JPH09287991A - 空気流量測定装置 - Google Patents

空気流量測定装置

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JPH09287991A
JPH09287991A JP8103028A JP10302896A JPH09287991A JP H09287991 A JPH09287991 A JP H09287991A JP 8103028 A JP8103028 A JP 8103028A JP 10302896 A JP10302896 A JP 10302896A JP H09287991 A JPH09287991 A JP H09287991A
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flow
flow passage
flow rate
sectional area
bypass
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JP8103028A
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Yasushi Kono
泰 河野
Rei Nagasaka
玲 永坂
Masaaki Konishi
正晃 小西
Minoru Kondo
稔 近藤
Katsumi Nakajima
勝美 中島
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通気抵抗を増加させずに、流量測定精度を向
上させる。 【解決手段】 吸気管11内に設置される角筒状の流量
測定体15内の空間を、2本の管を平行に並べて接合し
た形状とし、更にそれらの管の一端を連通させること
で、隣接する平行な2本の流路18a,18cを曲り部
18bでつないだ逆U字状のバイパス流路18を形成
し、このバイパス流路18の流出口22を流量測定体1
5の下端に形成されたベンチュリ管部16の下流側周壁
に開口させる。このバイパス流路18の上流側流路18
aの流路断面積A1 と曲り部18bの流路断面積A2 と
下流側流路18cの流路断面積A3 の大小関係をA1 <
A2且つA1 <A3 (好ましくはA2 /A1 ≧1.14
且つA3 /A1 ≧1.20)に設定することで、曲り部
18bより下流側で生じる縮流を抑制する。流量測定素
子29をバイパス流路18の上流側流路18aに設置
し、吸入空気流量を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気通路内に配置
されたバイパス流路を流れる空気流量を測定すること
で、空気通路内の空気流量を測定する空気流量測定装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の空気流量測定装置
は、内燃機関の吸入空気流量を測定するのに用いられて
おり、例えば特公平2−41688号公報に示すよう
に、内燃機関の吸気管にその中心方向に突出する流量測
定管を組み付け、この流量測定管内の空間を、上部を除
いて仕切壁で上流側と下流側とに仕切ることで、該流量
測定管内に逆U字状のバイパス流路を形成し、吸気管内
を流れる空気の一部を流量測定管の上流側側面の流入口
からバイパス流路内に流入させ、該流量測定管の下流側
に形成した流出口から流出させるようになっている。そ
して、このバイパス流路内に流量測定素子(発熱素子)
と感温素子とを設置し、流量測定素子に供給する電力と
感温素子で検出する温度とに基づいてバイパス流量ひい
ては吸入空気流量を測定するものである。このもので
は、バイパス流路を逆U字状に形成することで、バイパ
ス流路の全長を長くして、バイパス流路内の空気の慣性
を大きくし、それによって、吸気管内の空気の流れの脈
動によるバイパス流の脈動を低減し、脈動による流量測
定精度低下を防止するようにしている。
【0003】近年、内燃機関の高出力化に伴う吸気流量
測定範囲の拡大やエミッション規制の強化により低流量
領域での測定精度向上が要求されてきており、それを実
現するためには低流量領域でもバイパス流の流速を速く
する必要がある。しかし、上記公報のように、バイパス
流路を逆U字状に形成すると、バイパス流がバイパス流
路の曲り部で急激に180°方向転換されるため、その
