JPH09291473A - ガラスクロス - Google Patents

ガラスクロス

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JPH09291473A
JPH09291473A JP12390496A JP12390496A JPH09291473A JP H09291473 A JPH09291473 A JP H09291473A JP 12390496 A JP12390496 A JP 12390496A JP 12390496 A JP12390496 A JP 12390496A JP H09291473 A JPH09291473 A JP H09291473A
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glass cloth
inorganic particles
glass
dielectric constant
binder
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JP12390496A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Kimura
康之 木村
Yoshinobu Gondo
義宣 権藤
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 無機物粒子が体積百分率で5%以上
ガラスクロスにバインダーにより固着保持させたガラス
クロス。 ガラス糸がかさ高加工を施されたもの。
無機物粒子の平均粒子径が2.0μm以下のもの。
無機物粒子として比誘電率が15以上のもの。 無
機物粒子がチタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸バリ
ウム、チタン酸ストロンチウムであること。 バイン
ダーの付着量が重量百分率で5%以下であること。 【効果】 基板の誘電率のばらつきを解決し、寸法安定
性、機械的強度、加工性に優れ、回路の小型化が可能で
あり、また安価でかつ従来の工程がそのまま適用でき、
高誘電率のプリント配線板の作成が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気通信機器、電
子機器、産業機器等に利用される電気絶縁板またはプリ
ント配線板用ガラスクロスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューターと通信が一体化し
た高度情報化時代を迎え、情報量が飛躍的に増大し、コ
ンピューターの演算処理の高速化および、携帯通信機器
の普及に伴う高周波化、小型化が進められており、それ
に伴いプリント配線板に対する要求特性も多岐にわたっ
ている。その中で、回路の小型化のためには高誘電率の
プリント配線板が求められている。
【0003】従来、ガラス繊維補強プリント配線板には
Eガラスと呼ばれる無アルカリガラス繊維がその良電気
絶縁性、易繊維性、低価格、良加工性の故に広く用いら
れている。しかしながら、その比誘電率は6〜7である
ため、一般に広く用いられているエポキシ樹脂を結合剤
とした場合に、得られるガラス繊維補強プリント配線板
の比誘電率は5程度であり、回路の小型化が進むプリン
ト配線板の誘電率に十分に対応できていない。
【0004】小型化に必要な高誘電率のプリント配線板
として用いられる基板の一つとしてセラミック(アルミ
ナ等)基板があるが、該基板は加工性に劣り、しかも高
価であるなどの問題を抱えている。また、高誘電率のガ
ラス繊維を用いたクロスと結合剤である樹脂とを用い
て、常法に従い積層成形することにより高誘電率の複合
誘電体の基板が得られる。この際の高誘電率のガラス繊
維としては、鉛系ガラス繊維(特開平3−190729
号公報)、非鉛系ガラス繊維(特開平4−322007
号公報)等が知られている。
【0005】しかしながら、鉛系ガラス繊維は環境上、
非鉛系においても高価であるなどの問題がある。そこ
で、Eガラスクロスに比べて高誘電率で、かつEガラス
クロスの特性を継承した低コストであるプリント配線板
用ガラスクロスが望まれている。前記問題点を解消する
ために、結合剤である熱硬化性樹脂にチタン酸バリウム
等の無機物粒子を適量添加し、Eガラスクロスを用いて
常法に従い積層成形した基板(特開昭61−16754
