JPH09292704A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JPH09292704A
JPH09292704A JP8105922A JP10592296A JPH09292704A JP H09292704 A JPH09292704 A JP H09292704A JP 8105922 A JP8105922 A JP 8105922A JP 10592296 A JP10592296 A JP 10592296A JP H09292704 A JPH09292704 A JP H09292704A
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JP
Japan
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acid
lower alkyl
group
resist
alkyl group
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Application number
JP8105922A
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English (en)
Inventor
Hideo Haneda
英夫 羽田
Yoshiki Sugata
祥樹 菅田
Hiroyuki Yamazaki
浩幸 山崎
Hiroshi Komano
博司 駒野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な感度の化学増幅型レジスト組成物を使
用して、プロフィル形状、寸法忠実度、耐熱性に優れ、
かつ定在波の影響の少ないレジストパターンを形成させ
る方法を提供する。 【解決手段】 (A)酸の作用によりアルカリに対する
溶解性が変化する被膜形成成分100重量部及び(B)
一般式 【化1】 (Rは非反応性有機残基、R1は低級アルキル基又はハ
ロゲン化低級アルキル基、nは1〜3の整数)で表わさ
れ、かつi線におけるモル吸光係数εが100以下の酸
発生剤5〜20重量部を含有する化学増幅型レジスト組
成物を用い、ライン・アンド・スペース0.8μmのレ
ジストパターンを形成させるのに要する露光量に換算し
て50mJ/cm2以下に相当する量のi線を照射し、
基板上にレジストパターンを形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸発生剤としてシ
アノ基をもつオキシムスルホネート化合物を用いた化学
増幅型レジスト組成物を使用して、プロファイル形状、
寸法忠実度、耐熱性に優れ、かつ定在波の影響の少ない
レジストパターンを、良好な感度で形成させる方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子や液晶素子などの製造
においては、化学増幅型レジスト組成物が使用されるよ
うになってきた。この化学増幅型レジスト組成物は、放
射線の照射により生成した酸の触媒作用を利用したレジ
ストであって、高い感度と解像性を有し、放射線の照射
により酸を発生する化合物すなわち酸発生剤の使用量が
少なくてよいという利点を有している。
【0003】この化学増幅型レジストにはポジ型とネガ
型の2つのタイプがあり、これらは、一般に、酸発生剤
と、発生する酸の作用によりアルカリ水溶液に対する溶
解性が変化する被膜形成成分とを基本成分としている。
【0004】前記ポジ型レジストにおいては、被膜形成
成分として、通常tert‐ブトキシカルボニル基、テ
トラヒドロピラニル基などの溶解抑制基で水酸基の一部
を保護したポリヒドロキシスチレンなどが用いられてお
り、一方、ネガ型レジストにおいては、被膜形成成分と
して、通常上記溶解抑制基で水酸基の一部を保護したポ
リヒドロキシスチレン、あるいはポリヒドロキシスチレ
ンやノボラック樹脂などの樹脂成分に、メラミン樹脂や
尿素樹脂などの酸架橋性物質を組み合わせたものが用い
られている。
【0005】このような化学増幅型レジストに用いられ
る酸発生剤としてはさまざまなものが知られており、中
でもナフトキノン‐1,2‐ジアジド‐4‐スルホン酸
エステルは、露光前より露光後の透過性が上がる、いわ