方向転換の際の流れの慣性によって曲り部の直後で強い
縮流が生じ、流れの抵抗が大きくなって、バイパス流の
流速が低下する。このため、低流量領域ではバイパス流
の流速を十分に確保できず、流量測定精度が悪くなる。
【0004】尚、上記公報には、バイパス流路の曲り部
の直後にサージタンク室を形成した実施例も開示されて
いる。この場合、サージタンク室によってバイパス流路
の曲り部の直後の流路断面積が実質的に拡大されるた
め、曲り部の直後の縮流による流速低下は抑えられる
が、サージタンク室からバイパス流路の下流側に向けて
流路断面積が急激に縮小するため、この部分で強い縮流
が発生し、やはりバイパス流の流速が低下してしまう。
【0005】この欠点を解消するため、特開平8−54
30号公報では、吸気管の中央部に砲弾形の流量測定部
材を配置して、この流量測定部材の中心部にバイパス流
路を形成し、このバイパス流路の流出口を流量測定部材
の外周面に開口している。この場合、吸気管の流路断面
積が流量測定部材で絞られるため、流量測定部材の外周
面に沿って流れる空気の流速が増大して、バイパス流路
の流出口に吸出し力(負圧)が作用するようになり、そ
れによってバイパス流の流速を速くするようにしてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、バイパス流路の流出口に作用する吸出し力(負
圧)を大きくするために、流量測定部材の外径を大きく
して吸気管の流路断面積を絞るようにしているため、吸
気管の通気抵抗が大きくなり、吸気効率が低下する。
【0007】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、通気抵抗を増加させ
ずに、バイパス流を高速化できて、流量測定精度を向上
できる空気流量測定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の空気流量測定装置は、空気通路
内に設置するバイパス流路を、隣接する平行な2本の流
路を曲り部でつないだ逆U字状の流路に形成すること
で、バイパス流路の全長を長くして、空気通路内の空気
の流れの脈動によるバイパス流の脈動を低減する。更
に、バイパス流路の曲り部及び下流側流路を、該曲り部
より下流側で生じる縮流を抑制する形状に形成すること
で、縮流による流速低下を防ぎ、低流量領域でもバイパ
ス流の流速を確保して、流量測定精度を向上させる。ま
た、空気通路内に従来のような大径の流量測定部材を設
置しなくても良いため、通気抵抗が小さくなる。
【0009】この場合、請求項2のように、前記曲り部
と下流側流路との境界付近の流路断面積を上流側流路の
流路断面積よりも大きくし、且つその流路断面積を緩や
かに変化させても良い。これにより、曲り部より下流側
で生じる縮流が効果的に抑制される。
【0010】また、請求項3のように、バイパス流路の
下流側流路全体の流路断面積を上流側流路の流路断面積
よりも大きくしても良い。つまり、縮流は下流側流路で
発生するため、下流側流路全体の流路断面積を大きくし
ても、縮流を抑制する効果が得られる。
【0011】或は、請求項4のように、バイパス流路の
曲り部の流路断面積を上流側流路の流路断面積よりも大
きくしても良い。このように、曲り部の流路断面積を大
きくすると、曲り部内の流れの方向転換が緩やかにな
り、曲り部直後で流れの慣性によって発生する縮流が少
なくなる。
【0012】また、請求項5のように、前記流量測定素
子を前記バイパス流路の流路断面積が小さい場所に設置
することが好ましい。つまり、バイパス流路の流路断面
積が小さい場所は、バイパス流の流速が速くなり、安定
した流量測定が可能となる。
【0013】また、請求項6のように、前記流量測定素
子をバイパス流路の上流側流路に設置しても良い。上流
側流路は、他の部分と比較してバイパス流の流速が速く
且つ安定しているため、上流側流路に流量測定素子を設
置すると、安定した流量測定が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態を
図1ないし図6に基づいて説明する。内燃機関の吸気管
11(空気通路)の所定位置に形成された取付穴12に
空気流量測定装置13がプラグイン方式で組み付けられ
ている。この空気流量測定装置13は回路モジュール1
4と流量測定体15とからなる。流量測定体15は、全
