JPH09290472A - 段ボール用中芯および段ボール - Google Patents

段ボール用中芯および段ボール

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JPH09290472A
JPH09290472A JP13119596A JP13119596A JPH09290472A JP H09290472 A JPH09290472 A JP H09290472A JP 13119596 A JP13119596 A JP 13119596A JP 13119596 A JP13119596 A JP 13119596A JP H09290472 A JPH09290472 A JP H09290472A
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mountain
shaped
core
series
valley
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JP13119596A
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English (en)
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Masaaki Okabe
昌明 岡部
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OKABE ENG KK
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OKABE ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮荷重に対する強度の増加を図り、山状の
条列部分の復元機能を図り、衝撃吸収性の向上化を図る
ことなどにある。 【解決手段】 山状の条列を区画して凹部が多数設けら
れことにより、一連の山状の条列中の一定間隔毎の凹部
の間に区分された山状の部分が形成された段ボール用中
芯である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、段ボール用中芯
と段ボールに関する。とくに山状の条列を改良した段ボ
ール用中芯と段ボールに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の段ボール用中芯(以下断りのな
い限り単に「中芯」という)や中芯にライナが貼付され
た段ボールはコルゲータの普及により手軽に生産できる
から、とりわけ包装分野において広く採用されているこ
とは周知のとおりである。しかし、中芯は紙シートに波
状の屈曲部が設けられているに止まるから、使用上この
屈曲部は垂直方向の圧縮荷重に対して甚だ強度に弱く、
圧潰し易いという物性上の固有の欠点があった。
【0003】また、圧縮荷重にに弱く、衝撃吸収性に欠
けることが少なくないことのほか、圧縮荷重に対する屈
曲部の復元性がないため、一旦、衝撃を受けることによ
り屈曲部が圧潰されてその機能を喪失し、緩衝機能を奏
することができなくなるという欠点があった。
【0004】そこで、これらの欠点を解消するため、た
とえば特開平3−29741号公報所載の発明のよう
に、シート材に垂直方向の山部と谷部とを交互に施して
コルゲート条列を水平方向のなめらかな蛇行状の波形に
形成した中芯を設け、圧縮荷重に対する強度を得るよう
にしたものが知られている。また、特開平7ー1133
83号公報所載の発明のように、ライナが貼り合わされ
た複数枚の段ボールシートをそれらの波形方向が直交す
るように貼り合わせ、圧縮荷重に対する強度を得るよう
にしたものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
例のうち、前者は山部と谷部による波形を蛇行させて設
けるようにしてなるから、一般に広く採用されている中
芯と比較し、製造上、波形を蛇行させて設けることにつ
き、同公報の記載による限り課題を残すものの、圧縮荷
重に対する強度の増加を図るようにした点に関して一応
評価できる。
【0006】しかし、波形は蛇行して設けられているも
のの、山部と谷部が単に連続して形成されているにすぎ
