JPH09286988A - 廃プラスチック熱分解装置 - Google Patents

廃プラスチック熱分解装置

Info

Publication number
JPH09286988A
JPH09286988A JP10045196A JP10045196A JPH09286988A JP H09286988 A JPH09286988 A JP H09286988A JP 10045196 A JP10045196 A JP 10045196A JP 10045196 A JP10045196 A JP 10045196A JP H09286988 A JPH09286988 A JP H09286988A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste plastic
conveyor
pallet
oil
plastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10045196A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Watabe
部 攻 渡
Hisao Totsuka
塚 久 夫 戸
Yukishige Maezawa
沢 幸 繁 前
Hidenori Ibe
部 英 紀 伊
Katsuhiro Fukuma
馬 勝 洋 福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Chugai Technos Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Chugai Technos Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Chugai Technos Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10045196A priority Critical patent/JPH09286988A/ja
Publication of JPH09286988A publication Critical patent/JPH09286988A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/141Feedstock
    • Y02P20/143Feedstock the feedstock being recycled material, e.g. plastics
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Coke Industry (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリ塩化ビニルを含む廃プラスチックを熱分
解して、廃プラスチックから塩酸と油とを連続的に分離
回収する。 【解決手段】 密閉室2内にパレット1が固着された無
限軌道式コンベア2が配設され、パレット1内にホッパ
6からポリ塩化ビニルを含む廃プラスチック20が投入
され、この廃プラスチック20が加熱装置4によって加
熱される。廃プラスチック20から発生する発生ガス
は、吸引フード8から油用分離回収装置14および塩酸
用分離回収装置15に導かれ、この分離回収装置14,
15によって油と塩酸とに分離して回収される。パレッ
ト1内の残渣は、その後残渣排出部10から外方へ排出
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃プラスチックを熱
分解して燃料油として回収する廃プラスチック熱分解装
置に係り、とりわけ塩化ビニル樹脂を含む廃プラスチッ
クを連続的に処理して燃料油を回収することができる廃
プラスチック熱分解装置に関する。
【0002】
【従来の技術】廃プラスチックを乾留熱分解して燃料油
として再資源化する廃プラスチック熱分解装置は、再生
品の価値が比較的高いことなどから注目されている。し
かしながら、廃プラスチックがポリ塩化ビニルを含む場
合、このような廃プラスチックを熱分解すると残渣が多