体として取付穴12から吸気管11の中心軸C付近まで
延びる角筒状に形成されている。この流量測定体15
は、吸気管11の径方向に沿って延在する2本の管を吸
気管11の空気流れ方向に沿って並べて接合壁17で接
合することで、隣接する平行な2本の流路18a,18
cを曲り部18bでつないだ逆U字状のバイパス流路1
8を形成している。このバイパス流路18の上流側流路
18aの流路断面積A1 と曲り部18bの流路断面積A
2 と下流側流路18cの流路断面積A3 の大小関係を、
A1 <A2 且つA1 <A3 (より好ましくはA2 /A1
≧1.14且つA3 /A1 ≧1.20)に設定すること
で、曲り部18bより下流側で生じる縮流を抑制するよ
うにしている(この理由については後述する)。
【0015】この流量測定体15の上流側側面には、吸
気管11内を流れる空気(主流)の一部をバイパス流路
18内に流入させる流入口19が吸気管11の中心軸C
に隣接するように形成されている。また、流量測定体1
5の上端外周部にはフランジ部20が形成され、このフ
ランジ部20が取付穴12の周縁部上面に係止(抜止
め)されるようになっている。
【0016】一方、流量測定体15の下端にはベンチュ
リ管部16が主流方向に平行に一体成形され、該ベンチ
ュリ管部16の流入口21とバイパス流路18の流入口
19とが互いに吸気管11の中心軸Cを挟んで近接して
いる。ベンチュリ管部16の下流側周壁には、バイパス
流路18の流出口22が形成され、ベンチュリ管部16
の下流側すなわち喉部の近傍でバイパス流路18の流れ
(バイパス流)がベンチュリ管部16内の流れ(ベンチ
ュリ流)と合流するようになっている。
【0017】更に、ベンチュリ管部16の下流側周壁に
は、バイパス流路18からのバイパス流が合流する部分
に、該ベンチュリ管部16の流路断面積を拡大する流路
拡大部23(図2参照)が周方向に延在するように形成
されている。そして、この流路拡大部23の上流側端面
を斜面状に形成することで、バイパス流路18の流出口
22に、バイパス流をベンチュリ管部16の下流側に向
けてガイドするガイド部24が形成されている。
【0018】ベンチュリ管部16は、外径が下流側ほど
大きくなるように形成され、ベンチュリ管部16の外周
面と吸気管11の内周面との間の空気流路がベンチュリ
管部16の下流側ほど狭くなっている。これにより、吸
気管11内の空気流(主流)がベンチュリ管部16の下
流側ほど速くなり、その主流によってベンチュリ管部1
6の流出口に作用する吸出し力(負圧)が大きくなっ
て、ベンチュリ管部16内の空気の流速が速くなる。
【0019】また、ベンチュリ管部16の長さは、流量
測定体15の主流方向の幅よりも若干短く形成されてい
る。これは、ベンチュリ管部16の外径が下流側ほど大
きくなるため、取付穴12内に挿入できるように、ベン
チュリ管部16の下流側の一部をカットしたものであ
る。従って、取付穴12をもう少し大きく形成すれば、
ベンチュリ管部16の長さを流量測定体15の主流方向
の幅と略同一にしても良い。
【0020】一方、流量測定体15の上端開口部は、回
路モジュール14で閉鎖されている。この回路モジュー
ル14の下面には、流量測定素子29(発熱素子)と感
温素子30とがそれぞれ支持部材31,32によって所
定間隔で組み付けられ、これら流量測定素子29と感温
素子30とがバイパス流路18のうちの上流側流路18
aに設置されている。ここで、流量測定素子29を上流
側流路18aに設置する理由は、バイパス流路18のう
ち、上流側流路18aの流路断面積A1 が最も小さく、
バイパス流の流速が最も速くなるためであり、流量測定
精度はバイパス流の流速が速い方が向上するためであ
る。また、感温素子30は、流量測定素子29に触れる
空気の温度を測定するため、流量測定素子29の放熱の
影響を受けない範囲で流量測定素子29の近くに設置す
ることが好ましい。
【0021】上記回路モジュール14の内部には、流量
測定素子29と感温素子30への通電を制御する回路基
板33が設けられ、回路モジュール14の側部には、ワ
イヤハーネス(図示せず)を接続するためのコネクタ3
4がインサート成形されている。また、回路モジュール
14の下面側には、吸気温センサ35が下方に突出する
ようにインサート成形され、この吸気温センサ35が流
量測定体15の側方に位置して吸気管11内を流れる空