7号公報)などにより高誘電率の基板を得る試みがなさ
れている。しかしながら、多量の無機物粒子を樹脂へ均
一に分散させなければならず、工程上非常に煩雑にな
る。
【0006】そこで、工程上の煩雑さを避けるためにガ
ラス繊維不織布にチタン酸バリウムの無機物粒子を適量
付着させ、更に該不織布に樹脂を含浸乾燥させて得たプ
リプレグを所要枚数重ね積層成形して高誘電率の基板を
得る試みがなされている(特開昭62−19451号公
報)。しかしながら、高誘電率の基板を得るために該不
織布に添加される無機物粒子をガラス繊維糸束内部へ分
散させることは困難であり、さらに該不織布の表面上に
付着されただけであるため、樹脂塗工の工程中に粉落ち
が発生し、付着量のばらつき、樹脂中への無機物粒子の
脱落を生じ、作成した基板中の無機物粒子の不均一さに
よる誘電率のばらつき、不織布を用いることによる寸法
安定性、機械的強度の低下が問題となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、作成した基
板の誘電率のばらつきを解消し、寸法安定性、機械的強
度に優れ、回路の小型化に求められる高誘電率の基板を
得ることが可能となり、また安価でかつ従来の工程がそ
のまま適用できるプリント配線板用ガラスクロスを提供
することを目的としている。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明者は上記課題につ
いて種々検討した結果、高誘電率の無機物粒子を特定付
着量でガラスクロスにバインダーにより固着保持させる
ことにより、誘電率のばらつきがなく、寸法安定性、機
械的強度に優れ且つ回路の小型化に好適な高誘電率の基
板を与えることができることを見出し、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は: 無機物粒子が体積百分率で5%以上ガラスクロスに
バインダーにより保持固着されたガラスクロスを提供す
る。また、 ガラスクロスを構成する経糸と緯糸とが或いは経糸
又は緯糸の一方がかさ高加工を施されたガラス糸である
点にも特徴を有する。また、 ガラスクロスを構成するガラス糸がEガラスである
点にも特徴を有する。また、
【0009】 無機物粒子が平均粒子径2.0μm以
下のものである点にも特徴を有する。また、 無機物粒子として比誘電率が15以上の化合物を用
いる点にも特徴を有する。また、 無機物粒子がチタン酸バリウム、チタン酸ジルコン
酸バリウム、チタン酸ストロンチウムからなる群から選
択された少なくとも1種である点にも特徴を有する。ま
た、 バインダーのガラスクロスへの付着量が重量百分率
で5%以下である点にも特徴を有する。
【0010】そのため、高誘電率のプリント配線板用ガ
ラスクロスを得ることが可能となり、加工性、寸法安定
性に優れ、従来の工程がそのまま適用できる基板を得る
ことが可能となった。以下、本発明を詳細に説明する。
プリント配線板として用いられる基板の比誘電率は、ほ
ぼ構成する基材と樹脂自体の誘電率の体積分率の和で表
される。そのため、高誘電率基板用結合剤として用いら
れる樹脂の比誘電率が10程度、例えば通常の基板用結
合剤の樹脂に高誘電率のフィラー、充填剤等を混合した
樹脂を使用した場合でも、回路の小型化に必要とされる
セラミック基板と同等の誘電率を得るためには、比誘電
率11程度の基材を用いることが必要である。
【0011】(A)無機物粒子:そこで、既存のEガラ
スクロスに高誘電率の無機物粒子が固着保持されたガラ
スクロスの比誘電率を11程度にするには、使用される
無機物粒子により異なるものの、該無機物粒子のガラス
クロス、好ましくはEガラスクロスへの付着量が体積百
分率で5%以上、好ましくは5〜50%、より好ましく
は7〜25%であることが必要である。無機物粒子のガ
ラスクロスへの付着量が体積百分率で5%未満では期待
される誘電率が得られない。また、該付着量があまりに
多くなると、 結合剤として用いる樹脂の誘電率と本
発明のガラスクロスの誘電率との差が大きくなり、均一
な複合誘電体が得られない、 保持固着するためのバ
インダーを大量に必要とし、耐熱性その他の特性に悪影
響を及ぼす等の問題点が新たに生じるるため好ましくな
い。
【0012】また、本発明に用いる該無機物粒子の比誘
電率が15以上であることが必要である。なぜなら、該
無機物粒子の比誘電率が15未満では期待される誘電率