ないから、波形部分は依然として圧縮荷重が作用するこ
とにより、圧潰することを回避できない。
【0007】後者は前記のように波形方向が直交するよ
うに設けられているから、従来例と比較して圧縮荷重に
対する強度の増加を図ることにつき評価できる。しか
し、本例においても波形部は連続した条列として形成さ
れているにすぎないから、波形部は依然として圧縮荷重
が作用することにより、圧潰することを回避できない。
【0008】そこで、この発明は従来例の問題点を解消
しようとするものであって、その目的は、段ボール用中
芯や段ボールの圧縮荷重に対する強度の増加を図りつ
つ、山状の条列部分の復元機能を図ることと、さらに衝
撃吸収性の向上化を図ることにより、緩衝機能の増加を
図ることなどにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用効果】この発明
の第1番目の段ボール用中芯は、紙シートに一連の山状
の条列と一連の谷状の条列が交互に設けられてなる段ボ
ール用中芯において、山状の条列を区画して凹部が多数
設けられることにより、一連の山状の条列の隣接する凹
部間に区分された山状部がそれぞれ形成されたことを特
徴とするものである。
【0010】したがって、山状の条列を区画して凹部が
多数設けられることにより、一連の山状の条列の隣接す
る凹部間に区分された山状部が形成されることによっ
て、山状部と凹部との境に紙シートに対して垂直方向の
周壁が形成されるから、山状部に圧縮荷重が作用しても
凹部の周壁が復元作用を奏するので山状部が圧潰するこ
とがない。よって、衝撃吸収性にすぐれた段ボール用中
芯を得ることができる。
【0011】この発明の第2番目の段ボール用中芯は、
紙シートに一連の山状の条列と一連の谷状の条列が交互
に設けられてなる段ボール用中芯において、谷状の条列
の底部の高さに等しい底面を備えた凹部が山状の条列を
区画して多数設けられることにより、一連の山状の条列
の隣接する凹部間に区分された山状部が形成されたこと
を特徴とするものである。
【0012】したがって、山状の条列に谷状の条列の底
部の高さに等しい底面を備えた凹部が設けられることに
より、一連の山状の条列の隣接する凹部間に区分された
山状部が形成されるので、使用の際に谷状の条列側を被
包装物に当接させることにより、凹部の底面と谷状の条
列の底部が被包装物に接するから、凹部間の区分された
山状部の被包装物側の周囲は両側の谷状の条列の底部と
隣接する凹部のそれぞれの底面によって囲まれることに
なる(図13を参照)。
【0013】その結果、区分された山状部の内側には前
記したように被包装物の表面と併せ中芯の谷状の列条の
底部および凹部の底面により、不完全ながら疑似空気室
が形成される。よって、この段ボール用中芯に対して圧
縮荷重が作用しても区分された山状部の内側には疑似空
気室が存在するため、区分された山状部は疑似空気室内
の圧縮空気の膨張に追従して復元作用を奏するので、区
分された山状部は従来のこの種の中芯の屈曲部のように
圧潰することがない。
【0014】また、凹部を設けることにより凹部の周囲
には紙シートに対して垂直方向の周壁が成形され、これ
らの周壁が圧縮荷重に抗するので、この周壁によっても
中芯の圧縮荷重に対する強度の増加を図ることができ
る。したがって、従来品に比較して一層緩衝機能にすぐ
れた段ボール用中芯を得ることができる。
【0015】この発明の第3番目の段ボール用中芯は、
第1番目および第2番目の発明において、凹部が一定の
間隔毎に設けられてなることを特徴とするものである。
【0016】したがって、第1番目および第2番目の発
明が奏する作用効果のほかに、凹部が一定の間隔毎に設
けられているから、区分された山状部と相待って形成さ
れる前記した疑似空気室が一定の間隔毎に形成されるの
で、区分された山状部の復元作用は中芯全体に局部的で
はなく全体的にかつ規則的に発揮される。したがって、
山状部の復元作用が局部的に異なることがないので、使
用に際して山状部が部分的に圧潰することが少ない。
【0017】また、凹部を一定の間隔毎に設けることに
より凹部の周囲には紙シートに対して垂直方向の周壁が
一定の間隔毎に成形され、これらの周壁が圧縮荷重に抗
するので、中芯の圧縮荷重に対する強度も中芯全体に規
則的に増加させることができる。したがって、従来品に
