JP3022135B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物Info
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Description
く、プレモールド型中空パッケージ用材料として好適な
エポキシ樹脂組成物に関する。
プラスチックは、量産性、低コスト、加工性、電気絶縁
性など多様な性能を有することから様々な分野で使用さ
れており、更に合成化学の発達と共に次々と新しいプラ
スチックが誕生している。また、プラスチックの欠点と
されてきた強度についてもプラスチック異種材料を組み
合わせた強化プラスチックが生まれたことでその強靱性
も向上してきている。今後もプラスチックは、建築材料
や輸送包装材料はもちろん、構造材料としても生産量の
大幅な伸びが予想されている。
脂は、バランスのとれた硬化物物性を持っており、とり
わけ耐湿性や接着性に優れていることから、絶縁材料、
積層板、複合材料、接着剤、塗料、半導体封止材などの
広い用途に利用することができる。
しては、信頼性試験の中の吸湿後の半田熱衝撃における
耐クラック性のレベルアップにパッケージ自体の吸水を
抑制することが最良の手段との認識があるため、低吸水
性が重視される。このため、半導体封止材として汎用さ
れるエポキシ樹脂組成物には、従来のオルソクレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂よりも低吸水性のナフタレン
骨格含有エポキシ樹脂やビフェニル骨格含有エポキシ樹
脂等を配合したほうがより高性能となり得るし、また、
同様に硬化剤としても従来の半導体封止材に使用されて
いるフェノールノボラック樹脂よりも低吸水性のアラル
キル骨格含有フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン骨
格含有フェノール樹脂、テルペン骨格含有フェノール樹
脂等を使用することが有効とされている。
であるのに対して、プラスチックは各種固有の水分拡散
係数を持っており、加湿条件に曝されるとこの拡散係数
に応じて吸水し、透湿していく。それ故、腕時計、電卓
等の精密機械や半導体パッケージ等の電子部品、特に固
体撮像素子(CCD)封止用中空パッケージ等の防水性
や気密性が要求される用途にプラスチックを利用する場
合は、プラスチックの透湿性が問題になることが多い。
例えば直接水に接触しなくても高温多湿の環境に長時間
曝された場合、プラスチック製のCCD封止用中空パッ
ケージは、徐々に吸水、透湿し、更に気密性を保持した
空間に飽和水蒸気圧から求められた飽和水蒸気量を超え
た水分が存在すると、水分の凝集により結露が発生し、
その装置は使用不能となってしまう。
透湿性の改善が課題となっている。
低透湿性に優れた高品質の硬化物を与えるエポキシ樹脂
組成物を提供することを目的とする。
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、エポキシ
樹脂、硬化剤、無機質充填剤を主成分とし、硬化物の水
分拡散係数が85℃,85%RHの加湿条件で硬化物厚
みが3mmのとき1×10-4cm2/hr以下であるエ
ポキシ樹脂組成物に無機系吸水剤を少なくと1重量%以
上添加することにより、低透湿性で高品質の硬化物を与
え、プレモールド型中空パッケージ用材料として好適な
エポキシ樹脂組成物が得られることを知見し、本発明を
なすに至った。
物の透湿性をいかにして下げるかが問題となるが、吸水
率と透湿率との間には一般的に次の関係があるといわれ
ている。
/2.2662Q2t (q/Q<0.55のとき成立) 透湿率K(mg・cm/cm2・hr)=DQV=10d
DQ Q:飽和吸水率(重量%) q:時間t(hr)での吸水率(重量%) k:試料厚み(cm) QV:飽和吸水量(mg/cm3) d:試料密度(g/cm3)
少なくとも一方を低下させることにより、上記硬化物の
透湿率を低下させ得ること、それにはまず、例えば前に
も記したように低吸水性エポキシ樹脂、例えばナフタレ
ン骨格含有エポキシ樹脂、ビフェニル骨格含有エポキシ
樹脂と低吸水性硬化剤、例えばナフタレン骨格含有フェ
ノール樹脂、アラルキル骨格含有フェノール樹脂を使用
することなどが有効であると言える。
