JPH0928997A - 衣類乾燥機 - Google Patents

衣類乾燥機

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JPH0928997A
JPH0928997A JP7183748A JP18374895A JPH0928997A JP H0928997 A JPH0928997 A JP H0928997A JP 7183748 A JP7183748 A JP 7183748A JP 18374895 A JP18374895 A JP 18374895A JP H0928997 A JPH0928997 A JP H0928997A
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Shoichi Matsui
正一 松井
Hisashi Hagiwara
久 萩原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータで回転駆動される回転ドラム内へ温風
を供給して衣類を乾燥させる衣類乾燥機において、使用
環境温度が高い場合においても、衣類の多い少ないに関
わらず、衣類の量や湿り度合に応じて最適な乾燥時間で
終了する。 【構成】 モータ5により回転ドラム1と熱交換型両翼
ファン2を回転駆動し、回転ドラム1への送風経路にP
TCヒータ3を設け、第1のサーミスタ7により回転ド
ラム1内の温度を検知し、第2のサーミスタ8によりP
TCヒータ3の吸気温度を検知する。第1のサーミスタ
7で検知される排気温度と第2のサーミスタ8で検知さ
れる吸気温度とを乾燥検知手段9に入力し、衣類の乾燥
状態を検知する。乾燥検知手段9は、乾燥状態を検知し
て残り乾燥時間を設定する検知パターンを複数もってお
り、排気温度または吸気温度の入力に応じて最適な検知
パターンを選択するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータで回転駆動され
る回転ドラム内へ温風を送り衣類を乾燥させる衣類乾燥
機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭用の衣類乾燥機は広く普及
し、被乾燥物の種類に関係なく乾燥むらがなく乾燥でき
ることが求められている。
【0003】従来、この種の衣類乾燥機は、衣類を乾燥
させる回転ドラム内へ温風を循環させ、回転ドラム内温
度を検知する排気温度検知手段と、回転ドラム内温度と
加熱手段の吸気温度の温度差を検知する温度差検知手段
とを備え、通常は図9の減率乾燥区間に示すように、温
度差検知手段により得られる差温の変化率が所定値以上
となった場合に、残りの乾燥時間を所定値(td1)に
設定するものが一般的である。なお、図9で曲線aは排
気温度検知手段の検知温度を示しており、曲線bは吸気
温度を示している。しかし、使用環境温度が高い場合
や、回転ドラム内の衣類が少量の場合や大容量であって
も生乾きの場合には、図10に示すように、回転ドラム
内の温度が高温になりやすく、熱により衣類が傷みやす
くなるのを防ぐために所定の温度Txに達すると、図1
0に示すように、所定の温度Ty以下に下がるまで加熱
手段を停止するよう制御している。この場合には、残り
乾燥運転時間を図9のように減率乾燥状態からは判断し
にくいため、図10に示すように、温度調節(以下、温
調という)動作発生時の時間taと温調周期(T1+T
2)により残り乾燥時間を設定するのが一般的であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の衣類
乾燥機では、使用環境温度が高い場合には温調が働きや
すくなり、このようなときに多くの衣類を入れられても
十分に乾燥するように、温調がはたらいてからの乾燥運
転時間を長く設定しなければならないので、逆に衣類が
少量の場合は乾燥時間が長くなりすぎるという問題があ
った。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので、使用
環境温度が高い場合で温調がはたらいても、衣類の多い
少ないに関わらず、衣類の量や湿り度合に応じて最適な
乾燥時間で終了するようにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、衣類を乾燥させる回転ドラムと、前記回転
