JPH09286845A - 電子部品封止用樹脂組成物 - Google Patents

電子部品封止用樹脂組成物

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JPH09286845A
JPH09286845A JP10171896A JP10171896A JPH09286845A JP H09286845 A JPH09286845 A JP H09286845A JP 10171896 A JP10171896 A JP 10171896A JP 10171896 A JP10171896 A JP 10171896A JP H09286845 A JPH09286845 A JP H09286845A
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silica gel
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Kenji Samejima
賢至 鮫島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法安定性と外部から浸入する水分を遮断す
る能力とを飛躍的に高めた電子部品封止用樹脂組成物を
提供すること。 【解決手段】 エポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、
硬化促進剤、無機充填材、シリカゲルを必須成分とし、
該シリカゲルの最大粒径が200μm以下、平均粒径5
〜40μm、平均細孔容積が0.1〜50ml/gで、
全組成物中のシリカゲルの含有量が1〜30重量%であ
る電子部品封止用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は寸法安定性に優れ外
部からの水分の浸入が問題となる固体撮像素子等の窓付
き電子部品の封止用樹脂組成物に関するものである
【0002】
【従来の技術】トランジスター、IC、コンデンサー、
ダイオード等の電子部品の封止方法としてエポキシ樹脂
組成物のトランスファー成形による方法が低コスト大量
生産に適するため幅広く実用化され従来金属やセラミッ
クで封止されていたのが樹脂封止に置き変わってきてい
る。最近マルチメディア化が進む中で映像や画像をパソ
コンに取り込んだり遠隔地へ瞬時に送信する必要がでて
きており、小型軽量で低コストの固体撮像素子が必要と
なってきた。従来固体撮像素子はセラミックのケースに
搭載しガラスの窓を接着したものだが高性能であるもの
の高価であった。そこで低コスト化のためにエポキシ樹
脂組成物でモールドしたケースに素子を搭載しガラスや
アクリル樹脂の窓をつける方法がとられているが、セラ
ミックに比べ寸法精度が悪かったり外部から浸入する水
分がエポキシ樹脂内を浸透していきやがてケース内で露
結し特性劣化を引き起こしていた。一般に水分浸入防止
のためにはシリカ等の吸湿性の低い充填材を樹脂に高充
填する手段がとられるが本用途には不十分で長期間の間
に水分が樹脂内を拡散していき内部の素子に到達してい
た。そこで樹脂内の拡散を防ぐため水分を固定化すべく
吸水性ポリマー等の吸湿剤が検討されているが、有機物
の吸湿剤を用いると膨潤が発生し製品の寸法安定性や外
観に問題が出ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は寸法安定性と
外部から浸入する水分を遮断する能力とを飛躍的に高め
た電子部品封止用樹脂組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂硬化剤、硬化促進剤、無機充填材、
シリカゲルを必須成分とし、該シリカゲルの最大粒径が
200μm以下、平均粒径5〜40μm、平均細孔容積
が0.1〜50ml/gで、全組成物中のシリカゲルの
含有量が1〜30重量%であることを特徴とする電子部
品封止用樹脂組成物である。
【0005】該シリカゲルは粒子内に直径50〜300
Å程度の空孔が無数にあり水分を吸着保持できる。空孔
の容積は重要で平均細孔容積が0.1ml/g未満では
水分吸着能が低く実用的でなく、50ml/gを越える
と樹脂の流動性が劣化する。また最大粒径が200μm
以上では充填性が劣る。平均粒径は、5〜40μmの
範囲が必要で5μm未満では流動性が劣化し40μmを
越えると充填性が悪くなる。全樹脂組成物中の含有量
が、1重量%未満では吸湿性能が低く30重量%を越え
ると防湿性より透湿性が高くなり水分浸入防止特性が低
くなる。また流動性が劣化し成形不良を引き起こす。シ
リカゲル粒子の形状は破砕状、球状等特に限定しない。
【0006】無機充填材としては、シリカ、アルミナ、
クレー、炭酸カルシウム、チッ化アルミ、チッ化珪素等
があるが、これらの中ではシリカが好ましい。シリカと
しては、溶融シリカや結晶シリカが望ましく破砕または
球状で平均粒径が10〜30μm、最大粒径が150μ
m以下で有ればよいが、他の粒径のものでもかまわない
しこれらを混合して用いてもよい。本発明に用いるシリ
カとシリカゲルの合計量が全組成物の65重量%〜90
重量%であることが必要であるシリカとシリカゲルの合
計量が65〜90重量%のときに寸法安定性と吸湿性が
特に優れ、この範囲外では成形性と吸湿性が両立できな
い。
【0007】本発明に用いられるエポキシ樹脂は、2個
以上のエポキシ基を含むものならば特には限定しない。
例えばクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、三官能エ
ポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペン
タジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹
脂、臭素化エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポ
キシ樹脂は、単独でも混合して用いてもよい。フェノー
ル樹脂硬化剤は、2個以上の水酸基を含むものならば特
に限定しない。例えば、フェノールノボラック樹脂、ク
レゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、
ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、トリフェニ
ルメタン型樹脂及びこれらの変性樹脂が挙げられる。こ
れらのフェノール樹脂は、単独でも混合して用いても良
い。又これらの硬化剤の配合量としてはエポキシ樹脂の
エポキシ基数と硬化剤の水酸基数を合わせるように配合