ては、エポキシ樹脂、硬化剤の他に無機質充填剤が不可
欠であるが、無機質充填剤は、硬化物の膨張係数を下げ
て低応力化を図ることが主な役割であるものの、基本的
に吸水性がほぼゼロと考えられるため、その添加量が増
えるに従って相対的に有機成分は減ることになり、吸水
率も低下させ得る。よって、無機質充填剤の添加量の調
整も必要と言える。
脂、硬化剤、無機質充填剤を主成分とする硬化性エポキ
シ樹脂組成物において、その硬化物の水分拡散係数を8
5℃,85%RHの加湿条件で硬化物の厚みが3mmの
とき1×10-4cm2/hr以下に限定した。
性エポキシ樹脂組成物を使用するだけでは中空パッケー
ジ用材料としては不十分であり、より透湿性を低下させ
るため、無機系吸水剤を少なくとも1重量%以上添加す
ることで硬化物中を透過する水分を吸着させて、水分の
透過スピードを抑えるという手法を導入した。なお、上
記無機系吸水剤の他に有機系吸水樹脂も水分吸着剤とし
て考えられるが、有機系吸水樹脂は吸水と同時に体積膨
張が生じるため不適当である。
過の生じるエポキシ樹脂組成物について、硬化物の水分
拡散係数が小さくなり得る構成成分を選択して組み合わ
せることで本来の透湿性を最小限に抑制すると共に、無
機系吸水剤を添加することにより、硬化物の透過水分を
トラップするもので、これによりかかるエポキシ樹脂組
成物で形成した中空パッケージの寿命を飛躍的に向上さ
せることができ、信頼性の高いプレモールド型中空パッ
ケージを得ることができるものである。
剤、無機質充填剤を主成分とし、硬化物の水分拡散係数
が85℃、85%RHの加湿条件で硬化物厚みが3mm
のとき1×10-4cm2/hr以下であるエポキシ樹脂
組成物に無機系吸水剤を少なくとも1重量%以上添加し
たことを特徴とするプレモールド型中空パッケージ用エ
ポキシ樹脂組成物を提供する。
明のエポキシ樹脂組成物の第一成分であるエポキシ樹脂
としては、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂が好適に用
いられる。エポキシ樹脂として剛直なナフタレン骨格を
有するエポキシ樹脂を用いると、膨張係数が小さく、高
ガラス転移温度で低吸水性であり、かつ水分拡散係数の
小さい硬化物を得ることができる。
は、下記式で示されるものが特に好適である。
脂中のα−ナフトールやα,β−ナフトールのエポキシ
化物は10重量%以下であることが好ましく、耐熱性や
耐湿性の面から望ましくは7重量%以下である。この他
にフェノールのみからなる二核体やフェニルグリシジル
エーテルは0.5重量%以下、特に0.2重量%以下で
あることが好ましい。
軟化点はナフタレン骨格含有エポキシ樹脂中のα−ナフ
トールやα,β−ナフトールのエポキシ化物含有量に影
響されるが、これらエポキシ樹脂は軟化点が50〜12
0℃、特に70〜110℃でエポキシ当量が100〜4
00を有するものが望ましい。軟化点が50℃未満のエ
ポキシ樹脂を用いた場合、硬化物のガラス転移温度が低
下するばかりか、成形時にバリやボイドが発生し易い場
合があり、また軟化点が120℃を超えると粘度が高く
なり過ぎて成形できなくなる場合がある。
合、加水分解性塩素が1000ppm以下、特に500
ppm以下、ナトリウム、カリウムは10ppm以下で
あることが好ましい。加水分解性塩素が1000ppm
を越えたり、ナトリウム、カリウムが10ppmを越え
る樹脂を用いて半導体装置を封止し、長時間高温高湿下
に半導体装置を放置した場合、耐湿性が劣化する場合が
ある。このようなエポキシ樹脂を選択することで信頼性
に優れたエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
具体例としては、下記の化合物を挙げることができる。
な樹脂組成物を得るには、これらのエポキシ樹脂全体中
におけるナフタレン環の含有量は5〜80重量%、特に
10〜60重量%の範囲とすることが望ましく、ナフタ
レン環含有量がこの範囲内となるようにナフタレン骨格
含有エポキシ樹脂の配合量を調整することが好ましい。
含有エポキシ樹脂も好適に用いられ、比較的溶融粘度の
低いビフェニル骨格含有エポキシ樹脂を使用することに
より、接着性に優れ、流動性が良好であり、低吸水性で
水分拡散係数の小さい硬化物を得ることができる。
は、下記式(II)で示されるものが特に好適である。
はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子(例えば塩素原子、
臭素原子、フッ素原子等)又は炭素数1〜5の1価炭化
水素基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基等)であり、nは0〜5の整数であ
る。
キシ樹脂として具体的には、下記構造の化合物を挙げる
ことができる。
〜5である。)
キシ樹脂及びビフェニル骨格含有エポキシ樹脂のいずれ
か一方を単独で使用しても、あるいは両樹脂を適当な比
率で併用してもよい。
シ樹脂を本発明の効果を妨げない範囲で配合することが
できる。その他のエポキシ樹脂としては、例えば、1分
子中にエポキシ基を少なくとも2個以上有するエポキシ
樹脂が好適であり、具体的にはビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、トリ
フェノールアルカン型エポキシ樹脂及びその重合物、ジ
シクロペンタジエン−フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、グリシジ
ルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素
環型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ビスヒドロキ
シビフェニル系エポキシ樹脂等が例示される。
レン骨格含有フェノール樹脂が好適であり、ナフタレン
骨格含有フェノール樹脂を用いることにより、剛直な主
鎖を持ち耐熱性が高く、低吸水性で水分拡散係数の小さ
い硬化物を得ることができる。
は、下記式(III)で示されるものが好適に用いられ
る。
水酸基又は水素原子、kは0〜5の整数、qは0〜3の
整数、mは0〜2の整数、pは1又は2を示す。なお、
OHはナフタレン環のいずれのリングに付加してもよ
く、両リングに同時に付加してもよい。)
樹脂として具体的には、下記化合物が例示される。
0〜150℃を有するものが好ましく、より好ましくは
70〜130℃のものである。水酸基当量は、90〜2
50のものが望ましい。このフェノール樹脂を半導体封
止用に用いる場合、ナトリウム、カリウムは10ppm
以下であることが好ましく、ナトリウム、カリウムが1
0ppmを越える樹脂で半導体装置を封止し、長時間高
温高湿下に半導体装置を放置した場合、耐湿性の劣化が
促進される場合がある。
れるアラルキル骨格含有フェノール樹脂も好適に使用し
得、アラルキル骨格含有フェノール樹脂の使用により流
動性が良好であり、低吸水性で水分拡散係数の小さい硬
化物を得ることができる。
素原子であり、mは0〜2の整数、rは1〜5の整数で
ある。)
ノール樹脂として具体的には、下記化合物を例示するこ
とができる。
ノール樹脂及びアラルキル骨格含有フェノール樹脂のい
ずれか一方を単独で使用しても、あるいは両樹脂を適当
な比率で併用してもよい。
脂などを本発明の効果を妨げない範囲で配合することが
できる。その他のフェノール樹脂としては、ノボラック
型のものなどを挙げることができる。
(重量部、以下同様)に対して20〜90部、好ましく
は50〜80部とすることができる。
を小さくし、半導体素子に加わる応力を低下させること
ができるもので、具体的には破砕状、球状の形状を持っ
た溶融シリカ、結晶性シリカが主に用いられ、この他に
アルミナ、チッ化ケイ素、チッ化アルミナなども使用可
能である。なお、本発明では、硬化物の低膨張化と成形
性を両立させるためには無機質充填剤として球状と破砕
品のブレンド、あるいは球状品のみを用いることが好ま
しい。
ップリング剤で表面処理して使用することが好適であ
る。
5〜30μmのものが好ましく用いられる。
脂と全硬化剤の合計量100部に対して200〜120
0部が好ましく、200部に満たないと膨張係数が大き
くなって半導体素子に加わる応力が増大し、素子特性の
劣化を招く場合があり、1200部を越えると成形時の
粘度が高くなって成形性が悪くなる場合がある。
キシ樹脂、硬化剤、無機質充填剤を主成分とし、その硬
化物の水分拡散係数が85℃,85%RHの加湿条件で
硬化物厚みが3mmのとき1×10-4cm2/hr以
下、好ましくは1×10-5〜7×10-5cm2/hrで