ドラム内へ温風を送るための送風手段と、前記回転ドラ
ム内への送風経路に設けた加熱手段と、前記送風手段ま
たは前記回転ドラムを回転駆動するモータと、前記回転
ドラム内温度を検知する排気温度検知手段と、前記加熱
手段の吸気温度を検知する吸気温度検知手段と、前記排
気温度検知手段で検知される排気温度と前記吸気温度検
知手段で検知される吸気温度とを入力し、衣類の乾燥状
態を検知する乾燥検知手段を備え、前記乾燥検知手段
は、乾燥状態を検知して残り乾燥時間を設定する検知パ
ターンを複数もっており、排気温度または吸気温度の入
力に応じて最適な検知パターンを選択するようにしたこ
とを第1の課題解決手段としている。
【0007】また、第1の課題解決手段の乾燥検知手段
は、2つ以上の検知パターンを選択したときに、最短の
乾燥時間だけ運転して乾燥運転終了とするようにしたこ
とを第2の課題解決手段としている。
【0008】
【作用】本発明は上記した第1の課題解決手段により、
複数の乾燥検知パターンの中から排気温度または吸気温
度の入力に応じて最適な検知パターンを選択するので、
使用環境温度や、回転ドラム内の衣類の量や質、そして
衣類の湿り度合いに応じて最適な乾燥時間で終了するこ
とができる。
【0009】また、第2の課題解決手段により、2つ以
上の乾燥検知パターンを選択したときに、最短の乾燥時
間だけ運転して乾燥運転終了とするので、種々の条件に
おいて常に最短時間で乾燥運転を終了することができ
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1および図2を
参照しながら説明する。
【0011】図2に示すように、回転ドラム1は被乾燥
物(衣類)を収容して乾燥させるもので、熱交換型両翼
ファン(送風手段)2により回転ドラム1内に温風を循
環させる。熱交換型両翼ファン2は、回転ドラム1内に
温風を循環させると同時に外部からの空気を取り入れて
ファンを冷却し、回転ドラム1の循環空気を除湿する。
PTCヒータ(加熱手段)3は、回転ドラム1への送風
経路、すなわち循環空気取入れ口に配設して循環空気を
加熱する。
【0012】フィルター4は熱交換型両翼ファン2の送
風経路、すなわち回転ドラム1内の空気の排気口に設け
て、循環空気中の糸屑などを回収するようにしている。
モータ5は、回転ドラム1と熱交換型両翼ファン2を回
転駆動させる。第1のサーミスタ(排気温度検知手段)
7は、熱交換型両翼ファン2で熱交換される前の空気温
度、すなわち回転ドラム1内の温度を検知するものであ
り、第2のサーミスタ(吸気温度検知手段)8は、熱交
換型両翼ファン2で熱交換された後でPTCヒータ3に
吸気される前の空気温度を検知するものである。
【0013】つぎに、図1に示すように、乾燥検知手段
9は第1のサーミスタ7と第2のサーミスタ8の温度デ
ータを入力して、それぞれの温度や2つのサーミスタの
温度差により、回転ドラム1内の衣類の乾燥状態を検知
して、衣類の量や湿り度合いに応じた最適な遅延時間を
設定して制御手段10に伝える。
【0014】また、乾燥検知手段9は、乾燥状態を検知
して残り乾燥時間を設定する検知パターンを複数もって
おり、排気温度または吸気温度の入力に応じて最適な検
知パターンを選択するようにし、2つ以上の検知パター
ンを選択したときに、最短の乾燥時間だけ運転して乾燥
運転終了とするようにしている。
【0015】制御手段10は、乾燥検知手段9で設定さ
れた遅延時間を運転するとともに、2つに分割されたP
TCヒータ3のヒータ3a、3bに直列に接続されたリ
レー11a、11bと、モータ5を駆動するモータ駆動
素子12を制御しながら乾燥運転を制御する。13は電
源スイッチであり、14は商用周波数電源である。ま
た、乾燥検知手段9、制御手段10はワンチップマイク
ロコンピュータ15で容易に実現することができる。
【0016】上記構成において図3を参照しながら動作
を説明する。図3は動作フローチャートで、複数の乾燥
検知パターンを並列処理で検知し、乾燥運転を終了させ
る場合を示したものである。まず、ステップ40で運転
を開始し、ステップ41で初期設定を行いさらにn=0
として、ステップ42でモータ5をオンして回転ドラム
1と熱交換型両翼ファン2を回転駆動する。ステップ4
3で20秒の遅延の後、ステップ44で、リレー11a
をオンしてヒータ3aに通電し、30秒遅延の後リレー