く生成してしまい、連続処理が難しいという問題点があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、ポリ塩
化ビニルを含む廃プラスチックの熱分解処理は、残渣が
多く生成して連続処理がむずかしくなる。
【0004】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、ポリ塩化ビニルを含む廃プラスチックを
連続的に処理できる廃プラスチック熱分解装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、密閉室と、こ
の密閉室内に水平方向に配置された無限軌道式コンベア
と、このコンベアに固定された多数のパレットと、パレ
ット内にポリ塩化ビニルを含む廃プラスチックを投入す
る廃プラスチック投入部と、コンベアの上側近傍に配置
され、パレット内の廃プラスチックを加熱する加熱装置
と、コンベアの上方に配置され、廃プラスチックからの
発生ガスを密閉室外方へ導く吸引フードと、この吸引フ
ードに接続され、廃プラスチックからの発生ガスを塩酸
と油とに分離して回収する分離回収装置と、コンベアの
下方に配置され、パレット内の残渣を密閉室外方へ排出
する残渣排出部と、密閉室内へ不活性ガスを供給する不
活性ガス供給装置と、を備えたことを特徴とする廃プラ
スチック熱分解装置である。
【0006】本実施例によれば、無限軌道式コンベアの
上側のパレット上に廃プラスチック投入部からポリ塩化
ビニルを含む廃プラスチックを投入し、無限軌道式コン
ベアを駆動させる。次に密閉室内に不活性ガス供給装置
から不活性ガスを供給しながら、加熱装置によってパレ
ット内の廃プラスチックを加熱する。廃プラスチックか
ら発生する発生ガスは吸引フードによって密閉室の外方
へ導かれ、その後発生ガスは分離回収装置によって塩酸
と油に分離して回収される。パレットが無限軌道式コン
ベアの下側にくると、パレット内の廃プラスチックの残
渣は落下し、その後残渣排出部から外方へ排出される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1乃至図4は、本発明に
よる廃プラスチック熱分解装置の実施の形態を示す図で
ある。
【0008】図1に示すように、廃プラスチック熱分解
装置は密閉室3と、この密閉室3内に水平方向に配置さ
れ、上側部2aと下側部2bとを有する無限軌道式コン
ベア2とを備えている。このうち無限軌道式コンベア2
は、一対のスプロケット17a,17b間に掛け渡され
ている。また密閉室3には、窒素ガス等の不活性ガスを
供給する不活性ガス供給管7が接続されている。
【0009】無限軌道式コンベア2には、多数のパレッ
ト1が固定され、このパレット1内に後述するポリ塩化
ビニルを含む廃プラスチック20が収納される(図3お
よび図4参照)。密閉室3の上部には、パレット1内に
廃プラスチックを投入するための廃プラスチック投入
部、例えばホッパ6が設けられ、また密閉室3内にはコ
ンベア2の上側部2a直下にパレット1内の廃プラスチ
ック20を加熱するための加熱装置4が設けられてい
る。この加熱装置4はコンベア2の上側部2a直下に設
けられたヒータ4aと、ヒータ4aの下方に設けられヒ
ータ4aからの熱をコンベア2の上側部2aに固着され
たパレット1側へ向ける反射板5とからなっている。
【0010】またコンベア2の上側部2aの上方に、パ
レット1の廃プラスチック20から発生する発生ガスを
密閉室3の外方へ導く吸引フード8が複数、例えば6個
設けられている。複数の吸引フード8は、コンベア2の
上側部2aに沿って設けられ、各吸引フード8は連結管
18,19を介して油用分離回収装置14および塩酸用
分離回収装置15に連結されている。
【0011】すなわち、各吸引フード8には連結管1
8,19が接続され、このうち連結管18は仕切弁18
aを有するとともに油用分離回収装置14に連結されて
いる。また連結管19は仕切弁19aを有するととも
に、塩酸用分離回収装置15に連結されている。このよ
うに各吸引フード8は、油用分離回収装置14および塩
酸用分離回収装置15に連結されているが、仕切弁18
a,19aの開閉により主として上流側(図1の左側)