あるもので、この水分拡散係数となるように各成分を選
択することが必要である。上記水分拡散係数が1×10
-4cm2/hrより大きいと、本発明の主旨である硬化
物の透湿性を最小限に抑制するということからはずれ、
たとえ無機系吸湿剤を添加した系であっても、そのエポ
キシ樹脂組成物で形成した中空パッケージの寿命は短
く、高い信頼性を要求されるプレモールド型中空パッケ
ージとしては不適となる。
他に無機系吸水剤を必須成分として配合する。無機系吸
水剤としては、例えばモレキュラーシーブ、シリカゲ
ル、多孔質シリカ、活性アルミナ等が挙げられる。
溶剤の乾燥剤などの用途に用いられており、表面に存在
する細孔径分布がシャープなのが特徴で、孔径3Åのも
のをゼオライト3A、4Åのものをゼオライト4A、5
Åのものをゼオライト5A、9Åのものをゼオライト1
0X、10Åのものをゼオライト13Xという名称で呼
んでいる。通常のペレットタイプのモレキュラーシーブ
の原料にあたる粉末について適当な粒度分布のものが本
発明の無機系吸水剤として好適である。
として汎用されているが、一般タイプは表面のシラノー
ル性水酸基の影響から酸性を示すため、エポキシ樹脂組
成物の硬化性や保存安定性に悪影響を与える可能性があ
るので、表面酸性度がほぼ中性で粒度分布と吸水率の制
御されたシリカゲルが本発明の無機系吸水剤として好適
である。
〜600m2/gと通常のシリカよりはるかに大きなも
のが好ましく、エポキシ樹脂組成物の流動性を考えると
球状粉末を使用することが望ましい。活性アルミナは、
非結晶性のアルミナで本発明の無機系吸水剤として使用
可能である。
組成物としての特性を損なわない範囲を考えた場合、平
均粒径1〜20μmのものが望ましい。また配合にあた
っては、各吸湿剤に適した再生温度で再生処理してから
使用する必要があり、例えばモレキューラーシーブなら
200〜300℃で2〜8時間程度、シリカゲルなら1
00〜200℃で1〜4時間程度処理することが好まし
い。
を親水性の表面処理剤で処理したものを使用しても良
い。通常、無機充填剤の表面は疎水性の表面処理剤で処
理して、組成物の特性を向上させる手法がとられるが、
無機系吸水剤の場合は、逆に表面が透過水分をはじく作
用は好ましくないため、親水性の表面処理剤が好適とな
る。
テトラエトキシシランの加水分解物や下記化合物が好ま
しい。 (CH3O)3Si(CH2)3OH H2N(CH2)2NH(CH2)3Si(OC2H5)3 H2N(CH2)3Si(OC H3)3
に対して少なくとも1重量%以上、好ましくは5重量%
以上50重量%以下とする。使用量が1重量%未満では
硬化物の透湿性を十分に低下させることができなくな
り、また50重量%を超えるとエポキシ樹脂組成物の流
動性が低下する懸念がある。
た必須成分に加え、従来公知の各種硬化促進剤を添加す
ることが好ましい。硬化促進剤としては、例えばイミダ
ゾール又はその誘導体、ホスフィン誘導体、3級アミン
又はその誘導体などが挙げられる。なお、硬化促進剤の
添加量は、本発明の硬化を妨げない範囲で通常量とする
ことができる。
のためにシリコーン系の可撓性付与剤を添加することが
好ましい。可撓性付与剤としては、例えばシリコーンゴ
ムパウダー、シリコーンゲル、有機樹脂とシリコーンポ
リマーとのブロックポリマーなどが挙げられる。なお、
このような可撓性付与剤を添加する代わりに二液タイプ
のシリコーンゴムやシリコーンゲルで無機質充填剤表面
を処理してもよい。
物全体の0.5〜10重量%、特に1〜5重量%とする
ことが好ましく、使用量が0.5重量%未満では十分な
耐衝撃性を与えない場合があり、10重量%を越えると
機械的強度が不十分になる場合がある。
要に応じてその他の任意成分を本発明の効果を妨げない
範囲で配合することができる。
公知の各種熱可塑性樹脂や、カルナバワックス、高級脂
肪酸、合成ワックス類などの離型剤、シランカップリン
グ剤、難燃剤としての臭素化エポキシ樹脂、酸化アンチ
モン、リン化合物等が挙げられる。
樹脂組成物との相溶性が良好なものを成形性に支障が生
じない限り最小限の量配合することが好ましい。これ
は、例えばCCDなどのプレモールド型半導体装置で
は、構造上エポキシ樹脂組成物を成形後、中空部に素子
を搭載してからガラス蓋を接着するという工程が入る
が、この場合、仮にエポキシ樹脂と非相溶性の離型剤を