ゆる光退色性を示すので、レジスト固形分中に20〜3
0重量%程度添加することができ、その結果、レジスト
パターンの形状、寸法忠実度及び感度などを向上させる
ことができる。しかしながら、このナフトキノン‐1,
2‐ジアジド‐4‐スルホン酸エステルは、現像残渣
(スカム)が発生しやすい上、露光後加熱処理(pos
t exposure bake)の温度依存性が高
く、温度がわずかに変化しただけでも所望のレジストパ
ターン形状が得られないという欠点がある。
【0006】化学増幅型レジストに用いられる酸発生剤
のほとんどは、このような光退色性を示さないため、添
加量を多くすればするほど光透過性が低下し、その結果
得られるレジストパターンは、ネガ型であればプロファ
イル形状が逆テーパー状となり、ポジ型であればテーパ
ー状となる。そのため、この酸発生剤の添加量は、被膜
形成成分に対し、4重量%程度が限度となっている。し
たがって、化学増幅型レジスト用酸発生剤としては、酸
の発生効率が高く、しかも露光波長における光透過性が
高く、レジスト固形分中における含有量を多くすること
ができるものが要望されている。
【0007】一方、酸発生剤として、シアノ基を有する
オキシムスルホネート化合物を用いることも知られてお
り、これまでα‐(p‐トルエンスルホニルオキシイミ
ノ)‐フェニルアセトニトリル(以下OS1と称す)、
α‐(p‐クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐
フェニルアセトニトリル、α‐(4‐ニトロベンゼンス
ルホニルオキシイミノ)‐フェニルアセトニトリル、α
‐(4‐ニトロ‐2‐トリフルオロメチルベンゼンスル
ホニルオキシイミノ)‐フェニルアセトニトリル、α‐
(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐4‐クロロフェ
ニルアセトニトリル、α‐(ベンゼンスルホニルオキシ
イミノ)‐2,4‐ジクロロフェニルアセトニトリル、
α‐(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐2,6‐ジ
クロロフェニルアセトニトリル、α‐(ベンゼンスルホ
ニルオキシイミノ)‐4‐メトキシフェニルアセトニト
リル、α‐(2‐クロロベンゼンスルホニルオキシイミ
ノ)‐4‐メトキシフェニルアセトニトリル、α‐(ベ
ンゼンスルホニルオキシイミノ)‐2‐チエニルアセト
ニトリル、α‐(4‐ドデシルベンゼンスルホニルオキ
シイミノ)‐フェニルアセトニトリル、α‐(4‐トル
エンスルホニルオキシイミノ)‐4‐メトキシフェニル
アセトニトリル(以下、OS2と称す)、α‐(4‐ド
デシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐4‐メトキ
シフェニルアセトニトリル、α‐(トシルオキシイミ
ノ)‐3‐チエニルアセトニトリル(以下、OS3と称
す)など多くのオキシムスルホネート化合物が提案され
ている(欧州特許出願第44115号明細書、特開昭6
0−65072号公報、特開昭61−251652号公
報、特開平1−124848号公報、特開平2−154
266号公報、特開平2−161444号公報、特開平
6−17433号公報)。
【0008】これらのオキシムスルホネート化合物は、
放射線を感受するとスルホン酸エステルの結合が切断さ
れ、相当するスルホン酸を高い効率で発生するため、化
学増幅型レジスト用の酸発生剤としての役割を果すもの
である。
【0009】これらのオキシムスルホネート化合物の中
で、上記OS1、OS2、OS3は市販品として入手す
ることができ、そのi線におけるモル吸光係数εを測定
すると、テトラヒドロフラン溶媒中において、OS1が
32、OS2が2301、OS3が214である。
【0010】上記OS1、OS2及びOS3の中では、
OS1が露光波長における光透過性が高く、上記条件に
合ったものであるが、放射線照射により発生する酸がp
‐トルエンスルホン酸であり、このような酸では定在波
の影響が強く現われた波打ったプロファイル形状となる
上、耐熱性に劣るという欠点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、化学増幅型レジスト組成物を使用して、
プロファイル形状、寸法忠実度、耐熱性に優れ、かつ定