が得られない上、付着量も多くなり、上述のような問題
点が生じるためである。例えば、該無機物粒子としてチ
タン酸バリウムを選択した場合、バルクの比誘電率は約
4000であるが、本発明のように粒子状で用いる場
合、該粒子が小さくなるにつれ、本来の高誘電率を発現
しなくなる。このように、該無機物粒子の比誘電率は粒
子径に大きく依存し、その上限はバルクの物性値とな
る。具体的には、該無機物粒子の比誘電率の範囲は15
以上、特にその上限は上述のように粒子径等の要素に左
右されて一義的に決められないが、5000以下であ
る。
【0013】本発明に用いる無機物粒子としては、例え
ば、ペロブスカイト構造を有するチタン酸バリウム(B
aTiO3 )、チタン酸ジルコン酸バリウム(BaTi
0.7Zr0.3 3 )、チタン酸ストロンチウム(SrT
iO3 )等のチタン系無機物粒子やPb(Mg2/3 Nb
2/3 )O3 系、Ba(Zrx Zny Taz )O3 系(た
だし、x、y、zはx+y+z=1となる正の数)等が
好適に用いられる。
【0014】さらに、本発明に用いる無機物粒子の粒子
径については2μm以下、好ましくは0.05〜2μ
m、より好ましくは0.1〜0.5μmであることが望
ましい。無機物粒子の粒子径が2μmより大きいとガラ
ス繊維糸束内部への進入が困難となり、糸束表面を無機
物粒子が被覆するため繊維内部への分散性が低下し、ボ
イド、かすれの要因となる上、ガラス繊維を傷つけるた
めに強度が低下する。また、無機物粒子の粒子径が0.
05μm未満であると該粒子の表面積の増大に伴い本来
の誘電率を発現しなくなり、期待される誘電率が得られ
ない。本発明に用いる無機物粒子は、非多孔質、多孔
質、中空質状のいずれでも良く、また、粒子の緻密性、
分散性、耐熱性を向上するために無機物粒子にシランカ
ップリング剤、チタネートカップリング剤等の表面処理
を施したものも本発明には含まれる。
【0015】(B)ガラスクロス:本発明に用いられる
ガラスクロスは、高温脱糊処理を施した後に、表面処理
剤、例えばシランカップリング剤、チタネートカップリ
ング剤等で処理することは通常行われることであり、こ
れに限定されるものではない。また、高温脱糊処理の
前、或いはシランカップリング剤等による表面処理後の
開繊加工等は通常のガラスクロスの加工と同様に実施さ
れても良く、これによりガラス繊維糸束内部への無機物
粒子を分散させるのに好ましい。
【0016】(C)バインダー:本発明に用いるバイン
ダーの種類はガラスクロスに塗工される樹脂の種類によ
り適宜選定され無機物粒子をガラス糸に物理的、或いは
化学的に結合保持できれば特に制限されないが、結合剤
として通常用いられるエポキシ樹脂の場合には、バイン
ダーは水分散系のエポキシ樹脂であることがなじみ性、
塗布方法の点から望ましい。この際のバインダーとして
用いられる水分散系のエポキシ樹脂のガラスクロス上で
の状態は未硬化、半硬化、完全硬化のどの状態でも良
い。
【0017】また、皮膜性の高いシランカップリング剤
等も好適に使用できる。例えば、エポキシシラン、メタ
クリルシラン、ビニル基を有するシラン等が好適に用い
ることができる。本発明に用いるバインダーのガラスク
ロスへの付着量は重量百分率で5%以下、好ましくは
0.05〜5%、より好ましくは0.1〜3%程度であ
ることが、ガラスクロスに塗工される樹脂との接着性の
点から望ましい。
【0018】バインダーのガラスクロスへの付着量が5
%を越えると結合剤として用いる樹脂との接着性が低下
し望ましくないし、また付着量が0.05%未満と少な
すぎると該無機物粒子を保持固着できなくなる。さら
に、無機物粒子をバインダーにより固着させた後、表面
処理を施すことにより接着性を向上させることが可能と
なる。
【0019】(D)ガラスクロス:本発明に用いるガラ
スクロスとして、織物密度は10〜100本/インチ、
好ましくは20〜100本/インチで、織物質量(目付
け)は30〜400g/m2 、好ましくは30〜300
g/m2 であることが望ましい。ガラスクロスの織り方
は特に制限されないが、例えば平織り、朱子織り、綾織
り、ななこ織り等が使用できる。
【0020】ガラスクロスの経糸と緯糸とが或いは経糸
又は緯糸の一方がかさ高加工が施されたガラス糸で製織
されたガラスクロスであることが望ましい。このように
かさ高加工が施されたガラス糸であると、無機物粒子を