多量に添加すると、パッケージ接着面への離型剤のブリ
ードによりガラス蓋の接着が著しく困難になり、このた
めパッケージ接着面を水素炎バーナーであぶったり、や
すりで粗面化するなどの工程を入れざるを得なくなるた
めである。それ故、離型剤としては、非相溶性のカルナ
バワックスよりもステアリン酸アミド等の高級脂肪酸、
ポリエチレン系ワックス、モンタン系ワックス等の合成
ワックス類などが好適である。
脂組成物の有機成分(各種樹脂等)に離型剤を添加し、
ニーダーなどでプレ混合し、十分分散させてから無機質
充填剤、無機系吸水剤を添加して混合することが好まし
く、このように添加すると離型効果及び撥水効果を向上
させることができる。
に際し、上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、
予め70〜95℃に加熱してあるニーダー、ロール、エ
クストルーダーなどで混練、冷却し、粉砕するなどの方
法で得ることができる。なお、成分の配合順序に特に制
限はない。
は、プレモールド型の中空パッケージ用材料に好適に使
用できるものである。
より採用されている成形法、例えばトランスファ成形、
インジェクション成形、注型法などを採用して行うこと
ができる。この場合、エポキシ樹脂組成物の成形温度は
150〜180℃、ポストキュアーは150〜180℃
で2〜16時間行うことが好ましい。
性に優れた高品質の硬化物を与えるもので、プレモール
ド型中空パッケージ用材料として好適である。また、本
発明組成物をプレモールド型中空パッケージとして使用
すると、透湿性を低下させ得るので、使用条件の範囲を
広げることができる。
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、部はいずれも重量部である。
その有機成分100部に対して離型剤としてステアリン
酸アミド1.5部を加えてニーダーで十分に混練した
後、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.
5部、三酸化アンチモン8.0部、カーボンブラック
2.0部、トリフェニルホスフィン0.8部を加え、得
られた配合物を熱二本ロールで均一に溶融混練して13
種類のエポキシ樹脂組成物(実施例1〜7、比較例1〜
6)を製造した。
の(イ)〜(ヘ)の諸特性を測定した。結果を表1,2
に示す。 (イ)スパイラルフロー EMMI規格に準じた金型を使用して、175℃、70
kg/cm2の条件で測定した。 (ロ)機械的強度(曲げ強度) JIS K6911に準じて175℃、70kg/cm
2、成形時間2分の条件で10×100×4mmの抗折
棒を成形し、180℃で4時間ポストキュアーしたもの
で測定した。 (ハ)ガラス転移温度、膨張係数 175℃、70kg/cm2、成形時間2分の条件で4
×4×15mmの試験片を成形し、180℃で4時間ポ
ストキュアーしたものを用い、ディラトメーターにより
毎分5℃で昇温させることにより測定した。 (ニ)飽和吸水率、水分拡散係数 175℃、70kg/cm2、成形時間2分の条件で直
径50mm、厚さ3mmの円板型硬化物を作成し、18
0℃で4時間ポストキュアーした。この硬化物を85
℃,85%RHの雰囲気中に500時間放置して吸水さ
せた後に測定した吸水率を飽和吸水率とした。
測定し、次式により水分拡散係数を算出した。
<0.55において成立) q=Q/2,k=0.3のとき D=4.382×10
-3/t [Q:飽和吸水率(重量%)、q:時間t(時間)での
吸水率(重量%)、k:試料厚み(cm)] (ホ)透湿開始時間 175℃、70kg/cm2、成形時間2分の条件で直
径70mm、厚さ0.5mmの円板型硬化物を作成し、
180℃で4時間ポストキュアーした。この硬化物につ
いてJIS Z0208のカップ法により40℃,90
%RHの雰囲気中で透湿率を測定した。測定開始直後は
硬化物の吸水のみが生じて透湿は起こらないが、ある時
間を経過した後、徐々に透湿が始まるのが観察された。
この吸水から透湿へ移行するのに要する時間を透湿開始
時間として測定した。 (ヘ)CCD透湿信頼性 図1に示すようにエポキシ樹脂組成物1を中空箱型のプ
レモールドパッケージとしてリードフレーム2を介在さ
せて175℃、70kg/cm2、成形時間2分の条件