に位置する吸引フード8を塩酸用分離回収装置15に連
通させ、下流側(図1の右側)に位置する吸引フード8
を油用分離回収装置14に連通させることができる。
【0012】油用分離回収装置14は冷却および洗浄装
置14aと、アフタバーナ14bとを有し、他方塩酸用
分離回収装置15は冷却および洗浄装置15aと、アフ
タバーナ15bとを有している。
【0013】また密閉室3の下方部には、排出弁10a
を有するとともにパレット1内から出る残渣24を密閉
室3の外方へ排出する残渣排出部10が設けられている
(図1および図2)。さらにコンベア2の下側部2b下
方に、パレット1内に付着した残渣を掻き取って剥離す
るだ円形状の残渣剥離装置11が回転自在に設けられて
いる。
【0014】またコンベア2の上側部2aの略中央部
に、コンベア2に固着されたパレット1内にアルカリ剤
を供給するアルカリ剤供給部9が設けられ、さらにアル
カリ剤供給部9の上流側にはパレット1内の廃プラスチ
ック20を破砕して廃プラスチック20内のガスを放出
するプラスチック破砕機12が設けられている。このう
ちプラスチック破砕機12は、図3に示すように上下方
向に昇降する破砕機本体12aと、破砕機本体12aか
ら下方へ突出する多数の針部12bと、針部12bによ
って持上げられた廃プラスチック20を落下させるネッ
ト21とを有している。
【0015】さらにまた、密閉室13の底部には、図1
に示すように検査窓13が開閉自在に設けられている。
【0016】次にこのような構成からなる本実施例の作
用について説明する。まず、密閉室3内に不活性ガス供
給管7から窒素ガスが供給され、密閉室3内が窒素ガス
で充満される。密閉室3に窒素ガスを供給する理由は、
次のとおりである。すなわち、密閉室3内に酸素が含ま
れていると、廃プラスチック20の燃焼反応が起こって
しまい、油蒸気が得られなくなる。この場合、窒素ガス
に代えてヘリウムなど他の不活性ガスを供給しても良い
が、窒素の方が安価である。
【0017】なお、後述のように熱分解により廃プラス
チック自身から油蒸気および塩化水素ガスが発生するた
め、この発生した油蒸気および塩化水素ガス自体が吸引
フード8側へ移行する。この場合、不活性ガスを密閉室
3内に供給することにより、油蒸気が吸引フード8の壁
で冷却され凝縮・還流する割合が減り、熱の損失が少な
くなる。また油蒸気の発生に先立ってポリ塩化ビニルか
ら塩化水素ガスが発生するが、この塩化水素ガスが滞留
しているうちに油蒸気が発生すると、付加反応が起こ
り、有機塩素化合物を生成してしまう。この場合は不活
性ガスを供給することにより塩化水素ガスの滞留を防止
することができる。
【0018】一般にポリ塩化ビニルを含む廃プラスチッ
ク20の熱分解の前後における物質収支とガス発生量は
概ね以下の通りである。
【0019】 ポリ塩化ビニルPVC (100g)→HCLガス(60g,36L)+残渣(40g) 可塑剤(添加剤)DOP(100g)→油(60g,11L)+固形物(40g,6L) ポリプロピレンPP (100g)→ガス(15g,8L)+油(80g,11L) +残渣(5g) ここで括弧内のガス量(L)は0℃、理想気体で計算し
たものである。
【0020】廃プラスチックがDOPを50wt%含む
軟質ポリ塩化ビニル:40gとPP:60gの混合物で
ある場合には、上記のPVCの値に0.2、DOPの値
に0.2、PPの値に0.6をそれぞれ掛けたものを足
し合わせれば良いので、 ガス(21g,12L )+油(60g.9L)+固形物(8g,1L )+
残渣(11g ) となり、ガスと油蒸気量は廃プラスチック100gあた
り22L(0℃、理想気体)となる。実際には温度が高
いのでこの値の2〜3倍になる。
【0021】一方、供給する窒素の量は多ければ多いほ
ど効果的であるが、発生ガス量の2倍程度の目安として
供給することが好ましい。
【0022】次に図1に示すように、ホッパ6から塩化
ビニルを含む廃プラスチック20がコンベア2の上側部
2aのパレット1内に投入される。図4に示すように、
パレット1内に収納された廃プラスチック20は図1の
右方へ進み、加熱装置4によって加熱されて溶融プラス
チック20aとなり、その後、200〜300℃まで加