在波の影響の少ないレジストパターンを、良好な感度で
形成させる方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、化学増幅
型レジスト組成物における酸発生剤について種々研究を
重ねた結果、i線におけるモル吸光係数εが100以下
の特定の構造を有するオキシムスルホネート化合物が、
比較的多量に配合可能であり、プロファイル形状、寸法
忠実度、耐熱性に優れ、かつ定在波の影響の少ないレジ
ストパターンを与えることを見出し、この知見に基づい
て本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、(A)酸の作用によ
りアルカリに対する溶解性が変化する被膜形成成分10
0重量部及び(B)一般式
【化4】 (式中のRは非反応性有機残基、R1は低級アルキル基
又はハロゲン化低級アルキル基、nは1〜3の整数であ
る)で表わされる酸発生剤5〜20重量部を含有する化
学増幅型レジスト組成物を用い、基板上にパターンを形
成させるに当り、前記(B)成分の酸発生剤として、i
線(365nm)におけるモル吸光係数εが100以下
のものを用い、かつライン・アンド・スペース0.8μ
mのレジストパターンを形成させるのに要する露光量に
換算して50mJ/cm2以下に相当する量のi線を照
射することを特徴とするパターン形成方法を提供するも
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のパターン形成方法におい
ては、化学増幅型レジスト組成物が使用されるが、この
化学増幅型レジスト組成物の(A)成分として用いられ
る酸の作用によりアルカリに対する溶解性が変化する被
膜形成成分は、(a)アルカリ可溶性樹脂の水酸基が酸
解離性置換基で保護されたもの、及び(b)アルカリ可
溶性樹脂又は上記(a)の樹脂と酸架橋性物質、すなわ
ち酸触媒と反応して架橋する硬化性物質とから成るもの
に大別することができる。
【0015】前記(a)成分を酸発生剤と併用すると、
露光した部分で酸が生成し、これにより保護基が脱離す
るため、その部分がアルカリ可溶性になり、現像の際に
露光部分だけが選択的に除去されてポジ型のパターンと
なるし、(b)成分を酸発生剤と併用すると、露光した
部分で発生した酸により、その部分が架橋してアルカリ
不溶性になり、現像の際に未露光部分だけが選択的に除
去されてネガ型のパターンが得られる。
【0016】前記アルカリ可溶性樹脂としては、例えば
フェノール、m‐クレゾール、p‐クレゾール、キシレ
ノール、トリメチルフェノールなどのフェノール類とホ
ルムアルデヒドなどのアルデヒド類とを酸性触媒下に縮
合させて得られたノボラック樹脂、ヒドロキシスチレン
の単独重合体やヒドロキシスチレンと他のスチレン系単
量体との共重合体、ヒドロキシスチレンとアクリル酸又
はメタクリル酸あるいはその誘導体との共重合体などの
ポリヒドロキシスチレン系樹脂、アクリル酸又はメタク
リル酸とその誘導体との共重合体であるアクリル酸又は
メタクリル酸系樹脂などのアルカリ可溶性樹脂が挙げら
れる。
【0017】また、アルカリ可溶性樹脂の水酸基が酸解
離性置換基で保護された樹脂としては、水酸基の一部を
酸解離性置換基で保護した、ヒドロキシスチレンの単独
重合体やヒドロキシスチレンと他のスチレン系単量体と
の共重合体、ヒドロキシスチレンとアクリル酸又はメタ
クリル酸あるいはその誘導体との共重合体、あるいはカ
ルボキシル基の水酸基の一部を酸解離性置換基で保護し
たアクリル酸又はメタクリル酸とそれらの誘導体との共
重合体を挙げることができる。
【0018】上記のヒドロキシスチレンと共重合させる
スチレン系単量体としては、スチレン、α‐メチルスチ
レン、p‐メチルスチレン、o‐メチルスチレン、p‐
メトキシスチレン、p‐クロロスチレンなどが挙げられ
る。また、上記アクリル酸又はメタクリル酸の誘導体と
しては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸2‐ヒドロキシエチル、アクリル酸2‐ヒド
ロキシプロピル、アクリルアミド、アクリロニトリル及
び対応するメタクリル酸誘導体を挙げることができる。
【0019】他方、上記酸解離性置換基としては、例え
ばtert‐ブトキシカルボニル基、tert‐アミル
オキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基、t
ert‐ブチル基などの第三級アルキル基、エトキシエ
チル基、メトキシプロピル基などのアルコキシアルキル
基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基
などのアセタール基、ベンジル基、トリメチルシリル基
などを挙げることができる。これらの酸解離性置換基に
よる水酸基の保護率は、通常樹脂中の水酸基の1〜60
モル%、好ましくは10〜50モル%の範囲である。
【0020】この化学増幅型レジスト組成物がポジ型で
ある場合は、(A)成分として、前記(a)成分、すな
わちアルカリ可溶性樹脂の水酸基が酸解離性置換基で保
護された樹脂、具体的にはポリヒドロキシスチレンの水
酸基の一部がtert‐ブトキシカルボニル基で保護さ
れた樹脂又はポリヒドロキシスチレンの水酸基の一部が
エトキシエチル基、メトキシプロピル基などのアルコキ
シアルキル基で保護された樹脂あるいはこれらの混合物
を用いるのが好ましい。
【0021】一方、ネガ型である場合は、(A)成分と
して、前記(b)成分、ノボラック樹脂、ポリヒドロキ
シスチレン系樹脂、アクリル酸又はメタクリル酸系樹脂
などのアルカリ可溶性樹脂又はアルカリ可溶性樹脂の水
酸基が酸解離性置換基で保護された樹脂と酸架橋性物質
との混合物が用いられる。これらの中でクレゾールノボ
ラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチ
レンとスチレンとの共重合体、又はポリヒドロキシスチ
レンの水酸基の一部がtert‐ブトキシカルボニル基
で保護された樹脂と酸架橋性物質との混合物を用いるの
が好ましい。
【0022】ネガ型レジスト組成物において用いられる
酸架橋性物質としては、これまでネガ型レジスト組成物
の架橋剤として知られているものの中から任意に選んで
使用することができる。このような酸架橋性物質として
は、ヒドロキシル基又はアルコキシル基を有するアミノ
樹脂、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹
脂、グリコールウリル‐ホルムアルデヒド樹脂、スクシ
ニルアミド‐ホルムアルデヒド樹脂、エチレン尿素‐ホ
ルムアルデヒド樹脂などを挙げることができる。これら
はメラミン、尿素、グアナミン、グリコールウリル、ス
クシニルアミド、エチレン尿素を沸騰水中でホルマリン
と反応させてメチロール化、あるいはこれにさらに低級
アルコールを反応させてアルコキシル化することにより
容易に得られる。実用上はニカラックMx−750、ニ
カラックMw−30、ニカラックMx−290(いずれ
も三和ケミカル社製)として入手することができる。
【0023】そのほか、1,3,5‐トリス(メトキシ
メトキシ)ベンゼン、1,2,4‐トリス(イソプロポ
キシメトキシ)ベンゼン、1,4‐ビス(sec‐ブト
キシメトキシ)ベンゼンなどのアルコキシル基を有する
ベンゼン化合物、2,6‐ジヒドロキシメチル‐p‐ク
レゾール、2,6‐ジヒドロキシメチル‐p‐tert
‐ブチルフェノールなどのヒドロキシル基又はアルコキ
シル基を有するフェノール化合物なども用いることがで
きる。これらの酸架橋性物質は単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】(A)成分として、アルカリ可溶性樹脂と
酸架橋性物質とを組み合わせて用いる場合には、両者の
割合は重量比で100:3ないし100:70、好まし
くは100:5ないし100:50の範囲で選ばれる。
酸架橋性物質がこれよりも少ないと、感度が不十分にな
るし、またこれよりも多くなると均一なレジスト被膜が
形成されにくい上、現像性も低下し、良好なレジストパ
ターンが得られにくくなる。
【0025】本発明で用いるレジスト組成物において、
(A)成分のアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、
2000〜20000の範囲が好ましく、また分子量分
布は、耐熱性、解像性の向上の面から小さいほど好まし
いが、ノボラック樹脂とポリヒドロキシスチレン系樹脂
では構造的な違いから達成される分子量分布に差がある
ため、ノボラック樹脂では3.5以下、好ましくは3.