ガラス繊維糸束内部にまでより均一に分散することが可
能となる。また、用いるガラス糸のかさ高加工方法とし
てテクスチャード加工、糸のしごき加工等を採用できる
が特に限定を必要としない。
【0021】さらに、本発明では、ガラスクロスとして
構成するガラス糸として特に制限されないが、例えばE
ガラス、Dガラス、Sガラス等を挙げることができる
が、特に汎用のEガラス繊維使いガラスクロスを使用す
ることが望ましい。これにより、従来のプリント基板と
同様に寸法安定性、機械的強度、加工性、コストパフォ
ーマンスに優れた電気絶縁板またはプリント配線板用ガ
ラスクロスを提供できる。
【0022】(E)結合剤:結合剤として用いる樹脂と
しては特に制限されないが、一般に絶縁積層板用樹脂と
して知られる熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂が任意に使
用できる。例えば、フェノール樹脂、クレゾール樹脂、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹
脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニ
レンオキサイド樹脂、フッ素樹脂等の単独或いはそれら
の変成物、それらの混合物等を用いることが可能である
が、特に、低誘電正接の樹脂の使用が望ましい。この場
合、結合剤として用いる樹脂は、基板に必要とされる誘
電率やその他の特性により適宜選択される。もちろんそ
の場合、用いる樹脂の種類によって該クロスを使用した
基板の効果を損なうことはない。また、結合剤として使
用する樹脂と該クロスの絶縁基板中の体積分率を適宜選
択することにより、所望の誘電率の基板を得ることが可
能となる。
【0023】(F)その他:さらに、多層プリント配線
板において異なる誘電率を必要とする層間のみに該クロ
スを使用し、その他の層間にはEガラスクロスまたはそ
の他のガラスクロスを使用するなど該クロスを組み合わ
せることにより、所望の誘電率の分布を有した基板を得
ることが可能となる。本発明によるプリント配線板用ガ
ラスクロスは通常のガラス繊維補強配線板の製造設備で
生産が可能であることは言うまでもない。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を制限するものではな
い。実施例及び比較例の物性(厚み、目付、経糸方向引
張強度)、基板作成方法、基板及びガラスクロスの比誘
電率、ガラス繊維糸束内部への無機物粒子の分散状態に
ついては以下の方法により行った。 物性測定方法:JISR3420に従い測定した。 基板の作成方法:実施例及び比較例で作成したガラ
スクロスに下記組成のエポキシ樹脂ワニスを含浸したプ
リプレグを作成した。このプリプレグを4枚重ね、その
上下面に厚さ18μの銅箔を重ねて175度、40kg
/cm2 で圧縮成形し、樹脂含量が体積百分率で60%
となるように調整した積層板を得た。
【0025】 樹脂配合組成: 臭素化エポキシ樹脂エピート504680B 85部(固形) (油化シェル製) ノボラックエポキシ樹脂エピコート180S75B70 15部(固形) (油化シェル製) ジシアンジアミド 2.5部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.2部 メチルセロソルブ 11.6部 ジメチルホルムアミド 11.6部 基板の誘電率の測定:JISK6911に従い測定
した。
【0026】 ガラス繊維糸束内部への無機物粒子の
分散状態の判定:ガラスクロスの繊維の配向方向の断面
をタテ糸、ヨコ糸それぞれ電子顕微鏡(日立製作所製S
−570)にて観察し、無機物粒子の分散状態を目視に
より判定した。 ガラスクロスの誘電率:実施例及び比較例のガラス
クロスを用いて基板を作成した後、該基板を500℃、
1時間強熱し、有機成分を除去した後の無機成分の残量
により、体積分率を求め下式に従いガラスクロスの比誘
電率を算出した。
【0027】
【数1】 (注) εl :基板の誘電率 εg :ガラスクロスの誘電率 εr :樹脂の誘電率 Vg :ガラスクロスの体積分率 Vr :樹脂の体積分率 粉落ち性の判定:作成したガラスクロスを指触し、
指に付着したかどうかを目視により判定した。
【0028】(実施例1)ガラスクロスとして、経糸及
び緯糸にECE225 1/0 1Zを使用し、緯糸に