比較して中芯全体の緩衝機能が規則的に発揮される段ボ
ール用中芯を得ることができる。
【0018】この発明の第4番目の段ボール用中芯は、
第1番目および第2番目の発明において、凹部が千鳥状
に設けられてなることを特徴とするものである。
【0019】したがって、第1番目および第2番目の発
明が奏する作用効果のほかに、凹部が千鳥状に設けられ
ているから、これに伴って区分された山状部や凹部に基
づく周壁がそれぞれ千鳥状に形成される。よって、区分
された山状部による疑似空気室が千鳥状に形成される結
果、中芯全体に疑似空気室と前記した周壁が第3番目の
発明に比較してさらに中芯全体を占めて平均化して形成
されるので、区分された山状部の復元作用がもっとも理
想的に中芯全体において平均化して発揮できる。したが
って、復元作用が局部的に異なることが第3番目の発明
と比較して一層少ないので使用に際して部分的に圧潰す
ることがない。
【0020】また、凹部を千鳥状に設けることにより、
凹部の周囲には紙シートに対して垂直方向の周壁が千鳥
状に成形されるので、これらの周壁が圧縮荷重に抗する
ことになるため、中芯の強度も中芯全体に平均化した状
態で増加させることができる。したがって、第3番目の
発明と比較してもなお一層緩衝機能のすぐれた段ボール
用中芯を得ることができる。
【0021】この発明の第5番目の段ボール用中芯は、
第1番目、第2番目、第3番目または第4番目の発明に
おいて、凹部の周壁が凹部の開口縁から底側に向け、内
側に傾斜されてなることを特徴とするものである。
【0022】したがって、前記した第1番目、第2番
目、第3番目または第4番目の発明の奏する作用効果の
ほかに、凹部の周壁が凹部の開口縁から底側に向け、内
側に傾斜されてなるから、区分された山状部が圧縮荷重
を受けて復元する際に、復元する際の負荷を少なくでき
る。
【0023】この発明の第1番目の段ボールは、紙シー
トに一連の山状の条列と一連の谷状の条列が交互に設け
られてなる段ボール用中芯において、山状の条列を区画
して凹部が多数設けられることにより、一連の山状の条
列の隣接する凹部間に区分された山状部がそれぞれ形成
された段ボール用中芯を設け、段ボール用中芯の少なく
とも谷状の条列側にライナが貼付されてなることを特徴
とするものである。
【0024】したがって、山状の条列を区画して凹部が
多数設けられることにより、一連の山状の条列の隣接す
る凹部間に区分された山状部が形成されることによっ
て、山状部と凹部との境に紙シートに対して垂直方向の
周壁が形成されるから、山状部に圧縮荷重が作用しても
凹部の周壁が復元作用を奏するので山状部が圧潰するこ
とがない。よって、衝撃吸収性にすぐれた段ボールを得
ることができる。
【0025】この発明の第2番目の段ボールは、紙シー
トに山状の条列と谷状の条列が交互に設けられてなる段
ボール用中芯において、山状の条列に谷状の条列の底面
の高さに等しい底面を有する凹部が備えられることによ
り、一連の山状の条列中の隣接する凹部間に区分された
山状部が形成された段ボール用中芯が設けられ、段ボー
ル用中芯の少なくとも谷状の条列側にライナが貼付され
てなることを特徴とするものである。
【0026】したがって、区分された山状部の内側の全
周囲は、ライナにより閉鎖されているから、区分された
山状部の内側には確実に密封状態の空気室が形成される
ので、区分された山状部に圧縮荷重が作用しても空気室
内の圧縮空気の膨張により、区分された山状部が容易に
復元するため、区分された山状部の圧潰しない段ボール
を得ることができる。
【0027】また、凹部を設けることにより凹部の周囲
には紙シートに対して垂直方向の周壁が成形されるの
で、これらの周壁が圧縮荷重に抗することになるため、
周壁によっても段ボールの強度も増加させることができ
る。したがって、従来品に比較して一層緩衝機能にすぐ
れた段ボールを得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を参
照して説明する。図1は第1の実施の形態を示す中芯の
一部斜視図、図2は第2の実施の形態を示す中芯の一部
斜視図、図3は図1に示される中芯のA−A線断面図、
図4は図1に示される中芯のB−B線断面図、図5は図
1および図2に示される中芯の谷状の条列側にライナが
貼付された段ボールの使用状態を示す拡大断面図、図6
