部20内に介装
される。
【0014】介装状態で、LED6の発光部60が透孔
22内に挿通され、2本の軸棒23が挿入孔53から露
出する。次に、露出した2本の軸棒23に挟着孔81を
対応させて先端に押し付けると、挟着片83が弾性的に
広げられながらプッシュナット8が嵌め込まれる。そし
て、保持基板5が2本の軸棒23に取付けられたプッシ
ュナット8により、切欠き部20内において弾性的に押
付けられて二次元方向に変位可能に仮固定される。
【0015】ここで、仮固定された保持基板5上のLE
D6に電流が供給され、発光部60を発光させてホトダ
イオード13の受光状態をチェックする光軸調整が行な
われる。このとき、切欠き部20内で弾性的に軽く押付
けられた保持基板5を摺動させると、この摺動に連れて
LED6が光軸L−Lと直交する面内で二次元的に一体
に変位する。前述のようにLED6の発光部60は保持
基板5の直角方向に取付けられているので、LED6の
発光部60からの投射光路を簡単かつ正確に光軸L−L
に一致させることができる。
【0016】このような操作で、光軸合せが実施され
る。光軸調整が済むと、軸棒23の周りのスリ割82の
付近に速乾性の接着剤7が加圧抽出されて塗布される。
塗布された接着剤7は、図4の断面図に示されたスリ割
82から軸棒23と挿入孔53との間の隙間や保持基板
5と切欠き部20の隙間等に浸透する。浸透した接着剤
7が固化すると、LED6を取付けた保持基板5が本体
2の切欠き部20内に固定されて、実施形態1の光軸調
整動作が終了する。
【0017】このように光軸調整されたロータリーエン
コーダ1の回転シャフト3には、被検回転体が連結され
る。ここで、被検回転体が回転すると,回転シャフト3
を介してスリット円板9が軸心X−Xを中心に一体に回
転する。そして、LED6から投射された光は、回転ス
リット91と固定スリット11を透過して対向して配置
されたホトダイオード13に受光される。ホトダイオー
ド13は投射光を受光して、被検回転体の回転量に対応
したパルス信号に変換する。変換されたパルス信号か
ら、前記被検回転体の回転角度や回転速度等が検出され
るようになっている。
【0018】なお、上述の本発明の実施形態では、スリ
ット円板と固定スリット板との位置関係が、投光側より
スリット円板、固定スリット板、受光素子の順で配置さ
れているが、投光側より固定スリット板、スリット円
板、受光部の順で配置するようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】この発明は、本体に固定された投光素子
から投射した光をスリットを透過させて、スリットの透
過光を受光素子で受光させるようにした光路の光軸を調
整する光軸調整機構において、投光素子を保持する保持
基板を光軸と直角方向に二次元的に変位可能にした光軸
調整機構を構成した。また、保持基板を本体に固定され
た軸棒を挟着するプッシュナットで弾性的に仮固定して
光軸を調整する光軸調整機構を構成した。さらに、光軸
の調整後に保持基板をプッシュナットを介して接着剤で
軸棒に固定する光軸調整機構を構成した。
【0020】この結果、従来のように人手による面倒な
調整前のLEDの2本の足をフォーミングしたりハンダ
付けすることが不必要になる。また、光軸のチェック時
に発光部を手で捻って所定の方向に傾けることがなくな
り、調整操作が平面的で極めて楽になるばかりか、特別
な熟練度も不要になる。特に、調整が保持基板の平面的
な変位で済むので、機械的に自動化させることも可能で
組立工数を著しく減少できることが期待できる。
【0021】よって、本発明によれば、光軸合わせの工
数を削減させると共に、調整動作の自動化が可能な光軸
調整機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態1の要部の斜視図である。
【図2】図1の一部の断面説明図である。
【図3】この発明の実施形態1のプッシュナットの固定
状態の断面図である。
【図4】プッシュナットの構成を示す斜視図である。
【図5】この発明の実施形態1の動作を示す斜視説明図
である。
【図6】従来の光軸調整機構の構成を示す斜視図であ
る。
【図7】従来の光軸調整機構の動作を示す分解斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 ロータリエンコーダ、 2 本体、 3 回転シャフト、 4 軸受け、 5 保持基板、 6 LED(発光素子)、 7 接着剤、 8 プッシュナット、 9 スリット円板、 10 固定スリット板、 11 固定スリット、 12 プリント基板、 13 ホトダイオード(受光素子)、 20 切欠き部、 21 ネジ孔、 22 透孔、 23 軸棒、 51 ネジ、 52 保持溝、 53 挿入孔、 54 引出孔、 60 発光部、 61 ステム、 62 電極端子、 81 挟着孔、 82 スリ割、 83 挟着片、 91 回転スリット、 L−L 光軸, X−X 軸心。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体に固定された投光素子から投射した
    光をスリットを透過させて、該スリットの透過光を受光
    素子で受光させるようにした光路の光軸を調整する光軸
    調整機構において、 前記投光素子を保持する保持基板を光軸と直角方向に二
    次元的に変位可能にしたことを特徴とする光軸調整機
    構。
  2. 【請求項2】 前記保持基板を本体に固定された軸棒を
    挟着するプッシュナットで弾性的に仮固定して前記光軸
    を調整することを特徴とする請求項1記載の光軸調整機
    構。
  3. 【請求項3】 前記光軸の調整後に保持基板をプッシュ
    ナットを介して接着剤で軸棒に固定することを特徴とす
    る請求項1または2記載の光軸調整機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013182920A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Kyocera Document Solutions Inc 受発光装置

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