熱されて塩化ビニルの脱塩素分解が生じる。この分解で
はポリ塩化ビニルの側鎖の脱離が優先的に生じ、塩化水
素ガスが発生する。廃プラスチック20が可塑剤を含む
場合は、脱塩素分解と同時に可塑剤も分解あるいは蒸発
する。
【0023】溶融プラスチック20aが更に加熱される
と、粘着性をもった餅状プラスチック20bとなり、餅
状プラスチック20bは内部に塩化水素ガス25(可塑
剤を有する場合は可塑剤の分解ガスを含む)を取り込み
膨張する。
【0024】塩化水素ガス25を完全に除去するために
は、餅状プラスチック20bを砕いて、内部の塩化水素
ガス25を放出する必要がある。本発明においては、図
1および図3に示すように、餅状プラスチック20bを
収納したパレット1がプラスチック破砕機12に達する
と、コンベア2が停止する(図3(a))。次にプラス
チック破砕機12の破砕機本体12aが降下して、破砕
機本体12aの下部に固着された針部12bにより餅状
プラスチック20bを突き刺し、餅状プラスチック20
b内部の塩化水素ガス25を外方へ放出する(図3
(b))。その後、破砕機本体12aが上昇して、針部
12bにより餅状プラスチック20bを持ち上げる。そ
の後、餅状プラスチック20bをネット21に引掛け
て、餅状プラスチック20bをパレット1内に落下させ
る。このようにして、餅状プラスチック20b内部に取
り込まれた塩化水素ガス25を外方へ放出することがで
きる。
【0025】図1に示すように、餅状プラスチック20
bから放出された塩化水素ガス25は、その後吸引フー
ド8から主として連結管19を介して塩酸用分離回収装
置15側へ送られる。
【0026】パレット1内の餅状プラスチック20b
は、次にアルカリ剤供給部9まで達し、パレット1内の
餅状プラスチック20bに例えば酸化カルシウム粉等の
アルカリ剤が供給され、餅状プラスチック20b中に残
留する塩化水素ガスが中和される。
【0027】この塩化水素の中和工程について、以下詳
述する。
【0028】酸化カルシウムと塩化水素の中和は、酸化
カルシウム1モルの反応のとき CaO(56g) +2HCL(2*36.5g) →CaCL2(111g)
+H2 O(18g) のように書き表せる。
【0029】本発明においてポリ塩化ビニルに含まれる
塩化水素ガスを全て中和するのに必要な酸化カルシウム
の量は、廃プラスチック100g当たりおよそ92gで
ある。この場合、アルカリ剤供給部9からすべてのポリ
塩化ビニルを中和できるのに十分な量の酸化カルシウム
を供給することが好ましいが、実際には、塩化水素ガス
の9割程度は酸化カルシウム供給前に脱離して塩酸用分
離回収工程で回収されるので、酸化カルシウムの供給量
はこの1/10でもよい。
【0030】このように餅状プラスチック20b中に残
留する塩化水素ガスが中和されるため、後工程において
塩化水素ガスが油中に混入することを防止することがで
きる。
【0031】その後パレット1は、アルカリ剤供給部9
よりも更に図1の右方へ進み、パレット1内の餅状プラ
スチック20bは引き続き350〜450℃まで加熱さ
れ、この地点でポリオレフィン系プラスチックの熱分解
が生じる。このポリオレフィン系プラスチックの分解で
は、ポリオレフィン系プラスチックの主鎖のランダム分
解と末端からの開裂(モノマーの脱離)が同時に起こ
り、油蒸気が発生する。この油蒸気は、吸引フード8か
ら、主として連結管18を介して油用分離回収装置14
側へ送られる。
【0032】同時に、パレット1内にはポリオレフィン
系プラスチックの一部およびポリ塩化ビニルの脱塩素残
基の大部分が、炭素リッチの残渣24として残る(図2
(a)(b)(c)(d)参照)。このパレット1内の
残渣24は、パレット1がスプロケット17bに達して
反転することにより下方へ落下する。パレット1から落
下した残渣24は、その後排出弁10aを開とすること
により残渣排出部10から排出される(図2(a))。
【0033】パレット1内の残渣24が落下しないでパ
レット1内に付着してしまうことがある。この場合はパ
レット1から残渣剥離機11まで達した時点で、だ円形
状の残渣剥離機11が回転を開始する(図2(b))。