は図1に示す中芯の使用状態を示す拡大断面図、図7は
第3の実施の形態を示す中芯の区分された山状部の条列
方向の要部拡大断面図、図8は第3の実施の形態を示す
中芯の区分された山状部の条列方向と直角方向の要部拡
大断面図、図9は図7および図8に示す中芯を採用した
片面段ボールの概略断面図、図10は図7および図8に
示す中芯を採用した両面段ボールの概略断面図、図11
は図7および図8に示される中芯の使用状態を示す拡大
断面図、図12は図9に示される片面段ボールの使用状
態を示す拡大断面図、図13は中芯の両側の凹部、両側
の谷状の列条および区分された山状部との関係を概略的
に示す平面図である。
【0029】紙シート10に一連の山状の条列12と一
連の谷状の条列14を交互に備えた段ボール用中芯16
が設けられている。このような構成による中芯16は広
く産業界において採用されているものである。
【0030】この中芯16の山状の条列12と谷状の条
列14は、それぞれ表裏両面において互いに対称な形態
に表れるから、反対側から見たときに山状の条列12は
谷状の条列14に、谷状の条列14は山状の条列12と
して表れることはいうまでもない。したがって、この明
細書において用語「山状の条列」と「谷状の条列」の区
別は説明の便宜上のものであることを予め明らかにす
る。
【0031】これらの山状の条列12の頂部20と谷状
の条列14の底部22は追って説明するライナ18を確
実に貼付できるようにすることに備えて比較的幅の狭い
帯状の水平な糊面として構成されている。もちろん、糊
面を積極的に設けることなく、見掛け上、単に線状に表
れる山状の条列12の頂部20と谷状の条列14の底部
22にライナ18を貼付するようにすることは自由であ
る。
【0032】一連の山状の条列12を区画して凹部26
が多数設けられることにより、一連の山状の条列12の
隣接する凹部26間に区分された山状部28がそれぞれ
形成されている。ここに区分された山状部28とは、一
連の山状の条列12中に雄型などにより加工を施すこと
によって得られる凹部26間の不連続の山状の条列12
の一部を意味している。
【0033】凹部26は好ましくは一定間隔や図2に示
されるように千鳥状(第2の実施の形態)に設けること
がよい。ここに千鳥状とは凹部26群が互いに斜めに交
えて設けられていることを意味する。
【0034】また、凹部26を設けることによって得ら
れる凹部26の周壁27を凹部26の開口縁からその底
面24に向け、内側に傾斜させるとともに開口縁や底面
24の周縁を角張って設けるよりアール(緩やかな円
弧)とすることにより、凹部26に隣接する区分された
山状部28が復元する際の負荷を少なくできる。
【0035】なお、先に説明したように中芯16の山状
の条列12と谷状の条列14は表裏対称に表れるから、
説明の便宜上、この明細書では山状の条列12に凹部2
6を設けることにより、凹部26間に区分された山状部
28が形成されることを説明した。
【0036】しかし、谷状の条列14に凹部26を設け
ることにより、凹部26間に区分された山状部28を形
成してもよいし、山状の条列12と谷状の条列14の両
者に山状部28を設けることも発明者は予定している。
【0037】前記した中芯16は以上の構成によるもの
であるが、このような中芯16の谷状の条列14側にラ
イナ18を貼付することにより片面段ボールを得ること
ができるし(図5を参照)、中芯16の両側にライナを
貼付することにより両面段ボールが得られる。
【0038】次に図7ないし図13を参照して第3およ
び第4の実施の形態について説明する。なお、図面を省
略したが、図7、図8は図1を参照して明らかなとお
り、図1におけるA−A線断面図、B−B線断面図に対
応するものである。図1と図2についても実質的に援用
される。これらの実施の形態は前記した形態のものと比
較して凹部26の底面24の高さに高低差がある差異に
止まる。第1および第2の実施の形態の中芯16の凹部
26の底面24の高さは谷状の条列14の底部22の高
さに比較して高い例である。したがって、基本的構成は
前記した第1および第2の形態と本質的に相違しないか
ら、相違点について言及し、共通する構成については前
記した第1および第2の形態のものを援用する。
【0039】谷状の条列14の底部22の高さに等しい