気の温度(吸気温度)を検出する。
【0022】尚、流量測定体15の上端のフランジ部2
0は回路モジュール14の下面の嵌合凸部36に融着又
は接着等により接合され、嵌合凸部36の外周に装着し
たOリング37によって取付穴12の内周部がシールさ
れている。そして、回路モジュール14の側部に形成し
た固定片部38のネジ挿通孔にネジ39を挿通して吸気
管11に形成した取付フランジ40のネジ孔に締め込む
ことで、空気流量測定装置13をプラグイン方式で吸気
管11の取付穴12に組み付けている。
【0023】以上のように構成した空気流量測定装置1
3では、吸気管11内を流れる空気の一部がバイパス流
路18とベンチュリ管部16に分かれて流入する。バイ
パス流路18に流入した空気(バイパス流)は、ベンチ
ュリ管部16のうちの空気の流速が速くなる下流側で、
ベンチュリ管部16内の空気の流れ(ベンチュリ流)と
合流する。この合流部では、ベンチュリ流によってバイ
パス流路18の流出口22に吸出し力(負圧)が作用
し、バイパス流の流速を速くする。そして、このバイパ
ス流に晒される流量測定素子29に供給する電力と感温
素子30で検出する温度とに基づいてバイパス流量ひい
ては吸入空気流量を測定する。つまり、流量測定素子2
9の電流(発熱温度)を感温素子30の検出温度(吸気
温度)との温度差が一定となるように制御し、そのとき
の流量測定素子29の電流値によって吸入空気流量を測
定する。
【0024】この場合、流量測定精度を向上させるに
は、流量測定素子29に触れるバイパス流の流速を速く
する必要がある。バイパス流路18は逆U字形に形成さ
れているため、バイパス流が曲り部18bで方向転換さ
れるときの流れの慣性によって曲り部18bの直後で縮
流が発生することは避けられないが、この縮流が強くな
ると、流れの抵抗が大きくなって、バイパス流の流速が
低下する。
【0025】そこで、上記実施形態では、バイパス流路
18の上流側流路18aの流路断面積A1 と曲り部18
bの流路断面積A2 と下流側流路18cの流路断面積A
3 との大小関係を、A1 <A2 且つA1 <A3 (好まし
くはA2 /A1 ≧1.14且つA3 /A1 ≧1.20)
に設定することで、曲り部18bより下流側で生じる縮
流を抑制する。つまり、上流側流路18aの流路断面積
A1 と比較して曲り部18bと下流側流路18cの流路
断面積A2 ,A3 を大きくすると、上流側流路18a→
曲り部18b→下流側流路18cの流れの方向転換が緩
やかになり、曲り部18b直後で流れの慣性によって発
生する縮流が少なくなると共に、曲り部18bや下流側
流路18cの内壁面と空気との摩擦による圧力損失も流
路断面積の拡大によって小さくなり、曲り部18b→下
流側流路18c→流出口22への流れがスムーズになっ
て、流量測定素子29に触れるバイパス流の流速が従来
よりも速くなる。また、バイパス流路18を逆U字状に
形成することで、バイパス流路18の全長が長くなり、
吸気管11内の空気の流れの脈動によるバイパス流の脈
動を低減できて、バイパス流の高速化と相俟って、流量
測定精度を向上させることができる。
【0026】次に、バイパス流路18の各部の流路断面
積A1 ,A2 ,A3 と流量測定素子29の出力特性の変
化について考察する。図3は、上流側流路18aの流路
断面積A1 と曲り部18bの流路断面積A2 とを同一
(A2 /A1 =1)に設定して上流側流路18aの流路
断面積A1 に対する下流側流路18cの流路断面積A3
の比(A3 /A1 )を変化させたときの流量測定素子2
9の出力特性変化率を実測したグラフである。ここで、
A3 /A1 の製造ばらつきが図3のグラフの横軸の1目
盛程度で、出力特性変化率のばらつき許容範囲が縦軸の
1目盛程度であるとすると、出力特性変化率をばらつき
許容範囲内に収めるためには、A3 /A1を1.20以
上とする必要がある。
【0027】また、図4は、上流側流路18aの流路断
面積A1 に対する下流側流路18cの流路断面積A3 の
比(A3 /A1 )を1.43に設定して、上流側流路1
8aの流路断面積A1 に対する曲り部18bの流路断面
積A2 の比(A2 /A1 )を変化させたときの流量測定
素子29の出力特性変化率を実測したグラフである。こ
の場合も、A2 /A1 の製造ばらつきが横軸の1目盛程
度で、出力特性変化率のばらつき許容範囲が縦軸の1目