残渣剥離機11の回転により、残渣剥離機11の一側1
1aがパレット1内に侵入して、この一側11aによっ
てパレット1内の付着した残渣24が剥離され(図2
(c))、パレット1から剥離された残渣24はその後
下方へ落下する。
【0034】次に油用分離回収装置14と塩酸用分離回
収装置15の作用について述べる。上述のように油用分
離回収装置14側には、主として油蒸気が連結管18を
介して送られる。油蒸気は、まず油用分離回収装置14
の冷却および洗浄装置14aで冷却されて洗浄される。
油は水に溶けないので、冷却および洗浄装置14aにお
いて水と分離して回収される。冷却および洗浄装置14
aを経たガスは、その後アフタバーナ14bで燃焼され
た後、大気中へ放出される。なお、連結管18により塩
化水素ガスが油用分離回収装置14に少量送られること
も考えられるが、この塩化水素ガスは冷却および洗浄装
置14a内において水に溶け塩酸として回収される。
【0035】一方、塩酸用分離回収装置15側には、主
として塩化水素ガスが連結管19を介して送られる。塩
化水素ガスはまず塩酸用分離回収装置15の冷却および
洗浄装置15aによって冷却されて洗浄される。この
時、塩化水素ガスは水に溶けて塩酸として回収される。
冷却および洗浄装置15aを経たガスは、その後アフタ
バーナ15bで燃焼された後、大気中へ放出される。な
お、連結管19により油蒸気が塩酸分離回収装置15に
少量送られることも考えられるが、この油蒸気は冷却お
よび洗浄装置15a内において水と分離して回収され
る。
【0036】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0037】実施例1 廃プラスチック20(軟質ポリ塩化ビニル:40%、ポ
リプロピレン:60%)をホッパ6からパレット1上に
連続投入し、コンベア2を駆動させ、加熱装置4によっ
て廃プラスチック20を加熱して最終的に500℃まで
昇温した。同時に不活性ガス供給装置7から窒素ガスを
廃プラスチック1gに対し1リットルの割合で供給し
た。この間、吸引フード8から吸引した油蒸気および塩
化水素ガスは、各々油用分離回収装置14および塩酸用
分離回収装置15に導かれ、それぞれ冷却および洗浄装
置14a,15aにおいて油および塩酸として回収され
た。油蒸気および塩化水素の残ガスは、油用分離回収装
置14および塩酸用分離回収装置15のアフタバーナ1
4b、15bで燃焼して大気放出された。
【0038】パレット1内の残渣24は、適宜間隔で残
渣排出孔10から外部へ排出された。
【0039】この結果、投入した廃プラスチック100
重量部から60重量部の油と60重量部の塩酸(20
%)、7重量部の粉体(油に沈み、水に浮く物質)、お
よび10重量部の残渣が得られた。回収油中の有機塩素
化合物濃度は2%であった。
【0040】実施例2 廃プラスチック20(軟質ポリ塩化ビニル樹脂:40
%、ポリプロピレン:60%)をホッパ6からパレット
1上に連続投入し、コンベア2を駆動させ加熱装置4に
よって廃プラスチック20を加熱して最終的に500℃
まで昇温した。同時に不活性ガス供給装置7から窒素ガ
スを廃プラスチック1gに対し1リットルの割合で供給
した。この間、吸引フード8のうち、アルカリ剤供給部
9より上流側(図1の左側)から吸引したガスは主とし
て塩酸用分離回収装置15側へ送られ、冷却および洗浄
装置15aで冷却および洗浄され、塩酸と油とそれらの
中間位置にある粉体が回収された。吸引フード8のう
ち、アルカリ剤供給部9より下流側(図1の右側)から
吸引したガスは主として油用分離回収装置14側へ送ら
れ、冷却および洗浄装置14aで冷却および洗浄され
た。残ガスはアフターバーナ14bで燃焼して大気放出
した。パレット1内の残渣24は残渣排出孔10から適
当な間隔で排出された。
【0041】この結果、投入した廃プラスチック100
重量部から、油用分離回収装置14において48重量部
の油が得られ、塩酸用分離回収装置15において12重
量部の油と、60重量部の塩酸(20%)と、7重量部
の粉体(油に沈み、水に浮く物質)が得られ、残渣排出
孔10から10重量部の残渣が得られた。油用回収装置
14において得られた油中の有機塩素化合物濃度は0.