底面24を備えた凹部26が山状の条列12を区画して
多数設けられている(図7ないし図12を参照)。した
がって、凹部26が多数設けられることにより、一連の
山状の条列12において、隣接する凹部26間に一連の
山状の条列12を分かち、区分された山状部28が形成
されている。
【0040】図示が省略されているが、多数の凹部26
は好ましくは一定の間隔(第3の実施の形態)や千鳥状
(第4の実施の形態)に設けられている。
【0041】また、凹部26の周壁27を凹部26の開
口縁から底面24に向け、内側に傾斜させるとともに開
口縁や底面24の周縁を角張って設けることなくアール
として設けることも前記の形態と共通である。
【0042】谷状の条列14に凹部26を設けることに
より、凹部26間に区分された山状部28を形成しても
よいし、山状の条列12と谷状の条列14の両者に凹部
26や山状部28を設けることも前記した形態と同様で
ある。
【0043】第3の実施の形態の中芯16は以上の構成
によるものであるが、このような中芯16の谷状の条列
14側にライナ18を貼付することにより片面段ボール
30を得ることができるし、中芯16の両側にライナ1
8を貼付することにより、両面段ボール32が得られる
(図9、図10を参照)。
【0044】片面段ボール30の場合、谷状の条列14
側にライナ18を貼付することにより、区分された山状
部28の内側には、ライナ18と凹部26の底面24の
区分された山状部28寄りの部分によって囲まれ、密封
状態の空気室36が確実に形成される。
【0045】他方、中芯16の両側面にライナ18を貼
付させることにより、凹部26側には空気室36を形成
できないものの、片面段ボール30と同様に区分された
山状部28の内側には空気室36が形成される(図12
を参照)。
【0046】また、紙シート10の表面または両面に熱
可塑性合成樹脂をラミネートしたもの、熱可塑性合成樹
脂を含浸させたものなどを中芯16の素材として採用
し、コルゲータにより加工する際に加熱させることによ
り、熱可塑性合成樹脂を溶融させることにより、さらに
圧縮荷重に対する強度などにつき品質のすぐれた製品を
得ることができる。このことは第1および第2の実施の
形態の中芯16についてもいえることである。
【0047】次にこの発明の実施の形態についてその使
用方法を作用効果と併せ説明する。図1や図2に示され
る中芯16の場合、いずれも山状部28を被包装物Wに
当接させる。かくして被包装物W側から圧縮荷重が作用
しても山状部28に隣接して設けられた凹部26の周囲
には周壁27が紙シート10に対して垂直方向に形成さ
れているから、この周壁27が復元し易いので山状部2
8は圧潰することが少ない。
【0048】凹部26は雄型などにより加工を施すこと
によって得られるが、紙シート10の物性上、凹部26
を形成する周壁27はそのパルプ繊維が凝集する結果、
山状部28と凹部26との境や周壁27はパルプ繊維の
密度が高くなって固くなるため、山状部28に荷重が作
用しても山状部28と凹部26との境や周壁27が破れ
ることなく、山状部28は復元する。
【0049】さらに、第3および第4の実施の形態につ
き図7ないし図13を参照してその使用方法を作用効果
とともに説明する。中芯16を利用して被包装物Wを包
装する場合は、図11に示されるように凹部26の底面
24側を被包装物Wに当接するようにする。かくして、
区分された山状部28の内側は、その両側の谷状の条列
14の部分と凹部26の底面24とによって囲まれるの
で(図13を参照)、区分された山状部28の内側には
不完全ながら疑似空気室34が形成される。
【0050】よって、この段ボール用中芯16に対して
圧縮荷重が作用しても区分された山状部28の内側には
疑似空気室34が形成されるため、区分された山状部2
8は圧縮空気の膨張により復元作用を呈するので、山状
部28は従来のこの種の中芯の屈曲部のように圧潰する
ことがない。
【0051】また、凹部26を設けることにより凹部2
6の周囲には紙シート10に対して垂直方向の周壁27
が成形され、これらの周壁27が圧縮荷重に抗するの
で、この周壁27によっても中芯16の強度を増加でき
る。したがって、従来品に比較して一層緩衝機能にすぐ
れた段ボール用中芯16を得ることができる。
【0052】また、凹部26が一定の間隔毎や千鳥状に