で成形した後、180℃で4時間ポストキュアーした。
次に、シリコーンチップ3を中空部に搭載した後、ボン
ディングワイヤー4を配線し、更に上記パッケージにエ
ポキシ樹脂接着剤6で透明なガラス蓋5を接着して測定
用試験体を得た。
85%RHの雰囲気中に250時間放置して常温下でガ
ラス蓋の内側に結露が認められるか否かを測定し、結露
の生じないものをOK、結露の生じたものをNGと表現
した。なお、各成分としては下記のものを使用した。
カ粉末 表面処理多孔質シリカ:シランカップリング剤(CH 3
O)Si(CH2)3OHを上記多孔質シリカに対し、
1.0重量%添加して処理を行った表面処理多孔質シリ
カ
例に使用した硬化性エポキシ樹脂について水分拡散係数
を測定した。なお、硬化物試験体の作成方法および水分
拡散係数測定方法は(ニ)飽和吸水率、水分拡散係数の
項と同様である。 参考例
加湿雰囲気下、厚さ3mmの硬化物の水分拡散係数が1
×10-4cm2/hr以下の硬化性エポキシ樹脂組成物
に無機系吸水剤を添加したもの(実施例1〜3)は、低
透湿性に優れていること、更に、無機質充填剤である溶
融球状シリカ含有量が増大したり(実施例4)、無機系
吸水剤添加量が増大する(実施例5)と、低透湿性がさ
らに向上することがわかった。また、無機系吸水剤2種
の併用(実施例6)も加湿雰囲気条件又はパッケージ形
状によって有効であり、シリコーン系低応力剤は無添加
(実施例7)の場合のほうが低透湿性が良いこと、無機
系吸水剤表面を親水性シランカップリング剤で処理した
ものを添加する(実施例8)と、より効果的であること
もわかった。
較例1〜4)では低透湿性にはならず、たとえ無機系吸
水剤を添加しても上記硬化物の水分拡散係数が1×10
-4cm2/hrを超える(比較例5,6)と、望ましい
低透湿性は得られないことがわかった。
離型剤であるステアリン酸アミドが硬化性エポキシ樹脂
とプレ混合されて分散状態が良好であり、硬化物の成型
時の離型性が良好で撥水性にも富み、低透湿化されてい
るものであった。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、無機質充填剤を
主成分とし、硬化物の水分拡散係数が85℃、85%R
Hの加湿条件で硬化物厚みが3mmのとき1×10-4c
m2/hr以下であるエポキシ樹脂組成物に無機系吸水
剤を少なくとも1重量%以上添加したことを特徴とする
プレモールド型中空パッケージ用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 エポキシ樹脂が下記式(I) 【化1】 で示されるナフタレン骨格含有エポキシ樹脂及び/又は
下記式 【化2】 (但し、式中R2は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
1〜5の1価炭化水素基を示し、nは0〜5の整数であ
る。)で示されるビフェニル骨格含有エポキシ樹脂であ
り、フェノール樹脂が下記式(III) 【化3】 (但し、式中R3は炭素数1〜10のアルキル基、Bは
水酸基又は水素原子、kは0〜5の整数、qは0〜3の
整数、mは0〜2の整数、pは1又は2を示す。なお、
OHはナフタレン環のいずれのリングに付加してもよ
く、両リングに同時に付加してもよい。)で示されるナ
フタレン骨格含有フェノール樹脂及び/又は下記式(I
V) 【化4】 (但し、式中R4は炭素数1〜10のアルキル基又は水
素原子であり、mは0〜2の整数、rは1〜5の整数で
ある。)で示されるアラルキル骨格含有フェノール樹脂
である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6023684A JP3022135B2 (ja) | 1994-01-26 | 1994-01-26 | エポキシ樹脂組成物 |
US08/796,544 US5827908A (en) | 1994-01-26 | 1997-02-06 | Naphthalene and or biphenyl skeleton containing epoxy resin composition |
Applications Claiming Priority (1)
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