することが好ましい。硬化促進剤としては、イミダゾー
ル、有機ホスフィン、3級アミン、1,8−ジアザビシ
クロ(5,4,0)ウンデセン−7等が挙げられるが特
に限定するものではない。これらは、単独でも混合して
用いてもよい。
【0008】本発明は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂
硬化剤、硬化促進剤、無機充填材、シリカゲルを必須成
分とするが これら以外に必要に応じてシランカップリ
ング剤等の無機充填材の表面処理剤、三酸化アンチモン
等の難燃剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、
天然ワックス、合成ワックス等の離型剤及びシリコーン
オイル、ゴム等の低応力添加剤その他種々の添加剤を適
宜配合しても差し支えない。又、本発明の電子部品封止
用樹脂組成物を成形材料として製造するには、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂硬化剤、硬化促進剤、無機充填
材、シリカゲル、その他の添加剤をミキサー等によって
充分に均一に混合した後、更に熱ロールまたはニーダー
等で溶融混練し、冷却粉砕して封止材料とすることがで
きる。
【0009】
【実施例】以下本発明を実施例で示す。配合割合は重量
部で示す。 《実施例1》 ・ビフェニル型エポキシ樹脂 90重量部 (油化シェル (株)YX4000:エポキシ当量190、融点107℃) ・臭素化エポキシ樹脂 8重量部 (大日本インキ化学工業(株) エピクロン152:エポキシ当量360、軟化 点65℃) ・フェノールノボラック樹脂 52重量部 (住友デュレズ(株):水酸基当量105、軟化点70℃) ・シリカゲルA 15重量部 (最大粒径200μm、平均粒径20μm、平均細孔容積5ml/g) ・破砕溶融シリカ 100重量部 (平均粒径15μm、最大粒径100μm) ・球状溶融シリカ 500重量部 (平均粒径23μm、最大粒径75μm) ・γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 6重量部 (日本ユニカー(株)) ・2−メチルイミダゾール 1重量部 (四国化成(株)2MZ) ・三酸化アンチモン 8重量部 ・ヘキストワックスS 3重量部 ・カーボンブラック 2重量部 を常温で充分に混合し次に80〜110℃で2軸熱ロー
ルを用いて混練し冷却後粉砕して電子部品封止用樹脂組
成物を得た。
【0010】《実施例2、3》表1に示した配合で実施
例1と同様にして電子部品封止用樹脂組成物を得た。 実施例2のエポキシ樹脂はクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(住友化学(株):エポキシ当量200、軟化点
60℃)を使用した。 《比較例1〜5》表1に示した配合で実施例1と同様に
して電子部品封止用樹脂組成物を得た。 実施例、比較例で得られた樹脂組成物をトランスファー
成形機を用いて温度175℃、注入圧120Kg /c
2 で 成形した後、175℃、8時間のポストキュア
処理を行いテストピースを得た。比較例で使用したシリ
カゲルは下記のとおり。 ・シリカゲルB:最大粒径30μm、平均粒径2μm、
平均細孔容積10ml/g ・シリカゲルC:最大粒径150μm、平均粒径25μ
m、平均細孔容積0.01ml/g ・シリカゲルD:最大粒径100μm、平均粒径8μ
m、平均細孔容積90ml/g
【0011】《評価方法》 ・スパイラルフロー(流動性):EMMI−I−66に
準じた金型を用い、175℃、注入圧70Kg/cm2
で測定した。 ・吸湿率:50φ3mm厚の円盤を成形し、85℃、相
対湿度85%の恒温恒湿槽で336時間処理後デシケー
ター中で室温まで冷却後、重量増加率を測定した。 ・水分トラップ性:予め樹脂組成物を175℃で成形
し、50φ1mm厚の成形板を得、該成形板を五酸化燐
を入れた凹型のガラス容器の上部に接着剤を用いて密閉
した後、85℃、相対湿度85%の恒温恒湿槽に100
時間、300時間放置後、内部の五酸化燐の重量増加率
を測定した。 評価 ○:0.1重量%未満、×:0.1重量%以上 ・寸法安定性:50φ3mm厚の円盤を成形し、85
℃、相対湿度85%の恒温恒湿槽で336時間処理後の
成形品表面の平滑性を50倍の顕微鏡で目視観察し判定
した。以上の評価結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物を用いることにより
寸法安定性に優れ、外部からの水分の浸入が防止でき、
特に固体撮像素子等の窓付き電子部品用に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、
    硬化促進剤、無機充填材、シリカゲルを必須成分とし、
    該シリカゲルの最大粒径が200μm以下、平均粒径5
    〜40μm、平均細孔容積が0.1〜50ml/gで、
    全組成物中のシリカゲルの含有量が1〜30重量%であ
    ることを特徴とする電子部品封止用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 無機充填材が、シリカであり、シリカと
    シリカゲルの合計量が全組成物中の65〜90重量%で
    ある請求項1記載の電子部品封止用樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000077851A1 (en) * 1999-06-15 2000-12-21 Sumitomo Bakelite Company Limited Method of producing epoxy for molding semiconductor device, molding material, and semiconductor device
JP2023527378A (ja) * 2020-06-12 2023-06-28 無錫利普思半導体有限公司 パワー半導体モジュール

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US6495260B1 (en) 1999-06-15 2002-12-17 Sumitomo Bakelite Company Limited Method of producing epoxy for molding semiconductor device, molding material, and semiconductor device
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