設けられることにより、これに対応して区分された山状
部28が一定の間隔毎や千鳥状に形成される。したがっ
て、これらの場合は、山状部28と相待って形成される
疑似空気室34が一定の間隔毎に形成されるので、山状
部28の復元作用は中芯16全体において局部的ではな
く規則的に発揮される。したがって、局部的に復元作用
が異なることがないので、使用に際して部分的に圧潰す
ることが少ない。
【0053】また、凹部26を一定の間隔毎に設けるこ
とにより凹部26の周囲には紙シート10に対して垂直
方向に周壁27が一定の間隔毎に成形されるので、これ
らの周壁27が圧縮荷重に抗することになるため、中芯
16の強度も中芯16全体に規則的に増加させることが
できる。したがって、従来品に比較して中芯16全体の
緩衝機能が規則的に発揮される段ボール用中芯を得るこ
とができる。
【0054】凹部26が千鳥状に設けられてなることに
より、これに伴って区分された山状部26や凹部26に
基づく壁面27がそれぞれ千鳥状に形成される。よっ
て、区分された山状部28による疑似空気室34が千鳥
状に形成される結果、中芯16全体に疑似空気室34と
周壁27が前記した実施の形態の場合に比較してさらに
中芯16全体を占めて平均化して形成されるので、山状
部28の復元作用がもっとも理想的に中芯16全体にお
いて平均化して発揮できる。したがって、復元作用が局
部的に異なることがさらに一層少ないので使用に際して
部分的に山状部28が圧潰することがない。
【0055】また、凹部26を千鳥状に設けることによ
り、凹部26の周囲には紙シート10に対して垂直方向
の周壁27が千鳥状に成形されるので、これらの周壁2
7が圧縮荷重に抗するため、中芯16の強度も中芯16
全体に平均化した状態で増加させることができる。した
がって、前記した実施の形態と比較してもなお一層緩衝
機能のすぐれた段ボール用中芯16が得られる。
【0056】凹部26の周壁27が凹部26の開口縁か
ら底側に向け、テーパー状に内側に傾斜されてなるか
ら、区分された山状部28が圧縮荷重を受けて復元する
際に、負荷を少なくできるので復元が容易である。
【0057】区分された山状部28の開放された底面側
の全周囲は、ライナ18により閉鎖されているから、山
状部28の内側には確実に密封状態の空気室36が形成
されるので、山状部28に圧縮荷重が作用しても区分さ
れた山状部28が圧縮空気の膨張により復元するため、
その結果、区分れた山状部28の圧潰しない段ボール3
0を得ることができる。
【0058】また、凹部26を設けることにより凹部2
6の周囲には紙シート10に対して垂直方向に周壁27
が成形されるので、これらの周壁27が圧縮荷重に抗す
ることになるため、段ボール30の強度も増加させるこ
とができる。したがって、従来品に比較して一層緩衝機
能にすぐれた段ボール30を得ることができる。
【0059】中芯16の両側面にライナ18を貼付させ
ることにより、区分された山状部28の内側に空気室3
6が形成され、さらに谷状の条列14の内側つまり山状
の条列12の頂部20にかけてライナ18が貼付される
ので、一層中芯16の機能の向上化を図ることができ
る。
【0060】前記したように圧縮強度などにすぐれた段
ボール30、32を得ることができるから、これらの段
ボール30、32を利用することにより、圧縮荷重や衝
撃吸収性にすぐれた段ボール箱が得られる。
【0061】したがって、従来にない段ボール箱が得ら
れるので、従来では外装箱、内装箱、個装箱により被包
装物を保護していたものを外装箱と内装箱を兼用するこ
と、内装箱と個装箱を兼用することも可能であるから、
段ボール資材の省略化に寄与でき、よって紙の省資源化
にも寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す段ボール用中芯の一部
斜視図である。
【図2】第2の実施の形態を示す段ボール用中芯の一部
斜視図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図1のB−B線断面図である。
【図5】段ボール用中芯の谷状の条列側にライナが貼付
された段ボールの使用状態を示す拡大断面図である。
【図6】段ボール用中芯の使用状態を示す断面図であ
る。
【図7】第3の実施の形態を示す段ボール用中芯の区分
された山状部の条列方向の要部拡大断面図である。