0以下が有利であり、ポリヒドロキシスチレン系樹脂で
は3.5以下、好ましくは2.5以下、より好ましくは
1.5以下が有利である。
【0026】次に、レジスト組成物の(B)成分として
は、一般式
【化5】 (式中のRは非反応性有機残基、R1は低級アルキル基
又はハロゲン化低級アルキル基、nは1〜3の整数であ
る)で表わされるオキシムスルホネート化合物から成る
酸発生剤が用いられる。
【0027】前記一般式(I)におけるR1のうちの低
級アルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖状又は分枝
状のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル
基、n‐プロピル基、イソプロピル基、n‐ブチル基、
sec‐ブチル基、tert‐ブチル基などが挙げられ
る。また、ハロゲン化低級アルキル基としては、炭素数
1〜4の直鎖状又は分枝状のハロゲン化低級アルキル基
が好ましく、このようなものとしては、例えばクロロメ
チル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、
2‐ブロモプロピル基などが挙げられる。一方、非反応
性有機残基Rは一価、二価又は三価の炭化水素基であ
り、特に芳香族性基が好ましい。また、このRに結合す
るオキシムスルホネート基が複数ある場合、各オキシム
スルホネート基はたがいに同一でも異なっていてもよ
い。
【0028】これまで知られているシアノ基をもつオキ
シムスルホネート化合物は、放射線照射によりp‐トル
エンスルホン酸やベンゼスルホン酸などの芳香族スルホ
ン酸を生じるが、本発明において、酸発生剤として用い
るオキシムスルホネート化合物では、低級アルキルスル
ホン酸又はハロゲン化低級アルキルスルホン酸が生じ
る。このようなスルホン酸を生じることにより、耐熱性
に優れ、かつ定在波の影響の少ないレジストパターンが
得られる。この原因については必ずしも明確ではない
が、放射線照射により生じる芳香族スルホン酸は、低級
アルキルスルホン酸や、ハロゲン化低級アルキルスルホ
ン酸に比べて分子が大きいので、露光後加熱時に拡散し
にくいことから、耐熱性に劣り、波打ったレジストパタ
ーンとなるものと推測される。
【0029】本発明においては、この(B)成分の酸発
生剤は、i線(365nm)におけるモル吸光係数εが
100以下であることが必要である。このεが100を
超えると光透過性が低いため、酸発生剤をレジスト組成
物中に所要量含有させることができず、その結果、所望
の感度及びレジストパターンが得られない。
【0030】この(B)成分の酸発生剤としては、例え
ば一般式
【化6】 (式中のR2及びR3はそれぞれ低級アルキル基又はハロ
ゲン化低級アルキル基であり、それらはたがいに同一で
も異なっていてもよい)あるいは、一般式
【化7】 (式中のArは一価の非反応性芳香族性基、R4は低級
アルキル基又はハロゲン化低級アルキル基である)で表
わされるオキシムスルホネート化合物を好ましく挙げる
ことができる。
【0031】前記一般式(II)及び(III)におけ
るR2、R3及びR4で表わされる低級アルキル基、ハロ
ゲン化低級アルキル基としては、前記一般式(I)にお
けるR1の説明において例示したものと同じものを挙げ
ることができる。また、一般式(III)におけるAr
で表わされる一価の非反応性芳香族性基としては、例え
ばフェニル基、ナフチル基、フリル基、チエニル基など
が挙げられ、これらはハロゲン、アルキル基、アルコキ
シ基、ニトロ基などの適当な置換基を1個又は2個以上
有していてもよい。前記一般式(II)で表わされるオ
キシムスルホネート化合物の例としては
【化8】 などが挙げられ、一般式(III)で表わされるオキシ
ムスルホネート化合物の例としては、
【化9】 などが挙げられる。なお、εはテトラヒドロフランを溶
媒として測定したi線(365nm)におけるモル吸光
係数を示す。
【0032】本発明方法において用いられるレジスト組
成物においては、この(B)成分のオキシムスルホネー
ト化合物から成る酸発生剤は単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。また、この(B)
成分は、(A)成分の被膜形成成分100重量部に対し