はテクスチャード加工を施した後、エアジェットルーム
で経糸60本/25mm、緯糸57本/25mmの織り
密度で重量109g/m2 、厚み0.130mmのガラ
スクロスを製織し、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるS
Z6032(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)
製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液
した後、120℃で1分間乾燥した。さらに無機物粒子
として平均粒子径0.2μmのチタン酸バリウム(堺化
学(株)製、商品名:BT−02)を水100重量部に
対して50部を分散させた後、水分散系エポキシ樹脂
(東都化成(株)製、商品名:アクアトート3520
1)10重量部添加し、十分に攪拌して処理液とし、該
クロスを処理液に浸漬し、120℃で3分間乾燥した
後、再度前記シランカップリング剤を用いて表面処理を
行い実施例1のガラスクロスとした。
【0029】(実施例2)無機粒子として平均粒子径
1.0μmのチタン酸バリウム(堺化学(株)製、商品
名BT−10)を用いた他は実施例1と同様に行い、実
施例2のガラスクロスとした。 (実施例3)無機粒子として平均粒子径0.2μmのチ
タン酸ジルコン酸バリウム(堺化学(株)製、商品名B
TZ−02)を用いた他は実施例1と同様に行い、実施
例3のガラスクロスとした。
【0030】(実施例4)ガラスクロスとして、経糸及
び緯糸にECE225 1/0 1Zを使用し、緯糸に
はテクスチャード加工を施した後、エアジェットルーム
で経糸60本/25mm、緯糸57本/25mmの織り
密度で重量109g/m2 、厚み0.130mmのガラ
スクロスを製織し、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるS
Z6032(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)
製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液
した後、120℃で1分間乾燥した。さらに、無機物粒
子として平均粒子径0.2μmのチタン酸バリウム(堺
化学(株)製、商品名:BT−02)を水100重量部
に対して50部を分散させた後、エポキシシラン(東レ
・ダウコーニング(株)製、商品名:SH6020)1
0重量部添加し、十分に攪拌し処理液とし、該クロスを
処理液に浸漬し、120℃で3分間乾燥した後、再度前
記シランカップリング剤を用いて表面処理を行い実施例
4のガラスクロスとした。
【0031】(比較例1)ガラスクロスとして、経糸及
び緯糸にECE225 1/0 1Zを使用し、エアジ
ェットルームで経糸60本/25mm、緯糸58本/2
5mmの織り密度で重量109g/m2 、厚み0.10
0mmのガラスクロスを製織し、400℃で24時間高
温脱糊した。続いて、実施例1と同様にシランカップリ
ング剤を用いて表面処理を行い、比較例1のガラスクロ
スとした。
【0032】(比較例2)ガラスクロスとして、経糸及
び緯糸にECE225 1/0 1Zを使用し、緯糸に
はテクスチャード加工を施した後、エアジェットルーム
で経糸60本/25mm、緯糸57本/25mmの織り
密度で重量109g/m2 、厚み0.130mmのガラ
スクロスを製織し、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるS
Z6032(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)
製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液
した後、120℃で1分間乾燥した。無機物粒子として
平均粒子径0.2μmのチタン酸バリウム(堺化学
(株)製、商品名BT−02)のみを水100重量部に
対して50重量部分散させた後、十分に攪拌し処理液と
し、該クロスを処理液に浸漬し、120℃で3分間乾燥
し、比較例2のガラスクロスとした。
【0033】(比較例3)ガラスクロスとして、経糸及
び緯糸にECE225 1/0 1Zを使用し、エアジ
ェットルームでタテ糸60本/25mm、ヨコ糸58本
/25mmの織り密度で重量109g/m2 、厚み0.