盛程度であるとすると、出力特性変化率をばらつき許容
範囲内に収めるには、A2 /A1 を1.14以上とする
必要がある。
【0028】図5は、吸気管11内の空気流量を変化さ
せたときの流量測定素子29の出力特性変化率を実測し
たグラフで、従来(特開平8−5430号公報)の出力
特性を基準にして、A2 /A1 =A3 /A1 =1の場合
と、A2 /A1 =A3 /A1=1.43の場合の出力特
性変化率を実測したものである。A2 /A1 =A3 /A
1 =1の場合は、バイパス流がバイパス流路18の曲り
部18bで急激に180°方向転換されるため、その方
向転換の際の流れの慣性によって曲り部18bの直後で
強い縮流が生じ、流れの抵抗が大きくなってバイパス流
の流速が低下する。このため、流量測定素子29の出力
が全般的に低くなり、流量測定精度が低下する。特に、
低流量域では、バイパス流の流速が不足して、流量測定
素子29の出力が落ち込み、流量測定精度の低下が顕著
になる。
【0029】これに対し、A2 /A1 =A3 /A1 =
1.43の場合は、上流側流路18a→曲り部18b→
下流側流路18cの流れの方向転換が緩やかになり、曲
り部18b直後で流れの慣性によって発生する縮流が少
なくなると共に、曲り部18bや下流側流路18cの内
壁面と空気との摩擦による圧力損失も流路断面積の拡大
によって小さくなる。これにより、曲り部18b→下流
側流路18c→流出口22への流れがスムーズになっ
て、流量測定素子29に触れるバイパス流の流速が従来
よりも速くなり、流量測定素子29の出力が従来より全
般的に高くなって、流量測定精度が向上する。この場
合、低流量域でも、バイパス流の流速が十分に確保され
て、流量測定素子29の出力が十分に確保され、低流量
域でも十分な測定精度が確保される。
【0030】一方、図6は、吸気管11内の空気流量と
空気流量測定装置13による通気抵抗との関係を実測し
たグラフである。従来(特開平8−5430号公報)
は、バイパス流を速くする手段として、バイパス流路の
流出口に作用する吸出し力(負圧)を大きくするため
に、流量測定部材の外径を大きくして吸気管の流路断面
積を絞るようにしているため、吸気管の通気抵抗が大き
くなり、吸気効率が低下する。
【0031】これに対し、本実施形態(図1の構成)で
は、バイパス流路18の曲り部18b及び下流側流路1
8cの流路断面積を拡大することで、バイパス流を速く
するので、吸気管11内に従来のような大径の流量測定
部材を設置しなくても良く、吸気管11の流量測定場所
の流路断面積を従来より拡大できて、通気抵抗を従来の
1/3程度に低下させることができ、吸気効率を向上で
きる。
【0032】以上説明した第1の実施形態では、流量測
定体15の下端にベンチュリ管部16を形成し、バイパ
ス流路18の流出口22をベンチュリ管部16の下流側
周壁に開口させているので、ベンチュリ管部16内を流
れる高速の空気流によってバイパス流路18の流出口2
2に効率良く吸出し力(負圧)を作用させることがで
き、これによってもバイパス流の流速を速くすることが
できる。
【0033】なお、上記実施形態では流量測定体15を
樹脂成形品としている。しかも、流量測定体15の回路
モジュール14側の開口を成形型の抜き経路として、流
量測定体15には、回路モジュール14が設置される側
に曲り部18bが型形成され、さらにその曲り部18b
から直線状に延びるように上流側流路18aと下流側流
路18cとが型成形され、曲り部18bと下流側流路1
8cの流れ方向に対する断面積が上流側流路18aより
大きくされている。そして、回路モジュール14の装着
によって流量測定体15の型成形のための開口が閉塞さ
れ、逆U字形の流路を完成させる構成をとっている。つ
まりこの実施形態では、棒状の流量測定体15の一端側
に曲り部18bとしての凹部が型成形され、この凹部か
ら流量測定体15内に向けて上流側流路18aと下流側
流路18cとが直線状に型成形され、そして棒状の流量
測定体15の一端側に装着される回路モジュール14に
よって凹部を閉塞して曲り部18bを形成している。こ
のように、型成形技術によって成形可能な比較的単純な
形状によって、流量測定場所(流量測定素子29の設置
箇所)より下流側に位置する曲り部18bと下流側流路
18cとの流れ方向に関する断面積を大きくでき、これ