て、5〜20重量部の割合で用いることが必要である。
この(B)成分の量が5重量部未満では感度や寸法忠実
度に劣り、かつパターン形状も不十分なものになるし、
20重量部を超えると均質なレジスト被膜が形成しにく
い上、現像性が低下し良好なレジストパターンが形成で
きない。感度、寸法忠実度、レジストパターン形状、レ
ジスト被膜の均質性、現像性などのバランスの面から、
この(B)成分は、(A)成分100重量部に対し、8
〜18重量部の割合で用いるのが特に好ましい。
【0033】本発明においては、前記レジスト組成物は
各成分を溶剤に溶解した溶液の形で用いるのが好まし
い。このような溶剤の例としては、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケト
ン、2‐ヘプタンなどのケトン類;エチレングリコー
ル、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレング
リコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロ
ピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテー
ト、ジプロピレングリコール又はジプロピレングリコー
ルモノアセテート、あるいはそれらのモノメチルエーテ
ル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノ
ブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価ア
ルコール類及びその誘導体;ジオキサンのような環式エ
ーテル類;及び乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン
酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロ
ピオン酸エチルなどのエステル類、N,N‐ジメチルホ
ルムアミド、N,N‐ジメチルアセトアミド、N‐メチ
ル‐2‐ピロリドンなどのアミド系溶剤を挙げることが
できる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合
して用いてもよい。
【0034】この組成物には、さらに所望により混和性
のある添加物、例えばレジスト膜の性能を改良するため
の付加的樹脂、可塑剤、安定剤、着色剤、界面活性剤な
どの慣用されているものを添加含有させることができ
る。
【0035】次に、本発明のパターン形成方法の好適な
例について説明する。まず、シリコンウエーハのような
支持体上に、前記のようにして調製したレジスト組成物
の溶液をスピンナーなどで塗布し、乾燥して感光層を形
成させ、これに縮小投影露光装置などによりi線を所望
のマスクパターンを介して照射する。この際、ライン・
アンド・スペース0.8μmのレジストパターンを形成
させるのに要する露光量に換算して50mJ/cm2
下に相当する量のi線を照射する。
【0036】次いで、加熱処理したのち、これを現像
液、例えば1〜10重量%テトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシド水溶液のようなアルカリ性水溶液などを用い
て現像処理する。この形成方法でマスクパターンに忠実
な画像を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、酸発生剤としてシアノ
基をもつオキシムスルホネート化合物を用いた化学増幅
型レジスト組成物を使用して、プロファイル形状、寸法
忠実度、耐熱性に優れ、かつ定在波の影響の少ないレジ
ストパターンを、良好な感度で形成させることができ
る。
【0038】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0039】実施例1 重量平均分子量10000のm‐クレゾールのホルマリ
ン縮合物であるクレゾールノボラック樹脂100重量部
及びメラミン樹脂であるMw−30(三和ケミカル社
製)10重量部をプロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート270重量部に溶解し、これに酸発生剤
として、
【化10】 で表される構造を有する化合物6重量部(固形分中5.