2%であった。
【0042】このように油中の有機塩素化合物濃度を
0.2%に低下させることができたのは、以下のような
理由である。すなわち、アルカリ剤供給部9を境として
上流側の吸引フード8で吸引したガス(主として塩化水
素ガス)を塩酸用分離回収装置15へ導入し、下流側の
吸引フード8から吸引したガス(主として油蒸気)を油
用分離回収装置14へ導入することにより、塩化水素ガ
スと油蒸気から生成する有機塩素化合物の生成を抑える
ことができるからである。このように油中の有機塩素化
合物の混入を防ぐことにより、回収油を有効利用するこ
とができる。
【0043】実施例3 廃プラスチック20が約300℃になる位置で、アルカ
リ剤供給部9から酸化カルシウム粉を、廃プラスチック
1gに対し0.1g投入することを除いて上記実施例2
と同様の操作を行った。
【0044】この結果、得られた生成物において残渣が
10重量部増えたが、他は生成物の量は実施例2と同様
であった。ただし、油用回収装置14において得られた
油中の有機塩素化合物濃度は0.1%と更に低減でき
た。
【0045】このように油中の有機塩素化合物濃度を
0.1%と更に低減することができたのは、廃プラスチ
ック中に残留する塩化水素ガスが酸化カルシウムによっ
て中和されるためである。
【0046】実施例4 残渣剥離機11を用いたことを除いて上記実施例2と同
様の操作を行った。
【0047】この結果、得られた生成物の量や質は実施
例2と全く同様であった。しかし本実施例によれば、パ
レット1内における残渣の堆積をなくすことができ、時
間当たりの処理量が向上した。
【0048】実施例5 プラスチック破砕機12を使用したことを除いて上記実
施例2と同様の操作を行った。
【0049】この結果、得られた生成物の量は上記実施
例2と全く同様であった。しかしながら本実施例によれ
ば、プラスチック破砕機12によってプラスチックから
塩化水素ガスを放出することができ、油用分離回収装置
14において得られた油中の有機塩素化合物濃度を0.
1%に低減できた。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればパ
レット内のポリ塩化ビニルを含む廃プラスチックを加熱
して熱分解することにより、廃プラスチックからの発生
ガスを吸引フードから分離回収装置まで導いて、塩酸と
油とに分離して回収することができる。またこの間、パ
レット内の残渣を残渣排出部から外方へ確実に排出する
ことができ、廃プラスチックから塩酸と油とを連続的か
つ確実に分離回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による廃プラスチック熱分解装置の一実
施の形態を示す概略図。
【図2】パレット内の残渣の排出作用を示す図。
【図3】パレット内の廃プラスチック内から塩化水素ガ
スを放出させる状態を示す図。
【図4】パレット内の廃プラスチックからガスを発生さ
せる状態を示す図。
【図5】パレットを示す斜視図。
【符号の説明】
1 パレット 2 無限軌道式コンベア 3 密閉室 4 加熱装置 6 ホッパ 7 不活性ガス供給装置 8 吸引フード 9 アルカリ剤供給部 10 残渣排出部 11 残渣剥離部 12 プラスチック破砕機 14 油用分離回収装置 15 塩酸用分離回収装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前 沢 幸 繁 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 伊 部 英 紀 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 福 馬 勝 洋 広島県広島市西区横川新町9番12号 中外 テクノス株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉室と、 この密閉室内に水平方向に配置された無限軌道式コンベ
    アと、 このコンベアに固定された多数のパレットと、 パレット内にポリ塩化ビニルを含む廃プラスチックを投
    入する廃プラスチック投入部と、 コンベアの上側近傍に配置され、パレット内の廃プラス
    チックを加熱する加熱装置と、 コンベアの上方に配置され、廃プラスチックからの発生
    ガスを密閉室外方へ導く吸引フードと、 この吸引フードに接続され、廃プラスチックからの発生
    ガスを塩酸と油とに分離して回収する分離回収装置と、 コンベアの下方に配置され、パレット内の残渣を密閉室
    外方へ排出する残渣排出部と、 密閉室内へ不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置
    と、を備えたことを特徴とする廃プラスチック熱分解装
    置。
  2. 【請求項2】吸引フードはコンベアの搬送方向に沿って
    複数設けられるとともに、分離回収装置は一対設けら
    れ、 搬送方向に対し上流側の吸引フードは一方の分離回収装
    置に接続されるとともに、下流側の吸引フードは他方の
    分離回収装置に接続されていることを特徴とする請求項
    1記載の廃プラスチック熱分解装置。
  3. 【請求項3】コンベアの上側略中央に、アルカリ剤供給
    部を設けたことを特徴とする請求項1または2のいずれ
    か記載の廃プラスチック熱分解装置。
  4. 【請求項4】コンベアの下側近傍に、パレット内に付着