11bをオンしてヒータ3bに通電して乾燥運転を行
う。
【0017】ステップ45およびステップ46では、第
1の乾燥検知が終了していれば、検知した時点からそれ
で設定される遅延時間td1が経過したかどうかを判定
し、そうであればステップ54へいって乾燥運転を終了
する。ステップ47からステップ52において以下同じ
ように、第2の乾燥検知が終了してそれからtd2が経
過したとき、第3の乾燥検知が終了してそれからtd3
が経過したとき、第4の乾燥検知が終了してそれからt
d4が経過したときに乾燥運転を終了する。したがっ
て、2つ以上の検知パターンを選択したときに、最短の
乾燥時間だけ運転して乾燥運転終了とすることができ
る。ステップ53では、上記4つの乾燥検知のいづれも
検知されなくても、5時間経過すれば乾燥運転を終了す
る。
【0018】ここで、第1の乾燥検知パターンは、図9
で示した従来例の場合と同一であるので説明を省略す
る。
【0019】つぎに、第2の乾燥検知パターンを図4を
用いて説明する。図4は、乾燥運転中に第1のサーミス
タ7の温度TH1と第2のサーミスタ8の温度TH2の
温度差Tsが、予め決められた値Tss以上となったと
きに、残り乾燥時間をtd2に設定する場合である。
【0020】そして、第3の乾燥検知パターンを図5を
用いて説明する。図5は、乾燥運転中に温調がはたらい
た時点で、運転開始からの時間t2と、第1のサーミス
タ7の温度TH1と第2のサーミスタ8の温度TH2の
温差差Tsonに基づいて、残り乾燥時間をtd3に設定
する場合である。
【0021】さらに、第4の乾燥検知パターンを図6か
ら図8を用いて説明する。図6は、第4の乾燥検知パタ
ーンを説明するための動作フローチャートで、乾燥運転
中に温調がはたらいたときの乾燥運転を終了させる場合
を示したものである。ステップ60からステップ64ま
では、図3のステップ40からステップ44までと同じ
であるので説明を省略する。ステップ65および66で
は、運転開始後2分毎に第1のサーミスタ7の温度TH
1と第2のサーミスタ8の温度TH2の温度差の移動平
均値を演算する。この演算方法については後述する。
【0022】つぎに、ステップ67で温調、すなわち第
1のサーミスタの温度TH1の温度が所定値(たとえば
68℃)以上になったかどうかを判定し、温調がなけれ
ばステップ68で運転開始から5時間経過したかどうか
を判定し、経過していなければステップ65にもどり、
経過していればステップ78へいって乾燥運転を終了す
る。
【0023】ステップ67で温調があれば、ステップ6
9でカウンターを0とする。ステップ70および71で
は、再び2分毎に第1のサーミスタの温度TH1と第2
のサーミスタの温度TH2の温度差の移動平均値を演算
し、この値をTanとする。ステップ70で2分毎でなけ
ればステップ77へいき、運転開始から5時間経過して
いればステップ78へいって乾燥運転を終了する。そう
でなければステップ70へもどる。
【0024】ステップ72からステップ76まででは、
2分毎の温度差データの移動平均値の8回前(時間にす
ると16分間)の値からの変化量が2回連続してΔTs1
(たとえば6K)以上となれば、遅延時間td4(数
分)だけ運転し、そうでなければステップ77へいく。
ステップ72においてTanは今回の温度差データの移動
平均値、Ta(n-8)は8回前の温度差データの移動平均値
を表している。
【0025】図7は温度差データの移動平均値を演算す
るサブルーチンの一例を示すフローチャートであり、運
転開始後2分毎に呼び出される。ステップ80でnをイ
ンクリメントし、ステップ81で第1のサーミスタの温
度TH1と第2のサーミスタの温度TH2の温度差を演
算してTsnとし、ステップ82で、2分毎の温度差デー
タの8回分の平均値を今回と8回前について演算し、そ
れぞれTanとTa(n-8)とする。そしてステップ83でリ
ターンする。
【0026】図8は各部温度の経時変化を示す特性図
で、乾燥運転中に温調がはたらいた場合の乾燥運転終了
までの第1のサーミスタ7の温度TH1、第2のサーミ
スタ8の温度TH2、および第1のサーミスタの温度T
H1と第2のサーミスタの温度TH2の温度差Tsの経
時変化を示したものである。またTaは、温度差Tsの
移動平均値を表している。
【0027】ここで、tonは運転開始から温調がはたら