2重量%)を溶解してネガ型レジスト溶液を得た。
【0040】次に、このレジスト溶液をスピンナーを用
いてシリコンウエーハ上に塗布し、ホットプレート上で
90℃にて90秒間乾燥することにより、膜厚2.0μ
mのレジスト層を形成した。次いで、縮小投影露光装置
NSR−2005i10D(ニコン社製)により、i線
(365nm)を選択的に照射したのち、100℃で9
0秒間PEB処理したのち、2.38重量%テトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド水溶液で65秒間現像し、
30秒間水洗して乾燥した。この際、0.80μmのラ
インアンドスペースが1:1に形成される露光時間を感
度としてmJ/cm2(エネルギー量)単位で測定した
ろころ、50mJ/cm2であった。
【0041】また、このようにして形成された0.80
μmのレジストパターンの断面形状をSEM(走査型電
子顕微鏡)写真により、観察したところ、基板に対して
垂直な矩形のレジストパターンであった。また、寸法忠
実度として1μmのラインアンドスペースが1:1に形
成される露光量(mJ/cm2)を上記感度で割った値
を求めたところ、1.15であった。また、耐熱性とし
て0.8μmのレジストパターンをホットプレート上で
加熱しレジストパターンがフローする温度を求めたとこ
ろ、200℃であった。
【0042】比較例1 実施例1において、酸発生剤をα‐(4‐トルエンスル
ホニルオキシイミノ)フェニルアセトニトリル(テトラ
ヒドロフラン溶媒中i線におけるモル吸光係数ε=3
2)に代え、その添加量を5重量部(固形分中4.3重
量%)にした以外は、実施例1と同様にしてレジスト溶
液を調製し、同様な条件で感度を測定したところ、18
0mJ/cm2であった。また、寸法忠実度、耐熱性に
ついても、実施例1と同様にして求めたところ、1.2
8と140℃であった。
【0043】比較例2 実施例1において、酸発生剤をα‐(4‐トルエンスル
ホニルオキシイミノ)‐4‐メトキシフェニルアセトニ
トリル(テトラヒドロフラン溶媒中i線におけるモル吸
光係数ε=2301)に代え、その添加量を3重量部
(固形分中2.7重量%)にした以外は、実施例1と同
様にしてレジスト溶液を調製し、同様な条件で感度を測
定したところ、30mJ/cm2であった。また、この
ようにして形成された0.8μmのレジストパターンの
断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真により、観
察したところ、プロファイル形状が逆テーパー状のレジ
ストパターンであった。また、寸法忠実度、耐熱性につ
いても、実施例1と同様にして求めたところ、1.35
と140℃であった。
【0044】実施例2 実施例1において、酸発生剤を
【化11】 で表わされる構造を有する化合物6重量部に代えた以外
は、実施例1と同様にしてネガ型レジスト溶液を得た。
次いで、このレジスト溶液を実施例1と同様な条件でパ
ターニングし、同様な定義の感度を測定したところ、4
0mJ/cm2であった。また、このようにして形成さ
れた0.80μmのレジストパターンの断面形状をSE
M(走査型電子顕微鏡)写真により、観察したところ、
基板に対して垂直な矩形のレジストパターンであった。
また、寸法忠実度、耐熱性についても実施例1と同様に
して求めたところ、1.18と200℃であった。
【0045】実施例3 実施例1において、酸発生剤を
【化12】 で表わされる構造を有する化合物10重量部に代えた以
外は、実施例1と同様にしてネガ型レジスト溶液を得
た。
【0046】次いで、このレジスト溶液を実施例1と同
様な条件でパターニングし、同様な定義の感度を測定し
たところ、50mJ/cm2であった。また、このよう
にして形成された0.80μmのレジストパターンの断
面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真により、観察
したところ、基板に対して垂直な矩形のレジストパター
ンであった。また、寸法忠実度、耐熱性についても実施
例1と同様にして求めたところ、1.15と200℃で
あった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 駒野 博司 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酸の作用によりアルカリに対する
    溶解性が変化する被膜形成成分100重量部及び(B)
    一般式 【化1】 (式中のRは非反応性有機残基、R1は低級アルキル基
    又はハロゲン化低級アルキル基、nは1〜3の整数であ
    る)で表わされる酸発生剤5〜20重量部を含有する化
    学増幅型レジスト組成物を用い、基板上にパターンを形
    成させるに当り、前記(B)成分の酸発生剤として、i
    線(365nm)におけるモル吸光係数εが100以下
    のものを用い、かつライン・アンド・スペース0.8μ
    mのレジストパターンを形成させるのに要する露光量に
    換算して50mJ/cm2以下に相当する量のi線を照
    射することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 【請求項2】 (B)成分の酸発生剤が、一般式 【化2】 (式中のR2及びR3は、それぞれ低級アルキル基又はハ
    ロゲン化低級アルキル基であり、それらはたがいに同一
    でも異なっていてもよい)及び一般式 【化3】 (式中のArは一価の非反応性芳香族性基、R4は低級
    アルキル基又はハロゲン化低級アルキル基である)で表
    わされるオキシムスルホネート化合物の中から選ばれた
    少なくとも1種である請求項1記載のパターン形成方
    法。
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