    する残渣を剥離するための残渣剥離機を設けたことを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の廃プラスチッ
    ク熱分解装置。
  5. 【請求項5】コンベアの上側近傍に、パレット内の廃プ
    ラスチックを破砕して、廃プラスチック内のガスを除去
    するプラスチック破砕機を設けたことを特徴とする請求
    項1乃至4のいずれか記載の廃プラスチック熱分解装
    置。
JP10045196A 1996-04-22 1996-04-22 廃プラスチック熱分解装置 Pending JPH09286988A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10045196A JPH09286988A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 廃プラスチック熱分解装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10045196A JPH09286988A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 廃プラスチック熱分解装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09286988A true JPH09286988A (ja) 1997-11-04

Family

ID=14274286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10045196A Pending JPH09286988A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 廃プラスチック熱分解装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09286988A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002090009A1 (fr) * 2001-04-27 2002-11-14 Art Ceramic Co.,Ltd. Dispositif et procede d'elimination de substances nocives

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002090009A1 (fr) * 2001-04-27 2002-11-14 Art Ceramic Co.,Ltd. Dispositif et procede d'elimination de substances nocives

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5632863A (en) Battery pyrolysis process
JPH09286988A (ja) 廃プラスチック熱分解装置
JP3585637B2 (ja) 合成重合体の接触分解装置及びそれを用いる油状物の製造方法
JP2002205049A (ja) 汚染された土壌類の浄化方法と浄化施設
JPH07286062A (ja) 塩素含有プラスチック廃棄物の処理方法
JPS6341637B2 (ja)
JPH07328583A (ja) 集塵灰の加熱脱塩素化処理装置および処理方法
JPH11114531A (ja) 廃棄プラスチック処理装置
JP2000306444A (ja) 樹脂被覆線材の連続処理設備
JP2002309034A (ja) 廃プラスチックの脱塩素処理システムおよびその運転方法
JPH0816226B2 (ja) 廃プラスチック類の接触熱分解方法
JPH07116628A (ja) 焼却灰熱処理設備
JP2000234714A (ja) 煙管式熱分解炉及び廃棄ゴム製品のリサイクル設備
US4189329A (en) Halogen-containing plastic refuse treatment
JPH09126427A (ja) 可燃性廃材の連続熱分解処理方法とその装置
JP4886243B2 (ja) 廃棄物処理システム
JP2000346561A (ja) 廃棄物熱処理装置および廃棄物熱処理方法
JP2004249180A (ja) バグフィルタとその防災システム及び加熱処理施設
JP2002316803A (ja) 塩素含有樹脂の脱塩素処理発生ガスからの塩酸回収方法及び設備
JPH08110024A (ja) ゴム系廃棄物の熱処理方法
WO2001087466A1 (fr) Procede et appareil pour la decomposition des composants organiques halogenes dans des gaz d'echappement
JP2002020535A (ja) ハロゲン含有プラスチックの処理方法及びこれを用いた処理装置
BG67171B1 (bg) Метод и инсталация за преработка на опасни отпадъци от рециклиране на оловно-кисели акумулаторни батерии
JP2002306926A (ja) 塩素含有樹脂からの塩酸回収方法
KR20010089001A (ko) 폐전선 용융 인코드 생산 다이옥신 악취공해 제거장치