100mmのガラスクロスを製織し、400℃で24時
間高温脱糊した。続いて、表面処理としてシランカップ
リング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング・
シリコーン(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロ
スを処理液に浸漬し、絞液した後、120℃で1分間乾
燥した。
【0034】無機物粒子として平均粒子径0.2μmの
チタン酸バリウム(堺化学(株)製、商品名BT−0
2)を水100重量部に対して50重量部分散させた
後、水分散系エポキシ樹脂(東都化成(株)製、商品
名:アクアトート35201)3重量部添加し、十分に
攪拌し処理液とし、該クロスを処理液に浸漬し、120
℃で3分間乾燥した後、再度前記シランカップリング剤
を用いて表面処理を行い、比較例3のガラスクロスとし
た。それらの結果を表1〜3に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】表1〜3によると、無機物粒子の体積百分
率、バインダーの重量体積百分率、無機物粒子の粒子
径、厚み、目付け(織物重量)が所定の範囲の場合に、
比誘電率が11程度の本発明のガラスクロスを得ること
が可能となり、無機物粒子を樹脂に混ぜて使用した際に
生じると考えられる糸束内部の分散状態の低下、本発明
に用いられる該無機物粒子の粉落ち性が改善されること
が分かった。
【0039】
【発明の効果】本発明のガラスクロスは作成した基板の
誘電率のばらつきを解消し、寸法安定性、機械的強度、
加工性に優れ、回路の小型化が可能であり、また安価で
かつ従来の工程がそのまま適用できる高誘電率のプリン
ト配線板の作成が容易となる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機物粒子が体積百分率で5%以上ガラ
    スクロスにバインダーにより保持固着されたことを特徴
    とするガラスクロス。
  2. 【請求項2】 ガラスクロスを構成する経糸と緯糸とが
    或いは経糸又は緯糸の一方がかさ高加工を施されたガラ
    ス糸であることを特徴とする請求項1記載のガラスクロ
    ス。
  3. 【請求項3】 ガラスクロスを構成するガラス糸がEガ
    ラスであることを特徴とする請求項1又は2記載のガラ
    スクロス。
  4. 【請求項4】 無機物粒子が平均粒子径2.0μm以下
    のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のガラスクロス。
  5. 【請求項5】 無機物粒子として比誘電率が15以上の
    化合物を用いることを特徴とする請求項4記載のガラス
    クロス。
  6. 【請求項6】 無機物粒子がチタン酸バリウム、チタン
    酸ジルコン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムからな
    る群から選択された少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項5記載のガラスクロス。
  7. 【請求項7】 バインダーのガラスクロスへの付着量が
    重量百分率で5%以下であることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載のガラスクロス。
JP12390496A 1996-04-23 1996-04-23 ガラスクロス Pending JPH09291473A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004043984A (ja) * 2002-07-09 2004-02-12 Oji Paper Co Ltd 繊維シート及びその製造方法ならびにプリプレグ及び積層板
JPWO2020195236A1 (ja) * 2019-03-27 2020-10-01

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