【図8】第3の実施の形態を示す段ボール用中芯の区分
された山状部の条列方向と直角方向の要部拡大断面図で
ある。
【図9】図7および図8に示す段ボール用中芯を採用し
た片面段ボールの概略断面図である。
【図10】図7および図8に示す段ボール用中芯を採用
した両面段ボールの概略断面図である。
【図11】図7および図8に示される段ボール用中芯の
使用状態を示す拡大断面図である。
【図12】図9に示される片面段ボールの使用状態を示
す拡大断面図である。
【図13】段ボール用中芯の両側の凹部、両側の谷状の
列条および区分された山状部との関係を概略的に示す平
面図である。
【符合の説明】
10 紙シート 12 山状の条列 14 谷状の条列 16 段ボール用中芯 18 ライナ 22 谷状の条列の底部 24 凹部の底面 26 凹部 27 凹部の周壁 28 区分された山状部 30 片面段ボール 32 両面段ボール 34 疑似空気室 36 空気室

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙シートに一連の山状の条列と一連の谷
    状の条列が交互に設けられてなる段ボール用中芯におい
    て、 山状の条列を区画して凹部が多数設けられることによ
    り、一連の山状の条列の隣接する凹部間に区分された山
    状部がそれぞれ形成されたことを特徴とする段ボール用
    中芯。
  2. 【請求項2】 紙シートに一連の山状の条列と一連の谷
    状の条列が交互に設けられてなる段ボール用中芯におい
    て、 谷状の条列の底部の高さに等しい底面を備えた凹部が山
    状の条列を区画して多数設けられることにより、一連の
    山状の条列の隣接する凹部間に区分された山状部がそれ
    ぞれ形成されたことを特徴とする段ボール用中芯。
  3. 【請求項3】 凹部が一定の間隔毎に設けられてなるこ
    とを特徴とする請求項1また2記載の段ボール用中芯。
  4. 【請求項4】 凹部が千鳥状に設けられてなることを特
    徴とする請求項1または2記載の段ボール用中芯。
  5. 【請求項5】 凹部の周壁が凹部の開口縁から底面に向
    け、内側に傾斜されてなることを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載の段ボール用中芯。
  6. 【請求項6】 紙シートに一連の山状の条列と一連の谷
    状の条列が交互に設けられてなる段ボール用中芯におい
    て、 山状の条列を区画して凹部が多数設けられることによ
    り、一連の山状の条列の隣接する凹部間に区分された山
    状部がそれぞれ形成された段ボール用中芯が設けられ、 段ボール用中芯の少なくとも谷状の条列側にライナが貼
    付されてなることを特徴とする段ボール。
  7. 【請求項7】 紙シートに一連の山状の条列と一連の谷
    状の条列が交互に設けられてなる段ボール用中芯におい
    て、 谷状の条列の底部の高さに等しい底面を備えた凹部が山
    状の条列を区画して多数設けられることにより、一連の
    山状の条列の隣接する凹部間に区分された山状部がそれ
    ぞれ形成された段ボール用中芯が設けられ、 段ボール用中芯の少なくとも谷状の条列側にライナが貼
    付されてなることを特徴とする段ボール。
JP13119596A 1996-04-25 1996-04-25 段ボール用中芯および段ボール Pending JPH09290472A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023228866A1 (ja) * 2022-05-24 2023-11-30 NatureArchitects株式会社 構造体
JP2023172810A (ja) * 2022-05-24 2023-12-06 NatureArchitects株式会社 構造体

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WO2023228866A1 (ja) * 2022-05-24 2023-11-30 NatureArchitects株式会社 構造体
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