らの流路部分における縮流を防止することができる。
【0034】なお、バイパス流路18の流出口22に吸
出し力(負圧)を作用させる手段は、ベンチュリ管部1
6に限定されず、種々の構造が考えられる。
【0035】例えば、図7に示す第2の実施形態では、
バイパス流路18の流出口22を吸気管11内の空気の
流れ(主流)を直角方向に開口させ、該バイパス流路1
8の流出口22の両側部に主流方向と略平行な壁41を
形成している。これにより、吸気管11内で生じる旋回
流がバイパス流路18の出口流に及ぼす影響を小さくし
て、バイパス流路18の出口流を安定させる。更に、バ
イパス流路18の流出口22の上流側にひさし状の突起
42を形成し、主流がこの突起42に衝突して剥離する
ことで、この突起42の下流側に負圧部を生じさせ、こ
の負圧部によってバイパス流路18の流出口22に吸出
し力を作用させるようにしている。尚、バイパス流路1
8の流出口22を主流に対して斜め方向に開口させるよ
うにしても良い。
【0036】一方、図8に示す第3の実施形態では、バ
イパス流路18の流出口22を吸気管11内の空気の流
れ(主流)を直角方向に開口させると共に、バイパス流
路18の上流側流路18aの下端壁43をバイパス流路
18の流出口22と同一高さに形成して、この下端壁4
3に沿って流れる主流によってバイパス流路18の流出
口22に吸出し力(負圧)を作用させるようにしてい
る。更に、バイパス流路18の流入口19を吸気管11
の中心C(つまり主流の流速が最も速い位置)に位置さ
せて、主流の一部がバイパス流路18の流入口19に流
入しやすいようにしている。
【0037】また、図9に示す第4の実施形態では、角
筒状の流量測定体15を下方に延長して、流量測定体1
5の下端を吸気管11の内壁面の座ぐり部44に当接さ
せ、該流量測定体15の下端開口を座ぐり部44で閉鎖
し、該流量測定体15の上流側側面と下流側側面に形成
した流入口19と流出口22を吸気管11の中心Cに一
致させている。この場合も、流量測定体15は、吸気管
11の径方向に沿って延在する2本の管を吸気管11の
空気流れ方向に沿って並べて接合壁17で接合すること
で、隣接する平行な2本の流路18a,18cを曲り部
18bでつないだ逆U字状のバイパス流路18を形成し
ている。
【0038】そして、曲り部18bと下流側流路18c
との境界付近の流路断面積A4 を上流側流路18aの流
路断面積A1 よりも拡大し、且つその流路断面積A4 を
下流側にかけて緩やかにA3 まで縮小している。この場
合も、前記各実施形態と同じく、A1 <A2 且つA1 <
A3 とすることが好ましいが、A1 =A2 =A3 であっ
ても、曲り部18bと下流側流路18cとの境界付近の
流路断面積A4 を拡大し、且つその流路断面積A4 を下
流側にかけて緩やかに縮小させれば、曲り部18b直後
の縮流を少なくできる。
【0039】この第4の実施形態では、曲り部18bと
下流側流路18cとの境界付近の流路断面積A4 を拡大
することで、流れの方向転換が緩やかになり、曲り部1
8b直後で流れの慣性によって発生する縮流が少なくな
る。しかも、拡大された流路断面積A4 を下流側にかけ
て緩やかに縮小することで、流路断面積の縮小による縮
流も少なくできる。尚、上流側流路18aの流入口19
より下方の空間と下流側流路18cの流出口22より下
方の空間は、バイパス流の脈動を減衰させるサージタン
ク室として機能する。
【0040】上記各実施形態では、バイパス流路18の
うち上流側流路18aが、流路断面積が最も小さく、バ
イパス流の流速が最も速くなることを考慮して、上流側
流路18aに流量測定素子29を設置して、流量測定精
度を向上させるようにしている。しかし、流量測定素子
29の設置場所は上流側流路18aに限定されず、下流
側流路18cに流路断面積が小さい場所(つまり流速が
速い場所)があれば、そこに流量測定素子29を設置す
るようにしても良い。
【0041】尚、上記各実施形態の空気流量測定装置1
3は、プラグイン方式による組付けを行うことができる
ため、空気流量測定装置13の組付箇所は、吸気管11
に限らず、エアクリーナ、スロットルボディ等、吸気通
路の一部を構成する他の部材でも、所定寸法の取付穴を
形成すれば、空気流量測定装置13を極めて簡単に組み
付けることができ、空気流量測定装置13の共通化・コ
ストダウンが可能となる。