くまでの時間であり、一般的に回転ドラム1内の衣類が
乾いてきた状態、すなわち乾燥運転終了間際では、回転
ドラム1内の熱容量は小さくなり、乾いた空気は温まり
やすく冷めやすくなるので、第1のサーミスタの温度T
H1は温調温度Txからのオーバーシュートが大きくな
り、第2のサーミスタの温度TH2は下がっていく。そ
して、第1のサーミスタの温度TH1の温度がTx以上
になるとヒータ3aまたは3bのどちらかをオフし、T
y以下になると両方のヒータをオンするようにしてお
り、またヒータ3a、3bのオン、オフにより第1のサ
ーミスタの温度TH1の変化の方が大きいので図8のよ
うな変化となる。
【0028】図8でわかるように、温調がはたらいた後
の温度差Tsはヒータ3a、3bのオン、オフにより変
動するが、温度差Tsの移動平均値Taはなめらかな曲
線となるので、その傾きが所定値以上になったことを検
知することにより減率乾燥状態を正確に検知できる。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明は、衣類を乾燥させ
る回転ドラムと、前記回転ドラム内へ温風を送るための
送風手段と、前記回転ドラム内への送風経路に設けた加
熱手段と、前記送風手段または前記回転ドラムを回転駆
動するモータと、前記回転ドラム内温度を検知する排気
温度検知手段と、前記加熱手段の吸気温度を検知する吸
気温度検知手段と、前記排気温度検知手段で検知される
排気温度と前記吸気温度検知手段で検知される吸気温度
とを入力し、衣類の乾燥状態を検知する乾燥検知手段を
備え、前記乾燥検知手段は、乾燥状態を検知して残り乾
燥時間を設定する検知パターンを複数もっており、排気
温度または吸気温度の入力に応じて最適な検知パターン
を選択するようにしたから、使用環境温度や、回転ドラ
ム内の衣類の量や質、そして衣類の湿り度合いに応じて
最適な乾燥時間で終了することができる。
【0030】また、乾燥検知手段は、2つ以上の検知パ
ターンを選択したときに、最短の乾燥時間だけ運転して
乾燥運転終了とするようにしたから、種々の条件におい
て常に最短時間で乾燥運転を終了できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の衣類乾燥機のブロック図
【図2】同衣類乾燥機の断面図
【図3】同衣類乾燥機の運転制御フロチャート
【図4】同衣類乾燥機の第2の乾燥検知パターンを示す
特性図
【図5】同衣類乾燥機の第3の乾燥検知パターンを示す
特性図
【図6】同衣類乾燥機の第4の乾燥検知パターンを示す
運転制御フロチャート
【図7】同衣類乾燥機の温度差データの移動平均値を演
算するサブルーチンのフロチャート
【図8】同衣類乾燥機の第4の乾燥検知パターンを示す
特性図
【図9】従来の衣類乾燥機の各部温度の経時変化を示す
特性図
【図10】同衣類乾燥機の温調動作を示す特性図
【符号の説明】
1 回転ドラム 2 熱交換型両翼ファン(送風手段) 3 PTCヒータ(加熱手段) 5 モータ 7 第1のサーミスタ(排気温度検知手段) 8 第2のサーミスタ(吸気温度検知手段) 9 乾燥検知手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衣類を乾燥させる回転ドラムと、前記回
    転ドラム内へ温風を送る送風手段と、前記回転ドラム内
    への送風経路に設けた加熱手段と、前記送風手段または
    前記回転ドラムを回転駆動するモータと、前記回転ドラ
    ム内の温度を検知する排気温度検知手段と、前記加熱手
    段の吸気温度を検知する吸気温度検知手段と、前記排気
    温度検知手段で検知される排気温度と前記吸気温度検知
    手段で検知される吸気温度とを入力し、衣類の乾燥状態
    を検知する乾燥検知手段とを備え、前記乾燥検知手段
    は、乾燥状態を検知して残り乾燥時間を設定する検知パ
    ターンを複数もっており、排気温度または吸気温度の入
    力に応じて最適な検知パターンを選択するようにした衣
    類乾燥機。
  2. 【請求項2】 乾燥検知手段は、2つ以上の検知パター
    ンを選択したときに、最短の乾燥時間だけ運転して乾燥
    運転終了とする請求項1記載の衣類乾燥機。
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