【0042】その他、本発明は、内燃機関の吸入空気量
を測定する装置に限定されず、種々の空気通路を流れる
空気流量を測定する装置として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態における空気
流量測定装置の組付状態を示す縦断左側面図、(b)は
同縦断正面図である。
【図2】ベンチュリ管部と流量測定体の下部を示す斜視
図である。
【図3】バイパス流路の上流側流路の流路断面積A1 に
対する下流側流路18cの流路断面積A3 の比(A3 /
A1 )を変化させたときの流量測定素子の出力特性変化
率を実測したグラフを示す図である。
【図4】バイパス流路の上流側流路の流路断面積A1 に
対する曲り部18bの流路断面積A2 の比(A2 /A1
)を変化させたときの流量測定素子の出力特性変化率
を実測したグラフを示す図である。
【図5】吸気管内の空気流量を変化させたときの流量測
定素子の出力特性変化率を実測したグラフを示す図であ
る。
【図6】吸気管内の空気流量と空気流量測定装置による
通気抵抗との関係を実測したグラフを示す図である。
【図7】(a)は本発明の第2の実施形態における空気
流量測定装置の組付状態を示す縦断左側面図、(b)は
同縦断正面図である。
【図8】(a)は本発明の第3の実施形態における空気
流量測定装置の組付状態を示す縦断左側面図、(b)は
同縦断正面図である。
【図9】(a)は本発明の第4の実施形態における空気
流量測定装置の組付状態を示す縦断左側面図、(b)は
同縦断正面図である。
【符号の説明】
11…吸気管、12…取付穴、13…空気流量測定装
置、14…回路モジュール、15…流量測定体、16…
ベンチュリ管部、17…接合壁、18…バイパス流路、
18a…上流側流路、18b…曲り部、18c…下流側
流路、20…フランジ部、23…流路拡大部、24…ガ
イド部、29…流量測定素子、30…感温素子、35…
吸気温センサ、41…壁、42…突起。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 稔 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 中島 勝美 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気通路内に、該空気通路を流れる空気
    の一部を流入させるバイパス流路を配置し、このバイパ
    ス流路内に設置された流量測定素子によって空気の流量
    を測定する空気流量測定装置において、 前記バイパス流路は、隣接する平行な2本の流路を曲り
    部でつないだ逆U字状の流路に形成され、その一方の流
    路が上流側、他方の流路が下流側に配置され、前記曲り
    部及び下流側流路は、該曲り部より下流側で生じる縮流
    を抑制する形状に形成されていることを特徴とする空気
    流量測定装置。
  2. 【請求項2】 前記曲り部と下流側流路との境界付近の
    流路断面積を上流側流路の流路断面積よりも大きくし、
    且つその流路断面積を緩やかに変化させたことを特徴と
    する請求項1に記載の空気流量測定装置。
  3. 【請求項3】 前記下流側流路全体の流路断面積を上流
    側流路の流路断面積よりも大きくしたことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の空気流量測定装置。
  4. 【請求項4】 前記曲り部の流路断面積を上流側流路の
    流路断面積よりも大きくしたことを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれかに記載の空気流量測定装置。
  5. 【請求項5】 前記流量測定素子を前記バイパス流路の
    流路断面積が小さい場所に設置したことを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載の空気流量測定装置。
  6. 【請求項6】 前記流量測定素子を前記上流側流路に設
    置したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
    記載の空気流量測定装置。
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